JP2008268710A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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俊昭 長谷川
Takahisa Fujii
隆寿 藤井
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仁美 秋山
Yasunobu Kajima
保伸 鹿島
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Abstract

【課題】再帰反射性を有するフルカラー画像を簡便に得ることのできる静電荷像現像用トナー、該静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤を提供すること。更に、再帰反射性を有する画像を形成可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】酸性極性基を有する結着樹脂、着色剤、離型剤、及び再帰反射性を有する粒子を含有し、形状係数(SF1)が100以上140以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法等により形成する静電潜像を現像剤で現像する際に用いられる静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
電子写真法においては帯電、露光工程により感光体上に静電荷像(静電潜像)を形成し、静電荷像現像用トナー(以下、単にトナーと呼ぶこともある。)を含む静電荷像現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶこともある。)で静電潜像を現像し、転写、定着工程を経て可視化される。現像剤には、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる一成分現像剤とがある。トナーの製造には、通常、熱可塑性樹脂を顔料と、帯電制御剤と、ワックスなどの離型剤とともに溶融混練して、冷却した後、微粉砕し、更に分級する、いわゆる混練粉砕製法が使用されている。
近年、電子写真法による画像形成装置により形成される画像の高画質化、プロセスの高速度化が求められ、更に使用目的の多様化により特殊な画像形成方法が求められている。高画質化に対応するためにはトナーの小粒子化が、プロセスの高速度化には低温定着性が検討され、また、使用目的の多様化に対応するために、様々な現像剤の検討が活発に行われている。
トナー粒径や粒度分布の制御を意図的に行うことが可能な手段として、懸濁造粒法、懸濁重合法、乳化重合凝集法等の湿式製法による静電荷像現像用トナーの製造方法が提案されている。
一方、特殊画像用現像剤としては、通常使用されるクロ、イエロー、マゼンタ、シアン色以外の特色現像剤や、無色、白色現像剤、更には赤外線や紫外線に反応する機能性材料を添加した機能性現像剤などの様々な提案がなされている。
更に特殊な現像剤の例としては、特許文献1に再帰反射性充填材をマーキング材料として使用するなどの提案がなされている。光再帰反射性の利用としては、その再帰反射性能による優れた視認性から、道路標識、ラベル、ステッカー等に用いられる再帰反射性シートが知られている。
一般的な再帰反射性シートの作製方法の例としては、まず、透明又は光透過性の着色フィルムなどの基材上に、透明な樹脂粘着剤などを塗布し、その表面にガラスビーズを均一に散布し、押圧することにより、ガラスビーズを粘着剤層に埋没させる。次に、その上からアルミニウムなどの金属を蒸着させ、その上に更に接着樹脂を塗布し、この接着樹脂層の上に剥離基材を貼り付け、再帰反射性を持つ再帰反射性シートを得る方法が挙げられる。
上記方法で作製される再帰反射性シートでは、単色や数色で構成されたシートが多く、フルカラーで簡便に製造することが困難である。そこで、ガラスビーズ、色剤、アルミニウム粒子や鱗片状マイカ粒子などを接着用樹脂に混合し、再帰反射性インキを作製し、スクリーン印刷法などで基層上に再帰反射性を付与する方法や、特許文献2で報告されているように再帰反射プリント物となる基材の再帰反射性を有する面に直接に電子写真法によりフルカラートナー画像を形成する方法や、フルカラー画像を転写する方法などが提案されている。
特開平7−219266号公報 特開2002−6747号公報
しかしながら、上記再帰反射性インキを作製し、スクリーン印刷法などで基層上に再帰反射性を付与する方法では、原版の作製や印刷工程の実施のため、簡便にフルカラーの光再帰反射性シートを得る事はできない。また、再帰反射性を持つシートに直接トナー画像を形成する方法においては、シートの厚みや抵抗により画像を転写できなかったり、定着できないなどの問題が予想され、更に、様々な形状や大きさを持つ再帰反射性シートを得るには予め加工した再帰反射性シートを準備する必要があり、簡便とはいえない。
本発明は上記課題を解決することを目的とするものであり、本発明は、再帰反射性を有するフルカラー画像を簡便に得ることのできる静電荷像現像用トナー、該静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤を提供することを目的とする。更に本発明は、再帰反射性を有する画像を形成可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は以下の<1>、<3>乃至<6>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>と共に以下に記載する。
<1> 酸性極性基を有する結着樹脂、着色剤、離型剤、及び再帰反射性を有する粒子を含有し、形状係数(SF1)が100以上140以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー、
<2> 前記再帰反射性を有する粒子が球状のガラスビーズであり、平均粒径が1μm以上20μm以下であり、屈折率が1.5以上2.5以下である、<1>に記載の静電荷像現像用トナー、
<3> 少なくとも結着樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子及び再帰反射性粒子を水系媒体中に分散する分散工程、分散した粒子を凝集させる凝集工程、及び、凝集粒子を結着樹脂粒子のガラス転移温度及び/又は溶融温度以上の温度で加熱することにより融合する融合工程を含むことを特徴とする<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法、
<4> <1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナーを含むことを特徴とする静電荷像現像剤、
<5> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程を含み、前記トナーとして<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法、
<6> 潜像保持体、前記潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段、前記潜像保持体の表面に潜像を形成させる潜像形成手段、前記潜像を<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成させる現像手段、前記トナー像を被転写体に転写させる転写手段、及び、前記トナー像を被転写体に定着させる定着手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、再帰反射性を有するフルカラー画像を簡便に得ることのできる静電荷像現像用トナー、該静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤を提供することができた。更に本発明によれば、再帰反射性を有する画像を形成可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができた。
(静電荷像現像用トナー)
本発明の静電荷像現像用トナー(本発明において、単に「トナー」ともいう。)は、酸性極性基を有する結着樹脂、着色剤、離型剤、及び再帰反射性を有する粒子を含有し、形状係数(SF1)が100以上140以下であることを特徴とする。
以下、本発明の静電荷像現像用トナーに使用される、それぞれの成分について述べる。
<再帰反射性を有する粒子>
本発明において、静電荷像現像用トナーは、再帰反射性を有する粒子を含有する。再帰反射性を有する粒子(以下、「再帰反射性粒子」ともいう。)は、透明であることが好ましい。また、その形状は球状であることが好ましい。ここで、再帰反射性とは、反射光について、入射光の入射方向とほぼ同じ方向に反射させる性質をいう。
