JP2008270469A - パワーモジュール及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで製造可能な信頼性の高いパワーモジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】金属ベースと、絶縁基板と、パワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品とが接着性樹脂で封止され、且つ前記接着性樹脂の表面が熱可塑性樹脂で被覆されていることを特徴とするパワーモジュールとする。また、金属ベース、絶縁基板、並びにパワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品の表面に接着性樹脂をポッティングすることにより、前記金属ベース、前記絶縁基板及び前記電子部品を前記接着性樹脂で封止する工程と、前記接着性樹脂の表面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより、前記接着性樹脂の表面を前記熱可塑性樹脂で被覆する工程とを含むことを特徴とするパワーモジュールの製造方法とする。
【選択図】なし
【解決手段】金属ベースと、絶縁基板と、パワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品とが接着性樹脂で封止され、且つ前記接着性樹脂の表面が熱可塑性樹脂で被覆されていることを特徴とするパワーモジュールとする。また、金属ベース、絶縁基板、並びにパワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品の表面に接着性樹脂をポッティングすることにより、前記金属ベース、前記絶縁基板及び前記電子部品を前記接着性樹脂で封止する工程と、前記接着性樹脂の表面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより、前記接着性樹脂の表面を前記熱可塑性樹脂で被覆する工程とを含むことを特徴とするパワーモジュールの製造方法とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、パワーモジュール及びその製造方法に関するものであり、特に、電力変換や電力制御等に使用されるパワーモジュール及びその製造方法に関するものである。
現在、電力変換や電力制御等に使用されるパワーモジュールは、電力分野を始めとする多くの分野における需要により、盛んに研究開発が進められている。中でもパワーモジュールの特性に対応する電子部品をパッケージング(封止)したインテリジェントパワーモジュール(IPM)の開発が注目されている。このIPMは、省エネルギー・ダイレクトドライブやインテリジェント・アクチュエータ等のインバータに適用されており、他分野への応用も期待されている。
以下に、従来のパワーモジュールの構成について説明する。
図9は、従来のパワーモジュールの断面図である。図9において、従来のパワーモジュールは、金属ベース400と、金属ベース400上に配置された絶縁基板410と、絶縁基板410上に配置された制御回路420及びパワー半導体素子430と、制御回路420及びパワー半導体素子430を電気的に接続するための回路配線460と、絶縁基板410上に接続された外部電極端子440と、パワー半導体素子430上に接続された外部端子450と、絶縁基板410を囲うように金属ベース400上に設置された外囲ケース480と、外囲ケース480内に充填された封止樹脂470と、封止樹脂を覆う蓋490とから構成されている。また、外部電極端子440及び外部端子450の外部接続端を封止樹脂470の表面から導出させている。ここで、外囲ケース480の材料としては、ポリフェニレンサルファイド又は不飽和ポリエステル等の絶縁樹脂が使用されている。
図9は、従来のパワーモジュールの断面図である。図9において、従来のパワーモジュールは、金属ベース400と、金属ベース400上に配置された絶縁基板410と、絶縁基板410上に配置された制御回路420及びパワー半導体素子430と、制御回路420及びパワー半導体素子430を電気的に接続するための回路配線460と、絶縁基板410上に接続された外部電極端子440と、パワー半導体素子430上に接続された外部端子450と、絶縁基板410を囲うように金属ベース400上に設置された外囲ケース480と、外囲ケース480内に充填された封止樹脂470と、封止樹脂を覆う蓋490とから構成されている。また、外部電極端子440及び外部端子450の外部接続端を封止樹脂470の表面から導出させている。ここで、外囲ケース480の材料としては、ポリフェニレンサルファイド又は不飽和ポリエステル等の絶縁樹脂が使用されている。
この従来のパワーモジュールの製造工程では、一般的に、外囲ケース480内にシリコーンゲルを封止樹脂470として充填し、続いてシリコーンゲルをエポキシ樹脂(図示していない)で封止した後、エポキシ樹脂上に外囲ケース480と同種又は異なる材料からなる蓋490をして封止処理を完了させる。
特に、かかるパワーモジュールを高電圧の電力機器等に使用する場合には、シリコーンゲルの有する吸湿性がパワーモジュールの有する電気特性の低下を引き起こすので、パワーモジュール内への水分の侵入を可能な限り防ぐ必要がある。そのため、外囲ケース480と金属ベース400、又は蓋490とエポキシ樹脂の間等を強固に接合し、部品間の隙間や継ぎ目の発生を抑制する接着方法や接着構造が採用されている。さらに、シリコーンゲルの膨張や侵み出し防止、又はエポキシ樹脂の熱応力緩和のために、パワーモジュール内部に空間や放圧弁等の内部構造が設けたものもある。
