JP2008268452A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写ベルト51と感光ドラム1a、1b、1cとの離間距離が小さくても、中間転写ベルト51の平均的な張力状態を大きく高めることなく、中間転写ベルト51の振幅を抑制できる画像形成装置100を提供する。
【解決手段】カム65を回転させてフレーム66を回動させることにより、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51が離間する。カム90を回転させて張架ローラ55を外側へ押し出すことにより、中間転写ベルト51の張力を高める。感光ドラム1a、1b、1cを中間転写ベルト51から離間させて実行されるブラック単色モードでは、フルカラーモードよりも中間転写ベルト51の張力を高く設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、中間転写体又は記録材搬送体として無端状のベルト部材を搭載した画像形成装置、詳しくはベルト部材に対して一部の像担持体が離間可能な画像形成装置におけるベルト部材の張力制御に関する。
中間転写体又は記録材搬送体として無端状のベルト部材を搭載し、ベルト部材に沿って複数の像担持体を当接配置したタンデム方式のフルカラー画像形成装置が実用化されている。このような画像形成装置の一部の機種では、モノクロ画像を形成するブラック単色モードが設定されると、イエロー、マゼンタ、シアンの各トナー像を形成する像担持体をベルト部材から離間させる。離間させる理由は、画像形成に関与しない像担持体の不必要な接触磨耗と電力消費とを回避するためである。
特許文献1には、駆動ローラとテンションローラとに懸架された中間転写ベルトのテンションローラ側を回動させて、中間転写ベルトをイエロー、マゼンタ、シアンの感光ドラムから離間させる画像形成装置が示される。ここでは、感光ドラムから中間転写ベルトを離間させる動作に機構的に連動させてテンションローラを外側へ移動させることにより、中間転写ベルトの必要な張力を維持してたるみを防止している。
特開2001−242680号公報
ベルト部材に複数の像担持体が当接しているとき、ベルト部材は、像担持体によって像担持体側への振動を規制されている。従って、複数の像担持体からベルト部材を離間させると、複数の像担持体による像担持体側への規制が解放されて、ベルト部材が像担持体側へ振動し易くなる。特に、ベルト部材から離間した複数の像担持体の間隔で、ベルト部材が複数の像担持体の反対側から支持されていない場合、ベルト部材は、表裏両面で振幅規制を受けることなく、大きな振幅で両持ち振動する可能性がある。そして、離間した像担持体の表面に間欠的に衝突して、像担持体の表面に損傷を与えたり、騒音を発生したりする可能性がある。
そこで、ベルト部材の予想される最大振幅でも像担持体への衝突が起きないように、ベルト部材と像担持体との離間距離を大きくすることが検討された。しかし、ベルト部材と像担持体との離間距離を大きくすると、離間のために移動する機構全体の逃げ空間や離間機構自体が大型化する。また、離間/当接の応答速度が低下して、速やかなモード切り替えができなくなる。
一方、離間させたベルト部材の振幅を抑制するために、ベルト部材の張力設定を常時高めることも検討された。しかし、ベルト部材の張力設定を高めると、ベルト部材を支持する回転体の軸や軸受けの負担が大きくなり機構寿命が短くなる。常時大きな張力をかけておくと樹脂材料のベルト部材は伸びてしまうため、材料上や寸法上の制約が増えてしまう。
特許文献1の画像形成装置は、テンションローラを外側へ移動させて中間転写ベルトの張力状態を当接時と同程度に確保するので、少なくとも中間転写ベルトのたるみは防止される。しかし、中間転写ベルトの張力が当接時を越えることはないため、離間によって像担持体による支持を喪失することによる中間転写ベルトの振幅増大は防止されない。
本発明は、ベルト部材と像担持体との離間距離が小さくても、ベルト部材の平均的な張力状態を大きく高めることなく、ベルト部材の振幅を抑制できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、それぞれトナー像を担持する第1及び第2の像担持体と、複数の回転体に支持されて張力を付与され、中間転写体又は記録材搬送体として循環する無端状のベルト部材と、前記ベルト部材と前記第2の像担持体とを離間させる離間手段とを備えるものである。また、制御的には、前記第1及び第2の像担持体を前記ベルト部材に当接させた状態で、前記第1及び第2の像担持体からトナー像を前記ベルト部材側へ転写させる第1モードと、前記離間手段によって前記第2の像担持体を離間させた状態で、前記第1の像担持体からトナー像を前記ベルト部材側へ転写させる第2モードとを有する。そして、前記ベルト部材の張力を設定する張力設定手段を有し、前記第2モードでは、前記張力設定手段によって、前記ベルト部材の張力が前記第1モードより高く設定される。
本発明の画像形成装置では、第2モードでベルト部材の張力を高めるので、離間によって第2の像担持体による支持が失われることによる振幅の増大を防止できる。そして、第1モードでベルト部材の張力を低くするので、振幅の抑制効果が大きいにもかかわらず、第1モードと第2モードとを通じたベルト部材の平均的な張力状態を大きく高めないで済む。振幅が抑制されるので、ベルト部材と第2の像担持体との離間距離が小さくても、衝突が減って磨耗や騒音が発生しにくい。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、ベルト部材と像担持体とを相対的に離間させるモードにおいて当接させるモードよりもベルト部材の張力を高く設定する。その限りにおいて、本発明は、以下の各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実現可能である。
