以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。本実施例における遊技機としては、7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等からなる表示装置により特図ゲームを行う遊技機等であればよい。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域の中央位置上方には、識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示装置4が設けられている。特別図柄表示装置4の下方には、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示や所定の演出表示となる画像表示などを行うことができる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、普通可変入賞球装置(始動入賞口)6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、特別可変入賞球装置7や普通図柄表示装置40が設けられている。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、普通可変入賞球装置6への遊技球の入賞により始動条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する特別図柄を可変表示する。
特別図柄表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、特別図柄表示装置4にて特図ゲームでの確定図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になると、特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的な一例として、図柄番号が奇数である特別図柄を大当り図柄とし、偶数である特別図柄をハズレ図柄としている。
特別図柄表示装置4による特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。具体的な一例として、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。そして、特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示(例えば切替表示やスクロール表示)を開始させ、その後、特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示結果として確定図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定図柄となる飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果となる飾り図柄の組合せが停止表示(導出表示)される。
例えば、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、10種類の数字「0」〜「9」を示す図柄が飾り図柄として変動可能に表示される。そして、「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、飾り図柄の可変表示が開始されると、図柄が示す番号の小さいものから大きいものへと切替表示やスクロール表示が行われ、飾り図柄「9」が表示されると、次に飾り図柄「0」が表示される。そして、特別図柄表示装置4における特別図柄の確定図柄が大当り図柄である場合すなわち大当り発生時には、「左」、「中」、「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示される。
この実施の形態では、図柄番号が奇数である飾り図柄「1」、「3」、「5」、「7」または「9」を確変大当り用飾り図柄とし、偶数である飾り図柄「0」、「2」、「4」、「6」または「8」を示す飾り図柄を通常大当り用飾り図柄とする。飾り図柄の可変表示結果として確変大当り用飾り図柄が停止表示されたときや、後述する大当り終了後再抽選演出表示の再抽選結果として確変大当り用飾りが停止表示されたときは、所定の特別表示結果としての確変大当りとなる。確変大当りとなったときには、その確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、あるいは、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる高確率状態(確率向上状態)となる。この高確率状態では、特図ゲームにおいて可変表示結果として大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄が停止表示されて大当りとなる確率が、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。
他方、飾り図柄における可変表示結果として通常大当り用飾り図柄が停止表示され、後述する昇格演出も行われなかったときには通常大当りとなる。この通常大当りとなったときには、大当り遊技状態が終了した後に確変制御が行われないため、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなって大当り遊技状態に制御される確率は向上しない。なお、通常大当りとなって大当り遊技状態が終了した後には、その通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、または、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなるまで、高確率状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、継続して時間短縮制御(時短制御)が行われる時間短縮状態となるようにしてもよい。時短制御が行われる時間短縮状態では、各特図ゲームにて大当りとなって大当り遊技状態に制御される確率は通常遊技状態と同一であるが、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定図柄が停止表示されるまでの時間である可変表示時間は、通常遊技状態よりも短くなるように制御される。
加えて、画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(始動入賞記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、通常青色であった表示を赤色表示に変化させる。この場合、飾り図柄の表示エリア(可変表示部)と特別図柄始動記憶表示エリアとを区分けして設けることで、飾り図柄の可変表示中も保留記憶数が表示された状態とすることができる。なお、特別図柄始動記憶表示エリアを飾り図柄の表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。この場合には、飾り図柄の可変表示中には保留記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)が、画像表示装置5とは別個に設けられてもよい。
また、画像表示装置5では、大当りとなることを予告する予告演出が実行される場合がある。予告演出は、画像表示装置5に表示結果が導出表示される前などに、所定画像としてキャラクタを表示させることにより実行される。この予告演出で用いられるキャラクタは複数種類用意される。画像表示装置5には、キャラクタ記憶表示エリア5Aが設けられ、予告演出で用いられたキャラクタがストックされて表示される。ストックされたキャラクタは、他の演出(特定のリーチ演出、昇格演出)に用いられる。
普通可変入賞球装置6は、図示せぬソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)を備えて構成されている。普通可変入賞球装置6は、普通図柄表示装置40による普通図柄の可変表示(普通図ゲーム)で表示結果が「当り」となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動位置に制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。普通可変入賞球装置6に入賞した遊技球は、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる始動入賞口スイッチによって検出される。
特別可変入賞球装置7は、図示せぬソレノイドによって入賞領域を開成及び閉成制御する開閉板を備えて構成されている。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、閉成した状態にある。他方、特別図柄表示装置4による特図ゲームでの可変表示結果などに基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。特別可変入賞球装置7にて開閉板が開成しているときに入賞領域に遊技球が入賞した場合には、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる大入賞口スイッチによって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定数の賞球の払い出しが行われる。
普通図柄表示装置40は、例えばLED等から構成され、遊技領域に設けられた所定の通過ゲートを遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となる。ここで、前述の高確率状態と時間短縮状態では、普通図柄表示装置40による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上するようにしてもよい。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加するようにしてもよい。このように、高確率状態や時間短縮状態では、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態となる。ここで、時間短縮状態では、確変制御が行われず、大当り遊技状態となる確率は通常遊技状態のときと同じであるので、高確率状態の方が時間短縮状態よりも遊技者にとって有利である。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。
パチンコ遊技機1には、図2に示すような主基板11と、演出制御基板12が搭載されている。主基板11と演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の背面にて適所に配置され、両基板の間に、例えば演出制御信号の信号線やストローブ信号を送受信するための演出制御INT信号の信号線などが配線されている。なお、演出制御基板12は、演出制御基板や音声制御基板、ランプ制御基板といった複数の独立した基板によって構成されてもよいし、これらをまとめた1つの基板として構成されてもよい。その他、パチンコ遊技機1の背面には、電源電圧を供給する電源基板や、払出制御基板、情報端子基板などといった、各種の制御基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示を制御する一方で、普通図柄表示装置40の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示装置40における普通図柄の可変表示を制御する。
このような主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。図3は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8000(h)〜80XX(h)は、特別図柄表示装置4による特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。なお、XX(h)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示開始コマンドは、例えば特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示が開始されてから確定図柄が停止表示されるまでの時間である特別図柄の可変表示時間や、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレとなるリーチハズレとするかリーチとすることなくハズレとなる通常ハズレとするか、さらには大当り開始前再抽選演出表示を実行するか否かなどを示すEXTデータを含んでいる。すなわち、可変表示開始コマンドは、特別図柄の可変表示時間(総可変表示時間)を示す演出制御コマンドであり、表示に使用する可変表示パターン(変動パターン)を指定する可変表示パターンコマンドである。
ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については可変表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において可変表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ可変表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で可変表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にてキャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。この実施の形態では、特定のリーチの際に、予告演出で用いられストックされているキャラクタを用いたリーチ演出が行われる。
また、大当り開始前再抽選演出表示とは、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示時間が経過する以前に、通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させて特図ゲームの可変表示結果が大当りとなった旨を報知した後に、飾り図柄を再可変表示させて可変表示時間が経過したときに通常大当り図柄又は確変大当り図柄を導出表示させることにより、特図ゲームの可変表示結果を通常大当りから確変大当りに昇格させるか否かの再抽選を行う演出表示のことである。具体的には、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示時間経過前の所定タイミングに、「左」、「中」、「右」の可変表示部に通常大当り図柄を仮停止表示させるとともに、例えば画像表示装置5に所定の大当り報知用画像を表示させたり、スピーカ8L,8Rから所定の大当り報知用音声を出力させたりするなどして、遊技者に大当りが発生した旨を報知する。それから所定期間経過した後、例えば画像表示装置5に所定の再抽選報知用画像を表示させたり、スピーカ8L,8Rから再抽選報知用音声を出力させたりするなどして、発生した通常大当りを確変大当りに昇格させるか否かの再抽選が行われる旨を遊技者に報知するとともに、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示を再開させる。そして、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示時間が経過したときに、通常大当り組合せの飾り図柄又は確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。この結果、確変大当り飾り図柄が導出表示されたときには、画像表示装置5やスピーカ8L,8Rなどを用いて、確変大当りに昇格した旨の報知演出が実行される一方で、通常大当り飾り図柄が導出表示されたときには、昇格しなかった旨の報知演出が実行される。なお、この実施の形態では、再抽選を行う際、仮停止表示された通常大当り組合せの飾り図柄を再度可変表示させてから、通常大当り組合せの飾り図柄又は確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示するものとしたが、仮停止表示された通常大当り図柄を可変表示させることなく、例えば所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行った後に、通常大当り組合せの飾り図柄又は確変大当り組合せの飾り図柄に変更させるようにしてもよい。
コマンド90XX(h)は、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示結果が大当りとなるか否かや、大当り終了後の遊技状態が高確率状態となるか否かを示す表示結果コマンドである。例えば図3(B)に示すように、コマンド9000(h)は、飾り図柄の可変表示結果が大当りとならないことを示している。コマンド9001(h)は、大当り終了後の遊技状態が高確率状態にならないことを示している。コマンド9002(h)は、大当り終了後の遊技状態が高確率状態になることと、大当終了後再抽選演出表示を行わないことと、を示している。コマンド9003(h)は、大当り終了後の遊技状態が高確率状態になることと、大当終了後再抽選演出表示を行うことと、を示している。このため、演出制御基板12の側では、表示結果コマンドによって特図ゲームにおける可変表示結果の種類がハズレであるか通常大当りであるか確変大当りであるかを特定することが可能となるとともに、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りのときには、大当り終了後再抽選演出表示の実行の有無をも特定することができる。なお、この実施の形態では、大当り終了後再抽選演出表示の実行の有無は、最終的に演出制御基板12の側で決定されることとなる。
ここで、大当り終了後再抽選演出表示とは、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたことに基づいて発生した大当り遊技状態の終了後に、その後の遊技状態を、飾り図柄の可変表示結果に対応する通常遊技状態から、高確率状態に昇格させるか否かの再抽選を行う演出表示である。具体的には、大当り遊技状態が終了した後に、通常の大当り終了時(再抽選を行わない大当り終了時)とは異なる態様のエンディング画像を画像表示装置5に表示することにより、終了した通常大当りを確変大当りに昇格させるか否かの再抽選が行われる旨を遊技者に報知する。その後、画像表示装置5による飾り図柄を可変表示させ、所定期間経過後、通常大当り組合せの飾り図柄又は確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。この結果、確変大当り飾り図柄が導出表示されたときには、画像表示装置5やスピーカ8L,8Rなどを用いて、高確率状態に昇格した旨の報知演出が実行される一方で、通常大当り飾り図柄が導出表示されたときには、昇格しなかった旨の報知演出が実行される。なお、この実施の形態では、再抽選を行う際、導出表示された通常大当り組合せの飾り図柄を可変表示させてから、通常大当り組合せの飾り図柄又は確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示するものとしたが、導出表示させた通常大当り図柄を可変表示させることなく、例えば所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行った後に、通常大当り組合せの飾り図柄又は確変大当り組合せの飾り図柄に変更させるようにしてもよい。また、飾り図柄に表示することなく、確変大当りとするか否かを報知するアニメ画像などを表示するようにしてもよい。例えば大当り終了時に画像表示装置5でルーレートゲームを開始させ、回転するルーレートに投入されたボールが「奇数」に入ったときには、画像表示装置5上に「確変!!」と表示して、大当り終了後の遊技状態が高確率状態となることを報知するようにし、投入されたボールが「偶数」に入ったときには、画像表示装置5上に「残念!!」と表示して、大当り終了後の遊技状態が通常遊技状態となることを報知するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、大当り終了後再抽選演出表示の演出を昇格演出ともいう。この実施の形態では、予告演出で用いられストックされているキャラクタを用いた昇格演出が行われることがある。
コマンドA000(h)は、特別図柄表示装置4による特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」となったことにより、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンドである。例えば、大当り開始コマンドは、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に移行することを示すコマンドである。コマンドB0XX(h)は、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。また、この実施の形態では、大当り終了コマンドは、大当り終了後再抽選演出表示が行われるか否かと、大当り終了後再抽選演出表示が行われるときには再抽選の結果と、をも示すものとなっている。例えば図3(C)に示すように、コマンドB000(h)は、大当り終了後再抽選演出表示が行われない場合に送出される大当り終了コマンドであり、コマンドB001(h)及びB002(h)は、大当り終了後再抽選演出表示が行われる場合に送出される大当り終了コマンドであり、コマンドB001(h)は、再抽選の結果、高確率状態に昇格しないときに送出され、コマンドB002(h)は、再抽選の結果、高確率状態に昇格するときに送出される。このため、演出制御基板12の側では、大当り終了コマンドによって大当り終了後再抽選演出表示が実行されるか否かと、この再抽選により高確率状態に昇格するか否かと、を特定することができる。
その他、演出制御コマンドとしては、大当り遊技状態が終了するときに確変制御が開始されることを示す確変開始コマンド、大当り遊技状態が終了するときに時短制御が開始されることを示す時短開始コマンド、確変制御が終了されることを示す確変終了コマンドや時短制御が終了されることを示す時短終了コマンドなどが用意されていてもよい。
主基板11には、図2に示すように、始動入賞口である普通可変入賞球装置6、大入賞口である特別可変入賞球装置7やその他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各入賞口スイッチ70からの検出信号を受信するための配線も接続されている。さらに、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開成・閉成制御を行うための指令信号をソレノイド21及び22へ送信するための配線が接続されている。
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107、ソレノイド回路108などを搭載して構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)101と、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、I/O(Input/Output)ポート104と、を含んでいる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図4に示すように、特図保留メモリ110と、ランダムカウンタ111と、大当り判定用テーブルメモリ112と、確定特別図柄決定用テーブルメモリ113と、可変表示パターンテーブルメモリ114と、可変表示パターン決定用テーブルメモリ115と、再抽選演出表示実行決定用テーブルメモリ116と、フラグメモリ117と、各種タイマ118と、を備えている。
特図保留メモリ110は、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞して特別図柄の可変表示(特図ゲーム)を実行するための条件(始動条件)が成立したが、従前の可変表示を実行中である等の理由のために可変表示を実際に開始するための条件(開始条件)が成立していない保留状態を記憶するためのメモリである。特図保留メモリ110では、4つのエントリが設けられており、各エントリには、普通可変入賞球装置6への入賞順に保留番号とその入賞により抽出された乱数値(後述するランダムR1の値)が対応付けて格納される。特別図柄の可変表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、最上位の情報に基づいた可変表示の開始条件が成立し、最上位の情報に基づいた可変表示が実行される。このとき、第2位以下の格納データが1位ずつ繰り上がる。また、特別図柄の可変表示中等に遊技球が普通可変入賞球装置6に新たに入賞した場合には、その入賞による乱数値が最上位の空エントリに格納される。
ランダムカウンタ111は、遊技制御に用いられる判定用乱数や表示用乱数のカウントを行うものである。図5は、ランダムカウンタ111によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ111は、図5に示すように、ランダムR1〜R6のカウントを行う。ランダムR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を特定遊技状態とするか否かを決定する大当り判定用の乱数であり、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。ランダムR2は、パチンコ遊技機1を大当り遊技状態とした後に高確率状態へと移行する確率変動制御(確変制御)を行うか否かを判定するための乱数であり、「0」〜「9」の範囲の値をとる。
