JP2008266596A - 重合ロジンエステル、水素化重合ロジンエステル、およびこれらの製造方法、ならびにこれらを用いた粘着付与樹脂、粘着付与樹脂エマルジョン、および粘・接着剤組成物 - Google Patents

重合ロジンエステル、水素化重合ロジンエステル、およびこれらの製造方法、ならびにこれらを用いた粘着付与樹脂、粘着付与樹脂エマルジョン、および粘・接着剤組成物 Download PDF

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Abstract

【目的】色調が良好であり、かつ加熱下で保存しても安定性が良好(加熱安定性が良好)であり、さらに長期間保存した後に水素化等の処理を行っても問題なく水素化(淡色化)ができる重合ロジンおよび重合ロジンエステルならびに色調、加熱安定性が良好な水素化重合ロジンエステル、これらを含有する粘・接着剤組成物および水系粘・接着剤組成物を提供する。
【解決手段】硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)を脱硫処理することにより得られる重合ロジン(A1)を、アルコール類(B)と反応させて得られた、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステルおよびこれを水素化して得られる水素化重合ロジンエステルとする。また、これらを含有する粘着付与剤、粘着付与樹脂エマルジョン、および粘着付与剤または粘着付与剤エマルジョンを含有する粘・接着剤組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合ロジンエステル、水素化重合ロジンエステル、およびこれらの製造方法、ならびにこれらを用いた粘着付与樹脂、粘着付与樹脂エマルジョン、および粘・接着剤組成物に関する。
重合ロジンはロジン類を重合させて得られる樹脂であり、ロジン等と比較して、高い軟化点を有するため、そのままあるいは水素化して安定化させて、はんだフラックスや粘着付与剤等として広く使用されている。
従来、重合ロジンの製造方法としては、生産性が優れることから、塩化亜鉛や硫酸を用いる方法(硫酸塩化亜鉛法)が採用されている(非特許文献1参照)。また、さらに生産性が高く、簡便な方法を見出すべく、様々な方法が検討されている。
例えば、特許文献1には、触媒として、ペンダントスルホン酸基を有する高分子を触媒として用いる技術が開示されている。また、特許文献2には、脂肪族スルホン酸を触媒として用いる技術などが開示されている。
ところで、従来より、重合ロジンエステルは、淡色または無色のものがより望ましく、色調が品質の1つとして重要視されているが、硫酸塩化亜鉛法等の生産性が良好な方法では、硫酸等の酸性触媒を用いて製造するため、得られる樹脂には触媒または触媒の分解物に基因すると考えられる硫黄分が残存していた(例えば、特許文献2の表1参照)。このため、これらの方法により得られた重合ロジンは、加熱下で保存すると著しく着色し、長期間(約2ヶ月以上)保存した後に水素化をしても淡色化を十分に行なうことができないという問題があり、当該重合ロジンを用いて得られた重合ロジンエステル類についても同様に、淡色化したものを得ることができないという問題があった。
特許文献4には、無色重合ロジンエステルの製造方法にかかる技術が開示されている。これらの製造方法は従来の硫黄分を含有する重合ロジンエステル類を水素化または不均化等することにより無色ロジンエステルを製造する方法であり、色調を良好にする効果がある。しかしながら、当該方法によって得られた無色重合ロジンエステルは水素化や不均化を行っているため、例えば、不飽和カルボン酸等で変性することができず、用途が限定されるという問題がある。また、当該方法は、ロジン類を精製した後、重合、エステル化させて、水素化するというものであり、当該方法においても、長期間保存された重合ロジンを使用する場合には、前述のとおり、得られる重合ロジンエステルは淡色化が不十分となる場合がある。
このような重合ロジンエステル等を使用すると、粘・接着剤の色調、熱安定性も悪化するため、商品の見た目が悪くなり、改良が求められていた。
Zhong Qingyouら、「Effective Way to Improve the Quality ofPolymerized Rosin」Chemistry and Industry of Forest Products、1977年、第17巻 第4期 p.45−47 米国特許公報4414146号 特開2006−45396号公報 特開2002−201434号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、色調が良好で、かつ加熱下で保存しても(加熱)安定性が良好であり、さらに長期間保存した後に水素化等の処理を行っても問題なく水素化(淡色化)ができる、重合ロジンエステルならびに色調、加熱安定性が良好な水素化重合ロジンエステル、色調および加熱安定性が良好な粘・接着剤組成物および水系粘・接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は長期間保存した後に水素化した際に淡色化を十分に行なうことができない原因を追求した結果、重合ロジンの製造時に用いられる触媒の残存に起因する硫黄分が本現象の原因であり、重合ロジンエステルに含まれる硫黄分を減少させることにより前記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)を脱硫処理することにより得られる重合ロジン(A1)を、アルコール類(B)と反応させて得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステル;硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)をアルコール類(B)と反応させて得られた重合ロジンエステルを、脱硫処理することにより得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステル;前記重合ロジンエステルを水素化することにより得られる水素化重合ロジンエステル;硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)を脱硫処理することにより得られる重合ロジン(A1)およびアルコール類(B)を反応させて得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステルの製造方法;硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)をアルコール類(B)と反応させて得られる、重合ロジンエステルを脱硫処理することにより得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステルの製造方法;前記脱硫処理が、脱硫触媒の存在下、100〜300℃で処理することを特徴とする重合ロジンエステルの製造方法;前記重合ロジンエステルを、さらに水素化することを特徴とする水素化重合ロジンエステルの製造方法;前記重合ロジンエステルまたは水素化重合ロジンエステルを含有する粘着付与剤;前記粘着付与剤を乳化されてなる、粘着付与樹脂エマルジョン;前記粘着付与剤を含有されてなる粘・接着剤組成物;前記粘着付与樹脂エマルジョンを含有されてなる水系粘・接着剤組成物、に関する。
本発明によれば、色調が良好であり、かつ加熱下で保存しても安定性が良好(加熱安定性が良好)であり、さらに長期間保存した後に水素化等の処理を行っても問題なく淡色化ができる重合ロジンエステルおよび色調および加熱安定性が良好な水素化重合ロジンエステルを提供することができる。
また、本発明により得られる重合ロジンエステル、水素化重合ロジンエステルは色調が良好でかつ加熱安定性が良好なことから粘着付与剤、粘着付与樹脂エマルジョンとして有用であり、当該粘着付与剤を用いた粘・接着剤組成物、当該粘着付与樹脂エマルジョンを用いた水系粘・接着剤組成物は色調・耐候性に優れるものである。さらに本発明の水素化重合ロジンエステルは無色透明であるため、透明基材へも好適に使用できる。また、当該重合ロジンエステル、水素化重合ロジンエステルは、色調が良好で、硫黄分の含有量が少ないため、はんだ付用フラックスとしても利用できる。
本発明の重合ロジンエステルは硫黄分の含有量(ただし、酸化防止剤による分を除く)が100ppm以下であることを特徴とする。硫黄分の含有量が100ppmを超える場合には、長期保存後に水素化しても淡色化が十分にできない場合が生じ、また、加熱安定性が悪くなる。なお、本発明において硫黄分の量は、蛍光X線分析(ZSK100e、理学電気工業(株)製)で測定した値である。
