JP5947234B2 - スピーカおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、磁気ギャップ内のボイスコイルに通電することによって振動板を駆動させる角形のスピーカと、そのようなスピーカの製造方法に関するものである。
この種の角形スピーカは、矩形状のヨークとマグネットとを磁気ギャップを介して対向させると共に、このマグネットを上下一対のプレートで挟んで構成される磁気回路と、磁気ギャップ内に配置されたボイスコイルと、このボイスコイルに連結された振動板等を備えており、磁気回路の構成部品であるマグネットやヨーク等は相対的な位置関係を維持した状態で接着固定されるようになっている。
このようなスピーカでは、磁気ギャップを横切る磁束とボイスコイルに流れる電流との相互作用によってボイスコイルが振動し、それに伴ってボイスコイルに連結された振動板が振動するようになっている。ここで、磁気ギャップのギャップ長が狭いほどマグネットの磁気効率が高められるため、ギャップ長を狭めてボイスコイルを効率的に駆動させることが好ましいが、狭いギャップ長を維持しつつ磁気回路の構成部品を高い位置精度で接着固定するのは極めて困難であり、組立作業性も悪くなってしまうという問題がある。
従来より、このような問題を解消するスピーカとして、磁気ギャップを規定するスペーサ部等が形成された合成樹脂製の位置決め部材を準備し、この位置決め部材のスペーサ部を挟んだ一方の部位にヨークを接着固定すると共に、他方の部位にボトムプレートとマグネットおよびトッププレートを積層状態で接着固定した後、ボイスコイルを磁気ギャップ内に挿入すると共に、ボイスコイルに一体形成された接続部を位置決め部材の上端部に接着し、最後にダンパーと振動板を位置決め部材に組み込んでボイスコイルに連結するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−120152号公報
特許文献1に開示されたスピーカでは、位置決め部材に形成されたスペーサ部によって磁気ギャップのギャップ長が規定されるため、位置決め部材を介して磁気回路の構成部品の相対的な位置関係を精度良く維持することができると共に、磁気回路を比較的簡単に組み立てることができる。しかしながら、磁気回路の構成部品を位置決め部材で位置決めしつつ接着固定して磁気ギャップを規定した後、この磁気ギャップ内にボイスコイルを挿入する工程を経てスピーカが組み立てられるため、位置決め部材のスペーサ部によって規定される磁気ギャップのギャップ長を狭くすると、各部材の累積誤差に起因してボイスコイルがヨークやプレートに接触してしまう虞がある。このような理由から磁気ギャップのギャップ長をあまり狭めることができず、特に、ボイスコイルとして基板に平面コイルが装着されたボイスコイル基板を用いた場合、ボイスコイル基板に厚み方向のバラツキを生じることが予測されるため、かかるバラツキを見越した分だけギャップ長を大きく設定しなければならず、駆動力の大きなスピーカを実現することが困難となる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、磁気ギャップのギャップ長を狭くすることのできるスピーカを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のスピーカは、非磁性材料からなるベースと、このベース上に積層状態で固定された平面視矩形状のボトムプレートとマグネットおよびトッププレートと、これらボトムプレートとマグネットおよびトッププレートの積層体に磁気ギャップを介して対向配置されたヨークと、前記磁気ギャップを維持した状態で前記ヨークを前記積層体に固定する非磁性材料からなる締結部材と、平面コイルを有して前記磁気ギャップ内に配置されたボイスコイル基板と、前記磁気ギャップの一端側から突出する前記ボイスコイル基板に接続された振動板とを備え、前記磁気ギャップの他端側に前記ボイスコイル基板の位置決め治具を抜き差し可能とする開口が設けられている構成とした。
