JP2008279951A - ブレース及び車体下部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】対向部同士を接触させるような平つぶしができないパイプ材を用いても剛性を確保することができるブレース及び車体下部構造を得る。
【解決手段】リブ30がパイプ部20の対向部同士を連結すると共にパイプ部20の長手方向に沿って延在するので、ブレース14の剛性が確保される。また、パイプ部20の筒端部24に固定されるカラー34は、一端部36が筒端部24における第1円孔26Aの内周側に配置されると共に、他端部38の外周面38Aが筒端部24における第2円孔28Aの内周面128Aに圧入されることで筒端部24における第2平板部28に密着され、かつ、カラー34の他端部38の先端面38Bは、第2平板部28の筒外向き面28Bと段差なく揃えられる位置に配設されている。このため、ブレース14は、ロッカ18の下壁18Aの取付面218Aと広範囲で面接触して固定される。
【選択図】図2
【解決手段】リブ30がパイプ部20の対向部同士を連結すると共にパイプ部20の長手方向に沿って延在するので、ブレース14の剛性が確保される。また、パイプ部20の筒端部24に固定されるカラー34は、一端部36が筒端部24における第1円孔26Aの内周側に配置されると共に、他端部38の外周面38Aが筒端部24における第2円孔28Aの内周面128Aに圧入されることで筒端部24における第2平板部28に密着され、かつ、カラー34の他端部38の先端面38Bは、第2平板部28の筒外向き面28Bと段差なく揃えられる位置に配設されている。このため、ブレース14は、ロッカ18の下壁18Aの取付面218Aと広範囲で面接触して固定される。
【選択図】図2
Description
本発明は、長手方向の両端部がそれぞれ他部材(取付対象の相手部材)に取り付けられるブレース及び該ブレースを備えた車体下部構造に関する。
ブレースにおいては、鋼製パイプ材の長手方向の端部を平つぶしにして二重構造とし、その先端部を溶接して二重の平パイプ部を一体化した構造が知られている(例えば、特許文献1参照)が、昨今では軽量化の観点からアルミニウム合金でブレースを製作するニーズがある。
しかし、アルミニウム合金製パイプ材では、平つぶしの際に割れが発生してしまうので、パイプ材の対向部同士を接触させるような平つぶし構造にすることができず、剛性を確保するのが難しい。
特開2000−240169公報
本発明は、上記事実を考慮して、対向部同士を接触させるような平つぶしができないパイプ材を用いても剛性を確保することができるブレース及び車体下部構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載する本発明のブレースは、長尺の筒形状に形成され、長手方向の両側の筒端部が筒内空間を残して扁平状に潰された形状に形成されることで互いに平行な第1、第2平板部を備えると共に、前記第1平板部を貫通する第1孔及び前記第2平板部を貫通する第2孔が同軸上にそれぞれ形成されたパイプ部と、前記パイプ部の筒内に形成され、前記パイプ部の対向部同士を連結すると共に前記パイプ部の前記長手方向に沿って延在するリブと、前記第1孔及び前記第2孔を貫通する締結具の挿入用とされて筒状に形成され、軸方向の一方側となる一端部が前記第1孔の内周側に配置されると共に、軸方向の他方側となる他端部が前記第2平板部に密着され、前記他端部の先端面が前記第2平板部の筒内向き面に接する位置又は前記第2平板部の筒外向き面と段差なく揃えられる位置に配設されたカラーと、を有することを特徴とする。
請求項1に記載する本発明のブレースによれば、パイプ部における筒端部の第1孔及び第2孔を貫通する締結具の挿入用として、カラーが配設されているので、カラーに締結具を挿入して取付対象の相手部材及び筒端部に対して締結荷重を作用させれば、パイプ部の筒端部が相手部材に対して固定される。パイプ部は、筒端部が筒内空間を残して扁平状に潰された形状に形成されており、該パイプ部の筒内に形成されたリブは、パイプ部の対向部同士を連結すると共にパイプ部の長手方向に沿って延在するので、ブレースの長手方向における各部の該長手方向に垂直な断面の断面係数が上がり、断面剛性が向上する。よって、ブレースに対して荷重が作用しても、ブレースは変形しにくい。
ここで、カラーは、軸方向の一方側となる一端部が第1孔の内周側に配置されると共に、軸方向の他方側となる他端部が第2平板部に密着され、他端部の先端面が第2平板部の筒内向き面に接する位置又は第2平板部の筒外向き面と段差なく揃えられる位置に配設されているので、第2平板部の筒外向き面を取付対象の相手部材に当てて、カラーの一端部側から締結具を挿入して前記相手部材を貫通し、前記相手部材に締結荷重を付与すれば、前記相手部材に対して、第2平板部の筒外向き面にて、又はカラーの他端部の先端面及び第2平板部の筒外向き面にて、広範囲で面接触した状態でブレースを固定できるので、取付対象の相手部材側からブレースへ作用する面圧を抑えることができる。
請求項2に記載する本発明のブレースは、請求項1記載の構成において、前記リブが前記パイプ部の長手方向に沿って複数形成されており、少なくとも前記筒端部の筒内側では、隣り合う前記リブ同士が接着剤によって連結されていることを特徴とする。
