JP2008273553A - 開封容易な収容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】物品を覆うブリスター状の収容部を有する収容器において、開封を容易に行うことができ、かつ、台紙を損傷せずに開封できるようにする。
【解決手段】物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、上記覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する収容器について、フランジ部12の一面を台紙表面に接触させて、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿ってフランジ固定材15を接着し、覆い部材13の台紙14に対する取り付けを行い、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材15を接着させるために、熱可塑性プラスチックフィルムから成るフランジ固定材を使用してヒートシールするものとし、上記の接着しているフランジ固定材15をフランジ部12から剥離するために指先で摘む部分として、台紙との接着部分から張り出した突片部17を上記固定用フィルムに設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、その覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する、開封容易な収容器に関するものである。
物品の形状に成形した、例えば透明なブリスター(膨らみ)に物品を挿入し、台紙などでシールする包装方法として知られる、ブリスターパックは、安価な包装方法であり、収容した物品を良く観察することができるとともに、収容した物品の保護も申し分ないなどの特徴を有している。しかしこの種のブリスターパックは、ブリスターのフランジ部にて台紙に強力に接着されているため、包装を損なわずに物品を取り出すのが容易ではない。台紙には、物品の使用方法や取扱い上の注意、その他の事項を印刷してあることも多く、台紙を引き裂いたり、印刷部分を損傷したりした場合には、その内容を読み理解することが妨げられるという問題を生じる。
この様な問題から、包装されている物品を容易に取り出すための工夫もなされている。例えば、特開2001−253470号は、表台紙と裏台紙からなるブリスターパックにおいて、商品の格納部分を取り囲む開封部分を設けた発明を開示しているが、この場合、台紙が2重構造となり、また、ブリスター部分も台紙と同じ材料である必要がある。特開2006−123955号は、台紙に設けた取り出し線と略中心線とをミシン目状の裂開部とし、開封後台紙の弾力で口が閉じるようにした構成を有する。この構造の場合、裂開部分により、台紙裏面が分断されることになり、説明を読みにくいものとなる上、分断の際に破損の恐れもある。
特開2001−253470号 特開2006−123955号
本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題は、物品を覆うブリスター状の収容部を有する収容器において、開封を容易に行うことができ、かつ、台紙を損傷する恐れのないようにすることである。また、本発明の他の課題は、収容部を台紙に固定用フィルムによって取り付けるとともに、その固定用フィルムを最小の力で取り外し得るようにすることである。また本発明の他の課題は、物品の直線的な送り方向を有する包装機によってフランジ固定材の取り付けが可能な、開封容易な収容器を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、上記覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する収容器において、フランジ部の一面を台紙表面に接触させた状態とし、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿って、フランジ固定材を接着することにより、覆い部材の台紙に対する取り付けを行うとともに、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材を接着させるために、フランジ固定材として熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールするものとし、上記の接着しているフランジ固定材をフランジ部から剥離するために指先で摘む部分として、台紙との接着部分から張り出した突片部を上記固定用フィルムに設けた構成を有するものとする、という手段を講じたものである。
本発明の対象となる収容器は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有するものである。上記覆い部材の収容部は物品の形状に成形したブリスター(膨らみ)を含み、周囲にフランジ部を有していて、それが台紙への固定に使われる。台紙は、紙材に限定されるものではなく、紙製のシート材をプラスチック製や金属製のフィルム又はシート材で覆ったもの、プラスチック製や金属製のシート状のもの、その他の類似構造のものを含む。
上記の覆い部材は、フランジ部の一面を台紙表面に接触させた状態において、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿ってフランジ固定材を接着することにより取り付けられる。本発明におけるフランジ固定材は、フランジ部の方向に沿うということから一般的に細長いものになるといって良いが、物品を覆う覆い部材のフランジの形態は様々であるので、フランジ固定材もフランジ部の形態に従い、様々の形態を取り得る。
フランジ部が開口縁のほぼ全周に及んでいるものでは、フランジ固定材もフランジ部のほぼ全周に及ぶことがある(請求項2記載の発明)。フランジ部が例えば四角形の場合、フランジ固定材は四角形に形成した枠型でも良いし、直線状のテープを四角形に組み合わせたものでも良いので、このようにフランジ固定材は様々な形態を取ることができる。同様に、フランジ部が例えば円形等の場合、フランジ固定材は、リング状の円形枠構造を取ることができる。
フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材を接着させるために、フランジ固定材として熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールするものとする。フランジ固定材として、熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールすることは、接着相手の存在、加熱、必要により加圧、という条件が揃ったときに、ヒートシールが行なわれるので、フランジ固定材の接着をコントロールするために有利である。このコントロールにより、後述する突片部も形成することができる。
