JP2008274979A - トルクリミッタ - Google Patents

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真一 蒲田
Yoshitaka Sotozono
佳孝 外薗
Ken Okamoto
憲 岡本
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Abstract

【課題】径方向への大型化を防止しつつ、いわゆる逆トルクに対して十分な強度を確保し得るトルクリミッタを提供する。
【解決手段】外輪体には、コイルスプリングのフック部が係入されるスリットであって、開放側及びロック側への回転トルクが作用した際にフック部とそれぞれ当接する開放側当接面及びロック側当接面を有するスリットと、前記ロック側当接面から径方向内方へ延び、ロック側への回転トルクが作用した際に前記ロック側当接面と共にフック部と当接するロック側延在面を有するロック側凸部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート材供給装置における分離ローラ等に適用されるトルクリミッタに関する。
所定の閾値以下の外力が加わっても回転せず且つ前記閾値を越える外力が加わった場合にのみ回転するトルクリミッタは、シート材を1枚ずつ供給するシート材供給装置の分離ローラ等として広く利用されている。
詳しくは、前記トルクリミッタは、内輪体と、前記内輪体に巻き付けられたコイルバネと、前記コイルバネが巻き付けられた状態の内輪体が内挿される中空の外輪体とを備えている。前記コイルバネは、前記内輪体の外周面に巻き付けられたコイル部と、前記コイル部の巻き終わり端部から前記内輪体の軸線を基準にして径方向外方へ延びるフック部とを有している。前記外輪体の周壁には前記フック部が係入されるスリットが設けられている。
前記トルクリミッタは、前記内輪体が軸線回りに固定された状態で前記外輪体に前記コイルバネの締め付け力を緩める軸線回り一方側の開放側へ該締め付け力を越える回転トルクが加わると、前記外輪体及び前記コイルスプリングが前記内輪体に対して軸線回り一方側へ回転し、且つ、前記開放側への回転トルクが前記締め付け力以下の場合には回転しないようになっている。
前記トルクリミッタが分離ローラとして用いられたシート材供給装置は以下のように作用する。
前記シート材供給装置は、軸線回りに回転駆動される供給ローラと、前記供給ローラの回転軸と平行な軸線を有し且つ前記供給ローラへ向けて押圧された分離ローラ(トルクリミッタ)とを備えている。
前記シート材供給装置に対して積層された複数枚のシート材が供給されると、前記供給ローラ又は該供給ローラによって従動回転される前記分離ローラが複数枚のシート材のうち最上位に位置するシート材を前記供給ローラ及び前記分離ローラの接点位置まで案内する。前記供給ローラ及び前記シート材の間の摩擦力が前記分離ローラ及び前記シート材の間の摩擦力よりも大きくなるように設定されており、従って、前記供給ローラは、前記分離ローラを従動回転させつつ、前記シート材を搬送する。
一方、前記供給ローラ及び前記分離ローラの間に2枚のシート材が同時に入ると、前記供給ローラ及び前記シート材の間の摩擦力並びに前記分離ローラ及び前記シート材の間の摩擦力は何れも2枚のシート材間の摩擦力よりも大きくなるように設定されている為、前記2枚のシート材の間で滑りが生じる。従って、前記2枚のシート材のうち前記供給ローラに接する側のシート材だけが前記供給ローラによって搬送され、前記分離ローラは従動回転されず、該分離ローラに接する側のシート材はそのままの位置に保持される。
ところで、前記シート材搬送装置にシート材が詰まった場合等においては、該シート材をシート搬送方向とは逆向きに引っ張り出す必要があり、この際に、前記分離ローラとして作用する前記トルクリミッタには、いわゆる逆トルクが掛かる。
従って、前記外輪体には逆トルクに抗し得る強度が必要とされるが、この点に関し、従来のトルクリミッタは十分な考慮がなされていなかった。
