JP2008273095A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加硫済みタイヤのPCI工程におけるビード部付近の加硫不足を効果的に防止する空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】未加硫タイヤを加硫金型で加硫した後、該加硫金型から離型した加硫タイヤTを上下一対の金属製リム2,3にリム組みし、インフレート状態で冷却しながら後加硫を行う空気入りタイヤの製造方法において、リム2,3を加熱しながら後加硫を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】未加硫タイヤを加硫金型で加硫した後、該加硫金型から離型した加硫タイヤTを上下一対の金属製リム2,3にリム組みし、インフレート状態で冷却しながら後加硫を行う空気入りタイヤの製造方法において、リム2,3を加熱しながら後加硫を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関し、さらに詳しくは、ビード部付近に起りやすい加硫不足を防止する空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤの製造工程において、カーカス層が有機繊維コードで構成されている空気入りタイヤの加硫工程では、加硫後に加硫金型から取り出された加硫済みタイヤは、ポストキュアインフレータにリム組みし、インフレート状態にして、自然冷却しながら後加硫するポストキュアインフレート工程(以下、「PCI工程」という)に付されている。このPCI工程は、加硫後にそのまま自然冷却すると有機繊維コードが収縮してタイヤ形状が変形してしまうのを防止するために行われる。
しかし、上記PCI工程では、リムが金属製であるため、そのリムからの放熱がタイヤ本体よりも急速に進行する現象がある。そのため、リムに直接接触しているビード部付近の箇所のみが局所的にアンダーキュア(加硫不足)になってしまう傾向がある。特に、ランフラットタイヤのようにサイドウォール部の内側にゲージが厚い断面三日月状の補強ゴム層が挿入されたタイヤでは、この傾向が大きい。
従来、PCI工程でビード部が放熱でアンダーキュアになることを防止する対策として、特許文献1はビード部をカバーで覆う後加硫方法を提案している。しかし、カバーで被覆する方法は放熱を押えるだけで積極的に温度制御することができないため、品質を安定化するには課題があった。
特開平5−31727号公報
本発明の目的は、加硫済みタイヤのPCI工程におけるビード部付近の加硫不足を効果的に防止する空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤの製造方法は、未加硫タイヤを加硫金型で加硫した後、該加硫金型から離型した加硫タイヤを上下一対の金属製リムにリム組みし、インフレート状態で冷却しながら後加硫を行う空気入りタイヤの製造方法において、前記リムを加熱しながら後加硫を行うことを特徴とする。
前記リムの加熱温度は、100℃以上、前記加硫時の加硫金型温度未満にするとよい。また、前記上下一対のリムのうち、下側のリムの加熱温度は、上側のリムの加熱温度より高くすることが好ましい。前記リムは、電磁誘導又は加熱媒体により加熱することが好ましい。
本発明に適用する空気入りタイヤは、サイドウォール部に断面三日月状の補強ゴムを内挿したランフラットタイヤにおいてより効果的である。
本発明によれば、PCI工程で金属製のリムを積極加熱するため、リムからの放熱を制御することができ、ビード部付近の急冷による加硫不足を効率よく防止することができる。
図1は、本発明の空気入りタイヤの製造方法のPCI工程を行うポストキュアインフレータ(以下、「PCI装置」という)の一例を示す子午線方向の断面図である。
図1において、PCI装置1は金属材料から構成された上下一対のリム2,3を備え、下側のリム3は、下部側に立設された支柱4の上端に固定され、上側のリム2は、昇降可能な支柱5の下端に固設され、支柱5の昇降により上下方向に移動可能になっている。また、圧縮空気供給管6が支柱5からリム2の下方へ突出するように設けられている。
上側リム2及び下側リム3には、それぞれ電磁コイル7及び8が電磁誘導加熱装置として設けられ、それぞれリム2及び3が不図示の制御部を介して互いに独立に所望の温度に加熱されるようになっている。
本発明のPCI工程は、上述したPCI装置1のリム2,3をそれぞれ予め所定温度に加熱状態にしておき、加硫金型で加硫を終了したタイヤTを、加硫金型から離型すると共に、直ちにビード部12,13を介してリム2,3にリム組みし、圧縮空気供給管6から圧縮空気を供給してインフレートした状態にし、自然放冷しながら後加硫を行うものである。リム2,3は加熱しているため予め設定した所定温度に積極的に制御することができるため、リム2,3から過剰放熱があってもビード部12,13及びその周辺が加硫不足になるのを防止することができる。
本発明において、リム2,3の加熱温度は100℃以上が好ましく、上限としては加硫時の加硫金型より低い温度が好ましい。より好ましくは加硫金型の温度との差を20℃以上にするとよい。リム2,3の加熱温度を100℃以上にすることにより、リムからの放熱に伴うビード部の加硫不足を防止することができる。また、リム2,3の加熱温度の上限を加硫時の加硫金型温度未満、好ましくは該金型温度より20℃低くすることにより、ビード部の後加硫を適正にしながら、タイヤ全体を均等な加硫度になるようにすることができる。
本発明のPCI工程は、上下一対のリムの加熱温度として、上下同一温度ではなく下側リム3の方を、上側リム2の加熱温度より高く設定することが好ましい。未加硫タイヤの加硫工程では、タイヤ内に供給する加熱流体の対流により、上側金型の方が、下側金型より加硫が速く進むため、上記のようにリムの加熱温度に差を与えることにより、上下間の加硫度の差を修正することができるからである。