請求項2に記載する本発明のブレースによれば、リブがパイプ部の長手方向に沿って複数形成されており、少なくとも筒端部の筒内側では、隣り合うリブ同士が接着剤によって連結されているので、複数のリブが一体化し、筒端部に荷重が作用しても筒端部は変形しにくい。
請求項3に記載する本発明のブレースは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記リブには、前記パイプ部の長手方向に沿って延在する稜線部が形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載する本発明のブレースによれば、リブには、パイプ部の長手方向に沿って延在する稜線部が形成されているので、パイプ部に前記長手方向に沿う荷重が作用してもパイプ部は変形しにくい。
請求項4に記載する本発明のブレースは、請求項1〜3のいずれか一項に記載の構成において、前記パイプ部及び前記リブは、アルミニウム合金製とされていることを特徴とする。
請求項4に記載する本発明のブレースによれば、パイプ部及びリブは、アルミニウム合金製とされているので、剛性を確保しながら軽量化を図ることができる。
請求項5に記載する本発明の車体下部構造は、車体の下部において車幅方向を長手方向として配置された請求項1〜4のいずれか一項に記載のブレースと、前記車体の一部を構成し、前記第2平板部の前記筒外向き面と面接触する車体側構成部材と、前記締結具を備え、前記ブレース及び前記車体側構成部材を前記カラーの軸方向に挟んで前記ブレース及び前記車体側構成部材に対して締結荷重を作用させる締結手段と、を有することを特徴とする。
請求項5に記載する本発明の車体下部構造によれば、車体側構成部材が第2平板部の筒外向き面と面接触し、締結手段がブレース及び車体側構成部材をカラーの軸方向に挟んでブレース及び車体側構成部材に対して締結荷重を作用させるので、車体側構成部材に対して、第2平板部の筒外向き面を含む広範囲で面接触した状態でブレースが固定され、車体側構成部材側からブレースへ作用する面圧が抑えられる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のブレースによれば、対向部同士を接触させるような平つぶしができないパイプ材を用いても剛性を確保することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載のブレースによれば、筒端部の剛性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載のブレースによれば、パイプ部の長手方向に沿って延在する稜線部によって前記長手方向に沿う荷重に対する剛性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載のブレースによれば、軽量化と剛性確保との両立が可能になるという優れた効果を有する。
請求項5に記載の車体下部構造によれば、ブレースの材料として対向部同士を接触させるような平つぶしができないパイプ材を用いても剛性を確保することができるという優れた効果を有する。
[第1実施形態]
本発明におけるブレース及び車体下部構造の第1の実施形態を図面に基づき説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印UPは車両上方側、矢印FRは車両前方側、矢印INは車幅方向内側をそれぞれ示している。
本発明におけるブレース及び車体下部構造の第1の実施形態を図面に基づき説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印UPは車両上方側、矢印FRは車両前方側、矢印INは車幅方向内側をそれぞれ示している。
図4に示されるように、車体10の下部10Aには、後輪16のやや車両前方側にブレース(「タンク下ブレース」ということもある。)14が配設されている。車体10の下部10Aの概略構成を示す図5に示されるように、車体下部構造12に適用されるブレース14は、車幅方向を長手方向として燃料タンク17の車体下方側に配置され、車幅方向両側がボデー側に取り付けられており、車両の操縦安定性を向上するための操安ブレースとなっている。また、ブレース14は、車体10の一部を構成する車体側構成部材としての左右のロッカ18の車幅方向内側への変形を抑制するため、車幅方向を長手方向とした筒棒状とされ、車幅方向の圧縮荷重に対して高剛性となっている。
図1に示されるように、ブレース14は、長尺の筒形状に形成されたパイプ部20と、パイプ部20の筒内に形成されてパイプ部20の長手方向に沿って延在するリブ30と、パイプ部20に取り付けられるカラー34と、パイプ部20の筒内に充填される接着剤40と、を含んで構成されている。
パイプ部20及びリブ30は、一体に形成されたアルミニウム合金製であり、パイプ部20及びリブ30を備えた後述するプレス加工前のアルミパイプ材は、アルミニウム合金材の押出し成形品である。パイプ部20及びリブ30をアルミニウム合金製としたのは、軽量化を図るためである。なお、アルミニウムの質量は、鉄の質量の約1/3であり、軽量化に資するが、アルミニウムのヤング率は、鉄のヤング率の約1/3であるため、アルミニウム合金をパイプ部20に用いる場合には、その強度・剛性をアップする必要性がある。
