JP2008280564A - 電気分解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力消費効率に優れた電気分解装置を提供する。
【解決手段】電気分解装置1の制御部19が第1スイッチング素子51から第2スイッチング素子52、第3スイッチング素子53、第4スイッチング素子54の順に順次導通させることによって、まず直流電源15から第1電解回路E1に電流が供給されて電極対21での最初の電気分解が進行し、このときにコンデンサ31に蓄えられた電荷によって第2電解回路E2の電極対22での2番目の電気分解が進行する。続いて、コンデンサ31に残留している電荷によって第3電解回路E3の電極対23での3番目の電気分解が行われ、その後なおもコンデンサ31に残留している電荷は電荷消滅回路E4において消滅される。一度電気分解に使用された電力の再利用を行うことができ、従来の電気分解に比較して電力消費効率を格段に優れたものとすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解液の電気分解を行う電気分解装置に関し、例えば水の電気分解や金属の電解精錬に適用することができる。
電解質を溶解した水溶液などの電解液に電極を接触させて所定の電圧を印加することにより、電気化学的に酸化還元反応が生じ、その結果電流が流れる現象は電気分解(電解)として広く知られている。電気分解を工業分野に応用した例としては金属の電解精錬が挙げられ(例えば、特許文献1)、例えばアルミニウムはボーキサイトを原料として電気分解によって生産するのが一般的である。
特開2004−197124号公報
しかしながら、金属を電気分解によって精錬する手法は大量の電力を消費する。このため、例えば日本のように安価な電力供給が困難な立地においては、電気分解によってアルミニウムなどの金属を量産することは極めて困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電力消費効率に優れた電気分解装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、電解液の電気分解を行う電気分解装置において、電解液を収容する電解槽と、電気分解のための電力を供給する直流電源と、前記電解液中に浸漬された第1電極対および前記直流電源から供給されて前記第1電極対を流れる電流を蓄電する第1コンデンサを直列に接続した第1直列回路を含む第1電解回路と、前記電解液中に浸漬された第2電極対および前記第1コンデンサから供給されて前記第2電極対を流れる電流を蓄電する第2コンデンサを直列に接続した第2直列回路を含む第2電解回路と、前記第2電解回路における電気分解が行われた後に前記第1コンデンサに残留する電荷を消費する残留電荷消費回路と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る電気分解装置において、前記第1電解回路は、前記第1直列回路に直列接続された第1スイッチング素子を含み、前記第2電解回路は、前記第2直列回路に直列接続された第2スイッチング素子を含み、前記残留電荷消費回路は、前記電解液中に浸漬された第3電極対および第3スイッチング素子を直列に接続した第3電解回路並びに抵抗および第4スイッチング素子を直列に接続した電荷消滅回路を含み、前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第3電極対および前記抵抗のそれぞれ一端を前記直流電源の帰端路に接続し、前記第1スイッチング素子の一端を前記直流電源の出力端に接続し、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子の一端を前記第1電解回路における前記第1電極対と前記第1コンデンサとの接続点に接続し、前記第1スイッチング素子から前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第4スイッチング素子の順に順次導通させる制御部をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1の発明に係る電気分解装置において、前記第1電解回路は、前記第1直列回路に直列接続された主電路を有する第1サイリスタを含み、前記第2電解回路は、前記第2直列回路に直列接続された主電路を有する第2サイリスタを含み、前記残留電荷消費回路は、前記電解液中に浸漬された第3電極対および当該第3電極対に直列接続された主電路を有する第3サイリスタを有する第3電解回路並びに抵抗および当該抵抗に直列接続された主電路を有する第4サイリスタを有する電荷消滅回路を含み、前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第3電極対および前記抵抗のそれぞれ一端を前記直流