特に、かかるパワーモジュールを高電圧の電力機器等に使用する場合には、シリコーンゲルの有する吸湿性がパワーモジュールの有する電気特性の低下を引き起こすので、パワーモジュール内への水分の侵入を可能な限り防ぐ必要がある。そのため、外囲ケース480と金属ベース400、又は蓋490とエポキシ樹脂の間等を強固に接合し、部品間の隙間や継ぎ目の発生を抑制する接着方法や接着構造が採用されている。さらに、シリコーンゲルの膨張や侵み出し防止、又はエポキシ樹脂の熱応力緩和のために、パワーモジュール内部に空間や放圧弁等の内部構造が設けたものもある。
図10は、従来の別のパワーモジュールの断面図である。図10において、従来のパワーモジュールは、金属ベース400と、金属ベース400上に配置された絶縁基板410と、絶縁基板410上に配置された電子部品と、金属ベース400、絶縁基板410及び複数の電子部品を一体として封止する熱可塑性絶縁樹脂500とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、「電子部品」とは、図示されている制御回路420、パワー半導体素子430、外部電極端子440、リード等の外部端子450、ボンディングワイヤ等の回路配線460のみならず、パワー半導体素子430の制御回路420を搭載した半導体チップ、抵抗、コンデンサ、インダクタンス等の種々の電子部品を含むものを意味する。また、外部電極端子440及び外部端子450の外部接続端を、熱可塑性絶縁樹脂500を通して装置外部に導出させている。
この従来のパワーモジュールは、金属ベース400上に配置された絶縁基板410上に電子部品を配置した後、射出成形によって熱可塑性絶縁樹脂(封止樹脂)500で封止することにより製造することができる。この従来のパワーモジュールは、金属ベース410上に形成された電子部品と封止樹脂とを一体化させることにより接着性を向上させているので、パワーモジュール内への水分の侵入を防止することができる。また、この従来のパワーモジュールは、封止樹脂として、耐湿性に優れる熱可塑性絶縁樹脂500を用いているので、パワーモジュールの吸湿に伴う電気特性の劣化がなく、優れた電気特性を得ることができる。さらに、この従来のパワーモジュールでは、外囲ケース等を使用する必要がないので、内部構造を簡素化することができ、装置を小型化し、装置の組み立て工程数を減らすことができる。
しかしながら、この従来のパワーモジュールでは、金属ベース400、絶縁基板410及び電子部品と、封止樹脂とを一体化することで接着性を向上させているものの、かかる熱可塑性樹脂500と、金属ベース400、絶縁基板410及び電子部品との密着性が十分ではなかった。
しかしながら、この従来のパワーモジュールでは、金属ベース400、絶縁基板410及び電子部品と、封止樹脂とを一体化することで接着性を向上させているものの、かかる熱可塑性樹脂500と、金属ベース400、絶縁基板410及び電子部品との密着性が十分ではなかった。
そこで、この従来のパワーモジュールにおいて、金属ベース400の下部に切り欠きや段差等を設けることで封止樹脂との密着性を向上させる方法が知られている。かかるパワーモジュールの断面図を図11に示す。この構成を有するパワーモジュールは、金属ベース下部に切り欠き510を形成した後、絶縁基板410及び電子部品を配置し、これらを射出成形によって熱可塑性絶縁樹脂500で一体として封止することで製造することができる。このパワーモジュールは、金属ベース400、絶縁基板410及び電子部品と、熱可塑性絶縁樹脂(封止樹脂)500との密着性に優れているので、パワーモジュールの信頼性が高くなる。
一方、一般的なパワーモジュールでは、金属ベースと電極パターンとを絶縁層で絶縁し、これらの部品をエポキシ樹脂で封止することが知られている(例えば、特許文献2参照)。また、これらの部品と、エポキシ樹脂との密着性を向上させるために、金属ベースの周縁部に段差を設けることも知られている。
しかしながら、従来のパワーモジュールでは、金属ベース、絶縁基板及び電子部品と封止樹脂との密着性を向上させるために、金属ベースに切り欠きや段差等を形成する必要があり、コスト増加の要因の一つとなっていた。
また、金属ベースに切り欠きや段差等を形成する場合、その高さは金属ベースの厚み以下となる。しかしながら、パワーモジュールに用いられる金属ベースの厚さは、一般的に0.1〜5mm程度しかないため、金属ベースに切り欠きや段差等を形成した際に、封止樹脂が金属ベースを抱え込む機械的強度が不足し、金属ベース、絶縁基板及び電子部品と封止樹脂との密着性が低下して電気絶縁性が悪くなる。その結果、パワーモジュールの信頼性、特に高温多湿の過酷な環境下でのパワーモジュールの信頼性が低下するという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、低コストで製造可能な信頼性の高いパワーモジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、金属ベースに切り欠きや段差等を形成する場合、その高さは金属ベースの厚み以下となる。しかしながら、パワーモジュールに用いられる金属ベースの厚さは、一般的に0.1〜5mm程度しかないため、金属ベースに切り欠きや段差等を形成した際に、封止樹脂が金属ベースを抱え込む機械的強度が不足し、金属ベース、絶縁基板及び電子部品と封止樹脂との密着性が低下して電気絶縁性が悪くなる。その結果、パワーモジュールの信頼性、特に高温多湿の過酷な環境下でのパワーモジュールの信頼性が低下するという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、低コストで製造可能な信頼性の高いパワーモジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、金属ベースと、絶縁基板と、パワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品とが接着性樹脂で封止され、且つ前記接着性樹脂の表面が熱可塑性樹脂で被覆されていることを特徴とするパワーモジュールである。