このように構成されたスピーカでは、ベース上にボトムプレートとマグネットおよびトッププレートを積層状態で固定した後、この積層体の端面に一対の位置決め治具で挟まれたボイスコイル基板を介してヨークを押し当て、この状態を維持したまま締結部材によってヨークを積層体に固定すると、積層体の端面とボイスコイル基板の内面との間に一方の位置決め治具が挟持されると共に、ボイスコイル基板の外面とヨークとの間に他方の位置決め治具が挟持される。したがって、締結部材によってヨークを積層体に固定した後、一対の位置決め治具を開口から抜き取れば、ボイスコイル基板の厚み寸法のバラツキに関わらず、積層体とボイスコイル基板の間、ならびにボイスコイル基板とヨークとの間に、それぞれ位置決め治具の厚みに相当する隙間が確保され、積層体とヨークとの間に必要な磁気ギャップのギャップ長を狭く設定することができる。
上記の構成において、締結部材の形状や固定手段等は特に限定されないが、板状に形成した締結部材をヨークの側端面と積層体の側端面とにそれぞれ接着固定すると、ヨークを積層体に対して簡単に連結することができて好ましい。
また、上記の目的を達成するために、本発明によるスピーカの製造方法は、非磁性材料からなるベース上に平面視矩形状のボトムプレートとマグネットおよびトッププレートからなる積層体を固定する工程と、平面コイルが施されたボイスコイル基板を内ギャップ治具と外ギャップ治具との間に挟持し、この外ギャップ治具にヨークを押し当てて前記内ギャップ治具を前記積層体の端面に圧接させた後、この状態のまま前記ヨークを非磁性材料からなる締結部材を用いて前記積層体に固定する工程と、前記ボイスコイル基板に振動板を接続する工程と、前記内ギャップ治具と前記外ギャップ治具を前記ボイスコイル基板に沿って前記振動板から離反する方向へ抜き取る工程とを含むようにした。
このようなスピーカでは、ベース上にボトムプレートとマグネットおよびトッププレートを積層状態で固定した後、この積層体の端面に内ギャップ治具とボイスコイル基板および外ギャップ治具の順に重ね合わせた状態でヨークを押し付けると、ボイスコイル基板の内面が内ギャップ治具を介して積層体の端面に圧接されると共に、ヨークが外ギャップ治具を介してボイスコイル基板の外面に圧接される。そして、この状態を維持下ままヨークを締結部材を用いて積層体に固定した後、ボイスコイル基板に振動板を連結してから内ギャップ治具と外ギャップ治具を振動板と反対方向へ抜き取ると、ボイスコイル基板の厚み寸法のバラツキに関わらず、積層体とボイスコイル基板の間に内ギャップ治具の厚みに相当する隙間が確保されると共に、ボイスコイル基板とヨークとの間に外ギャップ治具の厚みに相当する隙間が確保され、積層体とヨークとの間に必要な磁気ギャップのギャップ長を狭く設定することができる。
本発明によれば、ボイスコイル基板の厚み寸法のバラツキに関わらず、磁気ギャップのギャップ長が位置決め治具(ギャップ治具)によって最適な寸法に規定されるため、磁気ギャップのギャップ長を狭めて駆動力の大きなスピーカを提供することができる。
本発明の実施形態例に係るスピーカの平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII-III線に沿う断面図である。 該スピーカに備えられるボイスコイル基板の説明図である。 該スピーカの組立工程を示す説明図である。 該スピーカの組立工程を示す説明図である。 該スピーカの組立工程を示す説明図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1〜図3に示すように、本実施形態例に係るスピーカ1は、一対の載置面2a等を有するベース2と、このベース2の各載置面2aにそれぞれ積層状態で固定されたボトムプレート3とマグネット4およびトッププレート5と、これらボトムプレート3とマグネット4およびトッププレート5からなる積層体6に2つの磁気ギャップGを介して配置されたアウターヨーク7と、各アウターヨーク7を対応する積層体6に固定する計4つの締結部材8と、磁気ギャップG内に配置されたボイスコイル基板9と、磁気ギャップGから突出するボイスコイル基板9の上端部に連結された振動板10と、この振動板10の裏面とベース2の段付き部2bとの間に介設されたダンパー11とによって主に構成されている。なお、これら各部材は図示せぬ有底形状のフレーム内に収納されており、このフレームに振動板10の外縁部がエッジを介して連結されるようになっている。