また、再帰反射性粒子の屈折率は1.5以上2.5以下であることが好ましく、2.0以上2.5以下であることがより好ましく、2.1以上2.3以下であることが更に好ましい。屈折率が1.5以上であると、十分な光の反射を得ることができるので好ましい。また、屈折率が2.5以下であると、そのようなガラスビーズを実用上入手可能であるので好ましい。
再帰反射性粒子は、平均粒径が1μm以上20μm以下(本発明において「1μm以上20μm以下」を「1〜20μm」又は「1μm〜20μm」とも記載することとする。以下、同様。)であることが好ましく、2〜10μmであることがより好ましく、2〜5μmであることが更に好ましい。
平均粒径が1μm以上であると、トナー定着画像中での再帰反射性粒子の重なりが少なく、光の反射を遮ることがないので好ましい。また、20μm以下であると、再帰反射性粒子が内包されるトナー粒子の粒径を小さくすることができ、十分な画像解像度を得ることができるので好ましい。
再帰反射性粒子は、形状係数(SF1)が100〜120であることが好ましく、100〜110であることがより好ましく、100〜105であることが更に好ましい。
SF1が上記範囲内であると、球状の再帰反射性粒子となるので、良好な再帰反射性を得ることができるので好ましい。
本発明に好ましく使用される再帰反射性粒子としては、球状のガラスビーズが例示でき、特に、平均粒径が1〜20μmであり、屈折率が1.5〜2.5である球状のガラスビーズを好適に使用できる。更に、再帰反射性粒子は透明であることが好ましい。
また、本発明において、再帰反射性粒子として、硬質の合成樹脂や透明セラミック、天然鉱物なども使用可能であり、上記の屈折率及び平均粒径を有するものを好適に使用することができる。
トナー中の前記再帰反射性粒子の含有量はトナー全体の30〜90重量%であることが好ましく、より好ましくは40〜80重量%、更に好ましくは50〜80重量%である。含有量が30重量%以上であると、十分な光の反射率を得ることができるので好ましい。また、90重量%以下であると、画像を被記録体に定着可能であるので好ましい。
<結着樹脂>
本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂として酸性極性基を有する結着樹脂を含有する。
〔酸性極性基を有する結着樹脂〕
前記静電荷像現像用トナーに用いる樹脂(結着樹脂)としては、定着時光透過度が良好なほどよいが、特に限定するものではない。結着樹脂として、例えば、熱可塑性樹脂などを挙げることができ、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテルの単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれら非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明において、上記結着樹脂中には酸性極性基が存在することが必要であり、酸性極性基としてはカルボキシル基、スルホ基(スルホン酸基)、リン酸基、ホルミル基等が挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基が凝集制御性に優れ、帯電特性が良好であることから好ましい。
結着樹脂が酸性極性基を有していないと、良好な帯電特性を得ることができない。
本発明において、結着樹脂中における酸性極性基含有樹脂の割合は0.01重量%〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.1重量%〜10重量%であり、更に好ましくは0.5重量%〜5.0重量%である。
結着樹脂中の酸性極性基含有樹脂の割合が上記範囲内であると、良好な帯電性を得ることができるので好ましい。
上記酸性極性基は、酸性極性基を有する単量体の共重合;酸性極性基を有する低分子の縮合重合、付加重合;重合体に反応により酸性極性基を導入する方法;等によって得られる。
酸性極性基を有する単量体としては、カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物、スルホン酸基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。また、スルホン酸基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、スルホン化エチレン、その塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が挙げられる。
前記縮合重合及び/又は付加重合に使用されるカルボキシル基を酸性極性基として有する低分子としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−カルボキシメチルプロペン、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパン、テトラ(カルボキシメチル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、無水マレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルハイミック酸、トリアルキルテトラヒドロフタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸及びそれらの無水物等が挙げられる。
これら樹脂の中でもビニル系樹脂が特に好ましい。ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合やシード重合等により樹脂粒子分散液を容易に調製できる点で有利である。
本発明において、結着樹脂には、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。
このような架橋剤の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロイルオキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類;等が挙げられる。
本発明において、これらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。また、上記架橋剤のうち、合一状態で結着樹脂を必要以上に高粘度にしないために、冷却時における離型剤のトナー表面への析出を抑制できるブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロイルオキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などを用いることが好ましい。
架橋剤の含有量は、前記結着樹脂の形成に用いられる重合性単量体総量の0.05〜5重量%の範囲にあることが好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲にあることがより好ましい。
本発明のトナーに用いる結着樹脂のうち、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、オレフィン樹脂等の樹脂は、前記重合性単量体のラジカル重合等により製造することもできる。
ここで用いるラジカル重合開始剤としては、特に制限はない。具体的には、例えば、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類;2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2’−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1’−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1’−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1’−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4’−アゾビス-4-シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2’−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類;1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