ランダムR3は、確定図柄として導出表示する特別図柄を決定する確定特別図柄決定用の乱数であり、「0」〜「249」の範囲の値をとる。ランダムR4は、ハズレ時にリーチとするか否かを決定するリーチ判定用の乱数であり、「0」〜「1530」の範囲の値をとる。ランダムR5は、特別図柄の可変表示に用いる可変表示パターンを決定するための表示用の乱数であり、「0」〜「108」の範囲の値をとる。ランダムR6は、大当り遊技状態の終了後に再抽選演出表示(昇格演出)を実行するか否かを判定する再抽選演出表示実行決定用の乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。
図4に示す大当り判定用テーブルメモリ112は、CPU103が特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを判定するために設定される複数の大当り判定用テーブルを記憶する。具体的には、大当り判定用テーブルメモリ112は、図6(A)に示す通常時大当り判定用テーブル120と、図6(B)に示す確変時大当り判定用テーブル121と、を格納する。
図6(A)に示す通常時大当り判定用テーブル120と、図6(B)に示す確変時大当り判定用テーブル121と、は、特別図柄表示装置4による特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルである。各大当り判定用テーブル120及び121では、ランダムR1の値と特図ゲームの表示結果を示す設定データとが対応付けて格納されている。そして、確変時大当り判定用テーブル121では、通常時大当り判定用テーブル120に比べてより多くのランダムR1の値が、「大当り」の表示結果と対応付けられている。すなわち、確変時大当り判定用テーブル121を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常遊技状態のときよりも大当り遊技状態となる確率が高い高確率状態とすることができる。
この実施の形態において、図6(A)に示す通常時大当り判定用テーブル120には、ランダムカウンタ111より抽出されるランダムR1の値「0〜65535」のうち「2001〜2184」が「大当り」の表示結果と対応付けられている。一方、図6(B)に示す確変時大当り判定用テーブル121には、ランダムカウンタ111によりカウントされるランダムR1の値「0〜65535」のうち「2001〜3104」が「大当り」の表示結果と対応付けられている。
図4に示す確定特別図柄決定用テーブルメモリ113は、特図ゲームでの確定図柄として導出表示する特別図柄を決定するために設定される複数の確定特別図柄決定用テーブルを記憶する。具体的には、確定特別図柄決定用テーブルメモリ113は、図7(A)に示すハズレ時確定特別図柄決定用テーブル130と、図7(B)に示す大当り時確定特別図柄決定用テーブル131と、を格納する。
図7(A)に示すハズレ時確定特別図柄決定用テーブル130と、図7(B)に示す大当り時確定特別図柄決定用テーブル131と、は、特別図柄表示装置4による特図ゲームの表示結果として導出表示される確定特別図柄を決定するためのテーブルである。各確定特別図柄決定用テーブル130及び131では、ランダムR3の値と確定特別図柄を示す設定データとが対応付けて格納されている。
図4に示す可変表示パターンテーブルメモリ114は、特図ゲームや飾り図柄の可変表示で使用される複数の可変表示パターンを記憶する。具体的には、可変表示パターンテーブルメモリ114は、図8に示す可変表示パターンテーブル140を格納する。
図8に示す可変表示パターンテーブル140には、例えば、複数の可変表示パターンと、各種タイマ118に設けられた可変表示時間タイマが計測する特別図柄及び飾り図柄の総可変表示時間と、可変表示開始コマンド80XX(h)のEXTデータとして設定される制御コードと、が対応付けて格納されている。この実施の形態では、大当り、リーチハズレ、通常ハズレのそれぞれに対応して異なる可変表示パターンが用意されている。例えば、大当りに対応する可変表示パターンとして、リーチA〜リーチEの大当り時可変表示パターンが用意されている。また、リーチAの大当り時可変表示パターンには、大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものと、伴わないものと、が用意されている。リーチハズレに対応する可変表示パターンとしては、リーチA〜リーチEのリーチ時可変表示パターンが用意されている。通常ハズレに対応する可変表示パターンとしては、通常ハズレ時可変表示パターン(図8の可変表示パターン#1)が用意されている。可変表示パターンは可変表示開始コマンドによって指定されることから、演出制御基板12の側においては、可変表示開始コマンドにて指定された可変表示パターンにより、画像表示装置5での飾り図柄の可変表示結果をハズレとするか大当りとするか、ハズレの場合にリーチとするか否か、及び、大当りの場合に大当り開始前再抽選演出表示を実行するか否かを特定することができる。この実施の形態では、リーチB〜リーチEの可変表示パターンは、予告演出で用いられたキャラクタが特定の数ストックされているときに、その演出態様を変化させる。
図4に示す可変表示パターン決定用テーブルメモリ115は、図9(A)に示すリーチ時可変表示パターン決定用テーブル150と、図9(B)に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル151と、を格納している。各可変表示パターン決定用テーブル150及び151は、表示結果を大当りあるいはリーチハズレとするときに、ランダムカウンタ111より抽出されるランダムR5の値に基づいて、複数種類ある可変表示パターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。
ここで、リーチ時可変表示パターン決定用テーブル150と、大当り時可変表示パターン決定用テーブル151と、を比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対するランダムR5の値の割当てが異なっている。すなわち、飾り図柄の可変表示における表示結果がリーチハズレとなるか、通常大当りとなるかに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、表示結果が大当りとなる確率は、飾り図柄の可変表示中に出現するリーチの種類に応じて異なるものとなる。このように、リーチの種類毎に決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
図4に示す再抽選演出表示実行決定用テーブルメモリ116は、図10に示す大当り終了後再抽選演出表示実行決定用テーブル160を格納している。大当り終了後再抽選演出表示実行決定用テーブル160は、ランダムカウンタ111より抽出されるランダムR6の値に基づいて、画像表示装置5にて大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否かを決定できるように構成されている。
フラグメモリ117は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ117には、特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、確変確定フラグ、確変中フラグ、大当り終了後再抽選演出表示フラグ、入力状態フラグ、エラーフラグ及びタイマ割込フラグなどが設けられている。
特別図柄プロセスフラグは、後述する特別図柄プロセス処理(図25)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。大当りフラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームの表示結果が大当りとなるときにオン状態にセットされ、ハズレとなるときにクリアされオフ状態となる。なお、大当りフラグは、大当り終了時にクリアされオフ状態になるようにしてもよい。
確変確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲーム及び画像表示装置5による飾り図柄の可変表示を開始するときに、飾り図柄の可変表示結果が確変大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされ、大当り遊技状態が終了するときにクリアされてオフ状態になる。確変中フラグは、大当り遊技状態が終了するときに確変確定フラグがオンとなっていれば、オン状態にセットされ、通常大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了するとき等にクリアされてオフ状態となる。
大当り終了後再抽選演出表示フラグは、大当り終了後再抽選演出表示が実行される旨の決定がなされたときにオン状態にセットされ、大当り遊技状態を終了するときにクリアされ、オフ状態となる。
入力状態フラグは、I/Oポート104に入力される各種信号の状態や各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態等に応じて各々セットあるいはクリアされる複数ビットからなるフラグである。エラーフラグは、パチンコ遊技機1において各種のエラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応するビットがセットされる複数ビットからなるフラグである。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。
各種タイマ118は、遊技の制御に用いられる複数種類のタイマを含んで構成されている。例えば、各種タイマ118は、可変表示時間タイマや大当り終了演出表示時間タイマを含んでいる。可変表示時間タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の残り可変表示時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、可変表示時間タイマには、特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。大当り終了演出表示時間タイマは、画像表示装置5による大当り終了演出表示の実行時間を主基板11側で計測するためのダウンカウンタであり、主基板11から演出制御基板12に対して大当り終了コマンドが送出されるに際して、後述する大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理(図29)での決定結果に対応したタイマ初期値が設定される。
図2に示すスイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝達する。ソレノイド回路108は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド21及び22を駆動する。ソレノイド21は、リンク機構を介して普通可変入賞球装置6の可動翼片に連結されている。ソレノイド22は、リンク機構を介して特別可変入賞球装置7の開閉板に連結されている。
演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などの制御を行うものである。例えば、演出制御基板12は、主基板11から伝送される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5に画像の切換表示を実行させることなどにより、各種の演出表示を実行する制御を行う。また、演出制御基板12には、音声出力回路13やランプドライバ回路14への制御信号を伝送する配線などが接続されている。
図11は、演出制御基板12のハードウェア構成例を示すブロック図である。演出制御基板12は、CPU200と、ROM201と、RAM202と、VDP(Video Display Processor)203と、CGROM(Character Generator ROM)204と、VRAM(Video RAM)205と、音声データ出力回路206と、ランプデータ出力回路207と、を備えている。
CPU200は、主基板11から送信された演出制御コマンドを受信すると、RAM202の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM201から演出制御を行うための制御データを読み出す。こうして読み出した制御データに基づいて、CPU200は、VDP203に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示制御を行ったり、音声データ出力回路206から音声出力回路13に音声データを出力させるなどして音声出力制御を行ったり、ランプデータ出力回路207からランプドライバ回路14にランプデータを出力させるなどしてランプ点灯制御を行ったりする。
VDP203は、例えば画像表示装置5による画像表示を行うための表示制御機能及び高速描画機能を有し、CPU200からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、CPU200とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM205をマッピングしている。例えばVDP203は、CGROM204から読み出した画像データをVRAM205の所定領域に展開する。そして、画像表示装置5に対してR(赤)、G(緑)、B(青)信号及び同期信号などからなる映像信号を出力する。一例として、R、G、B信号はそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5はVDP203からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
CGROM204は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM204には、画像表示装置5にて表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されていている。
VRAM205は、VDP203による画像データの展開が行われるフレームバッファメモリである。
音声データ出力回路206は、CPU200からの制御指令を受けて音声出力回路13に音声データを出力する。音声出力回路13では、例えば音声データ出力回路206から受けた音声データにデジタル/アナログ変換を施すなどして音声信号を生成し、スピーカ8L、8Rに供給することによって音声を出力させる。
ランプデータ出力回路207は、CPU200からの制御指令を受けてランプドライバ回路14にランプデータを出力する。ランプドライバ回路14では、例えばランプデータ出力回路207から受けたランプデータに応じたランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9に供給することによってランプの点灯/消灯切換を行う。
また、演出制御基板12は、図12に示すように、受信コマンドバッファメモリ210と、ランダムカウンタ211と、表示制御パターンテーブルメモリ212と、飾り図柄決定用テーブルメモリ213と、フラグメモリ214と、各種タイマ215と、予告演出用テーブルメモリ216と、キャラクタ記憶メモリ217と、昇格演出決定用テーブルメモリ218と、を備えている。
図12に示す受信コマンドバッファメモリ210には、主基板11から受信した演出制御コマンドを格納するための受信コマンドバッファが複数設けられている。図13は、受信コマンドバッファメモリ210の構成例を示す図である。図13に示す例では、12個の受信コマンドバッファが設けられており、受信したコマンドを格納する受信コマンドバッファは、コマンド受信個数カウンタで指定される。コマンド受信個数カウンタは、「0」〜「11」の値をとる。各受信コマンドバッファは、例えば1バイトで構成され、複数の受信コマンドバッファをリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納することができる。
図12に示すランダムカウンタ211は、飾り図柄の可変表示内容を決定するために用いられる各種乱数のカウントを行うものである。図14は、ランダムカウンタ211によりカウントされる各乱数を示す説明図である。ランダムカウンタ211は、図14に示すように、ランダムR10〜R16のカウントを行う。ランダムR10は、大当り時における飾り図柄の確定図柄と、ハズレ時に左側の飾り図柄における確定図柄と、大当り終了後再抽選演出表示の再抽選結果として導出表示される大当り図柄と、を決定する乱数であり、「0」〜「249」の範囲の値をとる。ランダムR11は、ハズレ時に中央の飾り図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「162」の範囲の値をとる。ランダムR12は、リーチとしない通常ハズレ時に右側の飾り図柄における確定図柄を決定する乱数であり、「0」〜「72」の範囲の値をとる。ランダムR13は、大当り開始前再抽選演出表示が行われるときに、確定図柄が導出表示される前に仮停止表示される大当り図柄を決定する乱数であり、「0」〜「106」の範囲の値をとる。ランダムR14は、予告演出を実行するか否かを決定する乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。ランダムR15は、予告演出を実行すると決定されたときに予告演出で使用するキャラクタを決定する乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。ランダムR16は、昇格演出の種別(昇格演出パターン)を決定する乱数であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。
図12に示す表示制御パターンテーブルメモリ212は、主基板11から受けた演出制御コマンドに基づいて選択される表示制御パターン決定用テーブルを記憶する。表示制御パターンテーブルメモリ212は、例えば図15に示す図柄表示制御パターンテーブル220などを含んでいる。
図15に示す図柄表示制御パターンテーブル220は、複数種類の図柄表示制御パターンを格納する。各図柄表示制御パターンは、図16に示すように、図柄表示制御プロセスタイマ設定値、図柄表示制御データなど、飾り図柄の表示状態を制御するためのデータからなり、時系列的に飾り図柄の可変表示速度や表示する図柄の大きさ、その表示状態での表示期間、キャラクタの切替タイミング等が設定されている。
図12に示す飾り図柄決定用テーブルメモリ213は、画像表示装置5にて可変表示される飾り図柄の確定図柄や、大当り再抽選演出表示の実行時に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる複数種類の飾り図柄決定用テーブルを記憶する。具体的には、飾り図柄決定用テーブルメモリ213は、図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231、図17(C)に示す仮停止飾り図柄決定用テーブル232、図18(A)に示す左確定飾り図柄決定用テーブル233、図18(B)に示す中確定飾り図柄決定用テーブル234、及び図18(C)に示す右確定飾り図柄決定用テーブル235を格納する。
図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230は、通常大当りとなるときや、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、また、大当り終了後の遊技状態が通常遊技状態となるときに、大当り終了後再抽選演出表示の再抽選結果として、「左」、「中」、「右」の可変表示部にて導出表示される同一の通常大当り用飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230は、ランダムR10の値と、確定図柄として選択決定される通常大当り用飾り図柄の図柄番号と、を対応付ける決定用データなどから構成されている。
図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231は、確変大当りとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、また、大当り終了後再抽選演出表示の再抽選結果として、「左」、「中」、「右」の可変表示部にて導出表示される同一の確変大当り用飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231は、ランダムR10の値と、確定図柄として選択決定される確変大当り用飾り図柄の図柄番号とを対応付ける決定用データなどから構成されている。
図17(C)に示す仮停止飾り図柄決定用テーブル232は、大当り開始前再抽選演出表示が行われるときに、確定図柄が導出表示される前に仮停止表示される大当り図柄を決定するためのテーブルである。例えば仮停止飾り図柄決定用テーブル232は、ランダムR13の値と、仮停止表示される飾り図柄として選択決定される通常大当り用飾り図柄の図柄番号と、を対応付ける決定用データなどから構成されている。
図18(A)に示す左確定飾り図柄決定用テーブル233は、リーチハズレまたは通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「左」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、左確定飾り図柄決定用テーブル233は、ランダムR10の値と、「左」の可変表示部における確定図柄となる飾り図柄の図柄番号と、を対応付ける決定用データなどから構成されている。
図18(B)に示す中確定飾り図柄決定用テーブル234は、リーチハズレまたは通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「中」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、中確定飾り図柄決定用テーブル234は、ランダムR11の値と、「左」の可変表示部における確定図柄の図柄番号に対する加算値と、を対応付ける決定用データなどから構成されている。すなわち、リーチハズレ時または通常ハズレ時には、ランダムR11に基づき中確定飾り図柄決定用テーブル234を用いて決定した加算値を、左確定飾り図柄決定用テーブル233を用いて決定した確定図柄の図柄番号に加算することで、「中」の可変表示部における確定図柄を決定することができる。なお、リーチハズレ時に中確定飾り図柄決定用テーブル234を用いて決定された加算値が「0」である場合には、可変表示結果をハズレとするために、「中」の可変表示部における確定図柄の図柄番号を1加算するなどしてもよい。
図18(C)に示す右確定飾り図柄決定用テーブル235は、通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「右」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、右確定飾り図柄決定用テーブル235は、ランダムR12の値と、「左」の可変表示部における確定図柄の図柄番号に対する加算値と、を対応付ける決定用データなどから構成されている。
図12に示すフラグメモリ214は、画像表示装置5における表示状態や主基板11からのコマンド受信に応じて各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのものである。例えば、フラグメモリ214には、演出制御プロセスフラグ、可変表示開始フラグ、有効フラグ、大当り終了演出表示中フラグ、タイマ割込フラグ、予告フラグ、昇格演出実行フラグなどが設けられている。
演出制御プロセスフラグは、後述する演出制御プロセス処理(図36)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。可変表示開始フラグは、主基板11から可変表示開始コマンド80XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。有効フラグは、主基板11から表示結果コマンド90XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。
大当り終了演出表示中フラグは、主基板11から大当り終了コマンドB0XX(h)を受信したときにオン状態にセットされる。タイマ割込フラグは、所定時間が経過してタイマ割込みが発生するごとにオン状態にセットされる。予告フラグは、画像表示装置5において予告演出を実行するときにオン状態にセットされる。昇格演出実行フラグは、画像表示装置5において昇格演出を実行するときにオン状態にセットされる。
各種タイマ215は、画像表示装置5の表示制御に用いられる複数種類のタイマを含んで構成される。例えば、各種タイマ215は、図柄表示制御プロセスタイマや、可変表示時間タイマ、大当り終了演出表示時間タイマを含んでいる。