この目的に使用することができる熱可塑性プラスチックフィルムとしては、例えばイージーオープンフィルムという商品名で呼ばれる東セロ社製のヒートシール性を有する無延伸フィルムを挙げることができる。上記フィルムには、品目006〜008Cの汎用フィルム、009の塩化ビニル、スチロール用フィルム、013〜017C等のポリプロピレン用フィルム、101Cのポリプロピレン、ポリエチレン、紙ポリエチレン用フィルム及びその他のフィルムが含まれる。また、ジェイフィルム社製のメタロセン触媒を使用したVMXシリーズフィルム、LCXフィルム等、大日本インキ化学社製のE3310T、E3700T、254N等のフィルムも使用することができる。これらは、何れも熱可塑性プラスチックフィルムから成り、前記の条件の下で、例えばシリコン、4フッ化エチレン(PTFE)等一部の例外的な非接着製プラスチックを除く、殆ど全ての素材に接着し得る。
上記のフランジ部に接着しているフランジ固定材を、フランジ部から剥離するために指先で摘む部分として、台紙との接着部分から張り出した突片部を上記固定用フィルムに設ける。上記のフランジ固定材は、フランジ部のみならずそのフランジ部周辺の台紙にも接着しているのであるから、フランジ部と台紙から剥離するといっても良いが、今の目的はフランジ部からの剥離が説明の主体であり、フランジ部からの剥離は台紙からの剥離と同時進行的に行なわれるためこのように表現している。
前述の突片部は、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向にほぼ一致するように破断を誘導する手段となる切込みを付け根に有していることが望ましい(請求項3記載の発明)。突片部を摘んで引き剥がすとき、この切込みにより、フランジ固定材はその幅の最小の位置で剥離が行なわれるようになる。つまり、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向と一致し、その方向に直交するフランジ固定材の幅をBとすると、フランジ固定材が最小のBの幅で進行するとき、剥離に要する力は最も小さくなる。このようにして、切込みにより剥離作業を誘導するものである。なお、フランジ固定材は、直線状のテープの形態を取ることも可能である(請求項4記載の発明)。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、物品を覆うブリスター状の収容部を有する収容器において、ヒートシールされたフランジ固定材を突片部から剥離することにより、台紙を損傷する恐れなく、開封を容易に行うことができる。また、本発明によれば、収容部を台紙にフランジ固定材によって取り付けるとともに、切込みを突片部の付け根に設けたので、そのフランジ固定材を最小の力で取り外し得る。また本発明によれば、フランジ固定材は、直線状のテープの形態を取ることも可能であるから、物品の直線的な送り方向を有する包装機によってフランジ固定材の取り付けが可能になるという効果を奏する。
以下図示の実施形態を参照しながら本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明に係る開封容易な収容器において、物品を覆う収容部11と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部12を有する覆い部材13が、四角形の平面形状を有するものである場合に関する第1の例を示している。上記覆い部材13は、フランジ部12にて台紙14に接触し、フランジ固定材15により台紙14に以下のように取り付けられる。
フランジ固定材15は、フランジ部12の一面を台紙表面に接触させ、フランジ部12の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部12の方向に沿って接着させるもので、これにより覆い部材13が台紙14に取り付けられる。第1の例のフランジ固定材15は、フランジ部12が四角形の開口縁のほぼ全周に及んでいるので、フランジ部12の全周に及ぶ四角形の枠型に形成されている。
上記のフランジ固定材15は、フランジ部12及び台紙14から剥離するために指先で摘む部分として、台紙14との接着部分16から張り出した突片部17を有している。図示の突片部17は、フランジ部12の全周に及ぶ四角形の枠型の接着部分16から張り出しており、また、台紙14からも張り出すように、収容部11の左右2辺の延長上に2個並んで設けられている。
上記の突片部17は、フランジ固定材15の剥離方向がフランジ12の方向にほぼ一致し、フランジ固定材15の幅の最小の位置で剥離するように誘導する切込み18、19を突片部17の内外の付け根に有している。外側の切り込み18は突片部17の付け根において内方へ切り込んであり、内側の切り込み19はフランジ固定材15の内側縁から外方へ切り込んであり、それぞれの延長線はほぼ一致している。
フランジ固定材15には熱可塑性プラスチックフィルムを使用し、ヒートシールしている。これにより、接着相手になるフランジ部12と台紙14の存在、加熱、必要により加圧、という条件が揃って、ヒートシールが行なわれるが、突片部17である接着部分16の外部の部分は、加圧されない。図示の例では、台紙14が印刷した紙材、覆い部材13がポリプロピレンであり、フランジ固定材15の熱可塑性プラスチックフィルムとして、イージーオープンフィルムという商品名で呼ばれる東セロ社製のヒートシール性を有する無延伸フィルムの内、008Cを使用している。
次に第1の例の開封容易な収容器10の開封方法について、図2を参照して説明する。先ず、突片部17を指先で摘み、持ち上げるようにすると、フランジ固定材15を外側の切り込み18から破断させ、フランジ部12及び台紙14との接着から剥がすことができる。切り込み18、19により、フランジ固定材15の剥離方向がフランジ部12の方向にほぼ一致するように誘導されることになる。なお図2Aでは、フランジ固定材15がその最小の幅方向に対し角度αを以って斜めに剥がされているように図示されているが、これは説明の便宜上であり、αが仮に45度とすれば、最小の剥離力の1.4・・・倍の力を必要とするが、本発明によれば剥離方向の誘導により最小の1.0の剥離力で済む。
