JP2008279754A - 印刷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 デカーラとパウダー機構とを装備した場合においても、装置構成がコンパクトで、製造コストを低減することが可能な印刷機を提供すること。
【解決手段】 印刷後の印刷用紙Sを吸引することにより印刷用紙Sのカールを矯正するデカーラ51と、印刷後の印刷用紙Sに裏移り防止用のパウダーを散布するパウダー機構61と、ブロワ71と、デカーラ51とブロア71の吸気口72を接続する第1の管路74と、パウダー機構61とブロア71の排気口73を接続する第2の管路75と、裏移り防止用のパウダーを貯留したパウダータンク62とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 印刷後の印刷用紙Sを吸引することにより印刷用紙Sのカールを矯正するデカーラ51と、印刷後の印刷用紙Sに裏移り防止用のパウダーを散布するパウダー機構61と、ブロワ71と、デカーラ51とブロア71の吸気口72を接続する第1の管路74と、パウダー機構61とブロア71の排気口73を接続する第2の管路75と、裏移り防止用のパウダーを貯留したパウダータンク62とを備える。
【選択図】 図2
Description
この発明は、その外周部に複数の画像領域が形成された版胴を使用して、印刷用紙に多色印刷を行う印刷機に関する。
このような印刷機は、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている。
一方、このような印刷機に限らず一般的な印刷機においては、印刷時に生じた印刷用紙のカールを矯正するために、デカーラが使用される(特許文献3参照)。このデカーラは、ブロワを使用して印刷後の印刷用紙を吸引することにより印刷用紙のカールを矯正するものである。
また、一般的な印刷機においては、印刷後の印刷用紙における裏移りを防止するため、パウダー機構が使用される。このパウダー機構は、ブロワを使用して印刷後の印刷用紙に裏移り防止用のパウダーを散布するものである。
特許第3466867号公報
特許第3600727号公報
特開2000−255870号公報
上述したデカーラとパウダー機構とを印刷機に装備した場合には、印刷機に複数台のブロワが設置されることになり、印刷機が大型化するばかりでなく、そのコストが増加する。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、デカーラとパウダー機構とを装備した場合においても、装置構成がコンパクトで、製造コストを低減することが可能な印刷機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、その外周部に複数の画像領域が形成された版胴を使用して印刷用紙に多色印刷を行うとともに、印刷後の印刷用紙を搬送方向に搬送する搬送路を備えた印刷機において、前記搬送路に配置され、印刷後の印刷用紙を吸引することにより印刷用紙のカールを矯正するデカーラと、前記搬送路において前記デカーラから印刷用紙の搬送方向長さ以上離隔して配置され、印刷後の印刷用紙に裏移り防止用のパウダーを散布するパウダー機構と、空気を吸引する吸気口と該吸気口から吸引した空気を排出する排気口とを備えたブロワと、前記デカーラと前記ブロアの吸気口を接続する第1の管路と、前記パウダー機構と前記ブロアの排気口を接続する第2の管路とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1の管路には、前記デカーラから前記吸気口への空気の吸引量と、大気中から前記吸気口への空気の吸引量との割合を調整可能な三方弁が配設されている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第2の管路には、前記排気口から前記パウダー機構への空気の排気量と、前記排気口から大気中への空気の排気量との割合を調整可能な三方弁が配設されている。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、nおよびmを、[2n]と[2m−1]とが互いに素となる自然数としたとき、前記版胴は、その外周に[2n]個の画像領域を有する印刷版を保持するものであり、前記版胴上の印刷版における画像領域に当接することにより、この画像領域にインキを供給するための[2n]個のインキ供給手段と、前記版胴と同一の直径を有し、前記版胴と当接するブランケット胴と、前記版胴および前記ブランケット胴の[(2m−1)/2n]倍の直径を有し、その外周部に[2m−1]枚の印刷用紙を保持して前記ブランケット胴と当接する圧胴とを備えている。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、nおよびmを、[2n+1]と[2m]とが互いに素となる自然数としたとき、前記版胴は、その外周に[2n+1]個の画像領域を有する印刷版を保持するものであり、前記版胴上の印刷版における画像領域に当接することにより、この画像領域にインキを供給するための[2n+1]個のインキ供給手段と、前記版胴と同一の直径を有し、前記版胴と当接するブランケット胴と、前記版胴および前記ブランケット胴の[2m/(2n+1)]倍の直径を有し、その外周部に[2m]枚の印刷用紙を保持して前記ブランケット胴と当接する圧胴とを備えている。