重合ロジンエステルの製造は、特に限定されないが、例えば、硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)(以下、(A)成分という)を、後述する脱硫処理して得られる硫黄分の含有量(ただし、酸化防止剤による分を除く)が100ppm以下の重合ロジン(A1)(以下、(A1)成分という)をアルコール類(B)(以下、(B)成分という)と反応させる方法または(A)成分を(B)成分と反応させて得られた重合ロジンエステルを後述する脱硫処理することにより得られる。なお、硫酸系触媒とは重合ロジンの製造に用いられる硫酸やスルホン化した化合物等の触媒を意味する。
重合ロジンエステルの製造に用いられる(A)成分の製造は、ロジンを公知の方法で重合させることにより得られる。ロジンとしては、ウッドロジン、トール油ロジン、ガムロジン等を用いることができる。これらは未精製のまま使用してもよいが、色調が良好な重合ロジンエステルより淡色(ガードナー色数が8程度以下)の重合ロジンエステルを得るためには、ロジンを精製して用いることが好ましい。本発明において色調(ガードナー色数)とは、対象となる樹脂10gを試験管にとり、窒素気流下、加熱溶融させたものをキシダ化学(株)製ガードナーカラースタンダードと比色することにより決定した値である。以下色調(ガードナー色数)は本方法により測定した値である。本発明においてロジンの精製とは、出発原料である未精製ロジンに含まれていた過酸化物から生起したと考えられる高分子量物、およびロジンにもともと含まれている不ケン化物を除去することを意味する。精製方法としては、具体的には、例えば、蒸留、再結晶、抽出等の操作を行なえばよく、工業的には蒸留による精製が好ましい。蒸留による場合は、通常は温度200〜300℃、圧力130〜1300Paの範囲から蒸留時間を考慮して適宜選択される。再結晶の場合は、例えば未精製ロジンを良溶媒に溶解し、ついで溶媒を留去して濃厚な溶液となし、この溶液に貧溶媒を添加することにより行なうことができる。良溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、低級アルコール、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等の酢酸エステル類等が挙げられ、貧溶媒としてはn−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、イソオクタン等が挙げられる。更に前記精製は未精製ロジンを、アルカリ水を用いてアルカリ水溶液となし、生じた不溶性の不ケン化物を有機溶媒により抽出したのち水層を中和して、精製ロジンを得ることもできる。
本発明で用いられる重合ロジンは、前記(A)成分を、通常、硫酸系触媒存在下、有機溶剤中で、40〜160℃程度で、1〜10時間程度反応させることにより得られる。硫酸系触媒としては、硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、スチレン−ジビニルベンゼン等の共重合体スルホン化物等が挙げられる。また、硫酸系触媒に加え、ぎ酸、フッ化水素、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、四塩化チタン等も併用できるが、ロジンの脱炭酸等の副反応が少なく、反応活性が良好なことから、塩化亜鉛および硫酸を用いることが好ましい。また、有機溶剤としては、トルエン、キシレン、ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。反応終了後、触媒を除去するには、通常、水洗、ろ過等の各種公知の方法を採用することができる。また、未反応ロジンおよび分解物は減圧蒸留により除去することができる。
こうして得られる(A)成分は、一般的に、未反応物としてのロジン(単量体)、これが二量化したダイマー成分、更にはダイマー成分より大きい分子量を持つ成分などから構成された混合物であり、色調(ガードナー色数)は4〜7程度である。本発明で用いる精製重合ロジン中のダイマー成分含有率は、格別の限定はされず、最終的に得られる無色重合ロジンの用途に応じて決定すればよい。通常は10〜85重量%程度、好ましくは20〜80重量%である。なお、このようにして得られた(A)成分は、通常、重金属分は含有せず(蛍光X線で検出限界以下)、100ppm以下の塩素量、200ppm程度以上の硫黄分を含むものである。当該硫黄分は、重合反応時に用いる硫酸系触媒またはその分解物が、ロジン等と反応することにより、ロジン等と結合していると考えられ、通常の洗浄、蒸留等では除去することができないと考えられる。
当該ロジン等と反応した硫黄分を除去するする方法(脱硫処理)としては、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、脱硫触媒の存在下、通常0.1〜5MPa、好ましくは0.1〜3MPaの水素雰囲気下で、(A)成分または(A)成分と(B)成分を反応させて得られた重合ロジンエステルを加熱する方法が挙げられる。なお、当該加熱時間は特に限定されないが、通常、0.1〜5時間程度、好ましくは0.3〜3時間である。圧力および時間を当該範囲に維持することで、(A)成分中に存在する炭素−炭素二重結合の水素化を抑制することができるため、得られる脱硫重合ロジンまたは重合ロジンエステルに各種変性等を行なうことができる。脱硫触媒としては、特に限定されず公知のものを使用することができる。脱硫触媒としては、特に限定されず公知のものを使用することができる。例えば、パラジウムカーボン、ロジウムカーボン、ルテニウムカーボン、白金カーボンなどの担持触媒、ニッケル、白金などの金属粉末触媒、ニッケルモリブデン系やコバルトモリブデン系等の金属複合酸化物触媒若しくは金属複合硫化物触媒、ヨウ素、ヨウ化鉄等のヨウ化物触媒が挙げられる。脱硫触媒の使用量は、特に限定されないが、通常、(A)成分100重量部に対し、0.01〜5.0重量部程度、好ましくは0.01〜2.0重量部である。当該範囲にすることで、効率的に硫黄分を除去し、(A)成分中に存在する炭素−炭素二重結合の水素化を抑制することができる。また、加熱は、通常、100〜300℃程度、好ましくは150〜270℃とする。加熱温度を当該範囲にすることにより、効率的に硫黄分を除去し、重合ロジン中に存在する炭素−炭素二重結合の水素化を抑制することができる。
このようにして得られた(A1)成分は、硫黄分が、100ppm以下であり、原料として未精製ロジンを用いた場合には、色調が6〜11G(ガードナー色数)程度で、軟化点(環球法、JIS K5902による。以下、軟化点は、本方法により測定した値である。)が90〜160℃程度である。なお、原料として、精製ロジンを用いた場合には、色調が4〜7(ガードナー色数)程度で、軟化点が90〜160℃程度である。
重合ロジンエステルの製造に用いられる(B)成分としては、水酸基を有する化合物であれば特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコール、ラウリルアルコールなどの1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の4価アルコール、ジペンタエリスリトール等の5価以上のアルコール等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の重合ロジンエステルは、前記(A1)成分と(B)成分を反応させることにより得られる。(A1)成分と(B)成分の使用量は、目的とする重合ロジンエステルに応じて適宜選択できるが、通常、(B)成分中の水酸基/(A1)成分中のカルボキシル基のモル比が0.5〜1.5程度とすることが好ましい。エステル化反応は、特に限定されず、公知の方法を採用できるが、通常、200〜300℃程度(好ましくは、240〜280℃)で、2〜20時間程度(好ましくは、3〜16時間)、生成する水を除きながら反応させればよい。なお、当該反応には必要に応じて、エステル化触媒を用いてもよい。エステル化触媒としては、酢酸等の酸触媒、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物等を使用することができる。なお、酸触媒としては、硫黄分を含有する触媒を使用することは、得られる重合ロジンエステルの加熱安定性等に悪影響を及ぼすおそれがあるため好ましくない。
また、本発明の重合ロジンエステルは、(A)成分と(B)成分を反応させた後に、前述の脱硫処理を行なうことによっても得られる。(A)成分と(B)成分の反応は前述の(A1)成分と(B)成分の反応と同様に行なうことができる。すなわち、(A)成分と(B)成分を、通常(B)成分中の水酸基/(A)成分中のカルボキシル基のモル比を0.5〜1.5程度とすることが好ましい。エステル化反応は、特に限定されず、公知の方法を採用できるが、通常、200〜300℃程度(好ましくは、240〜280℃)で、2〜20時間程度(好ましくは、3〜16時間)、生成する水を除きながら反応させればよい。なお、本方法では後に脱硫処理を行なうため、エステル化の際に硫黄分を含有する触媒を使用してもよい。このようにして得られた(A)成分と(B)成分を反応させて得られる重合ロジンエステルは前述の脱硫処理にて硫黄分の含有量を100ppm以下とする。