即ち、従来のトルクリミッタにおいては、前述の通り、前記コイルスプリングのフック部は前記外輪体の周壁に形成された前記スリットに係入されているだけである。
例えば、前記外輪体の周壁の肉厚を厚くすれば、前記スリットの強度を向上させることが可能であるが、この場合、外輪体が径方向に大型化してしまう。
特開2004−91109号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、径方向への大型化を防止しつつ、いわゆる逆トルクに対して十分な強度を確保し得るトルクリミッタの提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成する為に、内輪体と、前記内輪体に巻き付けられたコイルバネと、前記コイルバネが巻き付けられた状態の内輪体が内挿される中空の外輪体とを備え、前記コイルバネは、前記内輪体の外周面に巻き付けられたコイル部と、前記コイル部の巻き終わり端部から前記内輪体の軸線を基準にして径方向外方へ延びるフック部とを有し、前記外輪体の周壁には前記フック部が係入されるスリットが設けられ、前記内輪体を軸線回りに固定した状態で前記外輪体に前記コイルバネの締め付け力を緩める軸線回り一方側の開放側へ該締め付け力を越える回転トルクが加わると、前記外輪体が軸線回り一方側へ回転するように構成されたトルクリミッタであって、前記スリットは、前記外輪体に開放側への回転トルクが作用した際に前記フック部と当接する開放側当接面と、前記外輪体に開放側とは反対の軸線回り他方側のロック側への回転トルクが作用した際に前記フック部と当接するロック側当接面とを有し、前記外輪体には、前記ロック側当接面から径方向内方へ延び、該外輪体にロック側への回転トルクが作用した際に前記ロック側当接面と共に前記フック部と当接するロック側延在面を有するロック側凸部が設けられているトルクリミッタを提供する。
好ましくは、前記ロック側凸部の内周面は、前記ロック側延在面が位置する側から軸線回り一方側へ行くに従って径方向外方に位置するようなテーパ状とされる。
好ましくは、前記外輪体の周壁は、前記ロック側凸部が形成され且つ少なくとも前記コイル部の巻き終わり端部を囲繞する軸線方向第1領域と、前記軸線方向第1領域から軸線方向一方側へ延び且つ少なくとも前記コイル部の巻き始め端部を囲繞する軸線方向第2領域と、前記軸線方向第2領域から軸線方向一方側へ延びる軸線方向第3領域とを有し得る。
前記軸線方向第3領域は、前記内輪体の外径より大径で且つ前記コイル部の外径より小径とされた第3内径を有するものとされ、前記軸線方向第2領域は、前記コイル部の外径より大径とされた第2内径を有するものとされ、前記軸線方向第1領域は、前記ロック側凸部が形成された領域を除き、前記第2内径よりも大径とされた第1内径を有するものとされる。
より好ましくは、前記コイルバネは、前記巻き始め端部及び前記巻き終わり端部の前記内輪体の軸線を基準にした周方向位置が互いに対して異なるように、前記内輪体に巻き付けられる。
斯かる構成において、前記軸線方向第2領域は、前記巻き終わり端部の周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第1領域において前記第2内径を有し、且つ、前記巻き始め端部の周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第2領域において前記第2内径よりも大径とされた内径を有するように構成される。
より好ましくは、前記周方向第2領域は前記第1内径を有するように構成される。
前記種々の態様において、好ましくは、前記外輪体には、前記開放側当接面から径方向内方へ延び、該外輪体に開放側への回転トルクが作用した際に前記開放側当接面と共に前記フック部と当接する開放側延在面を有する開放側凸部が設けられる。
好ましくは、前記開放側凸部は、前記開放側延在面の径方向内端部が前記コイル部の外周面に可及的に近接するように構成される。