請求項1乃至請求項5に記載の発明によれば、デカーラとパウダー機構とを装備した場合においても、装置構成がコンパクトで、製造コストを低減することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、パウダー機構に影響を与えることなく、デカーラによる吸引力を調整することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、デカーラに影響を与えることなく、パウダー機構によるパウダーの散布量を調整することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態に係る印刷機の概要図である。
この印刷機は、第1、第2の版胴11、12に保持された画像が記録されていない印刷版に画像を記録して製版した後、この印刷版に供給されたインキを第1、第2のブランケット胴13、14を介して第1、第2の圧胴15、16に保持された印刷用紙に転写することにより4色の印刷を行うものである。
この印刷機は、第1の版胴11と、第2の版胴12と、第1の版胴11と当接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第2の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケット胴14と、第1のブランケット胴13に対して当接可能に設けられた第1の圧胴15と、第2のブランケット胴14に対して当接可能に設けられた第2の圧胴16と、給紙部31から供給された印刷用紙を第1の圧胴15に渡すための給紙胴17と、第1の圧胴15から受け取った印刷用紙を第2の圧胴16に渡すための渡し胴18と、第2の圧胴16から受け取った印刷用紙を排紙部32に排出するためのチェーン23をスプロケット22との間で巻回した排紙胴19と、印刷用紙に印刷された画像を撮像するための撮像部60とを有する。
第1の版胴11および第2の版胴12は、その外周部に各々異なる2色分の印刷版を保持する所謂2倍胴となっている。また、第1のブランケット胴13および第2のブランケット胴14は、第1の版胴11および第2の版胴12と同径であり、各々2色分の画像を転写し得るブランケット面を有する。
第1のブランケット胴13および第2のブランケット胴14と各々当接可能に設けられた第1の圧胴15および第2の圧胴16は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径の1/2の直径を有する。また、これら第1、第2の圧胴15、16は、印刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリッパを有する。
第1の圧胴15に隣接して配設された給紙胴17は、第1、第2の圧胴15、16と同一の直径を有する。この給紙胴17は、その2回転毎に、給紙部31から1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部を図示しないグリッパにより保持して搬送する。グリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、給紙胴17から第1の圧胴15への印刷用紙の受け渡し時に、第1の圧胴15のグリッパにより保持される。
第1の圧胴15と第2の圧胴16との間に配設された渡し胴18は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径と同一の直径を有する。この渡し胴18は、第1の圧胴15から受け取った印刷用紙の先端を図示しないグリッパにより保持して搬送し、この印刷用紙の先端を第2の圧胴16のグリッパに受け渡す。
なお、第1、第2の圧胴15、16および渡し胴18を省略し、第1のブランケット胴13と第2のブランケット胴14の両方に当接する単一の圧胴を使用するようにしてもよい。
第2の圧胴16に隣接して配設された排紙胴19は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径と同一の直径を有する。この排紙胴19は、その両端部に一対のチェーン23を巻回した構造を有し、この一対のチェーン23を連結する図示しない連結部材上に、グリッパ30(図3および図4参照)が配設されている。第2の圧胴16のグリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、第2の圧胴16から排紙胴19への印刷用紙の受け渡し時に、排紙胴19のいずれかのグリッパ30により保持される。そして、この印刷用紙は、チェーン23の移動に伴って、排紙部32上に排出される。
この印刷用紙の排出時には、後述するように、デカーラ51により印刷時に生じた印刷用紙のカールが矯正されるとともに、パウダー機構61により印刷後の印刷用紙における裏移りを防止するたのパウダーが散布される。