電源の帰端路に接続し、前記第1サイリスタの主電路の一端を前記直流電源の出力端に接続し、前記第2サイリスタ、前記第3サイリスタおよび前記第4サイリスタの主電路の一端を前記第1電解回路における前記第1電極対と前記第1コンデンサとの接続点に接続し、前記第1サイリスタから前記第2サイリスタ、前記第3サイリスタ、前記第4サイリスタの順に順次導通させる制御部をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る電気分解装置において、前記第1電解回路、前記第2電解回路および残留電荷消費回路からなる回路群を多段に縦続接続し、初段を除く後段の第1電解回路にはその直前段の第2電解回路の第2コンデンサから電流が供給されることを特徴とする。
本発明によれば、電気分解反応によって流れた電流を一旦コンデンサに蓄電し、その蓄電による電圧を新たな電極対に印加することによって再度電気分解反応を生じさせることとなるため、電力を再利用して電気分解を行うことができ、電力消費効率を格段に優れたものとすることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。本明細書中において「電解液」とは、電気伝導性を有する液体の総称であり、電解質が溶媒中に溶解した溶液の他に、溶媒を含まずにイオンのみからなる液体であるいわゆる溶融塩(またはイオン液体)をも含む。また、溶液の溶媒は、水に限定されるものではなく、有機溶媒であっても良い。なお、電解液としては単なる水であっても良いが、その水には意図的或いは不可避的に電解質が溶解しており、電解質が溶媒中に溶解した溶液の一種である。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態の電気分解装置1の回路構成を示す図である。また、図2は、電極を配置した電解セル(電解槽)の一例を示す斜視図である。電気分解装置1は、電解セル10、直流電源15、複数の要素回路からなる回路群Eおよび制御部19を備える。
電解セル10には電気分解の対象となる電解液11が収容されている。電解液11が高温の溶融塩である場合には、電解セル10に塩を融解するための加熱機構が付設されていても良い。
直流電源15は、通常、交流電源に接続された整流回路およびその整流回路の出力を平滑化して直流を得る平滑回路によって構成されており、電解液11を電気分解するための電力(直流)を回路群Eに供給する。
回路群Eは、第1電解回路E1、第2電解回路E2、第3電解回路E3および電荷消滅回路E4を備えて構成される。これらのうち3つの電解回路E1,E2,E3のそれぞれは電気分解の反応が生じる電極対21,22,23を備える。電極対21,22,23は電解セル10の電解液11中に浸漬される。
第1電解回路E1は、電極対(第1電極対)21とコンデンサ(第1コンデンサ)31とを直列に接続した直列回路およびその直列回路に直列接続されたスイッチング素子(第1スイッチング素子)51を有する。スイッチング素子51の一端は直流電源15のプラス端(出力端)に接続され、他端は電極対21の陽極21aと接続される。また、コンデンサ31の一端は直流電源15のマイナス端(帰路端)に接続され、他端は電極対21の陰極21bと接続される。電解液中に浸漬されている電極対21の陽極21aでは酸化反応が生じ、陰極21bでは還元反応が生じる(他の電極対についても同様)。
第2電解回路E2は、電極対(第2電極対)22とコンデンサ(第2コンデンサ)32とを直列に接続した直列回路およびその直列回路に直列接続されたスイッチング素子(第2スイッチング素子)52を有する。スイッチング素子52の一端は電解回路E1における電極対21とコンデンサ31との接続点に接続され、他端は電極対22の陽極22aと接続される。また、コンデンサ32の一端は直流電源15のマイナス端に接続され、他端は電極対22の陰極22bと接続される。
第3電解回路E3は、電極対(第3電極対)23とスイッチング素子(第3スイッチング素子)53とを直列に接続して構成される。スイッチング素子53の一端は電解回路E1における電極対21とコンデンサ31との接続点に接続され、他端は電極対23の陽極23aと接続される。また、電極対23の陰極23bは直流電源15のマイナス端に直接接続される。
電荷消滅回路E4は、抵抗39とスイッチング素子(第4スイッチング素子)54とを直列に接続して構成される。スイッチング素子54の一端は電解回路E1における電極対21とコンデンサ31との接続点に接続され、また、抵抗39の一端は直流電源15のマイナス端に接続される。
スイッチング素子51,52,53,54は制御部19によってON/OFF制御されている。制御部19は、スイッチング素子51,52,53,54のそれぞれを個別に任意のタイミングでON/OFFすることができる。