本発明によれば、外輪体に、内輪体に巻き付けられたコイルスプリングのフック部が係入されるスリットのロック側当接面から径方向内方へ延び、該外輪体にロック側への回転トルクが作用した際に前記ロック側当接面と共に前記フック部と当接するロック側延在面を有するロック側凸部を設けたので、前記外輪体を径方向外方へ大型化させることなく、前記外輪体にロック側への回転トルクが作用した際に該外輪体と前記フック部とが当接する領域を拡大することができ、いわゆる逆トルクに対して十分な強度を確保することができる。
前記ロック側凸部の内周面を前記ロック側延在面が位置する側から軸線回り一方側へ行くに従って径方向外方に位置するようなテーパ状とすれば、前記外輪体に開放側への回転トルクが作用して前記コイルスプリングが開放動作される際に、該コイルスプリングが前記ロック側凸部に干渉することを有効に防止できる。
前記外輪体の周壁が、前記ロック側凸部が形成され且つ少なくとも前記コイル部の巻き終わり端部を囲繞する軸線方向第1領域と、前記軸線方向第1領域から軸線方向一方側へ延び且つ少なくとも前記コイル部の巻き始め端部を囲繞する軸線方向第2領域と、前記軸線方向第2領域から軸線方向一方側へ延びる軸線方向第3領域とを有するように構成し、前記軸線方向第3領域が前記内輪体の外径より大径で且つ前記コイル部の外径より小径とされた第3内径を有し、前記軸線方向第2領域が前記コイル部の外径より大径とされた第2内径を有し、且つ、前記軸線方向第1領域が、前記ロック側凸部が形成された領域を除き、前記第2内径よりも大径とされた第1内径を有するように構成すれば、前記外輪体を径方向に大型化させることなく、該外輪体の周壁の肉厚を可及的に厚くすることができ、これにより、該外輪体の強度を向上させることができる。
前記巻き始め端部及び前記巻き終わり端部の前記内輪体の軸線を基準にした周方向位置が互いに対して異なるように前記コイルバネを前記内輪体に巻き付け、前記軸線方向第2領域が、前記巻き終わり端部の周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第1領域においては前記第2内径を有し、且つ、前記巻き始め端部の周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第2領域においては前記第2内径よりも大径とされた内径を有するように構成すれば、前記外輪体の周壁の肉厚を可及的に厚くしつつ、前記コイルバネの巻き始め端部に生じ得るバリ等が前記外輪体の周壁に干渉することを有効に防止できる。
前記周方向第2領域が前記第1内径を有するように構成すれば、前記外輪体を金型成型する際において、金型の形状を簡略化することができる。
前記外輪体に、前記開放側当接面から径方向内方へ延び、該外輪体に開放側への回転トルクが作用した際に前記開放側当接面と共に前記フック部と当接する開放側延在面を有する開放側凸部を設ければ、前記外輪体に開放側への回転トルクが作用した際に該外輪体及び前記フック部が係合する領域を長大化させることができ、前記コイルスプリングを無理なく拡径動作させることができる。
以下、本発明に係るトルクリミッタの好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係るトルクリミッタ1の斜視図及び分解斜視図を示す。
図1及び図2に示すように、前記トルクリミッタ1は、内輪体10と、前記内輪体10に巻き付けられたコイルバネ20と、前記コイルバネ20が巻き付けられた状態の内輪体10が内挿される中空の外輪体30とを備えている。
前記コイルバネ20は、図2に示すように、前記内輪体10の外周面に巻き付けられたコイル部21と、前記コイル部21の巻き終わり端部21b(図1参照)から前記内輪体10の軸線を基準にして径方向外方へ延びるフック部22とを有している。
前記外輪体30における周壁31の内周面には、前記フック部22が係入されるスリット35が設けられており、前記コイルバネ20が巻き付けられた前記内輪体10は、前記フック部22が前記スリット35に係入された状態で前記外輪体30の周壁31内に内挿されている。