このようにして得られた重合ロジンエステルは、硫黄分が、100ppm以下であり、原料として未精製ロジンを用いた場合には、色調が6〜11(ガードナー色数)程度で、軟化点が100〜190℃程度である。なお、原料として、精製ロジンを用いた場合には、色調が5〜7(ガードナー色数)程度で、軟化点が100〜190℃程度である。
前記方法により得られた脱硫重合ロジンエステルは、水素化をすることで、加熱安定性をさらに向上させた水素化重合ロジンエステルとすることができる。なお、当該水素化重合ロジンエステルの硫黄分は、100ppm以下とする必要がある。硫黄分を100ppmとしない場合には、加熱安定性が悪くなる。
水素化は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、水素化触媒の存在下、通常1〜25MPa、好ましくは5〜20MPaの水素加圧下で0.5〜7時間程度、好ましくは1〜5時間、硫黄分が低減された重合ロジンエステルを加熱することにより行なう。水素化触媒としては、パラジウムカーボン、ロジウムカーボン、ルテニウムカーボン、白金カーボンなどの担持触媒、ニッケル、白金等の金属粉末、ヨウ素、ヨウ化鉄等のヨウ化物等、各種公知のものを使用することができる。これらのなかでは、パラジウム、ロジウム、ルテニウムまたは白金系触媒が水素化効率(水素化率が良い、水素化時間が短い)の点で好ましい。該触媒の使用量は、重合ロジンエステル100重量部に対して、通常0.01〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部である。また、水素化温度は100〜300℃、好ましくは150〜290℃である。
このようにして得られた水素化重合ロジンエステルは、硫黄分の含有量が100ppm以下である。特に(A)成分の製造の際、精製ロジンを用いた場合には、色調(ガードナー色数)が2以下、ハーゼン色数(APHA法:日本油化学協会 基準油脂分析試験法2.2.1.4−1996による。以下、色調(ハーゼン色数)は本方法により測定した値である。以下、ハーゼン色数は本方法により測定した値である。)で30〜300程度、好ましくは30〜200であり、軟化点は100〜190℃程度、好ましくは120〜180℃である。また、重量平均分子量(ゲルパーメーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算値)は1,000〜5,000程度、好ましくは1,200〜3,000であり、酸価(JIS K5902による。以下、酸価は本方法により測定した値である。)は30mgKOH/g以下、好ましくは20mgKOH/g以下である。なお、重合ロジンエステルを脱硫および水素化しても、重合物含有率は、水素化の前後でほとんど変化しない。
本発明の重合ロジンエステルおよび水素化重合ロジンエステルには、公知のフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤など各種の添加剤を添加することができる。
このようにして得られた重合ロジンエステルおよび水素化重合ロジンエステルは、加熱安定性が良好であるため、粘着付与剤として好適に使用することができる。
また、本発明の粘・接着剤組成物は前記粘着付与剤を用いて得られるものである、粘・接着剤組成物としては、例えば、アクリル系接着剤組成物、ゴム系粘着剤組成物、エチレン系ホットメルト接着剤組成物などが挙げられる。
アクリル系感圧接着剤組成物は、ベースポリマーであるアクリル系重合体に粘着付与剤を配合することによって得られる。
アクリル系重合体は、特に制限はなく、アクリル系感圧接着剤として使用されている各種公知の単独重合体もしくは共重合体をそのまま使用することができる。アクリル系重合体に使用される単量体としては、各種(メタ)アクリル酸エステル(なお、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルをいい、以下(メタ)とは同様の意味である)を使用できる。かかる(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を例示でき、これらを単独もしくは組合せて使用できる。また、得られるアクリル系重合体に極性を付与するために前記(メタ)アクリル酸エステルの一部に代えて(メタ)アクリル酸を少量使用することもできる。さらに、架橋性単量体として(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等も併用しうる。更に所望により、(メタ)アクリル酸エステル重合体の粘着特性を損なわない程度において他の共重合可能な単量体、たとえば酢酸ビニル、スチレン等を併用しうる。
これら(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするアクリル系重合体のガラス転移温度は特に制限はされないが通常は−90〜0℃程度、好ましくは−80〜−10℃の範囲とするのがよい。ガラス転移温度が0℃を著しく超える場合にはタックが低下し、−90℃より著しく下回る場合には接着力が低下する傾向がある。また、分子量は特に限定されないが、通常、重量平均分子量が20万〜100万程度であり、30万〜90万程度であることが好ましい。分子量をこの範囲とすることにより、粘・接着性能が良好となる。
なお、該アクリル系重合体の製造方法は、各種公知の方法を採用すればよく、例えば、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を適宜選択できる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系、過酸化物系の各種公知のものを使用でき、反応温度は通常50〜85℃程度、反応時間は1〜8時間程度とされる。また、アクリル系重合体の溶媒としては一般に酢酸エチル、トルエン等の極性溶剤が用いられ、溶液濃度は通常40〜60重量%程度とされる。
本発明のアクリル系感圧接着剤組成物の組成比は、アクリル系重合体100重量部に対して、前記粘着付与樹脂1〜40重量部程度、好ましくは5〜30重量部を配合して使用する。粘着付与樹脂の添加量が1重量部に満たない場合には十分な粘着特性を付与することが困難となり、40重量部を越える場合には相溶性の低下のみならず接着剤組成物が固くなり接着力及びタックも低下するため好ましくない。
なお、本発明のアクリル系感圧接着剤組成物は、前記アクリル系重合体および粘着付与樹脂に、ポリイソシアネート化合物、ポリアミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等の架橋剤を加えることにより、凝集力、耐熱性を更に向上させることもできる。これら架橋剤のなかでも、特にポリイソシアネート化合物を使用するのが好ましく、その具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の各種公知のものがあげられる。さらに本発明のアクリル系感圧接着剤組成物は必要に応じて充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を適宜使用しうる。また、本発明のアクリル系感圧接着剤組成物は、本発明の目的を逸脱しない範囲で各種公知の粘着付与樹脂を併用することもできる。
本発明のゴム系粘着剤組成物としては、例えば、スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体粘着剤組成物、天然ゴム系粘着剤組成物などが挙げられる。これらゴム系粘着剤組成物は、前記粘着付与剤、スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体または天然ゴムおよびオイルを配合したものである。
スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体とは、スチレン、メチルスチレン等のスチレン類と、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類を、使用目的に応じて適宜に選択して共重合したブロック共重合体である。通常、スチレン類/共役ジエン類の重量比は、10/90〜50/50である。このようなブロック共重合体の好ましい具体例としては、たとえばスチレン類(S)/ブダジエン(B)の重量比が、10/90〜50/50の範囲にあるSBS型ブロック共重合体、スチレン類(S)/イソプレン(I)の重量比が、10/90〜30/70の範囲にあるSIS型ブロック共重合体等があげられる。また、本発明のスチレン−共役ジエン系ブロック共重合体には、前記ブロック共重合体の共役ジエン成分を水素化したものも含まれる。水素化したものの具体例としては、いわゆるSEBS型ブロック共重合体、SEPS型ブロック共重合体などがあげられる。
また、オイルとしては、ナフテン系オイル、パラフィン系オイルや、芳香族系オイル等の可塑化オイルがあげられる。凝集力の低下が少ない点からすれば、ナフテン系オイル、パラフィン系オイルが好ましい。具体的には、ナフテン系プロセス油、パラフィン系プロセス油、液状ポリブテン等があげられる。