なお、本実施形態では、理解容易のため、電気分解装置1が1つの回路群Eのみを備えるものとして説明しているが、回路群Eと同様の構成の回路群を多段に縦続接続するようにしても良い。この場合、図1に示すように、初段を除く後段の回路群の第1電解回路E1が備える第1スイッチング素子51の一端は、その直前段の第2電解回路E2における電極対22とコンデンサ32との接続点に接続される。
次に、上記の構成を有する電気分解装置1の動作について説明する。直流電源15がオンの状態にて、制御部19が最初に第1電解回路E1に含まれるスイッチング素子51を導通する。なお、他のスイッチング素子52〜54は遮断されている。そうすると、直流電源15から電極対21の陽極21aと陰極21bとの間に所定の電圧が印加される。その結果、陽極21aでは酸化反応が生じる一方、陰極21bでは還元反応が生じ、これらの電気分解反応が進行することによって陽極21aと陰極21bとの間に電流が流れる。なお、陽極21aと陰極21bとの間に印加される電圧は直流電源15の端子間電圧に等しく、電解液11の電気分解が生じる電圧(例えば、電解液11が水であれば1.23V)よりも高いことは勿論である。
電極対21を流れた電流はコンデンサ31に蓄電される。やがて、所定時間が経過してコンデンサ31の両端間の電圧が所定値に到達した時点で制御部19がスイッチング素子51を遮断する。なお、制御部19は、予め定められたプログラムパターンに従ってスイッチング素子51〜54をON/OFF制御しており、コンデンサ31に所定の電荷が蓄電するまでの時間を予め実験等によって求めておき、その時間をスイッチング素子51の導通時間として制御部19に設定すれば良い(後述する他のスイッチング素子52〜54についても同様に予め導通時間を制御部19に設定しておく)。
次に、制御部19が第2電解回路E2に含まれるスイッチング素子52を導通する。なお、他のスイッチング素子51,53,54は遮断されている。そうすると、コンデンサ31が直流電源として機能し、コンデンサ31から電極対22の陽極22aと陰極22bとの間に所定の電圧が印加される。その結果、陽極22aおよび陰極22bにて電気分解反応が生じ、両極間に電流が流れる。コンデンサ31から供給されて電極対22を流れた電流はコンデンサ32に蓄電される。やがて、所定の導通時間が経過した時点で制御部19がスイッチング素子52を遮断する。
第2電解回路E2における電気分解が行われてスイッチング素子52が遮断された時点では第2電解回路E2のコンデンサ32に電荷が蓄積されるとともに、第1電解回路E1のコンデンサ31にも電荷が残留している。すなわち、コンデンサ31を電源として第2電解回路E2のコンデンサ32に蓄電することとなるため、コンデンサ31の電圧が低下するとともに、コンデンサ32の電圧が次第に上昇するものの、少なくともコンデンサ32への蓄電による電圧がコンデンサ31の残留電荷によって生じる電圧を超えることはなく、必然的にコンデンサ31には幾らかの電荷が残留することとなる。
続いて、制御部19は第3電解回路E3に含まれるスイッチング素子53を導通する。なお、他のスイッチング素子51,52,54は遮断されている。そうすると、コンデンサ31の残留電荷によって電極対23の陽極23aと陰極23bとの間に所定の電圧が印加される。その結果、陽極23aおよび陰極23bにて電気分解反応が生じ、両極間に電流が流れる。すなわち、第3電解回路E3は、コンデンサ31の残留電荷を使用して電気分解を行っているのである。第3電解回路E3自体はコンデンサを備えておらず、コンデンサ31から供給されて電極対23を流れた電流は直流電源15に帰還する。やがて、所定の導通時間が経過した時点で制御部19がスイッチング素子53を遮断する。
第3電解回路E3における電気分解が行われてスイッチング素子53が遮断された時点においても、なおコンデンサ31に若干の電荷が残留している。すなわち、コンデンサ31の残留電荷が消費されて電極対23での電気分解が進行し、それに伴ってコンデンサ31の電圧が低下するのであるが、コンデンサ31の電圧が電解液11の電気分解に必要な最低電圧以下となることはあり得ず、コンデンサ31には若干の電荷が残留することとなる。
その後、制御部19は電荷消滅回路E4に含まれるスイッチング素子54を導通する。なお、他のスイッチング素子51〜53は遮断されている。これにより、コンデンサ31の残留電荷は完全に消滅する。すなわち、電荷消滅回路E4には、コンデンサも電極対も含まれておらず、スイッチング素子54が導通することによって、コンデンサ31の両端間電位差が0Vとなるまで、残留電荷が消費される。