図1及び図5に示されるように、パイプ部20は、長手方向の中間部22が略楕円筒状に形成されていると共に、長手方向の両側の筒端部24が筒内空間24A(図1参照)を残して扁平状に潰された形状に形成されている。筒端部24は、前述したアルミパイプ材の両側筒端部がプレス加工により上下方向から潰されることによって前記形状に形成されており、当該形状に形成されることで互いに平行な第1平板部26及び第2平板部28を備えている。また、第1平板部26と第2平板部28とは、湾曲した側壁部27(図1参照)によって連結(接続)されている。
パイプ部20における長手方向の両側の各筒端部24は、図1に示されるように、第1平板部26を貫通する第1孔としての第1円孔26A及び第2平板部28を貫通する第2孔としての第2円孔28Aが同軸上にそれぞれ形成されている。第1円孔26A及び第2円孔28Aは、取付対象の相手部材(本実施形態では、図5に示されるロッカ18及びサスペンションブラケット19)への連結部用とされる孔である。本実施形態では、第1円孔26Aの半径は、第2円孔28Aの半径よりも若干(一例として、0.5mm〜1.0mm)大きく、各筒端部24における第1円孔26A及び第2円孔28Aは、パイプ部20の長手方向に沿って計2個ずつ形成されている。
図2に示されるように、カラー34は、第1円孔26A及び第2円孔28Aを貫通する締結具かつ締結手段としてのボルト42の軸部42Aの挿入用とされて円筒状に形成され、カラー軸方向の一方側(図2の下方側)となる一端部36が第1円孔26Aの内周側に配置されると共に、カラー軸方向の他方側(図2の上方側)となる他端部38の外周面38Aが第2円孔28Aの内周面128Aに圧入されることで第2平板部28に密着されている(所謂メカクリンチによる取付け)。カラー34の他端部38の外径と第2円孔28Aの内径とはプラスの寸法公差で設計されており、カラー34の取付前状態においては、カラー34の他端部38の外径が第2円孔28Aの内径に比べて僅かに大きく設定されている。カラー34の他端部38の先端面38Bは、第2平板部28の筒外向き面28Bと段差なく揃えられる位置に配設されている。
カラー34をパイプ部20に取り付ける際には、取付用として一時的に配置される型の平面部(図示省略)を第2平板部28の筒外向き面28Bと面接触させて第2円孔28Aを塞いだ状態にし、カラー34の他端部38を挿入先端部として第1円孔26A側から前記型の平面部(図示省略)に向けてカラー34を挿入し、他端部38の先端面38Bが前記型の平面部(図示省略)に面接触するまで他端部38を第2円孔28Aに圧入する。これにより、カラー34の他端部38の先端面38Bの位置が精度良く設定される。
ここで、図5に示されるブレース14における筒端部24の端末側をボデー側となるロッカ18の下壁18Aに固定する場合には、図2に示されるカラー34の一端部36側の開口部36Aからボルト42の軸部42Aを挿入し、カラー34の貫通孔34B及びロッカ18の下壁18Aの取付孔118Aを貫通した軸部42Aにおける雄ねじ部142Aの先端部に締結手段としてのキャップナット44の雌ねじ部(図示省略)を螺合させる。なお、本実施形態では、ボルト42の雄ねじ部142Aの先端部に螺合させる締結手段としてキャップナット44を適用しているが、締結手段としてはキャップナット44に代えて六角ナット等の他のナットを適用してもよい。
これによって、ボルト42の頭部42B側の鍔部42Cと、カラー34の一端部36のリング状端面36Bとが面接触すると共に、キャップナット44の底部44Aとブレース14(より詳細には、カラー34の他端部38の先端面38B及び第2平板部28の筒外向き面28B)との間にロッカ18の下壁18Aを挟んでいる。換言すれば、ボルト42の鍔部42Cとキャップナット44の底部44Aとが、ブレース14及びロッカ18の下壁18Aをカラー34の軸方向に挟んで締め付け、ブレース14及びロッカ18の下壁18Aに対して締結荷重を作用させるようになっている。
ブレース14における筒端部24がロッカ18の下壁18Aに固定された状態では、ロッカ18の下壁18Aの取付面218Aがカラー34の他端部38の先端面38B及び第2平板部28の筒外向き面28Bと面接触している。なお、図5では、便宜上、ブレース14とロッカ18の下壁18Aとを若干離して図示しているが、実際には、前述のように面接触している。
なお、図2に示されるボルト42及びキャップナット44による締結後に、カラー34の一端部36と第1平板部26とをアーク溶接により接合してもよい。また、図5に示されるブレース14における筒端部24の根元部分を、車体10の一部を構成する車体側構成部材としてのサスペンションブラケット19に固定する場合も、ロッカ18の下壁18Aに固定する場合と同様に固定する。これにより、サスペンションブラケット19の取付面が図2に示されるカラー34の他端部38の先端面38B及び第2平板部28の筒外向き面28Bと面接触し、ボルト42の鍔部42Cとキャップナット44の底部44Aとが、ブレース14及びサスペンションブラケット19(図5参照)をカラー34の軸方向に挟んで締め付け、ブレース14及びサスペンションブラケット19(図5参照)に対して締結荷重を作用させるようになっている。
