JP2008269724A - 光ディスク用サンスタンパ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】反り及びうねりの発生を抑え、全面内均一な裏面粗さ(Ra)5nm以下を実現できる光ディスク用サンスタンパ及び該光ディスク用サンスタンパの製造方法の提供。
【解決手段】凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する電鋳工程と、凹凸微細パターンが転写されたニッケル電鋳層における転写面の反対側である裏面を研磨する裏面研磨工程と、を少なくとも含み、前記電鋳工程において、前記ニッケル電鋳層の裏面を含む厚み部分の電鋳を、pH2.5〜3.4のニッケルめっき浴により行う光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
【選択図】図8
【解決手段】凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する電鋳工程と、凹凸微細パターンが転写されたニッケル電鋳層における転写面の反対側である裏面を研磨する裏面研磨工程と、を少なくとも含み、前記電鋳工程において、前記ニッケル電鋳層の裏面を含む厚み部分の電鋳を、pH2.5〜3.4のニッケルめっき浴により行う光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
【選択図】図8
Description
本発明は、平坦性に優れた光ディスク基板を成形するための光ディスク用サンスタンパ及び該光ディスク用サンスタンパの製造方法に関する。
最近、ブロードバンドやデジタルハイビジョン放送(HDTV)の普及に伴って扱う情報量が大幅に増大し、高密度かつ高速でデータを記録及び再生できる光記録システムの提供が求められている。
それに伴って、マスタリングプロセスにおいても、フォトレジスト基板に記録されるピットの縮小方法が課題となっている。ビットの大きさは、それを露光記録するレーザーのスポット径に依存する。そこで、現在、記録密度が約2.5GB以上の場合、レーザーを集光する対物レンズの開口数(NA)が1.0を超えるようなニアフィールド記録による露光技術が検討されている。また、高密度記録のもう一つの方法として、露光スポット径の微小化が可能なEB(Electron Beam)露光による技術も実用化に向け検討されている。
それに伴って、マスタリングプロセスにおいても、フォトレジスト基板に記録されるピットの縮小方法が課題となっている。ビットの大きさは、それを露光記録するレーザーのスポット径に依存する。そこで、現在、記録密度が約2.5GB以上の場合、レーザーを集光する対物レンズの開口数(NA)が1.0を超えるようなニアフィールド記録による露光技術が検討されている。また、高密度記録のもう一つの方法として、露光スポット径の微小化が可能なEB(Electron Beam)露光による技術も実用化に向け検討されている。
このような高密度化された光ディスク製造プロセスにおける課題の一つとして、光ディスク基板を成形するための光ディスク用サンスタンパ(ニッケル電鋳層)の裏面(転写面の反対側の面)研磨方法がある。このサンスタンパは、電鋳工程により形成されたニッケル電鋳層を裏面研磨することで製造され、ディスク成形機の金型に配置される。その時、ニッケル電鋳層を裏面研磨した状態が表面(信号記録面)に影響し、その状態が成形時にディスク基板にも転写される。高密度光ディスクになると、その転写された状態が信号読み取り時の面振れ量(フォーカス残り)に反映され、ジッター(Jitter)が悪化することがある。DVD−ROMでは、フォーマットとしてその面振れ量が230nmと規格化されている。25GB以上の高密度になると、まだ規格化はされていないが、面振れ量を45nm〜70nm程度に抑えないと、ジッター悪化の原因になる可能性がある。更に、信号記録面への保護層の形成により面振れ量は悪化する傾向にあるため、成形後の基板分の面振れ量としては、20nm以下に抑えることが理想的である。
このような面振れ量に寄与する因子としては、(1)研磨時間の短縮による研磨加工圧でのスタンパの反り及びうねりの低減を図ること、(2)研磨前の裏面粗さ低減(研磨前のめっき突起物の低減)による全面内均一な研磨後の裏面粗さ(Ra)が5nm以下を実現することが重要である。
一方、ニッケル電鋳層を形成する方法として、例えば特許文献1には、ガラス又はシリコンウエハからなる基板の表面に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光、現像後に、導電膜を形成し、それをシード層としてニッケル電鋳によりニッケル電鋳層(スタンパー層)を形成する方法が提案されている。