本発明において、トナーに用いる結着樹脂の分子量調整は、連鎖移動剤を用いて行なうこともできる。該連鎖移動剤としては、特に制限はなく、具体的には炭素原子と硫黄原子との共有結合を持つものが好適であり、より具体的には、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−アミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ヘプチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ノニルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のn−アルキルメルカプタン類;イソプロピルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、sec−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、tert−ヘキサデシルメルカプタン、tert−ラウリルメルカプタン、tert−ノニルメルカプタン、tert−オクチルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、tert−テトラデシルメルカプタン等の分鎖型アルキルメルカプタン類;アリルメルカプタン、3−フェニルプロピルメルカプタン、フェニルメルカプタン、メルカプトトリフェニルメタン等の含芳香環系のメルカプタン類;などが挙げられる。
また、連鎖移動剤として四臭化炭素等も使用することができる。
本発明に用いる結着樹脂のガラス転移温度は40℃〜70℃の範囲であることが好ましく、45℃〜60℃の範囲であることがより好ましい。ガラス転移温度が40℃以上であると、再帰反射性を有する粒子と過度になじまないため再帰反射性が高くなるので好ましい。また、再帰反射性を有する粒子を有することによって定着温度は高くなる傾向にあるが、ガラス転移温度が70℃以下であると良好な定着温度を得ることができるので好ましい。
また、結着樹脂は、重量平均分子量Mwが6,000〜45,000の範囲にあることが好ましく、結着樹脂がポリエステル系樹脂の場合は6,000〜30,000の範囲にあることがより好ましく、ビニル系樹脂の場合は24,000〜36,000の範囲にあることがより好ましい。
重量平均分子量Mwが45,000以下であると、定着時に溶解性が良好であり、透過度に優れた画像が得られるので好ましい。また、重量平均分子量が6,000以上であると、定着工程時のトナーの溶融粘度が好適であり、凝集力に優れるため、ホットオフセットの発生が抑制できるので好ましい。
また、結着樹脂がポリエステル系樹脂である場合、重量平均分子量が30,000以下であると、水系媒体中への分散が良好であるので好ましい。
結着樹脂の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)は、3.3以下であることが好ましく、2.8以下であることがより好ましい。
離型剤の定着像表面への移行を速やかなものとするため、及び、平滑な定着像表面を得るためには適度な低粘度であることが有利であり、結着樹脂の分子量分布が狭いことが好ましい。また、Mw/Mnが3.3以下であると、樹脂の透過度が良好であるので好ましい。
<着色剤>
本発明に用いられる着色剤としては、定着時結着樹脂の光の透過度を低下させ、再帰反射性を有する粒子の光反射性能を低下させてしまう着色剤は使用を避けた方が良好であるが、特に限定はしない。
着色剤の例としてはクロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウォッチャングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカライトグリーンオキサレート、などの種々の顔料:アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料;などを挙げることができる。これらの着色剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
トナー中の着色剤の含有量は、トナー全量に対して50重量%以下であることが好ましく、2〜20重量%の範囲であることがより好ましい。
<離型剤>
本発明のトナー用いる離型剤は、トナーの結着樹脂との相溶性に乏しい物(非相溶性)が好ましい。結着樹脂との相溶性に乏しいと、離型剤が結着樹脂と溶け込まず、結着樹脂の可塑化を促すことがないので、高温定着時におけるトナーの粘度を低下させず、オフセット発生のの原因となることがないので好ましい。
上記離型剤の具体例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化温度を示すシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油ワックス;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス類;ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、モノステアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリド、ペンタエリスリトールテトラベヘネート等の高級脂肪酸と単価又は多価低級アルコールとのエステルワックス類;ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレングリコールジステアレート、ジステアリン酸ジグリセリド、テトラステアリン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸と多価アルコール多量体とからなるエステルワックス類;ソルビタンモノステアレート等のソルビタン高級脂肪酸エステルワックス類;コレステリルステアレート等のコレステロール高級脂肪酸エステルワックス類などを挙げることができる。離型剤の結晶化度はX線解析法にて求めることができる。
トナー中の離型剤量は、6〜25重量%の範囲であることが好ましく、9〜20重量%の範囲であることがより好ましい。離型剤量が6重量%以上であると、離型剤の絶対量として十分であり、熱や圧力によって定着画像が対向する用紙や画像に移行する、所謂ドキュメントオフセットの発生を抑制できるので好ましい。また、離型剤量が25重量%以下であると、定着時に要求するトナーの粘弾性が良好であり、ホットオフセットの発生が抑制できるので好ましい。また、非吸収性の基材に画像を形成した場合でも、定着ロールへの離型剤の付着が抑制でき、2回転目以降に非吸収性基材の表面に離型剤痕が残る、ワックスオフセットと呼ばれる現象の発生が抑制できるので好ましい。
(静電荷像現像用トナーの製造方法)
本発明において、静電荷像現像用トナーは、湿式製法で製造されることが好ましい。特に、本発明の静電荷像現像用トナーは、前記結着樹脂、離型剤、着色剤及び再帰反射性粒子を凝集させて製造することが好ましい。
本発明者らは、湿式製法、特に凝集工程を有するトナー製法により再帰反射性粒子を静電荷像現像用トナーに内包させることによって良好な再帰反射性画像を形成できることを見出した。
従来の混練粉砕法(結着樹脂に着色剤等を溶融混練して、冷却した後、微粉砕し、更に分級する方法)では、形状係数が100以上140以下の静電荷像現像用トナーを得ることが困難である。また、再帰反射性粒子、着色剤、離型剤及び必要に応じ反射剤(アルミニウム粒子やマイカ粒子等)を含有させて、トナー、特にフルカラートナーに再帰反射性を持たせようとした場合、従来の混練粉砕法を用いて作製すると、溶融混練工程や粉砕工程において、含有されている再帰反射性粒子が破損し、十分な再帰反射性を有する静電荷像現像用トナーを得ることは困難である。
これに対し、湿式製法、特に凝集合一法を用いて上記トナーを製造した場合、製造時ガラスビーズ等の再帰反射性粒子にかかる衝撃を低下させることが、可能となり、ガラスビーズ等の再帰反射性粒子を破損させることなくトナーを製造することが可能となる。
本来、再帰反射性粒子は結着樹脂に対し分散性が良好でなく、混練した場合には再帰反射性粒子同士が凝集しやすくなる。その結果、得られる静電荷像現像用トナー粒子間の再帰反射性粒子含有量に差を生じてしまう。これに対し、上記の凝集合一法で作製すると、混練工程のような強いせん断力でなく、分散粒子の凝集を利用するため、偏在が生じにくい。また、特に後述するカルボキシル基含有化合物を使用する場合には、カルボキシル基含有化合物は、結着樹脂よりも再帰反射性粒子に付着しやすく、再帰反射性粒子の分散性を向上させる効果を有するので、再帰反射性粒子の偏在がより抑制され、好ましい。また、凝集合一法では、カルボキシル基含有化合物は、再帰反射性粒子と先に凝集しやすく、その結果再帰反射性粒子同士の凝集を制御し、粒子間の偏在をより減らすことができる。