かくして最小の剥離力でフランジ固定材15を、もう一方の切り込み18、19まで容易に剥がすことができ、よって、四角形の枠型の三辺が剥がされるので、覆い部材13を台紙14から離すことができ、図示していない内部の物品を取り出すことができる。図3の状態である。この状態において、フランジ固定材15は、内側切り込み部19においても完全に切り離され、取り去ることができ、一方、覆い部材13は、四角形の枠型の一辺において、固定材残部15aによって、台紙14につながっている。
図4は、第1の例の開封容易な収容器10に適用可能な変形例のフランジ固定材15′を示しており、これは外側の切り込み18だけを突片部17の付け根に内方へ向けて形成し、内側の切込みを形成していない点で図1のものと相違する。このようにすると、フランジ部12が、内側の切込みによって切断されず、フランジ固定材15の四角形の枠型の四辺全部を連続して剥がすことができるので、覆い部材13を台紙14から完全に分離することができる。
図5に、フランジ固定材15、15′を形成する方法の一例を示す。この方法は、供給される連続したフィルム20にプレス刃型を用いて、覆い部材13が配置される開口21と、切り込み18を打ち抜き、さらに、フィルム20から分離するミシン目状分離部22において外形を打ち抜くようにしたものである。この方法は、後述するような自動包装機でフランジ固定材15、15′の接着を行なう場合に適しており、あらかじめ一定の間隔で打ち抜かれてボビンに巻かれているフィルムを使用する方法と、自動包装機で一定間隔に打ち抜きながら包装も共に実施する方法に適用することができる。
例1に示した本発明に係る開封容易な収容器10は、図6に示すように、台紙14に物品24を配置し、その上から覆い部材13を被せ、さらにフランジ固定材15を被せるように配置するもので、それら各部は、図7、図8に示した自動包装機によって製造することができる。図7は、受け板23に載って台紙14が供給され、その上に配置された物品24に覆い部材13が被せられ、そのフランジ部12とその周辺の台紙14に、1個ずつ分離されているフランジ固定材15を供給する状態を示す。この自動包装機において、ヒーター25は、フランジ部用と台紙部用の個別昇降可能な構成から成り、上部から降下させてフランジ固定材15を、フランジ部12とその周辺の台紙14にヒートシールするようになっている。
図8は、連続したフィルム20の開口21に合わせて、物品24の挿入されている覆い部材13を嵌め込み、受け板26の位置にて、下部に位置する上記と同様のヒーター27を上昇させてヒートシールする方法の例示である。ヒーター27を上昇させてフランジ固定材13を台紙14に固定し、フィルム20を押さえるとともに、受け板26を上方または側方に移動し、台紙14を持ち上げれば、ミシン目状分離部22においてフィルム20から切り離され、本発明の開封容易な収容器10として完成する。この後、完成品を横へ移動させ、次の覆い部材13をセットしたフィルム20を所定位置に搬送し、さらに台紙14を同様に所定位置にセットして、上記の工程を繰り返すようにする。この方法は図8のみならず図7の装置についても適用される。また、ヒーター27でヒートシール中に、フィルム20をヒーター側に移動させ、ミシン目状分離部22にて切り離すことも容易である。
さらに、フランジ固定材の変形例について説明する。図9は、円形の覆い部材33に円形のフランジ固定材35を適用して、覆い部材33を台紙34に取り付けた本発明の第2の例の開封容易な収容器30を示している。この例2のものでは、円の半径程度の間隔をおいて、台紙34との接着部分36から張り出させて設けた突片部37を有している。なお、31は円形の収容部、32はフランジ部、38は切り込みを示す。この図例から明らかなように、本発明の開封容易な収容器は、どのような物品に対しても適用できることが分かる。
図10は、第1の例のものの変形例であり、フランジ固定材15の突片部17′を台紙14上に配置し、台紙外部に張り出さないようにした第3の例を示す。台紙14の外部に張り出す突片部17では、販売のために陳列している間にいたずらにより剥がされる恐れがあるが、この例のようにすることでその恐れが低減する。本例の場合、突片部17′が台紙14に接着しないようにヒーター形状を加工することは言うまでもない。他の構成については図1の符号を援用し、詳細な説明を省略する。
図11は、例1のものにおける打ち抜き型のフランジ固定材に変えて、容易に入手可能な一定幅の巻きテープを使用する第4の例を示す。この例では、平面形状が四角形の収容部41のフランジ部42を台紙44に固定するために、直線状のテープを四角形の枠型に組み合わせてフランジ部42の全周に及ぶ四角形のフランジ固定材45を構成するようにしたもので、43は覆い部、46は接着部分、47は突片部、48は切り込みを示す。この例は、直線状のフランジ部を有する覆い部の場合に好適であり、普及している自動包装機を、テープ状のフランジ固定材51を供給する装置が取り付けられるように少しだけ改造したものを使用して、本発明に係る収容器40を製造することができるので、特に経済性に優れている。また、要求される密閉度など使用目的に応じてテープの種類を容易に変更することができる利点もある。
この例のものにおいて、全周を剥がしたいときには、左右両側の下層のテープを両面接着型のテープとし、前後両側の上層のテープは両面接着型か片面接着型を使用する。テープの種類に関して、いわゆるイージーオープンフィルム同士の接着は溶着となり、両面接着型と同様に一体化するので、恰も1本のテープのようになる。左右前後とも片面接着型を使用した場合は重なった部分が接着せず、一方のテープを剥がしても他方のテーは剥がされずに残るが、剥がされない重なり部分は突片部として利用でき、また切り込みも不要となる。
図12は、テープ状のフランジ固定材45′を使用して、四角形の収容部41′を有する覆い部43′のフランジ部42′の三方向にて、台紙44′に接着した本発明の収容器40′の第5の例を示す。他の構成については図11の場合と同様で良いので、符号を援用し詳細な説明は省略する。この例は、挿入される物品が密封性を必要としないが、吊り下げ状態において埃が上から進入するのを防ぐ必要があるような物品について、好適に使用される。
図13は、テープ状のフランジ固定材45″を使用して、四角形の収容部41″を有する覆い部43″のフランジ部42″の左右の並行する方向にて、台紙44″に接着した本発明の収容機40″の第6の例を示す。他の構成については図11の場合と同様で良いので、符号を援用し詳細な説明は省略する。本例のものは細長い物品の包装に適しており、前2例では、一般に普及している自動包装機を、前記のように少しだけ改造したものを使用して、覆い部材の台紙に対する取り付けを行なう場合、縦方向を接着した後直角方向に送り方向を変更して別の包装機で横方向を接着するか、或いは、物品を90度回転させて再度テープ状のフランジ固定材を接着する必要があるが、本例によればその必要がなく、縦方向のフランジ部42″のみフランジ固定材45″を用いて接着すればよいので、包装機も単純なもので済む。