ところで、マザースタンパに対して、サンスタンパとなるニッケル電鋳層を形成する場合、マザースタンパからの剥離性を考慮して、マザースタンパの凹凸微細パターン面にニッケル酸化膜を形成しておくことが好ましい。この場合、ニッケルめっき浴が過度に酸性であると、ニッケル酸化膜が破壊されるおそれがあり、その結果、マザースタンパからの剥離不良やスタンパ信号悪化を招くおそれがあるため、一般に、ニッケルめっき浴はpH4.2付近に設定されている。しかしながら、pH4.2付近のめっき浴では、ニッケル電鋳層の裏面が粗く(例えば裏面粗さ(Ra)が3000nm)なってしまう。
従来の光ディスクではそれでも問題なかったが、高密度化された光ディスクでは、上記のように裏面粗さ(Ra)を5nm以下に研磨する必要があるため、裏面が粗いと、その分、長時間研磨をしなければならない。その結果、研磨の摩擦熱による内部応力も大きくなるため、サンスタンパの反り量が大きくなってしまい、裏面粗さ(Ra)5nm以下を実現できても、最終的な目標である面振れ量を小さくできないという問題があった。
従来の光ディスクではそれでも問題なかったが、高密度化された光ディスクでは、上記のように裏面粗さ(Ra)を5nm以下に研磨する必要があるため、裏面が粗いと、その分、長時間研磨をしなければならない。その結果、研磨の摩擦熱による内部応力も大きくなるため、サンスタンパの反り量が大きくなってしまい、裏面粗さ(Ra)5nm以下を実現できても、最終的な目標である面振れ量を小さくできないという問題があった。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、反り及びうねりの発生を抑えつつ、全面内均一な裏面粗さ(Ra)5nm以下を実現できる光ディスク用サンスタンパ及び該光ディスク用サンスタンパの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する電鋳工程と、
凹凸微細パターンが転写されたニッケル電鋳層における転写面の反対側である裏面を研磨する裏面研磨工程と、を少なくとも含み、
前記電鋳工程において、前記ニッケル電鋳層の裏面を含む厚み部分の電鋳を、pH2.5〜3.4のニッケルめっき浴により行うことを特徴とする光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<2> 電鋳工程において、初期から所定の厚みまでをpH4.0〜4.5のニッケルめっき浴で行った後、裏面を含む厚み部分の電鋳を行う前記<1>に記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<3> ニッケルめっき浴が、スルファミン酸ニッケルめっき浴である前記<1>から<2>のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<4> 裏面研磨工程が25分間以内で行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法により製造されたことを特徴とする光ディスク用サンスタンパである。
<6> 裏面研磨後の反り量が0.5mm以下である前記<5>に記載の光ディスク用サンスタンパである。
<1> 凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する電鋳工程と、
凹凸微細パターンが転写されたニッケル電鋳層における転写面の反対側である裏面を研磨する裏面研磨工程と、を少なくとも含み、
前記電鋳工程において、前記ニッケル電鋳層の裏面を含む厚み部分の電鋳を、pH2.5〜3.4のニッケルめっき浴により行うことを特徴とする光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<2> 電鋳工程において、初期から所定の厚みまでをpH4.0〜4.5のニッケルめっき浴で行った後、裏面を含む厚み部分の電鋳を行う前記<1>に記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<3> ニッケルめっき浴が、スルファミン酸ニッケルめっき浴である前記<1>から<2>のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<4> 裏面研磨工程が25分間以内で行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法により製造されたことを特徴とする光ディスク用サンスタンパである。
<6> 裏面研磨後の反り量が0.5mm以下である前記<5>に記載の光ディスク用サンスタンパである。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、スタンパの反り及びうねりの発生を抑え、全面内均一な裏面粗さ(Ra)が5nm以下を実現でき、高速かつ高密度の要求される光ディスクのエラー信号の発生を低減することができる光ディスク用サンスタンパ及び該光ディスク用サンスタンパの製造方法を提供することができる。