前記給紙胴17の端部に付設されたギヤは、従動プーリ25と同芯状に配設されたギヤ26と連結している。そして、モータ27の駆動により回転する駆動プーリ28と従動プーリ25との間には、ベルト29が巻回されている。このため、給紙胴17は駆動モータ27の駆動により回転する。一方、第1、第2の版胴11、12、第1、第2のブランケット胴13、14、第1、第2の圧胴15、16、給紙胴17、渡し胴18および排紙胴19は、各々その端部に付設されたギヤにより連結されている。このため、駆動モータ27の駆動により、これらの給紙胴17、第1、第2の圧胴15、16、排紙胴19、第1、第2のブランケット胴13、14、第1、第2の版胴11、12および渡し胴18は、互いに同期して回転する。
第1の版胴11の周囲には、印刷版に例えばブラック(K)のインキを供給するためのインキ供給装置20aと、印刷版に例えばシアン(C)のインキを供給するためのインキ供給装置20bと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21a、21bとが配置されている。また、第2の版胴12の周囲には、印刷版に例えばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給装置20cと、印刷版に例えばイエロー(Y)のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21c、21dとが配置されている。
さらに、第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、それぞれ、第1の版胴11の外周部に印刷版を供給するための給版部33と、第2の版胴の外周部に印刷版を供給するための給版部34と、第1の版胴11の外周部に装着された印刷版に画像を記録するための画像記録装置35と、第2の版胴12の外周部に装着された印刷版に画像を記録するための画像記録装置36とが配置されている。
以上のような構成を有する印刷機においては、給版部33における供給カセット41から引き出された印刷版はカッター42により所定のサイズに切断される。そして、切断されたシート状の印刷版の先端部は、図示しないガイドローラおよびガイド部材により案内され、第1の版胴11のくわえ爪にくわえられる。そして、第1の版胴11が図示しないモータの駆動により低速で回転し、印刷版が第1の版胴11の外周部に巻き付けられ、印刷版の後端部は他方のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、第1の版胴11を高速で回転させながら、画像記録装置35により第1の版胴11の外周部に保持された印刷版の表面に変調されたレーザビームを照射し、画像を記録する。
同様に、給版部34における供給カセット43から引き出された印刷版はカッター44により所定のサイズに切断される。そして、切断されたシート状の印刷版の先端部は、図示しないガイドローラおよびガイド部材により案内され、第2の版胴12のくわえ爪にくわえられる。そして、第2の版胴12が図示しないモータの駆動により低速で回転し、印刷版が第2の版胴12の外周部に巻き付けられ、印刷版の後端部は他方のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、第2の版胴12を高速で回転させながら、画像記録装置36により第2の版胴12の外周部に保持された印刷版の表面に変調されたレーザビームを照射し、画像を記録する。
なお、第1の版胴11の外周部には、ブラックのインキで印刷を行うための印刷版と、シアンのインキで印刷を行うための印刷版とが装着される。これら2枚の印刷版は、均等に振り分けられた状態(すなわち互いに180度離隔した状態)となる位置に配置され、画像記録装置35はこれらの印刷版に画像を記録する。同様に、第2の版胴12の外周部には、マゼンタのインキで印刷を行うための印刷版と、イエローのインキで印刷を行うための印刷版と装着される。これら2枚の印刷版も、均等に振り分けられた状態となる位置に配置され、画像記録装置36はこれらの印刷版に画像を記録して、製版工程が終了する。
製版工程が完了すれば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版を用いて印刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する。この印刷工程は、次のようにして実行される。
すなわち、先ず、各湿し水供給装置21および各インキ供給装置20を第1、第2の版胴11、12上に保持された印刷版のうちの対応する印刷版とのみ当接させる。これにより、各印刷版には対応する各湿し水供給装置21および各インキ供給装置20から湿し水とインキとが供給される。そして、印刷版に供給されたインキは、第1、第2のブランケット胴13、14の対応する領域に転写される。