図1及び図3に示されるように、リブ30は、パイプ部20の長手方向に沿って複数(本実施形態では、2列計6本)形成されている。図1に示されるように、各リブ30は、パイプ部20の対向部同士(筒端部24においては第1平板部26及び第2平板部28)を連結しており、パイプ部20の長手方向に垂直な断面形状がパイプ部20の軸心外側へ向けて屈曲された形状(所謂、O脚形状又はく字形状)とされて、パイプ部20の長手方向に沿って延在する稜線部32が形成されている。このように、パイプ部20の長手方向に延在するリブ30がパイプ部20の対向部同士を連結することによって、複数の閉断面部が形成されてブレース14の全長にわたる剛性が高められており、さらにリブ30にはパイプ部20の長手方向に沿って延在する稜線部32が形成されていることによって、ブレース14の軸方向(長手方向に沿う方向)の剛性が一層高められている。なお、筒端部24を備えたパイプ部20を形成する前のアルミパイプ材の段階で、所謂O脚形状のリブ30が予め形成されていることで、アルミパイプ材の長手方向の端末部をプレスによって潰すこと、すなわち、筒端部24を形成することが容易になるというメリットもある。
図3に示されるように、リブ30は、パイプ部20の長手方向において、カラー34が配置される箇所で分断されている。また、互いに対向するリブ30の稜線部32間の寸法Lは、第1円孔26A及び第2円孔28A(図1参照)の各外径寸法に比べて若干小さく、かつ、カラー34の外径寸法Mに比べても若干小さく設定されている。このため、ブレース14を長手方向に見た場合、リブ30とカラー34とが一部ラップする(重なる)位置に配設されるようになっている(図2参照)。
筒端部24の筒内側では、パイプ部20の長手方向に及び該長手方向に直交する方向に隣り合うリブ30同士が接着剤40によって連結されている。接着剤40としては、一例として、エポキシ系樹脂接着剤を適用することができる。図1に示されるように、接着剤40は、配設前においては第1円孔26A及び第2円孔28Aに対応するように予め円孔40Aが形成された板状体とされている。前記板状体とされた接着剤40は、筒端部24の開放端末24C側にて一対のリブ30と第1、第2平板部26、28とによって形成された六角形状の開口部46から挿入され、加熱されることによって筒端部24の筒内で膨張して充填され、隣り合うリブ30同士を連結している。また、図3に示されるように、接着剤40は、カラー34の固定用としても機能しており、カラー34の外周面34Aを覆うように配設されると共に、カラー34と筒端部24の内壁24Bの一部とを連結している。
このように、カラー34の外周側に接着剤40が配設されてパイプ部20の長手方向に隣り合うリブ30同士を強固に連結することで、接着剤40を介してリブ30をパイプ部20の長手方向に連続させている。これにより、ブレース14の軸方向(長手方向に沿う方向)の剛性が一層高められ、カラー34の配置箇所にてリブ30が存在しない部分の剛性低下が最小限に抑えられる構成になっている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果を説明する。
次に、上記実施形態の作用及び効果を説明する。
図2に示されるように、車体下部構造12では、パイプ部20における筒端部24の第1円孔26A及び第2円孔28Aを貫通するボルト42の挿入用として、カラー34が配設されており、カラー34に挿入されたボルト42及び該ボルト42に螺合されるキャップナット44が、ブレース14及びロッカ18の下壁18Aやサスペンションブラケット19(図5参照)(以下、「ロッカ18の下壁18A等」という)をカラー34の軸方向に挟んでブレース14及びロッカ18の下壁18A等に対して締結荷重を作用させているので、パイプ部20の筒端部24がロッカ18の下壁18A等に対して固定される。すなわち、本実施形態の車体下部構造12(図5参照)では、パイプ部20の筒端部24は、ボルト42の頭部42B側の鍔部42Cとキャップナット44の底部44Aとの間に作用する締結荷重にてロッカ18の下壁18A等に対して固定されている。
ここで、カラー34は、カラー軸方向の一方側(図2の下方側)となる一端部36が第1円孔26Aの内周側に配置されると共に、カラー軸方向の他方側(図2の上方側)となる他端部38の外周面38Aが第2円孔28Aの内周面128Aに圧入されることで第2平板部28に密着され、かつ、カラー34の他端部38の先端面38Bは、第2平板部28の筒外向き面28Bと段差なく揃えられる位置に配設されている。このため、カラー34の他端部38の先端面38B及び第2平板部28の筒外向き面28Bをロッカ18の下壁18Aの取付面218A及びサスペンションブラケット19(図5参照)の取付面(以下、「ロッカ18の下壁18Aの取付面218A等」という)に面接触状態で当てることが可能になる。
前記面接触状態にて、カラー34の一端部36側からボルト42の軸部42Aを挿入してロッカ18の下壁18A等を貫通した軸部42Aにおける雄ねじ部142Aの先端部にキャップナット44の雌ねじ部(図示省略)を螺合させることによって、ブレース14及びロッカ18の下壁18A等に締結荷重を付与すれば、ブレース14は、ロッカ18の下壁18Aの取付面218A等に対して、カラー34の他端部38の先端面38B及び第2平板部28の筒外向き面28Bにて広範囲で面接触して固定される。これにより、面圧=外力/面積の式における「面積」の値が大きくなってロッカ18の下壁18A側等からブレース14へ作用する面圧を抑えることができる。
