JP2008277184A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ガス連通孔を流れている燃料ガスが、冷却媒体流路に進入することを確実に阻止することを可能にする。
【解決手段】第2セパレータ16の面16bには、冷却媒体流路44と冷却媒体供給連通孔30a、32a及び冷却媒体排出連通孔30b、32bとを囲繞する流路シール部48cと、酸化剤ガス供給連通孔26a、酸化剤ガス排出連通孔26b、燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bをそれぞれ周回する周回シール部48dとが設けられる。燃料ガス供給連通孔28aと冷却媒体流路44との間には、流路シール部48c及び周回シール部48dを介して室50aが設けられるとともに、この室50aの一部は、開口部52aを介して大気に開放される。
【選択図】図6

Description

本発明は、電解質の両側に一対の電極を配設した電解質・電極構造体と、前記電解質・電極構造体を挟持する一対のセパレータとを備え、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体をセパレータ面方向に流す燃料ガス流路、酸化剤ガス流路及び冷却媒体流路と、前記燃料ガス、前記酸化剤ガス及び前記冷却媒体を積層方向に供給する燃料ガス連通孔、酸化剤ガス連通孔及び冷却媒体連通孔とが形成される燃料電池に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータによって挟持した発電セルを備えている。この種の燃料電池は、通常、所定の数の発電セルを積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
上記の燃料電池には、セパレータの面内に、アノード側電極に対向して燃料ガスを流すための燃料ガス流路と、カソード側電極に対向して酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路とが設けられている。さらに、セパレータの周縁部には、前記セパレータの積層方向に貫通して、燃料ガス流路に連通する燃料ガス入口連通孔及び燃料ガス出口連通孔と、酸化剤ガス流路に連通する酸化剤ガス入口連通孔及び酸化剤ガス出口連通孔とが形成されている。また、セパレータ間には、電解質膜・電極構造体を冷却するための冷却媒体流路が設けられるとともに、前記セパレータの積層方向に貫通して、前記冷却媒体流路に連通する冷却媒体入口連通孔及び冷却媒体出口連通孔が形成されている。
この場合、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体は、所望のシール性を維持する必要がある。このため、通常、セパレータには、シール部材が一体又は別体に設けられている。例えば、特許文献1に開示されている燃料電池は、図9に示すように、セパレータ1を備えている。
このセパレータ1には、燃料ガス入口マニホールド2aと燃料ガス出口マニホールド2bとが上下の一方の対角位置に対応して設けられるとともに、酸化剤ガス入口マニホールド3aと酸化剤ガス出口マニホールド3bとが、同様に、上下の他方の対角位置に対応して設けられている。燃料ガス側セパレータ1の左右には、冷却水入口マニホールド4aと冷却水出口マニホールド4bとが設けられている。
マニホールド1の酸化剤ガス側の面には、図示しないが、酸化剤ガス入口マニホールド3aと酸化剤ガス出口マニホールド3bとを連通する蛇行形状の酸化剤ガス流路溝が形成されている。一方、セパレータ1の冷却水側の面には、冷却水入口マニホールド4aと冷却水出口マニホールド4bとを連通する蛇行形状の冷却水流路溝5が形成されている。
セパレータ1の冷却水側の面には、ガスケットライン6が形成されるとともに、このガスケットライン6にガスケット7が配設されている。ガスケット7は、冷却水入口マニホールド4a及び冷却水出口マニホールド4bを冷却水流路溝5に連通するとともに、燃料ガス入口マニホールド2a、燃料ガス出口マニホールド2b、酸化剤ガス入口マニホールド3a及び酸化剤ガス出口マニホールド3bをシールする機能を有している。
特開2005−174875号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、特に、燃料ガス入口マニホールド2aと冷却水流路溝5との間は、ガスケット7を構成するシール部分7aにより遮蔽されているだけである。このため、燃料ガス入口マニホールド2aを流れる燃料ガスが、シール部分7aを越えて冷却水流路溝5を流れる冷却水中に進入するという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、燃料ガス連通孔から冷却媒体流路に燃料ガスが進入することを確実に阻止することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両側に一対の電極を配設した電解質・電極構造体と、前記電解質・電極構造体を挟持する一対のセパレータを備え、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体をセパレータ面方向に流す燃料ガス流路、酸化剤ガス流路及び冷却媒体流路と、前記燃料ガス、前記酸化剤ガス及び前記冷却媒体を積層方向に供給する燃料ガス連通孔、酸化剤ガス連通孔及び冷却媒体連通孔とが形成される燃料電池に関するものである。