像担持体は、シアン、マゼンタ、イエローのトナー像を担持するのみならず、淡色トナー、白色トナー、透明トナー等で現像されたトナー像を担持してもよい。ベルト部材にトナー像を転写する像担持体の数は4のみならず、当接するものを含めて2以上であればよい。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1に示される画像形成装置の構成や制御に関する一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成部の構成および動作の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、中間転写ベルト51の直線区間にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdを配列したタンデム型フルカラー複写機である。画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdは、それぞれ感光ドラム1a、1b、1c、1dを中間転写ベルト51に当接して、それぞれ形成したイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を中間転写ベルト51に重ねて一次転写する。
中間転写ベルト51は、不図示の駆動モータに接続された駆動ローラ52に駆動されて、矢印R2方向に循環する。中間転写ベルト51は、一次転写されたトナー像を二次転写部T2へ搬送し、二次転写部T2では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が中間転写ベルト51から記録材Pへ一括二次転写される。
記録材Pは、カセット80からピックアップローラ82によって取り出され、分離ローラ81で1枚ずつに分離され、レジローラ83によって中間転写ベルト51のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部T2へ給送される。トナー像を二次転写されて二次転写部T2を通過した記録材Pは、定着器7へ受け渡されて加熱加圧を受け、表面にトナー像を定着されて画像形成装置100の本体外部に排出される。
画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdは、現像器4a、4b、4c、4dで使用するトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同様に構成される。従って、以下では、画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdの区別を表す符号末尾のa、b、c、dを除いて図示した図2を参照して詳細に説明する。
図2に示すように、感光ドラム1aを中心にして、回転方向R1に沿って、帯電ローラ2、露光装置3、現像器4、一次転写ローラ53、およびクリーニング装置6が配置される。第1実施形態では、負極性に帯電した感光ドラム1の表面電位を露光によって低下させ、負極性に帯電したトナーを露光部分に付着させる反転現像方式でトナー像を形成する。
感光ドラム1は、中心の支軸13で回転自在に支持された円筒状の電子写真感光体であって、アルミニウム等の導電性基体11の外周に光導電層12を配置し、導電性基体11が接地電位に接続されている。
帯電ローラ2は、中心の導電性の芯金21で回転自在に支持されたスポンジ材料のゴムローラ部材であって、低抵抗導電層22と中抵抗導電層23とを形成してある。帯電ローラ2は、不図示の付勢手段によって感光ドラム1に向かって付勢され、感光ドラム1の表面に圧接して従動回転する。帯電ローラ2には、電源D4から負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した帯電電圧を印加されて、感光ドラム1の表面を接触帯電させる。
露光装置3は、走査線の画像信号で変調したレーザービームを、多面体ミラーで走査して、回転する感光ドラム1の表面を走査露光して、帯電した感光ドラム1の表面に画像データに対応する静電像を形成する。
現像装置4は、感光ドラム1の表面と反対方向に回転する現像スリーブ42に現像剤を担持させ、電源D3から負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧を印加して感光ドラム1の静電像を現像する。現像剤は、補給室47から補充されるトナーに磁性キャリアを混合した二成分現像剤であって、現像容器41に配置された現像スクリュー45および撹拌スクリュー46で攪拌されて帯電する。帯電した現像剤は、固定配置されたマグネットローラ43の磁界に応答して現像スリーブ42の表面に穂立ちして規制ブレード44によって層厚を調整される。
一次転写ローラ53は、中間転写ベルト51を介して感光ドラム1に圧接して、感光ドラム1と中間転写ベルト51との間に転写部T1を形成する。一次転写ローラ53に電源D1から正極性の直流電圧を印加して転写部T1に転写電界が形成されると、転写電界に応答して、感光ドラム1の負極性のトナー像が中間転写ベルト51に移動する。
クリーニング装置6は、クリーニングブレード61を感光ドラム1に摺擦させて、転写部T1を通過して感光ドラム1に残留した転写残トナーを除去する。ドラムクリーナハウジング63に回収された転写残トナーは、搬送スクリュー62によって軸方向の一端に配置された不図示の廃トナー容器へ集められる。