また、本発明は、金属ベース、絶縁基板、並びにパワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品の表面に接着性樹脂をポッティングすることにより、前記金属ベース、前記絶縁基板及び前記電子部品を前記接着性樹脂で封止する工程と、前記接着性樹脂の表面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより、前記接着性樹脂の表面を前記熱可塑性樹脂で被覆する工程とを含むことを特徴とするパワーモジュールの製造方法である。
また、本発明は、金属ベース、絶縁基板、並びにパワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品の表面に接着性樹脂をポッティングすることにより、前記金属ベース、前記絶縁基板及び前記電子部品を前記接着性樹脂で封止する工程と、前記接着性樹脂の表面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより、前記接着性樹脂の表面を前記熱可塑性樹脂で被覆する工程とを含むことを特徴とするパワーモジュールの製造方法である。
本発明によれば、低コストで製造可能な信頼性の高いパワーモジュールを提供することができる。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1におけるパワーモジュールの断面図である。図1において、本実施の形態1のパワーモジュールは、金属ベース100と、金属ベース100上に形成された絶縁基板110と、絶縁基板110上に形成された、制御回路120、パワー半導体素子130及び外部電極端子140を少なくとも含む電子部品と、金属ベース100、絶縁基板110及び電子部品を封止する接着性樹脂150と、接着性樹脂150上に形成された熱可塑性樹脂160とから構成されている。ここで、絶縁基板110上に配置される電子部品の位置は特に制限されることはなく、所望の用途にあわせて適宜配置することができる。なお、図1では、パワー半導体素子130は、電子部品120上に形成されているが、絶縁基板110上に直接形成してもよい。
図1は、本実施の形態1におけるパワーモジュールの断面図である。図1において、本実施の形態1のパワーモジュールは、金属ベース100と、金属ベース100上に形成された絶縁基板110と、絶縁基板110上に形成された、制御回路120、パワー半導体素子130及び外部電極端子140を少なくとも含む電子部品と、金属ベース100、絶縁基板110及び電子部品を封止する接着性樹脂150と、接着性樹脂150上に形成された熱可塑性樹脂160とから構成されている。ここで、絶縁基板110上に配置される電子部品の位置は特に制限されることはなく、所望の用途にあわせて適宜配置することができる。なお、図1では、パワー半導体素子130は、電子部品120上に形成されているが、絶縁基板110上に直接形成してもよい。
金属ベース100としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、金属板や金属箔等を使用することができる。
絶縁基板110としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、従来公知の熱伝導性樹脂シートを用いることができる。かかる熱伝導性樹脂シートは、熱硬化性樹脂中に無機充填剤が分散されたシートである。特に、図8に示されるような、粒径の異なる2種以上の粒子状無機充填剤600(例えば、窒化ホウ素や窒化アルミニウム)と、扁平状無機充填剤610(例えば、ガラス)とをエポキシ樹脂620に分散させた熱硬化性樹脂シートは、熱伝導性に優れるので好ましい。また、絶縁基板110として、複数の絶縁基板部材からなる積層構造体を用いることも可能である。
絶縁基板110としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、従来公知の熱伝導性樹脂シートを用いることができる。かかる熱伝導性樹脂シートは、熱硬化性樹脂中に無機充填剤が分散されたシートである。特に、図8に示されるような、粒径の異なる2種以上の粒子状無機充填剤600(例えば、窒化ホウ素や窒化アルミニウム)と、扁平状無機充填剤610(例えば、ガラス)とをエポキシ樹脂620に分散させた熱硬化性樹脂シートは、熱伝導性に優れるので好ましい。また、絶縁基板110として、複数の絶縁基板部材からなる積層構造体を用いることも可能である。
電子部品は、制御回路120、パワー半導体素子130及び外部電極端子140を少なくとも含む。また、電子部品は、電源や回路配線等の様々な電子部品を用途等にあわせて適宜含むことができる。
制御回路120としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、nMOS制御回路、pMOS制御回路、CMOS制御回路、バイポーラ制御回路、BiCMOS制御回路、SIT制御回路等を使用することができる。また、かかる制御回路は、過電圧保護回路、過電流保護回路、過熱保護回路を含むこともできる。なお、回路配線には、金(Au)、銅(Cu)、アルミ(Al)等のボンディングワイヤやボンディング帯を使用することができる。
パワー半導体素子130としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、サイリスタ、GTOサイリスタ、IGBT、パワーMOSFET、パワーBJT、パワーSIT、サイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ等を使用することができる。
外部電極端子140としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、ニッケル若しくは錫等をメッキした銅、又はアルミニウム、黄銅等を使用することができる。
