JP2008274042A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジカルボン酸成分と炭素数が2〜10のグリコール成分からなり、ジカルボン酸成分の5〜100モル%が6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分であるポリエステルと、耐熱性熱可塑性樹脂(主としてポリーテルイミド)からなる樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の樹脂組成物におけるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分と炭素数が2〜10のグリコール成分からなり、ジカルボン酸成分の5〜100モル%が下記式(1)
で表されることを特徴とするポリエステルである。なかでもグリコール成分としてエチレングリコール成分を含むものが好ましい。
で表される。さらに具体的には下記式(1)−2
つぎに、本発明の樹脂組成物におけるポリエステル樹脂の製造方法について、詳述する。本発明の樹脂組成物におけるポリエステルは、下記式(2)
で表される6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸またはそのエステルとエチレングリコール、および任意に共重合成分を反応させ重合させることにより製造することができる。
ポリエステルの前駆体を製造する反応工程では、公知のエステル化もしくはエステル交換反応触媒を用いてもよい。
本発明の樹脂組成物を構成する耐熱性熱可塑性樹脂は、ポリイミド、ポリスルホン、およびポリエーテルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。ポリイミド、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンは優れた耐熱性を有することが知られており、耐熱性熱可塑性樹脂として、該ポリエステル樹脂よりも、ガラス転移温度(Tg)の高い耐熱性樹脂を用いる場合、高い寸法安定性、耐熱性を有する樹脂組成物が得られ好ましい。これらは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、一種あるいは二種以上一緒にポリマー鎖中に存在してもよい。
で表されるものが好ましく挙げられる。R1としては炭素数2〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜30の脂環族炭化水素基、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基から選ばれた一種もしくは二種以上の基が好ましく挙げられる。
で示されるポリマーを例示することができる。
で示される繰り返し単位を有するポリマーが好ましく、ポリエステルとの相分離ドメインの形成し易さの観点から、p−フェニレンジアミンとの縮合物が特に好ましい。また、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニレンジアミンとの縮合物とp−フェニレンジアミンとの縮合物を共に用いた場合、混合比によってポリエステル中における分散径を制御することができ好ましい。
の繰り返し単位を有するポリマーであるが、例えばアルキル基などの官能基を含んでいてもよく、また他の構造単位がある程度共重合されていてもよい。ここでnは20〜50であることがさらに好ましい。
の繰り返し単位を有するポリマーであるが、他の構造単位がある程度共重合されていてもよい。
本発明の樹脂組成物の場合、ポリエステル以外の耐熱性熱可塑性樹脂の含有量は、樹脂組成中のポリマーアロイに対する量で5〜80重量%の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、5〜50重量%である。耐熱性熱可塑性樹脂は2種類以上含んでもよい。さらに本発明の樹脂組成物は本発明の目的を損なわない範囲でさらに耐熱性熱可塑性樹脂以外の熱可塑性樹脂を含んでもよい。このような熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポリアリーレンスルフィド、オレフィン類等が挙げられる。熱可塑性樹脂を2種類以上含む場合、本発明の樹脂組成物中のポリエステル以外の熱可塑性樹脂の総含有量は、1〜50重量%の範囲にあることが好ましい。ポリエステルを含む場合の配合比については上述のとおりである。
このようにして製造された樹脂組成物は繊維、フィルムにも好適に使用できる。
6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸100重量部、エチレングリコール62重量部、テトラ−n−ブチルチタネート0.085重量部を1Lの攪拌機、窒素ガス導入口を供えたオートクレーブに仕込み、窒素置換後、窒素圧0.2MPaを印加し温度230℃で6時間反応を行った。反応後析出した結晶をろ過し、メタノールにて洗浄を行った。洗浄後120℃で真空乾燥しビス(β−ヒドロキシエチル)6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸115重量部を得た。得られた化合物のエステル化度は96%であった。融点は240℃であった。
参考例1で得られたビス(β−ヒドロキシエチル)6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸100重量部、テトラ−n−ブチルチタネート0.0347重量部を精留塔付き反応器に仕込み窒素下270℃にて融解させた。その後減圧を徐々に行い500mmHgにて約20分攪拌反応後重合温度320℃に上昇させた。次いで系内をさらに徐々に減圧にし0.2mmHg到達後約20分攪拌反応させた。得られたポリマーの固有粘度1.47、ガラス転移温度132℃、融点は300℃であった。
攪拌装置及び真空留出系を備えた反応器に、参考例1で得られたビス(β−ヒドロキシエチル)6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸200重量部、ジーイープラスチックス社製のポリエーテルイミド”ウルテム”1010(表1中Ultem、ガラス転移点215℃)を58重量部及びテトラブチルチタネート0.028重量部を仕込み、この後常圧下で320℃に昇温するとともに、序々に系内の減圧度を上昇させ0.3mmHgになった所で約60分間重合反応を行った。得られたポリエステル70重量%とPEI30重量%とから成る樹脂組成物は透明であり、還元粘度1.03、Tm:301℃、Tg:163℃であって、両者は相溶性が良好であった。その結果を表1に示す。
ビス(β−ヒドロキシエチル)6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸より得られるポリエステルの量を50重量%となるように添加した他は実施例1と同様に樹脂組成物を得た。その結果を表1に示す。
ビス(β−ヒドロキシエチル)6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸より得られるポリエステル25重量%、ビス−2−ジヒドロキシエチルテレフタレートからなるポリエチレンテレフタレート成分(表1中PET)が樹脂組成物中に対して25重量%となるように(全ジカルボン酸成分中6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分は50モル%となるように)調整した他は実施例1と同様に樹脂組成物を得た。その結果を表1に示す。
耐熱性熱可塑性樹脂としてポリスルホンであるSolvay advanced Polymer社のUDEL(P−1700)((表1中PSF、ガラス転移点185℃)を用いた他は実施例1と同様に樹脂組成物を得た。その結果を表1に示す。
耐熱性熱可塑性樹脂としてポリエーテルスルホンであるSolvay advanced Polymer社のRADEL(A−300A)(表1中PES、ガラス転移点220℃)を用いた他は実施例1と同様に樹脂組成物を得た。その結果を表1に示す。
実施例1で用いたビス(β−ヒドロキシエチル)6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸の代わりにビス−2−ジヒドロキシエチルテレフタレートを用い、樹脂組成物中のポリエチレンテレフタレート成分の重量分率が30重量%になるように調整した他は実施例1と同様に樹脂組成物を得た。その結果を表1に示す。
得られる樹脂組成物は融点も低く結晶性が低かった。
Claims (6)
- 組成物における耐熱性熱可塑性樹脂の含有量が5〜80重量%であることを特徴とする請求項1の樹脂組成物。
- 前記耐熱性熱可塑性樹脂が、ポリイミド、ポリスルホン、およびポリエーテルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である請求項1〜2のいずれかに記載の樹脂組成物。
- ポリイミドがポリエーテルイミドであることを特徴とする請求項3に記載の樹脂組成物。
- 上記式(1)で示される酸成分が6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載される樹脂組成物。
- ガラス転移点が130℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
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