そして、少なくとも一方のセパレータには、冷却媒体流路及び冷却媒体連通孔を周回する冷却媒体流路用シール部材と、燃料ガス連通孔を周回する燃料ガス連通孔用シール部材とが設けられるとともに、前記冷却媒体流路用シール部材と前記燃料ガス連通孔用シール部材との間には、一部を大気に開放する室が形成されている。
また、本発明では、少なくとも一方のセパレータには、冷却媒体流路及び冷却媒体連通孔を周回する冷却媒体流路用シール部材と、燃料ガス連通孔を周回する燃料ガス連通孔用シール部材とが設けられるとともに、前記冷却媒体流路用シール部材と前記燃料ガス連通孔用シール部材との間には、一部を前記酸化剤ガス連通孔に連通する室が形成されている。
さらに、セパレータは、一方の面に燃料ガス流路が形成されるとともに、他方の面に冷却媒体流路が形成され、燃料ガス連通孔用シール部材に周回される面内には、燃料ガス連通孔を燃料ガス流路に連通する貫通孔が設けられることが好ましい。
さらにまた、電解質・電極構造体は、一方の電極の表面積が他方の電極の表面積よりも小さく設定されることが好ましい。
また、他方のセパレータには、冷却媒体流路用シール部材及び燃料ガス連通孔用シール部材により室を形成する部分と積層方向に重なり合う2重シール部が設けられることが好ましい。
本発明によれば、燃料ガス連通孔と冷却媒体流路との間には、燃料ガス連通孔用シール部材及び冷却媒体流路用シール部材により室が形成されることによって2重シール構造が設けられている。このため、燃料ガス連通孔を流れる燃料ガスが、冷却媒体流路に漏れることを確実に阻止することができる。
しかも、燃料ガス連通孔用シール部材と冷却媒体流路用シール部材との間に形成される室の一部は、大気に開放されている。従って、室内に燃料ガスが蓄積されることがなく、前記室内の燃料ガス濃度が上昇することを良好に阻止することが可能になる。
また、本発明では、燃料ガス連通孔用シール部材と冷却媒体流路用シール部材との間に形成される室の一部は、酸化剤ガス連通孔に連通している。これにより、室内の燃料ガス濃度の上昇を阻止するとともに、前記室内に漏れた燃料ガスは、酸化剤ガス連通孔を流れる酸化剤ガスによって良好に希釈され、冷却媒体流路に漏れることを確実に阻止することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10の要部分解概略斜視図である。図2は、燃料電池10の、図1中、II−II線断面図であり、図3は、前記燃料電池10の、図1中、III−III線断面図である。
燃料電池10は、電解質膜・電極構造体12と、前記電解質膜・電極構造体12を挟持する第1セパレータ(カソード側セパレータ)14及び第2セパレータ(アノード側セパレータ)16とを有する。第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、例えば、カーボンセパレータで構成されている。なお、第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、金属セパレータにより構成してもよい。
第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、縦長形状を有するとともに、長辺が重力方向(矢印C方向)に向かい且つ短辺が水平方向(矢印B方向)に向かうように構成される。
燃料電池10の長辺方向の上端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔26a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔28aが設けられる。
燃料電池10の長辺方向の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔28b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔26bが設けられる。
燃料電池10の短辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための上下2つ(又は、1つあるいは3つ以上)の冷却媒体供給連通孔30a、32aが設けられるとともに、前記燃料電池10の短辺方向の他端縁部には、前記冷却媒体を排出するための上下2つの冷却媒体排出連通孔30b、32bが設けられる。
