JP2008274316A - めっき部材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉛フリーの材料からなるめっき層を有するめっき部材において、従来知られていなかった新たな手法によりウィスカが発生するのを抑制できるようにしためっき部材及びそのようなめっき部材を製造する方法を提供する。
【解決手段】基材1の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層2を有するめっき部材3において、めっき層における(321)面の配向指数を2.5以上4.0以下とする。他の態様では、めっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.5以上1.5以下とする。基材1とめっき層2との間に(220)の配向面を持つ下地層を形成してもよい。
【選択図】図1
【解決手段】基材1の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層2を有するめっき部材3において、めっき層における(321)面の配向指数を2.5以上4.0以下とする。他の態様では、めっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.5以上1.5以下とする。基材1とめっき層2との間に(220)の配向面を持つ下地層を形成してもよい。
【選択図】図1
Description
本発明はめっき部材およびその製造方法に関し、特に、ICチップをリードフレームに搭載した半導体装置のような電子部品における外部端子のように、表面にめっき層を有するめっき部材およびその製造方法に関する。
半導体装置のような電子部品において、外部端子の基材には銅、銅合金、黄銅、42アロイなどが用いられるが、素地のままでは端子表面が酸化してはんだ付け不良等による導通不良を引き起こす恐れがある。そのために、通常、めっき等により端子表面に保護膜(めっき層)を形成して酸化を防いでいる。
めっき層の材料としてSn合金等を用いる場合、従来から鉛を含む合金が用いられてきた。近年、環境負荷を軽減する観点から鉛フリー化が求められるようになり、前記端子のめっき層材料にも、例えば、Sn,Sn−Cu,Sn−Bi,Sn−Ag合金のように、鉛を含まない材料が使用されるようになっている。しかし、鉛フリーの材料で電子部品の端子表面をめっき処理すると、めっき層から例えばSnの針状単結晶であるウィスカが発生する。
近年、例えばICチップをリードフレームに搭載した半導体装置のような電子部品は一層の小型化が求められており、結果として、その端子間の間隔は数百μm程度まで狭くなってきている。前記ウィスカは数百μmの長さにまで成長することがあり、前記のように端子間の間隔が数百μm程度と狭い場合には、発生したウィスカにより端子間ショートが発生する恐れがあるので、ウィスカの発生を抑制するための対策が求められている。
そのための対策としてこれまで多くの提案がなされており、例えば、特許文献1には、電子部品の外部端子を構成するリード基材表面に鉛フリーSnめっき層を形成する際に、めっき層を構成する結晶粒径を大きくすることなどでめっき層の単位体積当たりに含まれる結晶粒界の大きさをできるだけ小さくすることで、めっき層におけるウィスカの発生を抑制できることが記載されている。
一方、鉛フリーSn−Ag合金めっき皮膜(めっき層)を形成したときにはんだ濡れ性を低下するのを改善するため、あるいは接合面強度を向上させるために、めっき層の特定の結晶方位面の配向指数を制御する技術が特許文献2、3に記載されている。
本発明者らは、鉛フリーめっき層におけるウィスカの発生を抑制する手法について多くの実験と研究を行ってきているが、従来提案されているウィスカ抑制のための方法は、いずれも充分な成果を上げているとは言い難く、なお改善すべき点があることを経験している。
本発明は上記のような事情のものになされたものであり、本発明は、鉛フリーの材料からなるめっき層を有するめっき部材において、従来知られていなかった新たな手法によりウィスカが発生するのを抑制できるようにしためっき部材を提供することを課題とする。また、そのようなめっき部材を製造するための製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決すべく、本発明者らは、さらに実験と研究を行うことにより、従来、はんだ濡れ性等を改善する目的で提案されている、めっき層表面の結晶方位面の配向指数を制御する手法を、結晶方位面の選択と選択した配向指数を適切に制御してめっき層に適用することにより、当該めっき層でのウィスカの発生をほぼ完全に抑制することができるという、新規な事実を知見した。
本発明は、上記の知見に基づいており、本発明の第1の態様によるめっき部材は、基材の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層を有するめっき部材において、前記めっき層における(321)面の配向指数が2.5以上4.0以下であることを特徴とする。
本発明の第2の形態によるめっき部材は、基材の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層を有するめっき部材において、前記めっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.5以上1.5以下であることを特徴とする。