図14以下は、テープ状のフランジ固定材51を用いて本発明の開封容易な収容器50を製造する自動包装機による作業の一例を示している。各図中、一番右はセット工程、次いで接着工程、その後は切断工程である。フランジ固定材51は、覆い部材53の両側のフランジ部に張るために、ヒーター52も図の手前側と向こう側に配置されており、中央の接着工程に位置する覆い部材53はヒーター52に隠され見えていない。ヒーター52でフランジ固定材51を加圧している間に、前工程の受けガイド56a、56bに覆い部材53と台紙54をセットしておく。また、ヒーター52にフランジ固定材51が接着されないように、フランジ固定材51をガイドするために、非接着性の構造を備えたガイドベルト57がヒーター52の下部に配置されている。
逆転用ローラー58bが、ガイドローラー58aから離れる方向に下降した状態において、テープ状のフランジ固定材51が送られ、図8において説明したのと同様な手順で、物品24の挿入されている覆い部材53を嵌め込み、接着工程にて、下部に位置するヒーター52を上昇させてフランジ部と台紙に対してヒートシールを行う。その接着作業が終わるとヒーター52は下降し、受けガイド56a、56bが1ピッチ分進行して、覆い部材53を次工程の切断工程へ運び、その進行に伴いフランジ固定材51がリールから引き出され、進行停止と共にカッター59aが受け板59b方向へ上昇し、蓋い部材53の後側に、突片部を余らせてフランジ固定材51を切り離す作業が行われる。図15の状態である。
その後、カッター59aが受け板59bから離れる方向へ下降し、フランジ固定材51の接着工程が終了する。これにより、本発明の開封容易な収容器50を得る。同時に逆転用ローラー58bが、ガイドローラー58aと共にフランジ固定材51を挟んで逆転し、フランジ固定材51の先端を、接着工程に配置されている覆い部材53の先端まで引き戻す。上記逆転の停止後、ヒーター52が上昇し始め、また、前工程位置には、次の覆い部材53、台紙54等をセットすることとなる。なお、得られた開封容易な収容器50は、切断工程から前進したところで作業工程から取り外す。以上の作業が繰り返されるものであり、このようにして、一般に普及している自動包装機に僅かな改造を加えたものを使用して、本発明の開封容易な収容器を製造することができるものである。
本発明の収容器によれば、開封に必要な力は著しく軽減される。例えば、従来の覆い部材全周を台紙に接着した方式では、製造上、埃や湿気の侵入防止のためにミシン目を台紙に開けることはできないため、角から剥がす構造を取ることになり、必然的に斜めに剥離せざるを得なくなるが、この場合接着幅のルート2倍のさらに2倍になるから、接着幅を1として合計2.8倍を越える力が必要になり、角の内側が曲線の場合、さらには円形の場合には最大数倍の力を必要とするので、指に力の入らない老人や身体にハンディキャップを負う者にとっては、開封は不可能に近いものであった。しかし、本発明によれば、接着部分16・・・が直線か曲線かに拘らず、最初から最後まで1の力で済むので、前記のような非力の者でも的確に開封可能であり、また、密封性向上のために接着力を仮に2倍に設定しても、まだ従来の3分の2の力で開封することができる。
本発明に係る開封容易な収容器において、突片部17・・・は十分に大きくすることができ、材質もフィルムのため柔軟であり、摘んで力を入れ易く、従来二重包装を必要としていたケースでもその必要がなく、使用範囲が大きく拡大する可能性がある。また、密封の必要がなく、図12、図13に示したような三方、或いは二方のみを接着するケースでも、台紙14・・・を破いたり、覆い部材13・・・を剥がすことに比較して、開封が簡単になるので、本発明を適用し得る範囲は広範である。
本発明に係る開封容易な収容器の第1の例を示すもので、Aは正面図、Bは側面図、Cは下面図である。 同上の開封容易な収容器の開封方法を示すもので、Aは平面図、Bは側面図、Cは下面図。 同じく開封後を示すもので、Aは正面図、Bは側面図、Cは平面図である。 同じく収容器に適用可能なフランジ固定材の変形例を示す平面図である。 同上のフランジ固定材の形成法を示す平面図。 図1の収容器を示す分解斜視図。 自動包装機によって本発明に係る収容器を形成する手段の一例を示す説明図。 同じく他の例を示す説明図。 本発明に係る収容器の第2の例を示す正面図である。 同じく第1の例の変形例に当たる本発明の第3の例を示す正面図である。 本発明に係る収容器の第4の例を示す正面図である。 本発明に係る収容器の第5の例を示す正面図である。 本発明に係る収容器の第6の例を示す正面図である。 本発明に係る収容器の製造工程におけるセット工程を示す説明図である。 同じくヒートシール工程を示すである。 同じく切断工程を示す説明図である。
符号の説明
10、30、40、40′、40″、50 開封可能な収容器
11、31、41、41′、41″ 収容部
12、32、42、42′、42″ フランジ部
13、33、43、43′、43″、53 覆い部材
14、34、44、44′、44″、54 台紙
15、35、45、45′、45″、51 フランジ固定材
16、36、46 接着部分
17、37、47 突片部
18、19、38、48 切り込み
20 フィルム
21 開口
22 分離部
23、26 受け板
24 物品
25、27、52 ヒーター
56a、56b 受けガイド
57 ガイドベルト
58a ガイドローラー
58b 逆転ローラー
59a カッター
59b 受け板
前記の課題を解決するため、本発明は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、上記覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する収容器において、フランジ部の一面を台紙表面に接触させた状態とし、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿って、フランジ固定材を接着することにより、覆い部材の台紙に対する取り付けを行うとともに、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材を接着させるために、フランジ固定材として熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールするものとし、上記の接着しているフランジ固定材をフランジ部から剥離するために、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向とほぼ一致し、かつその方向に直交するフランジ固定材の最小の幅で剥離が進行し、剥離に要する力が最も小さくなるようにし、指先で摘む部分として、台紙との接着部分から張り出した突片部を上記フランジ固定材に設けた構成を有するものとする、という手段を講じたものである。