各成分の使用量としては、粘着付与剤15〜210重量部、スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体または天然ゴム4〜200重量部およびオイル4〜200重量部を含有してなるものである。
スチレン−共役ジエン系ブロック共重合体または天然ゴムが4重量部未満の場合には、保持力が不十分であり、200重量部を越える場合には得られる粘着剤組成物の溶融粘度が高くなりいずれも好ましくない。また、オイルが4重量部未満の場合には、粘着剤組成物の溶融粘度が高くなり、200重量部を越える場合には保持力が不十分になる場合がある。
なお、本発明のゴム系粘着剤組成物には、さらに、必要に応じて、充填剤、酸化防止剤等の添加剤を加えることができる。
本発明のエチレン系ホットメルト接着剤組成物は、エチレン系共重合物に前記粘着付与剤を配合することによって得られる。
エチレン系共重合物とは、エチレンと、エチレンと共重合可能な単量体との共重合物であり、従来ホットメルト接着剤に使用されていたものを使用できる。エチレンと共重合可能な単量体とは、たとえば酢酸ビニル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等があげられる。酢酸ビニル等共重合可能な含有量は制限されないが通常20〜45重量%程度である。なお、分子量は、メルトインデックス(190℃、荷重2160g、10分間)が10〜400g/10分程度のものが好ましい。
ワックスとしては、ホットメルト接着剤において用いられるものを使用でき、具体的にはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、フィシャー・トロプシュワックス、低分子量ポリエチレンワックスなどの合成ワックスがあげられる。
本発明のエチレン系ホットメルト接着剤組成物は、エチレン系共重合物100重量部、前記本発明の粘着付与剤50〜150重量部およびワックス10〜100重量部を含有してなるものである。
粘着付与剤が50重量部未満の場合には十分な接着力を得られず、また150重量部を越える場合は十分な保持力が得られない場合がある。また、ワックスが10重量部未満の場合には、得られる接着剤組成物の溶融粘度が高くなりすぎ、また100重量部を越える場合には、十分な保持力が得られないため好ましくない。なお、本発明のエチレン系ホットメルト接着剤組成物には、さらに、必要に応じて、充填剤、酸化防止剤等の添加剤を加えることができる。
また、当該粘着付与剤は、乳化剤の存在下、水中に分散させ、粘着付与樹脂エマルジョンとしても使用することができる。
本発明の粘着付与樹脂エマルジョンは、重合ロジンエステルおよび/または水素化重合ロジンエステルを混合し、乳化させることにより得られる。なお、乳化の際には、通常、乳化剤を用いる。使用する乳化剤としては、特に限定されず公知の乳化剤を用いることができる。具体的には、ビニルモノマーを重合させて得られる高分子乳化剤、低分子量アニオン性乳化剤、低分子量ノニオン性乳化剤などが挙げられる。本発明では、特に高分子乳化剤を用いることが接着性能(特に保持力)、及び機械的安定性を向上させることができるため好ましい。
高分子乳化剤とは、ビニルモノマーを共重合させることにより得られる乳化能を有する高分子であるが、特にアニオン性単量体(a)(以下、(a)成分という。)10〜80重量%、スチレン類および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)(以下、(b)成分という。)10〜50重量%および反応性乳化剤(c)(以下、(c)成分という。)10〜50重量%を重合させることにより得られる高分子乳化剤を用いることが接着性能(特に保持力)を向上させることができるため好ましい。
(a)成分としては、分子中にビニル基とカルボキシル基や、リン酸基、スルホン酸基等のアニオン性官能基を有するモノマーであれば特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸等のジカルボン酸等のカルボン酸類;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の有機スルホン酸類;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸系ビニルモノマー類;およびこれら各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機塩基類の塩等があげられる。これら(a)成分は単独で用いても良く、複数を併用してもよい。これら(a)成分のなかでも、得られる高分子乳化剤の乳化性、粘着付与樹脂との親和性の点からメタクリル酸、スチレンスルホン酸が好ましい。特に粘着付与樹脂との親和性の点からはスチレンスルホン酸が好ましい。
(b)成分としては、例えば、スチレン類としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等があげられる。これらの中でも粘着付与樹脂との親和性の点からスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等があげられる。こららは、単独で用いても良く、複数を併用してもよい。これらの中でも粘着付与樹脂との親和性の点から(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。
(c)成分とは、親水基と疎水基を有する界面活性剤であって、分子中に炭素−炭素二重結合を有するものであり、前記(a)成分、(b)成分に含まれないものをいう。炭素−炭素二重結合としては、たとえば、(メタ)アリル基、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ビニル基、イソプロペニル基、(メタ)アクリロイル基等の官能基があげられる。(c)成分の具体例としては、たとえば、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩や、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのリン酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの脂肪族または芳香族カルボン酸塩、酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステル系乳化剤、ロジングリシジルエステルアクリレートの酸無水物変性物(特開平4−256429号参照)、特開昭63−23725号公報、特開昭63−240931号公報、特開昭62−104802号公報に記載の乳化剤等の各種のものがあげられる。さらには前記反応性乳化剤中のポリオキシエチレンを、ポリオキシプロピレンまたはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンをブロック共重合もしくはランダム共重合したものに代えたものもあげられる。本発明では、このような反応性乳化剤を特に限定なく使用できる。
前記(c)成分の市販品としては、例えば、(商品名:KAYAMER PM−1、日本化薬(株)製)、(商品名:KAYAMER PM−2、日本化薬(株)製)、(商品名:KAYAMER PM−21、日本化薬(株)製)、(商品名:SE−10N、(株)ADEKA製)、(商品名:NE−10、(株)ADEKA製)、(商品名:NE−20、(株)ADEKA製)、(商品名:NE−30、(株)ADEKA製)、(商品名:ニューフロンティアA229E、第一工業製薬(株)製)、(商品名:ニューフロンティアN−117E、第一工業製薬(株)製)、(商品名:ニューフロンティアN−250Z、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−50、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンHS−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名:エミノールJS−2、三洋化成工業(株)製)、(商品名:ラテルムK−180、花王(株)製)等がその代表例としてあげられる。前記反応性乳化剤のなかでも、重合性、得られる高分子乳化剤の乳化性の点からポリオキシエチレンフェニルエーテル系のものがよく、市販品としては、(商品名:アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−50、第一工業製薬(株)製)が好ましい。
高分子乳化剤は、(a)成分10〜80重量%程度、好ましくは20〜70重量%と(b)成分10〜50重量%程度、好ましくは15〜40重量%と(c)成分10〜50重量%程度、好ましくは10〜40重量%を共重合させることにより得られる。(a)成分を、10重量%以上とすることにより、乳化性が向上するため好ましく、80重量%未満とすることで、耐水性が向上するため好ましい。また、(b)成分を、10重量%以上とすることにより、粘着付与樹脂との親和性が向上するため好ましく、50重量%以下とすることで、乳化性が向上するため好ましい。また、(c)成分を、10重量%以上とすることにより、乳化性が向上するため好ましく、50重量%以下とすることで、耐水性が向上するため好ましい。