制御回路120としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、nMOS制御回路、pMOS制御回路、CMOS制御回路、バイポーラ制御回路、BiCMOS制御回路、SIT制御回路等を使用することができる。また、かかる制御回路は、過電圧保護回路、過電流保護回路、過熱保護回路を含むこともできる。なお、回路配線には、金(Au)、銅(Cu)、アルミ(Al)等のボンディングワイヤやボンディング帯を使用することができる。
パワー半導体素子130としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、サイリスタ、GTOサイリスタ、IGBT、パワーMOSFET、パワーBJT、パワーSIT、サイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ等を使用することができる。
外部電極端子140としては、パワーモジュールに使用可能なものであれば特に限定されることはなく、例えば、ニッケル若しくは錫等をメッキした銅、又はアルミニウム、黄銅等を使用することができる。
接着性樹脂150は、金属ベース100、絶縁基板110及び電子部品との密着性に優れた樹脂であり、機械的強度に優れるエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂であることが好ましい。
また、接着性樹脂150は、耐熱性(耐ヒートサイクル性)を向上させる観点から、窒化硼素粉末、窒化アルミニウム粉末、ガラス短繊維等の無機充填剤を含むことができる。これらの無機充填剤は、単独又は併用して使用することができる。かかる無機充填剤を用いる場合、無機充填剤の配合量は、100質量部の接着性樹脂150に対して30〜80質量部であることが好ましい。
かかる接着性樹脂150を封止樹脂として用いることで、金属ベース100、絶縁基板110及び電子部品との密着性を向上させるために金属ベース100に切り欠きや段差等を形成する必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
また、接着性樹脂150は、耐熱性(耐ヒートサイクル性)を向上させる観点から、窒化硼素粉末、窒化アルミニウム粉末、ガラス短繊維等の無機充填剤を含むことができる。これらの無機充填剤は、単独又は併用して使用することができる。かかる無機充填剤を用いる場合、無機充填剤の配合量は、100質量部の接着性樹脂150に対して30〜80質量部であることが好ましい。
かかる接着性樹脂150を封止樹脂として用いることで、金属ベース100、絶縁基板110及び電子部品との密着性を向上させるために金属ベース100に切り欠きや段差等を形成する必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
熱可塑性樹脂160は、外部からの水分の浸入を防止するために設けられる。かかる熱可塑性樹脂160としては、ポリフェニレンサルファイド、不飽和ポリエステル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、コスト性、耐湿性等の観点から、ポリフェニレンサルファイド又は不飽和ポリエステルが好ましい。また、熱可塑性樹脂は、耐熱性(耐ヒートサイクル性)を向上させる観点から、窒化アルミニウム粉末やガラス短繊維等の無機充填剤を含むことができる。これらの無機充填剤は、単独又は併用して使用することができる。かかる無機充填剤を用いる場合、無機充填剤の配合量は、100質量部の熱可塑性樹脂160に対して、30〜80質量部であることが好ましい。
次に、本実施の形態におけるパワーモジュールの製造方法について説明する。
まず、金属ベース100上に絶縁基板110を積層させた後、制御回路120、パワー半導体素子130及び外部電極端子140等の電子部品を配置することにより、アセンブリ基板を作製する。これらの積層及び配置方法は、特に限定されることはなく、従来公知の方法を用いることができる。
次に、金属ベース100と、絶縁基板110と、電子部品とを接着性樹脂150で封止するために、図2に示すようなポッティング型200内に、上記アセンブリ基板を配置する。
まず、金属ベース100上に絶縁基板110を積層させた後、制御回路120、パワー半導体素子130及び外部電極端子140等の電子部品を配置することにより、アセンブリ基板を作製する。これらの積層及び配置方法は、特に限定されることはなく、従来公知の方法を用いることができる。
次に、金属ベース100と、絶縁基板110と、電子部品とを接着性樹脂150で封止するために、図2に示すようなポッティング型200内に、上記アセンブリ基板を配置する。
次に、図3に示すように、ポッティング型200内のアセンブリ基板上に、ディスペンサー300から接着性樹脂150をポッティングした後、真空下に付すことにより、接着性樹脂150内のボイドを除去する。ここで、接着性樹脂150をポッティングする工程と、接着性樹脂150内のボイドを除去するために真空下に付す工程とを別々に行わず、接着性樹脂150をポッティングする工程を真空下にて行うこともできる。真空下にてポッティング工程を行えば、接着性樹脂150内のボイドの除去を同時に行うことができるため、製造効率が高くなり、製造コストを低減することができる。
その後、ポッティング型200内の接着性樹脂150を加熱することで接着性樹脂150を硬化させる。この時のキュア温度は、使用する接着性樹脂150にあわせて適宜設定すればよく、一般的に低いもので室温、高いもので180℃である。
接着性樹脂150を硬化した後、ポッティング型200から接着性樹脂150で封止されたアセンブリ基板を取り出す。次に、射出成形により、接着性樹脂150の表面に熱可塑性樹脂160を被覆させる。射出成形の方法は、特に限定されることはなく、公知の方法を用いて行うことができる。
その後、ポッティング型200内の接着性樹脂150を加熱することで接着性樹脂150を硬化させる。この時のキュア温度は、使用する接着性樹脂150にあわせて適宜設定すればよく、一般的に低いもので室温、高いもので180℃である。