(光ディスク用サンスタンパの製造方法及び光ディスク用サンスタンパ)
本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法は、電鋳工程と、裏面研磨工程とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を有してなる。
本発明の光ディスク用サンスタンパは、本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法により製造される。
以下、本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法の説明を通じて、本発明の光ディスク用サンスタンパの詳細についても明らかにする。
本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法は、電鋳工程と、裏面研磨工程とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を有してなる。
本発明の光ディスク用サンスタンパは、本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法により製造される。
以下、本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法の説明を通じて、本発明の光ディスク用サンスタンパの詳細についても明らかにする。
<電鋳工程>
前記電鋳工程は、凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する工程である。
前記電鋳工程は、凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する工程である。
本実施形態においては、前記ニッケル電鋳層における裏面粗さ(Ra)を1300nm以下にすることができ、更に好ましい条件下では、500nm以下にすることができる。
前記裏面粗さは、Ra(算術平均粗さ)のことであって、例えば表面粗さ測定装置を用いて測定することができる。
前記裏面粗さは、Ra(算術平均粗さ)のことであって、例えば表面粗さ測定装置を用いて測定することができる。
ここで、図5に示すように、裏面粗さ(Ra)に比例して裏面研磨時間(研磨後の仕上がり裏面粗さ(Ra)5nm以下)が変化する。このため、光ディスク用サンスタンパの電鋳後(裏面研磨前)の裏面粗さが3,000nmであると研磨時間が45分間かかるのに対し、裏面粗さを1,300nm以下(好ましくは500nm以下)にできれば、研磨時間を25分間に短縮でき、更に、裏面粗さを500nmにできれば研磨時間を15分間に短縮が可能となることが分かる。この際の光ディスク用サンスタンパの内周から外周向けての反り量は、図6及び図7に示すように、研磨時間に応じて大きくなり、裏面研磨時間が45分間であると反り量が1.5mmであるのに対し、裏面研磨時間が25分間であるとサンスタンパの反り量がその1/3(0.5mm)に減少し、裏面研磨時間が15分間であると反り量がその1/7(0.2mm)と更に減少する。
このように、ニッケル電鋳層における裏面粗さ(Ra)を小さく(例えば1,300nm以下)できれば、裏面研磨時間を短縮でき、スタンパの反り量を大幅に小さくすることができる。
このように、ニッケル電鋳層における裏面粗さ(Ra)を小さく(例えば1,300nm以下)できれば、裏面研磨時間を短縮でき、スタンパの反り量を大幅に小さくすることができる。
前記電鋳後(裏面研磨前)の裏面粗さ(Ra)を小さくする方法としては、前記電鋳工程が、pH2.5〜3.4のニッケルめっき浴で行われることが好ましく、pH3.2のニッケルめっき浴が特に好ましい。これにより、図8に示すように、ニッケルめっき浴をpH4.2からpH3.2にすると、裏面粗さが微粒質化し、裏面粗さを1/6まで小さくすることができる。なお、ニッケルめっき浴のpH以外の電鋳条件によって、得られるニッケル電鋳層の裏面粗さ(Ra)の値は異なるが、pH4.2の場合に比べて、pH2.5〜3.4の場合には、裏面粗さが小さくなることに変わりはない。
なお、図8は、電流密度12A/dm2、電着部面積196dm、浴温:52±1℃、スルファミン酸Ni濃度500g/l、ホウ酸30g/l、界面活性剤入りの条件下で行った結果である。
なお、図8は、電流密度12A/dm2、電着部面積196dm、浴温:52±1℃、スルファミン酸Ni濃度500g/l、ホウ酸30g/l、界面活性剤入りの条件下で行った結果である。
また、前記電鋳工程が、図9に示すように、厚さ300μmのニッケル電鋳層を形成する場合、初期から所定の厚み(例えば25μm)まではpH4.0〜4.5(特にpH4.2)のニッケルめっき浴で行い、残りの厚み部分(この場合275μm分)がpH2.5〜3.3(特にpH3.2)のニッケルめっき浴で行うことが好ましい。この所定の厚みは、Ni酸化膜を破壊せず、かつ、裏面粗さを小さくできるのであれば、適宜変更可能である。