高分子乳化剤の重合方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の各種公知の方法をそのまま採用することができる。なお、(a)成分は、重合前に部分中和または完全中和して塩を形成させたものでもよく、重合後に部分中和または完全中和して塩を形成させてもよい。
溶液重合に用いる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を使用できる。
乳化重合による場合には、(c)成分が乳化能力を有するため、特に乳化剤を用いる必要はないが、通常、(c)成分以外の乳化重合に用いられる乳化剤を使用してもよい。かかる乳化剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性乳化剤があげられる。これらの乳化剤は1種を単独でまたは2種以上を適宜選択して使用することができる。その使用量は前記(a)成分、(b)成分および(c)成分の全仕込み量に対して、通常は10重量%程度以下、好ましくは0.1〜10重量%程度とされる。
前記重合の際に使用される重合開始剤としては特に限定はされず、過硫酸塩類、過酸化物、アゾ化合物、レドックス系開始剤などの各種公知のものを使用できる。前記(c)成分の分子量は、粘着付与樹脂のエマルジョンの分散能と直接相関するため、通常は重量平均分子量を1000〜200000程度とすることが好ましい。なお、分子量の調節には公知の連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、たとえばイソプロピルアルコール、四塩化炭素、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、クメン、チオグリコール酸エステル、アルキルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等があげられる。高分子乳化剤の製造に用いる連鎖移動剤の使用量は、(a)〜(c)成分の全仕込み量に対して通常は0.5〜30重量%程度とされる。
高分子乳化剤の使用量は特に限定されないが、粘着付与樹脂100重量部に対し、通常は固形分換算で1〜10重量部程度、好ましくは2〜7重量部である。10重量部を越える場合には得られる水系粘・接着剤組成物の耐水性が低下し、また1重量部に満たない場合には乳化時の樹脂エマルジョンの貯蔵安定性、機械的安定性が悪くなる。
乳化方法としては、従来知られている高圧乳化法、反転乳化法等を採用できる。具体的には前記粘着付与樹脂をベンゼン、トルエン等の溶剤に溶解したのち前記高分子乳化剤及び軟水を添加し、高圧乳化機を用いてエマルジョン化したのち減圧下に溶剤を除去する方法、粘着付与樹脂に少量のベンゼン、トルエン等の溶剤を混合し、つづいて乳化剤を練り込み、さらに熱水を徐々に添加してゆき転相乳化させてエマルジョンを得た後溶剤を減圧下に除去またはそのまま使用する方法、加圧下または常圧下にて樹脂の軟化点以上に昇温して乳化剤を練り込み熱水を徐々に添加してゆき転相乳化させてエマルジョン化する方法等をあげることができる。
このようにして得られた粘着付与樹脂エマルジョンの固形分濃度は特に限定されるものではないが、通常20〜70重量%程度となるように適宜に調整して用いる。また、得られたエマルジョンの平均粒子径は、通常0.2〜2μm程度であり、大部分は0.5μm以下の粒子として均一に分散している。また、該エマルジョンは白色乃至乳白色の外観を呈し、2〜9程度のpHを有する。
本発明の粘着付与樹脂エマルジョンは、ベース樹脂であるアクリル系重合体エマルジョンおよび/または粘着剤用ラテックスに配合されて、各種水系粘・接着剤組成物にタック等の粘着特性を付与するとともに、水系粘・接着剤組成物の機械的なシェアを改良する。
アクリル系重合体エマルジョンは、一般に各種のアクリル系粘着剤に用いられているものを使用でき、(メタ)アクリル酸エステルを一括で仕込み重合する法、モノマー逐次添加重合法、乳化モノマー逐次添加重合法、シード重合法等の公知の乳化重合法により容易に製造することができる。
使用される(メタ)アクリル酸エステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等をあげることができ、これらを単独でもしくは二種以上を混合して用いる。また、得られるエマルジョンに貯蔵安定性を付与するため前記(メタ)アクリル酸エステルに換えて(メタ)アクリル酸を少量使用してもよい。さらに所望により(メタ)アクリル酸エステル重合体の接着特性を損なわない程度において、たとえば、酢酸ビニル、スチレン等の共重合可能なモノマーを併用できる。これら(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合体のガラス転移温度は通常−70〜0℃程度、好ましくは−60〜−10℃である。0℃を越える場合にはタックが著しく低下し好ましくない。なお、アクリル系重合体エマルジョンに用いられる乳化剤にはアニオン系乳化剤、部分ケン化ポリビニルアルコール等を使用でき、その使用量は重合体100重量部に対して0.1〜5重量部程度、好ましく0.5〜3重量部である。
アクリル系重合体エマルジョンと粘着付与樹脂エマルジョンの使用割合は、アクリル系重合体エマルジョン100重量部(固形分換算)に対して、粘着付与樹脂エマルジョンを通常5〜30重量部程度(固形分換算)とするのがよい。粘着付与樹脂エマルジョンが5重量部に満たない場合には、粘着付与樹脂を添加することによる改質がほとんど認められず、また30重量部を超える場合には凝集力が低下する傾向にありいずれの場合も適当ではない。
また、粘着剤用ラテックスとしては、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス等があげられる。天然ゴムラテックスとは、水系粘・接着剤組成物に用いられる公知のものを使用でき、解重合したもの、解重合しないもののいずれでもよい。スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックスも通常、粘着剤用として市販されているものを使用できる。またスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックスはカルボキシ変性されたものでもよい。
粘着剤用ラテックスと粘着付与樹脂エマルジョンの使用割合は、粘着剤用ラテックス100重量部(固形分換算)に対して、粘着付与樹脂エマルジョンを通常5〜150重量部程度(固形分換算)とするのがよい。粘着付与樹脂エマルジョンが5重量部に満たない場合は、粘着付与樹脂を添加することによる改質がほとんど認められず、また150重量部を越える場合には凝集力が低下する傾向にありいずれの場合も適当ではない。
本発明の水系粘・接着剤組成物は、ベース樹脂としてアクリル系重合体エマルジョンと粘着剤用ラテックスを併用することもでき、さらに必要に応じて消泡剤、増粘剤、充填剤、酸化防止剤、耐水化剤、造膜助剤等を使用することもできる。
以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各例中、%は重量基準である。なお、軟化点(環球法)はJIS K5902で、酸価は、JIS K5902により、色調のガードナー色数は、対象となる樹脂10gを試験管にとり、窒素気流下、加熱溶融させたものをキシダ化学(株)製ガードナーカラースタンダードと比色することにより決定した値である。また、ハーゼン色数はAPHA法(日本油化学協会 基準油脂分析試験法2.2.1.4−1996による)により決定した値である。また、イオウ量は蛍光X線分析(ZSK100e、理学電気工業(株)製)で測定した値である。
実施例1
(1)精製
酸価170.0mgKOH/g、軟化点78℃、色調ガードナー6の未精製ロジン(中国産ガムロジン)を窒素シール下に400Paの減圧下で蒸留し、表1に示す主留を精製ロジンとした。当該精製ロジンは、酸価178.4mgKOH/g、軟化点(環球法)88℃、色調(ガードナー色数)3であった。
Figure 2008266596
(2)重合反応
温度計、攪拌機、窒素導入管および減圧装置を備えた反応装置に、(1)で得られた精製ロジン900g、キシレン900g、塩化亜鉛40gおよび硫酸6.0gを仕込み、窒素気流下100℃で6時間、重合反応を行なった。反応生成物のキシレン溶液1845.9gを濃塩酸7gおよび温水500gを加えて洗浄した後、更に各500gの温水にて2回洗浄した。洗浄後のキシレン溶液は液温200℃未満、減圧度1300Paの条件下でキシレンを留去した後、更に液温200〜275℃、減圧度400Paの条件下で精製ロジンの分解物及び未反応精製ロジン計70gを留去して、酸価135.3mgKOH/g、軟化点146℃、色調(ガードナー色数)5の精製重合ロジン471gを得た。GPC測定により、当該精製重合ロジン中の重合物含有率は71.3%、単量体(精製ロジン)は27.2%、分解物は1.6%であることが認められ、蛍光X線測定により、当該精製重合ロジン中の硫黄量は200ppmであることが認められた。
