JP2008266305A - 害虫防除用樹脂成形体の賦活方法 - Google Patents

害虫防除用樹脂成形体の賦活方法 Download PDF

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Abstract

【課題】害虫防除用樹脂成形体の繰り返し使用を可能にし、これにより省資源と廃棄物低減による環境保護に貢献する使用済み害虫防除用樹脂成形体の再生方法を提供する。
【解決手段】使用済み害虫防除用樹脂成形体の賦活方法であって、
使用済み害虫防除用樹脂成形体を洗浄すること、および
害虫防除剤を含む液体に前記樹脂成形体を接触させて、該樹脂成形体に該害虫防除剤を付与すること
を含む方法。
さらに前記洗浄が、前記樹脂成形体を前記害虫防除剤を含む液体と接触させる前に行われる使用済み害虫防除用樹脂成形体の再生方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、使用済み害虫防除用樹脂成形体を害虫防除用に再利用可能にする技術に関する。
害虫防除用樹脂成形体として、樹脂成形体の表面に害虫防除剤をコートしたコートタイプの成形体や、害虫防除剤を熱可塑性樹脂に溶融混練して成形した練り込みタイプの成形体が、幅広く使用されている。とりわけ練り込みタイプの成形体は、害虫防除剤が成形体の表面に移行して害虫防除機能を発現し、しかもその機能を長期に渡って持続することができる。例えば、害虫防除剤が練り込まれたエチレン系樹脂を繊維状に成形し、該繊維を更に加工して製造された網は、蚊帳や防虫柵として使われている。(特許文献1、2参照)。
特許第3756115号 特許第3759739号
例えば、害虫防除剤が練りこまれた樹脂からなる成形体において、該樹脂成形体に含まれる害虫防除剤は、使用中に経時的に成形体表面に移行し、更に蒸散や、成形体表面に接触した害虫への付着などにより失われる。害虫防除用樹脂成形体の害虫防除機能は、害虫防除剤が失われるとともに低下し、やがて、十分な害虫防除機能が発現されなくなる。十分な害虫防除機能を発現しなくなった成形体は、通常廃棄されている。しかしながら、資源の有効活用、環境保護等の観点から、使用済みの害虫防除用樹脂成形体の再利用方法を検討する必要が生じている。
本発明者らは、害虫防除剤を保持することによって害虫防除機能を有し、害虫防除目的に使用される樹脂成形体、いわゆる害虫防除用樹脂成形体に関して種々の研究を行ってきた。その過程で、使用済みの害虫防除用樹脂成形体に害虫防除剤を効率的に再付与する方法を見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、使用済み害虫防除用樹脂成形体の賦活方法であって、
使用済み害虫防除用樹脂成形体を洗浄すること、および
害虫防除剤を含む液体に前記樹脂成形体を接触させて、該樹脂成形体に該害虫防除剤を付与すること
を含む方法である。
本発明の使用済み害虫防除用樹脂成形体の賦活方法は、害虫防除用樹脂成形体の繰り返し使用を可能にし、これにより省資源と廃棄物低減による環境保護に資するものである。
本発明における害虫防除用樹脂成形体は、表面が害虫防除剤でコートされている樹脂製成形体や、害虫防除剤を含有する樹脂で形成された成形体などであり、製品の具体的な用途に応じて成形体の材質や形状、害虫防除剤の種類が選ばれる。害虫防除剤は、成形体の使用中に徐々に成形体から失われていく。本発明において、使用済み害虫防除用樹脂成形体とは、害虫防除剤の保持量が低下して初期よりも害虫防除機能が低下した樹脂成形体である。
本発明の方法は、使用済み害虫防除用樹脂成形体を洗浄すること、および害虫防除剤を含む液体に前記樹脂成形体を接触させて、該樹脂成形体に該害虫防除剤を保持させることを含む。洗浄することで、成形体に付着した汚れは除去され、成形体と害虫防除剤を含む液体との接触効率が向上される。
洗浄の方法は特に限定されず、成形体に付着した汚れを除去できる方法であればどのような方法でもよい。例えば、気体の噴射による洗浄も適用可能であるが、通常は液体による洗浄が採用され、好ましい態様においては、使用済の樹脂成形体は水で洗浄される。一つの好ましい態様では、洗剤を含有する水を用いる。洗剤の種類は、洗浄する成形体を構成する樹脂の種類、付着している汚れの種類などに応じて適宜選択することができるが、多くの場合には、中性洗剤を使用することができる。特に好ましい態様では、界面活性剤を含有する中性洗剤が使用される。水などの液体を用いる洗浄は、たらいなどの容器の中で手洗いで行ってもよいが、好ましい態様においては、攪拌機能付きの洗浄装置、例えば、家庭用洗濯機の中で行われる。例えば、蚊帳のような繊維形態の成形体は、JIS L0217の103に記載されているように、家庭用洗濯機を使って、衣類洗濯用の中性洗剤を溶かした水で洗浄するのが実用的である。たらいなどの容器内で中性洗剤を溶かした水で成形体を洗浄することもできる。