以上のように、第1実施形態においては、制御部19が第1スイッチング素子51から第2スイッチング素子52、第3スイッチング素子53、第4スイッチング素子54の順に順次導通させることによって、まず直流電源15から第1電解回路E1に電流が供給されて電極対21での最初の電気分解が進行し、このときにコンデンサ31に蓄えられた電荷によって第2電解回路E2の電極対22での2番目の電気分解が進行する。続いて、コンデンサ31に残留している電荷によって第3電解回路E3の電極対23での3番目の電気分解が行われ、その後なおもコンデンサ31に残留している電荷は電荷消滅回路E4において消滅されることとなる。
すなわち、電気分解装置1は、電気分解反応によって流れた電流を一旦コンデンサに蓄電し、その蓄電による電圧を再び電極対に印加することによって再度電気分解反応を生じさせている。このことは、一度電気分解に使用された電力の再利用を行っていることに他ならない。よって、従来の電気分解に比較して電力消費効率を格段に優れたものとすることができる。
但し、単にコンデンサ31に蓄電された電荷を第2電解回路E2にて再利用しただけではコンデンサ31にも電荷が残留することとなり、そのまま再度直流電源15から第1電解回路E1に電力供給したとしても電極対21にて生じる電気分解反応は不十分なものとなる。このため、コンデンサ31に残留している電荷をコンデンサを含まない第3電解回路E3での電気分解にて消費・再利用し、さらになおコンデンサ31に残留する若干の電荷は電荷消滅回路E4によって完全に消滅されることとなる。換言すれば、第3電解回路E3および電荷消滅回路E4の双方が第1電解回路E1のコンデンサ31の残留電荷を消費する残留電荷消費回路として機能し、第2電解回路E2における電気分解が行われた後にコンデンサ31に残留する電荷は第3電解回路E3と電荷消滅回路E4とが順次作動することによって完全に消費される。これにより、再度直流電源15から第1電解回路E1に電力供給したときにも、初期段階と同様に電極対21に十分な電気分解反応が進行することとなる。
本発明に係る電気分解装置1を水の電気分解に適用した場合には、少ない消費電力にて安価に水素を得ることができる。水素は次世代のパワー源として期待されている燃料電池の燃料となりうるものであり、安価な水素の提供は燃料電池の普及促進に繋がる。また、電気分解装置1をアルミニウムやチタンなどの精錬に適用した場合には、少ない消費電力にて電気分解反応を進行させることができ、安価な電力供給が困難な立地においてもアルミニウムなどの金属を生産することが可能となる。
なお、第2電解回路E2のコンデンサ32に蓄電された電荷は多段に縦続接続された後段の回路群に供給されることとなる。すなわち、コンデンサ32が直流電源として機能して直後の後段回路群に電流を供給するのである。但し、最終段の回路群においては、第2電解回路E2にコンデンサ32を設けない方が好ましい。
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態の電気分解装置1aの回路構成を示す図である。第2実施形態の電気分解装置1aが第1実施形態の電気分解装置1と相違するのは、スイッチング素子51〜54に代えてサイリスタ41〜44を使用している点である。残余の点は第1実施形態と同じであり、同一の要素には同一の符合を付している。
第2実施形態において、第1電解回路E1は、電極対(第1電極対)21とコンデンサ(第1コンデンサ)31とを直列に接続した直列回路およびその直列回路に直列接続された主電路を有するサイリスタ(第1サイリスタ)41を有する。サイリスタ41の主電路の一端(アノード側)は直流電源15のプラス端(出力端)に接続され、他端(カソード側)は電極対21の陽極21aと接続される。また、コンデンサ31の一端は直流電源15のマイナス端(帰路端)に接続され、他端は電極対21の陰極21bと接続される。
また、第2電解回路E2は、電極対(第2電極対)22とコンデンサ(第2コンデンサ)32とを直列に接続した直列回路およびその直列回路に直列接続された主電路を有するサイリスタ(第2サイリスタ)42を有する。サイリスタ42の主電路の一端(アノード側)の電解回路E1における電極対21とコンデンサ31との接続点に接続され、他端(カソード側)は電極対22の陽極22aと接続される。また、コンデンサ32の一端は直流電源15のマイナス端に接続され、他端は電極対22の陰極22bと接続される。
第3電解回路E3は、電極対(第3電極対)23と当該電極対23に直列接続された主電路を有するサイリスタ(第3サイリスタ)43とを備えて構成される。サイリスタ43の主電路の一端(アノード側)は電解回路E1における電極対21とコンデンサ31との接続点に接続され、他端(カソード側)は電極対23の陽極23aと接続される。また、電極対23の陰極23bは直流電源15のマイナス端に直接接続される。
電荷消滅回路E4は、抵抗39とその抵抗39に直列接続された主電路を有するサイリスタ(第4サイリスタ)44とを備えて構成される。サイリスタ44の主電路の一端(アノード側)は電解回路E1における電極対21とコンデンサ31との接続点に接続され、また、抵抗39の一端は直流電源15のマイナス端に接続される。