図1に示すように、中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、張架ローラ55、二次転写内ローラ56、上流側規制ローラ58に掛け渡して支持される。感光ドラム1a、1b、1c、1dの反対側で、中間転写ベルト51の内側面は、一次転写ローラ53a、53b、53c、53d、中間規制ローラ67によっても支持される。中間転写ベルト51、一次転写ローラ53a、53b、53c、53d、二次転写内ローラ56、二次転写外ローラ57、中間転写ベルトクリーナ59等は、中間転写ユニット5として一体に着脱可能である。
中間転写ベルト51は、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のような誘電体樹脂にカーボン粒子やイオン剤を分散させた材料を用いて無端状に形成される。
二次転写外ローラ57は、中間転写ベルト51を挟んで二次転写内ローラ56に圧接して、二次転写外ローラ57と中間転写ベルト51との間に二次転写部T2を形成している。
二次転写内ローラ56は、中間転写ベルト51の内側面に圧接して従動回転し、二次転写外ローラ57は、トルクリミッタを介して中間転写ベルト51の表面と同一方向に回転駆動されている。二次転写内ローラ56は接地電位に接続され、二次転写外ローラ57は電源D2から正極性の転写電圧を印加されている。二次転写外ローラ57は、二次転写部T2を通過する記録材Pをトナー像と逆極性に帯電させて、記録材Pを中間転写ベルト51のトナー像に密着させる。中間転写ベルト51と二次転写外ローラ57とに挟持搬送される記録材Pは、二次転写部T2を通過する過程で中間転写ベルト51からトナー像を二次転写され、二次転写内ローラ56の下流側で中間転写ベルト51から曲率分離する。
定着装置7は、回転自在に支持された定着ローラ71に対して、不図示の付勢機構によって加圧ローラ72を圧接させて定着ローラ71と加圧ローラ72との間に定着部T3を形成する。定着ローラ71の内部には、ハロゲンランプヒータ73が配置され、不図示の電源からハロゲンランプヒータ73へ供給する電圧を制御することにより、定着ローラ71の表面温度が所定範囲に調節されている。
定着部T3に記録材Pが進入すると、一定速度で回転する定着ローラ71と加圧ローラ72とによって挟持搬送されて、記録材Pは表裏両面からほぼ一定の圧力、温度で加圧加熱される。これにより、記録材Pの表面の未定着トナー像は、溶融して記録材Pの表面にフルカラー画像として定着される。
ベルトクリーニング装置59は、クリーニングブレード59aを中間転写ベルト51に摺擦して、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト51に残留した転写残トナーを除去する。
<離間機構および張力設定機構>
図3はブラック単色モードにて図示した離間機構の動作の説明図、図4は離間機構を兼ねた張力設定機構の動作の説明図、図5はブラック単色モードの張力制御のフローチャートである。
第1実施形態の画像形成装置100は、感光ドラム1a、1b、1c、1dを用いて画像形成するフルカラーモードと、感光ドラム1dのみを用いて画像形成するブラック単色モードとを実行する。
図3に示すように、ブラック単色モードでは、ベルトユニット5の張架ローラ55側部分を下方へ回動して、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間させる。これは、トナー像を担持しない感光ドラム1a、1b、1cと中間転写ベルト51とが接触し続けると、感光ドラム1a、1b、1cの寿命が低下するからである。また、中間転写ベルト51の摩擦負荷を軽減して走行安定性を高め、フルカラーモードよりも高速化を可能とし、駆動系の消費電力を節約する意味もある。
そして、図3に示すブラック単色モードでは、図1に示すフルカラーモードの場合よりも張架ローラ55を外側へ付勢する力を高めて、中間転写ベルト51の張力を高めている。これは、感光ドラム1a、1b、1cによる振幅規制が失われるブラック単色モードにおいて、中間転写ベルト51のばたつきを軽減し、感光ドラム1a、1b、1cの磨耗(衝突)や騒音を防止するためである。言い換えれば、感光ドラム1a、1b、1cが振幅規制するフルカラーモードや待機中(機械停止時を含む)には、中間転写ベルト51の張力を低下させて、高張力による中間転写ベルト51の伸びを回復させて寿命を延ばすためである。
図3に示すように、上流側規制ローラ58、一次転写ローラ53a、53b、53c、および中間規制ローラ67は、フレーム66に対して回転自在に支持されている。フレーム66は、中間規制ローラ67と一次転写ローラ53cとの間に設けた回動軸64を中心にして回動可能に軸止され、カム65の回転に駆動されて上流側規制ローラ58側を昇降させる。カム65がフレーム66を上昇させると、上流側規制ローラ58が中間転写ベルト51を持ち上げて、図1に示すように、感光ドラム1a、1b、1cに当接させる。カム65がフレーム66を下降させると、上流側規制ローラ58が中間転写ベルト51を引き下げて、図3に示すように、感光ドラム1a、1b、1cから離間させる。
中間転写ベルト51に張力を付与する張架ローラ55は、図中左右方向へ移動可能に配置され、加圧バネ91によって外側へ向かって付勢されている。加圧バネ91の基端は、カム90の回転に応じて図中左右方向へ移動して、中間転写ベルト51の張力を変化させる。