水を用いる洗浄においては、洗浄効果と安全性の観点から水の温度は20℃〜50℃の範囲内が好ましく、30℃〜40℃の範囲内が特に好ましい。本発明の方法を屋外で実施する場合には、水温の調節に太陽熱を利用することもできる。
水による洗浄を、樹脂成形体を害虫防除剤を含む液体と接触させる前に行った場合には、該接触の前に、洗浄された樹脂成形体を乾燥することができる。乾燥は乾燥機中で行ってもよいが、好ましい態様において乾燥は、風通しの良い室内または屋外で行われる。
使用済の樹脂成形体には、害虫防除剤を含む液体に接触させることによって害虫防除剤を付与する。樹脂成形体に付与された害虫防除剤の存在様式には特に限定はない。好ましい態様において、害虫防除剤が樹脂成形体の表面を膜状に覆ってもよく、樹脂成形体が内部に有する空隙(たとえば、樹脂糸からなる織物の場合には、糸と糸の隙間、多孔質樹脂成形体の場合には、成形体の内部の孔)内に保持されてもよく、害虫防除剤が成形体を構成する樹脂の内部に溶解浸透して保持されてもよい。
害虫防除剤を含む液体は、害虫防除剤の融点が接触処理時の前記液体の温度よりも低い場合には、実質的に液状の害虫防除剤のみで構成されてもよい。害虫防除剤を含む液体は、溶媒中に害虫防除剤を溶解して調製された溶液でもよいし、液体媒体中に害虫防除剤を分散させて調製された分散液でもよい。前記分散液において、害虫防除剤は固体であってもよいし、液体であってもよい。害虫防除剤を含む液体が該薬剤の溶液又は分散液の場合、該液体中の薬剤の濃度は、処理する樹脂成形体の量や形態、薬剤と樹脂成形体との親和性、該液体と樹脂成形体との接触の形態などに応じて適宜決定することができる。例えば、1m2の蚊帳に1gの害虫防除剤を含浸させたい場合には、樹脂成形体を浸漬する溶液または分散液中の害虫防除剤の量が1g(所望含有量の1倍)以上であればよいが、短時間に十分量を含浸させるためには、3g(所望含有量の3倍)以上であることが好ましく、5g(所望含有量の5倍)以上であることがより好ましい。
害虫防除剤を含む液体が水系分散液の場合には、害虫防除剤の分散性をよくする目的で展着剤を加えることが好ましい。展着剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、リグニンスルホン酸塩、アビエチン酸塩、ジナフチルメタンジスルホン酸塩、大豆油、コーン油、綿実油、ヒマワリ油などの植物油を挙げることができる。展着剤は、水系分散液1リットルに対して100〜1000mg加えることが好ましい。
成形体を害虫防除剤を含む液体に接触させると、害虫防除剤は成形体を構成する樹脂中へと移動する。このとき成形体や液体の温度が高いほど害虫防除剤の成形体への移行速度が大きくなり、短時間で処理を行うことができるが、温度が高すぎると接触処理中の害虫防除剤の蒸散損失が多くなる。このようなことを考慮して、成形体や液体の温度は50℃以下に調整することが好ましく、作業の容易さの観点から室温であることが好ましい。
成形体を害虫防除剤を含む液に接触させる方法は特に限定されるものではない。しかしながら、樹脂成形体の害虫防除剤を含む液体との接触は、樹脂成形体の害虫防除剤を付与したい部分に該液体が接触するように行われることが重要である。例えば、液状の害虫防除剤を含む液体に樹脂成形体を浸漬する方法、害虫防除剤と液体媒体とを含有する分散液を攪拌しながら、その中に樹脂成形体を浸漬する方法、あるいは、樹脂成形体に害虫防除剤を含む液体を吹き付ける方法などがある。樹脂成形体に接触させる液体の量は、液体中の害虫防除剤の濃度などに応じて適宜決定される。
一つの好ましい態様において、使用済み害虫防除用樹脂成形体を洗浄することと、害虫防除剤を含む液体に前記樹脂成形体を接触させて、該樹脂成形体に該害虫防除剤を付与することとが同時に行われる。この態様において、通常は、前記洗浄において前記樹脂成形体は害虫防除剤を含む水で洗浄され、害虫防除剤を含む該水は、前記樹脂成形体が接触させられる害虫防除剤を含む前記液体である。好ましい態様において、害虫防除剤を含む前記水は更に洗剤を含む。洗剤には通常、界面活性剤が含まれており、この界面活性剤は展着剤として機能することができる。