前記トルクリミッタ1は、前記内輪体10を軸線回りに固定した状態で、前記外輪体30に前記コイルバネ20の締め付け力を緩める方向である軸線回り一方側の開放側へ該締め付け力を越える回転トルクが加わると、前記外輪体30が前記コイルスプリング20と共に前記内輪体10に対して軸線回り一方側へ回転し、且つ、前記回転トルクが前記締め付け力以下の状態では、前記外輪体30が軸線回り一方側へ回転しないようになっている。
斯かるトルクリミッタ1は、積層された複数のシート材200を1枚ずつ供給するシート材供給装置100における分離ローラ120として好適に使用される。
図3に、本実施の形態に係るトルクリミッタ1が分離ローラ120として適用されたシート材供給装置100の模式図を示す。
図3に示すように、前記シート材供給装置100は、動力源によって軸線回りに回転駆動される供給ローラ110と、前記供給ローラ110と共働する分離ローラ120とを備えている。
前記分離ローラ120は、前記内輪体10の軸線が前記供給ローラ110の回転軸と平行とされた状態で、付勢部材130によって前記供給ローラ110へ向けて押圧されている。
前記シート材供給装置100は、前記供給ローラ110及び前記シート材200の間の供給ローラ側摩擦力が前記分離ローラ120及び前記シート材200間の分離ローラ側摩擦力よりも大きく、且つ、前記分離ローラ側摩擦力が2枚のシート材200の間のシート材間摩擦力よりも大きくなるように構成されている。
具体的には、前記供給ローラ110は、前記動力源によって軸線回りに回転駆動される駆動軸111と、前記駆動軸111に相対回転不能に外挿されたローラ本体112と、前記ローラ本体112の外周に装着された供給ローラゴム113とを有している。
一方、前記分離ローラ120は、前記内輪体10,前記コイルスプリング20及び前記外輪体30に加えて、前記外輪体30の外周に装着された分離ローラゴム123を有している。
前記分離ローラゴム123は、前記分離ローラ側摩擦力が前記シート材間摩擦力よりも大きくなるように形成され、且つ、前記供給ローラゴム113は、前記供給ローラ側摩擦力が前記分離ローラ側摩擦力よりも大きくなるように形成されている。
斯かるシート材供給装置100は以下のように作動する。
積層された複数枚のシート材200を支持するトレイ210が退避位置(図3の破線)から作動位置(図3の実線)に位置されると、前記供給ローラ110又は該供給ローラ110によって従動回転される前記分離ローラ120が前記複数枚のシート材200のうち最上位に位置するシート材200aを前記供給ローラ110及び前記分離ローラ120の接点位置まで案内する。この際、前述の通り、供給ローラ側摩擦力が分離ローラ側摩擦力よりも大きい為、前記供給ローラ110は、前記分離ローラ120の外輪体30を従動回転させつつ、前記シート材200aを搬送する。
一方、前記供給ローラ110及び前記分離ローラの間に2枚のシート材200が同時に入った場合には、前述の通り、供給ローラ側摩擦力及び分離ローラ側摩擦力が共にシート材間摩擦力よりも大きい為、前記2枚のシート材200の間で滑りが生じる。従って、前記2枚のシート材200のうち前記供給ローラ110に接する側のシート材だけが前記供給ローラ110によって搬送される。この際、前記分離ローラ120の前記外輪体30は従動回転されず、従って、前記分離ローラ120に接する側のシート材200はそのままの位置に保持され、シート材の2枚同時搬送が防止される。
ところで、前記供給ローラ110及び前記分離ローラ120の間に搬送すべきシート材200が詰まった場合等においては、該シート材200をシート搬送方向Xとは逆向きに引っ張り出す必要があるが、その際に、前記分離ローラ120として作用する前記トルクリミッタ1には、軸線方向他方側のロック側に回転トルク(いわゆる逆トルク)が掛かる。従って、前記トルクリミッタ1には逆トルクに抗し得る強度が必要とされる。
詳しく説明すると、前記コイルスプリング20のフック部22は前記外輪体30の周壁31に形成された前記スリット35に係入されている。従って、前記スリット35には前記外輪体30に付加される逆トルクに抗し得る強度が要される。
例えば、前記外輪体30の周壁31の肉厚を厚くすれば、前記スリット35の強度を向上させることが可能であるが、斯かる構成では外輪体30が径方向に大型化してしまう。