これは、電鋳後、マザースタンパからサンスタンパの剥離を容易にするため、マザースタンパ表面にはNi酸化膜を形成するが、pH3.2で初期析出を行うと酸性が強すぎて、Ni酸化膜の破壊を促進し、剥離不良や表面性変質が生じることがある。そのため、初期から25μmの厚みまでの表面部分はpH4.2のニッケルめっき浴で電鋳し、残りの厚み部分は裏面粗さを改善するため、pH3.2のニッケルめっき浴で電鋳することで、剥離性に優れ、裏面粗さを小さくすることができる。もちろん、Ni酸化膜を破壊するおそれがない場合には、初期析出からpH2.5〜3.3で行ってもよい。
これは、電鋳後、マザースタンパからサンスタンパの剥離を容易にするため、マザースタンパ表面にはNi酸化膜を形成するが、pH3.2で初期析出を行うと酸性が強すぎて、Ni酸化膜の破壊を促進し、剥離不良や表面性変質が生じることがある。そのため、初期から25μmの厚みまでの表面部分はpH4.2のニッケルめっき浴で電鋳し、残りの厚み部分は裏面粗さを改善するため、pH3.2のニッケルめっき浴で電鋳することで、剥離性に優れ、裏面粗さを小さくすることができる。もちろん、Ni酸化膜を破壊するおそれがない場合には、初期析出からpH2.5〜3.3で行ってもよい。
また、電鋳は、その種類によって析出粒径も変化し、裏面粗さにバラツキが発生し、裏面研磨時間にもバラツキが生じるが、本実施形態の電鋳方法によれば、電鋳後(裏面研磨前)の裏面粗さを小さくできるため、安定かつ面内均一な裏面粗さ有し、平坦度の高い光ディスク用サンスタンパを作製でき、裏面粗さのロット間バラツキの低減が図れる。
前記めっき浴としては、スルファミン酸ニッケルめっき浴を用いること好ましい。
前記スルファミン酸ニッケルめっき浴は、例えば、スルファミン酸ニッケルを400g/L〜800g/L、ホウ酸を20g/L〜50g/Lをベースとして、界面活性剤等の添加物を必要に応じて添加したものである。
前記ニッケルめっき浴の浴温度は40℃〜60℃が好適である。
電鋳時の対極にはチタンケースに入れたニッケルボールを使用することが好ましい。
前記めっき浴としては、スルファミン酸ニッケルめっき浴を用いること好ましい。
前記スルファミン酸ニッケルめっき浴は、例えば、スルファミン酸ニッケルを400g/L〜800g/L、ホウ酸を20g/L〜50g/Lをベースとして、界面活性剤等の添加物を必要に応じて添加したものである。
前記ニッケルめっき浴の浴温度は40℃〜60℃が好適である。
電鋳時の対極にはチタンケースに入れたニッケルボールを使用することが好ましい。
<裏面研磨工程>
前記裏面研磨工程が、作製された光ディスク用サンスタンパにおける転写面の反対側の裏面を研磨する工程である。
前記裏面研磨工程が、作製された光ディスク用サンスタンパにおける転写面の反対側の裏面を研磨する工程である。
前記裏面研磨の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばロールタイプテープ研磨法、パッド式テープ研磨法などが好適に挙げられる。
前記ロールタイプテープ研磨法としては、図3に示すような研磨装置が用いられる。この研磨装置は、研磨用コンタクトローラ13と、スタンパの裏面を研磨する研磨ヘッド14と、駆動モータ(不図示)により回転駆動される回転テーブル15と、スタンパ14と、研磨テープ19と、研磨ヘッド14に研磨テープ19を供給するテープ送り用ローラ16と、研磨済み研磨テープを巻き取るためのテープ巻き取り用ローラ17と、研磨面に洗浄水を吐出する冷却手段18と、を備えている。
前記ロールタイプテープ研磨法としては、図3に示すような研磨装置が用いられる。この研磨装置は、研磨用コンタクトローラ13と、スタンパの裏面を研磨する研磨ヘッド14と、駆動モータ(不図示)により回転駆動される回転テーブル15と、スタンパ14と、研磨テープ19と、研磨ヘッド14に研磨テープ19を供給するテープ送り用ローラ16と、研磨済み研磨テープを巻き取るためのテープ巻き取り用ローラ17と、研磨面に洗浄水を吐出する冷却手段18と、を備えている。
図3に示す研磨装置を用いたスタンパの裏面研磨方法としては、先ず、回転テーブル15上にスタンパ14を、その裏面を上向きにして固定する。
次に、回転テーブル15を回転させた状態で、スタンパの裏面に研磨テープ19を押し当て、水を掛けながら研磨テープを移動させる。こうすることにより、研磨テープとスタンパの裏面は研磨テープと線接触しかしていないが、その全面が均一に研磨される。
次に、回転テーブル15を回転させた状態で、スタンパの裏面に研磨テープ19を押し当て、水を掛けながら研磨テープを移動させる。こうすることにより、研磨テープとスタンパの裏面は研磨テープと線接触しかしていないが、その全面が均一に研磨される。