図4の(a)に示すように、フルカラーモードでは、制御部110が離間機構(張力設定機構)60を制御して、感光ドラム1a、1b、1cに中間転写ベルト51を当接させ、中間転写ベルト51の張力を低下させる。制御部110は、モータ92を作動させてギア列を介してカム65を回転させ、上流側規制ローラ58を上昇させる。これにより、図1に示すように、感光ドラム1a、1b、1cに対して中間転写ベルト51が当接し、感光ドラム1a、1b、1cに一次転写ローラ53a、53b、53cが圧接する。このとき、モータ92は、ギア列を介して同時にカム90を回転させるので、加圧バネ91の基端が内側へ移動して、加圧バネ91を通じた張架ローラ55の外側へ向かう付勢力が低下する。
図4の(b)に示すように、ブラック単色モードでは、制御部110が離間機構(張力設定機構)60を制御して、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間させ、中間転写ベルト51の張力を高める。制御部110は、モータ92を作動させてギア列を介してカム65を回転させ、上流側規制ローラ58を下降させる。これにより、図3に示すように、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51が離間して、一次転写ローラ53a、53b、53cの圧接が解放される。このとき、モータ92は、ギア列を介して同時にカム90を回転させるので、加圧バネ91の基端が外側へ移動して、加圧バネ91を通じた張架ローラ55の外側へ向かう付勢力が高められる。
一次転写ローラ53c、53d間に位置する中間規制ローラ67は、図1に示すように、上流側規制ローラ58の上昇時(フルカラーモード)には下降して、中間転写ベルト51から離間している。しかし、上流側規制ローラ58の下降時(ブラック単色モード)には上昇して、中間転写ベルト51を下から支持して、駆動ローラ52との間に中間転写ベルト51の直線区間を形成する。これにより、中間規制ローラ67の上流側で中間転写ベルト51が下方へ傾いても、感光ドラム1dと一次転写ローラ53dとの転写部T1を通過する中間転写ベルト51は傾かない。
なお、図1では、中間転写ベルト51に対する上流側規制ローラ58の離間状態を誇張して図示しているが、実際には、図3に示す回動軸64と中間規制ローラ67との距離に回動角度を乗じたわずかな離間量に過ぎない。そして、フルカラーモードで離間させる理由は、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51に転写されたトナー像に対して中間規制ローラ67が電気的な影響を及ぼす可能性があるからである。
図1、図3を参照して図5に示すように、制御部110は、フルカラーモードの画像形成が開始されると(S11のYES)、フルカラーモードの画像形成を実行する(S17)。すなわち、感光ドラム1a、1b、1c、1dにそれぞれトナー像を形成して中間転写ベルト51へ一次転写し、記録材Pへ一括二次転写する。
しかし、ブラック単色モードの画像形成が開始されると(S12のYES)、上述したように、中間転写ベルト51を感光ドラム1a、1b、1cから離間させ、ベルト張力を高める(S13)。ブラック単色モードの画像形成の開始とは、画像形成装置100がモノクロ画像のジョブを受信した場合や、不図示の操作パネルを通じてモノクロ印刷モードが設定された後にスタート信号が入力された場合である。
そして、感光ドラム1dに形成したブラックトナー像のみを中間転写ベルト51に一次転写し、記録材Pに二次転写する(S14)。
そして、ブラック単色モードの適用される画像形成が終了すると(S15のYES)、制御部110は、画像形成装置100を、直ちに図1に示すフルカラーモードの状態に復帰させて(S16)待機する。
<実験結果>
図2に示すように、第1実施形態では、厚み100μm、周長800mm、幅350mmの中間転写ベルト51を用いた。感光ドラム1及び中間転写ベルト51の表面移動速度に相当するプロセス速度は、100mm/secである。中間転写ベルト51の材料は、PI(ポリイミド)樹脂とし、表面抵抗率を1012Ω/□(JIS−K6911法準拠プローブを使用、印加電圧100V、印加時間60sec、23度C/50%RH)に調整した。
一次転写ローラ53は、回転自在に支持された外径8mmの芯金531の外側に、厚さ4mmの導電性ウレタンスポンジ層の抵抗層532を配置している。一次転写ローラ53の電気抵抗値は、約10Ω(23度C/50%RH)である。電気抵抗値は、接地された金属ローラに5N(500gf)の荷重で一次転写ローラ53を当接させて50mm/secの周速で回転させ、芯金531に100Vの電圧を印加して電流値を測定して求めた。
図1に示すように、二次転写内ローラ56は、回転自在に支持された外径18mmの芯金561の外側に、厚さ2mmの導電性でソリッドのシリコーンゴム層562を配置している。二次転写外ローラ57は、回転自在に支持された外径20mmの芯金571の外側に、厚さ4mmの導電性のEPDMゴムのスポンジ層572を配置している。一次転写ローラ53に適用した上述の測定方法で印加電圧を2000Vとして測定した結果、二次転写内ローラ56の電気抵抗値は約10Ω、二次転写外ローラ57の電気抵抗値は約10Ωであった。
図1、図3では、中間転写ベルト51を当接・離間させるための上流側規制ローラ58の昇降量を誇張して記載しているが、実際の上流側規制ローラ58の昇降量は2mmである。そのように、カム(65:図3)を設計した。
図3に示すブラック単色モードの状態で中間転写ベルト51の張力を複数段階に調整してブラック単色モードの画像形成を実験した。ベルト張力の調整は、図4の(a)に示す加圧バネ91を交換して張架ローラ55に付与される張架力を表1に示すように4段階に変化させた。
Figure 2008268452