接着性樹脂150を硬化した後、ポッティング型200から接着性樹脂150で封止されたアセンブリ基板を取り出す。次に、射出成形により、接着性樹脂150の表面に熱可塑性樹脂160を被覆させる。射出成形の方法は、特に限定されることはなく、公知の方法を用いて行うことができる。
このようにして製造される本実施の形態1のパワーモジュールでは、封止樹脂としてシリコーンゲルを用いた場合に生ずる熱膨張等の問題がないため、内部に空間等を設ける必要がない。そのため、パワーモジュールの大きさを従来のものよりも小型化し、製造コストを低減することができる。また、本実施の形態1のパワーモジュールでは、金属ベース100、絶縁基板110及び電子部品と、接着性樹脂150との密着性に優れているので、金属ベース100に切り欠きや段差等を形成する必要がなく、製造コストを低減することができると共に、信頼性にも優れている。さらに、本実施の形態1のパワーモジュールでは、製造の際に必要とされる材料の数が従来よりも少なくなるので、製造に要する時間を短縮することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2におけるパワーモジュールは、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面が、接着性樹脂150と熱可塑性樹脂160との間の剥離を防止するための形状(以下、剥離防止形状という)を有すること以外は、本実施の形態1の本実施の形態1のパワーモジュールの構成と同じである。ここで、剥離防止形状としては、特に限定されることはなく、例えば、凹凸形状や、テーパー形状等が挙げられる。
図4は、剥離防止形状が凹凸形状である場合の、本実施の形態2におけるパワーモジュールの断面図である。図4において、本実施の形態2のパワーモジュールは、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面が凹凸形状170を有すること以外は、本実施の形態1のパワーモジュールの構成と同じである。
図6は、剥離防止形状がテーパー形状である場合の、本実施の形態2におけるパワーモジュールの断面図である。図6において、実施の形態2のパワーモジュールは、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面がテーパー形状180を有すること以外は、本実施の形態1のパワーモジュールの構成と同じである。
なお、図4及び6において、接着性樹脂150の側壁表面は、底部のみに剥離防止形状を形成しているが、底部のみならず上部等に設けてもよい。また、接着性樹脂150の側壁表面は、当該形状を複数有していてもよい。
本実施の形態2におけるパワーモジュールは、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面が、接着性樹脂150と熱可塑性樹脂160との間の剥離を防止するための形状(以下、剥離防止形状という)を有すること以外は、本実施の形態1の本実施の形態1のパワーモジュールの構成と同じである。ここで、剥離防止形状としては、特に限定されることはなく、例えば、凹凸形状や、テーパー形状等が挙げられる。
図4は、剥離防止形状が凹凸形状である場合の、本実施の形態2におけるパワーモジュールの断面図である。図4において、本実施の形態2のパワーモジュールは、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面が凹凸形状170を有すること以外は、本実施の形態1のパワーモジュールの構成と同じである。
図6は、剥離防止形状がテーパー形状である場合の、本実施の形態2におけるパワーモジュールの断面図である。図6において、実施の形態2のパワーモジュールは、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面がテーパー形状180を有すること以外は、本実施の形態1のパワーモジュールの構成と同じである。
なお、図4及び6において、接着性樹脂150の側壁表面は、底部のみに剥離防止形状を形成しているが、底部のみならず上部等に設けてもよい。また、接着性樹脂150の側壁表面は、当該形状を複数有していてもよい。
熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面に凹凸形状170を形成する方法としては、図5に示すように、凹凸形状170に対応する形状を有するポッティング型210内にアセンブリ基板を配置して、このアセンブリ基板上に、ディスペンサー300から接着性樹脂150をポッティングすればよい。同様に、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面にテーパー形状180を形成する方法としては、図7に示すように、テーパー形状180に対応する形状を有するポッティング型220内にアセンブリ基板を配置して、このアセンブリ基板上に、ディスペンサー300から接着性樹脂150をポッティングすればよい。
このような、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面が剥離防止形状を有する本実施の形態2のパワーモジュールでは、接着性樹脂150と熱可塑性樹脂160と密着性が向上する。これにより、高温多湿の過酷な環境下においても、接着性樹脂150と熱可塑性樹脂160との密着性が低下することがないため、パワーモジュールの信頼性を高めることができる。
このような、熱可塑性樹脂160と接する接着性樹脂150の側壁表面が剥離防止形状を有する本実施の形態2のパワーモジュールでは、接着性樹脂150と熱可塑性樹脂160と密着性が向上する。これにより、高温多湿の過酷な環境下においても、接着性樹脂150と熱可塑性樹脂160との密着性が低下することがないため、パワーモジュールの信頼性を高めることができる。