図柄表示制御プロセスタイマは、図柄表示プロセステーブルに設定されているプロセスタイマ値をカウントダウンすることにより、画像表示装置にて特別図柄を表示制御パターンに従った態様で可変表示させる可変表示期間を計測する。
可変表示時間タイマは、特別図柄表示装置4による特図ゲームに対応して画像表示装置5にて実行される飾り図柄の可変表示時間を演出制御基板12側で計測するためのものである。例えば、可変表示時間タイマは、飾り図柄の可変表示が実行される残り時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、可変表示時間タイマには、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始されるに際して、主基板11から送信された可変表示開始コマンドにて示された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。
大当り終了演出表示時間タイマは、画像表示装置5による大当り終了演出表示の実行時間を演出制御基板12側で計測するためのダウンカウンタであり、主基板11から送信される大当り終了コマンドにて示された後述する大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理(図29)での決定結果に対応したタイマ初期値が設定される。
図12に示す予告演出用テーブルメモリ212は、画像表示装置5にて実行される予告演出に用いられるキャラクタや、予告演出を実行するか否か、及び予告演出で用いるキャラクタを決定するためのテーブルを記憶する。具体的には、図19に示す予告決定用テーブル236と、図20に示すキャラクタ決定用テーブル237〜239とを含んでいる。
図19に示す予告決定用テーブル236は、主基板11から送信される可変表示コマンドが大当り用であるか、はずれ用であるかにもとづいて予告演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。例えば、予告演出決定用テーブル236は、大当り用であるかはずれ用であるか毎に、ランダムR14の値と予告を実行するか否とを対応付ける決定用データなどから構成となっている。図19に示すように、表示結果が大当りとなる場合に、はずれとなる場合よりも予告演出が実行される割合が高いように判定値が割り振られている。
図20(A)に示すキャラクタ決定用テーブル237は、ストックされたキャラクタの数(キャラクタ記憶数)が0個または3個のときに、予告演出で用いるキャラクタを決定するためのテーブルである。例えば、キャラクタ決定用テーブル237は、ランダムR15の値とキャラクタの種別とを対応付ける決定用データなどから構成されている。
図20(B)に示すキャラクタ決定用テーブル238は、キャラクタ記憶数が1個のときに、予告演出で用いるキャラクタを決定するためのテーブルである。例えば、キャラクタ決定用テーブル238は、記憶しているキャラクタの種別毎に、ランダムR15の値とキャラクタの種別とを対応付ける決定用データなどから構成されている。
図20(C)に示すキャラクタ決定用テーブル239は、キャラクタ記憶数が2個のときに、予告演出で用いるキャラクタを決定するためのテーブルである。例えば、キャラクタ決定用テーブル239は、記憶しているキャラクタの種別毎に、ランダムR15の値とキャラクタの種別とを対応付ける決定用データなどから構成されている。
なお、この実施の形態では、予告演出に用いられるキャラクタとして3種類のキャラクタが用意される(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC)。キャラクタ記憶数が1又は2個の場合、すでに記憶しているキャラクタ以外のキャラクタにより予告演出を実行するように、キャラクタ決定用テーブルに判定値が割り振られている。また、キャラクタ記憶数が0又は3個のときは、3種類のキャラクタが均等に決定される構成である。この実施の形態では、予告演出で用いられるキャラクタの種別は、大当りとなる信頼度とは無関係に決定される構成としたが、キャラクタの種別により大当りとなる信頼度を異ならせるようにしてもよい。例えば、特定の種別のキャラクタが大当りとなる場合に決定されやすいようにすればよい。
図12に示すキャラクタ記憶メモリ217は、画像表示装置5にて予告演出で用いられたキャラクタを記憶するための領域である。図21は、キャラクタ記憶メモリ217の構成例を示す図である。図21に示すように、キャラクタ記憶メモリ217では、キャラクタの種別と記憶しているキャラクタの記憶順を示すデータとを対応付けて記憶する。このように、キャラクタ記憶メモリ217では、記憶していうるキャラクタの種別及びその記憶順を特定可能である。なお、この実施の形態では、それぞれのキャラクタを1個ずつまで記憶する構成である。キャラクタ記憶メモリ217において、対応する画像データを記憶するようにしてもよいし、その他記憶したキャラクタを特定可能なデータとして記憶するようにしてもよい。また、キャラクタ記憶表示エリア5Aには、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されているキャラクタを表示させるが、キャラクタをそのまま表示させてもよく、そのキャラクタを特定可能な画像を表示させるようにしてもよい。
図12に示す昇格演出決定用テーブルメモリ218は、画像表示装置5にて実行される昇格演出のパターンを決定するためのテーブルを記憶する。具体的には、図22(A)に示す昇格有り用昇格演出決定用テーブル(記憶数3)240と、図22(B)に示す昇格無し用昇格演出決定用テーブル(記憶数3)241と、図22(C)に示す昇格演出決定用テーブル(記憶数2)242とを含んでいる。
図22(A)に示す昇格有り用昇格演出決定用テーブル240は、通常大当りから確変大当りに昇格させる場合に、昇格演出のパターンを決定するためのテーブルである。例えば、昇格有り用昇格演出決定用テーブル240は、ランダムR16の値と昇格演出パターンとを対応付ける決定用データなどから構成されている。昇格有り用昇格演出決定用テーブル240は、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタが3の時に使用される。
図22(B)に示す昇格無し用昇格演出決定用テーブル241は、通常大当りから確変大当りに昇格させない場合に、昇格演出のパターンを決定するためのテーブルである。例えば、昇格無し用昇格演出決定用テーブル241は、ランダムR16の値と昇格演出パターンとを対応付ける決定用データなどから構成されている。昇格無し用昇格演出決定用テーブル241は、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタが3の時に使用される。
図22(C)に示す昇格演出決定用テーブル242は、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタが2のときに場合に、昇格演出のパターンを決定するためのテーブルである。例えば、昇格演出決定用テーブル242は、ランダムR16の値と昇格演出パターンとを対応付ける決定用データなどから構成されている。この実施の形態では、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタが2のときに場合は、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタを使用した昇格演出パターンに決定されるようになっている。
この実施の形態では、キャラクタA、B、Cを組み合わせた複数の昇格演出パターンが用意されている。図22に示すように、通常大当りから確変大当りに昇格させる場合に、昇格させない場合よりキャラクタA及びBを用いた昇格演出パターンに決定されやすい。また、キャラクタA、B及びCを用いた昇格演出パターンは、通常大当りから確変大当りに昇格させる場合にのみ決定される。このように、昇格演出パターンにより、昇格するか否かの期待度が異なるため、昇格演出に遊技者の注意を惹きつけることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図23は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。主基板11では、所定の電源基板からの電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103が、まず、図23のフローチャートに示す遊技制御メイン処理を実行する。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS1)、必要な初期設定を行う(ステップS2)。この初期設定では、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込を許可した後(ステップS3)、ループ処理に入る。
図23に示す遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込要求信号を受信して割込要求を受け付けると、図24のフローチャートに示す遊技制御割込処理を実行する。
遊技制御割込処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の判定用乱数を更新する判定用乱数更新処理(ステップS13)、所定の表示用乱数を更新する表示用乱数更新処理(ステップS14)と、を順次実行する。
次に、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するために、フラグメモリ117に設けられた特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行する(ステップS16)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置40を所定の順序で制御するために、フラグメモリ117に設けられた普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択されて実行される。
さらに、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送出し、遊技状態に合わせた演出動作等の動作制御を指示する(ステップS17)。例えば、CPU103が所定のコマンド送信テーブルに設定された制御データに基づいてI/Oポート104からの信号出力動作を制御することなどにより、演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して、遊技の進行を制御する制御信号を送信させる。このコマンド制御処理により主基板11から送出された演出制御コマンドを演出制御基板12のCPU200が受け取り、その表示制御コマンドに従って画像表示装置5の表示制御などが行われる。
また、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート104に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS18)。この情報出力処理では、主基板11から所定の情報端子基板に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送出も行われる。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6における可動翼片の可動制御や特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉駆動を行う(ステップS19)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS20)。
その後、CPU103は、特別図柄表示装置4の各セグメントLEDや各ドットLEDの点灯/消灯動作を制御する特別図柄表示制御処理(ステップS21)と、普通図柄表示装置40のLEDの点灯/消灯動作を制御する普通図柄表示制御処理(ステップS22)と、を順次実行する。
図25は、ステップS15にて実行される特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技球が普通可変入賞球装置6に入賞したか否かを、各入賞口スイッチ70に含まれる始動球検出スイッチから入力される検出信号や、フラグメモリ117に設けられた入力状態フラグなどをチェックすることにより、判別する(ステップS101)。遊技球が入賞して始動球検出スイッチからの検出信号がオン状態となった場合(ステップS101;Yes)、入賞処理を実行する(ステップS102)。一方、遊技球が入賞していない場合(ステップS101;No)には、入賞処理をスキップする。
図26は、ステップS102の入賞処理を示すフローチャートである。この入賞処理において、CPU103は、まず、特図保留メモリ110が記憶している始動入賞記憶数が最大値の「4」であるか否かを判別する(ステップS201)。
始動入賞記憶数が「4」であるときには(ステップS201;Yes)、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま入賞処理が終了する。一方、始動入賞記憶数が4未満であるときには(ステップS201;No)、特図保留メモリ110の始動入賞記憶数を1加算し(ステップS202)、ランダムカウンタ111よりランダムR1の値を抽出し(ステップS203)、抽出したランダムR1の値を特図保留メモリ110の空エントリの先頭にセットする(ステップS204)。
この後、CPU103は、フラグメモリ117に格納されている特別図柄プロセスフラグの値に基づいて、図25に示すステップS110〜S116の7個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS110〜S116の各処理について説明する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が初期値「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図27に示すように、まず、特図保留メモリ110が記憶している保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(ステップS211)。ここで、特図保留メモリ110において、保留番号「1」に対応した大当り判定用乱数R1の値等の各種データが記憶されていない場合には、保留記憶数が「0」であると判別される。保留記憶数が「0」であれば(ステップS211;Yes)、特別図柄通常処理を終了する。
一方、保留記憶数が「0」ではないと判別すると(ステップS211;No)、特図保留メモリ110から保留番号「1」に対応して格納されているランダムR1の値を読み出す(ステップS212)。この際、保留記憶数を「1」減算し、且つ、特図保留メモリ110の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたランダムR1の値を1エントリずつ上位にシフトする(ステップS213)。
その後、CPU103は、ステップS212の処理にて読み出したランダムR1の値に基づき、特別図柄表示装置4にて実行される特図ゲームにおける表示結果として、大当り図柄(例えば図柄番号が奇数の特別図柄)を停止表示するか、ハズレ図柄(例えば図柄番号が偶数の特別図柄)を停止表示するかを判定する特別図柄判定処理を実行する(ステップS214)。この特別図柄判定処理を実行した後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示パターン設定処理に対応した値である「1」に更新する(ステップS215)。
図28及び図29は、図27に示すステップS214にて実行される特別図柄判定処理を示すフローチャートである。この特別図柄判定処理において、CPU103は、図28に示すように、まず、フラグメモリ117に設けられている確変中フラグをチェックして高確率状態(確変中)であるか否かを判別し(ステップS301)、確変中ではなければ(ステップS301;No)、通常遊技状態であると判断し、特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定するためのテーブルとして、図6(A)に示すような通常時大当り判定用テーブル120を設定する(ステップS302)。これに対して、確変中であれば(ステップS301;Yes)、図6(B)に示すような確変時大当り判定用テーブル121を設定する(ステップS303)。
続いて、CPU103は、ステップS212の処理にて読み出したランダムR1の値に基づき、ステップS302又はS303の処理にて設定した大当り判定用テーブル120又は121を用いて特図ゲームの表示結果を大当りとするか否かを判定する大当り判定処理を実行する(ステップS304)。そして、ハズレとすることに決定した場合には(ステップS305;No)、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS306)、ステップS312の処理へと進む。
これに対して、大当りとすることに決定した場合には(ステップS305;Yes)、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS307)。続いて、CPU103は、ランダムカウンタ111よりランダムR2の値を抽出し(ステップS308)、抽出したランダムR2の値が奇数であるか偶数であるかにより、確変大当りとするか通常大当りとするかを判定する確変判定処理を実行する(ステップS309)。
抽出したランダムR2の値が奇数である場合には、確変大当りとするものと判定して(ステップS310;Yes)、フラグメモリ117に設けられた確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS311)。一方、偶数である場合には、通常大当りにするものと判定して(ステップS310;No)、ステップS311の処理をスキップする。
続いて、CPU103は、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS312)。この判定の結果、大当りフラグがオフの場合には(ステップS312;No)、特別図柄表示装置4による特図ゲームの確定図柄を決定するためのテーブルとして、図7(A)に示すハズレ時確定図柄決定用テーブル130を設定する(ステップS313)。これに対して、大当りフラグがオンであれば(ステップS312;Yes)、図7(B)に示すような大当り時確定図柄決定用テーブル131を設定する(ステップS314)。
続いて、CPU103は、ランダムカウンタ111よりランダムR3の値を抽出し(ステップS315)、抽出したランダムR3の値に基づき、ステップS313又はS314の処理にて設定したハズレ時確定特別図柄決定用テーブル130又は大当り時確定特別図柄決定用テーブル131を用いて、今回の特図ゲームにおける確定図柄を決定する確定図柄決定処理を実行する(ステップS316)。
そして、CPU103は、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを再度判定し(図29のステップS317)、オフである場合には(ステップS317;No)、ハズレの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9000(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS318)。
これに対して、大当りフラグがオンである場合には(ステップS317;Yes)、さらに確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS319)。この判定の結果、確変確定フラグがオフの場合には(ステップS319;No)、フラグメモリ117に設けられた大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットすると共に(ステップS320)、通常大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS321)。
また、確変確定フラグがオンの場合には(ステップS319;Yes)、ランダムカウンタ111よりランダムR6の値を抽出し(ステップS322)、抽出したランダムR6の値に基づき、図10に示す大当り終了後再抽選演出表示実行決定用テーブル160を用いて、大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否かを決定する大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理を実行する(ステップS323)。
ステップS323の大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理にて大当り終了後再抽選演出表示を実行しない旨の決定がなされた場合には(ステップS324;No)、大当り終了後再抽選演出表示の実行指令を含まない確変大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9002(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS325)。
一方、ステップS323の大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理にて大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときには(ステップS324;Yes)、フラグメモリ117に設けられた大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットすると共に(ステップS326)、大当り終了後再抽選演出表示の実行指令を含む確変大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9003(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS327)。
図25に示すステップS111の可変表示パターン設定処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図30に示すように、まず、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS221)。大当りフラグがオフであるときには(ステップS221;No)、ランダムカウンタよりランダムR4の値を抽出し(ステップS222)、抽出したランダムR4の値に基づいて、リーチとするか否かを判定するリーチ判定処理を実行する(ステップS223)。
リーチとしない場合には(ステップS224;No)、今回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示で使用する可変表示パターンとして、図8に示す可変表示パターンテーブル140に格納された通常ハズレの可変表示パターン#1を選択決定する(ステップS225)。これに対して、リーチとする場合には(ステップS224;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図9(A)に示すリーチ時可変表示パターン決定用テーブル150を設定する(ステップS226)。
また、ステップS221の処理にて大当りフラグがオンであると判別したときには(ステップS221;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図9(B)に示す大当り時可変表示パターン決定用テーブル151を設定する(ステップS227)。
CPU103は、ランダムカウンタ111よりランダムR5の値を抽出し(ステップS228)、抽出したランダムR5の値に基づいて、ステップS226又はS227の処理にて設定した可変表示パターン決定用テーブルのうちから、今回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示で使用する可変表示パターンを選択決定する(ステップS229)。
ステップS225又はS229の処理にて可変表示パターンを選択決定した後、この選択決定された可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルにセットするなどして、可変表示開始コマンド80XX(h)を演出制御基板12に対して送信可能に設定する(ステップS230)。
この後、今回の特図ゲームで用いられる可変表示パターンにおける特別図柄の可変表示時間に対応したタイマ初期値が、各種タイマ118に設けられた可変表示時間タイマに設定される(ステップS231)。また、このときには、特別図柄表示装置4において特別図柄の可変表示を開始させるための設定なども行われる。その後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である「2」に更新して、可変表示パターン設定処理を終了する(ステップS232)。