(3)脱硫反応
ついでオートクレーブ反応装置に、(2)で得た精製重合ロジン150g、脱硫触媒(N−113、日揮化学(株)製)3.0g、およびシクロヘキサン150gを仕込み、系内の酸素を除去した後、系内を水素にて3MPaに加圧後、攪拌下に240℃まで昇温して、同温度で1時間脱硫反応を行い、酸価137.0mgKOH/g、軟化点145℃、色調(ガードナー色数)5の脱硫精製重合ロジンを得た。GPC測定(面積比)により当該脱硫精製重合ロジン中の重合物含有率は71.0%、単量体(精製ロジン)は27.5%、分解物は1.5%であることが認められ、蛍光X線測定により、当該脱硫精製重合ロジン中の硫黄量は95ppmであることが認められた。
(4)エステル化反応
温度計、攪拌機、窒素導入管および減圧装置を備えた反応装置に、(3)で得られた脱硫精製重合ロジン1,200g、ペンタエリスリトール135.2gおよびグリセリン6.7gを仕込み、窒素気流下250℃で2時間および280℃で10時間エステル化反応を行い、酸価17.9mgKOH/g、軟化点161℃、色調(ガードナー色数)6の精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該重合ロジンエステル中の硫黄量は83ppmであることが認められた。
(5)水素化反応
ついでオートクレーブ反応装置に、(4)で得た脱硫精製重合ロジンエステル150g、水素化触媒として5%パラジウムカーボン(含水率50%)1.5g、およびシクロヘキサン150gを仕込み、系内の酸素を除去した後、系内を水素にて5MPaに加圧後、攪拌下に240℃まで昇温、昇温後水素圧を9MPaに昇圧して同温度にて3時間水素化反応を行い、酸価19.6mgKOH/g、軟化点160℃、色調(ハーゼン色数)80の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は45ppmであることが認められた。
実施例2
実施例1(5)において、使用する重合ロジンエステルを実施例1(4)で得られた脱硫精製重合ロジンエステルを製造後、2ヶ月間室温で保管したものに変更した以外は、同様に水素化反応を行い、酸価19.0mgKOH/g、軟化点160℃、色調(ハーゼン色数)100の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は48ppmであることが認められた。
実施例3
実施例1(4)において、使用する重合ロジンを実施例1(3)で得られた脱硫精製重合ロジンを製造後、2ヶ月間室温で保管したものに変更した以外は、実施例1(4)と同様にエステル化を行い、酸価16.8mgKOH/g、軟化点163℃、色調(ガードナー色数)7の脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は88ppmであることが認められた。
ついで実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価17.5mgKOH/g、軟化点161℃、色調(ハーゼン色数)100の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は51ppmであることが認められた。
実施例4
実施例3において、使用する重合ロジンエステルを実施例3で用いる脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月間室温で保存したものに変更した以外は、実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価18.0mgKOH/g、軟化点160.5℃、色調(ハーゼン色数)125の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は50ppmであることが認められた。
実施例5
実施例1(4)において、使用する重合ロジンを実施例1(2)で得られた未脱硫精製重合ロジンに変更した以外は同様にエステル化を行い、ついで得た未脱硫重合ロジンエステルを実施例1(3)と同様に脱硫反応を行い、酸価18.5mgKOH/g、軟化点161℃、色調(ガードナー色数)7の脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は91ppmであることが認められた。
ついで得た脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月間室温で保存したものを実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価19.5mgKOH/g、軟化点160℃、色調(ハーゼン色数)175の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は55ppmであることが認められた。
実施例6
実施例1(4)において、使用するアルコール(ペンタエリスリトールとグリセリンの混合物)をグリセリン120.0gに変更した以外は、実施例1(4)と同様にエステル化を行い、酸価10.8mgKOH/g、軟化点151℃、色調(ガードナー色数)6の脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は78ppmであることが認められた。
ついで実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価12.4mgKOH/g、軟化点148℃、色調(ハーゼン色数)60の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は45ppmであることが認められた。
実施例7
実施例6において、使用する重合ロジンエステルを、実施例6で用いる脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月間室温で保存したものに変更した以外は実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価12.3mgKOH/g、軟化点149℃、色調(ハーゼン色数)100の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は46ppmであることが認められた。
実施例8
実施例6において、使用する重合ロジンを実施例1(3)で得られる脱硫精製重合ロジンを2ヶ月室温で保存したものに変更した以外は同様にエステル化を行い、酸価11.5mgKOH/g、軟化点150℃、色調(ガードナー色数)6の脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は77ppmであることが認められた。
ついで実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価13.1mgKOH/g、軟化点148.5℃、色調(ハーゼン色数)80の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は48ppmであることが認められた。
実施例9
実施例6において、使用する重合ロジンエステルを実施例8で使用した脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月室温で保存したものに変更した以外は実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価12.8mgKOH/g、軟化点149℃、色調(ハーゼン色数)100の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は51ppmであることが認められた。
実施例10
実施例6において、使用する重合ロジンを実施例1(2)で得た未脱硫精製重合ロジンに変更した以外は実施例6と同様にエステル化を行い、ついで得た未脱硫精製重合ロジンエステルを実施例1(3)と同様に脱硫反応を行い、酸価10.8mgKOH/g、軟化点151℃、色調(ガードナー色数)7の脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は83ppmであることが認められた。
ついで得た脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月室温で保存した後、実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価12.3mgKOH/g、軟化点149.5℃、色調(ハーゼン色数)125の無色重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該無色重合ロジンエステル中の硫黄量は43ppmであることが認められた。
比較例1