ベース2はアルミニウム等の非磁性材料からなり、このベース2には矩形状の段付き部2bを挟んで平行に延びる一対の載置面2aが形成されている。また、段付き部2bには一対の台座2cが突出形成されており、これら台座2cにそれぞれダンパー11の下面部が接着固定されている。図2に示すように、ダンパー11は全体的に椀状でその下面部は断面波形の円環状に形成されている。
ボトムプレート3とマグネット4およびトッププレート5はいずれも板状部材であり、これら3部材はボトムプレート3とトッププレート5間にマグネット4を挟持して積層体6を構成している。ここで、ボトムプレート3はベース2の載置面2a上に接着固定されており、このボトムプレート3上にマグネット4が接着固定されると共に、マグネット4上にトッププレート5が接着固定されている。ただし、ボトムプレート3とトッププレート5はマグネット4よりも幾分幅広となっており、ボトムプレート3とトッププレート5がマグネット4に対して突出した状態で積層されている。そして、このような積層体6とアウターヨーク7によって磁気回路が構成されており、この磁気回路は2つの磁気ギャップGを有する2ギャップ構造となっている。すなわち、積層体6のボトムプレート3とトッププレート5はインナーヨークとして機能しており、ボトムプレート3とアウターヨーク7との間に下側の磁気ギャップGが形成されると共に、トッププレート5とアウターヨーク7との間に上側の磁気ギャップGが形成されている。
アウターヨーク7には、積層体6に対向して平行に延びる矩形状の突出部7aと、この突出部7aの長手方向の両端から屈曲して外側へ延びる一対の段落部7bと、段落部7bから直角に折れ曲がって後方へ延びる一対の側壁部7cとが形成されており、アウターヨーク7の全長はマグネット4や両プレート3,5と略同じ寸法に設定されている。
締結部材8はアルミニウム等の平板状の非磁性材料からなり、この締結部材8をアウターヨーク7の各側壁部7cと積層体6の各側端面に接着固定することにより、アウターヨーク7は所定の磁気ギャップGを維持した状態で一対の締結部材8によって積層体6に連結されている。
ボイスコイル基板9は磁気回路の磁気ギャップG内に配置されており、図4に示すように、このボイスコイル基板9は、矩形状の絶縁基板12と、この絶縁基板12に装着された平角α巻きコイル13とで構成されている。なお、図4はボイスコイル基板9を模式的に表した説明図であり、同図(a)はボイスコイル基板9の正面図、同図(b)はボイスコイル基板9の平面図、同図(c)はボイスコイル基板9の側面図をそれぞれ示している。
平角α巻きコイル13は、ボイスコイル基板9の駆動方向に対して直交する方向(図4のX軸方向)へ延びる一対の第1コイル部13aと、これら第1コイル部13aに連続してボイスコイル基板9の駆動方向(図4のY軸方向)へ延びる一対の第2コイル部13bと、各第2コイル部13bから導出するリード部13cとを有しており、そのうち第1コイル部13aと第2コイル部13bは絶縁基板12に埋設されているが、リード部13cは第2コイル部13bの外表面上に引き出され絶縁基板12の外表面に沿って上方へ突出している。第1コイル部13aはボイスコイル基板9の駆動に寄与する有効コイル部分(図4中の矢印A部分)であり、この有効コイル部分Aにアウターヨーク7の突出部7aが対向するようになっている。第2コイル部13bとリード部13cを含む平角α巻きコイル13の両端部はボイスコイル基板9の駆動に寄与しない無効コイル部分(図4中の矢印B部分)であり、これら無効コイル部分Bにアウターヨーク7の段落部7bがそれぞれ対向するようになっている。なお、平角α巻きコイル13は絶縁基板12の表面に接着により装着されていても良い。