本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題は、物品を覆うブリスター状の収容部を有する収容器において、開封を容易に行うことができ、かつ、台紙を損傷する恐れのないようにすることである。また、本発明の他の課題は、収容部を台紙にフランジ固定材によって取り付けるとともに、そのフランジ固定材を最小の力で取り外し得るようにすることである。また本発明の他の課題は、物品の直線的な送り方向を有する包装機によってフランジ固定材の取り付けが可能な、開封容易な収容器を提供することである。
この例のものにおいて、全周を剥がしたいときには、左右両側の下層のテープを両面接着型のテープとし、前後両側の上層のテープは両面接着型か片面接着型を使用する。テープの種類に関して、いわゆるイージーオープンフィルム同士の接着は溶着となり、両面接着型と同様に一体化するので、恰も1本のテープのようになる。左右前後とも片面接着型を使用した場合は重なった部分が接着せず、一方のテープを剥がしても他方のテーは剥がされずに残るが、剥がされない重なり部分は突片部として利用でき、また切り込みも不要となる。
本発明は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、その覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する、開封容易な収容器に関するものである。
物品の形状に成形した、例えば透明なブリスター(膨らみ)に物品を挿入し、台紙などでシールする包装方法として知られる、ブリスターパックは、安価な包装方法であり、収容した物品を良く観察することができるとともに、収容した物品の保護も申し分ないなどの特徴を有している。しかしこの種のブリスターパックは、ブリスターのフランジ部にて台紙に強力に接着されているため、包装を損なわずに物品を取り出すのが容易ではない。台紙には、物品の使用方法や取扱い上の注意、その他の事項を印刷してあることも多く、台紙を引き裂いたり、印刷部分を損傷したりした場合には、その内容を読み理解することが妨げられるという問題を生じる。
この様な問題から、包装されている物品を容易に取り出すための工夫もなされている。例えば、特開2001−253470号は、表台紙と裏台紙からなるブリスターパックにおいて、商品の格納部分を取り囲む開封部分を設けた発明を開示しているが、この場合、台紙が2重構造となり、また、ブリスター部分も台紙と同じ材料である必要がある。特開2006−123955号は、台紙に設けた取り出し線と略中心線とをミシン目状の裂開部とし、開封後台紙の弾力で口が閉じるようにした構成を有する。この構造の場合、裂開部分により、台紙裏面が分断されることになり、説明を読みにくいものとなる上、分断の際に破損の恐れもある。
特開2001−253470号 特開2006−123955号
本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題は、物品を覆うブリスター状の収容部を有する収容器において、開封を容易に行うことができ、かつ、台紙を損傷する恐れのないようにすることである。また、本発明の他の課題は、収容部を台紙に固定用フィルムによって取り付けるとともに、その固定用フィルムを最小の力で取り外し得るようにすることである。また本発明の他の課題は、物品の直線的な送り方向を有する包装機によってフランジ固定材の取り付けが可能な、開封容易な収容器を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、上記覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する収容器において、フランジ部は開口縁のほぼ全周に及んで設けられており、上記フランジ部の一面を台紙表面に接触させた状態とし、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿って、フランジ部の全周に及ぶ枠型のフランジ固定材をフランジ部のほぼ全周に及んで接着することにより、覆い部材の台紙に対する取り付けを行うとともに、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材を接着させるために、フランジ固定材として熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールするものとし、上記の接着しているフランジ固定材をフランジ部から剥離するために、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向とほぼ一致し、かつその方向に直交するフランジ固定材の最小の幅で剥離が進行し、剥離に要する力が最も小さくなるように
し、さらに上記フランジ固定材を剥離するために指先で摘む部分として、台紙との接着部分から収容部の左右2辺の延長上に張り出した突片部を上記固定用フィルムに設けた構成を有するものとする、という手段を講じたものである。また、円形の開口縁を有するものについては、指先で摘む部分として、台紙との接着部分から円形の開口縁の接線方向に張り出した突片部を上記固定用フィルムに設けた構成を有するものとする。
本発明の対象となる収容器は、物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有するものである。上記覆い部材の収容部は物品の形状に成形したブリスター(膨らみ)を含み、周囲にフランジ部を有していて、それが台紙への固定に使われる。台紙は、紙材に限定されるものではなく、紙製のシート材をプラスチック製や金属製のフィルム又はシート材で覆ったもの、プラスチック製や金属製のシート状のもの、その他の類似構造のものを含む。
上記の覆い部材は、フランジ部の一面を台紙表面に接触させた状態において、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿ってフランジ固定材を接着することにより取り付けられる。本発明におけるフランジ固定材は、フランジ部の方向に沿うということから一般的に細長いものになるといって良いが、物品を覆う覆い部材のフランジの形態は様々であるので、フランジ固定材もフランジ部の形態に従い、様々の形態を取り得る。