以下、実施例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
[実施例1]
(熱伝導性樹脂シートの作製)
15質量部のエポキシ樹脂(主剤)と、4質量部のジアミノジフェニルスルフォン(硬化剤)、4質量部のフェノキシ樹脂(接着付与剤)とを含む熱硬化性樹脂組成物に、76質量部のメリルエチルケトン(溶剤)を添加し、撹拌して熱硬化性樹脂組成物の溶液を調製した。この溶液に、さらに微量の2−エチル−4−メチルイミダゾール(触媒)を添加した。次に、扁平状の窒化硼素と粒子状の窒化アルミニウムとの混合充填剤を、熱硬化性樹脂組成物の溶液と混合充填剤との合計体積に対して、32体積%配合して予備混合した。ここで、扁平状の窒化硼素と粒子状の窒化アルミニウムの体積比率は、7:3とした。
次に、上記予備混合物を、三本ロール又はニーダにて混練し、熱硬化性樹脂組成物の溶液中に混合充填剤を均一に分散させた熱伝導性樹脂シート用コンパウンドを作製した。次に、得られた熱伝導性樹脂シート用コンパウンドを、離型処理された樹脂シート又は金属板上にドクターブレード法で塗付した後、120℃にて乾燥させ、Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートを作製した。
[実施例1]
(熱伝導性樹脂シートの作製)
15質量部のエポキシ樹脂(主剤)と、4質量部のジアミノジフェニルスルフォン(硬化剤)、4質量部のフェノキシ樹脂(接着付与剤)とを含む熱硬化性樹脂組成物に、76質量部のメリルエチルケトン(溶剤)を添加し、撹拌して熱硬化性樹脂組成物の溶液を調製した。この溶液に、さらに微量の2−エチル−4−メチルイミダゾール(触媒)を添加した。次に、扁平状の窒化硼素と粒子状の窒化アルミニウムとの混合充填剤を、熱硬化性樹脂組成物の溶液と混合充填剤との合計体積に対して、32体積%配合して予備混合した。ここで、扁平状の窒化硼素と粒子状の窒化アルミニウムの体積比率は、7:3とした。
次に、上記予備混合物を、三本ロール又はニーダにて混練し、熱硬化性樹脂組成物の溶液中に混合充填剤を均一に分散させた熱伝導性樹脂シート用コンパウンドを作製した。次に、得られた熱伝導性樹脂シート用コンパウンドを、離型処理された樹脂シート又は金属板上にドクターブレード法で塗付した後、120℃にて乾燥させ、Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートを作製した。
(パワーモジュールの作製)
厚さ2mmの銅板上に、厚さ約0.2mmの上記Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートを積層した後、この熱伝導性樹脂シート上に、厚さ0.5mmの銅板を積層し、これらを100kg/cm2の圧力で、180℃にてホットプレスすることにより、熱伝導性樹脂シートをCステージ化すると共に、銅板と熱伝導性樹脂シートとを接着させた。次に、熱伝導性シート上に配置された銅板上に外部電極端子及びパワー半導体素子を実装し、アセンブリ基板を得た。
次に、得られたアセンブリ基板を、図2に示す形状を有するテフロン(登録商標)製のポッティング型に配置した。次に、ポッティング型内のアセンブリ基板上に、図3に示すようにしてディスペンサーを用いてエポキシ樹脂(接着性樹脂)をポッティングした後、これらを真空下に置くことでエポキシ樹脂(接着性樹脂)のボイドを除去した。その後、これらを乾燥器内において125℃で熱処理することにより、エポキシ樹脂(接着性樹脂)を硬化させた。
次に、上記エポキシ樹脂(接着性樹脂)で封止されたアセンブリ基板を、射出成形用の金型に配置した後、60質量部のポリフェニレンサルファイドと40質量部のシリカ(無機質フィラー)とを含む熱可塑性樹脂を射出成形し、エポキシ樹脂(接着性樹脂)の表面を熱可塑性樹脂で被覆することによって、図1に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
厚さ2mmの銅板上に、厚さ約0.2mmの上記Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートを積層した後、この熱伝導性樹脂シート上に、厚さ0.5mmの銅板を積層し、これらを100kg/cm2の圧力で、180℃にてホットプレスすることにより、熱伝導性樹脂シートをCステージ化すると共に、銅板と熱伝導性樹脂シートとを接着させた。次に、熱伝導性シート上に配置された銅板上に外部電極端子及びパワー半導体素子を実装し、アセンブリ基板を得た。
次に、得られたアセンブリ基板を、図2に示す形状を有するテフロン(登録商標)製のポッティング型に配置した。次に、ポッティング型内のアセンブリ基板上に、図3に示すようにしてディスペンサーを用いてエポキシ樹脂(接着性樹脂)をポッティングした後、これらを真空下に置くことでエポキシ樹脂(接着性樹脂)のボイドを除去した。その後、これらを乾燥器内において125℃で熱処理することにより、エポキシ樹脂(接着性樹脂)を硬化させた。
次に、上記エポキシ樹脂(接着性樹脂)で封止されたアセンブリ基板を、射出成形用の金型に配置した後、60質量部のポリフェニレンサルファイドと40質量部のシリカ(無機質フィラー)とを含む熱可塑性樹脂を射出成形し、エポキシ樹脂(接着性樹脂)の表面を熱可塑性樹脂で被覆することによって、図1に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[実施例2]
ポッティング型内のアセンブリ基板上にエポキシ樹脂(接着性樹脂)をポッティングした後、これらを真空下に置く代わりに、ポッティング工程を真空下で行ったこと以外は実施例1と同様にして図1に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[実施例3]