補足すると、例えば、カラー34の他端部38の先端面38Bが第2平板部28の筒外向き面28Bよりも一段上がったような構造を対比例とした場合、該対比例では、カラーの前記先端面に固定対象(本実施形態では、ロッカ18の下壁18A等)側からの力が作用することになるため、前記力を受ける部分の面積が小さく、面圧が上がって(換言すれば、荷重が大きくなって)しまう。これに対して、本実施形態の場合、ロッカ18の下壁18A等からの力を、カラー34の他端部38の先端面38B及び第2平板部28の筒外向き面28Bにて広範囲で受けることができるので、面圧を緩和させることができる(ボデー取付側の面圧緩和)。ちなみに、前記対比例のより具体的な構成としては、例えば、カラーの端部外周をパイプ部における筒端部の孔付近にアーク溶接した構成、カラーの端部外周をパイプ部における筒端部の孔内周面に接着した構成等が挙げられる。
また、本実施形態によれば、カラー34の他端部38の外周面38Aが第2円孔28Aの内周面128Aに圧入されて第2平板部28に密着されることで、筒端部24内の接着剤40がロッカ18の下壁18A側やサスペンションブラケット19(図5参照)側に漏れるのを防止又は抑制することができる。これによって、接着剤40がロッカ18の下壁18Aの取付面218A等と干渉(接触)するのを防止又は抑制することができ、干渉による軸力低下を回避することが可能になる。
また、図1に示されるように、パイプ部20は、筒端部24が筒内空間24Aを残して扁平状に潰された形状に形成されており、該パイプ部20の筒内に形成されたリブ30は、パイプ部20の対向部同士を連結すると共にパイプ部20の長手方向に沿って延在するので、ブレース14の長手方向における各部の(長手方向に垂直な断面の)断面係数が上がり、断面剛性が向上する。また、リブ30は、パイプ部20の長手方向に沿って延在する稜線部32が形成されているので、ブレース14の軸方向(長手方向に沿う方向)の剛性が向上し、パイプ部20の軸方向に荷重が作用しても曲げ変形しにくい。
ここで、図6には、本実施形態に係るブレース14と、他の構成のブレースとの剛性比較のグラフが示されている。図6に結果を示す試験は、本実施形態に係るブレース14及び比較例に係るブレース(以下、単に「比較例」という)100〜106について、長手方向における一方側の端部をボデーパネルに二箇所で固定し、長手方向における他方側の端部の先端部に該長手方向と交差する方向の外力を加え、外力の大きさを変えながら該先端部の変位量と外力との関係を測定した。なお、図6に示されるブレース14及び比較例100〜106の形状は、各ブレースの長手方向の中間部におけるパイプ断面の形状である。
比較例100、102、104は、本実施形態と同一のアルミニウム合金製であり、比較例100は板厚2.0mmでリブが形成されない構造、比較例102は板厚1.5mmでパイプ部の対向部同士を連結する2本の直立状(縦壁状)のリブが形成された構造、比較例104は板厚1.5mmでパイプ部の対向部同士を連結する3本の直立状(縦壁状)のリブが形成された構造である。比較例102、104は、リブ形状が異なる点を除いては、ブレース14と同様の構成となっている。比較例106は、鋼製のブレースであり、板厚は1.4mmである。本実施形態のブレース14は板厚を1.5mmとした。
図6に示されるように、ブレース14では、3本の直立状のリブが形成された比較例104と同等の剛性が得られた。また、アルミニウムのヤング率は、鉄のヤング率の約1/3であるが、ブレース14では、鋼製の比較例106の剛性に近い剛性が得られた。
図3に示されるように、リブ30は、パイプ部20の長手方向に沿って複数形成されており、筒端部24の筒内側では、隣り合うリブ30同士が接着剤40によって連結されているので、複数のリブ30が一体化し、筒端部24の断面剛性をより向上させている。ここで、カラー34の外周側に接着剤40が配設されてパイプ部20の長手方向に隣り合うリブ30同士をも強固に連結することで、接着剤40を介してリブ30をパイプ部20の長手方向に連続させることができるので、ブレース14の軸方向(長手方向に沿う方向)に荷重が作用しても、ブレース14は変形しにくい。また、締結部位にカラー34が採用されて配置されると共にこのカラー34が接着剤40によってリブ30や筒端部24の内壁24Bの一部と連結されているので、リブ30が存在しない部分となるカラー34の配設部(締結部位)においても、剛性低下が抑えられて所定の剛性が確保され、外力に対して変形しにくい。
また、図2に示されるように、接着剤40が筒端部24内に配設されているため、例えば、車両走行中に石等が路面から跳ね上がって図5に示されるブレース14の締結部側に当ってしまうことがあっても、図2に示される筒端部24内の接着剤40は、筒端部24にガードされて前記石等によって傷付けられることはなく、チッピング等の外的損傷を受けずに済む。このため、図5に示されるように、ブレース14を車体10の下部10Aの床裏部品として適用することができる。また、図3に示されるように、接着剤40により、筒端部24の開放端末24C側からの水の浸入を防ぐことができるので、防錆性能を向上させることもできる。
なお、図2に示される接着剤40が仮に劣化してしまったと仮定した場合にも、ボルト42及びキャップナット44による締結荷重が、筒端部24、該筒端部24に圧入されたカラー34、及びロッカ18の下壁18Aに対して作用しており、この部分で締結は完結しているので、締結部自体での軸力低下の恐れはない(フェイルセーフ)。