表1に示すように、フルカラーモード時と同じ張架力36N(3.6kgf)を設定した。この場合、ブラック単色モードの画像形成中、循環している中間転写ベルト51が中間規制ローラ67と張架ローラ55との間の200mmの区間で上下に振動して騒音が発生した。
また、同区間の最大振幅位置に対応して、離間した感光ドラム1bに中間転写ベルト51の擦れ跡が観察された。そして、張架ローラ55に付与される張架力が弱いほど、中間転写ベルト51の振幅が大きくなり易く、張架力が40N(4kgf)以下では、中間転写ベルト51の振幅が許容できないレベルであった。また、17N(1.7kgf)では、感光ドラム1a、1b、1cのすべてが中間転写ベルト51に擦れて、両方の寿命が極端に短くなることが確認された。
また、張架力を40N(4kgf)以上にすれば、中間転写ベルト51の最大振幅を1.5mm以下に抑えることができ、中間転写ベルト51と感光ドラム1bとの擦れを低減できることが確認された。最大振幅は、感光ドラム1a、1b、1cにも、一次転写ローラ53a、53b、53cにも接触しない張架ローラ55と中間規制ローラ67との中間位置に発生する。
このような実験結果に基いて、第1実施形態では、図1に示すフルカラーモードでの張架力は36Nとする一方、図3に示すブラック単色モードでは、張架力が72N(7.2kgf)になるようにカム90を設計した。ここで、張架ローラ55に付与される張架力のほぼ1/2が中間転写ベルト51の張力なので、離間時のベルト張力は36N、当接時のベルト張力は18Nとなる。第1実施形態における張架力を離間時に強める構成は、ブラック単色モード時に振幅が問題とならない張架力条件を満たしており、振動、騒音、寿命低下の抑制に対して極めて有効であることが確認された。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態では、第1の像担持体の一例である感光ドラム1dは、トナー像の一例であるブラックトナー像を担持する。第2の像担持体の一例である感光ドラム1a、1b、1cは、それぞれトナー像の一例であるイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像を担持する。
ベルト部材の一例であって、中間転写体の一例でもある中間転写ベルト51は、無端状に形成される。そして、複数の回転体の一例である駆動ローラ52、張架ローラ55、および二次転写内ローラ56に支持されて張力を付与されて循環する。
離間手段の一例である離間機構60は、中間転写ベルト51と感光ドラム1a、1b、1cとを離間させる。
第1モードの一例であるフルカラーモードでは、第1及び第2の像担持体の一例である感光ドラム1d及び感光ドラム1a、1b、1cを中間転写ベルト51に当接させる。この当接した状態で、ブラックトナー像及びイエロー、マゼンタ、シアンの各トナー像を、ベルト部材側の一例である中間転写ベルト51上へ転写させる。
第2モードの一例であるブラック単色モードでは、離間機構60によって感光ドラム1a、1b、1cを離間させた状態で、ブラックトナー像をベルト部材側の一例である中間転写ベルト51上へ転写させる。
張力設定手段の一例である張力設定機構は、中間転写ベルト51の張力を設定するが、第1実施形態では離間機構60に含まれている。
第2モードの一例であるブラック単色モードでは、離間機構60によって、中間転写ベルト51の張力が第1モードの一例であるフルカラーモードよりも高く設定される。
フルカラーモードにおける中間転写ベルト51の直線区間に、感光ドラム1dと複数の感光ドラム1a、1b、1cとが配列される。
少なくとも複数の感光ドラム1a、1b、1cの間隔では、複数の感光ドラム1a、1b、1cの反対側から中間転写ベルト51が支持されていない。
支持回転体の一例である中間規制ローラ67は、感光ドラム1dに最も近い感光ドラム1cと感光ドラム1dとの間で、複数の感光ドラム1a、1b、1cの反対側から中間転写ベルト51を支持する。
ブラック単色モードでは、中間転写ベルト51が中間規制ローラ67で折り曲げられて感光ドラム1dへ接触する。
制御手段の一例である制御部110は、離間機構60を制御して、ブラック単色モードによる画像形成の開始直前に中間転写ベルト51の張力を高め、前記画像形成の終了後直ちに中間転写ベルト51の張力を低下させる。
従って、第1実施形態では、ブラック単色モードで中間転写ベルト51の張力を高めて振幅を抑制するので、騒音や擦過傷の発生が少ない。中間転写ベルト51の張力を高める期間は、ブラック単色モードの画像形成を行うわずかな時間に限定されるので高い張力に起因する機構の疲労、寿命低下、中間転写ベルト51の伸びには至らない。
中間転写ベルトの離間と張力調整を1個のモータ、1個の離間機構60で実行するので小型軽量に信頼性高く構成でき、部品コストも小さくて済む。
なお、中間転写ベルト51の張力と上流側規制ローラ58の上昇とを同一の立ち上がり、立ち下りで実行する必要はない。カム90のカム曲線の立ち上がり位相位置をカム65の立ち上がり位相位置よりもフルカラーモード側から見た浅い回転角度に設定することが好ましい。これにより、後述する第2実施形態と同様に、中間転写ベルト51の張力を高めた後に感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間させてブラック単色モードを実行できる。そして、中間転写ベルト51を当接位置へ復帰させた後に中間転写ベルト51の張力を低下してフルカラーモードを実行できる。
また、中間転写ベルト51の張力を離間時に強める手段は、張架ローラ55によって付与される張架力を可変にする機構には限定されない。