図5に示すような底部に凹凸形状を有するテフロン(登録商標)製のポッティング型を用いたこと以外は、実施例2と同様にして図4に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[実施例4]
図7に示すような底部にテーパー形状を有するテフロン(登録商標)製のポッティング型を用いたこと以外は、実施例2と同様にして図6に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
ポッティング型内のアセンブリ基板上にエポキシ樹脂(接着性樹脂)をポッティングした後、これらを真空下に置く代わりに、ポッティング工程を真空下で行ったこと以外は実施例1と同様にして図1に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[実施例3]
図5に示すような底部に凹凸形状を有するテフロン(登録商標)製のポッティング型を用いたこと以外は、実施例2と同様にして図4に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[実施例4]
図7に示すような底部にテーパー形状を有するテフロン(登録商標)製のポッティング型を用いたこと以外は、実施例2と同様にして図6に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[実施例5]
厚さ約0.5mmの銅箔上に、実施例1と同じ厚さ約0.2mmのBステージ状態の熱伝導性樹脂シートを積層した後、この熱伝導性樹脂シート上に、厚さ0.5mmの銅板を積層し、これらを100kg/cm2の圧力で、180℃にてホットプレスすることにより、熱伝導性樹脂シートをCステージ化すると共に、銅板と熱伝導性樹脂シートとを接着させた。次に、熱伝導性シート上に配置された銅板上に外部電極端子及び半導体素子を実装し、アセンブリ基板を得た。
次に、得られたアセンブリ基板を、実施例4と同様にして図6に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
厚さ約0.5mmの銅箔上に、実施例1と同じ厚さ約0.2mmのBステージ状態の熱伝導性樹脂シートを積層した後、この熱伝導性樹脂シート上に、厚さ0.5mmの銅板を積層し、これらを100kg/cm2の圧力で、180℃にてホットプレスすることにより、熱伝導性樹脂シートをCステージ化すると共に、銅板と熱伝導性樹脂シートとを接着させた。次に、熱伝導性シート上に配置された銅板上に外部電極端子及び半導体素子を実装し、アセンブリ基板を得た。
次に、得られたアセンブリ基板を、実施例4と同様にして図6に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[比較例1]
比較例1では、実施例1と同様のアセンブリ基板を射出成形用の金型に配置した後、60質量部のポリフェニレンサルファイドと40質量部のシリカ(無機質フィラー)とを含む熱可塑性樹脂を射出成形することによって、図10に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[比較例2]
厚さ2mmの銅板の下部に深さ1mmの切り欠きを設けた。次いで、かかる銅板を用い、実施例1と同様にしてアセンブリ基板を作製し後、比較例2と同様にして図11に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
比較例1では、実施例1と同様のアセンブリ基板を射出成形用の金型に配置した後、60質量部のポリフェニレンサルファイドと40質量部のシリカ(無機質フィラー)とを含む熱可塑性樹脂を射出成形することによって、図10に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
[比較例2]
厚さ2mmの銅板の下部に深さ1mmの切り欠きを設けた。次いで、かかる銅板を用い、実施例1と同様にしてアセンブリ基板を作製し後、比較例2と同様にして図11に示す構成を有するパワーモジュールを作製した。
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたパワーモジュールは、次の評価を行った。
(1)初期評価
得られたパワーモジュールを超音波映像装置(SAT:Scanning Acoustic Tomograph)を用いて観察し、内部ボイド、クラック、剥離などの欠陥の有無を評価した。内部ボイド及びクラックの評価については、内部ボイド及びクラックが無かったものを○として表し、内部ボイド及びクラックがあったものを×として表した。また、剥離の評価については、剥離がなかったものを○、一部剥離していたものを△、顕著に剥離していたものを×として表した。
(1)初期評価
得られたパワーモジュールを超音波映像装置(SAT:Scanning Acoustic Tomograph)を用いて観察し、内部ボイド、クラック、剥離などの欠陥の有無を評価した。内部ボイド及びクラックの評価については、内部ボイド及びクラックが無かったものを○として表し、内部ボイド及びクラックがあったものを×として表した。また、剥離の評価については、剥離がなかったものを○、一部剥離していたものを△、顕著に剥離していたものを×として表した。
(2)ヒートサイクル試験後の評価
得られたパワーモジュールを、−40℃〜150℃間のヒートサイクル試験機に入れ、300回のヒートサイクルを繰返した後、超音波映像装置を用いて観察し、内部ボイド、クラック、剥離などの欠陥の有無を評価した。なお、内部ボイド、クラック及び剥離の評価結果の表示は上記(1)と同じである。
(3)高温多湿試験後の評価
得られたパワーモジュールを、温度85℃、湿度85%の環境下に放置した後、超音波映像装置を用いて観察し、内部ボイド、クラック、剥離などの欠陥の有無を評価した。なお、内部ボイド、クラック及び剥離の評価結果の表示は上記(1)と同じである。
上記評価の結果を表1に示す。