ここで、比較例106(図6参照)に係る鋼製のパイプ材を用いた公知の鉄ブレースと比較しつつ補足説明すると、鋼材は、成形性に優れているので、鋼製のパイプ材を用いた場合には、取付部となるパイプ端末部のみを完全に潰す構造(対向部同士を接触させるような平潰し構造)を採用することが可能になる。このようにパイプ端末部のみを潰すことができると、ブレースの長手方向の中間部となる部分とブレースの長手方向の端末部となる部分とを分割して製造する必要がなく、その結果として、分割部品の接合に伴うウイークポイントの発生をなくすことができる。また、鋼材は、アルミニウム合金材に比べてヤング率も高いというメリットがある。しかし、その反面、ブレースを鋼製とした場合、ブレースをアルミニウム合金製とした場合に比べて質量が大きくなるというデメリットがあるので、昨今ではブレースのアルミ化へのニーズがある。
一方、アルミニウム合金材の場合、鋼材に比べて成形性が劣り、取付部となるパイプ端末部のみを完全に潰そうとすると、一般に割れが発生してしまい、鋼材を用いた場合のような(対向部同士を接触させるような)潰し形状に形成することができない。このため、ブレースの長手方向の中間部となる部分とブレースの長手方向の端末部となる部分とを分割して製造し、前記中間部となる部分を前記端末部となる部分に差し込んでから、これらをアーク溶接(又は接着剤等)で接合するような構造を採用する場合がある。しかし、この場合、ブレースの長手方向の端末部となる部分用にダイキャストで別途鋳物を製造したり、分割部品を溶接(又は接着等)したりすることで、コストアップが発生してしまう。また、分割構造を採用した場合、各部品を溶接(又は接着等)することになるので、溶接部等の接合部への応力集中が避けられず、構造上の制約も大きくなる等の欠点も発生し、一体品と同等の剛性を確保するのが難しくなる。
これに対して、本実施形態の場合には、アルミニウム合金製のパイプ材を用いながら、分割構造とせずにパイプ一体の構造としたために、上記のような分割構造に伴う不都合を回避することが可能となり、かつ、前述のように構造を工夫することによって、所定の剛性を確保することも可能となった。
これらにより、図5に示されるブレース14は、ロッカ18の下壁18A等から荷重が作用しても、変形しにくく、車体10の下部10Aの剛性アップに資する。このため、車両の操縦安定性が向上する。また、例えば、車体10に側方から他車両等が衝突する車体側突時に、車幅方向外側から車幅方向内側に向かって作用する荷重に対して、ブレース14が突っ張り棒として作用することで、ロッカ18の車幅方向内側への変形を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のブレース14及び車体下部構造12によれば、対向部同士を接触させるような平つぶしができないアルミニウム合金製のパイプ材を用いても剛性を確保することができ、軽量化と剛性確保との両立が可能になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るブレース52及び車体下部構造50について、第1の実施形態の図2に相当する図7に基づいて説明する。なお、第2の実施形態は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態に係るブレース52及び車体下部構造50について、第1の実施形態の図2に相当する図7に基づいて説明する。なお、第2の実施形態は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図7に示されるように、筒端部24の第2平板部28に形成された第2円孔28Aの直径は、カラー34の内周側の直径よりも小さく設定されている。カラー34は、接着剤40によって筒端部24に固定されると共に、ボルト42及びキャップナット44による締結荷重によって第2平板部28の筒内向き面28Cに押し付けられた状態とされている。これによって、カラー34の他端部38の先端面38Bは、筒端部24の第2平板部28の筒内向き面28Cに接する位置に配設されて該筒内向き面28Cに密着されている。すなわち、ボルト42の軸部42Aが挿入される連結用の孔部分は、軸方向の一方側端部(図7の下方側端部)がカラー34の一端部36側の開口部36Aで構成され、軸方向の他方側端部(図7の上方側端部)が筒端部24(パイプ部20)の第2平板部28に形成された第2円孔28Aで構成されている。以上のような構成によっても、前述した第1の実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るブレース62及び車体下部構造60について、第1の実施形態の図2に相当する図8、及び第1の実施形態の図3に相当する図9に基づいて説明する。なお、第3の実施形態は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態に係るブレース62及び車体下部構造60について、第1の実施形態の図2に相当する図8、及び第1の実施形態の図3に相当する図9に基づいて説明する。なお、第3の実施形態は、以下に説明する点を除いて、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図8に示されるように、パイプ部20の対向部同士(筒端部24においては第1平板部26及び第2平板部28)を連結するリブ64は、パイプ部20の筒内に一対形成され、図9に示されるように、カラー34の外周面34Aの外側(側壁部27側)において、パイプ部20の長手方向に沿って延在している。換言すれば、リブ64は、パイプ部20の長手方向の前後に分断されることなく連続しており、一対のリブ64の間にカラー34が配設されている。