害虫防除剤を含む液体に前記樹脂成形体を接触させた後に、樹脂成形体表面の余剰な液体を適当な手段で除去してもよい。液体の除去は、拭き取りにより行ってもよいし、液体が害虫防除剤の溶液又は分散液の場合には、溶媒または分散媒を留去してもよい。溶媒または分散媒の留去は、乾燥機内での加熱、温風または常温風の吹きつけ、屋外または室内での自然乾燥により行うことができる。害虫防除剤は紫外線によって分解する恐れがあるため、樹脂成形体を屋外または室内で乾燥させる場合には日陰で乾燥させることが好ましい。
本発明の方法で処理する害虫防除用樹脂成形体を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂などのビニルモノマー重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などの縮合ポリマー樹脂などが挙げられる。
本発明の方法は、ポリオレフィン系樹脂からなる成形体に対して特に好ましく用いられる。ポリオレフィン系樹脂としては、α−オレフィンの単独重合体、α−オレフィンを主成分とする異種単量体の共重合体を挙げることができ、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体などのエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、アイオノマー樹脂などを挙げることができる。
さらに成形体を構成する樹脂は、ガラス転移温度が10℃以下の樹脂を含有していることが好ましい。ガラス転移温度が10℃以下の樹脂としては、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリブタジエンなどが挙げられる。ガラス転移温度が10℃以下の樹脂の配合量は特に限定されないが、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。なお、本発明において、ガラス転移温度は、JIS K7121に従って測定される。
樹脂成形体は、害虫防除剤を担持しやすいように多孔質粒子を含んでいてもよい。多孔質粒子としてはシリカ粒子が挙げられる。多孔質粒子を含む樹脂成形体に害虫防除剤を含む前記液体を接触させることにより、害虫防除剤が多孔質粒子に担持され、その結果、長期に渡って害虫防除剤をブリードさせることが可能となる。樹脂成形体に含まれる多孔質粒子の平均粒径は、通常0.01〜40μmの範囲であり、0.03〜20μmの範囲であることがより好ましい。
さらに害虫防除用樹脂成形体には、害虫防除機能を損なわない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光剤、帯電防止剤、滑剤、抗ブロッキング剤、顔料、造核剤、金属石鹸などを適宜配合することができる。また、樹脂成形体は、害虫防除以外の活性化合物、例えば抗菌・防黴剤などを含有することができる。
本発明の方法には、1種類以上の害虫防除剤を用いることができる。本発明において、害虫防除剤とは、殺虫機能、防虫機能、害虫忌避機能、昆虫成長阻害機能等を有する剤の総称である。好ましい態様において、害虫防除剤は、ベクターコントロール(媒介体制御)に効果がある防虫剤を含有する。ベクターコントロールとは、マラリアやデング熱などの感染病を防ぐ目的で、原虫やウイルスを媒介する蚊などの虫を駆除することをいう。
害虫防除剤は、効果の持続性の観点から、25℃における蒸気圧が2×10-5mmHg以下である薬剤を含有することが好ましく、より好ましくは25℃における蒸気圧が1×10-6mmHg以下である薬剤を含有する。
害虫防除剤としてはピレスロイド系化合物、カーバメート系化合物、有機リン系化合物、ネオニコチノイド系化合物などが挙げられ、なかでも特にピレスロイド系化合物が好ましく、ピレスロイド系化合物としては、ペルメトリン、サイフェノトリン、d−フェノトリン、4−レスメトリン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、エトフェンプロクス、トラロメスリン、エトフェンブロックス、α−サイパーメスリン、λ−シハロトリン、デルタメスリン、メトフルトリン、エンペントリン、プロフルトリン、トランスフルトリンなどが挙げられる。作用機序が異なる2種類以上の害虫防除剤を併用すれば、感染症を媒介する昆虫の害虫防除剤に対する抵抗性を発現しにくくできる。