得られたパワーモジュールを、−40℃〜150℃間のヒートサイクル試験機に入れ、300回のヒートサイクルを繰返した後、超音波映像装置を用いて観察し、内部ボイド、クラック、剥離などの欠陥の有無を評価した。なお、内部ボイド、クラック及び剥離の評価結果の表示は上記(1)と同じである。
(3)高温多湿試験後の評価
得られたパワーモジュールを、温度85℃、湿度85%の環境下に放置した後、超音波映像装置を用いて観察し、内部ボイド、クラック、剥離などの欠陥の有無を評価した。なお、内部ボイド、クラック及び剥離の評価結果の表示は上記(1)と同じである。
上記評価の結果を表1に示す。
表1に示されているように、比較例1のパワーモジュールでは、初期、ヒートサイクル試験後、及び高温多湿試験後のいずれにおいてもアセンブリ基板からの熱可塑性樹脂(封止樹脂)の剥離が顕著であった。よって、比較例1のパワーモジュールは、かかる剥離によって、熱伝導性や電気特性の低下が生じるものと考えられる。
また、比較例2のパワーモジュールでは、アセンブリ基板からの熱可塑性樹脂(封止樹脂)の剥離が、初期段階では僅かであったものの、ヒートサイクル試験後及び高温多湿試験後では顕著であった。よって、比較例2のパワーモジュールは、過酷な環境下において剥離が生じ、熱伝導性や電気特性の低下が生じるものと考えられる。
また、比較例2のパワーモジュールでは、アセンブリ基板からの熱可塑性樹脂(封止樹脂)の剥離が、初期段階では僅かであったものの、ヒートサイクル試験後及び高温多湿試験後では顕著であった。よって、比較例2のパワーモジュールは、過酷な環境下において剥離が生じ、熱伝導性や電気特性の低下が生じるものと考えられる。
これに対して、実施例1〜5のパワーモジュールでは、初期、ヒートサイクル試験後、及び高温多湿試験後のいずれにおいても顕著な剥離が生じることはなかった。なお、実施例1及び2のパワーモジュールでは、ヒートサイクル試験後及び高温多湿試験後において剥離が僅かに生じたが、かかる剥離は実用に絶え得る程度のものであった。また、実施例1〜5のパワーモジュールでは、内部ボイド及びクラック等も生じなかった。よって、実施例1〜5のパワーモジュールは、過酷な環境下においても、剥離に起因する熱伝導性や電気特性の低下を生じることない。
以上説明したように、本発明のパワーモジュールは、低コストで製造可能であると共に、信頼性が高いものである。
以上説明したように、本発明のパワーモジュールは、低コストで製造可能であると共に、信頼性が高いものである。
100、400 金属ベース、110、410 絶縁基板、120、420 制御回路、130、430 パワー半導体素子、140、440 外部電極端子、150 接着性樹脂、160 熱可塑性樹脂、170 凹凸形状、180 テーパー形状、200、210、220 ポッティング型、300 ディスペンサー、450 外部端子、460 回路配線、470 封止樹脂、480 外囲ケース、490 蓋、500 熱可塑性絶縁樹脂、510 切り欠き、600 粒子状無機充填剤、610 扁平状無機充填剤、620 エポキシ樹脂。
Claims (12)
- 金属ベースと、絶縁基板と、パワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品とが接着性樹脂で封止され、且つ前記接着性樹脂の表面が熱可塑性樹脂で被覆されていることを特徴とするパワーモジュール。
- 前記接着性樹脂が、熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール。
- 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のパワーモジュール。
- 前記エポキシ系樹脂が、無機充填材を含むことを特徴とする請求項3に記載のパワーモジュール。
- 前記熱可塑性樹脂と接する前記接着性樹脂の側壁表面が凹凸形状を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
- 前記熱可塑性樹脂と接する前記接着性樹脂の側壁表面がテーパー形状を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
- 前記金属ベースが、金属箔であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンサルファイド又は不飽和ポリエステルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
- 前記絶縁基板が、無機充填剤及び樹脂を含む熱伝導性樹脂シートであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
- 前記無機充填剤が、窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項9に記載のパワーモジュール。
- 金属ベース、絶縁基板、並びにパワー半導体素子、制御回路及び外部電極端子を少なくとも含む電子部品の表面に接着性樹脂をポッティングすることにより、前記金属ベース、前記絶縁基板及び前記電子部品を前記接着性樹脂で封止する工程と、
前記接着性樹脂の表面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより、前記接着性樹脂の表面を前記熱可塑性樹脂で被覆する工程と
を含むことを特徴とするパワーモジュールの製造方法。 - 前記封止工程が、真空下にて行われることを特徴とする請求項11に記載のパワーモジュールの製造方法。
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- 2007-04-19 JP JP2007110401A patent/JP2008270469A/ja active Pending
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