電解質膜・電極構造体12は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜34と、前記固体高分子電解質膜34を挟持するカソード側電極36及びアノード側電極38とを備える。アノード側電極38の表面積は、カソード側電極36及び固体高分子電解質膜34の表面積よりも小さく設定され、所謂、段差MEAを構成する。
カソード側電極36及びアノード側電極38は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布して形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜34の両面に形成される。
第1セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、酸化剤ガス供給連通孔26aと酸化剤ガス排出連通孔26bとを連通する酸化剤ガス流路40が形成される。
第2セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、図1及び図5に示すように、燃料ガス供給連通孔28aと燃料ガス排出連通孔28bとを連通する燃料ガス流路42が形成される。第2セパレータ16には、後述するように、燃料ガス供給連通孔28aを面16b側から貫通して燃料ガス流路42に連通する複数の貫通孔43aと、燃料ガス排出連通孔28bを面16b側から貫通して前記燃料ガス流路42に連通する複数の貫通孔43bとが設けられる。
第2セパレータ16の面16bと、第1セパレータ14の面14bとの間には、冷却媒体供給連通孔30a、32aと冷却媒体排出連通孔30b、32bとに連通する冷却媒体流路44が形成される。
第1セパレータ14の面14a、14bには、第1シール部材46が個別に(又は一体に)設けられる。第2セパレータ16の面16a、16bには、第2シール部材48が個別に(又は一体に)設けられる。第1及び第2シール部材46、48としては、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材が用いられる。
第1シール部材46は、面14a側に酸化剤ガス流路40と酸化剤ガス供給連通孔26a及び酸化剤ガス排出連通孔26bとを囲繞して設けられる流路シール部46aと、燃料ガス供給連通孔28a、燃料ガス排出連通孔28b、冷却媒体供給連通孔30a、32a及び冷却媒体排出連通孔30b、32bをそれぞれ周回する周回シール部46bとを有する。
図4に示すように、第1シール部材46は、面14b側に冷却媒体流路44と、冷却媒体供給連通孔30a、32a及び冷却媒体排出連通孔30b、32bとを囲繞して設けられる流路シール部46cと、酸化剤ガス供給連通孔26a、酸化剤ガス排出連通孔26b、燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bをそれぞれ周回する周回シール部46dとを有する。流路シール部46c及び周回シール部46dは、後述する冷却媒体流路用シール部材及び燃料ガス連通孔用シール部材により室50a、50bを形成する部分と積層方向に重なり合う2重シール部47a、47bを設ける。
図5に示すように、第2シール部材48は、面16a側に燃料ガス流路42と燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bとを囲繞して設けられる流路シール部48aと、酸化剤ガス供給連通孔26a、酸化剤ガス排出連通孔26b、冷却媒体供給連通孔30a、32a及び冷却媒体排出連通孔30b、32bをそれぞれ周回する周回シール部48bとを有する。
図6に示すように、第2シール部材48は、面16b側に冷却媒体流路44と冷却媒体供給連通孔30a、32a及び冷却媒体排出連通孔30b、32bとを囲繞して設けられる流路シール部(冷却媒体流路用シール部材)48cと、酸化剤ガス供給連通孔26a、酸化剤ガス排出連通孔26b、燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bをそれぞれ周回する周回シール部48dとを有する。
流路シール部48cは、燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bの近傍で、それぞれ複数の貫通孔43a、43bを避けるために、セパレータ中央側に向かって突出する凹状部を形成する。周回シール部48dは、燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bを貫通孔43a、43bに連通するために、セパレータ中央側に大きく突出して燃料ガス連通孔用シール部材を構成する。