上記第1の態様および第2の態様によるめっき部材において、めっき層形成成分である鉛フリーの材料としては、SnやZn、あるいはそれらを第1材料とする合金が用いられる。好適には、めっき材料は、純Sn,またはSn−Cu,Sn−Bi,Sn−AgのようにSn合金である。なかでも、Sn−Cu合金は好適である。基材は、CuまたはCu合金であることが好適である。
好適には、基材表面が(220)の配向面を持つようにされるか、基材表面とめっき層との間に(220)の配向面を持つ下地層が形成される。それにより、前記配向面を持つめっき層が得やすくなる。
上記のめっき部材を製造するための本発明によるめっき部材の製造方法は、一つの態様として、基材表面の結晶方位を(220)面とする第1工程と、該基材表面にめっきを施す第2工程とを有することを特徴とする。後の実施例に示すように、基材表面の結晶方位を(220)面とするとすることにより、めっき層の配向を所望に制御することができる。上記の製造方法において、前記第1の工程は、基材表面に結晶方位が(220)面に制御した下地層を形成する工程を含むようにしてもよい。前記下地層の形成は、例えば、配向性のある下地めっき層を施すか、配向性のある蒸着膜を施すことで行うことができる。この手法により、基材表面の結晶方位面を制御できない場合でも、めっき表面を所望に配向させることができる。下地層には、Ni,Ag,Au,Pdなどの層が有効であり、下地層の作成には、スバッタ法、PLD,CVD,PVD,MBE等の手法も採用できる。電気めっきであってもよい。
本発明によれば、基材の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層を形成しためっき部材において、そのめっき層にウィスカが発生するのをほぼ完全に抑制することができる。そのために、本発明によるめっき部材は、端子間の間隔が数百μm程度まで狭くなってきている、例えばICチップをリードフレームのような部材の端子部分に好適に採用することができる。
以下、本発明を実施例と比較例により説明する。
[実施例1](前記第1の形態に係る実施例と比較例)
図1に示すように、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、めっき層2の結晶方位面(321)面の配向指数が1.17〜8.27の間である複数個のめっき部材を製造した。それぞれについて、25℃、55℃、85℃の恒温状態で2000時間(H)放置する恒温放置試験(試験1)と、−40℃と85℃の間および0℃と60℃の間での冷熱サイクルを2000サイクル繰り替えする冷熱サイクル試験(試験2)とを行い、ウィスカ発生の有無を走査型電子顕微鏡により観察した。その結果を表1に示した。
図1に示すように、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、めっき層2の結晶方位面(321)面の配向指数が1.17〜8.27の間である複数個のめっき部材を製造した。それぞれについて、25℃、55℃、85℃の恒温状態で2000時間(H)放置する恒温放置試験(試験1)と、−40℃と85℃の間および0℃と60℃の間での冷熱サイクルを2000サイクル繰り替えする冷熱サイクル試験(試験2)とを行い、ウィスカ発生の有無を走査型電子顕微鏡により観察した。その結果を表1に示した。
[評価]
(321)面の配向指数が1.17,1.69のめっき部材は、恒温放置試験ではウィスカ発生はなかったが、冷熱サイクル試験でウィスカが発生している。配向指数が4.61,8.27のめっき部材は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカが発生している。しかし、配向指数が2.98,3.47のめっき部材(本発明での実施例に相当する)は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカの発生がなく、鉛フリーの材料からなるめっき層における(321)面の配向指数を2.5以上4.0以下とすることにより、ウィスカの発生のないめっき部材が得られることがわかる。
(321)面の配向指数が1.17,1.69のめっき部材は、恒温放置試験ではウィスカ発生はなかったが、冷熱サイクル試験でウィスカが発生している。配向指数が4.61,8.27のめっき部材は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカが発生している。しかし、配向指数が2.98,3.47のめっき部材(本発明での実施例に相当する)は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカの発生がなく、鉛フリーの材料からなるめっき層における(321)面の配向指数を2.5以上4.0以下とすることにより、ウィスカの発生のないめっき部材が得られることがわかる。
[実施例2](前記第2の形態に係る実施例と比較例)
実施例1と同様に、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、めっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.007〜3.43の間である複数個のめっき部材を製造した。それぞれについて、実施例1と同じ恒温放置試験(試験1)と冷熱サイクル試験(試験2)とを行い、ウィスカ発生の有無を走査型電子顕微鏡により観察した。その結果を表2に示した。