本発明において、リムの加熱手段としては、上述した電磁誘導加熱が好ましいが、液体や気体などの熱媒を循環させるもの、電気ヒータを使用するものなどであってもよい。
本発明に適用する空気入りタイヤとしては、乗用車用、重荷重用を問わずいずれの空気入りタイヤであってもよい。特に、サイドウォール部に断面三日月状の補強ゴム層14,15を備えたランフラットタイヤは、ビード部付近も肉厚のため加硫工程における加硫度合いが低い傾向にあり、本発明による後加硫の効果を顕著にすることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、これにより本発明の範囲が制限を受けるものではない。
タイヤサイズが195/65R15のランフラット用空気入りタイヤの加硫成形において、加硫金型温度を170℃に設定して15分間加硫した後、図1のPCI装置で30分間のPCI工程を行うに当たり、上下のリムの温度条件を表1に示すように異ならせた5種類の方法(実施例1〜4、比較例)を実施した。
図2は、各空気入りタイヤの加硫成形からPCI工程終了時までの、ビード部タイヤ外側表面のリムとの当接部分に配置されているリムクッションの温度の経時変化を示すグラフである。グラフ中の記号(a〜e)は、表1に示すように、それぞれaが実施例1、bが実施例2、cが実施例3、dが実施例4、eが比較例である。
5種類PCI工程から得られた空気入りタイヤについて、アレニウス式に基いて算出したリムクッションの等価加硫度(160℃換算)を表1に示す。実施例1〜4は、常法放冷の比較例に比べて加硫不足が見られないことがわかる。特にリムの加熱温度を100℃以上にした実施例1〜3は加硫不足防止効果が高いことがわかる。
1 PCI装置
2 上側リム
3 下側リム
12,13 ビード部
14,15 補強ゴム
T 空気入りタイヤ
2 上側リム
3 下側リム
12,13 ビード部
14,15 補強ゴム
T 空気入りタイヤ
Claims (6)
- 未加硫タイヤを加硫金型で加硫した後、該加硫金型から離型した加硫タイヤを上下一対の金属製リムにリム組みし、インフレート状態で冷却しながら後加硫を行う空気入りタイヤの製造方法において、
前記リムを加熱しながら後加硫を行う空気入りタイヤの製造方法。 - 前記リムの加熱温度を、100℃以上、前記加硫時の加硫金型温度未満にする請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記上下一対のリムのうち、下側のリムの加熱温度を、上側のリムの加熱温度より高くする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記リムを電磁誘導により加熱する請求項1,2又は3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記リムを加熱媒体により加熱する請求項1,2又は3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記空気入りタイヤがサイドウォール部に断面三日月状の補強ゴムを内挿したランフラットタイヤである請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007121177A JP2008273095A (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | 空気入りタイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007121177A JP2008273095A (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | 空気入りタイヤの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008273095A true JP2008273095A (ja) | 2008-11-13 |
Family
ID=40051685
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007121177A Pending JP2008273095A (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | 空気入りタイヤの製造方法 |
Country Status (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015504791A (ja) * | 2011-12-15 | 2015-02-16 | ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ | タイヤを加硫するための方法及び装置 |
JP2016034738A (ja) * | 2014-08-04 | 2016-03-17 | 東洋ゴム工業株式会社 | ランフラットタイヤの製造方法 |
JP2018118450A (ja) * | 2017-01-26 | 2018-08-02 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ加硫システムおよびタイヤ加硫方法 |
JP7469628B2 (ja) | 2020-04-20 | 2024-04-17 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤの製造方法及び製造装置 |
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2007
- 2007-05-01 JP JP2007121177A patent/JP2008273095A/ja active Pending
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