結着樹脂粒子分散液を、着色剤、離型剤等の分散液と混合し、これをヘテロ凝集させ、その後融合・合一する凝集合一法が、トナー粒径制御性、狭粒度分布、形状制御性、狭形状分布、内部分散制御性等に優れるという観点からより好ましいが、その他の湿式製法においても凝集工程を含む限りにおいてこれらに限定されることはない。また、本発明において、静電荷像現像用トナーは、結着樹脂を乳化重合により作製し、前記ヘテロ凝集及び融合・合一を行う乳化重合凝集法により製造することがより好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーについて、その好適な製造方法と共により詳細に説明する。本発明において、トナーの製造方法としては、乳化重合あるいはその他の方法により結着樹脂を含む樹脂粒子分散液を作製し、再帰反射性粒子、着色剤、離型剤、及び、必要に応じて光反射剤等の分散液とともにヘテロ凝集させ、その後融合・合一する凝集合一法が好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法に好適に使用できる凝集合一法は、少なくとも結着樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子及び再帰反射性粒子を水系媒体中に分散する分散工程、分散した粒子を凝集させる凝集工程、及び、凝集粒子を結着樹脂粒子のガラス転移温度及び/又は溶融温度以上の温度で加熱することにより融合する融合工程を含むことを特徴とする。
ここで、本発明に用いることのできる水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水や、エタノール、メタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの中でも、エタノールや水であることが好ましく、蒸留水及びイオン交換水等の水が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、アセトンや酢酸等が挙げられる。
<分散工程>
前記結着樹脂粒子分散液中の結着樹脂粒子の平均粒径は、1μm以下であることが好ましく、0.01〜1μmの範囲であることがより好ましい。平均粒径が1μm以下であると、得られるトナー粒子の粒度分布が狭く、また、遊離粒子の発生が少なく、トナーの性能や信頼性が良好であるので好ましい。
本発明において、結着樹脂粒子中の結着樹脂の平均粒径を前記の範囲に調整することにより、凝集粒子中への結着樹脂粒子の分散を良好にし、トナー粒子間の組成の偏在を抑制することができ、トナー性能や信頼性のバラツキを低く抑えることができるという利点がある。尚、前記平均粒径は、例えばレーザ回折式粒度分布測定法やコールタカウンタ法などで測定することができる。
結着樹脂粒子分散液としては、乳化重合法、懸濁重合法等で作製した結着樹脂の分散液を使用することもできるし、塊状重合法により得られた結着樹脂を、機械的シェア等により乳化分散させて調製することもできる。
また、前記着色剤を用いた着色剤粒子の平均粒径は、1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲であることが更に好ましい。平均粒径が1μm以下であると、最終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布が狭く、また、遊離粒子の発生が少なく、トナーの性能や信頼性が良好であるので好ましい。
着色剤の平均粒径を前記の範囲に調製することにより、凝集粒子中への着色剤への分散を良好にし、トナー粒子間の組成の偏在を抑制することができ、トナー性能や信頼性のバラツキを低く抑えることができるという利点がある。そして、平均粒子を0.5μm以下にすることにより、トナーの発色性、色再現性等を一層向上させることができるので好ましい。
尚、前記平均粒径は、例えばレーザ回折式粒度分布測定機などを用いて測定することができる。
前記離型剤分散液中の離型剤粒子の平均粒径は、1.5μm以下であることが好ましく、0.1μm〜1.0μmの範囲であることがより好ましい。平均粒径が1.5μm以下であると、最終的に得られる静電荷像現像用トナー中の離型剤ドメイン径が好適であり、また、遊離粒子が発生しにくく、トナーの性能や信頼性が向上するので好ましい。
尚、前記平均粒径は、例えばレーザ回折式粒度分布測定機などを用いて測定することができる。
本実施形態において、使用する再帰反射性粒子は、上記凝集工程の際に分散液中に存在していればよく、添加時期は特に限定はしないが、再帰反射性粒子にストレスを与えない、分散工程中又は凝集工程開始直前に添加されることがより好ましい。
再帰反射性粒子は、そのまま添加してもよいし、水等の溶媒に分散してから添加してもよい。分散する場合は界面活性剤と共に混合し分散することが好ましい。また、分散の際は再帰反射性粒子が破砕しないようにすることが好ましい。
<凝集工程>
凝集工程においては、分散工程にて混合された結着樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び、離型剤分散液中の各粒子や、混合液中の再帰反射性粒子が凝集して凝集粒子を形成する。このとき、必要に応じて光反射剤等を添加することもできる。該凝集粒子はヘテロ凝集等により形成され、一般的には前記凝集粒子とは極性が異なるイオン性界面活性剤やpH調整剤、金属塩等の一価以上の電荷を有する化合物を添加し、必要に応じpHを制御しながら温度を上昇させ、所望の粒径(トナー粒径)まで凝集させる。
本凝集工程において、再帰反射性粒子を凝集させる場合、凝集開始時に分散系の粘度をできるだけ高く保ち、再帰反射性粒子が沈降してしまうことを防ぐ必要がある。上記方法としてはカルボキシル基含有化合物などを添加し、その分子量や酸価を調整することで再帰反射性粒子の沈降を防ぐことが例示できる。従って、本発明において、凝集工程は、カルボキシル基含有化合物の存在下で行うことが好ましい。
カルボキシル基含有化合物としては、カルボキシル基を有する単量体のオリゴマー又は共重合樹脂、及び、それらの塩などが挙げられる。カルボキシル基を有する単量体としては、例えば、カルボキシル基を有するα、β−エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。カルボキシル基を有する単量体との共重合樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸共重合樹脂、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂等やそれらの塩等が挙げられる。また、それらの共重合樹脂の一部がエステル化されていてもよい。
上記のカルボキシル基含有化合物としては、重量平均分子量Mwが500〜8,000の範囲であることが好ましく、1,000〜7,000であることがより好ましく、2,000〜6,500であることが更に好ましいが、特に限定されない。Mwが500以上であると再帰反射性粒子表面に、留まリやすく、分散しやすいので好ましい。また、8,000以下であると、凝集工程における粘度がある程度保たれるため、得られるトナーの粒度分布が狭くなるので好ましい。
また、酸価は150〜600mgKOH/gであることが好ましく、200〜550mgKOH/gであることがより好ましく、300〜500mgKOH/gであることが更に好ましいが、これに限定されない。酸価が150mgKOH/g以上であると再帰反射性粒子の分散性が良好であり、再帰反射性粒子同士の凝集が進みにくいので好ましい。また、酸価が600mgKOH/g以下であると再帰反射性粒子表面に留まリやすく、分散性を保つことができるので好ましい。
このように、カルボキシル基含有化合物を用いることにより、粒径制御性に優れ、再帰反射性粒子、着色剤粒子、離型剤粒子などの分散が良好でトナー表面への露出が少ないために帯電量の安定したトナー粒子を得ることができる。
前記カルボキシル基含有化合物の添加量は、再帰反射性粒子に対して0.1〜30.0重量%であることが好ましく、0.2〜15.0重量%であることがより好ましく、0.3〜15.0重量%であることが更に好ましい。カルボキシル基含有化合物の添加量が上記範囲内であると粒度分布制御性に優れ、かつ、再帰反射性粒子などが均一に分散されるので好ましい。
凝集工程では、結着樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子及び再帰反射性粒子等を含み、必要に応じてその他の成分を添加混合して調製された分散液を、撹拌しながら室温から樹脂のガラス転移温度以上及び/又は溶融温度以上の温度範囲で加熱することにより、樹脂粒子及び着色剤などを凝集させて凝集粒子を形成する。