実施例1と同様に、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、めっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.007〜3.43の間である複数個のめっき部材を製造した。それぞれについて、実施例1と同じ恒温放置試験(試験1)と冷熱サイクル試験(試験2)とを行い、ウィスカ発生の有無を走査型電子顕微鏡により観察した。その結果を表2に示した。
[評価]
配向指数の比(220)/(321)が0.007,0.45のめっき部材は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカが発生している。配向指数の比が2.17,3.43のめっき部材は、恒温放置試験ではウィスカ発生はなかったが、冷熱サイクル試験でウィスカが発生している。しかし、配向指数の比が0.795,1.007のめっき部材は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカの発生がなく、鉛フリーの材料からなるめっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.5以上1.5以下とすることにより、ウィスカの発生のないめっき部材が得られることがわかる。
配向指数の比(220)/(321)が0.007,0.45のめっき部材は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカが発生している。配向指数の比が2.17,3.43のめっき部材は、恒温放置試験ではウィスカ発生はなかったが、冷熱サイクル試験でウィスカが発生している。しかし、配向指数の比が0.795,1.007のめっき部材は、恒温放置試験および冷熱サイクル試験の双方でウィスカの発生がなく、鉛フリーの材料からなるめっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.5以上1.5以下とすることにより、ウィスカの発生のないめっき部材が得られることがわかる。
[実施例3]
実施例1と同様に、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、Cu合金基材1の表面を(220)面および(200)面に配向させた。2つのCu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなる電気めっき層2を形成した。それぞれのめっき層2の(321)面および(220)面の配向指数を実施例1と同じ手法で測定した。そして、(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)を求めた。その結果を表3に示した。
実施例1と同様に、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、Cu合金基材1の表面を(220)面および(200)面に配向させた。2つのCu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなる電気めっき層2を形成した。それぞれのめっき層2の(321)面および(220)面の配向指数を実施例1と同じ手法で測定した。そして、(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)を求めた。その結果を表3に示した。
[評価]
表3に示すように、合金基材1の表面の配向面を制御することによって、電気めっき層2の(321)面および(220)面の配向指数を制御することもできる。そして、基材表面を(220)面に配向させた場合には、めっき層2の(321)面の配向指数および(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が、ともに本発明の範囲内に入るめっき部材が得られることがわかる。基材表面を(220)面に配向させた場合には、めっき層2の(321)面の配向指数および(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が、ともに本発明の範囲外であり、本発明によるめっき部材を得る一つの方法として、合金基材1の表面を(220)面に配向させることが有効であることがわかる。
表3に示すように、合金基材1の表面の配向面を制御することによって、電気めっき層2の(321)面および(220)面の配向指数を制御することもできる。そして、基材表面を(220)面に配向させた場合には、めっき層2の(321)面の配向指数および(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が、ともに本発明の範囲内に入るめっき部材が得られることがわかる。基材表面を(220)面に配向させた場合には、めっき層2の(321)面の配向指数および(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が、ともに本発明の範囲外であり、本発明によるめっき部材を得る一つの方法として、合金基材1の表面を(220)面に配向させることが有効であることがわかる。
[実施例4]
実施例1と同様に、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、熱処理を行うことにより、めっき層2の(321)面の配向指数を制御した。