フランジ部が開口縁のほぼ全周に及んでいるものでは、フランジ固定材もフランジ部のほぼ全周に及ぶことがある(請求項2記載の発明)。フランジ部が例えば四角形の場合、フランジ固定材は四角形に形成した枠型でも良いし、直線状のテープを四角形に組み合わせたものでも良いので、このようにフランジ固定材は様々な形態を取ることができる。同様に、フランジ部が例えば円形等の場合、フランジ固定材は、リング状の円形枠構造を取ることができる。
フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材を接着させるために、フランジ固定材として熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールするものとする。フランジ固定材として、熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールすることは、接着相手の存在、加熱、必要により加圧、という条件が揃ったときに、ヒートシールが行なわれるので、フランジ固定材の接着をコントロールするために有利である。このコントロールにより、後述する突片部も形成することができる。
この目的に使用することができる熱可塑性プラスチックフィルムとしては、例えばイージーオープンフィルムという商品名で呼ばれる東セロ社製のヒートシール性を有する無延伸フィルムを挙げることができる。上記フィルムには、品目006〜008Cの汎用フィルム、009の塩化ビニル、スチロール用フィルム、013〜017C等のポリプロピレン用フィルム、101Cのポリプロピレン、ポリエチレン、紙ポリエチレン用フィルム及びその他のフィルムが含まれる。また、ジェイフィルム社製のメタロセン触媒を使用したVMXシリーズフィルム、LCXフィルム等、大日本インキ化学社製のE3310T、E3700T、254N等のフィルムも使用することができる。これらは、何れも熱可塑性プラスチックフィルムから成り、前記の条件の下で、例えばシリコン、4フッ化エチレン(PTFE)等一部の例外的な非接着製プラスチックを除く、殆ど全ての素材に接着し得る。
上記のフランジ部に接着しているフランジ固定材を、フランジ部から剥離するために指先で摘む部分として、台紙との接着部分から張り出した突片部を上記固定用フィルムに設ける。上記のフランジ固定材は、フランジ部のみならずそのフランジ部周辺の台紙にも接着しているのであるから、フランジ部と台紙から剥離するといっても良いが、今の目的はフランジ部からの剥離が説明の主体であり、フランジ部からの剥離は台紙からの剥離と同時進行的に行なわれるためこのように表現している。
前述の突片部は、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向にほぼ一致するように破断を誘導する手段となる切込みを付け根に有していることが望ましい(請求項3記載の発明)。突片部を摘んで引き剥がすとき、この切込みにより、フランジ固定材はその幅の最小の位置で剥離が行なわれるようになる。つまり、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向と一致し、その方向に直交するフランジ固定材の幅をBとすると、フランジ固定材が最小のBの幅で進行するとき、剥離に要する力は最も小さくなる。このようにして、切込みにより剥離作業を誘導するものである。なお、フランジ固定材は、直線状のテープの形態を取ることも可能である(請求項4記載の発明)。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、物品を覆うブリスター状の収容部を有する収容器において、ヒートシールされたフランジ固定材を突片部から剥離することにより、台紙を損傷する恐れなく、開封を容易に行うことができる。また、本発明によれば、収容部を台紙にフランジ固定材によって取り付けるとともに、切込みを突片部の付け根に設けたので、そのフランジ固定材を最小の力で取り外し得る。また本発明によれば、フランジ固定材は、直線状のテープの形態を取ることも可能であるから、物品の直線的な送り方向を有する包装機によってフランジ固定材の取り付けが可能になるという効果を奏する。
以下図示の実施形態を参照しながら本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明に係る開封容易な収容器において、物品を覆う収容部11と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部12を有する覆い部材13が、四角形の平面形状を有するものである場合に関する第1の例を示している。上記覆い部材13は、フランジ部12にて台紙14に接触し、フランジ固定材15により台紙14に以下のように取り付けられる。
フランジ固定材15は、フランジ部12の一面を台紙表面に接触させ、フランジ部12の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部12の方向に沿って接着させるもので、これにより覆い部材13が台紙14に取り付けられる。第1の例のフランジ固定材15は、フランジ部12が四角形の開口縁のほぼ全周に及んでいるので、フランジ部12の全周に及ぶ四角形の枠型に形成されている。
上記のフランジ固定材15は、フランジ部12及び台紙14から剥離するために指先で摘む部分として、台紙14との接着部分16から張り出した突片部17を有している。図示の突片部17は、フランジ部12の全周に及ぶ四角形の枠型の接着部分16から張り出しており、また、台紙14からも張り出すように、収容部11の左右2辺の延長上に2個並んで設けられている。
上記の突片部17は、フランジ固定材15の剥離方向がフランジ12の方向にほぼ一致し、フランジ固定材15の幅の最小の位置で剥離するように誘導する切込み18、19を突片部17の内外の付け根に有している。外側の切り込み18は突片部17の付け根において内方へ切り込んであり、内側の切り込み19はフランジ固定材15の内側縁から外方へ切り込んであり、それぞれの延長線はほぼ一致している。
フランジ固定材15には熱可塑性プラスチックフィルムを使用し、ヒートシールしている。これにより、接着相手になるフランジ部12と台紙14の存在、加熱、必要により加圧、という条件が揃って、ヒートシールが行なわれるが、突片部17である接着部分16の外部の部分は、加圧されない。図示の例では、台紙14が印刷した紙材、覆い部材13がポリプロピレンであり、フランジ固定材15の熱可塑性プラスチックフィルムとして、イージーオープンフィルムという商品名で呼ばれる東セロ社製のヒートシール性を有する無延伸フィルムの内、008Cを使用している。