前記凝集工程においては、互いに混合された前記結着樹脂粒子分散液、前記着色剤粒子分散液、前記離型剤粒子分散液中の粒子、及び、再帰反射性粒子等が凝集して凝集粒子を形成する。該凝集粒子はヘテロ凝集等により形成され、凝集粒子の安定化、粒度/粒度分布制御を目的として、凝集粒子とは極性が異なるイオン性界面活性剤や、金属塩等の一価以上の電荷を有する化合物(凝集剤)を添加することにより形成することが好ましい。
前記凝集工程においては、pH変化により凝集粒子を発生させ、粒子の粒径を調整することができる。同時に粒子の凝集を安定に、また迅速に、もしくは、より狭い粒度分布を持つ凝集粒子を得る方法として、凝集剤を添加してもよい。
上記凝集剤としては、一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その具体例としては、イオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類;塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類;塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩;酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩;ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩;アミノ酸の金属塩;トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族、芳香族アミン類の無機酸塩類;等が挙げられる。
凝集剤は、より好ましくは、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩;酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸;等の無機、有機の金属塩であり、更に好ましくは硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム等の多価の無機金属塩が凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去等の点で好適に用いることができる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であって、結着樹脂粒子に対して、一価の場合は3重量%以下程度、二価の場合は1重量%以下程度、三価の場合は0.5重量%以下程度であることが好ましい。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物が好ましい。
<融合工程>
凝集工程後の融合工程においては、前記凝集粒子中の結着樹脂粒子が、その結着樹脂のガラス転移温度以上又は溶融温度の温度条件で溶融し、凝集粒子は不定形から徐々に球状へと変化してゆく。このとき凝集粒子の形状は不定形であるが、合一により球状に近くなってゆく。所望の形状になった段階でトナーの加熱を中止し、冷却することによってトナー粒子を形成する。
融合工程により得られたトナー粒子含有液は、遠心分離又は吸引濾過などにより処理して、トナー粒子を分離し、イオン交換水によって1〜3回洗浄することが好ましい。その際pHを調整することで洗浄効果をより高めることができる。その後、トナー粒子を濾別し、イオン交換水によって1〜3回洗浄し、乾燥することによって、トナーを得ることもできる。
<付着工程>
また、前記凝集工程と融合工程との間に、凝集粒子分散液中に、微粒子を分散させた微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に粒子を付着させて付着粒子を形成する工程(付着工程)を設けることもできる。
付着工程では、凝集工程で調製された凝集粒子分散液中に、微粒子分散液を添加混合して、凝集粒子に微粒子を付着させて付着粒子を形成する。添加される微粒子は、凝集粒子に凝集粒子から見て新たに追加される粒子に該当するので、本明細書では「追加微粒子」と記載する場合がある。追加微粒子としては、樹脂粒子の他に離型剤粒子、着色剤粒子、光反射剤粒子等を単独もしくは複数組み合わせたものであってもよい。追加微粒子分散液を追加混合する方法としては、特に制限はなく、例えば徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。このようにして、追加微粒子を添加混合することにより、微小な粒子の発生を抑制し、得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布をシャープにすることができ、高画質化に寄与することができるので好ましい。
また、付着工程を設けることにより、擬似的なシェル構造を形成することができ、着色剤や離型剤などの内添物のトナー表面露出を低減することができ、結果として帯電性やキャリアの寿命を向上させることができる点や、融合工程における融合時において、粒度分布を維持し、その変動を抑制することができると共に、融合時の安定性を高めるための界面活性剤や塩基又は酸等の安定剤の添加を不要にしたり、それらの添加量を最少限度に抑制することができ、コストの削減や品質の改善可能となる点で有利である。更に、この方法を用いれば、融合工程において、温度、撹拌数、pHなどの調整により、トナー形状制御を容易に行うことができるので好ましい。
また付着工程において光反射剤を追加微粒子として添加することも可能である。光反射剤は再帰反射性粒子に入った光を反射させる役目を持つ粒子で、特に限定されないが、鱗片状の微小金属箔やマイカなどが好ましい。
〔界面活性剤〕
本発明において、結着樹脂粒子分散液、離型剤粒子分散液、着色剤粒子分散液等を得るための分散剤として、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の界面活性剤を使用することが好ましい。この中でも、分散力が強く、結着樹脂、着色剤等の分散に優れているため、アニオン系界面活性剤を用いることがより好ましい。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されることが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、一般的には少量であり、具体的には0.01〜10重量%の範囲であることが好ましく、0.05〜5重量%の範囲であることがより好ましく、0.1〜2重量%の範囲であることが更に好ましい。
含有量が0.01重量%以上であると、各分散液の分散が安定となり、凝集を抑制することができ、また、凝集工程における各粒子の分散安定性が均一となり、特定の粒子の遊離が抑制できるので好ましい。また、10重量%以下であると、狭い粒度分布が得られ、更に粒径の制御が容易であるので好ましい。
また、界面活性剤として、常温固体の水性ポリマー等も用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系化合物、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デンプン、アラビアゴム等を使用することができる。
本発明においては、以上の結着樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子、再帰反射性粒子などに加えて、必要に応じて、内添剤、帯電制御剤、無機微粒子、有機微粒子、滑剤、研磨剤などの微粒子を添加することが可能である。添加方法は、結着樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液中に前記微粒子を分散させてもよいし、結着樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液などを混合してなる混合液中に、前記微粒子を分散させてなる分散液を添加して混合してもよい。
前記内添剤としては、光反射剤が例示できる。光反射剤としては、例えば、鱗片状の微小金属箔やマイカなどが挙げられる。特にアルミニウム箔が良好である。
前記無機微粒子としては、例えばシリカ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等、通常トナー表面の外添剤として使用されているものを用いることができる。