図25に示すステップS112の特別図柄可変表示処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、各種タイマ118に設けられた可変表示時間タイマにより経過時間を計測し、経過時間が可変表示パターンに対応する特別図柄の可変表示時間に達したか否かを判定する。この後、可変表示時間タイマがタイムアウトすることにより可変表示パターンに対応した特別図柄の総可変表示時間に達した旨の判定がなされると、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理に対応した値である「3」に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、フラグメモリ117に設けられている大当りフラグをチェックして、可変表示結果が大当りであるかハズレであるかを判定し、大当りであるときには、大当り開始コマンドA000(h)を主基板11から演出制御基板12に対して送出するための設定を行う。具体的には、所定の制御データを所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、大当り開始コマンドA000(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する。また、パチンコ遊技機1が高確率状態となっているときには、高確率状態から通常遊技状態に戻すか否かを判定し、戻すと判定すると、パチンコ遊技機1における遊技状態を高確率状態から通常遊技状態に移行させる。具体的には、高確率状態にて実行された特図ゲームの回数を、RAM102等に設けられた所定の確変カウンタを用いるなどしてカウントし、高確率状態にて実行された特図ゲームの回数が例えば100回に達すると、高確率状態から通常遊技状態に戻すと判定し、フラグメモリ117に設けられた確変中フラグをクリアしてオフ状態にするなどして、パチンコ遊技機1における遊技状態を高確率状態から通常遊技状態に移行させる。そして、可変表示結果が大当りになるときは、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である「4」に更新し、ハズレとなるときには、特別図柄プロセスフラグの値を「0」に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、大入賞口としての特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するための設定を行う。そして、特別可変入賞球装置7を開放する制御を開始するとともに、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である「5」に更新する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、開成された特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞検出、開成時間の計測、及びラウンド数表示のための表示制御コマンド設定等を行う。そして、例えば、1回の大当りについて、特別可変入賞球装置7の開成回数をカウントし、開成回数が例えば15回に達していれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)を終了する条件が成立したとして特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である「6」に更新する。一方、開成回数が15回に達していなければ、特別可変入賞球装置7を一旦閉成した後、所定時間が経過するのを待って再度開成する。
ステップS116の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。この処理において、CPU103は、図31に示すように、まず、フラグメモリ117に設けられた大当り終了演出表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS241)。大当り終了演出表示中フラグがオフのときには(ステップS241;No)、続いて大当り終了後再抽選演出表示フラグがオンとなっている否かを判定する(ステップS242)。
大当り終了後再抽選演出表示フラグがオフであれば(ステップS242;No)、大当り終了後再抽選演出表示が行われない確変大当りの終了時に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、大当り終了コマンドB000(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS243)。
続いて、CPU103は、フラグメモリ117に設けられた確変確定フラグをクリアしてオフ状態にすると共に、確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS244)。その後、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わない確変大当りの終了時の大当り終了演出表示の実行時間(例えば4秒)に対応するタイマ初期値が、各種タイマ118に設けられた大当り終了演出表示時間タイマに設定される(ステップS245)。
これに対し、大当り終了後再抽選演出表示フラグがオンのときには(ステップS242;Yes)、CPU103は、大当り終了後再抽選演出表示フラグをクリアしてオフ状態とした後(図32のステップS246)、フラグメモリ117に設けられた確変確定フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS247)。
確変確定フラグがオフであれば(ステップS247;No)、大当り終了後再抽選演出表示により高確率状態に昇格しないときに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、大当り終了コマンドB001(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS248)。その後、CPU103は、確変中フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS249)。すなわち、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了するときには、確率向上状態が終了して通常遊技状態へと戻る。
一方、確変確定フラグがオンであれば(ステップS247;Yes)、大当り終了後再抽選演出表示により高確率状態に昇格するときに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、大当り終了コマンドB002(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS250)。その後、CPU103は、確変確定フラグをクリアしてオフ状態にすると共に、確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS251)。
ステップS249又はS251の処理の後、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴うときの大当り終了演出表示の実行時間(例えば12秒)に対応するタイマ初期値が、各種タイマ118に設けられた大当り終了演出表示時間タイマに設定される(ステップS252)。
そして、ステップS245又はS252の処理にて大当り終了演出表示時間タイマの設定が行われた後には、フラグメモリ117に設けられた大当り終了演出表示中フラグがオン状態にセットされる(図31のステップS253)。
また、ステップS241の処理にて大当り終了演出表示中フラグがオンであると判定されたときには(ステップS241;Yes)、各種タイマ118に設けられている大当り終了演出表示時間タイマにおけるタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS254)。そして、更新された大当り終了演出表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS255)。
ここで、タイマ値が「0」となっていれば(ステップS255;Yes)、大当り終了演出表示時間タイマがタイムアウトしたとして、フラグメモリ117に設けられている大当り終了演出表示中フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS256)、特別図柄プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新して、大当り終了処理を終了する(ステップS257)。一方、タイマ値が「0」となっていないときには(ステップS255;No)、大当り終了演出表示時間タイマが未だタイムアウトしていないものとして、特別図柄プロセスフラグを更新することなく大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。図33は、演出制御基板12に搭載された演出制御用のCPU200が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、図33に示すように、まず、所定の初期化処理を実行することにより、RAM202のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された図示しないCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う
(ステップS31)。
その後、CPU200は、所定のタイマ割込フラグを監視し、タイマ割込フラグがセットされるまでループ処理を実行する(ステップS32;No)。この実施の形態では、CPU200にて33ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込処理を実行することにより、タイマ割込フラグがセットされる。
CPU200では、33ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU200は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることによりCPU200において割込みが発生することで、図34のフローチャートに示すコマンド受信割込処理の実行が開始される。このコマンド受信割込処理において、CPU200は、まず、各レジスタの値をスタックに退避する(ステップS41)。続いて、演出制御コマンドデータの入力に割り当てられて主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートなどから、演出制御コマンドを読み込む(ステップS42)。そして、2バイト構成の演出制御コマンドのうちの1バイト目であるか否かを判別する(ステップS43)。ここで、演出制御コマンドの1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受信側において直ちに検出できる。受信したコマンドの先頭ビットが「1」である場合には、2バイト構成である演出制御コマンドのうちの有効な1バイト目(MODEデータ)を受信したと判別される。
ステップS43の処理にて1バイト目のMODEデータであると判別したときには(ステップS43;Yes)、受信コマンドバッファメモリ210にて、コマンド受信個数カウンタにより指定される受信コマンドバッファに、受信したコマンドを格納する(ステップS44)。ステップS44の処理を実行した後には、ステップS50の処理へと進む。一方、演出制御コマンドの1バイト目でなければ(ステップS43;No)、1バイト目のMODEデータを既に受信したか否かを判別する(ステップS45)。1バイト目のMODEデータを既に受信したか否かは、受信コマンドバッファに格納されているコマンドデータを確認することにより、判別することができる。
1バイト目を既に受信している場合には(ステップS45;Yes)、今回受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか否かを判別し、先頭ビットが「0」であれば、有効な2バイト目を受信したとして、コマンド受信個数カウンタにより指定される次の受信コマンドバッファに、受信したコマンドを格納する(ステップS46)。なお、ステップS45の処理にて演出制御コマンドの1バイト目を受信していないと判別した場合や(ステップS45;No)、2バイト目として受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でない場合には、ステップS50の処理へと進む。
ステップS46の処理にて2バイト目のコマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウンタの値を2加算し(ステップS47)、その値が「12」以上であるか否かを判別する(ステップS48)。「12」以上であれば(ステップS48;Yes)、コマンド受信個数カウンタをクリアして、その値を「0」に戻す(ステップS49)。一方、「12」未満のときには(ステップS48;No)、ステップS49の処理をスキップする。その後、ステップS41の処理にて退避されていたレジスタを復帰し(ステップS50)、割込許可に設定する(ステップS51)。
こうしたコマンド受信割込処理により、主基板11から送信された演出制御コマンドが受信コマンドバッファメモリ210に設けられた受信コマンドバッファに格納される一方で、図33に示すステップS32の処理にてタイマ割込みの発生が確認される。タイマ割込みの発生が確認されたときには(ステップS32;Yes)、フラグメモリ214に設けられたタイマ割込フラグをクリアしてオフ状態とした後に、所定のコマンド解析処理を実行する(ステップS33)。
コマンド解析処理が終了すると、CPU200は、所定のランダムカウンタがカウントするランダムの値を更新するためのカウンタ更新処理(ステップS34)などを実行した後、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS35)。
図35は、図33に示すステップS33のコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理において、CPU200は、図35に示すように、まず、受信コマンドバッファメモリ210に設けられたコマンド受信テーブルに、主基板11から受信した演出制御コマンドが格納されているか否かを確認する(ステップS401)。
コマンド受信テーブルに受信コマンドが格納されている場合(ステップS401;Yes)、CPU200は、コマンド受信テーブルから受信コマンドを読み出し(ステップS402)、この読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンド80XX(h)であれば(ステップS403;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM202に確保された可変表示パターン格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS404)、フラグメモリ214に設けられた可変表示開始フラグをオン状態にセットし(ステップS405)、ステップS401の処理へとリターンする。
これに対して、ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドが可変表示開始コマンド80XX(h)ではないときには(ステップS403;No)、そのコマンドが表示結果コマンド90XX(h)であるか否かを判別する(ステップS406)。
ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドが表示結果コマンド90XX(h)であれば(ステップS406;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM202に確保された表示結果格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS407)、フラグメモリ214に設けられた有効フラグをオン状態にセットし(ステップS408)、ステップS401の処理へとリターンする。
これに対して、ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドが表示結果コマンド90XX(h)ではないときには(ステップS406;No)、そのコマンドが大当り開始コマンドA000(h)であるか否かを判別する(ステップS409)。
ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドが大当り開始コマンドA000(h)であれば(ステップS409;Yes)、フラグメモリ214に設けられた大当り開始フラグをオン状態にセットし(ステップS410)、ステップS401の処理へとリターンする。
これに対して、ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドが大当り開始コマンドA000(h)ではないときには(ステップS409;No)、そのコマンドがそのコマンドが大当り終了コマンドB0XX(h)であるか否かを判別する(ステップS411)。
ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドが大当り終了コマンドB0XX(h)であれば(ステップS411;Yes)、そのコマンドのEXTデータをRAM202に確保された大当り終了演出表示内容格納エリアに格納してセーブするとともに(ステップS412)、フラグメモリ214に設けられた大当り終了フラグをオン状態にセットする(ステップS413)。
これに対して、ステップS402の処理にて読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には(ステップS411;No)、受信コマンドに対応するコマンド受信フラグをセットし(ステップS414)、ステップS401の処理へとリターンする。
一方、ステップS401の処理にてコマンド受信テーブルに受信コマンドが格納されていないと判別した場合には(ステップS401;No)、そのままコマンド解析処理を終了する。
図36は、ステップS35の演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、CPU200は、フラグメモリ214に設けられている演出制御プロセスフラグの値に基づいて、図36に示すステップS420〜S426の6個の処理のいずれかを選択する。以下に、ステップS420〜S426の各処理について説明する。
ステップS420の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、演出制御プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。この処理において、CPU200は、フラグメモリ214に設けられた可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判別する。上述したコマンド解析処理において、可変表示開始コマンドが受信コマンドバッファから読み出されたときには、可変表示開始フラグがオン状態にセットされている。可変表示開始フラグがオン状態であれば、可変表示開始フラグをクリアしてオフ状態とし、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理に対応した値である「1」に更新する。一方、可変表示開始フラグがオフのときには、そのまま可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
ステップS421の予告選択処理は、演出制御プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図37は、図36のステップS421にて実行される予告選択処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す予告選択処理を開始すると、CPU200は、まず、ランダムカウンタ211よりランダムR14の値を抽出し(ステップS601)、抽出したランダムR14の値に基づき、図19に示す予告決定用テーブル236を用いて予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS602)。
そして、ステップS602にて予告演出を実行すると決定したか否かを判定する(ステップS603)。予告演出を実行すると判定した場合(ステップS603;Yes)、CPU200は、フラグメモリ214に設けられた予告フラグをオン状態にセットする(ステップS604)。ステップS423の飾り図柄可変表示処理において、この予告フラグをチェックすることにより、予告演出の実行の有無が判定される。
続いて、ランダムカウンタ211よりランダムR14の値を抽出し(ステップS605)、抽出したランダムR15の値と、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されているキャラクタの種別に基づき、図20に示すキャラクタ決定用テーブル237〜239を用いて予告演出で用いるキャラクタの種別を決定する(ステップS606)。ここで決定されたキャラクタを用いた予告演出がステップS423の飾り図柄可変表示処理において実行される。
ステップS606の処理を終えると、CPU200は、例えばRAM202の可変表示パターン格納エリアに格納された可変表示開始コマンドのEXTデータを読み取るなどして、可変表示パターンを特定する(ステップS607)。そして、ステップS606の処理にて特定した可変表示パターンが大当り時可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS608)。ステップS607の処理にて特定した可変表示パターンが大当り時可変表示パターンでないときには(ステップS608;No)、ステップS606にて決定されたキャラクタの種別をキャラクタ記憶メモリ217に記憶する(ステップS609)。この際に、キャラクタ記憶メモリ217には、記憶した順番を特定可能に記憶される。なお、この実施の形態では、記憶するキャラクタの総数は3までである。従って、キャラクタの記憶数が3である場合(即ち、全ての種別のキャラクタが記憶されている場合)、この処理はスキップされる。また、ステップS609において、記憶されたキャラクタを、予告演出終了後に画像表示装置5のキャラクタ記憶表示エリア5Aに表示させるための設定も行われる。これにより、遊技者が記憶されている(ストックされている)キャラクタを確認することができるようになる。なお、可変表示パターンが大当り時可変表示パターンであると判定した場合(ステップS608;Yes)、にもこの処理はスキップされるが、ステップS606にて決定された予告演出自体は実行される(ステップS423)。
ステップS609の処理を終えると、またはステップS603で予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS603;No)、ステップS608で可変表示パターンが大当り時可変表示パターンであると判定した場合(ステップS608;Yes)、CPU200は、演出制御プロセスフラグの値を演出制御設定処理に対応した値である「2」に更新して(ステップS527)、予告選択処理を終了する。なお、予告選択処理では、ステップS601、S602にて予告を実行するか否かを決定し、予告を実行する場合ステップS605、S606の処理で予告の種別を決定していた。これに限定されず、予告を実行するか否か及び予告の種別を1段階で決定するようにしてもよい。即ち、予告の実行の有無、及び実行する場合の予告の種別に判定値が振られた予告決定用テーブルを用意し、抽出したランダムR14の値に基づき、予告を実行するか否か及び予告の種別を決定するようにすればよい。また、上記ステップS606では、1種類のキャラクタを用いた予告演出を決定するようにしていたが、複数種類のキャラクタを用いた予告演出を決定できるようにしてもよい。この場合、ステップS609の処理では、複数のキャラクタの種別がキャラクタ記憶メモリ217に記憶されることとなる。
ステップS422の演出制御設定処理は、演出制御プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。図38及び図39は、図36のステップS422にて実行される演出制御設定処理の一例を示すフローチャートである。図38及び図39に示す演出制御設定処理を開始すると、CPU200は、まず、例えばRAM202の可変表示パターン格納エリアに格納された可変表示開始コマンドのEXTデータを読み取るなどして、可変表示パターンを特定する(ステップS501)。
そして、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り時可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り時可変表示パターンでないときには(ステップS502;No)、さらにこの可変表示パターンがリーチ時可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。
ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンがリーチ時可変表示パターンでなければ(ステップS503;No)、CPU200は、通常時可変表示パターンであると判断して、ランダムカウンタ211よりランダムR10の値を抽出し(ステップS504)、抽出したランダムR10の値に基づき、図18(A)に示す左確定飾り図柄決定用テーブル233を用いて左確定図柄を決定する(ステップS505)。
