JP2008280652A - 繊維処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 風合いおよび洗濯耐久性を繊維製品に付与する安全性の高い繊維処理剤を提供する。
【解決手段】 重合度が200〜4000、けん化度が90〜99.99モル%であるポリビニルアルコール系重合体(A)、およびアクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合により得られる、該アセタール基含有エチレン性不飽和単量体に由来する単位を0.1〜80モル%含むポリアクリル酸系共重合体(B)を含有し、(A)成分と(B)成分の重量比(A):(B)が95:5〜50:50である繊維処理剤を用いることにより上記課題を達成することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、繊維処理剤に関する。さらに詳しくは天然繊維、合成繊維等の各種繊維に対して風合いおよび洗濯耐久性を付与する繊維処理剤に関する。
従来、各種繊維製品に洗濯耐久性を付与する目的で、尿素・ホルマリン樹脂やメラミン・ホルマリン樹脂を塗布することが行われてきた。これらの樹脂には健康上好ましくないホルマリンが含有されていることから、脱ホルマリンを目的として、ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリ酢酸ビニル系の水性分散液等の使用が検討されてきた。しかし、これらを用いて繊維製品を処理した場合には、十分な硬仕上効果が得られない上に、洗濯によって繊維製品の風合いが損なわれるという問題がある。特許文献1には、N−メトキシメチルアクリルアミド変性ポリビニルアルコールを用いて繊維製品を硬仕上することが報告されているが、洗濯耐久性を付与するという点で必ずしも十分な効果が得られない。
特開昭58―132175号公報
本発明の目的は、各種繊維製品に対して風合いおよび洗濯耐久性を付与することができ、安全性の高い繊維処理剤を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、重合度が200〜4000、けん化度が90〜99.99モル%であるポリビニルアルコール系重合体(A)、およびアクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合により得られる、該アセタール基含有エチレン性不飽和単量体に由来する単位を0.1〜99モル%含むポリアクリル酸系共重合体(B)を含有し、(A)成分と(B)成分の重量比(A):(B)が95:5〜50:50である繊維処理剤が、それを用いて処理した繊維製品に対して優れた洗濯耐久性を付与することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明において用いられるポリビニルアルコール系重合体(以下、PVAと略することがある)(A)の重合度は200〜4000であり、より好ましくは500〜4000であり、特に好ましいのは1000〜4000である。重合度が200未満のPVAを用いると、得られる繊維処理剤で処理した繊維の洗濯耐久性が十分に発現しない場合がある。なお、ここでいう重合度とは、JIS−K6726に記載された方法で求められる平均重合度をいう。
本発明において用いられるPVA(A)のけん化度は90〜99.99モル%であり、より好ましくは98.0〜99.9モル%であり、特に好ましくは99.0〜99.9モル%である。PVAのけん化度が90モル%未満の場合には、得られる繊維処理剤で処理した繊維の洗濯耐久性が低下する場合があり、けん化度が99.99モル%を超えると、PVAの生産が困難になるので実用的でない。
本発明に用いられるポリアクリル酸系共重合体(以下PAAと略記する)(B)は、アクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体とを共重合させることによって得られる。PAA中のアセタール基含有エチレン性不飽和単量体のモル比(以下、アセタール変性量と略す)は0.1〜80モル%である必要があり、1〜40モル%が好ましく、5〜20モル%がより好ましい。アセタール変性量が0.1モル%未満の場合、得られる繊維処理剤で処理した繊維の洗濯耐久性が低下する場合があり、アセタール変性量が80モル%以上の場合、PVAとの相溶性が低下し、得られる繊維処理剤で処理した繊維の洗濯耐久性が低下する場合がある。
PAAのアセタ−ル変性量は、プロトンNMRから求めることができる。具体的には、アセタ−ル基含有エチレン性不飽和単量体として、N−2,2−ジメトキシエチル(メタ)アクリルアミドを用いた場合を例にすると、該PAAをDOに溶解させ、500MHzのプロトンNMR(JEOL GX−500)を用いて室温で測定した後に、アクリル酸の主鎖メチンに由来するピ−クα(2.0〜2.4ppm)と−CH−(OCHのメチンに由来するピ−クβ(4.1〜4.5ppm)から下記式を用いてアセタ−ル変性量を算出する。
アセタ−ル変性量(モル%)={βのプロトン数/(αのプロトン数+βのプロトン数)}×100
本発明に用いられるアセタ−ル含有モノエチレン性不飽和単量体は一般式(1)で表されるものが好適に使用される。
Figure 2008280652
(式中、R1は水素原子または−COOMであり、ここでMは水素原子、アルカリ金属またはアンモニウム基を意味し、R2は水素原子、メチル基または−CH−COOMであり、ここでMは前記定義のとおりであり、R3およびR4は同一または異なりそれぞれ炭素数1〜4の飽和アルキル基であり、Xは−CO−、−CO−O−または−CO−NR5−であり、ここでR5は水素原子または炭素数1〜4の飽和アルキル基を意味し、nは1または2である。)
