JP2012126832A - 薄肉成形用ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄肉成形に適した高度な成形加工性を有しながらも、低温における耐久性に優れ、さらには環境変化に対しても安定した特性を維持できるポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体を提供する。
【解決手段】ポリエステルブロック共重合体(A)50〜80重量%と、硬質樹脂(B)20〜50重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、さらに相溶化剤(C)を0.1〜20重量部配合してなる樹脂組成物であって、さらに下記条件(1)〜(3)を全て満たすことを特徴とするポリエステルブロック共重合体樹脂組成物。(1)X<35(I)Y/X>7(II)(式中のXはせん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yはせん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)(2)破壊エネルギーが20J以上であること。(3)曲げ弾性率が400MPa以上であること。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエステルブロック共重合体(A)50〜80重量%と、硬質樹脂(B)20〜50重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、さらに相溶化剤(C)を0.1〜20重量部配合してなる樹脂組成物であって、さらに下記条件(1)〜(3)を全て満たすことを特徴とするポリエステルブロック共重合体樹脂組成物。(1)X<35(I)Y/X>7(II)(式中のXはせん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yはせん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)(2)破壊エネルギーが20J以上であること。(3)曲げ弾性率が400MPa以上であること。
【選択図】なし
Description
本発明は、薄肉成形に適した高度な成形加工性を有しながらも、低温における耐久性に優れ、さらには環境変化に対しても安定した特性を維持できるポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体に関する。
ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートに代表される熱可塑性ポリエステル樹脂は、機械特性、流動加工性、耐薬品性、電気的特性等に優れており、電気・電子部品やOA機器用部品等に広く使用されているが、耐衝撃性が低いため使用用途がかなり制限されていた。
一方、結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントとし、ポリ( アルキレンオキシド) グリコールのような脂肪族ポリエーテル単位またはポリラクトンのような脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとするポリエステルブロック共重合体は、成形加工性、耐衝撃性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質、高温特性、低温特性、接着性等多くの点が優れており、その用途は、シート、フィルム、繊維などの産業資材や自動車および電気・電子部品に拡大してきた。
このように優れた特性を持ったポリエステルブロック共重合体ではあるが、その特性の多くは、構成する共重合体セグメントであるハードセグメントとソフトセグメントとの比率に左右される。そのため、低温条件下でより優れた耐衝撃性を発揮するためにソフトセグメントの割合を高めたものでは機械的強度が低下し、逆に優れた剛性を発揮するためにハードセグメントの割合を高めたものでは低温条件下での耐衝撃性が低下してしまうため、ポリエステルブロック共重合体単独で、剛性と耐衝撃性の両立することには限界があった。
そこで、硬質ポリエステル樹脂とポリエステルブロック共重合体をブレンドすることで、これら剛性と耐衝撃性のバランスを両立しようとする試みがある(例えば、特許文献1参照)。この試みによれば、たしかに硬質ポリエステル樹脂やポリエステルブロック共重合体単独では達成しえない特性を得られてはいるものの、硬質樹脂が主成分であることから、低温における耐衝撃性が不十分であった。
また、熱可塑性ポリアミド樹脂は、優れた剛性と強靱性を兼ね備える樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂同様広く使用されているが、吸水により剛性が低下してしまう問題があった。
そこで、構造中に芳香環を導入することで吸水による剛性低下を改善する試み(例えば、特許文献2参照)や、無機充填剤をブレンドすることで吸水時の剛性低下を押さえる試み(例えば、特許文献3参照)が知られている。しかるに、前者によれば、たしかに構造中に芳香環を導入することによって吸水時の剛性低下は抑えられるものの、分子が剛直になるため耐衝撃性が低下し、また後者によれば、たしかに無機充填剤をブレンドすることで、吸水時の剛性低下を抑えられるものの、無機充填剤の添加は低温における耐衝撃性の著しい低下や脆性破壊を引き起こすという問題があった。
また、低吸水性のポリアミドとしては、ポリアミド11やポリアミド12、ポリアミドエラストマーが知られているが、それでも吸水による剛性低下はポリエステル樹脂と比較すると大きなものであった。
さらには、近年、電子・電気機器分野や自動車分野では、高機能化やコストの削減、さらには環境負荷の低減などの観点から、樹脂部品の大型化、軽量化・薄肉化に対する要求が高まってきている。
このような成形体を射出成形で得ようとした場合には、高温・高速・高圧条件が必要となるため、高度な成形加工性が要求される。
また、薄肉化によって成形品の剛性や衝撃強度が低下するため、通常成形品と比べた場合、その材料には従来以上の剛性と耐衝撃性が求められる。
このような高度な成形加工性を得るためには、低分子量で粘度の低い樹脂の使用や、可塑剤等の添加が考えられるが、どちらの場合も機械的物性や耐衝撃性を低下させるという問題があった。