燃料ガス連通孔用シール部材(燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bと貫通孔43a、43bとを囲繞する周回シール部48dの一部)と流路シール部48cの凹状部との間に、室50a、50bが形成される。室50a、50bは、それぞれ2重シール構造を有しており、燃料ガス供給連通孔28aと冷却媒体排出連通孔30bとの間に設けられる開口部52aと、燃料ガス排出連通孔28bと冷却媒体供給連通孔32aとの間に設けられる開口部52bとを介して、大気に開放される。
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、燃料電池10では、酸化剤ガス供給連通孔26aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給連通孔28aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体供給連通孔30a、32aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔26aから第1セパレータ14の酸化剤ガス流路40に導入される。この酸化剤ガスは、電解質膜・電極構造体12のカソード側電極36に沿って鉛直下方向に移動する。
一方、燃料ガスは、図2に示すように、燃料ガス供給連通孔28aから第2セパレータ16の複数の貫通孔43aを通って面16a側に移動し、燃料ガス流路42に導入される。この燃料ガスは、電解質膜・電極構造体12のアノード側電極38に沿って鉛直下方向に移動する(図2及び図5参照)。
上記のように、各電解質膜・電極構造体12では、カソード側電極36に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極38に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極36に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔26bに排出される(図1参照)。同様に、アノード側電極38に供給されて消費された燃料ガスは、複数の貫通孔43bを通って面16b側に移動し、燃料ガス排出連通孔28bに排出される(図1及び図5参照)。
また、冷却媒体は、図1に示すように、冷却媒体供給連通孔30a、32aから第1及び第2セパレータ14、16間の冷却媒体流路44に導入される。冷却媒体は、矢印B方向(水平方向)に沿って流動し、電解質膜・電極構造体12を冷却した後、冷却媒体排出連通孔30b、32bに排出される。すなわち、冷却媒体は、酸化剤ガス及び燃料ガスと交差する方向に流通する。
この場合、第1の実施形態では、図6に示すように、第2セパレータ16の面16bにおいて、冷却媒体流路44をシールする流路シール部(冷却媒体流路用シール部材)48cと、周回シール部48dの中、燃料ガス供給連通孔28a及び複数の貫通孔43aをシールする燃料ガス連通孔用シール部材とにより室50aが形成されることによって、2重シール構造が設けられている。
このため、燃料ガス供給連通孔28aから面16bに導入された燃料ガスは、直接、冷却媒体流路44に漏れることがなく、2重シール構造を構成する室50aに一旦貯留されている。従って、燃料ガス供給連通孔28aを流れている燃料ガスが、冷却媒体流路44に漏れることを確実に阻止することができる。
しかも、室50aの一部は、開口部52aを介して大気に開放されている。これにより、室50a内に燃料ガスが蓄積されることがなく、この燃料ガスを大気に良好に放出することができる。このため、室50a内の燃料ガス濃度が上昇することを良好に阻止することが可能になるという効果が得られる。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池60の要部分解斜視図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池60は、電解質膜・電極構造体12を第1セパレータ14及び第2セパレータ(アノード側セパレータ)62により挟持する。図7及び図8に示すように、第2セパレータ62の面16bには、第2シール部材48を構成する流路シール部48cと周回シール部48dとが設けられる。
燃料ガス供給連通孔28a及び燃料ガス排出連通孔28bと冷却媒体流路44との間には、2重シール構造を構成する室64a、64bが設けられる。室64a、64bは、酸化剤ガス供給連通孔26a及び酸化剤ガス排出連通孔26bに近接する部分に開口部68a、68bを有する。室64a、64bは、開口部68a、68bを介して酸化剤ガス供給連通孔26a及び酸化剤ガス排出連通孔26bに連通する。
このように構成される第2の実施形態では、燃料ガス供給連通孔28aを流れる燃料ガスが、第2セパレータ62の面16b側で貫通孔43aを通って面16a側の燃料ガス流路42に導入される。その際、燃料ガスの一部が周回シール部48dから漏れても、この燃料ガスは、直接、冷却媒体流路44に進入することがなく、室64aに一旦収容されるため、前記冷却媒体流路44に漏れることを確実に阻止することができる。