サイリスタ41,42,43,44のそれぞれのゲートには制御部19の出力端が個別に接続されている。制御部19は、サイリスタ41,42,43,44のそれぞれのゲートに個別にトリガー信号を印加することができる。
なお、回路群Eと同様の構成の回路群を多段に縦続接続するようにしても良い点は第1実施形態と同じである。この場合、図3に示すように、初段を除く後段の回路群の第1電解回路E1が備えるサイリスタ41の主電路の一端は、その直前段の第2電解回路E2における電極対22とコンデンサ32との接続点に接続される。
次に、第2実施形態の電気分解装置1aの動作について説明する。直流電源15がオンの状態にて、制御部19が最初に第1電解回路E1に含まれるサイリスタ41のゲートのみにトリガー信号を印加する。そうすると、直流電源15からサイリスタ41の主電路を介して電極対21の陽極21aと陰極21bとの間に所定の電圧が印加される。その結果、陽極21aでは酸化反応が生じる一方、陰極21bでは還元反応が生じ、これらの電気分解反応が進行することによって陽極21aと陰極21bとの間に電流が流れる。
電極対21を流れた電流はコンデンサ31に蓄電される。コンデンサ31の両端間の電圧が所定値を超えるとサイリスタ41の導通が停止する。なお、第2実施形態ではサイリスタを使用しているため導通遮断は制御部19の制御によるものではない。
次に、制御部19が第2電解回路E2に含まれるサイリスタ42のゲートのみにトリガー信号を印加する。そうすると、コンデンサ31が直流電源として機能し、コンデンサ31からサイリスタ42の主電路を介して電極対22の陽極22aと陰極22bとの間に所定の電圧が印加される。その結果、陽極22aおよび陰極22bにて電気分解反応が生じ、両極間に電流が流れる。コンデンサ31から供給されて電極対22を流れた電流はコンデンサ32に蓄電される。コンデンサ32の両端間の電圧が所定値を超えるとサイリスタ42の導通が停止する。第2電解回路E2における電気分解が行われてサイリスタ42の導通が停止した時点では、第1実施形態と同様に、第2電解回路E2のコンデンサ32に電荷が蓄積されるとともに、第1電解回路E1のコンデンサ31にも電荷が残留している。
続いて、制御部19は第3電解回路E3に含まれるサイリスタ43のゲートのみにトリガー信号を印加する。そうすると、コンデンサ31の残留電荷によって電極対23の陽極23aと陰極23bとの間に所定の電圧が印加される。その結果、陽極23aおよび陰極23bにて電気分解反応が生じ、両極間に電流が流れる。すなわち、第3電解回路E3は、コンデンサ31の残留電荷を使用して電気分解を行っているのである。第3電解回路E3自体はコンデンサを備えておらず、コンデンサ31から供給されて電極対23を流れた電流は直流電源15に帰還する。やがて、コンデンサ31の両端電圧が電解液11の電気分解に必要な電圧に近づいた時点でサイリスタ43の導通が停止する。第3電解回路E3における電気分解が行われてサイリスタ43の導通が停止した時点においても、第1実施形態と同様に、なおコンデンサ31に若干の電荷が残留している。
その後、制御部19は電荷消滅回路E4に含まれるサイリスタ44のゲートのみにトリガー信号を印加する。これにより、コンデンサ31の残留電荷は完全に消滅する。すなわち、電荷消滅回路E4には、コンデンサも電極対も含まれておらず、サイリスタ44が導通することによって、コンデンサ31の残留電荷が完全に消費される。
以上のように、第2実施形態においては、制御部19が第1サイリスタ41から第2サイリスタ42、第3サイリスタ43、第4サイリスタ44の順に順次導通させることによって、第1実施形態と同様の電気分解およびコンデンサ31の残留電荷の消費を行っている。よって、第2実施形態のようにしても、一度電気分解に使用された電力の再利用を行うことができ、従来の電気分解に比較して電力消費効率を格段に優れたものとすることができる。また、第3電解回路E3と電荷消滅回路E4とが順次作動することによって第2電解回路E2における電気分解が行われた後にコンデンサ31に残留する電荷を完全に消費することができ、再度直流電源15から第1電解回路E1に電力供給したときにも、初期段階と同様に電極対21に十分な電気分解反応が進行することとなる。
なお、第1実施形態と同じく、第2電解回路E2のコンデンサ32に蓄電された電荷は多段に縦続接続された後段の回路群に供給されることとなる。すなわち、コンデンサ32が直流電源として機能して直後の後段回路群に電流を供給するのである。但し、最終段の回路群においては、第2電解回路E2にコンデンサ32を設けない方が好ましい。