次に第1の例の開封容易な収容器10の開封方法について、図2を参照して説明する。先ず、突片部17を指先で摘み、持ち上げるようにすると、フランジ固定材15を外側の切り込み18から破断させ、フランジ部12及び台紙14との接着から剥がすことができる。切り込み18、19により、フランジ固定材15の剥離方向がフランジ部12の方向にほぼ一致するように誘導されることになる。なお図2Aでは、フランジ固定材15がその最小の幅方向に対し角度αを以って斜めに剥がされているように図示されているが、これは説明の便宜上であり、αが仮に45度とすれば、最小の剥離力の1.4・・・倍の力を必要とするが、本発明によれば剥離方向の誘導により最小の1.0の剥離力で済む。
かくして最小の剥離力でフランジ固定材15を、もう一方の切り込み18、19まで容易に剥がすことができ、よって、四角形の枠型の三辺が剥がされるので、覆い部材13を台紙14から離すことができ、図示していない内部の物品を取り出すことができる。図3の状態である。この状態において、フランジ固定材15は、内側切り込み部19においても完全に切り離され、取り去ることができ、一方、覆い部材13は、四角形の枠型の一辺において、固定材残部15aによって、台紙14につながっている。
図4は、第1の例の開封容易な収容器10に適用可能な変形例のフランジ固定材15′を示しており、これは外側の切り込み18だけを突片部17の付け根に内方へ向けて形成し、内側の切込みを形成していない点で図1のものと相違する。このようにすると、フランジ部12が、内側の切込みによって切断されず、フランジ固定材15の四角形の枠型の四辺全部を連続して剥がすことができるので、覆い部材13を台紙14から完全に分離することができる。
図5に、フランジ固定材15、15′を形成する方法の一例を示す。この方法は、供給される連続したフィルム20にプレス刃型を用いて、覆い部材13が配置される開口21と、切り込み18を打ち抜き、さらに、フィルム20から分離するミシン目状分離部22において外形を打ち抜くようにしたものである。この方法は、後述するような自動包装機でフランジ固定材15、15′の接着を行なう場合に適しており、あらかじめ一定の間隔で打ち抜かれてボビンに巻かれているフィルムを使用する方法と、自動包装機で一定間隔に打ち抜きながら包装も共に実施する方法に適用することができる。
例1に示した本発明に係る開封容易な収容器10は、図6に示すように、台紙14に物品24を配置し、その上から覆い部材13を被せ、さらにフランジ固定材15を被せるように配置するもので、それら各部は、図7、図8に示した自動包装機によって製造することができる。図7は、受け板23に載って台紙14が供給され、その上に配置された物品24に覆い部材13が被せられ、そのフランジ部12とその周辺の台紙14に、1個ずつ分離されているフランジ固定材15を供給する状態を示す。この自動包装機において、ヒーター25は、フランジ部用と台紙部用の個別昇降可能な構成から成り、上部から降下させてフランジ固定材15を、フランジ部12とその周辺の台紙14にヒートシールするようになっている。
図8は、連続したフィルム20の開口21に合わせて、物品24の挿入されている覆い部材13を嵌め込み、受け板26の位置にて、下部に位置する上記と同様のヒーター27を上昇させてヒートシールする方法の例示である。ヒーター27を上昇させてフランジ固定材13を台紙14に固定し、フィルム20を押さえるとともに、受け板26を上方または側方に移動し、台紙14を持ち上げれば、ミシン目状分離部22においてフィルム20から切り離され、本発明の開封容易な収容器10として完成する。この後、完成品を横へ移動させ、次の覆い部材13をセットしたフィルム20を所定位置に搬送し、さらに台紙14を同様に所定位置にセットして、上記の工程を繰り返すようにする。この方法は図8のみならず図7の装置についても適用される。また、ヒーター27でヒートシール中に、フィルム20をヒーター側に移動させ、ミシン目状分離部22にて切り離すことも容易である。
さらに、フランジ固定材の変形例について説明する。図9は、円形の覆い部材33に円形のフランジ固定材35を適用して、覆い部材33を台紙34に取り付けた本発明の第2の例の開封容易な収容器30を示している。この例2のものでは、円の半径程度の間隔をおいて、台紙34との接着部分36から張り出させて設けた突片部37を有している。なお、31は円形の収容部、32はフランジ部、38は切り込みを示す。この図例から明らかなように、本発明の開封容易な収容器は、どのような物品に対しても適用できることが分かる。
図10は、第1の例のものの変形例であり、フランジ固定材15の突片部17′を台紙14上に配置し、台紙外部に張り出さないようにした第3の例を示す。台紙14の外部に張り出す突片部17では、販売のために陳列している間にいたずらにより剥がされる恐れがあるが、この例のようにすることでその恐れが低減する。本例の場合、突片部17′が台紙14に接着しないようにヒーター形状を加工することは言うまでもない。他の構成については図1の符号を援用し、詳細な説明を省略する。
図11は、例1のものにおける打ち抜き型のフランジ固定材に変えて、容易に入手可能な一定幅の巻きテープを使用する第4の例を示す。この例では、平面形状が四角形の収容部41のフランジ部42を台紙44に固定するために、直線状のテープを四角形の枠型に組み合わせてフランジ部42の全周に及ぶ四角形のフランジ固定材45を構成するようにしたもので、43は覆い部、46は接着部分、47は突片部、48は切り込みを示す。この例は、直線状のフランジ部を有する覆い部の場合に好適であり、普及している自動包装機を、テープ状のフランジ固定材51を供給する装置が取り付けられるように少しだけ改造したものを使用して、本発明に係る収容器40を製造することができるので、特に経済性に優れている。また、要求される密閉度など使用目的に応じてテープの種類を容易に変更することができる利点もある。
この例のものにおいて、全周を剥がしたいときには、左右両側の下層のテープを両面接着型のテープとし、前後両側の上層のテープは両面接着型か片面接着型を使用する。テープの種類に関して、いわゆるイージーオープンフィルム同士の接着は溶着となり、両面接着型と同様に一体化するので、恰も1本のテープのようになる。左右前後とも片面接着型を使用した場合は重なった部分が接着せず、一方のテープを剥がしても他方のテーは剥がされずに残るが、剥がされない重なり部分は突片部として利用でき、また切り込みも不要となる。