また、前記有機微粒子としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等、通常トナーの表面の外添剤を使用することができる。尚、これらの無機微粒子や有機微粒子は流動性助剤、クリーニング助剤として使用することができる。
前記潤滑剤としては、例えばエチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩等を挙げることができる。また、前記研磨剤としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどを挙げることができる。
これらの内添剤、帯電制御剤、無機微粒子、有機微粒子、滑剤、研磨剤などの微粒子の平均粒径は、1μm以下であることが好ましく、0.01μm〜1μmの範囲であることがより好ましい。平均粒径が1μm以下であると、得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布が狭く、また、遊離粒子の発生が抑制でき、トナーの性能や信頼性が向上するので好ましい。本発明において、平均粒径を前記の範囲に調整することにより、トナー粒子間の組成の偏在を抑制することができ、トナー性能や信頼性のバラツキを低く抑えることができるので好ましい。
尚、前記平均粒径は例えばレーザ回折式粒度分布測定機や、遠心式粒度分布測定機等を用いて測定することができる。
また、これらの内添剤等の微粒子は、本発明の目的を阻害しない範囲であれば適宜添加することができるが、一般的にごく少量であり、具体的にはトナー全体に対して、0.01〜5重量%の範囲であることが好ましく、0.01〜3重量%の範囲であることがより好ましい。
本発明において、トナー粒子の表面に、流動性向上剤として種々の樹脂粉や無機化合物を外添剤として添加してもよい。樹脂粉としてPMMA、ナイロン、メラミン、ベンゾグアナミン、フッ素系樹脂等の球状粒子等を用いることができる。種々の公知の無機化合物としては、例えば、SiO2、TiO2、Al23、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe23、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、CaCO3、K2O(TiO2n、MgCO3、Al23・2SiO2、BaSO4、MgSO4等を例示することができ、好ましくはSiO2、TiO2、Al23が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、またこれらの1種あるいは2種以上併用しても構わない。また、粒径は、0.1μm以下のものが好ましく、外添剤の添加量は、トナー粒子に対して、0.1〜20重量%の範囲で用いることが好ましい。
(静電荷像現像用トナーの物性)
本発明のトナーは、形状係数SF1が100以上140以下であり、105以上135以下であることが好ましく、110以上130以下であることが更に好ましい。形状係数は小さい方が好ましく、形状係数が140を超えると、精細な画像を得ることができない。
形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析することによって数値化され、例えば、次のようにして求められる。形状係数SF1の測定は、まず、スライドグラス上に散布したトナー粒子の光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上の粒子について下記式のSF1を計算し、平均値を求めることにより得られる。
Figure 2008268710
ここでMLは粒子の絶対最大長、Aは粒子の投影面積である。
本発明の静電荷像現像用トナーの累積体積平均粒径D50vは好ましくは3.0μm以上30.0μm以下であり、より好ましくは3.0μm以上15.0μm以下であり、更に好ましくは3.0μm以上10.0μm以下である。D50vが上記範囲内であると、画像の解像性が良好であるので好ましい。
また、得られるトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは1.25以下であることが好ましい。GSDvは1.22以下であることがより好ましく、1.20以下であることが更に好ましい。GSDvが1.25以下であると、解像性が良好であるので好ましい。
また、得られるトナーの数平均粒度分布指標(GSDp)は1.40以下であることが好ましく、1.31以下であることがより好ましく、1.20〜1.27であることが特に好ましい。
ここで、累積体積平均粒径D50v、数平均粒度分布指標、体積平均粒度分布指標等は、例えばコールタカウンターTAII(日科機社製)、マルチサイザーII(日科機社製)等の測定器で測定できる。粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
(静電荷像現像剤)
上記トナーは、目的に応じて成分組成を選択することができ、静電荷像現像剤(本発明において、「現像剤」ともいう。)に使用される。単独で用いて一成分現像剤として使用してもよいし、キャリアと組み合わせて二成分現像剤として用いてもよいが、本実施形態においてはトナーへのストレスが少ない二成分現像剤として用いることが好ましい。すなわち、本発明において、静電荷像現像剤は上記静電荷像現像用トナー及びキャリアを含有することが好ましい。
<キャリア>
ここで用いるキャリアとしては、特に制限されることはなく、それ自体公知のキャリアを用いることができる。
前記キャリアの具体例として、樹脂被覆キャリアを次に説明する。キャリアの核体粒子(芯材)としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などや磁性粉を微粒子化し、樹脂中に分散させた磁性粉分散型芯材を使用することができ、その体積平均粒径D50vは30μm〜200μmの範囲にあることが好ましい。更に本発明においてはトナー粒子へのストレスの少ない磁性粉分散型芯材がより好ましい。
核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、n−プロピルメタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類;フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー;等の単独重合体、又は2種類以上のモノマーからなる共重合体、更に、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類;ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類;エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
これらの被覆樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。被覆樹脂の使用量は、核体粒子100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲にあることが好ましく、0.5〜3.0重量部の範囲にあることがより好ましい。
キャリアの製造には、加熱型ニーダ、加熱型ヘンシェルミキサ、UMミキサなどを使用することができ、被覆樹脂量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用することができる。本発明に用いられる現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明において、静電荷像現像用トナーを用いる画像形成方法として好適な方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記トナーとして上記の静電荷像現像用トナーを用いる画像形成方法である。
また、本発明において、好適に使用できる画像形成装置は、潜像保持体、該潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段、前記潜像保持体の表面に潜像を形成させる潜像形成手段、前記潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成させる現像手段、前記トナー像を被転写体に転写させる転写手段、及び、前記トナー像を被転写体に定着させる定着手段を備える画像形成装置である。
各工程及び手段は、それ自体一般的な工程及び手段であり、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されており、本実施形態において好適に適用可能である。尚、本発明の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、プリンタ、ファクシミリ機、及びそれらの複合機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
