JP2008275531A - 薄板部材及びサーボ型センサ並びに薄板部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 所定の厚さの第1の薄板2と、該第1の薄板とは材質が異なる第2の薄板3とを利用して製造する方法であって、第1の薄板と第2の薄板とが交互に積層されるように、少なくとも1枚の第1の薄板の両面に第2の薄板を接合して積層板を作製する接合工程と、積層板を所定の外形形状にパターン形成して積層体を作製する外形形成工程と、第1の薄板を挟んで対向する領域において第2の薄板をエッチング加工により選択的に除去して二分させ、第1の薄板の両面が部分的に露出した薄肉部5を積層体に形成するエッチング工程と、を行う薄板部材1の製造方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
このうちプレスを利用する方法は、図30に示すように、薄板部材40の両側から、該薄板部材40をプレス工具42で機械的に挟んで部分的に厚みを薄くする方法である。一方、切削による方法は、図31に示すように、薄板部材40の片側を加工工具43で切削加工した後、薄板部材40を裏返し、その後、再度加工工具43で残りの片側を切削加工する方法である。また、上述した機械的加工とは異なり、腐食作用を利用したエッチングにより薄板部材40を加工する方法も知られている(特許文献1参照)。
即ち、プレスを利用する方法では、容易に薄肉部41を形成することができるが、プレスするタイミングや、プレス時間や、プレスする際の圧力等によって厚みが容易に変わってしまい、薄肉部41の厚みを高精度に制御することが難しいものであった。よって、許容できる厚み公差内に収めることが困難であり、薄肉部41を必要な厚み精度で安定して形成することができなかった。特に、厚み公差のレンジが1μm程度の薄肉部41を形成することは、困難であった。
また、プレスする場合と同様に、薄肉部41の厚みを高精度に制御することが難しく、薄肉部41を必要な精度で安定して形成することができなかった。そのため、やはり薄板部材40を振子として利用したとしても、安定した揺動を期待できるものではなかった。また、切削時に発生する熱の影響や摩擦等の影響により、薄板部材40が本来持っている材料特性が変化してしまう恐れがあった。加えて、薄肉部41を薄板部材40の厚みの中心に精度良く形成することが困難であった。これらのことも、安定した揺動を妨げる要因となるものであった。
本発明に係る薄板部材の製造方法は、所定の厚さの第1の薄板と、該第1の薄板とは材質が異なる第2の薄板とを利用して薄板部材を製造する方法であって、前記第1の薄板と前記第2の薄板とが交互に積層されるように、少なくとも1枚の第1の薄板の両面に第2の薄板を接合して積層板を作製する接合工程と、前記積層板を所定の外形形状にパターン形成して積層体を作製する外形形成工程と、前記第1の薄板を挟んで対向する領域において前記第2の薄板をエッチング加工により選択的に除去して二分させ、第1の薄板の両面が部分的に露出した薄肉部を前記積層体に形成するエッチング工程と、を行うことを特徴とするものである。
また、本発明に係るサーボ型センサは、加速度等の物理量を感度良く、しかも高精度に検出することができ、高品質化及び信頼性の向上化を図ることができる。
以下、本発明に係る第1実施形態を、図1から図9を参照して説明する。
本実施形態の薄板部材1は、サーボ型センサ(例えばサーボ型加速度計やサーボ型傾斜計)等の精密部品に組み込まれるものであって、図1及び図2に示すように、第1の薄板2と第2の薄板3とが積層された3層構造とされている。第2の薄板3は、第1の薄板2の両面に接合されており、第1の薄板2を挟み込んでいる。つまり、第1の薄板2及び第2の薄板3は、交互に積層された状態となっている。
本実施形態の製造方法は、所定の厚さの第1の薄板2と、第1の薄板2とは厚さ及び材質がそれぞれ異なる第2の薄板3とを用意した後、接合工程と、外形形成工程と、エッチング工程とを順に行って、薄板部材1を製造する方法である。これら各工程について、詳細に説明する。
なお、第1の薄板2は、図4に示す矢印L方向に圧延加工(冷間圧延又は熱間圧延)されて作製された薄板であり、この圧延加工によって所定の機械的性質が確保されると共に、高精度に厚み制御されている。
続いて、積層板を所定の外形形状にパターン形成して積層体を作製する外形形成工程を行う。具体的には、フォトリソグラフィ技術により図示しないフォトレジスト膜をパターニングすると共に、フォトレジスト膜をマスクとして、所定の溶液を利用したウェットエッチング加工によりマスクされていない第1の薄板2及び第2の薄板3を共にエッチングする。また、この工程において、外形形状と同時に括れ領域Sを形成する。その結果、図5及び図6に示すように、途中に括れ領域Sが形成された矩形状の積層体を作製することができる。
具体的には、薄肉部5となる領域以外の部分を図示しないフォトレジスト膜でマスクし、該フォトレジスト膜をマスクとして、第2の薄板3のみがエッチングされる所定の溶液を利用したウェットエッチング加工によりマスクされていない第2の薄板3をエッチングする。これにより、図7に示すように、第1の薄板2が部分的に露出した薄肉部5を、積層体の括れ領域Sに形成することができる。その結果、部分的に厚みが薄くなった薄板部材1を製造することができる。