さらに害虫防除剤の効果を高める共力剤として、ピペロニルブトキサイド、N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイミド、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、オクタクロロジプロピルエーテルなどを配合することもできる。共力剤の配合量は防虫剤化合物に対して0.1〜10倍が好ましく、0.1〜3倍がより好ましい。
本発明の方法によれば、使用開始前に害虫防除用樹脂成形体に含まれていた害虫防除剤とは異なる種類の害虫防除剤を樹脂成形体に付与することや、複数種の害虫防除剤を付与することもできる。また本発明の方法によれば、高温で加工すると分解したり爆発する危険性のある害虫防除剤を樹脂成形体に付与することもできるため、様々な種類の害虫の防除に使用可能な害虫防除用樹脂成形体を得ることができる。
賦活後の害虫防除用樹脂成形体に含有される害虫防除剤の量は、成形体の表面積1m2あたり0.1〜10gであることが好ましく、より好ましくは0.5g以上、さらに好ましくは1g以上である。賦活後の害虫防除用樹脂成形体中の害虫防除剤量は10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。
樹脂成形体は、その形状は特に限定されない。押出し成形で得られるシート、フィルム、ストランド、ネット、ペレット等や、射出成形やブロー成形で得られる格子形や立体形状の成形体があげられる。樹脂から紡糸したモノフィラメントまたはマルチフィラメントを加工して得た、蚊帳や防虫ネットなどの織物は、好ましい樹脂成形体の例である。フィラメントで構成された成形体では、一般に液体との接触効率が高くなり、害虫防除剤の付与効率が高くなる。マルチフィラメントからなる成形体は、特に好適である。また、樹脂成形体は、単層の成形体でもよいし、多層成形体であってもよい。ガラス転移温度が10℃以下の樹脂を含む樹脂が成形体の表面を構成していることが、害虫防除剤吸収性の観点から好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものでない。
なお、評価は以下の方法で行なった。
[害虫防除剤の定量分析法]
サンプル約2gを平底フラスコに入れ、精秤後、内部標準液(フタル酸ジ−n−オクチル 6,000ppm/キシレン)5mlを加え、さらにキシレン45ml加えた。還流装置にて、75℃で2時間抽出後、抽出液を放冷し、これをガスクロマトグラフにて分析した。
ガスクロマトグラフ分析条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:DB−17 キャピラリーカラム
カラム温度:225℃
気化室温度:270℃
検出器温度:280℃
[害虫防除剤の増加率]の増加率
害虫防除剤を含む液体に接触させる前の樹脂成形体の重量(Aグラム)、および害虫防除剤を含む液体に接触させ、乾燥させた後の樹脂成形体の重量(Bグラム)を測定する。C(%)=(B−A)/A×100として、で定義されるC(%)を害虫防除剤の増加率とした。
[樹脂のガラス転移温度(Tg)]
樹脂のガラス転移温度(Tg)はJIS K7121に従い測定した。
[実施例1]
使用済のポリエチレン製蚊帳(含有している害虫防除剤:ペルメトリン、害虫防除剤残存量:0.4重量%、害虫防除剤初期含有量:2重量%、寸法:幅190cm×長さ180cm×高さ150cm、重量:700g、ポリエチレンのTg:−125℃)を、洗濯機中で40リットルの水で撹拌して汚れを除去した。遠心脱水後、屋外の風通しのよい日陰で前記蚊帳を乾燥させた。次に、前記洗濯機中で40リットルの水にペルメトリン25g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル25gを分散させて分散液を調製し、その分散液を攪拌しながら、そこに乾燥した前記蚊帳を浸漬した。1時間攪拌したあと撹拌を停止し、引き続き前記蚊帳を前記液中に24時間浸漬しておいた。その後、前記蚊帳を遠心脱水し、更に、屋外の風通しのよい日陰で乾燥させた。乾燥後の蚊帳の重量は709gであり、害虫防除剤の増加率は1.3重量%であった。
[実施例2]