また、中間転写ベルト51の張力を離間時に強める機構は、カム構造には限定されない。
<第2実施形態>
図6は第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図7はブラック単色モードにて図示した離間機構の動作の説明図である。
第2実施形態の画像形成装置200は、電動シリンダ93によって張架ローラ94を昇降させて中間転写ベルト51の張力が設定されることと、モード切り替えの駆動機構が異なること以外は、第1実施形態と同様に構成される。従って、図6、図7中、第1実施形態の画像形成装置100と共通する構成には、図1〜図4と共通の符号を付して、重複する説明を省略する。
画像形成装置200は、フルカラーモードでは、図6に示すように、上流側規制ローラ58と駆動ローラ52との間に、中間転写ベルト51が直線区間を形成する。一次転写ローラ53a、53b、53c、53dは、中間転写ベルト51の直線区間で感光ドラム1a、1b、1c、1dに圧接してそれぞれ転写部T1を形成する。
画像形成装置200は、ブラック単色モードでは、図7に示すように、中間規制ローラ67で中間転写ベルト51を曲げて、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間させる。張架ローラ55は、基端が固定された不図示の加圧バネによって支持され、中間転写ベルト51の張力に応じた位置で、中間転写ベルト51の張力変動を吸収する。
電動シリンダ68は、制御部110に制御されて、フレーム66をフルカラーモードの当接位置とブラック単色モードの離間位置との間で昇降させる。
電動シリンダ93は、制御部110に制御されて張架ローラ94を昇降させて、感光ドラム1a、1b、1c、1dに対する中間転写ベルト51の当接・離間とは無関係に中間転写ベルト51の張力を切り替える。電動シリンダ93は、図6に示す離間状態で張架力が36N(3.6kgf)以下の中間転写ベルト51を、図7に示すように張架ローラ94で押し下げて、張架力を72N(7.2kgf)まで高める。そのように、電動シリンダ93のストロークを設定してある。
第2実施形態では、中間転写ベルト51を感光ドラム1a、1b、1cに当接・離間させる離間機構と、中間転写ベルト51の張力を切り替える張力設定機構とを別々のタイミングで作動させて、フルカラーモードとブラック単色モードとを切り替える。
すなわち、フルカラーモードからブラック単色モードに切り替わる際には、感光ドラム1a、1b、1cから中間転写ベルト51を離間させる前に、張架ローラ94を下降させて張架力を高める。その後、張架力を高めた状態で中間転写ベルト51を感光ドラム1a、1b、1cから離間させるので、離間した直後の中間転写ベルト51の一時的な振幅増加が小さくて済む。
同様にして、ブラック単色モードからフルカラーモードに切り替わる際には、感光ドラム1a、1b、1cに中間転写ベルト51を当接させた後に、張架ローラ94を上昇させて張架力を低下させる。これにより、当接するまでの感光ドラム1a、1b、1cとの距離が小さくなる過程を通じて中間転写ベルト51の振動が抑制され、感光ドラム1a、1b、1cへの衝突騒音を防止できる。
<第2実施形態の効果>
第2実施形態では、制御手段の一例である制御部110は、離間手段の一例である電動シリンダ68によって中間転写ベルト51と感光ドラム1a、1b、1cとの離間を開始させる前に、張力設定手段の一例である電動シリンダ93によって中間転写ベルト51の張力を高め終えさせる。
また、離間手段の一例である電動シリンダ68によって中間転写ベルト51と感光ドラム1a、1b、1cとの当接を完了した後に、張力設定手段の一例である電動シリンダ93によって中間転写ベルト51の張力を低下させる。
第2実施形態の画像形成装置200では、ブラック単色モードの画像形成時、中間転写ベルト51に付与される張架力が40N(4kgf)よりも高い72N(7.2kgf)である。従って、中間転写ベルト51の振幅が許容範囲に収まり、騒音発生や寿命低下を回避できる。
張架ローラ94の昇降とフレーム66の昇降との時期をずらせて、当接−離間および離間−当接の期間を通じて中間転写ベルト51に72N(7.2kgf)の張架力を確保した。これにより、フレーム66の昇降過程で中間転写ベルト51と感光ドラム1a、1b、1cとの距離が小さい期間についても両者の衝突に伴う騒音や擦過傷の発生を防止できる。
また、フルカラーモードの当接状態へ復帰させた後は、直ちに中間転写ベルト51に付与されている張架力を弱める。このため、中間転写ベルト51に72N(7.2kgf)の張架力が印加される期間はブラック単色モードの画像形成に伴う短時間に限られ、停止時、待機時を含めて時間的に均した平均的な張架力は40N(4kgf)以下である。従って、72N(7.2kgf)の張架力を印加し続けた場合のように、中間転写ベルト51の破断や伸びなどの課題が発生しない。
<第3実施形態>
図8は第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図9は離間機構および張力設定機構の動作の説明図である。
第3実施形態の画像形成装置300は、ピニオン歯車96とラック97とで懸架ローラ55Aを移動させて中間転写ベルト51の張力が設定される以外は、第1実施形態と同様に構成される。従って、図8、図9中、第1実施形態の画像形成装置100と共通する構成には、図1〜図4と共通の符号を付して、重複する説明を省略する。