実施例1(4)において使用する重合ロジンを実施例1(1)の精製と実施例1(3)の脱硫処理を行わない未精製未脱硫重合ロジンを用いた以外は同様にエステル化し、酸価16.0mgKOH/g、軟化点163℃、色調(ガードナー色数)10の未精製未脱硫重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該未精製未脱硫重合ロジンエステル中の硫黄量は190ppmであることが認められた。
ついで実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価18.3mgKOH/g、軟化点160℃、色調(ガードナー色数)5の水素化重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該水素化重合ロジンエステル中の硫黄量は114ppmであることが認められた。
比較例2
実施例1(4)において使用する重合ロジンを、実施例1(2)で得られた未脱硫重合ロジンに変更した以外は同様にエステル化を行い、酸価18.2mgKOH/g、軟化点161℃、色調(ガードナー色数)7の未脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該未脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は186ppmであることが認められた。
ついで得た未脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月室温で保存した後、実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価19.2mgKOH/g、軟化点159.5℃、色調(ガードナー色数)3の水素化重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該水素化重合ロジンエステル中の硫黄量は113ppmであることが認められた。
比較例3
実施例1(4)において使用する重合ロジンを、実施例1(2)で得られた未脱硫精製重合ロジンを2ヶ月間室温で保存したものに変更した以外は同様にエステル化を行い、酸価17.5mgKOH/g、軟化点162℃、色調(ガードナー色数)9の未脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該未脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は184ppmであることが認められた。
ついで実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価18.3mgKOH/g、軟化点160.5℃、色調(ガードナー色数)4の水素化重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該水素化重合ロジンエステル中の硫黄量は106ppmであることが認められた。
比較例4
実施例6において、使用する重合ロジンを実施例1(2)で得られた未脱硫精製重合ロジンを用いた以外は同様にして、酸価10.6mgKOH/g、軟化点151℃、色調(ガードナー色数)7の未脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該未脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は180ppmであることが認められた。
ついで得た未脱硫精製重合ロジンエステルを2ヶ月室温で保存した後、実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価11.7mgKOH/g、軟化点150℃、色調(ガードナー色数)3の水素化重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該水素化重合ロジンエステル中の硫黄量は105ppmであることが認められた。
比較例5
実施例6において、使用する重合ロジンを実施例1(2)で得られた未脱硫精製重合ロジンを2ヶ月間室温で保存したものを用いた以外は同様にして、酸価11.8mgKOH/g、軟化点150℃、色調(ガードナー色数)9の未脱硫精製重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該未脱硫精製重合ロジンエステル中の硫黄量は181ppmであることが認められた。
ついで実施例1(5)と同様に水素化反応を行い、酸価13.1mgKOH/g、軟化点149℃、色調(ガードナー色数)3の水素化重合ロジンエステルを得た。蛍光X線測定により、当該水素化重合ロジンエステル中の硫黄量は107ppmであることが認められた。
(性能評価)各実施例および比較例にて得た各種の水素化重合ロジンエステルを以下の方法にて性能評価した。なお、比較例6〜8においては下記の粘着付与樹脂を使用した。比較例6:ペンセルD−160(荒川化学工業(株)製)、比較例7:パインクリスタルKE−311(荒川化学工業(株)製)、比較例8:パインクリスタルKE−100(荒川化学工業(株)製)。結果は表2〜5に示す。
(加熱安定性)内径1.5cm、高さ15cmの試験管にサンプル10gを入れ、蓋をしないまま200℃の順風乾燥機に静置して経時による色調(ガードナー色数)の変化を観察した。
Figure 2008266596
(粘接着性能)
上記実施例および比較例により調製したロジン系樹脂を粘着付与剤として用い、後添加法により(ベースアクリル系重合体組成物と粘着付与樹脂を混合する方法により得られる粘接着剤組成物、以下、後添加法と言う場合には当該方法によるものである。)アクリルエマルジョン系における粘接着性能の評価を行った。以下に、その詳細について説明し、結果を表3に示す。
なお、参考例として、粘着付与剤を添加せずにアクリルエマルジョンのみの粘接着性能の評価を行った。
(樹脂エマルジョンの調整方法)
実施例および比較例で得た樹脂100部をトルエン60部に80℃にて約1時間溶解した後、乳化剤(DKSディスコートN−14、第一工業製薬(株)製)を固形分換算で3部及び水160部を添加し、80℃にて1時間200rpmで攪拌し予備乳化を行った。得られた予備乳化物を高圧乳化機(APVガウリン社製)により400MPaの圧力で高圧乳化して乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物200部を仕込み、50℃、13kPaの条件下に6時間減圧蒸留を行い樹脂エマルジョン(固形分50%)123部を得た。
Figure 2008266596
(性能評価用の試料フィルムの作成)
市販のアクリルエマルジョン(ウルトラゾールW−105、ガンツ化成(株)製)と調製した樹脂エマルジョンを固形分90/10重量部となるように配合、よく混合し、ついで厚み38μmPETフィルムに、厚み100μm用のアプリケーターにて直接塗工し、105℃循風乾燥機中で5分間乾燥させて試料フィルムを作成した。試料フィルムの厚みは30μmであった。
アクリル系重合体組成物の粘・接着特性の評価は、以下の方法により実施した。
(相溶性)
粘着フィルムに500nmの光を照射し、その透過率(%T)を測定した。透過率はU−3210形自記分光光度計、(株)日立製作所製を使用し、測定した。
(保持力)
PSTC−7(クリープ法)に準拠し、試料フィルム(25mm×25mm)をステンレス板に貼り付け、60℃で1kgの荷重を試料フィルムに加え、試料フィルムが落下するまでの時間(h)を測定した。
(接着力)
試料フィルム(長さ150mm×巾25mm)をポリプロピレン板(PE)およびステンレス板(SUS)にそれぞれ貼り付け、PSTC−1に準拠し、剥離速度300mm/minで180°のテープ長さ方向に剥離を行い、そのときのテープ巾25mmあたりの接着力(g/25mm)を測定した。
(タック性)
ボールタック試験は、JIS Z 0237に記載されたJ.DOW法により、角度30°の傾斜した距離10cmの助走路で、試料フィルムの粘着面上を転がし、試料フィルム長さ10cm以内で停止した最大のボールナンバー数を求めることにより行った。
プローブタック試験は、ASTM D−2979に準拠し、NSプローブタックテスター使用し、プローブAA#40研磨、荷重100g/cm、ドエルタイム1秒で行った。
上記実施例および比較例により調製したロジン系樹脂を粘着付与剤として用い、後添加法により溶剤型アクリル系重合体組成物における粘接着性能の評価を行った。以下に、使用した溶剤型アクリル系重合体組成物の調整法と性能評価法について説明し、結果を表4に示す。
なお、参考例として、粘着付与剤を添加せずに溶剤型アクリル系重合体組成物のみの粘接着性能の評価を行った。
温度計、攪拌装置、冷却管、滴下ロート、および窒素導入管を備えたセパラブル四つ口フラスコ中に、(溶剤型アクリル系重合体組成物の調製)に記載の(1)を仕込み、窒素気流下に、80℃に昇温し、ついで、(2)と(3)の混合溶液を3時間かけて滴下した。その後、2時間80℃で保温し、(4)を加えて冷却して、アクリル重合体組成物(固形分50%)を得た。
(溶剤型アクリル系重合体組成物の調製)
(1)酢酸エチル60重量部に溶解させたもの
(2)下記混合物
アクリル酸ブチル 48.5重量部