この点に関し、本実施の形態に係るトルクリミッタ1は下記構成を備えることにより、前記外輪体30の径方向への大型化を防止しつつ、ロック側への回転トルクに対して十分な強度を確保している。
図4〜図6に、それぞれ、前記トルクリミッタ1の縦断断面図,透視側面図及び透視斜視図を示す。
又、図7〜図9に、それぞれ、前記外輪体30の端面図,側方斜視図及び下方斜視図を示す。
さらに、図10及び図11に、それぞれ、図7におけるX-X線及びXI-XI線に沿った前記外輪体の断面斜視図を示す。
前述の通り、前記外輪体30の周壁31には、前記コイルバネ20の前記フック部22が係入されるスリット35が形成されている。
前記スリット35は、図7〜図10に示すように、前記外輪体30の周壁31の内周面及び外端面に開いた状態で、軸線方向に沿って形成されている。
詳しくは、前記スリット35は、前記外輪体30に軸線回り一方側の開放側(図1及び図6における矢印R1方向)へ回転トルクが作用した際に前記フック部22と当接する開放側当接面35aと、前記外輪体30に軸線回り他方側のロック側(図1及び図6における矢印R2方向)へ回転トルクが作用した際に前記フック部22と当接するロック側当接面35bとを有している。
なお、前記フック部22は、前記外輪体30の外周面から外方へ延在しないように前記スリット35内に係入されている。
即ち、前記フック部22の径方向外端部は、図1等に示すように、前記周壁31の内周面より径方向外方で且つ前記スリット35の径方向外端部よりも径方向内方に位置している。
本実施の形態に係るトルクリミッタ1においては、前記外輪体30は、さらに、図7〜図10に示すように、前記ロック側当接面35bから径方向内方へ延び、該外輪体30にロック側への回転トルクが作用した際に前記ロック側当接面35bと共に前記フック部22と当接するロック側延在面41を有するロック側凸部40を備えている。
斯かるロック側凸部40を設けることにより、前記外輪体30を拡径することなく、前記フック部22との係合長さを十分に確保することができる。
従って、外輪体30の径方向への大型化を防止しつつ、いわゆる逆トルクが作用した際の前記コイルスプリング20及び前記外輪体30の損傷を有効に防止できる。
好ましくは、前記ロック側凸部40の内周面42は、前記ロック側延在面41が位置する側から軸線回り一方側へ行くに従って径方向外方へ位置する(前記周壁31の内周面に近接する)ようなテーパ状とされる。
斯かる構成を備えることにより、前記外輪体30に開放側への回転トルクが作用し、前記開放側当接面35aを介して前記コイルスプリング20が開放動作させられる際に、該コイルスプリング20が前記ロック側凸部40に干渉することを有効に防止できる。
本実施の形態においては、前記外輪体30は、図8,図9及び図11に示すように、さらに、前記開放側当接面35aから径方向内方へ延び、該外輪体30に開放側への回転トルクが作用した際に前記開放側当接面35aと共に前記フック部22と当接する開放側延在面46を有する開放側凸部45を備えている。
斯かる開放側凸部45を備えることにより、前記外輪体30に開放側の回転トルクが作用した際に、該回転トルクを前記コイルスプリング20の前記フック部22に無理なく伝達することができ、前記外輪体30及び前記コイルスプリング20の耐久性を向上させることができる。
好ましくは、前記開放側凸部45は、前記開放側延在面46の径方向内端部が前記コイル部21の径方向外周面に可及的に近接するように構成される。
なお、本実施の形態においては、前記開放型凸部45は、径方向内方を向く内周面が下記第2内径を有するように構成されている。
一方、前記ロック側凸部40は、図7に示すように、前記ロック側延在面41の径方向内端部が前記開放側延在面46の径方向内端部よりは径方向外方に位置した状態で、前記コイル部21の径方向外周面に可及的に近接するように構成される。