図8に示すように、第3実施形態の画像形成装置300では、中間転写ベルト51が、張架ローラ52A、懸架ローラ55A、および駆動ローラを兼ねた二次転写内ローラ56Aに架け渡して支持される。二次転写内ローラ56Aは、不図示の駆動機構を通じて回転駆動されて、中間転写ベルト51を循環させる。張架ローラ52Aは、基端が固定された加圧バネ91によって支持され、中間転写ベルト51の張力に応じた位置で、中間転写ベルト51の張力変動を吸収する。
図9の(a)に示すように、懸架ローラ55Aは、図中左右方向へ移動可能に支持されており、ピニオン歯車96の回転角度に応じたラック97の突き出し位置で中間転写ベルト51を支持する。ピニオン歯車96は、上流側規制ローラ58を昇降させて図8に示す感光ドラム1a、1b、1c、1dに対して中間転写ベルト51を当接・離間させるモータ92(図4の(a)参照)に所定のギア列を通じて連絡する。
図9の(b)に示すように、制御部110は、モータ92を作動させて上流側規制ローラ58を下降させると同時に、ピニオン歯車96を回転させてラック97を矢印方向へ移動させる。これにより、懸架ローラ55Aが矢印方向に中間転写ベルト51を押し出して、張架ローラ52Aを支持する加圧バネ91が押し縮められる。これにより、押し縮められた加圧バネ91の付勢力に相当する張架力が中間転写ベルト51に作用して張力が高められる。
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、フルカラーモード時の張架力が36N(3.6kgf)、ブラック単色モード時の張架力が72N(7.2kgf)に調整される。そのように、ピニオン歯車96、ラック97、加圧バネ91を設計した。
なお、第3実施形態では、上流側規制ローラ58とピニオン歯車96とを共通のモータ92で駆動するため、中間転写ベルト51の当接・離間と張力の増減とは同時並行して実行される。
しかし、第2実施形態のように、上流側規制ローラ58の昇降とピニオン歯車96の回転とを別々のモータで駆動してもよい。第2実施形態のように、離間の開始直前に張架力を高め、当接の終了後に張架力を低下させることは、中間転写ベルト51が循環している状態で当接・離間を実行する場合には好ましい。上述したように、当接・離間の過程における騒音や擦過を防止できるからである。
<第4実施形態>
図10は第4実施形態の画像形成装置におけるフルカラーモードの説明図、図11は第4実施形態の画像形成装置におけるブラック単色モードの説明図である。
第4実施形態の画像形成装置400は、中間転写ベルト51を記録材搬送ベルト51Aに置き換えるために必要な変更を加えた以外は第1実施形態の画像形成装置100と同様に構成される。従って、図10、図11中、第1実施形態と共通する構成には図1〜図4と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図10に示すように、記録材搬送ベルト51Aは、駆動ローラ52と張架ローラ55とに掛け渡して支持され、駆動ローラ52に駆動されて矢印R4方向に循環する。駆動ローラ52と張架ローラ55との間に形成される記録材搬送ベルト51Aの直線区間に上流側からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdが配列している。
記録材Pは、カセット80から1枚ずつに分離して取り出され、レジローラ83によって感光ドラム1aのトナー像にタイミングを合わせて記録材搬送ベルト51Aへ受け渡される。記録材Pは、吸着ローラ84に帯電されて記録材搬送ベルト51Aに吸着して、感光ドラム1aの転写部を通過してイエロートナー像を転写される。感光ドラム1b、1c、1dには、イエロートナー像と重なり合うタイミングでマゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が形成され、記録材搬送ベルト51Aに担持された記録材Pへ順次重ねて転写される。4色のトナー像を重ねて転写された記録材Pは、分離帯電器85を通過して帯電を解除されることにより、記録材搬送ベルト51Aから曲率分離して定着器7へ受け渡される。定着器7で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された記録材Pは画像形成装置400の本体外部に排出される。
フレーム66の基端は回動軸64によって軸止され、フレーム66の回動端には張力設定機構60Aが水平に姿勢を保って軸支されている。張力設定機構60Aは、張架ローラ55を水平方向へ移動可能に支持し、基端をカム90で移動可能に支持した加圧バネ91によって、張架ローラ55を外側へ向かって付勢している。張力設定機構60Aは、第1実施形態と同様に、カム90を回転させて、加圧バネ91の変形量を変化させて張架ローラ55による記録材搬送ベルト51Aの張架力を切り替える。
フルカラーモードでは、ねじ昇降器92Aによって、フレーム66とともに、一次転写ローラ53a、53b、53c、53d及び張架ローラ55を上昇させる。これにより、一次転写ローラ53a、53b、53c、53dが記録材搬送ベルト51Aを介して感光ドラム1a、1b、1c、1dに圧接して、それぞれの転写部を形成する。そして、圧接の完了後、張力設定機構60Aがカム90を回転させて、記録材搬送ベルト51Aの張架力を低下させる。当接と張力低下とのタイミングをずらせる理由は第2実施形態で説明したとおりである。
図11に示すように、ブラック単色モードでは、まず、張力設定機構60Aがカム90を回転させて、記録材搬送ベルト51Aの張架力を高める。その後、ねじ昇降器92Aによって、フレーム66とともに、一次転写ローラ53a、53b、53c、53d及び張架ローラ55を下降させる。これにより、記録材搬送ベルト51Aが感光ドラム1a、1b、1c、1dから離間する。離間動作の開始に先立たせて張力を高める理由は第2実施形態で説明したとおりである。