したがって、従来技術では薄肉成形に適した高度な成形加工性を有しながらも、低温における耐久性に優れ、さらには環境変化に対しても安定した特性を維持できる樹脂及び成形体を得ることは困難であった。
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
したがって本発明の目的は、薄肉成形に適した高度な成形加工性を有しながらも、低温における耐久性に優れ、さらには環境変化に対しても安定した特性を維持できるポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために誠意検討した結果、特定ポリエステルブロック共重合体に特定の硬質樹脂と特定の相溶化剤を特定量配合することにより、上記の目的が初めて達成されることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、主として結晶性芳香族ポリエステルからなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とし、前記低融点重合体セグメント(a2)の占める割合が30〜70重量%であるポリエステルブロック共重合体(A)50〜80重量%と、硬質樹脂(B)20〜50重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、さらに相溶化剤(C)を0.1〜20重量部配合してなる樹脂組成物であって、さらに下記条件(1)〜(3)を全て満たすことを特徴とするポリエステルブロック共重合体樹脂組成物が提供される。
(1)JIS K7199法に従って測定した粘度から算出される下記式(I)、(II)
を両方満たすこと。
X < 35 ・・・ (I)
Y/ X > 7 ・・・ (II)
(式中のXは測定温度260℃、せん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yは測定温度260℃、せん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)
(2)ASTM D3763法に従って測定した高速面衝撃試験で、試験速度10m/s、ストライカー径1/2インチ、試験温度−30℃の条件下において延性破壊を示し、破壊エネルギーが20J以上であること。
(3)ASTM D256に従って測定した23℃における曲げ弾性率が400MPa以上であること。
(1)JIS K7199法に従って測定した粘度から算出される下記式(I)、(II)
を両方満たすこと。
X < 35 ・・・ (I)
Y/ X > 7 ・・・ (II)
(式中のXは測定温度260℃、せん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yは測定温度260℃、せん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)
(2)ASTM D3763法に従って測定した高速面衝撃試験で、試験速度10m/s、ストライカー径1/2インチ、試験温度−30℃の条件下において延性破壊を示し、破壊エネルギーが20J以上であること。
(3)ASTM D256に従って測定した23℃における曲げ弾性率が400MPa以上であること。
なお、本発明のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物においては、前記硬質樹脂(B)がポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンナフタレートであること、また前記相溶化剤(C)が共重合ポリエステル樹脂であることが好ましい条件であり、この条件を適応することにより、一層優れた効果の取得を期待することができる。
さらには、本発明の成形体は、上記のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物を射出成形してなることを特徴とし、特に薄肉成形体の場合に最良の効果を発揮する。
本発明によれば、特定のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物に特定の硬質樹脂と特定の相溶化剤を特定量配合することによって、薄肉成形に適した高度な成形加工性を有しながらも、低温における耐久性に優れ、さらには環境変化に対して安定した特性を維持できるポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント(a1) は、主として芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体から形成されるポリエステルであり、芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフェニル−4,4'−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、および3−スルホイソフタル酸ナトリウムなどが挙げられる。主として芳香族ジカルボン酸を用いるが、必要によっては、芳香族ジカルボン酸の一部を、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、4,4'−ジシクロヘキシルジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸や、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、およびダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸に置換してもよい。ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、たとえばジメチルエステル、ジエチルエステル、ジプロプルエステル、ジブチルエステルなどの低級アルキルエステル、アリールエステル、炭酸エステル、および酸ハロゲン化物などももちろん同等に用い得る。ジオールとしては、分子量400以下のジオール、例えば1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1 −シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジシクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環族ジオール、キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオールが好ましく、かかるジオールもエステル形成性誘導体、例えばアセチル体、アルカリ金属塩等の形でも用い得る。