また、リブ64は、第1の実施形態と同様に、パイプ部20の長手方向に沿って延在する稜線部66(図8参照)が形成されている。筒端部24の筒内側では、接着剤40がカラー34の外周面34Aを覆うように配設されると共に、隣り合うリブ64同士が接着剤40によって連結されている。このような構成によれば、接着剤40を介してカラー34とリブ64とが一層強固に一体化され、車体下部構造60におけるブレース62の剛性を一層向上させることができるという効果が得られる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係るブレース72及び車体下部構造70について、第3の実施形態の図8に相当する図10に基づいて説明する。なお、第4の実施形態は、以下に説明する点を除いて、第3の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1〜第3の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施形態に係るブレース72及び車体下部構造70について、第3の実施形態の図8に相当する図10に基づいて説明する。なお、第4の実施形態は、以下に説明する点を除いて、第3の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1〜第3の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図10に示されるように、筒端部24の第2平板部28に形成された第2円孔28Aの直径は、カラー34の内周側の直径とほぼ同様の寸法に設定されている。カラー34は、接着剤40によって筒端部24に固定されると共に、ボルト42及びキャップナット44による締結荷重によって第2平板部28の筒内向き面28Cに押し付けられた状態とされている。これによって、カラー34の他端部38の先端面38Bは、筒端部24の第2平板部28の筒内向き面28Cに接する位置に配設されて該筒内向き面28Cに密着されている。このような構成によっても、前述した第3の実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、リブ30、64がパイプ部20の長手方向に沿って2列形成されているが、リブは、パイプ部の長手方向に沿って1列又は3列以上形成してもよい。
なお、上記実施形態では、リブ30、64がパイプ部20の長手方向に沿って2列形成されているが、リブは、パイプ部の長手方向に沿って1列又は3列以上形成してもよい。
また、上記実施形態では、リブ30、64には、パイプ部20の長手方向に沿って延在する稜線部32、66が形成されており、このような構成が好ましいが、リブは、例えば、パイプ部の対向部同士を連結するアーチ状や直立状(縦壁状)のリブ等のような前記稜線部のないリブとしてもよい。
さらに、上記実施形態では、筒端部24の筒内側でのみ、隣り合うリブ30、64同士が接着剤40によって連結されているが、筒端部24の筒内側に加えてパイプ部20における長手方向の中間部22の筒内側においても、隣り合うリブ30、64同士が接着剤40によって連結されていてもよい。また、隣り合うリブ30、64同士が接着剤40によって連結される構成が好ましいが、隣り合うリブ同士が接着剤によって連結されない構成としてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、パイプ部20及びリブ30、64が軽量化を図るためにアルミニウム合金製とされているが、パイプ部及びリブは、チタン合金製や鋼材製等のような他の金属材料製や炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等のような繊維強化プラスチック(FRP)製であってもよい。
なお、上記実施形態では、請求項5に対応させてブレース14、52、62、72が車体下部に取り付けられる場合を例に挙げて具体的に説明したが、請求項1〜請求項4に係るブレースは、車体下部以外に取り付けられてもよい。例えば、ブレースは、車体前部において、筒端部の一方側が車体フロアとダッシュパネルとの連接部側に取り付けられると共に、筒端部の他方側がインパネリインフォース側に取り付けられる等のように、車体の他部分に取り付けられてもよく、また、車体以外の構造体に連結部材として取り付けられてもよい。
また、上記実施形態では、締結具としてのボルト42の軸部42Aがカラー34内に挿入されているが、カラー内に挿入される締結具は、例えば、軸心部にねじ穴が形成されると共に該ねじ穴の内周面に雌ねじ部が形成された軸部と、前記軸部の軸線方向一端側から延設されたフランジ部と、を備えたフランジ付締結具等のような他の締結具としてもよい。換言すれば、締結手段による締結構造は、例えば、前記例示したフランジ付締結具の軸部をカラー内に挿入すると共にフランジ部をカラーの一端部のリング状端面(36B)と面接触させ、前記軸部の雌ねじ部に対して締結手段としてのボルト(雄ねじ部材)の雄ねじ部を螺合させることで、ブレース及び車体側構成部材をカラーの軸方向に挟んでブレース及び車体側構成部材に対して締結荷重を作用させる締結構造等のような他の締結構造としてもよい。
10 車体
10A 車体の下部
12 車体下部構造
14 ブレース
18 ロッカ(車体側構成部材)
19 サスペンションブラケット(車体側構成部材)
20 パイプ部
24 筒端部