図4に示すパッド式テープ研磨方法は、図3に示すロールタイプテープ研磨装置において、テープ送り用ローラ、テープ巻き取り用ローラがなく、コンタクトローラ13の代わりに研磨用パッド21が取り付けられている以外は、同様の構成である。
本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法によれば、新たな設備投資は必要なく、ニッケルめっき浴調整(pH管理)で裏面粗さを制御でき、裏面粗さ(Ra)が5nm以下の品質を確保するのに45分間要した研磨時間が25分間以下(好ましくは15分間)で可能となり、裏面粗さの均一性向上及び加工圧による反り量も1/3以下に低減することができる。
ここで、図1及び図2に基づき、光ディスク用サンスタンパの製造方法について説明する。
まず、図1のAに示すように、基板1にフォトレジストを塗布してレジスト層2を形成する。
前記基板の材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられ、これらの中でも、ガラスがコストの点から好適である。
次に、図1のBに示すように、レーザー露光3及び現像4により、転写面パターンとして凹凸微細パターンを形成する。
次に、図1のCに示すように、凹凸微細パターン上に導電層5を形成する。前記導電層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Ni、Nb、Ta、Ti、W、Cr、Co、Pt、Cu、Ir、Rh、Fe、Ru、又はこれらの合金、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法、などにより形成することができる。
前記導電層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜200nmが好ましく、7nm〜150nmがより好ましい。
まず、図1のAに示すように、基板1にフォトレジストを塗布してレジスト層2を形成する。
前記基板の材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられ、これらの中でも、ガラスがコストの点から好適である。
次に、図1のBに示すように、レーザー露光3及び現像4により、転写面パターンとして凹凸微細パターンを形成する。
次に、図1のCに示すように、凹凸微細パターン上に導電層5を形成する。前記導電層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Ni、Nb、Ta、Ti、W、Cr、Co、Pt、Cu、Ir、Rh、Fe、Ru、又はこれらの合金、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法、などにより形成することができる。
前記導電層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜200nmが好ましく、7nm〜150nmがより好ましい。
次に、図1のDに示すように、導電層5を陰極として、電鋳により厚み300μmのNi電鋳層6を形成する。
次に、図1のEに示すように、基板1よりNi電鋳層6を剥離し、図1のFに示すように、Ni電鋳層6に残存したフォトレジスト2を除去することで、凹凸微細パターンが形成されたマスタースタンパ7が作製される。
次に、図1のEに示すように、基板1よりNi電鋳層6を剥離し、図1のFに示すように、Ni電鋳層6に残存したフォトレジスト2を除去することで、凹凸微細パターンが形成されたマスタースタンパ7が作製される。
次に、図2に示すマスタースタンパを用いた複製プロセス方法について説明する。
まず、図2のAに示すように、マスタースタンパ7の表面にNi酸化膜8を形成する。
次に、図2のBに示すように、電鋳により厚み300μmのNi電鋳層を形成する。そして、図2のCに示すように、マスタースタンパ7からNi電鋳層9を剥離することにより、上記凹凸微細パターンが転写された反転転写面パターンを有するマザースタンパ9が得られる。
次に、図2のDに示すように、前処理後、マスタースタンパの場合と同様に、マザースタンパを剥離被膜処理してマザースタンパ表面にNi酸化膜8を形成する。
次に、図2のEに示すように、Ni電鋳を行い、厚み300μmのNi電鋳層10を形成する。
次に、図2のFに示すように、マザースタンパ9の上に積層形成されたNi電鋳層10を剥離する。
得られたNi電鋳層10に対して、上記図3又は図4に示す裏面研磨を行い、Ni電鋳層10の凹凸パターン上に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、スパッタカーボン等の保護膜を形成する。次いで、内外径プレス、信号や欠陥検査などを行うことで、本発明の光ディスク用サンスタンパが作製される。