図1〜図3に戻り、ボイスコイル基板9が配置される磁気ギャップGのギャップ長は、第2コイル部13bとリード部13cの存する無効コイル部分Bに対して、第1コイル部13aの存する有効コイル部分Aの方が狭くなっており、かつ、この有効コイル部分Aよりもマグネット4の全長(有効長)の方が大きくなるように設定されている。これにより、無効コイル部分Bにおける絶縁基板12とリード部13cの厚み分を含めたギャップクリアランスを確保した上で、有効コイル部分Aにおけるギャップ長を狭くすることができると共に、マグネット4の有効長の総磁束を平角α巻きコイル13の有効コイル部分Aに集束させて磁束密度を高めることができる。また、磁気ギャップGの下方にボイスコイル基板9を挟むように一対の開口Sが確保されており、これら開口Sを介して後述する位置決め治具(内ギャップ治具14と外ギャップ治具15)が抜き差し可能となっている。
振動板10は平面視矩形状に形成されており、この振動板10の相対向する2辺の外縁部が磁気ギャップGの上方に突出するボイスコイル基板9の上端部に接着固定されている。また、振動板10の裏面中央部とベース2の段付き部2bとの間に前述したダンパー11が介設されており、このダンパー11によって振動板10はボイスコイル基板9の駆動方向へ直線的に振動するようにベース2に支持されている。
このように構成されたスピーカ1では、一対のリード部13cを介して平角α巻きコイル13に通電されると、図4(a)において上側の第1コイル部13aと下側の第1コイル部13aに逆向きの電流が流れるため、どちらの第1コイル部13aにも同じ向きの電磁駆動力が作用する。フレミングの左手の法則により、この電磁駆動力の向きはY軸方向となるので、ボイスコイル基板9が磁気ギャップG内をY軸方向へ上下動し、それに伴って振動板10が振動して音声を発生するようになっている。
次に、本実施形態例に係るスピーカ1の組立工程を図5〜図7を参照して説明する。
まず、図5(a)に示すように、一対の載置面2aや段付き部2b等が形成されたベース2を準備し、図5(b)に示すように、このベース2の各載置面2a上にそれぞれボトムプレート3を接着固定する。次に、図5(c)に示すように、ボトムプレート3上にマグネット4を接着固定した後、図5(d)に示すように、ボトムプレート3とマグネット4の外側に内ギャップ治具14を配置する。この内ギャップ治具14には所定の厚みを有する板状の位置決め突部14aが形成されており、この位置決め突部14aの厚みによってボイスコイル基板9の内面とインナーヨーク(ボトムプレート3およびトッププレート5)との間のクリアランスが規定されるようになっている。
次に、図6(a)に示すように、マグネット4上にトッププレート5を接着固定し、ボトムプレート3とトッププレート5間にマグネット4が挟持された積層体6を形成する。なお、図5(d)に示した内ギャップ治具14の配置工程を省略し、マグネット4上にトッププレート5を接着固定して積層体6を形成した後に、積層体6の外側に内ギャップ治具14を配置するようにしても良い。
次に、図6(b)に示すように、内ギャップ治具14の外側にボイスコイル基板9を配置した後、図6(c)に示すように、ボイスコイル基板9の外側に外ギャップ治具15を配置する。この外ギャップ治具15には所定の厚みを有する板状の位置決め突部15aが形成されており、この位置決め突部15aの厚みによってボイスコイル基板9の外面とアウターヨーク7の突出部7aとの間のクリアランスが規定されるようになっている。
次に、図6(d)に示すように、外ギャップ治具15の外側にアウターヨーク7を配置し、このアウターヨーク7の突出部7aを位置決め突部15aに押し当てることにより、内ギャップ治具14の位置決め突部14aを積層体6のボトムプレート3とトッププレート5に圧接させる。その際、アウターヨーク7の段落部7bはボイスコイル基板9の無効コイル部分Bと非接触状態で対向するため、ボイスコイル基板9のリード部13cにアウターヨーク7からの押圧力は作用しない。