この場合、室64aは、開口部68aを介して酸化剤ガス供給連通孔26aに連通している。従って、室64a内の燃料ガス濃度の上昇を阻止することができるとともに、前記室64a内の燃料ガスは、開口部68aを通って酸化剤ガス供給連通孔26aに導入される。このため、漏洩した燃料ガスは、酸化剤ガス供給連通孔26aを流れる酸化剤ガスにより良好に希釈される。これにより、第2の実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解概略斜視図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面図である。 前記燃料電池の、図1中、III−III線断面図である。 前記燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。 前記燃料電池を構成する第2セパレータの一方の面の説明図である。 前記第2セパレータの他方の面の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の要部分解概略斜視図である。 前記燃料電池を構成する第2セパレータの正面説明図である。 特許文献1に係る燃料電池の説明図である。
符号の説明
10、60…燃料電池 12…電解質膜・電極構造体
14、16、62…セパレータ 26a…酸化剤ガス供給連通孔
26b…酸化剤ガス排出連通孔 28a…燃料ガス供給連通孔
28b…燃料ガス排出連通孔 30a、32a…冷却媒体供給連通孔
30b、32b…冷却媒体排出連通孔 34…固体高分子電解質膜
36…カソード側電極 38…アノード側電極
40…酸化剤ガス流路 42…燃料ガス流路
44…冷却媒体流路 46、48…シール部材
46a、46c、48a、48c…流路シール部
46b、46d、48b、48d…周回シール部
47a、47b…2重シール部 50a、50b、64a、64b…室
52a、52b、68a、68b…開口部

Claims (5)

  1. 電解質の両側に一対の電極を配設した電解質・電極構造体と、前記電解質・電極構造体を挟持する一対のセパレータとを備え、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体をセパレータ面方向に流す燃料ガス流路、酸化剤ガス流路及び冷却媒体流路と、前記燃料ガス、前記酸化剤ガス及び前記冷却媒体を積層方向に供給する燃料ガス連通孔、酸化剤ガス連通孔及び冷却媒体連通孔とが形成される燃料電池であって、
    少なくとも一方の前記セパレータには、前記冷却媒体流路及び前記冷却媒体連通孔を周回する冷却媒体流路用シール部材と、
    前記燃料ガス連通孔を周回する燃料ガス連通孔用シール部材と、
    が設けられるとともに、
    前記冷却媒体流路用シール部材と前記燃料ガス連通孔用シール部材との間には、一部を大気に開放する室が形成されることを特徴とする燃料電池。
  2. 電解質の両側に一対の電極を配設した電解質・電極構造体と、前記電解質・電極構造体を挟持する一対のセパレータとを備え、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷却媒体をセパレータ面方向に流す燃料ガス流路、酸化剤ガス流路及び冷却媒体流路と、前記燃料ガス、前記酸化剤ガス及び前記冷却媒体を積層方向に供給する燃料ガス連通孔、酸化剤ガス連通孔及び冷却媒体連通孔とが形成される燃料電池であって、
    少なくとも一方の前記セパレータには、前記冷却媒体流路及び前記冷却媒体連通孔を周回する冷却媒体流路用シール部材と、
    前記燃料ガス連通孔を周回する燃料ガス連通孔用シール部材と、
    が設けられるとともに、
    前記冷却媒体流路用シール部材と前記燃料ガス連通孔用シール部材との間には、一部を前記酸化剤ガス連通孔に連通する室が形成されることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池において、前記セパレータは、一方の面に前記燃料ガス流路が形成されるとともに、他方の面に前記冷却媒体流路が形成され、
    前記燃料ガス連通孔用シール部材に周回される面内には、前記燃料ガス連通孔を前記燃料ガス流路に連通する貫通孔が設けられることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記電解質・電極構造体は、一方の電極の表面積が他方の電極の表面積よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池において、他方の前記セパレータには、前記冷却媒体流路用シール部材及び前記燃料ガス連通孔用シール部材により前記室を形成する部分と積層方向に重なり合う2重シール部が設けられることを特徴とする燃料電池。
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