また、トナー像を被転写体上に転写する工程では、静電荷像(潜像)担持体上のトナー画像を直接、被転写体(被記録体)に転写する方式で行われてもよいし、中間転写体を介して被転写体(被記録体)に転写する方式で行われてもよい。
本発明において、静電荷像現像用トナーに用いる定着装置は、それ自体公知の定着装置を用いることができる。定着においては光再帰反射性をより良好にするために再帰反射性を有する球状透明粒子を反射層に密着させ埋め込むことが有効であり、圧力を高く調整することが有効である。
本発明のトナーの構成では、トナーが離型剤を含有するため、シリコーンオイル等の加熱部材に塗布する離型性液体は不要であるが、高温定着領域確保等の目的でA4用紙1枚当たり1μL以下程度使用してもよい。
本発明において、被記録体は特に限定はしないが、光再帰反射性シートとして使用する場合には、再帰反射性を良好にするために、光反射層を有するものを使用するのが好ましい。更に、簡便に反射性シートを作製するために、光反射層を有する被記録体の記録面と反対側に接着剤層と剥離基材を設けてもよい。更に別の方法としては透明な樹脂フィルムなどの被記録体に反転画像を転写、定着し、その透明な樹脂フィルムの記録面を光反射層を有するシートに貼り付けてもよい。こうすることで画像もフィルムで保護され、長期に反射画像を維持できる。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実施例、比較例で用いたトナーについて説明する。尚、以下における「部」は、「重量部」を意味する。
(各種物性の測定方法)
<粒度分布測定>
本実施例における粒度分布測定について述べる。測定装置としてはコールタマルチサイザー−II型(ベックマン−コールタ社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールタ社製)を使用した。
測定方法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2mL中に測定試料を0.5mg〜50mg加えた。これを前記電解液100mLから150mL中に添加した。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記マルチサイザー−II型により、アパーチャ径として50μmアパーチャを用いて1μm〜20μmの粒子の粒度分布を測定して、体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50,000とした。
また、トナーの粒度分布としては、粒度分布指標GSDで表すことができる。上記GSDは以下の式で表すことができる。
GSD=[(d16/d84)]0.5
上式中、d16、d84は、それぞれトナーの大粒径側から数えてそれぞれ16%、84%の径を示したもので、数値としてはd16>d84であり、GSDが小さいほど粒度の揃ったトナーであるということができる。上記GSDには、個数平均粒径から算出したもの(GSDp)と、体積平均粒径から算出したもの(GSDv)があるが、ここではトナーのGSDは体積平均粒径から算出したもの(GSDv)を採用する。
<平均粒径の測定>
また、結着樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子の平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定機(堀場製作所製 LA−700)を使用して測定した。
<重量平均分子量、数平均分子量の測定>
重量平均分子量、数平均分子量の測定は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件は、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μL、測定温度40℃とし、検出器としてIR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
<ガラス転移温度の測定>
結着樹脂粒子のガラス転移温度は、示差走査熱量計(島津製作所社製 DSC−50)を用い、昇温速度3℃/分の条件下で測定した。
まず、下記のように各種分散液の調製を行った。
(樹脂粒子分散液(1)の調製)
・スチレン 280部
・n−ブチルアクリレート 100部
・アクリル酸 8部
・n−ドデシルメルカプタン 10部
・四臭化炭素 3部
上記各成分を予め混合して溶解し、溶液を調製しておき、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノボニール)7部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK)10部をイオン交換水520部に溶解した界面活性剤溶液と、前記溶液とをフラスコに投入し、乳化した。10分間ゆっくりと混合しながら更に、過硫酸アンモニウム3部を溶解したイオン交換水70部を投入し、窒素置換を行った。その後、フラスコを撹拌しながらオイルバスで内容物が70℃になるまで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続した。その後、この反応液を室温まで冷却して、平均粒径が150nm、ガラス転移温度が58.0℃、重量平均分子量Mwが25,000、Mw/Mnが2.5の樹脂粒子分散液(1)を得た。尚、樹脂粒子分散液(1)の固形分濃度は42.8重量%であった。
(樹脂粒子分散液(2)の調製)
・テレフタル酸ジメチル 23mol%
・イソフタル酸 30mol%
・ドデセニルコハク酸無水物 15mol%
・トリメリット酸無水物 9mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 5mol%
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 45mol%
上記の各成分を、撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、上記の割合で投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、触媒としてジブチルスズオキシド0.06mol%の割合で加え、窒素ガス気流下約190℃で約9時間撹拌反応させ、更に温度を約250℃に上げて約3.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間撹拌反応させて、非晶性ポリエステル樹脂Cを得た。得られたポリエステル樹脂Cのガラス転移温度(Tg)は62℃であった。また、重量平均分子量(Mw)は25,000、Mw/Mnが2.8、樹脂の酸価は26.8であった。
上記樹脂100部を酢酸エチル100部に溶解し、その溶解液をアニオン性界面活性剤(ネオゲンRK:第一工業製薬(株)製)5部を溶解した100部の界面活性剤分散液にホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)で撹拌しながら添加し、乳化液を作製した。この後、この乳化液を減圧し、脱イオン水を添加しながら酢酸エチルを除去し、固形分濃度を43重量%に調整し、平均粒径が160nmの樹脂粒子分散液(2)を得た。
得られた樹脂粒子分散液(1)及び(2)について、以下の表に記載する。
Figure 2008268710
(着色剤粒子分散液(1)の調製)
・C.I.ピグメントブルー15:3 100部
(フタロシアニン系顔料:大日精化社製:シアニンブルー4937)
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK:第一工業製薬(株)製) 10部
・イオン交換水 490部
上記各成分を混合して溶解させた後、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散させ、平均粒径200nmの着色剤を分散させてなる着色剤粒子分散液(1)を得た。
(離型剤粒子分散液(1)の調製)
・ポリエチレンワックス(溶融温度:109℃、結晶化度67) 100部
・アニオン界面活性剤(竹本油脂社製:パイオニンA−45−D) 2部
・イオン交換水 500部
上記各成分を混合して溶解させ、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散させた後、圧力吐出型ホモジナイザで分散処理し、平均粒径280nmの離型剤粒子(ポリエチレンワックス)を分散させてなる離型剤粒子分散液(1)を得た。