斯かる構成を備えることにより、前記外輪体30に開放側の回転トルクが作用した際に、該開放側への回転トルクを効果的に前記フック部22に伝達することができ、且つ、前記コイルスプリング20が前記開放側への回転トルクによって拡径動作を行う際に、前記ロック側凸部40が前記コイルスプリング20に干渉することを有効に防止できる。
さらに、本実施の形態においては、下記構成を備えることにより、前記外輪体30の小径化及び強度向上を図っている。
即ち、図10及び図11に示すように、前記外輪体30の周壁31は、前記ロック側凸部40が形成され且つ少なくとも前記コイル部21の巻き終わり端部21b(図1等参照、前記フック部22に隣接する側の端部)を囲繞する軸線方向第1領域311と、前記軸線方向第1領域311から軸線方向一方側へ延び且つ少なくとも前記コイル部21の巻き始め端部21a(図2等参照、前記フック部22とは反対側の端部)を囲繞する軸線方向第2領域312と、前記軸線方向第2領域312から軸線方向一方側へ延びる軸線方向第3領域313とを有している。
前記軸線方向第3領域313は、前記内輪体10の外径より大径で且つ前記コイル部21の外径より小径とされた第3内径を有している。
前記軸線方向第2領域312は、前記コイル部22の外径より大径とされた第2内径を有している。
そして、前記軸線方向第1領域311は、周方向に関し前記ロック側凸部40及び前記開放側凸部45が形成された領域を除き、前記第2内径よりも大径とされた第1内径を有している。
斯かる構成を備えることにより、前記外輪体30の小径化を図りつつ、該外輪体30の周壁31の肉厚を可及的に確保して該外輪体30の強度アップを図っている。
好ましくは、前記コイルバネ20は、図1,図2及び図5に示すように、前記コイル部21の前記巻き始め端部21a及び前記巻き終わり端部21bが前記内輪体10の軸線を基準にした周方向位置に関し異なる位置に位置するように、前記内輪体10に巻き付けられる。
斯かる構成において、前記軸線方向第2領域312は、前記巻き終わり端部21bの周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第1領域312aにおいては前記第2内径を有しつつ、前記巻き始め端部21aの周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第2領域312bにおいては前記第2内径よりも大径とされた内径を有するように構成される。
本実施の形態においては、図1,図2及び図5に示すように、前記コイルバネ20における前記コイル部21の前記巻き始め端部21a及び前記巻き終わり端部21bは前記内輪体10の軸線を基準にして周方向に略180度変位されている。
従って、前記軸線方向第2領域312は、図7〜図11に示すように、前記スリット35と周方向同一位置を含む領域が前記第2内径を有する前記周方向第1領域312aとされ、且つ、前記スリット35とは周方向に180度変位された領域が前記第2内径よりも大径とされた内径を有する前記周方向第2領域312bとされている。
より好ましくは、前記周方向第2領域312bは、前記軸線方向第1領域311における第1内径と同一径とされる。
斯かる構成を備えることにより、前記外輪体30を樹脂成形する際の金型構造の簡略化を図ることができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るトルクリミッタの斜視図である。 図2は、図1に示すトルクリミッタの分解斜視図である。 図3は、図1及び図2に示すトルクリミッタが分離ローラとして適用されたシート材供給装置の模式図である。 図4は、図1及び図2に示すトルクリミッタの縦断側面図である。 図5は、図1及び図2に示すトルクリミッタの透視側面図である。 図6は、図1及び図2に示すトルクリミッタの透視斜視図である。 図7は、前記トルクリミッタにおける外輪体の端面図である。 図8は、図7に示す外輪体の側方斜視図である。 図9は、図7及び図8に示す外輪体の下方斜視図である。 図10は、図7におけるX−X線に沿った前記外輪体の断面斜視図である。 図11は、図7におけるXI−XI線に沿った前記外輪体の断面斜視図である。
符号の説明
1 トルクリミッタ