また、CPU200は、ランダムカウンタ211よりランダムR11の値を抽出し(ステップS506)、抽出したランダムR11の値に基づき、図18(B)に示す中確定飾り図柄決定用テーブル234を用いて中確定図柄を決定する(ステップS507)。さらに、CPU200は、ランダムカウンタ211よりランダムR12の値を抽出し(ステップS508)、抽出したランダムR12の値に基づき、図18(C)に示す右確定飾り図柄決定用テーブル235を用いて右確定図柄を決定する(ステップS509)。この後、CPU200は、ステップS524の処理へと進む。
一方、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンがリーチ時可変表示パターンであれば(ステップS503;Yes)、CPU200は、ランダムカウンタ211よりランダムR10の値を抽出し(ステップS510)、抽出したランダムR10の値に基づき、図18(A)に示す左確定飾り図柄決定用テーブル233を用いて左確定図柄を決定する(ステップS511)。また、左確定図柄と同一の図柄番号である飾り図柄を右確定図柄とすることを決定すると共に(ステップS512)、左・右確定図柄とは異なる図柄番号の飾り図柄を中確定図柄とすることを決定する(ステップS513)。具体的には、CPU200は、まず、ランダムカウンタ211よりランダムR11の値を抽出し、抽出したランダムR11の値に基づき、図18(B)に示す中確定飾り図柄決定用テーブル234を用いて加算値を決定する。そして、決定した加算値が「0」以外の値であれば、決定した加算値を、ステップS512の処理にて決定した左確定図柄の図柄番号に加算することで、中確定図柄を決定する。一方、決定した加算値が「0」である場合には、任意の値(例えば「1」)を、ステップS512の処理にて決定した左確定図柄の図柄番号に加算することで、中確定図柄を決定する。この後、CPU200は、ステップS524の処理へと進む。
また、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り時可変表示パターンであるときには(ステップS502;Yes)、さらにこの大当り時可変表示パターンが大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものであるか否かを判定する(図39のステップS514)。
大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものであれば(ステップS514;Yes)、CPU200は、ランダムカウンタ211よりランダムR13の値を抽出し(ステップS515)、抽出したランダムR13の値に基づき、図17(C)に示す仮停止飾り図柄決定用テーブル232を用いて、大当り組合せとなる仮停止図柄を決定する(ステップS516)。一方、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴わない大当り可変表示パターンであれば(ステップS514;No)、CPU200は、ステップS515及びS516の処理をスキップする。
続いて、CPU200は、例えばRAM202の表示結果格納エリアに格納された表示結果コマンドのEXTデータを読み取るなどして、表示結果を特定する(ステップS517)。そして、ステップS517の処理にて特定した表示結果が通常大当りであるか確変大当りであるかを判定する(ステップS518)。
ステップS517の処理にて特定した表示結果が確変大当りであるときには(ステップS518;Yes)、さらにこの確変大当りが大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴うものであるか否かを判定する(ステップS519)。大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わないものであるときには(ステップS519;No)、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231を設定する(ステップS520)。
大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴う確変大当りであるときには(ステップS519;Yes)、さらにキャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタの数(キャラクタ記憶数)が2以上であるか否かを判定する(ステップS519A)。キャラクタ記憶数が2以上でないときには(ステップS519A;No)、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231を設定する(ステップS520)。
一方、ステップS517の処理にて特定した表示結果が通常大当りであるときや(ステップS518;No)、キャラクタ記憶数が2以上であるときには(ステップS519A;Yes)、大当り終了後再抽選演出表示(昇格演出)を実行するものと判定して昇格演出実行フラグをセットして(ステップS519B)、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230を設定する(ステップS521)。
このように、この実施の形態では、主基板11の側で大当り終了後再抽選演出表示(昇格演出)を実行すると決定した場合であって、かつキャラクタ記憶数が2以上である場合に、演出制御基板12の側で大当り終了後再抽選演出表示を実行する。この実施の形態では、予告演出で使用しストックされたキャラクタを用いた演出により昇格演出を実行する。従って、キャラクタ記憶数が特定の数(この実施の形態では2)に満たない場合には、ストックされたキャラクタの不足などにより演出が不自然なものとなる可能性がある。そのため、主基板11の側で昇格演出を実行すると決定した場合であっても、演出が不自然なものとなることを防ぐために、キャラクタ記憶数が特定の数(この実施の形態では2)に満たない場合には昇格演出を実行せず、表示結果として確変大当り図柄を導出表示する構成としている。
ステップS520又はS521の処理を終えると、CPU200は、ランダムカウンタよりランダムR10の値を抽出し(ステップS522)、抽出したランダムR10の値に基づき、ステップS520又はS521の処理にて設定した確定飾り図柄決定用テーブルを用いて、大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定する(ステップS523)。
続いて、CPU200は、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンに対応する図柄表示制御パターン決定処理を実行する(図38のステップS524)。図40は、図38のステップS524にて実行される図柄表示パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す図柄表示パターン決定処理では、CPU200は、まず、RAM202の可変表示パターン格納エリアに格納されたEXTデータに基づいて、リーチB〜リーチEの可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップS621)。
リーチB〜リーチEの可変表示パターンであれば(ステップS621;Yes)、さらにキャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタの数(キャラクタ記憶数)が3であるか否かを判定する(ステップS622)。キャラクタ記憶数が3であるときには(ステップS622;Yes)、フラグメモリ214に設けられた昇格演出実行フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS623)。昇格演出実行フラグがオン状態でなければ(ステップS623;No)、CPU200は、図15に示す図柄表示パターンテーブル220からキャラクタを使用するリーチB〜リーチEの図柄表示制御パターンを選択する(ステップS624)。キャラクタ記憶数が3でないときには(ステップS622;No)、または、ステップS623で昇格演出実行フラグがオン状態であれば(ステップS623;Yes)、図15に示す図柄表示パターンテーブル220からキャラクタを使用しないリーチB〜リーチEの図柄表示制御パターンを選択する(ステップS625)。ステップS624にてキャラクタを使用する図柄表示制御パターンが選択された場合、そのリーチ演出が実行された後、キャラクタ記憶メモリ217を初期化する設定がなされる(ステップS626)。また、リーチ演出でキャラクタが使用される毎に、そのキャラクタをキャラクタ記憶表示エリア5Aから消去する制御がなされる。なお、キャラクタをキャラクタ記憶表示エリア5Aから消去する制御は演出に合わせたタイミングで行われるが、キャラクタ記憶メモリ217の初期化は、キャラクタを使用するリーチ演出を実行することが決定されたとき等、演出が実行される前に行うようにしてもよい。キャラクタを使用する他の演出についても同様である。
ステップS621でリーチB〜リーチEの可変表示パターンでなかった場合(ステップS621;No)、又はステップS626、ステップS625の処理を終えると、図15に示す図柄表示制御パターンテーブル220のうちから、ステップS624、ステップS625にて選択した図柄表示制御パターン、又は可変表示パターンに対応した図柄表示制御パターンを決定する(ステップS627)。その後、図柄制御パターン決定処理を終える。
リーチB〜リーチEの可変表示パターンでは、キャラクタ記憶数が特定の数(この実施の形態では3)になっている場合であって昇格演出を実行しない場合、それ以外の場合とは異なる図柄表示制御パターンが用意されている。ステップS622において、キャラクタ記憶数が特定の数となっているか否かを判定しているので、キャラクタ記憶数とリーチ演出とに矛盾が生じることを防止することができる。また、予告演出で使用したキャラクタをリーチ演出に使用するので、予告演出とリーチ演出とに関連性を持たせることができ、遊技性を向上させることができる。なお、この実施の形態では、リーチB〜リーチEの可変表示パターンでは、キャラクタ記憶数が3のとき(キャラクタA〜Cを記憶しているとき)に、キャラクタA〜Cの全てを用いたリーチ演出を実行している。これに限定されず、リーチごとにキャラクタの使用確率を変えてもよい。この場合、ステップS623においてランダムカウンタより所定ランダム値を抽出し、リーチパターンに応じた判定値により、いずれのキャラクタを使用するかの判定を行うようにすればよい。また、ステップS622において、キャラクタ記憶数が3のときにYesであると判定していたが、キャラクタ記憶数とリーチ演出とに矛盾が生じることがなければ必要なキャラクタ記憶数を変更してもよい。例えば、変動時間の短いリーチBやリーチCの可変表示パターンのときには、キャラクタ記憶数が1以上のときにYesと判定し、ステップS623では、当該記憶しているキャラクタを用いたリーチ演出の図柄表示制御パターンを選択するようにすればよい。また、記憶しているキャラクタのうちから、いずれのキャラクタを使用するかの判定を行うようにしてもよい。記憶されているキャラクタの一部を使用するリーチ演出を選択する場合には、大当りとなるか否かにより選択されやすいキャラクタを設けて、キャラクタの相違により遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。また、記憶されているキャラクタの一部を使用するリーチ演出を選択する場合には、ステップS626にてキャラクタ記憶メモリ217から使用したキャラクタのみを消去するようにしてもよい。
ステップS524の図柄制御パターン決定処理を終えると、CPU200は、VDP203に対して所定の描画命令を送出するなどして、飾り図柄の可変表示を開始するための表示設定を行う(図38のステップS525)。この際、ステップS524の処理にて決定した図柄表示制御パターンに従って、各種タイマ215に設けられている図柄表示制御プロセスタイマの設定なども行われる。
そして、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが示す総可変表示時間に対応するタイマ初期値を、各種タイマ215に設けられている可変表示時間タイマにセットしてカウントダウン動作を開始させることによって、飾り図柄の可変表示時間の計測を開始する(ステップS526)。この後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄可変表示処理に対応した値である「3」に更新して(ステップS527)、演出制御設定処理を終了する。
図36のステップS423の飾り図柄可変表示処理は、演出制御プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この処理において、予告フラグをチェックすることにより、予告演出の実行有無を判定し、実行すると判定した場合は、ステップS606で決定された予告演出を実行する。また、この処理においてステップS422の演出制御設定処理で設定された図柄表示制御パターンに基づき、大当り開始前再抽選演出表示や、リーチ演出が実行される。さらに、予告演出やリーチ演出に伴ったキャラクタ表示の増減(予告演出で使用したキャラクタのキャラクタ記憶表示エリア5Aへの追加表示、リーチ演出で使用したキャラクタのキャラクタ記憶表示エリア5Aからの消去)を実行する。ここで追加表示されたキャラクタはその後もキャラクタ記憶表示エリア5Aに表示され続ける。具体的には、CPU200は、各種タイマ215に含まれる図柄表示制御プロセスタイマがタイムアウトするごとに、図柄表示制御パターンテーブルにおける読出位置を切り替え、その読出位置から読み出された図柄表示制御プロセスタイマ設定値及び図柄表示制御データに従って、画像表示装置5の表示制御を変更する。そして、各種タイマ215に設けられている可変表示時間タイマがタイムアウトすると、大当り開始コマンド受信待ち時間タイマに対して予め定められたタイマ初期値を設定し、その大当り開始コマンド受信待ち時間タイマのカウントダウン動作を開始すると共に、演出制御プロセスフラグの値を大当り開始コマンド受信待ち処理に対応した値である「4」に更新する。
ステップS424の大当り開始コマンド受信待ち処理は、演出制御プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この処理において、CPU200は、主基板11から送信された大当り開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、大当り開始コマンドを受信したきには、飾り図柄の可変表示結果が大当りであると判断して、演出制御プロセスフラグの値を大当り演出処理に対応した値である「5」に更新する。一方、主基板11から大当り開始コマンドを受信することなく、各種タイマ215に設けられた大当り開始コマンド受信待ち時間タイマがタイムアウトしたときには、飾り図柄の可変表示結果がハズレであると判断して、演出制御プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
ステップS425の大当り演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この処理において、CPU200は、画像表示装置5における表示動作を制御することにより、大当り遊技状態に応じた画像を表示する制御を行う。例えば、主基板11から受信した大当りラウンド数指示コマンドに対応したラウンド数を、画像表示装置5上に表示させることにより、遊技者に対して報知可能とする。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば、15回目)になると、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値である「6」に更新する。
ステップS426の大当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が「6」のときに実行される処理である。図41及び図42は、図36のステップS426にて実行される大当り終了演出処理の一例を示すフローチャートである。図41及び図42に示す大当り終了演出処理を開始すると、CPU200は、まず、フラグメモリ214に設けられた大当り終了演出表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS531)。大当り終了演出表示中フラグがオフのときには(ステップS531;No)、続いてフラグメモリ214に設けられた大当り終了フラグがオンとなっているか否かを判定することにより、主基板11から送信された大当り終了コマンドB0XX(h)を受信したか否かを判定する(ステップS532)。
大当り終了コマンドB0XX(h)を受信していないときには(ステップS532;No)、そのまま大当り終了演出処理を終了する。一方、大当り終了コマンドB0XX(h)を受信したときには(ステップS532;Yes)、例えばRAM202の大当り終了演出表示内容格納エリアに格納された大当り終了コマンドのEXTデータを読み取るなどして、大当り終了演出表示の内容を特定する(ステップS533)。このとき、フラグメモリ214に設けられている大当り終了フラグは、クリアされオフ状態となる。
続いて、CPU200は、ステップS533の処理にて特定した大当り終了演出表示の内容が大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴うものであるか否かを判定する(ステップS534)。大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わないものであれば(ステップS534;No)、CPU200は、VDP203に対して所定の描画命令を送出するなどして、画像表示装置5にて大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わない大当り終了演出表示を開始するための設定を行う(ステップS535)。その後、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わない大当り終了演出表示の実行時間(例えば4秒)に対応するタイマ初期値が、各種タイマ215に設けられた大当り終了演出表示時間タイマに設定される(ステップS536)。
一方、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴うものであるときには(ステップS534;Yes)、フラグメモリ214に設けられた昇格演出実行フラグがオン状態となっているか否かを判別する。(図42のステップS536A)。昇格演出実行フラグがオン状態となっている場合(ステップS536A;Yes)、さらに大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるか否かを判定する(ステップS537)。
大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させないものであるときには(ステップS537;No)、再可変表示後に導出表示する飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230を設定する(ステップS538)。一方、大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるときには(ステップS537;Yes)、再可変表示後に導出表示する飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231を設定する(ステップS539)。
CPU200は、ランダムカウンタよりランダムR10の値を抽出し(ステップS540)、抽出したランダムR10の値に基づき、ステップS538又はS539の処理にて設定した確定飾り図柄決定用テーブルを用いて、大当り組合せとなる再変動後の確定飾り図柄を決定する(ステップS541)。
次に、CPU200は、昇格演出パターンを決定するための昇格演出決定処理を実行する(ステップS541A)。図43は、昇格演出決定処理の詳細を示すフローチャートである。昇格演出決定処理では、CPU200は、まず、大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるか否かを判定する(ステップS631)。大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるときには(ステップS631;Yes)、キャラクタ記憶数が3であれば昇格演出パターンを決定するためのテーブルとして、図22(A)に示す昇格有り用昇格演出決定用テーブルテーブル240を設定する(ステップS632)。一方、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させないものであるときには(ステップS631;No)、キャラクタ記憶数が3であれば昇格演出パターンを決定するためのテーブルとして、図22(B)に示す昇格無し用昇格演出決定用テーブル241を設定する(ステップS633)。なお、キャラクタ記憶数が2の場合、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるか否かにかかわらずステップS632及びS633では昇格演出パターンを決定するためのテーブルとして、図22(C)に示す昇格演出決定用テーブル242が設定される。大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させない場合であって、キャラクタ記憶数が2未満の場合は、例えばキャラクタを使用しない昇格演出を実行する。
そして、CPU200は、ランダムカウンタよりランダムR16の値を抽出し(ステップS634)、抽出したランダムR16の値に基づき、ステップS632又はS633の処理にて設定した昇格演出決定用テーブルを用いて、昇格演出パターンを決定する(ステップS635)。その後、キャラクタ記憶メモリ217の記憶内容を初期化して(キャラクタ記憶数を0に更新して)(ステップS636)、昇格演出実行フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS637)、昇格演出決定処理を終える。
このように、昇格演出決定処理では、大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるか否かによって異なる昇格演出決定用テーブルにより昇格演出パターンを決定する。従って、昇格演出パターンの種別毎に昇格する期待度を異ならせることができ、遊技性を向上させることができる。なお、記憶されているキャラクタの一部を使用する昇格演出パターンを決定した場合には、ステップS636にてキャラクタ記憶メモリ217から当該一部のキャラクタのみを消去するようにしてもよい。
ステップS541Aにて昇格演出決定処理を終えると、CPU200は、VDP203に対して所定の描画命令を送出するなどして、画像表示装置5にて大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴う大当り終了演出表示を開始するための設定を行う(図42のステップS542)。また、ステップS536Aにて昇格演出実行フラグがオン状態でなかった場合(ステップS536A;No)、CPU200は、VDP203に対して所定の描画命令を送出するなどして、画像表示装置5にて大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わない大当り終了演出表示を開始するための設定を行う(ステップS542A)。その後、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴う大当り終了演出表示の実行時間(例えば12秒)に対応するタイマ初期値が、各種タイマ215に設けられた大当り終了演出表示時間タイマに設定される(ステップS543)。即ち、昇格演出実行フラグがオン状態でないことにより、演出制御基板12の側で大当り終了後再抽選演出表示を実行しないとしたときも、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴う大当り終了演出表示の実行時間(例えば12秒)に対応するタイマ初期値が設定される。このため、主基板11と演出制御基板12との間の実行時間の整合を保つことができる。
そして、ステップS536又はS543の処理にて大当り終了演出表示時間タイマの設定が行われた後には、フラグメモリ214に設けられた大当り終了演出表示中フラグがオン状態にセットされる(図41のステップS544)。
また、ステップS531処理にて大当り終了演出表示中フラグがオンであると判定されたときには(ステップS531;Yes)、各種タイマ215に設けられている大当り終了演出表示時間タイマにおけるタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS545)。そして、更新された大当り終了演出表示時間タイマのタイマ値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS546)。