図1以下は、テープ状のフランジ固定材51を用いて本発明の開封容易な収容器50を製造する自動包装機による作業の一例を示している。各図中、一番右はセット工程、次いで接着工程、その後は切断工程である。フランジ固定材51は、覆い部材53の両側のフランジ部に張るために、ヒーター52も図の手前側と向こう側に配置されており、中央の接着工程に位置する覆い部材53はヒーター52に隠され見えていない。ヒーター52でフランジ固定材51を加圧している間に、前工程の受けガイド56a、56bに覆い部材53と台紙54をセットしておく。また、ヒーター52にフランジ固定材51が接着されないように、フランジ固定材51をガイドするために、非接着性の構造を備えたガイドベルト57がヒーター52の下部に配置されている。
逆転用ローラー58bが、ガイドローラー58aから離れる方向に下降した状態において、テープ状のフランジ固定材51が送られ、図8において説明したのと同様な手順で、物品24の挿入されている覆い部材53を嵌め込み、接着工程にて、下部に位置するヒーター52を上昇させてフランジ部と台紙に対してヒートシールを行う。その接着作業が終わるとヒーター52は下降し、受けガイド56a、56bが1ピッチ分進行して、覆い部材53を次工程の切断工程へ運び、その進行に伴いフランジ固定材51がリールから引き出され、進行停止と共にカッター59aが受け板59b方向へ上昇し、蓋い部材53の後側に、突片部を余らせてフランジ固定材51を切り離す作業が行われる。図1の状態である。
その後、カッター59aが受け板59bから離れる方向へ下降し、フランジ固定材51の接着工程が終了する。これにより、本発明の開封容易な収容器50を得る。同時に逆転用ローラー58bが、ガイドローラー58aと共にフランジ固定材51を挟んで逆転し、フランジ固定材51の先端を、接着工程に配置されている覆い部材53の先端まで引き戻す。上記逆転の停止後、ヒーター52が上昇し始め、また、前工程位置には、次の覆い部材53、台紙54等をセットすることとなる。なお、得られた開封容易な収容器50は、切断工程から前進したところで作業工程から取り外す。以上の作業が繰り返されるものであり、このようにして、一般に普及している自動包装機に僅かな改造を加えたものを使用して、本発明の開封容易な収容器を製造することができるものである。
本発明の収容器によれば、開封に必要な力は著しく軽減される。例えば、従来の覆い部材全周を台紙に接着した方式では、製造上、埃や湿気の侵入防止のためにミシン目を台紙に開けることはできないため、角から剥がす構造を取ることになり、必然的に斜めに剥離せざるを得なくなるが、この場合接着幅のルート2倍のさらに2倍になるから、接着幅を1として合計2.8倍を越える力が必要になり、角の内側が曲線の場合、さらには円形の場合には最大数倍の力を必要とするので、指に力の入らない老人や身体にハンディキャップを負う者にとっては、開封は不可能に近いものであった。しかし、本発明によれば、接着部分16・・・が直線か曲線かに拘らず、最初から最後まで1の力で済むので、前記のような非力の者でも的確に開封可能であり、また、密封性向上のために接着力を仮に2倍に設定しても、まだ従来の3分の2の力で開封することができる。
本発明に係る開封容易な収容器において、突片部17・・・は十分に大きくすることができ、材質もフィルムのため柔軟であり、摘んで力を入れ易く、従来二重包装を必要としていたケースでもその必要がなく、使用範囲が大きく拡大する可能性がある。
本発明に係る開封容易な収容器の第1の例を示すもので、Aは正面図、Bは側面図、Cは下面図である。 同上の開封容易な収容器の開封方法を示すもので、Aは平面図、Bは側面図、Cは下面図。 同じく開封後を示すもので、Aは正面図、Bは側面図、Cは平面図である。 同じく収容器に適用可能なフランジ固定材の変形例を示す平面図である。 同上のフランジ固定材の形成法を示す平面図。 図1の収容器を示す分解斜視図。 自動包装機によって本発明に係る収容器を形成する手段の一例を示す説明図。 同じく他の例を示す説明図。 本発明に係る収容器の第2の例を示す正面図である。 同じく第1の例の変形例に当たる本発明の第3の例を示す正面図である。 本発明に係る収容器の第4の例を示す正面図である。 本発明に係る収容器の製造工程におけるセット工程を示す説明図である。 同じくヒートシール工程を示すである。 同じく切断工程を示す説明図である。
符号の説明
10、30、40、50 開封可能な収容器
11、31、41 収容部
12、32、42 フランジ部
13、33、43 覆い部材
14、34、44、54 台紙
15、35、45、51 フランジ固定材
16、36、46 接着部分
17、37、47 突片部
18、19、38、48 切り込み
20 フィルム
21 開口
22 分離部
23、26 受け板
24 物品
25、27、52 ヒーター
56a、56b 受けガイド
57 ガイドベルト
58a ガイドローラー
58b 逆転ローラー
59a カッター
59b 受け板

Claims (4)

  1. 物品を覆う収容部と収容部を囲む開口縁に沿って外側へ張り出したフランジ部を有する覆い部材と、上記覆い部材をフランジ部にて固定する台紙とを有する収容器において、
    フランジ部の一面を台紙表面に接触させた状態とし、フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に、フランジ部の方向に沿って、フランジ固定材を接着することにより、覆い部材の台紙に対する取り付けを行うとともに、
    フランジ部の他面とその周囲の台紙表面に上記フランジ固定材を接着させるために、フランジ固定材として熱可塑性プラスチックフィルムを使用してヒートシールするものとし、
    上記の接着しているフランジ固定材をフランジ部から剥離するために指先で摘む部分として、台紙との接着部分から張り出した突片部を上記固定用フィルムに設けた構成を有する
    開封容易な収容器。
  2. フランジ部は開口縁のほぼ全周に及んで設けられており、フランジ固定材もフランジ部のほぼ全周に及んで接着されている請求項1記載の開封容易な収容器。
  3. 突片部は、フランジ固定材の剥離方向がフランジの方向にほぼ一致するように破断を誘導する手段となる切込みを付け根に有している請求項1記載の開封容易な収容器。
  4. フランジ固定材は、直線状のテープより成る請求項1記載の開封容易な収容器。
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