そして、印刷用紙を給紙胴17に供給する。この印刷用紙は、給紙胴17から第1の圧胴15に渡される。印刷用紙を受け取った第1の圧胴15が回転を続けると、第1の圧胴15は、第1の版胴11および第1のブランケット胴13の1/2の直径を有することから、第1の圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その1回転目においてブラックのインキが、また、その2回転目においてシアンのインキが転写される。
第1の圧胴15が2回転すれば、印刷用紙は第1の圧胴15から渡し胴18を介して第2の圧胴に渡される。印刷用紙を受け取った第2の圧胴16が回転を続けると、第2の圧胴16は、第2の版胴12および第2のブランケット胴14の1/2の直径を有することから、第2の圧胴16の外周部に保持された印刷用紙には、その1回転目においてマゼンタのインキが、また、その2回転目においてイエローのインキが転写される。
このようにして、4色の印刷が終了した印刷用紙の先端部は、第2の圧胴16から排紙胴19に渡される。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対のチェーン23の駆動により、排紙部28に向けて搬送されて排出される。
この印刷用紙の排出時には、上述したように、デカーラ51により印刷時に生じた印刷用紙のカールが矯正されるとともに、パウダー機構61により印刷後の印刷用紙における裏移りを防止するためのパウダーが散布される。
印刷工程が終了すれば、印刷に使用した印刷版を排出する。そして、図示しないブランケット胴洗浄装置により第1、第2のブランケット胴13、14を洗浄して印刷工程を終了する。
次に、この発明の特徴部分であるデカーラ51およびパウダー機構61の構成について説明する。図2はデカーラ51およびパウダー機構61等の構成を示す概要図である。
この印刷機は、印刷後の印刷用紙Sを吸引することにより印刷用紙Sのカールを矯正するデカーラ51と、印刷後の印刷用紙Sに裏移り防止用のパウダーを散布するパウダー機構61と、ブロワ71と、デカーラ51とブロア71の吸気口72を接続する第1の管路74と、パウダー機構61とブロア71の排気口73を接続する第2の管路75と、裏移り防止用のパウダーを貯留したパウダータンク62とを備える。
図3はデカーラ51によるカール矯正動作を示す説明図である。
この図に示すように、デカーラ51は、その上部に一対のガイド部材53を付設し、その下部に排気口54が形成されたチャンバー52を備える。上述したチェーン23に連結されたグリッパ30によりその先端を保持されて搬送される印刷用紙Sは、一対のガイド部材53上を通過するときにチャンバー52側に吸引されて湾曲する。これにより、印刷時に印刷用紙Sに発生したカールが矯正される構成となっている。
再度図2を参照して、第1の管路74には、図2において矢印Aで示すようなデカーラ51からブロア71の吸気口72へ流れる空気の吸引量と、図2において矢印Bで示すような大気中からブロア71の吸気口72へ流れる空気の吸引量との割合を調整するための三方弁55が配設されている。この三方弁55により、デカーラ51による印刷用紙Sの吸引力を調整することが可能となる。このとき、三方弁55の作用によりブロア71への空気の吸引量を一定に維持することができるので、パウダー機構61のパウダーの散布動作に影響を与えることなく、デカーラ51による吸引力を調整することが可能となる。
また、第2の管路75には、図2において矢印Cで示すようなブロア71の排気口73からパウダー機構61へ流れる空気の排気量と、図2において矢印Dで示すようなブロア71の排気口73から大気中へ流れる空気の排気量との割合を調整するための三方弁63が配設されている。この三方弁63の作用により、パウダー機構61による裏移り防止用パウダーの散布量を調整することが可能となる。このとき、三方弁63の作用によりブロア71の排気量を一定に維持することができるので、デカーラ51によるカールの矯正動作に影響を与えることなく、パウダー機構61によるパウダーの散布量を調整することが可能となる。
ところで、この実施形態においては、デカーラ51およびパウダー機構61に対して単一のブロア71を使用している。このような構成を採用した場合には、デカーラ51によるカールの矯正動作中にはブロア71による空気の吸引量が減少するため、裏移り防止用のパウダーを良好に散布することができない。しかしながら、この発明に係る印刷機は、その外周部に複数の画像領域が形成された第1、第2の版胴11、12を利用して多色印刷を行う印刷機であることから、このような問題が発生することはない。以下、この点について説明する。
図4は、デカーラ51によるカールの矯正動作とパウダー機構61によるパウダーの散布動作の説明図である。なお、図4(a)は一般的な印刷機を利用した場合を示し、図4(b)はその外周部に複数の画像領域が形成された版胴を使用して多色印刷を行う印刷機を利用した場合を示している。