10 内輪体
20 コイルバネ
21 コイル部
21a 巻き始め端部
21b 巻き終わり端部
22 フック部
30 外輪体
31 周壁
311 軸線方向第1領域
312 軸線方向第2領域
312a 周方向第1領域
312b 周方向第2領域
313 軸線方向第3領域
35 スリット
35a 開放側当接面
35b ロック側当接面
40 ロック側凸部
41 ロック側延在面
45 開放側凸部
46 開放側延在面

Claims (6)

  1. 内輪体と、前記内輪体に巻き付けられたコイルバネと、前記コイルバネが巻き付けられた状態の内輪体が内挿される中空の外輪体とを備え、前記コイルバネは、前記内輪体の外周面に巻き付けられたコイル部と、前記コイル部の巻き終わり端部から前記内輪体の軸線を基準にして径方向外方へ延びるフック部とを有し、前記外輪体の周壁には前記フック部が係入されるスリットが設けられ、前記内輪体を軸線回りに固定した状態で、前記外輪体に前記コイルバネの締め付け力を緩める軸線回り一方側の開放側へ該締め付け力を越える回転トルクが加わると、前記外輪体が軸線回り一方側へ回転するように構成されたトルクリミッタであって、
    前記スリットは、前記外輪体に開放側への回転トルクが作用した際に前記フック部と当接する開放側当接面と、前記外輪体に開放側とは反対の軸線回り他方側のロック側への回転トルクが作用した際に前記フック部と当接するロック側当接面とを有し、
    前記外輪体には、前記ロック側当接面から径方向内方へ延び、該外輪体にロック側への回転トルクが作用した際に前記ロック側当接面と共に前記フック部と当接するロック側延在面を有するロック側凸部が設けられていることを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 前記ロック側凸部の内周面は、前記ロック側延在面が位置する側から軸線回り一方側へ行くに従って径方向外方に位置するようなテーパ状とされていることを特徴とする請求項1に記載のトルクリミッタ。
  3. 前記外輪体の周壁は、前記ロック側凸部が形成され且つ少なくとも前記コイル部の巻き終わり端部を囲繞する軸線方向第1領域と、前記軸線方向第1領域から軸線方向一方側へ延び且つ少なくとも前記コイル部の巻き始め端部を囲繞する軸線方向第2領域と、前記軸線方向第2領域から軸線方向一方側へ延びる軸線方向第3領域とを有し、
    前記軸線方向第3領域は、前記内輪体の外径より大径で且つ前記コイル部の外径より小径とされた第3内径を有し、
    前記軸線方向第2領域は、前記コイル部の外径より大径とされた第2内径を有し、
    前記軸線方向第1領域は、前記ロック側凸部が形成された領域を除き、前記第2内径よりも大径とされた第1内径を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクリミッタ。
  4. 前記コイルバネは、前記巻き始め端部及び前記巻き終わり端部の前記内輪体の軸線を基準にした周方向位置が互いに対して異なるように、前記内輪体に巻き付けられ、
    前記軸線方向第2領域は、前記巻き終わり端部の周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第1領域において前記第2内径を有し、且つ、前記巻き始め端部の周方向位置に対応した周方向位置を含む周方向第2領域において前記第2内径よりも大径とされた内径を有していることを特徴とする請求項3に記載のトルクリミッタ。
  5. 前記周方向第2領域は前記第1内径を有していることを特徴とする請求項4に記載のトルクリミッタ。
  6. 前記外輪体には、前記開放側当接面から径方向内方へ延び、該外輪体に開放側への回転トルクが作用した際に前記開放側当接面と共に前記フック部と当接する開放側延在面を有する開放側凸部が設けられていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のトルクリミッタ。
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