まず、図2のAに示すように、マスタースタンパ7の表面にNi酸化膜8を形成する。
次に、図2のBに示すように、電鋳により厚み300μmのNi電鋳層を形成する。そして、図2のCに示すように、マスタースタンパ7からNi電鋳層9を剥離することにより、上記凹凸微細パターンが転写された反転転写面パターンを有するマザースタンパ9が得られる。
次に、図2のDに示すように、前処理後、マスタースタンパの場合と同様に、マザースタンパを剥離被膜処理してマザースタンパ表面にNi酸化膜8を形成する。
次に、図2のEに示すように、Ni電鋳を行い、厚み300μmのNi電鋳層10を形成する。
次に、図2のFに示すように、マザースタンパ9の上に積層形成されたNi電鋳層10を剥離する。
得られたNi電鋳層10に対して、上記図3又は図4に示す裏面研磨を行い、Ni電鋳層10の凹凸パターン上に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、スパッタカーボン等の保護膜を形成する。次いで、内外径プレス、信号や欠陥検査などを行うことで、本発明の光ディスク用サンスタンパが作製される。
本発明の光ディスク用サンスタンパは、反り及びうねりの発生がなく、全面内均一な裏面粗さ(Ra)が5nm以下を実現できるので、該スタンパを用いて成形したディスク基板をもとおいた光ディスクは高速かつ高密度の要求される光ディスクのエラー信号の発生を低減することができる。
また、本発明の光ディスク用サンスタンパにおける裏面研磨後の反り量は0.5mm以下であることが好ましく、0.2mm以下がより好ましい。
前記反り量は、例えばスタンパを水平な定盤上に置き、スタンパの外周縁部の反り量を4箇所測定し、その平均値を反り量とする。
前記反り量は、例えばスタンパを水平な定盤上に置き、スタンパの外周縁部の反り量を4箇所測定し、その平均値を反り量とする。
以上、本発明の光ディスク用サンスタンパ及び該光ディスク用サンスタンパの製造方法について詳細に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差支えない。
本発明の光ディスク用サンスタンパの製造方法により製造されたスタンパは、スタンパの反り及びうねりの発生がなく、全面内均一な裏面粗さ(Ra)が5nm以下を実現でき、高速かつ高密度の要求される光ディスクのエラー信号の発生を低減することができ、各種光ディスク用のスタンパとして好適であり、半導体用スタンパにも適用することができる。
1 基板
2 レジスト層
3 レーザー露光
4 現像
5 導電層
6 Ni電鋳層
7 マスタースタンパ
8 Ni酸化膜
9 マザースタンパ
10 サンスタンパ
13 研磨ヘッド(コンタクトローラ)
14 スタンパ(裏面側)
15 回転テーブル
16 テープ送りローラ
17 テープ巻取りローラ
18 摩擦熱冷却手段
20 パッドテープ
21 研磨ヘッド(回転パッド)
2 レジスト層
3 レーザー露光
4 現像
5 導電層
6 Ni電鋳層
7 マスタースタンパ
8 Ni酸化膜
9 マザースタンパ
10 サンスタンパ
13 研磨ヘッド(コンタクトローラ)
14 スタンパ(裏面側)
15 回転テーブル
16 テープ送りローラ
17 テープ巻取りローラ
18 摩擦熱冷却手段
20 パッドテープ
21 研磨ヘッド(回転パッド)
Claims (6)
- 凹凸微細パターンが形成されたマザースタンパに対して、ニッケル電鋳層を作製する電鋳工程と、
凹凸微細パターンが転写されたニッケル電鋳層における転写面の反対側である裏面を研磨する裏面研磨工程と、を少なくとも含み、
前記電鋳工程において、前記ニッケル電鋳層の裏面を含む厚み部分の電鋳を、pH2.5〜3.4のニッケルめっき浴により行うことを特徴とする光ディスク用サンスタンパの製造方法。 - 電鋳工程において、初期から所定の厚みまでをpH4.0〜4.5のニッケルめっき浴で行った後、裏面を含む厚み部分の電鋳を行う請求項1に記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法。
- ニッケルめっき浴が、スルファミン酸ニッケルめっき浴である請求項1から2のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法。
- 裏面研磨工程が25分間以内で行われる請求項1から3のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載の光ディスク用サンスタンパの製造方法により製造されたことを特徴とする光ディスク用サンスタンパ。
- 裏面研磨後の反り量が0.5mm以下である請求項5に記載の光ディスク用サンスタンパ。
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-
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