一般的な印刷機においては、圧胴が1回転する毎に印刷用紙Sが排出される。このため、図4(a)に示すように、上述したチェーン23に連結されたグリッパ30によりその先端を保持されて搬送される印刷用紙Sは、連続してデカーラ51およびパウダー機構61を通過する。従って、デカーラ51によるカールの矯正動作とパウダー機構61によるパウダーの散布動作とは同時に連続して実行されることになる。このため、上述したように、単一のブロワ71を使用した場合には、デカーラ51によるカールの矯正動作によりブロア71による空気の吸引量が減少するため、裏移り防止用のパウダーを良好に散布することができないことになる。
これに対して、本願発明のようにその外周部に複数の画像領域が形成された版胴を使用して多色印刷を行う印刷機においては、図4(b)に示すように、グリッパ30によりその先端を保持されて搬送される印刷用紙Sは、間欠的にデカーラ51およびパウダー機構61を通過する。このため、デカーラ51による印刷用紙Sの吸引位置とパウダー機構61によるパウダーの散布位置とを、印刷用紙Sの搬送方向の最大長さ以上に離隔した適切な位置に配置することにより、デカーラ51により印刷用紙Sを吸引していないときにパウダー機構61によりパウダーを散布する構成とすることが可能となる。
すなわち、この印刷機においては、給紙を開始する前にブロア71をオンとする。この状態においては、デカーラ51からは常時外気が吸引されており、印刷用紙Sがデカーラ51を通過したときにはカールの矯正動作が実行される。このときには、図2に示す三方弁63は、矢印Dで示すように、大気中に空気を排気している。そして、図示しないエンコーダの信号を監視することにより、印刷用紙Sがパウダーの散布位置に到達すれば、三方弁63が、図2において矢印Cに示す方向に空気を排出する。これにより、パウダータンク62に貯留された裏移り防止用のパウダーがパウダー機構61から印刷用紙Sに散布される。
上述した印刷機においては、第1、第2の版胴11、12の外周部に各々2枚の印刷版を装着するとともに、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径の[1/2]の直径を有する圧胴15を使用しているが、この発明はこのような形態に限定されるものではない。
例えば、nおよびmを自然数としたとき、第1、第2の版胴に形成する画像領域の数が[2n]である場合には、圧胴の直径を第1、第2の版胴および第1、第2のブランケット胴の直径の[(2m−1)/2n]倍とする。これにより、第1、第2の版胴および第1、第2のブランケット胴が[2m−1]回転する間に圧胴は[2n]回転する。そして、[2n]と[2m−1]とは偶数と奇数の関係にあるため、圧胴の外周に保持された[2m−1]枚の印刷用紙Sは、圧胴が[2n]回転する間に、第1、第2の版胴に各々形成された[2n]個の画像を1回ずつ転写される。従って、印刷用紙Sの片面への[4n]色の印刷を実行することができる。
図5は、このような実施形態に係る印刷機の構成を説明する説明図である。なお、図5においては、印刷機全体の構成のうち、圧胴215と、図1に示す印刷機と同様の第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14とを図示している。他の構成については、上述した図1に示す印刷機と同一である。
この印刷機においては、上述した自然数nを1とし、mを2としている。すなわち、この印刷機においては、圧胴215の直径が、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径の3/2倍となっている。このため、この印刷機においては、圧胴215が2回転する間に、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14は3回転する。そして、この圧胴215の外周部には3個のグリッパ83が等間隔で配設されており、3枚の印刷用紙Sを保持できる構成となっている。
この印刷機において4色印刷を行う場合には、圧胴215が3枚の印刷用紙Sを保持した状態で2回転すると、3枚の印刷用紙Sにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の印刷が行われる。このため、圧胴215が2回転する度に、給紙胴16から新しい3枚の印刷用紙Sを供給することにより、4色の印刷を連続して実行することが可能となる。
同様に、圧胴の直径を、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径の5/2倍や7/4倍としてもよい。前者の場合には、圧胴が2回転する間に第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14が5回転し、圧胴の外周部に保持された5枚の印刷用紙Sに4色の印刷が行われる。また、後者の場合には、圧胴が4回転する間に第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14が7回転し、圧胴の外周部に保持された7枚の印刷用紙Sに8色の印刷が行われる。