具体的には、N−2,2−ジメトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジエトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジ−イソプロポキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジブトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジ−t−ブトキシエチルアクリルアミド、N−2,2−ジメトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2,2−ジエトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2,2−ジ−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2,2−ジブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2,2−ジ−t−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−3,3−ジメトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジエトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジ−イソプロポキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジブトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジ−t−ブトキシプロピルアクリルアミド、N−3,3−ジメトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3,3−ジエトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3,3−ジ−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3,3−ジブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3,3−ジ−t−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−4,4−ジメトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジエトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジ−イソプロポキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジブトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジ−t−ブトキシブチルアクリルアミド、N−4,4−ジメトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−4,4−ジエトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−4,4−ジ−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−4,4−ジブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−4,4−ジ−t−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジメトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジエトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジ−イソプロポキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジブトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジ−t−ブトキシエチルアクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジメトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジエトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジ−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2,2−ジ−t−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、4−{(2,2−ジメトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、4−{(2,2−ジエトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、4−{(2,2−ジイソプロポキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、4−{(2,2−ジブトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−2−ブテン酸、5,5−ジメトキシ−3−オキソ−ペンテン、5,5−ジエトキシ−3−オキソ−ペンテン、5,5−ジイソプロポキシ−3−オキソ−ペンテン、5,5−ジブトキシ−3−オキソ−ペンテン、4−{(2,2−ジメトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、4−{(2,2−ジエトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、4−{(2,2−ジイソプロポキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、4−{(2,2−ジブトキシエチル)アミノ}−4−オキソ−3−メチレン−ブタン酸、2,2−ジメトキシエチルアクリレ−ト、2,2−ジエトキシエチルアクリレ−ト、2,2−ジイソプロポキシエチルアクリレ−ト、2,2−ジブトキシエチルアクリレ−ト等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記式(1)において、R1は水素原子であることが好ましく、R2は水素原子またはメチル基であることが好ましく、R3およびR4はともにメチル基であることが好ましく、Xは−CO−NR5−でかつR5は水素原子またはメチル基であることが好ましい。nは1であることがより好ましい。
アクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合を行うのに用いられる重合方式としては、回分重合、半回分重合、連続重合、半連続重合のいずれでもよい。重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法など公知の任意の方法を用いることができる。その中でも、溶液重合法が好適に採用される。共重合に使用される開始剤としては、重合方法に応じて従来公知のアゾ系開始剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤などが適宜選ばれる。アゾ系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などが挙げられ、過酸化物系開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシデカネートなどのパーエステル化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド;2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテートなどが挙げられる。さらには、上記開始剤に過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などを組み合わせて開始剤とすることもできる。また、レドックス系開始剤としては、上記の過酸化物と亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸、ロンガリットなどの還元剤とを組み合わせたものが挙げられる。
本発明の繊維処理剤においてPVA(A)およびPAA(B)は、これら両成分の重量比(A):(B)が95:5〜50:50となる量で用いられる必要がある。より好ましい範囲は、(A):(B)が90:10〜60:40である。PAA(B)の用いられる割合が5%未満の場合、得られる繊維処理剤で処理した繊維の洗濯耐久性が低下する場合があり、PAA(B)の用いられる割合が50%を超えると、得られる繊維処理剤で処理した繊維の風合いが低下する場合がある。
本発明の繊維処理剤は、水に溶解または分散させた後、繊維、繊維製品などの基材に含浸、塗布、噴霧などの方法で付着させた後に乾燥することで使用されるが、上記使用方法に限定されるものではない。
本発明の繊維処理剤は、木綿、麻、レーヨンのようなセルロース系繊維、羊毛絹のような蛋白質繊維、セルロースアセテートのような半合成繊維、ポリアミド、ポリアクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ビニロンのような合成繊維及びこれらの2種類以上の混合成分よりなる繊維、およびそれらの繊維製品に対して有効であるが、セルロース系及びビニロン等の水酸基を有する繊維に対して用いることが好ましい。
本発明の繊維処理剤が繊維の洗濯耐久性に影響を与える理由については十分解明されているわけではないが、PVA(A)とPAA(B)との相溶性が著しく高いことから、(A)成分と(B)成分は分子レベルで相溶していることが考えられる。次に熱処理(乾燥)を行うことによりPVA(A)と、PAA(B)のアセタール基から生成するアルデヒド基との架橋反応が進行すると共に、PVA(A)の水酸基とPAA(B)のカルボキシル基とのエステル化が進行し、(A)成分と(B)成分との間で極めて強い橋かけ構造が形成され、これが繊維の洗濯耐久性に大きな影響を与えていると推測される。また、セルロース系やビニロンなどの水酸基を有する繊維を用いた場合、上記の架橋反応に加え、繊維中の水酸基と繊維処理剤中のアセタール基との架橋反応も進行する結果、非常に優れた洗濯耐久性が発現すると考えられる。
さらに、本発明の繊維処理剤は、変異原性を持った低分子化合物を含まないことから、安全性に優れている。
以下、実施例および比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。以下の実施例および比較例において「部」および「%」は、特に断りの無い限り重量基準を意味する。
[PAAの製造]
PAA−1
撹拌機、リフラックスコンデンサ−を備えた2Lの反応容器にアクリル酸90g、N−2,2−ジメトキシエチルメタクリルアミド10g、メタノ−ル400gを仕込み、65℃に昇温した。次に30分間窒素バブリングし、十分に脱気を行った後に、開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を1.0g添加した。開始剤を添加してから3時間後に、さらに開始剤0.5gを追加し、さらに1時間重合反応を継続した。その後メタノ−ル500gを加えて冷却し、重合を停止した。このメタノ−ル溶液を60℃減圧条件下において、乾燥させたところ、90gの白色固体PAA(PAA−1)を得た。PAA−1をDOに溶解させH−NMRを測定したところ、σ=1.5ppmおよびσ=2.1ppm付近にポリアクリル酸の存在を示唆するピ−クを確認し、σ=3.0〜3.3ppm付近にジメチルアセタ−ルのメトキシ基(−OCH)の存在を示すピ−クを認めた。また、このNMRスペクトルから算出したアセタ−ルの変性量は5.5モル%であった。また、PAA1の重量平均分子量(Mw)をGPC[装置:150C−2(Waters社製)、カラム:GMPWXL(東ソー社製)、移動相:0.2Mリン酸Buffer、標品:PEO/PEG]を用いて測定したところ、Mw=42万であった。