また、従来の切削加工による方法のように専用の治具が不要で、エッチング加工するだけで容易に薄肉部5を形成できるので、製造効率を高めて製造コストを抑えることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図10から図25を参照して説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、薄板部材1が矩形状に形成されていたのに対し、第2実施形態では、薄板部材10の片側が円状に形成されている点である。また、本実施形態では、この薄板部材10をサーボ型センサの1つであるサーボ型加速度計20に組み込まれ、振子として機能する場合を例に挙げて説明する。
軸線Aに沿って加速度が作用すると、薄板部材10は矢印B方向に揺動する。これに伴って、トルカフレーム26及び第1のコイル27も揺動する。すると、第1のコイル27の抵抗値と、第2のコイル29の抵抗値との差が変化する。そして、この差がゼロになるように、第1のコイル27に流れる電流をフィードバック制御する。この電流は、加速度に比例しているので、この電流を検出することで加速度を検出することができる。
そして、薄板部材10を取付ねじ22で第1のフレーム21に固定した後に、連結部30を切断して切り離す。これにより、薄板部材10を振子として機能させることができる。特に、このように連結部30を設ける場合には、薄肉部5に負荷が作用し難いので、できるだけ薄い第1の薄板2を利用して、薄肉部5の厚みを極薄(数μm程度)にすることも可能となる。
更には、図18及び図19に示すように、連結部30の両端を先細りにした上で、第2の薄板3を除去することで、切断量をさらに少なくすることができるので、より好ましい。
この場合には、第1の薄板2と第2の薄板3とを3層に積層して積層板を作製した後、図20に示すように、複数の積層体がフレーム31に連結されるように積層板をパターン形成する。なお、図20では、連結部30も一緒にパターン形成している場合を図示している。特に、複数の積層体がフレーム31に連結されているので、一度のエッチング工程で複数の積層体に効率良く薄肉部5を形成することができる。そして、最後にフレーム31を切り離す切断工程を行うことで、個々に切り離された複数の薄板部材10を一度に同じタイミングで得ることができる。従って、製造効率をさらに高めることができ、さらなるコストダウンを図ることができる。
この場合には、積層体の外側に連結部32が設けられているので、連結部32を切断する際に、薄肉部5に対して力が伝わり難い。即ち、薄肉部5は、捩れ等によって矢印C方向に変形し易いが、切断によって連結部32が切り離される方向(矢印D方向)は、上記C方向とは略直交した関係となっている。そのため、上述したように、切断時に薄肉部5に対して力をより伝わり難くすることができ、より好ましい。
このように5層の薄板部材40であっても、3層の場合と同様の作用効果を奏することができる。加えて5層の場合には、薄肉部5が2段に形成されている上、厚さ方向に重ならないように位置がずれているので、捩れに対して強度を高めることができる。
1、10、40 薄板部材
2 第1の薄板
3 第2の薄板
5 薄肉部
20 サーボ型加速度計(サーボ型センサ)
30、32 連結部
31 フレーム
Claims (7)
- 所定の厚さの第1の薄板と、該第1の薄板とは材質が異なる第2の薄板とを利用して薄板部材を製造する方法であって、
前記第1の薄板と前記第2の薄板とが交互に積層されるように、少なくとも1枚の第1の薄板の両面に第2の薄板を接合して積層板を作製する接合工程と、
前記積層板を所定の外形形状にパターン形成して積層体を作製する外形形成工程と、
前記第1の薄板を挟んで対向する領域において前記第2の薄板をエッチング加工により選択的に除去して二分させ、第1の薄板の両面が部分的に露出した薄肉部を前記積層体に形成するエッチング工程と、を行うことを特徴とする薄板部材の製造方法。 - 請求項1に記載の薄板部材の製造方法において、
前記外形形成工程の際に、他の部分よりも剛性が低い括れ領域を形成し、
前記エッチング工程の際に、前記括れ領域に前記薄肉部を形成することを特徴とする薄板部材の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の薄板部材の製造方法において、
前記外形形成工程の際に、切断によって切り離し可能とされる連結部を、前記薄肉部により二分される一方側と他方側とを一時的に連結するように前記積層板から前記積層体と同時にパターン形成することを特徴とする薄板部材の製造方法。 - 請求項3に記載の薄板部材の製造方法において、
前記エッチング工程の際に、前記連結部を構成する前記第2の薄板を、前記一方側及び前記他方側の近傍において部分的に除去することを特徴とする薄板部材の製造方法。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の薄板部材の製造方法において、
前記外形形成工程の際に、複数の前記積層体をフレームに連結した状態で形成し、
前記エッチング工程後、前記フレームを切り離して前記薄板部材を同時に複数製造する切断工程を行うことを特徴とする薄板部材の製造方法。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の薄板部材の製造方法により製造されたことを特徴とする薄板部材。
- 請求項6に記載の薄板部材を振子として利用することを特徴とするサーボ型センサ。
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2007
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