また、nおよびmを自然数としたとき、第1、第2の版胴に形成する画像領域の数が[2n+1]である場合には、圧胴の直径を第1、第2の版胴および第1、第2のブランケット胴の直径の[2m/(2n+1)]倍とする。これにより、第1、第2の版胴および第1、第2のブランケット胴が[2m]回転する間に圧胴は[2n+1]回転する。そして、[2n+1]と[2m]は奇数と偶数の関係にあるため、圧胴の外周に保持された[2m]枚の印刷用紙Sは、圧胴が[2n+1]回転する間に、第1、第2の版胴に形成された[2n+1]個の画像を1回ずつ転写される。従って、印刷用紙Sへの[2(2n+1)]色の印刷を実行することができる。
図6は、このような実施形態に係る印刷機の構成を説明する説明図である。なお、図6においては、印刷機全体の構成のうち、圧胴216と、第1、第2の版胴211、212および第1、第2のブランケット胴213、214とを図示している。なお、図示を省略しているが、第1、第2の版胴211、212の外側には、図1に示すインキ供給装置20と同様のインキ供給装置が、各々3個ずつ配設されている。その他の構成については、上述した図1に示す印刷機と同一である。
この印刷機においては、上述した自然数n、mをいずれも1としている。すなわち、この印刷機においては、圧胴216の直径が、第1、第2の版胴211、212および第1、第2のブランケット胴213、214の直径の2/3倍となっている。このため、この印刷機においては、圧胴216が3回転する間に、第1、第2の版胴211、212および第1、第2のブランケット胴213、214は2回転する。そして、この圧胴216の外周部には2個のグリッパ83が等間隔で配設されており、2枚の印刷用紙Sを保持できる構成となっている。
この印刷機において6色印刷を行う場合には、圧胴216が2枚の印刷用紙Sを保持した状態で3回転すると、2枚の印刷用紙Sに1〜6の色のインキを使用した6色の印刷が行われる。このため、圧胴216が3回転する度に、給紙胴16から新しい2枚の印刷用紙Sを供給することにより、6色の印刷を連続して実行することが可能となる。なお、通常の4色のインキ以外には、特色とよばれるその他の色のインキが用いられたり、透明ニス等が用いられることが考えられる。
同様に、圧胴の直径を、第1、第2の版胴211、212および第1、第2のブランケット胴213、214の直径の4/3倍や6/5倍としてもよい。前者の場合には、圧胴が3回転する間に第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14が4回転し、圧胴の外周部に保持された4枚の印刷用紙Sに6色の印刷が行われる。また、後者の場合には、圧胴が5回転する間に第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14が6回転し、圧胴の外周部に保持された6枚の印刷用紙Sに10色の印刷が行われる。
11 第1の版胴
12 第2の版胴
13 第1のブランケット胴
14 第2のブランケット胴
15 第1の圧胴
16 第2の圧胴
17 給紙胴
18 渡し胴
19 排紙胴
20 インキ供給装置
21 湿し水供給装置
23 チェーン
22 スプロケット
30 グリッパ
31 給紙部
32 排紙部
33 給版部
34 給版部
35 画像記録装置
36 画像記録装置
51 デカーラ
52 チャンバー
53 ガイド部材
54 排気口
55 三方弁
60 撮像部
61 パウダー機構
62 パウダータンク
63 三方弁
71 ブロワ
72 吸気口
73 排気口
83 グリッパ
211 第1の版胴
212 第2の版胴
213 第1のブランケット胴
214 第2のブランケット胴
215 圧胴
216 圧胴
S 印刷用紙
12 第2の版胴
13 第1のブランケット胴
14 第2のブランケット胴
15 第1の圧胴
16 第2の圧胴
17 給紙胴
18 渡し胴
19 排紙胴
20 インキ供給装置
21 湿し水供給装置
23 チェーン
22 スプロケット
30 グリッパ
31 給紙部
32 排紙部
33 給版部
34 給版部
35 画像記録装置
36 画像記録装置
51 デカーラ
52 チャンバー
53 ガイド部材
54 排気口
55 三方弁
60 撮像部
61 パウダー機構
62 パウダータンク
63 三方弁
71 ブロワ
72 吸気口
73 排気口
83 グリッパ
211 第1の版胴
212 第2の版胴
213 第1のブランケット胴
214 第2のブランケット胴
215 圧胴
216 圧胴
S 印刷用紙
Claims (5)
- その外周部に複数の画像領域が形成された版胴を使用して印刷用紙に多色印刷を行うとともに、印刷後の印刷用紙を搬送方向に搬送する搬送路を備えた印刷機において、
前記搬送路に配置され、印刷後の印刷用紙を吸引することにより印刷用紙のカールを矯正するデカーラと、
前記搬送路において前記デカーラから印刷用紙の搬送方向長さ以上離隔して配置され、印刷後の印刷用紙に裏移り防止用のパウダーを散布するパウダー機構と、
空気を吸引する吸気口と該吸気口から吸引した空気を排出する排気口とを備えたブロワと、
前記デカーラと前記ブロアの吸気口を接続する第1の管路と、
前記パウダー機構と前記ブロアの排気口を接続する第2の管路と、
を備えたことを特徴とする印刷機。 - 請求項1に記載の印刷機において、