ここで、タイマ値が「0」となっていれば(ステップS546;Yes)、大当り終了演出表示時間タイマがタイムアウトしたとして、フラグメモリ215に設けられている大当り終了演出表示中フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS547)、演出制御プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新して、大当り終了演出処理を終了する(ステップS548)。一方、タイマ値が「0」となっていないときには(ステップS546;No)、大当り終了演出表示時間タイマが未だタイムアウトしていないものとして、演出制御プロセスフラグを更新することなく大当り終了演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
演出制御基板12にて、主基板11から通常ハズレの可変表示パターンコマンド8000(h)を受信すると、CPU200はステップS421の予告選択処理を実行する。このとき、予告を実行することに決定され(ステップS603;Yes)、キャラクタAによる予告演出を実行することに決定されると(ステップS606)、図44に示すように(1)画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始させた後、(2)キャラクタAを画像表示装置5に表示させる予告演出が実行される。(3)そして、演出制御設定処理において決定された(ステップS504〜S509)ハズレ図柄が導出表示されるとともに、予告決定処理でストックされた(ステップS609)キャラクタAがキャラクタ記憶表示エリア5Aに表示される。
また、キャラクタBによる予告演出を実行することに決定されると(ステップS606)、図45に示すように(1)画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始させた後、(2)キャラクタBを画像表示装置5に表示させる予告演出が実行される。(3)そして、演出制御設定処理において決定された(ステップS504〜S509)ハズレ図柄が導出表示されるとともに、予告決定処理でストックされた(ステップS609)キャラクタBがキャラクタ記憶表示エリア5Aに表示される。
また、キャラクタCによる予告演出を実行することに決定されると(ステップS606)、図46に示すように(1)画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始させた後、(2)キャラクタCを画像表示装置5に表示させる予告演出が実行される。(3)そして、演出制御設定処理において決定された(ステップS504〜S509)ハズレ図柄が導出表示されるとともに、予告決定処理でストックされた(ステップS609)キャラクタCがキャラクタ記憶表示エリア5Aに表示される。
上記のようにして、キャラクタA〜キャラクタCがストックされた状態で、演出制御基板12にて、主基板11からリーチBの可変表示パターンコマンド(8020(h)や8021(h)など)を受信すると、CPU200は図柄制御パターン決定処理を実行する。そして、リーチBの可変表示パターンであるのでステップS621でYesであると判定し、キャラクタ記憶数も3であるのでステップS622でもYesであると判定する。これにより、CPU200はキャラクタを使用するリーチ演出の図柄表示制御パターンを選択し決定する(ステップS624、S627)。例えば、図47に示すように(1)(2)画像表示装置5においてリーチBに対応する演出(例えば所定のキャラクタが敵と対決する演出)が実行され、(3)例えばキャラクタA〜キャラクタCを画像表示装置5に表示させる演出(例えば所定のキャラクタを応援する演出)が実行される。また、この表示例では、リーチ演出に使用したキャラクタをキャラクタ記憶表示エリア5Aから消去する制御がなされている。その後、表示結果が導出表示される。
また、キャラクタA〜キャラクタCがストックされた状態で、演出制御基板12にて、主基板11からリーチCの可変表示パターンコマンドを受信すると、CPU200は図柄制御パターン決定処理を実行する。そして、リーチCの可変表示パターンであるのでステップS621でYesであると判定し、キャラクタ記憶数も3であるのでステップS622でもYesであると判定する。これにより、CPU200はキャラクタを使用するリーチ演出の図柄表示制御パターンを選択し決定する(ステップS624、S627)。なお、リーチCの可変表示時間はリーチBの可変表示時間より長く設定されている。例えば、図48に示すように(1)(2)画像表示装置5においてリーチCに対応する演出(例えば所定のキャラクタが敵と対決する演出)が実行され、(3)所定のキャラクタが敗北する演出を行う。このような対決のリーチ演出では、キャラクタが敗北した場合はずれとなる。従って、この時点で遊技者ははずれになると認識する。(4)その後、キャラクタA〜キャラクタCを画像表示装置5に表示させる演出(例えば所定のキャラクタを応援する演出)が実行され、(5)リーチCに対応する演出(例えば所定のキャラクタが復活する演出)が実行され、リーチ演出が継続される。また、この表示例では、リーチ演出に使用したキャラクタをキャラクタ記憶表示エリア5Aから消去する制御がなされている。その後、表示結果が導出表示される。
また、キャラクタA〜キャラクタCがストックされた状態で、演出制御基板12にて、主基板11からリーチDの可変表示パターンコマンドを受信すると、CPU200は図柄制御パターン決定処理を実行する。そして、リーチDの可変表示パターンであるのでステップS621でYesであると判定し、キャラクタ記憶数も3であるのでステップS622でもYesであると判定する。これにより、CPU200はキャラクタを使用するリーチ演出の図柄表示制御パターンを選択し決定する(ステップS624、S627)。なお、リーチDの可変表示時間はリーチCの可変表示時間より長く設定されている。例えば、図49に示すように(1)(2)画像表示装置5においてリーチDに対応する演出(例えば所定のキャラクタが敵と対決する演出)が実行され、(3)所定のキャラクタが敗北する演出を行う。(4)その後、キャラクタAを画像表示装置5に表示させる演出(例えばキャラクタAが所定のキャラクタを応援する演出)が実行され、(5)リーチDに対応する演出(例えば所定のキャラクタが復活する演出)が実行され、リーチ演出が継続される。(6)その後、所定のキャラクタが再び敗北する演出を行う。(7)そして、キャラクタBとキャラクタCを画像表示装置5に表示させる演出(例えばキャラクタBとキャラクタCが所定のキャラクタを応援する演出)が実行され、(8)リーチDに対応する演出(例えば所定のキャラクタが再び復活する演出)が実行され、リーチ演出が継続される。この表示例では、リーチ演出に使用したキャラクタ毎に、キャラクタ記憶表示エリア5Aから消去する制御がなされている。そして、その後、表示結果が導出表示される。
また、キャラクタA〜キャラクタCがストックされた状態で、演出制御基板12にて、主基板11からリーチEの可変表示パターンコマンドを受信すると、CPU200は図柄制御パターン決定処理を実行する。そして、リーチEの可変表示パターンであるのでステップS621でYesであると判定し、キャラクタ記憶数も3であるのでステップS622でもYesであると判定する。これにより、CPU200はキャラクタを使用するリーチ演出の図柄表示制御パターンを選択し決定する(ステップS624、S627)。なお、リーチEの可変表示時間はリーチDの可変表示時間より長く設定されている。例えば、図50及び図51に示すように(1)(2)画像表示装置5においてリーチEに対応する演出(例えば所定のキャラクタが敵と対決する演出)が実行され、(3)所定のキャラクタが敗北する演出を行う。(4)その後、キャラクタAを画像表示装置5に表示させる演出(例えばキャラクタAが所定のキャラクタを応援する演出)が実行され、(5)リーチEに対応する演出(例えば所定のキャラクタが復活する演出)が実行され、リーチ演出が継続される。(6)その後、所定のキャラクタが再び敗北する演出を行う。(7)そして、キャラクタBを画像表示装置5に表示させる演出(例えばキャラクタBが所定のキャラクタを応援する演出)が実行され、(8)リーチEに対応する演出(例えば所定のキャラクタが再び復活する演出)が実行され、リーチ演出が継続される。(9)その後、所定のキャラクタが再び敗北する演出が行われ、(10)キャラクタCを画像表示装置5に表示させる演出(例えばキャラクタCが所定のキャラクタを応援する演出)が実行され、(11)リーチEに対応する演出(例えば所定のキャラクタが再び復活する演出)が実行され、リーチ演出が継続される。この表示例では、リーチ演出に使用したキャラクタ毎に、キャラクタ記憶表示エリア5Aから消去する制御がなされている。そして、その後、表示結果が導出表示される。
図47〜図51に示したように、演出制御基板11の側でリーチB〜リーチEの可変表示パターンコマンドを受信した場合であって、キャラクタ記憶数が3の場合、その可変表示時間に合わせてキャラクタA〜Cを全て使用させる演出が実行される。なお、図47〜図51に示した例は一例であり、キャラクタA〜Cの一部を使用する演出パターンがあってもよい。そして、使用するキャラクタの組合せや数により信頼度を異ならせるようにしてもよい。また、キャラクタがストックされていないときに、演出制御基板12にてリーチB〜Eの可変表示パターンコマンドを受信した場合については上述の例と異なる演出が実行される。即ち、CPU200は図柄制御パターン決定処理のステップS622でNoであると判定し、キャラクタを使用しないリーチ演出の図柄表示制御パターンを選択し決定する(ステップS625、S627)。この場合、図47〜図51に示した例とは異なる演出が行われることとなる。例えば、図47〜図51では、キャラクタA〜Cが応援する演出を実行していたが、これを実行せずに所定のキャラクタが敗北した状態から復活するような演出を実行するようにすればよい。
また、キャラクタA〜キャラクタCがストックされた状態で、演出制御基板12にて、主基板11から例えばリーチB大当りの可変表示パターンコマンド(8021(h))を受信すると、ステップS422の演出制御設定処理を実行する。そして、CPU200はステップS519にてYesであると判定し、キャラクタ記憶数が3なのでステップS519AにおいてもYesであると判定する。即ち、昇格演出を実行することに決定する。そして、大当り終了後再抽選演出表示(昇格有り)を指定する大当り終了コマンドB002(h)を受信すると、ステップS426の大当り終了演出処理の昇格演出決定処理において、ステップS632〜S635の処理を実行することにより、例えば、キャラクタA〜Cを使用する昇格演出パターンに決定される。この場合、画像表示装置5では、図52に示すように(1)〜(4)可変表示パターンに対応したリーチ演出が実行され、(5)通常大当り図柄が導出表示される。そして、大当り遊技状態となった後、(6)大当り遊技状態が終了した旨の表示がなされる。(7)その後、キャラクタA〜Cを使用する昇格演出が実行され、(8)確変大当り図柄が導出表示されるなど高確率状態に昇格した旨の表示がなされる。このように、大当り開始後再抽選演出表示で昇格演出を実行する場合は、大当り終了演出表示時間の制約があるため、演出に使用するキャラクタを一度に表示させる演出などが実行される。なお、(7)の昇格演出に使用される画像データは、昇格演出パターン毎に用意されていてもよいし、キャラクタ毎に昇格演出用の画像データを用意して、昇格演出に使用するキャラクタに対応する画像データを重畳させて表示するようにしてもよい。また、昇格演出は、大当り終了演出実行中に演出用画像をカットインさせるようにして実行してもよいし、大当り終了演出全体を変更することで実行するようにしてもよい。昇格演出に使用される画像データが昇格演出パターン毎に用意される場合、図16に示したような図柄表示制御パターン(昇格演出時に用いられるもの)が、昇格演出パターン毎に設けられている。例えば、キャラクタA+B+Cを使用する昇格演出パターンでは、キャラクタA+B+Cの3人が敵と戦う演出を行わせるためのデータが用いられる。キャラクタA+Bを使用する昇格演出パターンでは、キャラクタA+Bの2人が敵と戦う演出を行わせるためのデータが用いられる。ただし、昇格演出が一連のムービーにより行われるものである場合には、CPU200はいずれの昇格演出を行うかを特定可能な信号をVDP203に送信するのみで、ムービー再生による表示制御はVDP203が行う。また、昇格演出に使用するキャラクタに対応する画像データを重畳させて表示する場合や、大当り終了演出実行中に演出用画像をカットインさせる場合は、図16に示したような図柄表示制御パターンは、昇格有り、昇格無しで各1つずつ、もしくは複数種類ある場合でも、キャラクタの種類に対応して設けられるものではない。例えばキャラクタA+B+Cを使用する昇格演出パターンでは、共通の昇格演出中の特定のタイミングにおいて、キャラクタA+B+Cのデータを重畳表示させたり、割込表示させたりする。キャラクタA+Bを使用する昇格演出パターンでは、特定のタイミングにおいてキャラクタA+Bを重畳表示させたり、割込表示させたりする。
一方、キャラクタAのみがストックされた状態で、演出制御基板12にて、主基板11から例えばリーチB大当りの可変表示パターンコマンド(8021(h))を受信すると、ステップS422の演出制御設定処理を実行する。そして、CPU200はステップS519にてYesであると判定するが、キャラクタ記憶数が1なのでステップS519AにおいてはNoであると判定する。即ち、昇格演出を実行しないことに決定する。そして、大当り終了後再抽選演出表示(昇格有り)を指定する大当り終了コマンドB002(h)を受信すると、ステップS426の大当り終了演出処理ではステップS536AにてNoであると判定され、昇格演出を伴わない大当り終了演出表示を開始するための設定がなされる(ステップS542A)。この場合、画像表示装置5では、図53に示すように(1)〜(4)可変表示パターンに対応したリーチ演出が実行され、(5)確変大当り図柄が導出表示される。そして、大当り遊技状態となった後、(6)大当り遊技状態が終了した旨の表示がなされ、(7)高確率状態に突入した旨の表示がなされる。
上記実施の形態の図43に示した、昇格演出決定処理では、大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるか否かによって、ステップS632にて図22(A)に示した昇格有り用昇格演出決定用テーブル240、また、ステップS633にて図22(B)に示した昇格無し用昇格演出決定用テーブル241を用いて昇格演出パターンを決定していた。これらの昇格演出決定用テーブルでは、キャラクタの組合せを変えることにより昇格演出パターンを複数用意し、キャラクタの組合せごとに昇格する期待度を変化させていた。昇格演出パターンは、予告演出に使用したキャラクタを用いるものであればこれに限定されない。例えば、ステップS632にて図54(A)に示した昇格有り用昇格演出決定用テーブル243を用いて昇格演出パターンを決定し、また、ステップS633にて図54(B)に示した昇格無し用昇格演出決定用テーブル244を用いて昇格演出パターンを決定するようにしてもよい。図54の例では、昇格演出パターンとして、キャラクタ記憶メモリ217に記憶された順番にキャラクタを表示させる昇格演出パターンと、逆順にキャラクタを表示させる昇格演出パターンと、が用意される。そして、昇格する場合に、記憶された順番にキャラクタを表示させる昇格演出パターンに決定されやすくして、昇格しない場合は、逆順の昇格演出パターンに決定されやすくしている。このように、キャラクタの表示される順番により、昇格する期待度を変化させるようにしてもよい。これによっても、昇格演出パターンの種別毎に昇格する期待度を異ならせることができ、遊技性を向上させることができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態にかかるパチンコ遊技機1では、予告選択処理において、予告で使用するキャラクタをストックして(ステップS609)、昇格演出決定処理において、そのストックしたキャラクタを用いた昇格演出を決定している(ステップS631〜S635)。このように、記憶されているキャラクタに基づいた昇格演出を実行することが可能になり、昇格演出のバリエーションを増やすことができ、演出が単調になることなく遊技の興趣を向上させることができる。
また、予告演出選択処理において、可変表示パターンがはずれの可変表示パターンのときにのみ、予告演出で使用するキャラクタを記憶する(ステップS608、S609)ように構成した。このように、はずれのときの演出内容を記憶し、その記憶内容が昇格演出に反映されるのではずれ変動と昇格演出とに関連性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御設定処理において、主基板11の側で大当り終了後再抽選演出表示(昇格演出)を実行すると決定した場合であって(ステップS518;Yes)、キャラクタ記憶数が2以上ある場合に(ステップS519A;Yes)、演出制御基板12の側で大当り終了後再抽選演出表示を実行すると判定している。キャラクタ記憶数が特定の数(この実施の形態では2)に満たない場合には昇格演出を実行せず、記憶されている所定画像の数が少ない又はない場合に昇格演出を実行する割合を減らすことができるので、演出が不自然になることがない。また、昇格演出のバリエーションを確保することができるので、遊技の興趣を保つことできる。
また、主基板11から送信されたコマンドに基づき、演出制御基板12の側で予告選択処理により予告の有無、予告の種別を決定し、演出制御設定処理により演出パターンを決定している。これにより、各基板の制御負担を分散し軽減させることができる。
また、昇格演出決定処理では、大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるか否かによって異なる昇格演出決定用テーブルにより昇格演出パターンを決定する。従って、昇格演出パターンにより、昇格する期待度を異ならせることができ、いずれのキャラクタの組合せにより昇格演出が実行されるかに遊技者の注意を惹きつけることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図54の例では、昇格演出パターンとして、キャラクタ記憶メモリ217に記憶された順番にキャラクタを表示させる昇格演出パターンと、逆順にキャラクタを表示させる昇格演出パターンと、が用意される。そして、昇格する場合に、記憶された順番にキャラクタを表示させる昇格演出パターンに決定されやすくして、昇格しない場合は、逆順の昇格演出パターンに決定されやすくしている。このように、キャラクタの表示される順番により、昇格する期待度を変化させるようにしてもよい。これによっても、昇格演出パターンの種別毎に遊技者に異なる期待感を与えることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、昇格演出決定処理において、昇格演出パターンを決定した後に、キャラクタ記憶メモリ217の記憶内容を初期化している(ステップS636)。このように、一度使用したキャラクタをクリアすることで、昇格演出のパターンが単調になることを防止でき、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、リーチB〜リーチEの可変表示パターンでは、キャラクタ記憶数が特定の数(この実施の形態では3)になっている場合、特定の数未満のときとは異なる図柄表示制御パターンが用意されている。ステップS622において、キャラクタ記憶数が特定の数となっているか否かを判定しているので、キャラクタ記憶数とリーチ演出とに矛盾が生じることを防止することができる。また、予告演出で使用したキャラクタをリーチ演出に使用するので、予告演出とリーチ演出とに関連性を持たせることができ、演出が単調になることなく遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施の形態では、演出制御設定処理において、キャラクタ記憶数が特定の数に以上の場合は100%昇格演出を実行し、特定の数に満たない場合は昇格演出を実行しないものとしていたが、ステップS519Aにおいてランダムカウンタより所定ランダム値を抽出し、キャラクタ記憶数に応じた判定値により昇格演出を実行するか否かの判定を行うようにしてもよい。例えば、図55に示すような昇格演出実行決定用テーブル245を用いて判定を実行するようにすればよい。図55に示すように、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されているキャラクタに応じて、昇格演出を実行する確率を異ならせるようにすればよい。また、キャラクタ記憶数が0の場合でも昇格演出を実行するようにしてもよい。この場合には、予告演出で使用するキャラクタ以外を用いた昇格演出を実行するようにすればよい。
また、上記実施の形態の図43に示した、昇格演出決定処理では、キャラクタ記憶数が2の場合、昇格演出パターンを決定するためのテーブルとして、図22(C)に示す昇格演出決定用テーブル242が設定されるとして説明した。これに限定されず、キャラクタ記憶数が2の場合においても、大当り終了後再抽選演出表示により行われる再抽選の結果が、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態から高確率状態に昇格させるものであるか否かによって昇格演出決定用テーブルを変えるようにしてもよい。例えば、図56(A)〜(C)に示す昇格有り用昇格演出決定用テーブル246〜248を、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されているキャラクタに応じてステップS632の処理で設定するようにすればよい。また、(D)〜(F)に示す昇格無し用昇格演出決定用テーブル249〜251を、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されているキャラクタに応じてステップS633の処理で設定するようにすればよい。
キャラクタを使用しない昇格演出パターン、キャラクタを1つ使用する昇格演出パターン、キャラクタを2つ使用する昇格演出パターン、及びキャラクタを3つ使用する昇格演出パターンを用意する場合、キャラクタを1つずつ表示させていく昇格演出を実行するようにしてもよい。大当り終了演出表示時間は限られているため、この場合は、例えば、大当り遊技状態のラウンド中から大当り終了演出表示にかけて昇格演出を開始するようにすればよい。例えば、図57に示すように、昇格演出を大当り遊技状態の13ラウンドから開始するようにすればよい。図57(A)に示すように、キャラクタを使用しない昇格演出パターンでは、大当り遊技状態の13ラウンドに主人公と敵の対決を開始させて、昇格成功なら主人公が勝つ演出を実行し、昇格失敗の場合主人公が負ける演出を実行する。
図57(B)に示すように、キャラクタを1つ(キャラクタA)を使用する昇格演出パターンでは、大当り遊技状態の13ラウンドに主人公と敵の対決を開始させて、主人公が倒れる演出を実行する。そして14ラウンドの開始時にキャラクタAが主人公を助けるなどの演出を実行し、続いて主人公が立ち上がる演出を実行する。そして、主人公とキャラクタAとが敵と対決する演出を実行する。その後、昇格成功なら主人公が勝つ演出を実行し、昇格失敗の場合主人公が負ける演出を実行する。図57(B)に示すように、キャラクタを1つ(キャラクタA)を使用する昇格演出パターンでは、大当り遊技状態の13ラウンドに主人公と敵の対決を開始させて、主人公が倒れる演出を実行する。14ラウンドの開始時にキャラクタAが主人公を助けるなどの演出を実行し、続いて主人公が立ち上がる演出を実行する。そして、主人公とキャラクタAとが敵と対決する演出を実行する。その後、昇格成功なら主人公が勝つ演出を実行し、昇格失敗の場合主人公が負ける演出を実行する。図57(C)に示すように、キャラクタを2つ(キャラクタAとB)を使用する昇格演出パターンでは、14ラウンドの途中まではキャラクタAを使用する昇格演出パターンと同様の演出を行う。そして、14ラウンドの最後に主人公とキャラクタAが倒れる演出を実行する。15ラウンドの開始時にキャラクタBが主人公とキャラクタAを助けるなどの演出を実行し、続いて主人公とキャラクタAが立ち上がる演出を実行する。そして、主人公とキャラクタAとキャラクタBとが敵と対決する演出を実行する。その後、昇格成功なら主人公が勝つ演出を実行し、昇格失敗の場合主人公が負ける演出を実行する。図57(D)に示すように、キャラクタを3つ(キャラクタAとBとC)を使用する昇格演出パターンでは、15ラウンドの途中まではキャラクタAとBを使用する昇格演出パターンと同様の演出を行う。そして、15ラウンドの最後に主人公とキャラクタAとキャラクタBとが倒れる演出を実行する。大当り終了演出表示の開始時にキャラクタCが主人公とキャラクタAとキャラクタBを助けるなどの演出を実行し、続いて主人公とキャラクタAとキャラクタBとが立ち上がる演出を実行する。そして、主人公とキャラクタAとキャラクタBとキャラクタCが敵と対決する演出を実行する。その後、昇格成功なら主人公が勝つ演出を実行し、昇格失敗の場合主人公が負ける演出を実行する。このように大当りラウンド中から昇格演出を実行し、昇格演出の実行時間を確保するようにしてもよい。