また、これらのジカルボン酸およびその誘導体またはジオール成分を二種類以上併用してもよい。
そして、最も好ましい高融点結晶性重合体セグメント(a1)の例はテレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレート、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸および/または2,6−ジメチルナフレタレンジカルボン酸と1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンナフタレートである。
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)の低融点重合体セグメント(a2)は、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルであり、脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルのなかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特性から、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンアジペートなどが好ましく、これらの中でも特にポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキサイド付加物が好ましい。
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)の低融点重合体セグメント(a2)の共重合量は、通常、30〜70重量%、好ましくは35〜65重量%、さらに好ましくは40〜60重量%である。低融点重合体セグメント(a2)の共重合量が30重量%未満では、特に低温時における耐衝撃性不足や相溶性不良の問題があり、80重量%を超える場合には、樹脂組成物及び成形体の剛性が不足する恐れがある。
また、異なる組成のポリエステルブロック共重合体を二種類以上併用してもよい。
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得られる反応生成物を重縮合する方法、あるいはジカルボン酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反応生成物を重縮合する方法、また、あらかじめ高融点結晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せしめる方法、高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグメントを鎖連結剤でつなぐ方法、さらにポリ(ε−カプロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノマを付加反応させる方法など、いずれの方法をとってもよい。
本発明に用いる硬質樹脂(B)は、材料の剛性を向上させるためのものであり、特に限定されるものではないが、例えばポリカーボネート、アクリル系樹脂、ABS樹脂やポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、変性ポリフェニレンエーテルの群から選ばれた少なくとも1種の硬質樹脂が用いられ、相溶性の点からポリエステル樹脂が使用され、さらに好ましくはポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンナフタレートが使用される。
また、本発明に用いる相溶化剤(C)は、ポリエステルブロック共重合体(A)と硬質樹脂(B)との相溶性を向上させるためのものであり、特に限定されるものではないが、例えば、共重合ポリエステル樹脂、カルボジイミド化合物やエポキシ基含有の反応性化合物の群から選ばれた少なくとも1種の相溶化剤が用いられ、相溶性改善効果や樹脂組成物の剛性の点から共重合ポリエステル樹脂が好ましく使用される。
本発明におけるポリエステルブロック共重合体(A)と硬質樹脂(B)の配合割合は、ポリエステルブロック共重合体(A)50〜80重量%、好ましくは45〜75重量%、さらに好ましくは40〜70重量%に対し、硬質樹脂(B)20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%、さらに好ましくは30〜40重量%である。ポリエステルブロック共重合体(A)が50重量%未満であると、低温時における耐衝撃性不足の恐れがあり、80重量%を超える場合には、樹脂組成物及び成形体の剛性が不足する恐れがある。
また、本発明における相溶化剤(C)の配合割合は、ポリエステルブロック共重合体(A)と硬質樹脂(B)との合計100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。相溶化剤(C)が0.1重量部未満であると相分離を生じてしまい、所望の特性が得られない恐れがあり、20重量部を超えると樹脂組成物の剛性や低温時における耐衝撃性不足の恐れがある。
本発明のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物においては、JIS K7199法に従って測定した粘度から算出される下記式(I)、(II)を両方満たすことが必要であり、さらに好ましくは下記式(III)、(IV)を両方満たすことが必要である。
X < 35 ・・・(I)
Y / X > 7 ・・・(II)
X < 30 ・・・(III)
Y / X > 8 ・・・(IV)
(式中のXは測定温度260℃、せん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yは測定温度260℃、せん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)