次に、図7(a)に示すように、この状態を維持したままアウターヨーク7の側壁部7cと積層体6の側端面に締結部材8を接着固定し、アウターヨーク7の長手方向の両端部を一対の締結部材8を介して積層体6に連結する。
次に、図7(b)に示すように、ベース2の段付き部2bに設けられた一対の台座2cにそれぞれダンパー11の下面部を接着固定した後、図7(c)に示すように、振動板10の裏面を各ダンパー11の上端に接着固定すると共に、振動板10の相対向する両外縁部を各ボイスコイル基板9の上端部にそれぞれ接着固定する。その際、ボイスコイル基板9は内ギャップ治具14と外ギャップ治具15との間に挟持されて位置規制されているため、振動板10をボイスコイル基板9に対して簡単に接着固定することができる。
次に、図7(d)に示すように、内ギャップ治具14と外ギャップ治具15をボイスコイル基板9の板面に沿って振動板10から離反する方向(図の下方)へ抜き取ると、インナーヨーク(ボトムプレート3およびトッププレート5)とアウターヨーク7との間に磁気ギャップGが形成される。その結果、磁気ギャップGの下方に両位置決め突部14a,15aの断面形状に相当する開口Sが形成され、図1〜図3に示すようなスピーカ1が得られる。最後に、ベース2を磁気回路の構成部品や振動板10等と一緒に図示せぬフレーム内に収納し、このフレームの上部開口端と振動板10の外縁部とをエッジで連結することにより、スピーカ1の組立作業が完成する。
このように構成されたスピーカ1において、磁気ギャップG内に配置されたボイスコイル基板9の厚み寸法は必ずしも一定であると限らず、ボイスコイル基板9に製造上の寸法誤差を生じることが予測されるが、前述した各工程を経て製造されたスピーカ1では、ボイスコイル基板9の厚み寸法のバラツキに関わらず、磁気ギャップGのギャップ長が製品毎に最適値に設定されるようになっている。
すなわち、ボイスコイル基板9の厚みをT1、内ギャップ治具14と外ギャップ治具15の位置決め突部14a,15aの厚みを同じT2とすると、磁気ギャップGのギャップ長はT1+2・T2として表せられるが、位置決め突部14a,15aの厚みT2は不変であるから、ボイスコイル基板9の厚み寸法のバラツキによってT1の値が増減すると、それに伴って磁気ギャップGのギャップ長も増減する。つまり、磁気ギャップGのギャップ長はボイスコイル基板9の厚みT1に応じて変化するものの、ボイスコイル基板9の内面とインナーヨーク(ボトムプレート3およびトッププレート5)との間に位置決め突部14aの厚みT2に相当する隙間が確保されると共に、ボイスコイル基板9の外面とアウターヨーク7の突出部7aとの間に位置決め突部15aの厚みT2に相当する隙間が確保されるため、ボイスコイル基板9の厚み寸法T1のバラツキに関わらず、磁気回路に必要な磁気ギャップGのギャップ長を製品毎に狭く設定することができる。
以上説明したように、本実施形態例に係るスピーカ1では、非磁性材料からなるベース2と、ベース2上に積層状態で固定された平面視矩形状のボトムプレート3とマグネット4およびトッププレート5からなる積層体6と、この積層体6に磁気ギャップGを介して対向配置されたアウターヨーク7と、磁気ギャップGを維持した状態でアウターヨーク7の側端面を積層体6の側端面に連結する非磁性材料からなる締結部材8と、平角α巻きコイル13を有して磁気ギャップ内に配置されたボイスコイル基板9と、磁気ギャップGの一端側から突出するボイスコイル基板9に連結されると共にベース2にダンパー11を介して支持された振動板10とを備え、磁気ギャップGの他端側にボイスコイル基板9の位置決め治具(内ギャップ治具14と外ギャップ治具15)を抜き差し可能とする開口Sが設けられているため、ボイスコイル基板9の厚み寸法のバラツキに関わらず、磁気ギャップGのギャップ長を製品毎に狭く設定して駆動力を高めることができる。