また、昇格演出の実行の有無は、主基板11の決定結果(特別図柄決定処理のステップS322、S323の決定結果)に基づき、演出制御基板12の側において決定していた(演出制御設定処理のステップS519、S519A)。この実行の有無について演出制御基板12の側のみで決定するようにしてもよい。例えば、特別図柄決定処理において、ステップS319で確変確定フラグがオン状態であると(ステップS319;Yes)、ステップS322、S323の処理は実行せず、確変大当りであることを示す表示結果コマンドを送信可能に設定して処理を終了する。そして、演出制御設定処理のステップS519において、表示結果を判定する処理に代えて、ランダムカウンタ211から抽出したランダムの値に基づき、昇格演出を実行するか否かを判定するようにすればよい。この場合、大当り終了後再抽選演出表示(昇格演出)の実行を伴わない大当り終了演出表示の実行時間を、大当り終了後再抽選演出表示(昇格演出)の実行を伴う大当り終了演出表示の実行時間と同じ時間(例えば12秒)を設定するようにする。
また、パチンコ遊技機1に遊技者の操作に基づく操作信号を演出制御基板11に送出可能な操作手段を設け、該操作手段の操作に基づいて、昇格演出パターンを決定するようにしてもよい。例えば、昇格演出決定処理のステップS632、S633において、操作手段による操作があったか否かにより、異なる昇格演出決定用テーブルを設定するようにすればよい。
また、上記実施の形態において、演出制御基板12側のCPU200は、主基板11から送信される可変表示開始コマンド80XX(h)に基づいて大当り開始前再抽選演出表示の実行の有無を判定し、表示結果コマンド90XX(h)に基づいて大当り終了後再抽選演出表示の実行の有無を判定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば可変表示開始コマンド80XX(h)から、大当り開始前再抽選演出表示の実行の有無と、大当り終了後再抽選演出表示の実行の有無と、の双方を特定できるようにしてもよい。
この場合には、図58に示すように、3種類の表示結果コマンド90XX(h)を設けるようにし、このうち、コマンド9000(h)は、飾り図柄の可変表示結果が大当りとならないことを示しものとし、コマンド9001(h)は、大当り終了後の遊技状態が高確率状態にならないことを示すものとし、コマンド9002(h)は、大当り終了後の遊技状態が高確率状態になることを示すものとすればよい。
また、可変表示パターンテーブル141には、図59に示すように、通常ハズレ時可変表示パターン及びリーチA〜Eのリーチ時可変表示パターンに加えて、大当り開始前再抽選演出表示と大当り終了後再抽選演出表示との実行を共に伴わないリーチA〜リーチEの大当り時可変表示パターンと、大当り開始前再抽選演出表示の実行のみを伴うリーチAの大当り時可変表示パターンと、大当り終了後再抽選演出表示の実行のみを伴うリーチA〜リーチEの大当り時可変表示パターンと、大当り開始前再抽選演出表示と大当り終了後再抽選演出表示との実行を共に伴うリーチAの大当り時可変表示パターンと、からなる可変表示パターンテーブル141を格納しておく。
さらに、可変表示パターン決定用テーブルメモリ115には、図9(A)に示すリーチ時可変表示パターン決定用テーブル150と、図60に示す通常大当り時可変表示パターン決定用テーブル152と、図61に示す確変大当り時可変表示パターン決定用テーブル153と、を格納しておく。
そして、図27に示すステップS214の特別図柄判定処理では、図28のステップS316の確定図柄決定処理の後、図62に示すように、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS331)、オフであれば(ステップS331;No)、ハズレの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9000(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定するようにする(ステップS332)。
一方、大当りフラグがオンのときには(ステップS331;Yes)、さらに確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS333)、確変確定フラグがオフであれば(ステップS333;No)、通常大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定するようにする(ステップS334)。
一方、確変確定フラグがオンのときには(ステップS333;Yes)、確変大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9002(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定するようにする(ステップS335)。
また、図25に示すステップS111の可変表示パターン設定処理では、図63に示すように、まず、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判別する(ステップS261)。大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、さらに確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定するようにする(ステップS262)。このとき、確変確定フラグがオフであれば(ステップS262;No)、図60に示す通常大当り時可変表示パターン決定用テーブル152を設定するようにし(ステップS263)、オンであれば(ステップS262;Yes)、図61に示す確変大当り時可変表示パターン決定用テーブル153を設定するようにする(ステップS264)。
続いて、CPU103は、ランダムカウンタ111よりランダムR5の値を抽出し(ステップS265)、抽出したランダムR5の値に基づいて、ステップS263又はS264の処理にて設定した可変表示パターン決定用テーブルのうちから、今回の特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示で使用する可変表示パターンを選択決定するようにする(ステップS266)。
そして、この選択決定された可変表示パターンが大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴うものであるか否かを判定し(ステップS267)、伴うのであれば(ステップS267;Yes)、フラグメモリ117に設けられている大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態に設定するようにし(ステップS268)、伴わないのであれば(ステップS267;No)、ステップS268の処理をスキップするようにする。
その後、ステップS266の処理にて選択決定された可変表示パターンに対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルにセットするなどして、可変表示開始コマンド80XX(h)を演出制御基板12に対して送信可能に設定するようにする(ステップS269)。この後、今回の特図ゲームで用いられる可変表示パターンにおける特別図柄の可変表示時間に対応したタイマ初期値が、各種タイマ118に設けられた可変表示時間タイマに設定される(ステップS270)。また、このときには、特別図柄表示装置4において特別図柄の可変表示を開始させるための設定なども行われる。その後、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である「2」に更新して、可変表示パターン設定処理を終了するようにする(ステップS271)。
そして、図36に示すステップS422の演出制御設定処理では、図64に示すように、まず、図38のステップS502の処理にて大当り時可変表示パターンであると判定されたときには(ステップS502;Yes)、さらにこの大当り時可変表示パターンが大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものであるか否かを判定するようにする(ステップS551)。
大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものであれば(ステップS551;Yes)、CPU200は、ランダムカウンタ211よりランダムR13の値を抽出し(ステップS552)、抽出したランダムR13の値に基づき、図17(C)に示す仮停止飾り図柄決定用テーブル232を用いて、大当り組合せとなる仮停止図柄を決定するようにする(ステップS553)。一方、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴わない大当り時可変表示パターンであれば(ステップS551;No)、CPU200は、ステップS552及びS553の処理をスキップするようにする。
さらに、CPU200は、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴う大当り時可変表示パターンであるか否かを判定し(ステップS554)、大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴う大当り時可変表示パターンであれば(ステップS554;Yes)、さらにキャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタの数(キャラクタ記憶数)が2以上であるか否かを判定する(ステップS554A)。大当り終了後再抽選演出表示の実行を伴わない大当り時可変表示パターンであれば(ステップS554;No)、またはキャラクタ記憶数が2以上でないときには(ステップS554A;No)、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231を設定する(ステップS555)。キャラクタ記憶数が2以上であるときには(ステップS554A;Yes)、大当り終了後再抽選演出表示を実行するものと判定して昇格演出実行フラグをセットして(ステップS554B)、図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230を設定するようにする(ステップS556)。
その後、CPU200は、ランダムカウンタよりランダムR10の値を抽出し(ステップS557)、抽出したランダムR10の値に基づき、ステップS555又はS556の処理にて設定した確定飾り図柄決定用テーブルを用いて、大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定するようにする(ステップS558)。
このようにすれば、演出制御基板12のCPU200は、主基板11から送信された可変表示開始コマンド80XX(h)により、大当り開始前再抽選演出表示と大当り終了後再抽選演出表示との実行の指令の双方がなされた場合、であってキャラクタ記憶数が2以上である場合、表示結果コマンド90XX(h)により指定された表示結果が確変大当りであっても、大当り開始前再抽選演出表示では、再可変表示後に通常大当り組合せとなる飾り図柄を画像表示装置5に導出表示させて、飾り図柄の可変表示結果を通常大当りから確変大当りに昇格させず、その後に実行される大当り終了後再抽選演出表示において、大当り終了後の遊技状態を、飾り図柄の可変表示結果に対応する通常遊技状態から高確率状態に昇格させる。これにより、大当り開始前再抽選演出表示において、再可変表示後に確変大当り組合せとなる飾り図柄が導出表示されて確変大当りに昇格させた後に、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるといった不都合を防止することができる。
また、演出制御基板12のCPU200は、大当り開始前再抽選演出表示を実行するか否かと、大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否かと、を可変表示開始コマンド80XX(h)から特定することができる。このため、大当り開始前再抽選演出表示の実行を指令する演出制御コマンドや、大当り終了後再抽選演出表示の実行を指令する演出制御コマンドなどを別個設けなくても、大当り開始前再抽選演出表示や、大当り終了後再抽選演出表示を実行することができるようになる結果、パチンコ遊技機1は、演出制御コマンドの種類を減少させることができる。
さらに、可変表示開始コマンド80XX(h)を、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示結果をハズレとするか大当りとするか、ハズレの場合にリーチとするか否か、及び、大当りの場合に大当り開始前再抽選演出表示を実行するか否か、に加え、さらに大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態とするか高確率状態とするかを示すものとし、表示結果コマンド90XX(h)を、画像表示装置5による飾り図柄の可変表示結果を示すものとしてもよい。この場合、可変表示開始コマンド80XX(h)が指定する可変表示パターンが通常大当り時可変表示パターンのときには、演出制御基板12側のCPU200は、大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態にするものと特定するようにし、確変大当り時可変表示パターンのときには、大当り終了後の遊技状態を高確率状態にするものと特定するようにすればよい。そして、可変表示開始コマンド80XX(h)が指定する可変表示パターンが通常大当り時可変表示パターンのときや、可変表示開始コマンド80XX(h)が指定する可変表示パターンが確変大当り時可変表示パターンであり、且つ表示結果コマンド90XX(h)によって示される飾り図柄の可変表示結果が通常大当りであるときには、大当り終了後再抽選演出表示を実行するようにすればよい。
この場合には、図65に示すように、3種類の表示結果コマンド90XX(h)を設けるようにし、このうち、コマンド9000(h)は、飾り図柄の可変表示結果が大当りとならないことを示すものとし、コマンド9001(h)は、飾り図柄の可変表示結果が通常大当りとなることを示すものとし、コマンド9002(h)は、飾り図柄の可変表示結果が確変大当りとなることを示すものとすればよい。また、可変表示パターン決定用テーブルメモリ115には、図9(A)に示すリーチ時可変表示パターン決定用テーブル150と、図66に示す通常大当り時可変表示パターン決定用テーブル154と、図67に示す確変大当り時可変表示パターン決定用テーブル155と、を格納しておく。
そして、図27に示すステップS214の特別図柄判定処理では、図28のステップS316の確定図柄決定処理の後、図68に示すように、フラグメモリ117に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS341)、オフであれば(ステップS341;No)、ハズレの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9000(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定するようにする(ステップS342)。
一方、大当りフラグがオンのときには(ステップS341;Yes)、さらに確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS343)、確変確定フラグがオフであれば(ステップS343;No)、フラグメモリ117に設けられた大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットすると共に(ステップS344)、通常大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS345)。
一方、確変確定フラグがオンのときには(ステップS343;Yes)、ランダムカウンタ111よりランダムR6の値を抽出し(ステップS346)、抽出したランダムR6の値に基づき、図10に示す大当り終了後再抽選演出表示実行決定用テーブル160を用いて、大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否かを決定する大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理を実行する(ステップS347)。
ステップS347の大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理にて大当り終了後再抽選演出表示を実行しない旨の決定がなされた場合には(ステップS348;No)、大当り終了後再抽選演出表示の実行指令を含まない確変大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9002(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS349)。
一方、ステップS347の大当り終了後再抽選演出表示実行決定処理にて大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときには(ステップS348;Yes)、フラグメモリ117に設けられた大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットすると共に(ステップS350)、通常大当りの表示結果に対応する制御データを、所定のコマンド送信テーブルに設定するなどして、表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出可能に設定する(ステップS351)。
そして、図36に示すステップS422の演出制御設定処理では、図69に示すように、まず、図38のステップS502の処理にて大当り時可変表示パターンであると判定されたときには(ステップS502;Yes)、さらにこの大当り時可変表示パターンが大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものであるか否かを判定するようにする(ステップS561)。
大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴うものであれば(ステップS561;Yes)、CPU200は、ランダムカウンタ211よりランダムR13の値を抽出し(ステップS562)、抽出したランダムR13の値に基づき、図17(C)に示す仮停止飾り図柄決定用テーブル232を用いて、大当り組合せとなる仮停止図柄を決定するようにする(ステップS563)。一方、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが大当り開始前再抽選演出表示の実行を伴わない大当り時可変表示パターンであれば(ステップS561;No)、CPU200は、ステップS562及びS563の処理をスキップするようにする。
さらに、CPU200は、ステップS501の処理にて特定した可変表示パターンが確変大当り時可変表示パターンであるか否かを判定し(ステップS564)、確変大当り時可変表示パターンであれば(ステップS564;Yes)、続いて、例えばRAM202の表示結果格納エリアに格納された表示結果コマンドのEXTデータを読み取るなどして、表示結果を特定する(ステップS565)。そして、ステップS565の処理にて特定した表示結果が通常大当りであるか確変大当りであるかを判定するようにする(ステップS566)。
ステップS565の処理にて特定した表示結果が確変大当りであるときには(ステップS566;Yes)、可変表示開始コマンド80XX(h)によって示される可変表示パターンの種類と、表示結果コマンド90XX(h)によって示される飾り図柄の可変表示結果と、が共に確変大当りで合致していることから、大当り終了後再抽選演出表示が実行されないものと判断される。この結果、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとしては、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231が設定されることとなる(ステップS567)。
これに対し、ステップS565の処理にて特定した表示結果が通常大当りであるときには(ステップS566;No)、可変表示開始コマンド80XX(h)によって示される可変表示パターンが確変大当り時可変表示パターンとなっており、表示結果コマンド90XX(h)によって示される飾り図柄の可変表示結果が通常大当りとなっていることから、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるものと判断される。このとき、CPU200は、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されるキャラクタ記憶数が2以上であるか否かを判定する(ステップS566A)。キャラクタ記憶数が2以上でないときには(ステップS566A;No)、大当り終了後再抽選演出表示を実行しないと判定して、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(B)に示す確変大当り時確定飾り図柄決定用テーブル231を設定する(ステップS567)。また、キャラクタ記憶数が2以上であるときには(ステップS566A;Yes)、大当り終了後再抽選演出表示を実行するものと判定して昇格演出実行フラグをセットして(ステップS566B)、可変表示時間経過時に導出表示される確定飾り図柄を決定するためのテーブルとしては、図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230が設定されることとなる(ステップS568)。
その後、CPU200は、ランダムカウンタよりランダムR10の値を抽出し(ステップS569)、抽出したランダムR10の値に基づき、ステップS567又はS568の処理にて設定した確定飾り図柄決定用テーブルを用いて、大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定するようにする(ステップS570)。
このようにすれば、演出制御基板12のCPU200は、主基板11から送信された可変表示開始コマンド80XX(h)により、大当り開始前再抽選演出表示の実行の指令がなされ、可変表示開始コマンド80XX(h)が示す可変表示パターンの種類と表示結果コマンド90XX(h)が示す可変表示結果とに基づいて大当り終了後再抽選演出表示が実行されるものと判断した場合であって、キャラクタ記憶数が2以上であるときには、大当り開始前再抽選演出表示では、再可変表示後に通常大当り組合せとなる飾り図柄を画像表示装置5に導出表示させて、飾り図柄の可変表示結果を通常大当りから確変大当りに昇格させず、その後に実行される大当り終了後再抽選演出表示において、大当り終了後の遊技状態を、飾り図柄の可変表示結果に対応する通常遊技状態から高確率状態に昇格させる。これにより、大当り開始前再抽選演出表示において、再可変表示後に確変大当り組合せとなる飾り図柄が導出表示されて確変大当りに昇格させた後に、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるといった不都合を防止することができる。
また、演出制御基板12のCPU200は、大当り開始前再抽選演出表示を実行するか否かを可変表示開始コマンド80XX(h)から特定することができ、大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否かを可変表示開始コマンド80XX(h)と表示結果コマンド90XX(h)とから特定することができる。このため、大当り開始前再抽選演出表示の実行を指令する演出制御コマンドや、大当り終了後再抽選演出表示の実行を指令する演出制御コマンドなどを別個設けなくても、大当り開始前再抽選演出表示や、大当り終了後再抽選演出表示を実行することができるようになる結果、パチンコ遊技機1は、演出制御コマンドの種類を減少させることができる。
また、上記実施の形態において、図27に示すステップS214の特別図柄判定処理では、ステップS317及びS319の処理にて飾り図柄の可変表示結果が通常大当りであると判定されたときには、常に大当り終了後再抽選演出表示フラグがオン状態にセットされ(ステップS320)、大当り終了後再抽選演出表示の実行指令を伴う表示結果コマンド9001(h)が主基板11から演出制御基板12に対して送出される(ステップS321)ものとして説明した。即ち、上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が通常大当りのときには、常に大当り終了後再抽選演出表示が実行されるものとして説明した。