第4実施形態では、記録材搬送体の一例である記録材搬送ベルト51Aが説明される。
フルカラーモードからブラック単色モードに切り替わる際には、カム構造を用いて張架ローラ55への張架力を強める手順は、以下のように実行する。まず、感光ドラム1a、1b、1cと記録材搬送ベルト51Aとを離間させる前に、カム90を図4の(a)の状態から図4の(b)の状態になるように回転させる。これにより、張架ローラ55に付与されている張架力を加圧バネ91を介して強める。その後、記録材搬送ベルト51Aと感光ドラム1a、1b、1cとを離間させることで、離間時の記録材搬送ベルト51Aの振動も記録材搬送ベルト51Aが強く張られているために小さくなる。
同様にして、ブラック単色モードからフルカラーモードに切り替わる際には以下のようにベルト張力を低下させる。感光ドラム1a、1b、1cと記録材搬送ベルト51Aとが当接した後に、図4の(b)の状態から図4の(a)の状態になるようにカム90を回転させて、張架ローラ55に付与されている張架力を弱める。これにより、当接時の記録材搬送ベルト51Aの振動も記録材搬送ベルト51Aが強く張られているために小さくなる。フルカラーモードに切り替わる際に、記録材搬送ベルト51Aに付与されている張架力を弱める理由は、張架力が常に強く保たれていると、記録材搬送ベルト51A自体の破断や伸びなどの課題があるためである。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成部の構成および動作の説明図である。 ブラック単色モードにて図示した離間機構の動作の説明図である。 離間機構を兼ねた張力設定機構の動作の説明図である。 ブラック単色モードの張力制御のフローチャートである。 第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 ブラック単色モードにて図示した離間機構の動作の説明図である。 第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 離間機構および張力設定機構の動作の説明図である。 第4実施形態の画像形成装置におけるフルカラーモードの説明図である。 第4実施形態の画像形成装置におけるブラック単色モードの説明図である。
符号の説明
1a、1b、1c 第2像担持体(感光ドラム1a、1b、1c)
1d 第1像担持体(感光ドラム)
51 ベルト部材、中間転写体(中間転写ベルト)
51A ベルト部材、記録材搬送体(記録材搬送ベルト)
52、55、56 回転体(駆動ローラ、張架ローラ、二次転写内ローラ)
58 上流側規制ローラ
60 離間手段、張力設定手段(離間機構、張力設定機構)
64 回動軸
65、90 カム
66 フレーム
67 支持回転体(中間規制ローラ)
91 加圧バネ
92 モータ
100、200、300、400 画像形成装置
110 制御手段(制御部)

Claims (5)

  1. それぞれトナー像を担持する第1及び第2の像担持体と、
    複数の回転体に支持されて張力を付与され、中間転写体又は記録材搬送体として循環する無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材と前記第2の像担持体とを離間させる離間手段と、
    前記第1及び第2の像担持体を前記ベルト部材に当接させた状態で、
    前記第1及び第2の像担持体からトナー像を前記ベルト部材側へ転写させる第1モードと、
    前記離間手段によって前記第2の像担持体を離間させた状態で、
    前記第1の像担持体からトナー像を前記ベルト部材側へ転写させる第2モードと、を有する画像形成装置において、
    前記ベルト部材の張力を設定する張力設定手段を有し、
    前記第2モードでは、前記張力設定手段によって、前記ベルト部材の張力が前記第1モードより高く設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1モードにおける前記ベルト部材の直線区間に、前記第1の像担持体と複数の前記第2の像担持体とが配列され、
    少なくとも複数の前記第2の像担持体の間隔では、複数の前記第2の像担持体の反対側から前記ベルト部材が支持されていないことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の像担持体に最も近い前記第2の像担持体と前記第1の像担持体との間で、複数の前記第2の像担持体の反対側から前記ベルト部材を支持する支持回転体を有し、
    前記第2モードでは、前記ベルト部材が前記支持回転体で折り曲げられて前記第1の像担持体へ接触することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記張力設定手段を制御して、前記第2モードによる画像形成の開始直前に前記ベルト部材の張力を高め、前記画像形成の終了後直ちに前記ベルト部材の張力を低下させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記離間手段によって前記ベルト部材と前記第2の像担持体との離間を開始させる前に、前記張力設定手段によって前記ベルト部材の張力を高め終えさせ、前記離間手段によって前記ベルト部材と前記第2の像担持体との当接を完了した後に、前記張力設定手段によって前記ベルト部材の張力を低下させることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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