24A 筒内空間
26 第1平板部
26A 第1円孔(第1孔)
28 第2平板部
28A 第2円孔(第2孔)
28B 筒外向き面
28C 筒内向き面
30 リブ
32 稜線部
34 カラー
36 一端部
38 他端部
38B 先端面
40 接着剤
42 ボルト(締結具、締結手段)
44 キャップナット(締結手段)
50、60、70 車体下部構造
52、62、72 ブレース
64 リブ
66 稜線部
10A 車体の下部
12 車体下部構造
14 ブレース
18 ロッカ(車体側構成部材)
19 サスペンションブラケット(車体側構成部材)
20 パイプ部
24 筒端部
24A 筒内空間
26 第1平板部
26A 第1円孔(第1孔)
28 第2平板部
28A 第2円孔(第2孔)
28B 筒外向き面
28C 筒内向き面
30 リブ
32 稜線部
34 カラー
36 一端部
38 他端部
38B 先端面
40 接着剤
42 ボルト(締結具、締結手段)
44 キャップナット(締結手段)
50、60、70 車体下部構造
52、62、72 ブレース
64 リブ
66 稜線部
Claims (5)
- 長尺の筒形状に形成され、長手方向の両側の筒端部が筒内空間を残して扁平状に潰された形状に形成されることで互いに平行な第1、第2平板部を備えると共に、前記第1平板部を貫通する第1孔及び前記第2平板部を貫通する第2孔が同軸上にそれぞれ形成されたパイプ部と、
前記パイプ部の筒内に形成され、前記パイプ部の対向部同士を連結すると共に前記パイプ部の前記長手方向に沿って延在するリブと、
前記第1孔及び前記第2孔を貫通する締結具の挿入用とされて筒状に形成され、軸方向の一方側となる一端部が前記第1孔の内周側に配置されると共に、軸方向の他方側となる他端部が前記第2平板部に密着され、前記他端部の先端面が前記第2平板部の筒内向き面に接する位置又は前記第2平板部の筒外向き面と段差なく揃えられる位置に配設されたカラーと、
を有することを特徴とするブレース。 - 前記リブが前記パイプ部の長手方向に沿って複数形成されており、少なくとも前記筒端部の筒内側では、隣り合う前記リブ同士が接着剤によって連結されていることを特徴とする請求項1記載のブレース。
- 前記リブには、前記パイプ部の長手方向に沿って延在する稜線部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブレース。
- 前記パイプ部及び前記リブは、アルミニウム合金製とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブレース。
- 車体の下部において車幅方向を長手方向として配置された請求項1〜4のいずれか一項に記載のブレースと、
前記車体の一部を構成し、前記第2平板部の前記筒外向き面と面接触する車体側構成部材と、
前記締結具を備え、前記ブレース及び前記車体側構成部材を前記カラーの軸方向に挟んで前記ブレース及び前記車体側構成部材に対して締結荷重を作用させる締結手段と、
を有することを特徴とする車体下部構造。
Priority Applications (1)
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JP2007127166A JP2008279951A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | ブレース及び車体下部構造 |
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JP2007127166A JP2008279951A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | ブレース及び車体下部構造 |
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ID=40141130
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JP (1) | JP2008279951A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2263929A2 (en) | 2009-06-17 | 2010-12-22 | Kojima Press Industry Co., Ltd. | Reinforcing brace |
JP2013212783A (ja) * | 2012-04-03 | 2013-10-17 | Honda Motor Co Ltd | 自動車の車体下部構造 |
US8657367B2 (en) | 2011-04-20 | 2014-02-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle lower structure |
WO2015011957A1 (ja) * | 2013-07-23 | 2015-01-29 | 豊田鉄工株式会社 | 車両用フロアブレース |
-
2007
- 2007-05-11 JP JP2007127166A patent/JP2008279951A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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