実施例1と同様に、Cu合金基材1の表面にSn−Cu合金からなるめっき層2を形成して試験用めっき部材3とした。その際に、熱処理を行うことにより、めっき層2の(321)面の配向指数を制御した。
(実施例4−1)熱処理を、100℃、125℃、150℃、200℃の温度で、20時間(H)行った。熱処理前の(321)面の配向指数と熱処理後の(321)面の配向指数を表4に示した。
(実施例4−2)熱処理を125℃の温度で、10時間(H)、20時間(H)、40時間(H)、60時間(H)行った。熱処理前の(321)面の配向指数と熱処理後の(321)面の配向指数を表5に示した。
[評価]
表4および表5に示すように、熱処理前には、めっき層の(321)面の配向指数は4.47であり、本発明の範囲を外れていためっき部材が、適切な熱処理を施すことにより(321)面の配向指数が本発明の範囲内のものとなることがかかる。このことから、熱処理を行うことは、本発明によるめっき部材を得る一つの方法として、有効な制御手段であることがわかる。
表4および表5に示すように、熱処理前には、めっき層の(321)面の配向指数は4.47であり、本発明の範囲を外れていためっき部材が、適切な熱処理を施すことにより(321)面の配向指数が本発明の範囲内のものとなることがかかる。このことから、熱処理を行うことは、本発明によるめっき部材を得る一つの方法として、有効な制御手段であることがわかる。
[実施例5]
図2に示すように、表面に特別の配向を持たないCu合金基材1の表面に、スパッタ法により(220)面の配向を持つNi下地層4を形成した。Ni下地層4の上に、実施例1と同様にSn−Cuめっき層2を形成してめっき部材3とした。実施例1と同様にしてめっき層の(321)の配向指数を測定した。比較例として、同じCu合金基材1の表面に、下地層を形成することなく、直接Sn−Cuめっき層2を形成してめっき部材をとし、実施例1と同様にしてそのめっき層の(321)の配向指数を測定した。その結果を表6に示した。
図2に示すように、表面に特別の配向を持たないCu合金基材1の表面に、スパッタ法により(220)面の配向を持つNi下地層4を形成した。Ni下地層4の上に、実施例1と同様にSn−Cuめっき層2を形成してめっき部材3とした。実施例1と同様にしてめっき層の(321)の配向指数を測定した。比較例として、同じCu合金基材1の表面に、下地層を形成することなく、直接Sn−Cuめっき層2を形成してめっき部材をとし、実施例1と同様にしてそのめっき層の(321)の配向指数を測定した。その結果を表6に示した。
[評価]
表6に示すように、基材が配向を持たない場合には、めっき層の(321)面の配向指数は4.61であり、本発明の範囲を外れているが、(220)面の配向面を持つ下地層を基材表面に形成することにより、めっき層の(321)面の配向指数が3.27と本発明の範囲内のものとすることが可能となる。このことから、本発明によるめっき部材を得るための手法の一つとして、基材表面に特定の配向を持つ下地層を形成することが有効であることがわかる。
表6に示すように、基材が配向を持たない場合には、めっき層の(321)面の配向指数は4.61であり、本発明の範囲を外れているが、(220)面の配向面を持つ下地層を基材表面に形成することにより、めっき層の(321)面の配向指数が3.27と本発明の範囲内のものとすることが可能となる。このことから、本発明によるめっき部材を得るための手法の一つとして、基材表面に特定の配向を持つ下地層を形成することが有効であることがわかる。
1…基材、2…めっき層、3…めっき部材、4…下地層
Claims (9)
- 基材の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層を有するめっき部材において、前記めっき層における(321)面の配向指数が2.5以上4.0以下であることを特徴とするめっき部材。
- 基材の表面に鉛フリーの材料からなるめっき層を有するめっき部材において、前記めっき層における(220)面と(321)面との配向指数の比(220)/(321)が0.5以上1.5以下であることを特徴とするめっき部材。
- 請求項1または2に記載のめっき部材において、めっき層形成成分はSnおよび/またはSn合金であることを特徴とするめっき部材。
- Sn合金はSn−Cu合金である請求項3に記載のめっき部材。
- 基材がCuまたはCu合金である請求項1〜4のいずれかに記載のめっき部材。
- 基材表面が(220)の配向面を持つことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のめっき部材。
- 基材表面とめっき層との間に(220)の配向面を持つ下地層が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のめっき部材。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のめっき部材の製造方法であって、基材表面の結晶方位を(220)面とする第1工程と、該基材表面にめっきを施す第2工程とを有することを特徴とするめっき部材の製造方法。
- 請求項8に記載のめっき部材の製造方法において、前記第1の工程は、基材表面に結晶方位が(220)面に制御した下地層を形成する工程を含むことを特徴とするめっき部材の製造方法。
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