前記第1の管路には、前記デカーラから前記吸気口への空気の吸引量と、大気中から前記吸気口への空気の吸引量との割合を調整可能な三方弁が配設された印刷機。 - 請求項1または請求項2に記載の印刷機において、
前記第2の管路には、前記排気口から前記パウダー機構への空気の排気量と、前記排気口から大気中への空気の排気量との割合を調整可能な三方弁が配設された印刷機。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の印刷機において、
nおよびmを、[2n]と[2m−1]とが互いに素となる自然数としたとき、
前記版胴は、その外周に[2n]個の画像領域を有する印刷版を保持するものであり、
前記版胴上の印刷版における画像領域に当接することにより、この画像領域にインキを供給するための[2n]個のインキ供給手段と、
前記版胴と同一の直径を有し、前記版胴と当接するブランケット胴と、
前記版胴および前記ブランケット胴の[(2m−1)/2n]倍の直径を有し、その外周部に[2m−1]枚の印刷用紙を保持して前記ブランケット胴と当接する圧胴と、
を備える印刷機。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の印刷機において、
nおよびmを、[2n+1]と[2m]とが互いに素となる自然数としたとき、
前記版胴は、その外周に[2n+1]個の画像領域を有する印刷版を保持するものであり、
前記版胴上の印刷版における画像領域に当接することにより、この画像領域にインキを供給するための[2n+1]個のインキ供給手段と、
前記版胴と同一の直径を有し、前記版胴と当接するブランケット胴と、
前記版胴および前記ブランケット胴の[2m/(2n+1)]倍の直径を有し、その外周部に[2m]枚の印刷用紙を保持して前記ブランケット胴と当接する圧胴と、
を備える印刷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008066970A JP2008279754A (ja) | 2007-04-09 | 2008-03-17 | 印刷機 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007101310 | 2007-04-09 | ||
JP2008066970A JP2008279754A (ja) | 2007-04-09 | 2008-03-17 | 印刷機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008279754A true JP2008279754A (ja) | 2008-11-20 |
Family
ID=39825830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008066970A Pending JP2008279754A (ja) | 2007-04-09 | 2008-03-17 | 印刷機 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20080245247A1 (ja) |
JP (1) | JP2008279754A (ja) |
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US5469787A (en) * | 1994-03-15 | 1995-11-28 | Heath Custom Press, Inc. | Multi-color printing press |
US6009807A (en) * | 1997-03-28 | 2000-01-04 | Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. | Printing apparatus |
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JP4709605B2 (ja) * | 2004-07-27 | 2011-06-22 | ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト | 被印刷体からなる枚葉紙を処理する機械 |
-
2008
- 2008-03-17 JP JP2008066970A patent/JP2008279754A/ja active Pending
- 2008-04-09 US US12/078,974 patent/US20080245247A1/en not_active Abandoned
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Publication number | Publication date |
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US20080245247A1 (en) | 2008-10-09 |
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