アクリル酸2−エチルヘキシル 48.5重量部
アクリル酸 3.0重量部
(3)重合開始剤(AIBN、大塚化学(株)製)0.1重量部を酢酸エチル10.0重量部に溶解させたもの
(4)酢酸エチル 30.0重量部
(性能評価用の試料フィルムの作成)
得られたアクリル重合体(固形分50%)、酢酸エチルに溶解させた樹脂(固形分50%)、架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン工業製)を固形分90/10/1.8重量部となるように配合、よく混合し、ついで厚み38μmPETフィルムに、150μmアプリケーターにて直接塗工し、105℃循風乾燥機中で5分間乾燥させた後、23℃で1週間養生させて試料フィルムを作成した。試料フィルムの厚みは40μmであった。
(性能評価法)
粘・接着特性の性能評価法は、エマルジョン型アクリル系重合体組成物と同様である。
Figure 2008266596
(耐候性)
先に調製した性能評価用の試料フィルムを用い耐候性の評価を行った。以下に、その詳細について説明し、結果を表5、6に示す。
(耐候性評価法)
先に調製した性能評価用の試料フィルムに、UVテスター(SUV−F11、岩崎電気(株)製)を用いてUVを照射(照射量80mW×cm。照射時温度60℃)0時間、2時間、4時間照射後の試料フィルムのタック性、および目視による試料フィルムの黄変度により耐候性を評価した。
◎:無色透明
○:黄変部10%未満
△:黄変部10〜50%
×:黄変部50%を超える
(タック性評価法)
耐候性の性能評価法はエマルジョン系、溶剤系におけるタック性(プローブタック)の評価法と同じである。
Figure 2008266596
Figure 2008266596
水素化重合ロジンエステルは水素化、脱硫処理していない重合ロジンエステル(比較例6)やその他安定化処理を施したロジンエステル(比較例7、8)と比べ、格段に耐候性が向上している結果となった。また、無色重合ロジンエステルは経時における試料フィルムの色調の悪化は見られず、透明基材に好適に使用できると言える。
(重合阻害性)
上記実施例および比較例により調製したロジン系樹脂を粘着付与剤として用いることを想定し、前添加法(アクリルモノマーおよび粘着付与樹脂を重合前に混合し、ついで得た混合物を、開始剤を使用して重合体組成物を調整する方法)によりエマルジョン型、溶剤型および紫外線硬化型アクリル系重合体組成物を調製し、その重合阻害性の評価を行った。以下に、それらの詳細について順に説明し、結果を表7に示す。
なお、参考例として、粘着付与剤を添加せずにエマルジョン型、溶剤型および紫外線硬化型アクリル系重合組成物を調製した。
(エマルジョン型アクリル系重合体組成物の調整法)
温度計、攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたセパラブル四つ口フラスコ中、(エマルジョン型アクリル系重合体組成物の調製)に記載の(1)と(2)を仕込み、窒素バブリングおよび攪拌しながら(4)と水21.4重量部とを順次に滴下した。得られた混合物を、攪拌しながら超音波照射して分散し、モノマーエマルジョンを得た。次に、前記と同様のセパラブル四つ口フラスコに水16.3重量部を仕込み、窒素ガス気流下で80℃に昇温した後、(3)を0.075重量部添加して溶解した。次いで、前記モノマーエマルジョンおよび(3)0.45重量部を3時間かけて滴下重合した。滴下終了後、さらに(3)の残部0.02重量部を数回に分けて仕込みながら1.5時間保温し後重合を行った。その後、冷却し、アンモニア水と水を加えて不揮発成分が60重量%、pH=7〜8となるように調整し、濾過してアクリル系重合体組成物を得た。また、参考例1として、粘着付与剤を使用せずに、前記と同様の方法で重合しアクリル系ポリマーを調製した。
(エマルジョン型アクリル系重合体組成物の調製)
(1)アクリル酸ブチル 48.00重量部
アクリル酸2−エチルヘキシル 48.00重量部
メタクリル酸メチル 3.00重量部
アクリル酸 1.00重量部
ロジン系樹脂 10.0重量部
(2)連鎖移動剤(n−ドデシルメルカプタン) 1.0重量部
(3)重合開始剤(過硫酸アンモニウム、三菱ガス化学(株)製) 0.545重量部
(4)アニオン系乳化剤(アクアロンKH−10、第一工業製薬(株)製) 1.0重量部
ノニオン系乳化剤(アクアロンRN−2025、第一工業製薬(株)製)
1.2重量部
(分子量)
ゲルパーメーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製、HLC−8120、使用カラム:TSKgel SurperHM−L×3、展開溶剤:テトラヒドロフラン)を、流速1.00ml/min、測定温度40℃の条件下にて行い、重量平均分子量をポリスチレン換算値として測定した。
(溶剤型アクリル系重合体組成物の調整法)
温度計、攪拌装置、冷却管、滴下ロート、および窒素導入管を備えたセパラブル四つ口フラスコ中に、(溶液型アクリル系重合体組成物の調製)に記載の(1)を仕込み、窒素気流下に、80℃に昇温し、ついで、(2)と(3)の混合溶液を3時間かけて滴下した。その後、2時間80℃で保温し、(4)を加えて冷却して、アクリル重合体組成物を得た。
(溶液型アクリル系重合体組成物の調製)
(1)前記ロジン系樹脂10重量部を酢酸エチル50重量部に溶解させたもの
(2)下記混合物
アクリル酸ブチル 48.5重量部
アクリル酸2−エチルヘキシル 48.5重量部
アクリル酸 3.0重量部
(3)重合開始剤(AIBN、大塚化学(株)社製)0.1重量部を酢酸エチル10.0重量部に溶解させたもの
(4)酢酸エチル 30.0重量部
(紫外線硬化型アクリル系重合体組成物の調整法)
(紫外線硬化型アクリル系重合体組成物の調製)に示す(1)〜(3)を混合し、得られた溶液をガラス板上に滴下し、その上にポリカーボネートフィルムを被せて膜厚を200μmとし、酸素を遮断した状態で120W高圧水銀灯(紫外線硬化装置、(株)タケデン製)を用いて、照射量80mJ/cmの照射を10回行なうことによりアクリル系重合体を調製した。参考例として、ロジン系樹脂を配合せずに同様の方法でアクリル系重合体を調製した。
(紫外線硬化型アクリル系重合体組成物の調製)
(1)アクリル酸ブチル 100重量部
(2)重合開始剤(ダロキュアー1173、日本チバガイギー(株)製) 2.5重量部
(3)前記ロジン系樹脂 25重量部
Figure 2008266596
表中、分子量(Mw)は重量平均分子量を表す。
以上の結果、表7に示すように、本発明の粘着付与剤を混合して得られたアクリル系重合体は、比較例(6〜8)に比べて高分子化されたものが得られており、本発明の粘着付与剤は、重合阻害性が非常に低いことが確認された。

Claims (11)

  1. 硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)を脱硫処理することにより得られる重合ロジン(A1)を、アルコール類(B)と反応させて得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステル。
  2. 硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)をアルコール類(B)と反応させて得られた重合ロジンエステルを、脱硫処理することにより得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステル。
  3. 請求項1または2記載の重合ロジンエステルを水素化することにより得られる水素化重合ロジンエステル。
  4. 硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)を脱硫処理することにより得られる重合ロジン(A1)およびアルコール類(B)を反応させて得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステルの製造方法。
  5. 硫酸系触媒を用いて得られた重合ロジン(A)をアルコール類(B)と反応させて得られる、重合ロジンエステルを脱硫処理することにより得られる、酸化防止剤の硫黄分を除いた硫黄分の含有量が100ppm以下の重合ロジンエステルの製造方法。
  6. 前記脱硫処理が、脱硫触媒の存在下、100〜300℃で処理することを特徴とする請求項4または5記載の重合ロジンエステルの製造方法。
  7. 請求項1または2記載の重合ロジンエステルを、さらに水素化することを特徴とする水素化重合ロジンエステルの製造方法。
  8. 請求項1または2記載の重合ロジンエステルまたは請求項3に記載の水素化重合ロジンエステルを含有する粘着付与剤。
  9. 請求項8に記載の粘着付与剤を乳化されてなる、粘着付与樹脂エマルジョン。
  10. 請求項8に記載の粘着付与剤を含有されてなる粘・接着剤組成物。
  11. 請求項9に記載の粘着付与樹脂エマルジョンを含有されてなる水系粘・接着剤組成物。
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