PAA−2〜7の製造
アクリル酸およびアセタール基含有エチレン性不飽和単量体の種類および仕込み量を表1に示す内容に変更した以外は、PAA−1と同様の方法により各種のPAA(PAA−2〜7)を製造した。
PAA−8の内容
無変性のPAAとしてAldrich Chemical Company,Inc.製ポリアクリル酸(Mw=2000)を使用した。
Figure 2008280652
[PVAの製造]
PVA−1の製造
撹拌機、窒素導入口および開始剤添加口を備えた250Lの反応槽に酢酸ビニル70.0kg、メタノール30.0kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次に開始剤としてAIBNを10g添加し、重合を開始した。重合中は温度を60℃に維持し、4時間後に重合率が30%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放した後、窒素ガスでバブリングした。次いで減圧下にて未反応酢酸ビニル単量体を除去し、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液とした。得られたポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて、濃度が30%となるように調製したポリ酢酸ビニルのメタノール溶液333g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、46.5gのアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液;ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比0.10)を添加して、けん化を行った。アルカリ添加後約1分で系がゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置してけん化を進行させた後、濾別して得られた白色固体にメタノール1000gを加えて、室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥し、PVA−1を得た。PVA−1の重合度は1740、けん化度は98.5モル%であった。
PVA−2〜6の製造
PVA−1の製造において採用した重合条件および/またはけん化条件を変化させることにより、表2に示す重合度およびけん化度を有するPVA−2〜6を製造した。
Figure 2008280652
[風合いの評価]
PVAとPAAを所定量の水に溶解させ、10%濃度の水溶液を調製した。この水溶液に300mm×300mmのレーヨン試験片を浸漬した後、PVAおよびPAAが固形分で布の重量の4%になるように搾液した。これを120℃で10分間乾燥させた。その後に触感により風合いを以下に示す基準にて評価した。
A:非常に良好
B:良好
C:普通
D:やや不良
E:不良
[洗濯耐久性の評価]
風合いの評価に用いたものと同じレーヨン試験片を、JIS L−0217 103法に従って5回洗濯した後に、触感により洗濯耐久性を以下に示す基準にて評価した。
A:非常に良好
B:良好
C:普通
D:やや不良
E:不良
実施例1〜10および比較例1〜6
PVA−1〜6およびPAA−1〜8をそれぞれ表3に示す組合せおよび重量比で用い、上記の方法に従ってレーヨン試験片の風合いおよび洗濯耐久性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2008280652
表3に記載した実施例1〜9の結果から、本発明の繊維処理剤は、洗濯耐久性を付与する効果に優れていることが分かる。一方、重合度が200未満のPVA(PVA−3)を用いた場合(比較例1)、けん化度が90モル%未満のPVA(PVA−6)を用いた場合(比較例2)、PAAをまったく用いない場合(比較例3)、PAAのアセタール変性量が規定範囲内でない場合(比較例5、6)は、繊維の洗濯耐久性が発現しない。また、PAAの混合比率が多い場合(比較例4)は、繊維の風合いが低下する。
本発明の繊維処理剤は、セルロース系やビニロンのような水酸基を有する繊維に対して高い風合いおよび洗濯耐久性を付与するものであり、ホルマリン等を含まず安全性が高いので、産業上の利用価値が非常に高い。

Claims (4)

  1. 重合度が200〜4000、けん化度が90〜99.99モル%であるポリビニルアルコール系重合体(A)、およびアクリル酸とアセタール基含有エチレン性不飽和単量体との共重合により得られる、該アセタール基含有エチレン性不飽和単量体に由来する単位を0.1〜80モル%含むポリアクリル酸系共重合体(B)を含有し、(A)成分と(B)成分の重量比(A):(B)が95:5〜50:50である繊維処理剤。
  2. アセタール基含有エチレン性不飽和単量体が下記一般式(1)で示される不飽和単量体である請求項1に記載の繊維処理剤。
    Figure 2008280652
    (式中、R1は水素原子または−COOMであり、ここでMは水素原子、アルカリ金属またはアンモニウム基を意味し、R2は水素原子、メチル基または−CH−COOMであり、ここでMは前記定義のとおりであり、R3およびR4は同一または異なりそれぞれ炭素数1〜4の飽和アルキル基であり、Xは−CO−、−CO−O−または−CO−NR5−であり、ここでR5は水素原子または炭素数1〜4の飽和アルキル基を意味し、nは1または2である。)
  3. セルロース繊維またはビニロン繊維を請求項1または2に記載の繊維処理剤で処理した繊維。
  4. 請求項3に記載の繊維を用いた繊維製品。
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