しかしながら、本発明は、これに限定されず、例えばステップS317及びS319の処理にて飾り図柄の可変表示結果が通常大当りであると判定されたときにも、ランダムカウンタ111より抽出したランダムR6の値に基づいて、大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否か決定を行うようにしてもよい。そして、大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときには、大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットした後(ステップS320)、表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出するようにし、実行しない旨の決定がなされたときには、大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットすることなく、表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出するようにすればよい。このようにすれば、飾り図柄の可変表示結果が通常大当りの場合であっても、大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときのみ、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるようにすることができる。演出制御基板12の側においては、上記実施の形態では、演出制御設定処理のステップS518の処理において表示結果が通常大当りであると判定されたときには(ステップS518;No)、大当り終了後再抽選演出表示(昇格演出)を実行するものと判定して昇格演出実行フラグをセットして(ステップS519B)、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図17(A)に示す通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230を設定していた(ステップS521)。表示結果が通常大当りのときには、常に大当り終了後再抽選演出表示が実行されるものとしない場合は、表示結果が通常大当りであると判定されたときにも(ステップS518;No)、ステップS519Aと同様にキャラクタ記憶数が特定の数(例えば2)以上であるか否かを判定して、昇格演出を実行する否かを判定するようにすればよい。そして、キャラクタ記憶数が特定の数(例えば2)以上である場合、(昇格演出)を実行するものと判定して昇格演出実行フラグをセットして、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230を設定し、キャラクタ記憶数が特定の数未満である場合、昇格演出を実行しないものと判定して昇格演出実行フラグをセットせず、確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして通常大当り時確定飾り図柄決定用テーブル230を設定するようにすればよい。
また、上述の可変表示開始コマンド80XX(h)から、大当り開始前再抽選演出表示の実行の有無と、大当り終了後再抽選演出表示の実行の有無と、の双方を特定できるようにした変形例の場合には、飾り図柄の可変表示結果が通常大当りのときにも、図61に示す確変大当り時可変表示パターン決定用テーブル153を用いるようにすればよい。このようにすれば、飾り図柄の可変表示結果が通常大当りの場合であっても、大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときのみ、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるようにすることができる。
さらに、上述のように大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態とするか高確率状態とするかを特定可能な可変表示コマンド80XX(h)を用いた変形例の場合には、例えばステップS341の処理にて特図ゲームの可変表示結果が大当りである旨の判定がなされ、ステップS343の処理にて大当り終了後の遊技状態を通常遊技状態とする旨の判定がなされたときにも、ランダムカウンタ111より抽出したランダムR6の値に基づいて、大当り終了後再抽選演出表示を実行するか否か決定を行うようにすればよい。そして、大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときには、大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットした後(ステップS344)、通常大当りの表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出するようにし、実行しない旨の決定がなされたときには、大当り終了後再抽選演出表示フラグをオン状態にセットすることなく、通常大当りの表示結果コマンド9001(h)を演出制御基板12に対して送出するようにすればよい。このようにすれば、飾り図柄の可変表示結果が通常大当りの場合であっても、大当り終了後再抽選演出表示を実行する旨の決定がなされたときのみ、大当り終了後再抽選演出表示が実行されるようにすることができる。
上記実施の形態は、ストックしたキャラクタを使用した昇格演出は大当り終了後再抽選演出表示において実行していたが、これに限定されず、大当り開始前再抽選演出表示において実行するようにしてもよい。この場合、演出制御設定処理のステップS514にて、キャラクタ記憶数が特定の数(例えば2)以上であるか否かについても判定するようにする。そして、リーチA大当り(大当り開始前再抽選演出表示有り)の可変表示パターンであって、キャラクタ記憶数が特定の数以上であるときに、ステップS514にてYesであると判定するようにすればよい。また、ステップS524の図柄制御パターン決定処理のステップS627の処理において、リーチA大当り(大当り開始前再抽選演出表示有り)の可変表示パターンであるか否か、及び、キャラクタ記憶数が特定の数以上であるか否かを判定し、共にYesである場合キャラクタ記憶メモリ217に記憶されたキャラクタを使用した昇格演出を含む図柄表示制御パターンを決定するようにすればよい(例えば昇格演出決定処理を実行する)。このときに、昇格演出を実行することを示すフラグをオン状態にセットして、リーチ演出などを決定する処理でこのフラグをチェックしてリーチ演出などではキャラクタを使用しないようにする。なお、大当り開始前再抽選演出表示で昇格演出を実行する場合は、可変表示時間の制約があるため、ストックしたキャラクタを一度に表示させる演出などが実行される。また、大当り遊技状態終了後の最初の可変表示において、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されたキャラクタを使用した昇格演出を実行するようにしてもよい。この場合も、大当り遊技状態終了後の最初の可変表示に対応するステップS627において、キャラクタ記憶メモリ217に記憶されたキャラクタを使用した昇格演出を含む図柄表示制御パターンを決定するようにすればよい。
さらに、上記実施の形態では、特別遊技状態報知演出としての昇格演出は、演出制御基板12側のCPU200が主基板11から大当り終了コマンドB0XX(h)を受信したときに、大当り終了後再抽選演出表示として実行されるものとして説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば大当り遊技状態中に主基板11から演出制御基板12に対して送出される大当りラウンド数指示コマンドや、ラウンド遊技終了コマンドなどを受信したときに、特別遊技状態報知演出を実行するものとしてもよい。ここで、大当りラウンド数指示コマンドは、大当り遊技状態において開始されるラウンドの回数を示すものであり、ラウンド遊技終了コマンドは、ラウンド遊技が終了したことを示すものである。そして、このようにする場合には、大当りラウンド数指示コマンド及びラウンド遊技終了コマンドを、特別遊技状態報知演出の実行の有無を示すようなものとすればよい。
また、例えばランダムカウンタ111より抽出した所定の乱数値に基づいて、大当りラウンド数指示コマンドと、ラウンド遊技終了コマンドと、大当り終了コマンドと、のうちから選択決定したコマンドがCPU200によって受信されたときに、特別遊技状態報知演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者が特別遊技状態報知演出の開始タイミングを特定しづらくなる結果、遊技者に特別遊技状態報知演出がなされるか否かについて興味を持たせることができるなど、遊技の興趣をより一層高めることができる。
さらに、特別遊技状態報知演出の実行指令を含む大当りラウンド数指示コマンド及びラウンド遊技終了コマンドを主基板11から演出制御基板12に送信して、ラウンド中やラウンド間のインターバルにおいて特別遊技状態報知演出を実行する場合には、何ラウンド目で特別遊技状態報知演出の実行を開始するかを、例えばランダムカウンタ111より抽出した所定の乱数値に基づいて決定するようにしてもよい。このときには、乱数値に基づいて決定したラウンド数をRAM102などに設けられた所定のカウンタにセットし、ラウンド遊技が終了する毎にカウンタのカウント値を1ずつ減算するようにすればよい。
そして、カウンタにおけるカウント値が「0」となったときには、特別遊技状態報知演出の実行指令を含む大当りラウンド数指示コマンド、或いはラウンド遊技終了コマンドを演出制御基板12に対して送出可能に設定すると共に、RAM102などに設けられた所定の特別遊技状態報知演出時間タイマに例えば12秒に対応するタイマ初期値をセットして、特別遊技状態報知演出時間タイマによる計測をスタートさせるようにすればよい。
これに対して、演出制御基板12の側では、CPU200が特別遊技状態報知演出の実行指令を含む大当りラウンド数指示コマンド、或いはラウンド遊技終了コマンドを主基板11から受信したとき、画像表示装置5による特別遊技状態報知演出の実行を開始させると共に、RAM202などに設けられた所定の特別遊技状態報知演出時間タイマに例えば12秒に対応するタイマ初期値をセットして、特別遊技状態報知演出時間タイマによる計測をスタートさせるようにすればよい。
演出制御基板12がラウンド遊技終了コマンドを受信したときに特別遊技状態報知演出の実行を開始させることにより、ラウンド間のインターバルにおいて特別遊技状態報知演出を実行させるようにする場合には、特別遊技状態報知演出の終了後に次のラウンド遊技が開始されるように、RAM102に設けられた特別遊技状態報知演出時間タイマがタイムアウトしたときに大当りラウンド数指示コマンドを送出するようにすればよい。
また、図8に示す可変表示パターンテーブル140では、通常ハズレに対応するパターンとして、可変表示パターン#1のみが用意されているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、リーチ時可変表示パターンなどと同様に、通常時可変表示パターンを複数用意してもよい。例えば、高確率状態では、通常遊技状態にて用いられる可変表示パターンに比べて特別図柄の可変表示時間が短い可変表示パターンが、通常時可変表示パターンとして用いられるようにしてもよい。あるいは、通常遊技状態で使用される通常ハズレに対応するパターンを複数用意しておき、リーチ時可変表示パターンなどと同様に、ランダムR5に基づき、所定の通常時可変表示パターン決定用テーブルを参照して特図ゲームなどで用いる可変表示パターンを決定するようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、特別遊技状態は、高確率状態であったが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるようにする時短短縮状態であってもよい。
また、上記実施の形態における大当り開始前再抽選演出表示や大当り終了後再抽選演出表示は、大当り終了後の遊技状態を、遊技者にとって不利な通常遊技状態から、遊技者にとって有利な高確率状態に昇格させる演出表示であるとして説明した。しかしながら、本発明の特別遊技状態報知演出は、これに限定されるものではなく、例えば大当り遊技を、不利なものから有利なものに昇格させる演出表示であるものとしてもよい。具体的には、大当り遊技状態の開始時に画像表示装置5による表示で報知されたラウンド数や大入賞口の開放時間を、再抽選により昇格させるような演出表示を行うものとしてもよい。例えば大当り遊技状態の開始時にラウンド数を「7」回と報知しておき、その後所定の再抽選演出表示を画像表示装置5にて実行してラウンド数が「15」回に昇格させた旨を報知するようにする態様であってもよいし、また、大当り遊技状態の開始時に大入賞口の開放時間を「15」秒と報知しておき、その後所定の再抽選演出表示を画像表示装置5にて実行して大入賞口の開放時間が「30」秒に昇格した旨を報知するような態様であってもよい。
さらに、特別遊技状態報知演出は、有利度合いが不利なものから有利なものへと昇格するものであれば任意であり、その他のものであっても構わない。
上記実施の形態では、VDP203や音声データ出力回路206やランプデータ出力回路207が演出制御基板12に搭載され、CPU200が、VDP203に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示制御を行ったり、音声データ出力回路206から音声出力回路13に音声データを出力させるなどして音声出力制御を行ったり、ランプデータ出力回路207からランプドライバ回路14にランプデータを出力させるなどしてランプ点灯制御を行ったりしていた。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばVDP203や音声データ出力回路206やランプデータ出力回路207が、演出制御基板12とは別個に配置された制御基板に搭載されてもよい。
例えば、図70に示すように、VDP203が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としての表示制御基板15に搭載される場合、この表示制御基板15には、演出制御基板12からの表示制御コマンドが、上記実施の形態における描画指令に相当する制御信号として送信される。表示制御基板15には、表示制御基板15における動作を制御する表示制御マイクロコンピュータ208やCGROM204やVRAM205も搭載さる。表示制御基板15において、表示制御マイクロコンピュータ208が、表示制御コマンドに対応した処理を実行することにより、画像表示装置5の表示制御を、演出制御基板12とは別個に配置された表示制御基板15の側にて実行するようにすればよい。この場合、演出制御基板12には、上記表示制御コマンドの決定と送信を行う演出制御用マイクロコンピュータ209が搭載される。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ209は、昇格演出を実行するか否かの判定(図39のステップS518〜S519Aに対応する処理)、昇格演出の種類の決定(図42のステップS541Aに対応する処理)、予告演出の実行及び種類の決定(図37のステップS601〜S609に対応する処理)などを実行し、各演出の有無や演出の種類に対応した表示制御コマンドを送信する。そして、表示制御基板15の側で表示制御コマンドに基づいて、予告演出のキャラクタの表示や昇格演出を実行する(図36のステップS423や図42のS542に対応する処理を実行する)。なお、予告演出や昇格演出をカットインや重畳表示で行うのみで、演出の種類により音やランプの演出態様を異ならせない場合には、演出制御基板12は演出制御コマンドの全部または一部をそのまま表示制御コマンドとして表示制御基板15に送信し、表示制御基板15の側で予告演出や昇格演出の実行の有無や種類を決定するようにしてもよい。また、このとき演出制御用マイクロコンピュータ209は、音声データ出力回路206から音声出力回路13に音声データを出力させるなどして音声出力制御を行ったり、ランプデータ出力回路207からランプドライバ回路14にランプデータを出力させるなどしてランプ点灯制御を行ったりする。
音声データ出力回路206が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としての音制御基板に搭載される場合、この音制御基板には、演出制御基板12からの音制御コマンドが、上記実施の形態における音声データに相当する制御信号として送信される。音制御基板には、音制御基板における動作を制御する音声制御部も搭載さる。音制御基板において、音制御コマンドに対応した処理を実行することにより、音声出力回路13を介したスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御を、演出制御基板12とは別個に配置された音制御基板の側にて実行するようにすればよい。この場合、演出制御基板12には、上記音制御コマンドの決定と送信を行う演出制御用マイクロコンピュータ209が搭載される。なお、演出制御基板12は演出制御コマンドの全部または一部をそのまま音制御コマンドとして音制御基板に送信し、音制御基板の側で音声出力動作を決定するようにしてもよい。また、このとき演出制御用マイクロコンピュータ209は、VDP203に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示制御を行ったり、ランプデータ出力回路207からランプドライバ回路14にランプデータを出力させるなどしてランプ点灯制御を行ったりする。
ランプデータ出力回路207が演出制御基板12とは別個に配置された制御基板としてのランプ制御基板に搭載される場合、このランプ制御基板には、演出制御基板12からランプ制御コマンドが、上記実施の形態におけるランプデータに相当する制御信号として送信される。ランプ制御基板には、ランプ制御基板における動作を制御するためのランプ制御部も搭載される。ランプ制御基板において、ランプ制御コマンドに対応した処理を実行することにより、ランプドライバ回路14を介した遊技効果ランプ9における点灯動作等の制御を、演出制御基板12とは別個に配置されたランプ制御基板の側にて実行するようにすればよい。この場合、演出制御基板12には、上記ランプ制御コマンドの決定と送信を行う演出制御用マイクロコンピュータ209が搭載される。なお、演出制御基板12は演出制御コマンドの全部または一部をそのままランプ制御コマンドとしてランプ制御基板に送信し、ランプ制御基板の側で遊技効果ランプ9における点灯動作等を決定するようにしてもよい。また、このとき演出制御用マイクロコンピュータ209は、VDP203に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示制御を行ったり、音声データ出力回路206から音声出力回路13に音声データを出力させるなどして音声出力制御を行ったりする。
表示制御基板15や音制御基板、ランプ制御基板などが演出制御基板12とは別個に配置される場合、演出制御基板12に搭載されたCPU200(または演出制御用マイクロコンピュータ209)は、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出態様の一部又は全部を決定するための処理を実行すればよい。また、表示制御基板15、音制御基板、ランプ制御基板などが演出制御基板12とは別個に配置される場合は、これらのうち1つの基板が別個に配置される場合に限定されず、例えば、演出制御基板12の他に表示制御と音制御とを実行可能な基板が設けられてもよく、これらの組合せは任意である。また、上流の基板として演出の制御を統括する基板(演出統括基板)を設け、下流の基板として各演出装置の動作を制御(表示制御、音制御、ランプ制御)する基板を1または複数設けるようにしてもよい。この場合は、演出(予告演出、リーチ演出、昇格演出など)の実行の有無や演出の種別を演出統括基板で決定し、決定された演出に対応する制御を下流の基板において実行するようにすればよい。また、これに限定されず、演出の決定の一部を下流の基板において行うようにしてもよく、演出の実行の一部を上流の基板において行うようにしてもよい。さらに、下流の基板が表示制御、音制御、ランプ制御などの演出制御のうち2以上演出制御を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態のリーチ演出パターンは一例であり、他のリーチ演出パターンを用意してもよい。図71〜図73は、変形例のリーチ演出パターンとしての銃撃リーチの表示例である。この変形例ではサブ液晶5B、5C、5Dを備えている。図71〜図73に示すように、銃撃リーチでは、(1)画像表示装置5において可変表示を開始させる。(2)左図柄を停止させるとともに、サブ液晶5Cに演出用キャラクタを表示させ、また、画像表示装置5にはメインキャラクタを表示させる。また、画像表示装置5には「気をつけるのよ」との表示をさせ、それと同時にスピーカ8L、8Rから「気をつけるのよ」との音声を出力させる。(3)右図柄を停止させ、リーチとするとともに、メインキャラクタを画面右方向に移動させ、画像表示装置5から去る演出を行う。(4)画像表示装置5にメインキャラクタを突然表示させ、「いくぞっ!」の表示とともに音声も出力させる。(5)画像表示装置5が銃撃された演出を行う。(6)中図柄の変動が低速になる。(7)画像表示装置5に「NEXT」の表示がされるとともに、場面が切り替わる。(8)再びメインキャラが表示され、サブ液晶5Bに「銃撃せよ!」の文字、サブ液晶5Cにはメインキャラの視線方向の画像(廊下の画像)を表示させる。(9)画像表示装置5をメインキャラの視線方向の映像に切り替え、サブ液晶5Cに廊下を上から見たアングルの画像に切り替える。(10)中図柄「1」が迫ってくる表示をさせる。(11)中図柄「1」を打ち抜く表示をさせる。中図柄「2」〜「6」についても「1」と同様に打ち抜く表示をさせた後、(12)中図柄「1」が迫ってくるが、打ち抜けない表示をさせる。(13)中図柄を停止させ、大当り図柄を表示させる。
図74〜図76は、変形例のリーチ演出パターンとしてのスキーリーチの表示例である。この変形例ではサブ液晶5B、5C、5Dを備えている。図74〜図76に示すように、スキーリーチでは、(1)画像表示装置5において可変表示を開始させる。(2)サブ液晶5Bに演出用アイテムを表示させ、サブ液晶5Cに演出用キャラクタを表示させ、また、画像表示装置5にはメインキャラクタさせる。また、画像表示装置5には「これを持っていけ!」との表示をさせ、それと同時にスピーカ8L、8Rから「これを持っていけ」との音声を出力させる。(3)左右図柄に異なる図柄を停止させ、メインキャラクタが右図柄に銃撃する演出を行う。(4)右図柄が打ち抜かれた演出を行う。(5)右図柄を左図柄と同じ図柄に変更し、リーチとするとともに、メインキャラクタを画面右方向に移動させ、画像表示装置5から去る演出を行う。(6)中図柄の変動が低速になる。(7)画像表示装置5に「NEXT」の表示がされるとともに、場面が切り替わる。(8)画像表示装置5にスキーヤーがジャンプをしていうる映像が表示され、サブ液晶5Bに「敵から逃げろ!」の文字、サブ液晶画像表示装置5Cに別アングルの画像を表示させる。(9)(10)画像表示装置5に中図柄「8」が迫ってくる表示をさせる。(11)画像表示装置5に「NEXT」の表示がされるとともに、場面が切り替わる。(12)中図柄「6」がカーブを曲がってくる表示をさせる。(13)中図柄「6」が迫ってきて振動する表示をさせる。(14)中図柄「6」が「7」に変わる。(15)中図柄を停止させ、大当り図柄を表示させる。
図77〜図80は、変形例のリーチ演出パターンとしてのボートリーチの表示例である。この変形例ではサブ液晶5B、5C、5Dを備えている。図77〜図80に示すように、ボートリーチでは、(1)画像表示装置5において可変表示を開始させる。(2)メインキャラクタを画面右方向に移動させ、画像表示装置5から去る演出を行う。(3)左図柄を停止させる。(4)右図柄を停止させる(非リーチ)。(5)中図柄をハズレ図柄で停止させる。(6)全ての図柄を再変動させるとともに、サブ液晶5Bに「CAUTION」の文字を右から左へスクロール表示させ、サブ液晶5Dが備える7セグメントのLEDを点灯させる。(7)左図柄を停止させ、サブ液晶5Cに演出用キャラクタを表示させ、また、画像表示装置5にはメインキャラクタさせる。また、画像表示装置5には「気をつけるのよ」との表示をさせ、それと同時にスピーカ8L、8Rから「気をつけるのよ」との音声を出力させる。(8)右図柄を停止させ、リーチとするとともに、メインキャラクタを画面右方向に移動させ、画像表示装置5から去る演出を行う。(9)中図柄の変動が低速になる。(10)画像表示装置5に「NEXT」の表示がされるとともに、場面が切り替わる。(11)画像表示装置5にボートが向かってくる映像が表示され、サブ液晶5Bに「ボートを撃破せよ!」の文字、サブ液晶画像表示装置5の別アングルの画像を表示させる。(12)画像表示装置5にボートがぶつかりあう映像を表示させる。ボートの間には中図柄「0」を表示させる。(13)ボートが中図柄「2」に迫る表示をさせる。(14)中図柄「2」が撃破される。(15)濡れた中図柄「2」を表示させる。(16)画像表示装置5に「NEXT」の表示がされるとともに、場面が切り替わる。(17)ボートの前面からミサイルが発射される表示をさせる。(18)(19)ミサイルにより迫ってくる中図柄を撃破する表示をさせる。(20)中図柄「0」が撃破できない表示をさせ、中図柄「0」を振動させる(21)ボートの前面から再びミサイルが発射される表示をさせる。(22)中図柄「0」を撃破する表示をさせる。(23)濡れた中図柄「1」を表示させる。(24)中図柄を停止させ、大当り図柄を表示させる。
図81、図82は、変形例のリーチ演出パターンとしての7セグいきなり当りの表示例である。この変形例ではサブ液晶5B、5C、5Dを備えている。図81、図82に示すように、7セグいきなり当りでは、(1)画像表示装置5において可変表示を開始させる。(2)左図柄を停止させる。(3)右図柄を停止させる(リーチ)。(4)中図柄を揺らした状態で仮停止させる(ハズレ図柄)。(5)サブ液晶5Dが備える7セグメントのLEDを点灯させる。(6)サブ液晶5Dが備える7セグメントのLEDに「000」を点灯させる(7)仮停止していた中図柄から稲妻が出る表示をさせる。(8)仮停止していた中図柄が爆発する表示をさせる。(9)中図柄を停止させ、大当り図柄を表示させる。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。