また、このように構成されたスピーカ1の製造方法が、ベース2の載置面2a上にボトムプレート3とマグネット4およびトッププレート5を順次積層して接着固定する工程と、平角α巻きコイル13が設けられたボイスコイル基板9を内ギャップ治具14と外ギャップ治具15との間に挟持し、この外ギャップ治具15にアウターヨーク7を押し当てて内ギャップ治具14をボトムプレート3とトッププレート5の端面に圧接させた後、この状態を維持したままアウターヨーク7の側端面を締結部材8によって積層体6の側端面に接着固定する工程と、ボイスコイル基板9に振動板10の外縁部を接続すると共に、この振動板10をダンパー11を介してベース2に支持する工程と、内ギャップ治具14と外ギャップ治具15をボイスコイル基板9に沿って振動板10から離反する方向へ抜き取る工程とを含んでいるため、ボイスコイル基板9の厚み寸法のバラツキに関わらず、インナーヨーク(ボトムプレート3およびトッププレート5)とボイスコイル基板9の内面との間に内ギャップ治具14の厚みに相当する隙間が確保されると共に、ボイスコイル基板9の外面とアウターヨーク7との間に外ギャップ治具15の厚みに相当する隙間が確保され、磁気回路に必要な磁気ギャップGのギャップ長を製品毎に狭く設定することができる。
なお、上記実施形態例では、平面コイルである平角α巻きコイル13が絶縁基板12に装着されたボイスコイル基板9を用いた場合について説明したが、このようなボイスコイル基板9の替わりに、導電パターンを略矩形の渦巻状に形成した平面コイルが設けられたボイスコイル基板を用いることも可能である。
1 スピーカ
2 ベース
2a 載置面
2b 段付き部
2c 台座
3 ボトムプレート
4 マグネット
5 トッププレート
6 積層体
7 アウターヨーク
7a 突出部
7b 段落部
7c 側壁部
8 締結部材
9 ボイスコイル基板
10 振動板
11 ダンパー
12 絶縁基板
13 平角α巻きコイル(平面コイル)
13a 第1コイル部
13b 第2コイル部
13c リード部
14 内ギャップ治具(位置決め治具)
15 外ギャップ治具(位置決め治具)
S 開口

Claims (3)

  1. 非磁性材料からなるベースと、このベース上に積層状態で固定された平面視矩形状のボトムプレートとマグネットおよびトッププレートと、これらボトムプレートとマグネットおよびトッププレートの積層体に磁気ギャップを介して対向配置されたヨークと、前記磁気ギャップを維持した状態で前記ヨークを前記積層体に固定する非磁性材料からなる締結部材と、平面コイルを有して前記磁気ギャップ内に配置されたボイスコイル基板と、前記磁気ギャップの一端側から突出する前記ボイスコイル基板に接続された振動板とを備え、
    前記磁気ギャップの他端側に前記ボイスコイル基板の位置決め治具を抜き差し可能とする開口が設けられていることを特徴とするスピーカ。
  2. 請求項1の記載において、板状に形成した前記締結部材を前記ヨークの側端面と前記積層体の側端面にそれぞれ接着固定したことを特徴とするスピーカ。
  3. 非磁性材料からなるベース上に平面視矩形状のボトムプレートとマグネットおよびトッププレートからなる積層体を固定する工程と、
    平面コイルが施されたボイスコイル基板を内ギャップ治具と外ギャップ治具との間に挟持し、この外ギャップ治具にヨークを押し当てて前記内ギャップ治具を前記積層体の端面に圧接させた後、この状態のまま前記ヨークを非磁性材料からなる締結部材を用いて前記積層体に固定する工程と、
    前記ボイスコイル基板に振動板を接続する工程と、
    前記内ギャップ治具と前記外ギャップ治具を前記ボイスコイル基板に沿って前記振動板から離反する方向へ抜き取る工程と、
    を含むことを特徴とするスピーカの製造方法。
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