(カルボキシル基含有化合物分散剤液(1)の調製)
スチレン−マレイン酸共重合体GSM601(岐阜セラック社製Mw=6,000、酸価=470mgKOH/g)にアンモニア水を添加し、加熱しながら溶解し、固形分濃度(樹脂濃度)が30重量%になるように調整し、カルボキシル基含有化合物分散剤液(1)を得た。
<実施例1>
(トナーAの作製)
・樹脂粒子分散液(1) 300部
・着色剤粒子分散液(1) 200部
・離型剤粒子分散液(1) 150部
・ポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液 0.15部
・カルボキシル基含有化合物分散剤液(1) 5部
・イオン交換水 500部
上記各成分を丸底ステンレス製フラスコ中でホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて混合分散させた後、ガラスビーズ(平均粒径2.0μm、屈折率2.2、SF1 103)350部をイオン交換水1,200部に軽く混ぜて、混合分散した分散液に添加し、加熱用オイルバスで撹拌しながら加熱し、62℃まで加熱して30分保持することにより凝集粒子を形成した。凝集時のpHは、2.6であった。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約5.5μmであった。この凝集粒子液に、樹脂粒子分散液(1)を緩やかに30部追加し、更に65℃で30分間加熱撹拌し、凝集粒子液(A)を得た。得られた凝集粒子液(A)中の凝集粒子の平均粒径は約6.4μmであった。
次いで、アンモニア水でpHを7.5に調整した後、97℃まで加熱し、7時間そのまま保持して凝集粒子を融合させた。その後、冷却し、濾過、イオン交換水で充分洗浄した後、400メッシュの篩で濾過を行った。融合粒子の体積平均粒径D50vを測定したところ6.5μmであった。これを真空乾燥機で乾燥させトナーAを得た。
(現像剤Aの調製)
得られたトナーA100部に対し、コロイダルシリカ(日本アエロジル社製:R972)3.3部を添加し、ヘンシェルミキサを用いて混合することにより静電荷像現像用トナーを得た。そして、ポリメチルメタクリレート(総研化学社製)を1重量%被覆した体積平均粒径D50vが45μmの磁性分散型キャリアに対し、トナー濃度が5重量%となるようにガラス瓶に秤量し、ボールミル台上で5分間混合し現像剤Aを得た。
(画像形成・評価)
得られた現像剤Aを用い、Docucentercolor500改造機で、表面をアルミ蒸着し、その表面をポリエステル樹脂で絶縁処理した記録フィルムに印字し、定着した。この時の画像シートに暗闇で光を当て、光反射による視認性を評価した。
○:視認性良好
△:良好ではないが反射はしている
×:反射は良くない
また解像性についても目視で評価した。
○:良好
△:良好ではないが問題のないレベル
×:悪い
<実施例2>
(トナーBの作製、現像剤Bの調製、画像形成・評価)
樹脂粒子分散液(1)を樹脂粒子分散液(2)に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーB及び現像剤Bを得た。凝集工程において、凝集終了温度は67℃であった。得られた現像剤Bを用い、実施例1と同様に画像の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例3>
(トナーCの作製、現像剤Cの調製、画像形成・評価)
実施例1のガラスビーズ(平均粒径2.0μm、屈折率2.2、SF1 103)をガラスビーズ(平均粒径5.0μm、屈折率2.2、SF1 103)に変更した以外は、実施例1と同様にし、また、凝集温度を70℃として、トナーC及び現像剤Cを得た。得られた現像剤Cを用い、実施例1と同様に画像の評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例1>
(トナーDの作製、現像剤Dの調製、画像形成・評価)
樹脂粒子分散液(2)の乳化前のポリエステル樹脂130部、C.I.ピグメントブルー15:3(フタロシアニン系顔料:大日精化社製:シアニンブルー4937)30部、パラフィンワックス(日本精蝋社製:HNP−9)23部、ガラスビーズ(2.0μm、屈折率2.2、SF1 103)320部をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)に入れ、内部の温度が110±5℃になるように圧力を加え、80rpmで混練を10分間行った。得られた混練物を冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕し、これをジェットミルにて約6.2μmに微粉砕した後、エルボージェット分級機(松坂貿易社製)にて分級し、トナーDを得た。その後、実施例1と同様の方法により、現像剤Dを得た。得られた現像剤Dを用い、実施例1と同様に画像の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例4>
(トナーEの作製、現像剤Eの調製、画像形成・評価)
実施例1のガラスビーズ(平均粒径2.0μm、屈折率2.2、SF1 103)をガラスビーズ(平均粒径0.5μm、屈折率2.2、SF1 102)に変更した以外は、実施例1と同様にし、また、凝集温度を62℃としトナーE及び現像剤Eを得た。得られた現像剤Eを用い、実施例1と同様に画像の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例5>
(トナーFの作製、現像剤Fの調製、画像形成・評価)
実施例1のガラスビーズ(平均粒径2.0μm、屈折率2.2、SF1 103)をガラスビーズ(平均粒径2.0μm、屈折率1.3、SF1 102)に変更した以外は、実施例1と同様にし、また、凝集温度を62℃とし、トナーF及び現像剤Fを得た。得られた現像剤Fを用い、実施例1と同様に画像の評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例6>
(トナーGの作製、現像剤Gの調製、画像形成・評価)
実施例1のカルボキシル基含有化合物分散剤液(1)を抜くこと以外は、実施例1と同様にし、トナーG及び現像剤Gを得た。得られた現像剤Gを用い、実施例1と同様に画像の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2008268710
このように、実施例1〜6において作製したトナーを使用すると、解像性に優れ、かつ、再帰反射性を有する画像を簡便に作製することが可能となった。

Claims (6)

  1. 酸性極性基を有する結着樹脂、
    着色剤、
    離型剤、及び
    再帰反射性を有する粒子を含有し、
    形状係数(SF1)が100以上140以下であることを特徴とする
    静電荷像現像用トナー。
  2. 前記再帰反射性を有する粒子が球状のガラスビーズであり、平均粒径が1μm以上20μm以下であり、屈折率が1.5以上2.5以下である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 少なくとも結着樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子及び再帰反射性粒子を水系媒体中に分散する分散工程、
    分散した粒子を凝集させる凝集工程、及び、
    凝集粒子を結着樹脂粒子のガラス転移温度及び/又は溶融温度以上の温度で加熱することにより融合する融合工程を含むことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーを含むことを特徴とする静電荷像現像剤。
  5. 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程を含み、
    前記トナーとして請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする
    画像形成方法。
  6. 潜像保持体、
    前記潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段、
    前記潜像保持体の表面に潜像を形成させる潜像形成手段、
    前記潜像を請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成させる現像手段、
    前記トナー像を被転写体に転写させる転写手段、及び、
    前記トナー像を被転写体に定着させる定着手段を備えることを特徴とする
    画像形成装置。
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