X < 35 ・・・(I)
Y / X > 7 ・・・(II)
X < 30 ・・・(III)
Y / X > 8 ・・・(IV)
(式中のXは測定温度260℃、せん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yは測定温度260℃、せん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)
測定温度260℃、せん断速度30000sec−1で測定される粘度(X)が35以上であると、薄肉成形品の成形が困難となり、測定温度260℃、せん断速度500sec−1で測定される粘度(Y)とせん断速度30000sec−1で測定される粘度(X)の比(Y/X)が9以下であると、薄肉成形品の成形時にバリが発生しやすくなり、成形品の精度に問題が発生する恐れがある。
また、ASTM D3763法に従って測定した高速面衝撃試験で、試験速度10m/s、ストライカー径1/2インチ、試験温度−30℃の条件下において延性破壊を示し、破壊エネルギーが20J以上、、好ましくは25J以上であることが必要である。破壊形態が脆性破壊であったり、破壊エネルギーが20J未満であったりすると、低温環境下における樹脂組成物並びに成形体の耐衝撃性に問題が生じる。
さらには、ASTM D256に従って測定した23℃における曲げ弾性率が400MPa以上、好ましくは450MPa以上であることが、さらに好ましくは500MPa以上であることが必要である。曲げ弾性率が400MPa未満では樹脂組成物並びに薄肉成形体の剛性が不足する恐れがある。
また、本発明のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物および成形体には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、公知のヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系、アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系などの耐光剤、ポリオレフィン系ワックス、脂肪族アミド化合物、脂肪族エステル化合物、脂肪酸金属塩などのアンチブロッキング剤、炭酸カルシウム、タルクなどの結晶化核剤、染料や顔料などの着色剤、酸化チタン、カーボンブラックなどの紫外線遮断剤、ガラス繊維やカーボンファイバー、チタン酸カリウムウィスカーなどの補強剤、難燃剤、発泡剤、接着剤、接着助剤、蛍光剤、架橋剤、および界面活性剤などを任意に含有せしめることができる。
本発明のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体は、上記の優れた特性を活かして、自動車、電子・電気機器、精密機器、および一般消費財用途の各種成形体などに有効であり、特に薄肉で低温での耐衝撃性が必要となる自動車内外装、電子・電気関連では電池パック等のハウジング類、結束バンド類、コネクター部品、さらには薄肉成形品で、耐高速衝撃性が求められるシャトルコックなどのスポーツ用途等に最適である。
以下に実施例によって本発明の効果を説明する。勿論本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の%及び部とは、断りのない場合、すべて重量基準である。また、例中に示される物性は次のように測定した。
[溶融粘度]
JIS K7199法に従って測定した。測定は東洋精機(株)製キャピログラフを用い、孔径0.5mm、流路長5mmのオリフィスを使用し、260℃、シェアレート500sec−1及び50000sec−1で測定した。
JIS K7199法に従って測定した。測定は東洋精機(株)製キャピログラフを用い、孔径0.5mm、流路長5mmのオリフィスを使用し、260℃、シェアレート500sec−1及び50000sec−1で測定した。
[曲げ弾性率]
ASTM D256に従って電気式射出成形機NEX−1000(日精樹脂工業株式会社製)を用いて作製した試験片を用いて測定した。
ASTM D256に従って電気式射出成形機NEX−1000(日精樹脂工業株式会社製)を用いて作製した試験片を用いて測定した。
[高速面衝撃試験]
試験片は240℃の条件で作製した2mm厚のプレスシートから、6mm角に切り出すことで得た。この成形片の面衝撃試験値を高速衝撃試験機、島津HITS(島津製作所社製)を用いて試験速度10m/s、ストライカー径1/2インチ、試験温度−30℃の条件下でASTM D3763に従って破壊エネルギーを測定した。また破壊形態について下記のように分類した。
延性:割れ、抜けなどを生じず、破壊前に塑性変形を生じる破壊形態。
脆性:割れ、抜けなどを生じ破片はシャープに割れて柔軟性の見られない破壊形態。
試験片は240℃の条件で作製した2mm厚のプレスシートから、6mm角に切り出すことで得た。この成形片の面衝撃試験値を高速衝撃試験機、島津HITS(島津製作所社製)を用いて試験速度10m/s、ストライカー径1/2インチ、試験温度−30℃の条件下でASTM D3763に従って破壊エネルギーを測定した。また破壊形態について下記のように分類した。
延性:割れ、抜けなどを生じず、破壊前に塑性変形を生じる破壊形態。
脆性:割れ、抜けなどを生じ破片はシャープに割れて柔軟性の見られない破壊形態。
[成形性]
電気式射出成形機NEX−1000(日精樹脂工業株式会社製)及び最薄肉部が0.2mm厚、流動長が50mmで、多数の編み目構造を有する成形品金型を用いて成形温度260℃、射出速度300mm/sec、金型温度85℃の条件で射出成形を行い、以下の基準で成形性を評価した。
○ きわめて良好
△ 僅かにバリが確認できるものの、問題なし
X バリが酷く、問題がある
− 溶融時の粘度が高く、成形できない。
電気式射出成形機NEX−1000(日精樹脂工業株式会社製)及び最薄肉部が0.2mm厚、流動長が50mmで、多数の編み目構造を有する成形品金型を用いて成形温度260℃、射出速度300mm/sec、金型温度85℃の条件で射出成形を行い、以下の基準で成形性を評価した。
○ きわめて良好
△ 僅かにバリが確認できるものの、問題なし
X バリが酷く、問題がある
− 溶融時の粘度が高く、成形できない。
[環境安定性]