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記各実施形態においては、コンデンサ31の残留電荷を消費する残留電荷消費回路として第3電解回路E3および電荷消滅回路E4を設けていたが、コンデンサ31の残留電荷量が電解液11の電気分解に必要な最低電圧を維持できる程度にまで大きくない場合には、第3電解回路E3は必須ではなく、電荷消滅回路E4のみによってコンデンサ31の残留電荷を消費するようにしても良い。
また、上記各実施形態においては、電極対21〜23を相互に異なるものとしていたが、これを共通の1つの電極対としても良い。また、電極の形状は平板状や棒状など任意の形状とすることができる。
第1実施形態の電気分解装置の回路構成を示す図である。 電極を配置した電解セルの一例を示す斜視図である。 第2実施形態の電気分解装置の回路構成を示す図である。
符号の説明
1,1a 電気分解装置
10 電解セル
11 電解液
15 直流電源
19 制御部
21〜23 電極対
21a〜23a 陽極
21b〜23b 陰極
31,32 コンデンサ
41〜44 サイリスタ
51〜54 スイッチング素子
E1 第1電解回路
E2 第2電解回路
E3 第3電解回路
E4 電荷消滅回路

Claims (4)

  1. 電解液の電気分解を行う電気分解装置であって、
    電解液を収容する電解槽と、
    電気分解のための電力を供給する直流電源と、
    前記電解液中に浸漬された第1電極対および前記直流電源から供給されて前記第1電極対を流れる電流を蓄電する第1コンデンサを直列に接続した第1直列回路を含む第1電解回路と、
    前記電解液中に浸漬された第2電極対および前記第1コンデンサから供給されて前記第2電極対を流れる電流を蓄電する第2コンデンサを直列に接続した第2直列回路を含む第2電解回路と、
    前記第2電解回路における電気分解が行われた後に前記第1コンデンサに残留する電荷を消費する残留電荷消費回路と、
    を備えることを特徴とする電気分解装置。
  2. 請求項1記載の電気分解装置において、
    前記第1電解回路は、前記第1直列回路に直列接続された第1スイッチング素子を含み、
    前記第2電解回路は、前記第2直列回路に直列接続された第2スイッチング素子を含み、
    前記残留電荷消費回路は、前記電解液中に浸漬された第3電極対および第3スイッチング素子を直列に接続した第3電解回路並びに抵抗および第4スイッチング素子を直列に接続した電荷消滅回路を含み、
    前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第3電極対および前記抵抗のそれぞれ一端を前記直流電源の帰端路に接続し、
    前記第1スイッチング素子の一端を前記直流電源の出力端に接続し、
    前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子の一端を前記第1電解回路における前記第1電極対と前記第1コンデンサとの接続点に接続し、
    前記第1スイッチング素子から前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第4スイッチング素子の順に順次導通させる制御部をさらに備えることを特徴とする電気分解装置。
  3. 請求項1記載の電気分解装置において、
    前記第1電解回路は、前記第1直列回路に直列接続された主電路を有する第1サイリスタを含み、
    前記第2電解回路は、前記第2直列回路に直列接続された主電路を有する第2サイリスタを含み、
    前記残留電荷消費回路は、前記電解液中に浸漬された第3電極対および当該第3電極対に直列接続された主電路を有する第3サイリスタを有する第3電解回路並びに抵抗および当該抵抗に直列接続された主電路を有する第4サイリスタを有する電荷消滅回路を含み、
    前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサ、前記第3電極対および前記抵抗のそれぞれ一端を前記直流電源の帰端路に接続し、
    前記第1サイリスタの主電路の一端を前記直流電源の出力端に接続し、
    前記第2サイリスタ、前記第3サイリスタおよび前記第4サイリスタの主電路の一端を前記第1電解回路における前記第1電極対と前記第1コンデンサとの接続点に接続し、
    前記第1サイリスタから前記第2サイリスタ、前記第3サイリスタ、前記第4サイリスタの順に順次導通させる制御部をさらに備えることを特徴とする電気分解装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電気分解装置において、
    前記第1電解回路、前記第2電解回路および残留電荷消費回路からなる回路群を多段に縦続接続し、
    初段を除く後段の第1電解回路にはその直前段の第2電解回路の第2コンデンサから電流が供給されることを特徴とする電気分解装置。
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