成形温度240℃、金型温度50℃、射出速度30mm/secの条件で成形したJIS K7113 2号ダンベル射出試験片(2mm厚)を、80℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、絶乾状態の試験片重量及び引張弾性率(JIS K7113)を測定した。続いて40℃、80Rh%の高温高湿槽中で吸水させ飽和状態の試験片重量及び引張弾性率(JIS K7113)を測定し、処理前後の吸水率と引張弾性率の変化率を計算した。また、TA instruments社製RSAIIIを用いて、周波数10Hz、昇温速度10℃/minで測定した0℃と40℃の貯蔵弾性率を測定し、変化率を計算した。
成形温度240℃、金型温度50℃、射出速度30mm/secの条件で成形したJIS K7113 2号ダンベル射出試験片(2mm厚)を、80℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、絶乾状態の試験片重量及び引張弾性率(JIS K7113)を測定した。続いて40℃、80Rh%の高温高湿槽中で吸水させ飽和状態の試験片重量及び引張弾性率(JIS K7113)を測定し、処理前後の吸水率と引張弾性率の変化率を計算した。また、TA instruments社製RSAIIIを用いて、周波数10Hz、昇温速度10℃/minで測定した0℃と40℃の貯蔵弾性率を測定し、変化率を計算した。
[参考例]
[ポリエーテルエステルブロック共重合体(A−1)の製造]
テレフタル酸902部、1,4−ブタンジオール758部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール637部を、チタンテトラブトキシド3部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、225℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に“イルガノックス”1330(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られたポリエーテルエステルブロック共重合体(A−1)は、硬度55D,融点は208℃、メルトフローレートは230℃で8.0g/10分であった。
[ポリエーテルエステルブロック共重合体(A−1)の製造]
テレフタル酸902部、1,4−ブタンジオール758部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール637部を、チタンテトラブトキシド3部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、225℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に“イルガノックス”1330(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られたポリエーテルエステルブロック共重合体(A−1)は、硬度55D,融点は208℃、メルトフローレートは230℃で8.0g/10分であった。
[ポリエーテルエステルブロック共重合体(A−2)の製造]
テレフタル酸902部、1,4−ブタンジオール758部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール637部を、チタンテトラブトキシド3部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、225℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に“イルガノックス”1330(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルブロック共重合体(A−2)は、硬度53D、融点は203℃、メルトフローレートは230℃で1.8g/10分であった。
テレフタル酸902部、1,4−ブタンジオール758部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール637部を、チタンテトラブトキシド3部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、225℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に“イルガノックス”1330(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルブロック共重合体(A−2)は、硬度53D、融点は203℃、メルトフローレートは230℃で1.8g/10分であった。
[ポリエーテルエステルブロック共重合体(A−3)の製造]
テレフタル酸1149部、1,4−ブタンジオール966部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール297部を、チタンテトラブトキシド3部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、225℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に“イルガノックス”1330(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られたポリエーテルエステルブロック共重合体(A−3)は、硬度72D,融点は216℃、メルトフローレートは240℃で14.0g/10分であった。
テレフタル酸1149部、1,4−ブタンジオール966部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール297部を、チタンテトラブトキシド3部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、225℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に“イルガノックス”1330(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られたペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られたポリエーテルエステルブロック共重合体(A−3)は、硬度72D,融点は216℃、メルトフローレートは240℃で14.0g/10分であった。
[補強剤(B−1)]
ポリブチレンテレフタレート樹脂、固有粘度0.85、東レ(株)社製PBT樹脂“トレコン”1100Sを用いた。
ポリブチレンテレフタレート樹脂、固有粘度0.85、東レ(株)社製PBT樹脂“トレコン”1100Sを用いた。
[補強剤(B−2)]
ポリブチレンテレフタレート樹脂、固有粘度1.74、東レ(株)社製PBT樹脂“トレコン”1400Sを用いた。
ポリブチレンテレフタレート樹脂、固有粘度1.74、東レ(株)社製PBT樹脂“トレコン”1400Sを用いた。
[補強剤(B−3)]
ポリブチレンナフタレート樹脂、固有粘度0.80、帝人化成(株)社製PBN樹脂“TQB−OT”を用いた。
ポリブチレンナフタレート樹脂、固有粘度0.80、帝人化成(株)社製PBN樹脂“TQB−OT”を用いた。
[相溶化剤(C)]
ポリエステルエラストマ樹脂、東レ・デュポン(株)社製ポリエステルエラストマ“ハイトレル”2551を用いた。
ポリエステルエラストマ樹脂、東レ・デュポン(株)社製ポリエステルエラストマ“ハイトレル”2551を用いた。
なお、比較例としてポリアミド11樹脂、アルケマ(株)社製ポリアミド11樹脂“Rilsan BMNO”を用いた。
[実施例1〜6]
参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)、(A−3)に、補強剤(B−1)、(B−2)、(B−3)を、表1に示す配合比率(重量%) でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて240℃で溶融混練し、ペレット化した。
参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)、(A−3)に、補強剤(B−1)、(B−2)、(B−3)を、表1に示す配合比率(重量%) でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて240℃で溶融混練し、ペレット化した。
これらのペレットを用いて、高速面衝撃試験、溶融粘度、曲げ弾性率について評価した結果を表1に併せて示す。
また、上記ペレットから射出成形機を用いて成形し、成形性、環境安定性、耐久性について評価した結果を表1に併せて示す。
[比較例1〜7]
表1に示す配合比率(重量%)で、実施例1〜6と同様に溶融混練し、ペレット化した。
表1に示す配合比率(重量%)で、実施例1〜6と同様に溶融混練し、ペレット化した。
実施例1〜6と同様に物性を評価した結果を表1に併せて示す。
表1の結果からわかるように、ポリエステルブロック共重合体単体では、剛性と耐久性の両方を満足することができない(比較例1〜3)。また、ポリエステルブロック共重合体の割合が低い場合や、低融点重合体セグメントの割合が低いポリエステルブロック共重合体を使用した場合には、高い剛性は得られるものの低温での耐衝撃性に劣る(比較例4〜6)。一方、ポリアミド11は、剛性や成形性、低温での耐衝撃性にはすぐれているものの、吸水や温度による物性変化が大きく、環境安定性に欠けるため目標を果たすことができない(比較例7)。
以上の結果より、本発明の組成物からなるポリエステルブロック共重合体樹脂組成物(実施例1〜6)のみが、成形性・剛性・低温下での耐衝撃性、環境安定性に優れていることが分かる。
本発明のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体は、薄肉成形に適した高度な成形加工性を有しながらも、低温における耐久性に優れ、さらには環境変化に対して安定した特性を維持できることから、特に薄肉成形品としての利用価値が高い。
Claims (4)
- 主として結晶性芳香族ポリエステルからなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とし、前記低融点重合体セグメント(a2)の占める割合が30〜70重量%であるポリエステルブロック共重合体(A)50〜80重量%と、硬質樹脂(B)20〜50重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、さらに相溶化剤(C)を0.1〜20重量部配合してなる樹脂組成物であって、さらに下記条件(1)〜(3)を全て満たすことを特徴とするポリエステルブロック共重合体樹脂組成物。
(1)JIS K7199法に従って測定した粘度から算出される下記式(I)、(II)
を両方満たすこと。
X < 35 ・・・ (I)
Y/ X > 7 ・・・ (II)
(式中のXは測定温度260℃、せん断速度30000sec−1で測定される粘度(Pa・s)を、Yは測定温度260℃、せん断速度500sec−1で測定される粘度(Pa・s)を示す。)
(2)ASTM D3763法に従って測定した高速面衝撃試験で、試験速度10m/s、ストライカー径1/2インチ、試験温度−30℃の条件下において延性破壊を示し、破壊エネルギーが20J以上であること。
(3)ASTM D256に従って測定した23℃における曲げ弾性率が400MPa以上であること。 - 前記硬質樹脂(B)がポリブチレンテレフタレートおよび/またはポリブチレンナフタレートであることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルブロック共重合樹脂組成物。
- 前記相溶化剤(C)が共重合ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルブロック共重合樹脂組成物を射出成形してなることを特徴とする成形体。
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JP2013181152A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Du Pont-Toray Co Ltd | ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物及び成形体 |
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