洗濯機の洗濯槽中で、水40リットルに対して洗濯用中性洗剤25gおよびペルメトリン25gを加え、撹拌してペルメントリンの水分散液を調製した。前記洗濯槽中で、該分散液を攪拌しながら、そこに使用済のポリエチレン製蚊帳(含有している害虫防除剤:ペルメトリン、害虫防除剤残存量:0.4重量%、害虫防除剤初期含有量:2重量%、寸法:幅190cm×長さ180cm×高さ150cm、重量:700g、ポリエチレンのTg:−125℃)を浸漬した。1時間攪拌したあと撹拌を停止し、引き続き前記蚊帳を前記液中に24時間浸漬しておいた。その後、前記蚊帳を遠心脱水し、更に、風通しのよい日陰で乾燥させた。乾燥後の蚊帳の重量は707gであり、害虫防除剤の増加率は1.0重量%であった。
[実施例3]
使用済のポリエチレン製防虫ネット(含有している害虫防除剤:ペルメトリン、害虫防除剤残存量:0重量%、害虫防除剤初期含有量:5重量%、寸法:幅50cm×長さ100cm、重量:20g、ポリエチレンのTg:−125℃)を水洗して汚れを除去し、風通しのよい室内で乾燥させた。これを容器内の液体ペルメトリン1リットルに浸漬し、該容器を密封して室温下においた。24時間後、前記防虫ネットを引き上げてその表面に付着したペルメトリンをエタノールで洗浄して除去し、その後、該防虫ネットを風通しのよい室内で乾燥させた。乾燥後の防虫ネットの重量は21gであり、害虫防除剤の増加率は4.8重量%であった。
[実施例4]
使用済の樹脂製防虫シート(含有している害虫防除剤:メトフルトリン、害虫防除剤残存量:1重量%、害虫防除剤初期含有量:5重量%、樹脂:ポリエチレン70重量%とエチレン−メタクリル酸メチル(25重量%)共重合体30重量%の混合樹脂、ポリエチレンのTg:−125℃、重量:50g、シート厚さ:0.05mm)を水洗して汚れを除去し、風通しのよい室内で乾燥させた。これを容器内の液体メトフルトリン1リットルに浸漬し、該容器を密封して室温下においた。24時間後、前記防虫シートを引き上げてその表面に付着したペルメトリンをエタノールで洗浄して除去し、その後、該防虫シートを風通しのよい室内で乾燥させた。乾燥後の防虫シートの重量は53gであり、害虫防除剤の増加率は6重量%であった。
[実施例5]
使用済のポリプロピレン製蚊帳(含有している害虫防除剤:ペルメトリン、害虫防除剤残存量:0.2重量%、害虫防除剤初期含有量:2重量%、寸法:幅190cm×長さ180cm×高さ150cm、重量:700g、ポリプロピレンのTg:−10℃)を用いた以外は実施例1と同様に処理した。乾燥後の蚊帳の重量は707gであり、害虫防除剤の増加率は1重量%であった。
[比較例]
40リットルの水にポリオキシエチレンアルキルエーテル25gだけを分散させて調製された液に、洗浄後の蚊帳を浸漬する以外は実施例1と同様に処理した。乾燥後の蚊帳の重量は700gであり、重量の増加はみとめられなかった。

Claims (16)

  1. 使用済み害虫防除用樹脂成形体の賦活方法であって、
    使用済み害虫防除用樹脂成形体を洗浄すること、および
    害虫防除剤を含む液体に前記樹脂成形体を接触させて、該樹脂成形体に該害虫防除剤を付与すること
    を含む方法。
  2. 前記洗浄は前記樹脂成形体を前記害虫防除剤を含む液体と接触させる前に行われる請求項1に記載の方法。
  3. 前記洗浄において前記樹脂成形体は水で洗浄されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記水は洗剤を含有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記洗浄において前記樹脂成形体は水で洗浄され、水で洗浄された前記樹脂成形体は、害虫防除剤を含む前記液体と接触させる前に乾燥されることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 害虫防除剤を含む前記液体は、実質的に害虫防除剤のみからなる液体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記害虫防除剤を含む液体は、害虫防除剤と溶剤とを含有する液体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 前記樹脂成形体の洗浄と、前記害虫防除剤を含む液体と前記樹脂成形体との前記接触とは同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記洗浄において前記樹脂成形体は害虫防除剤を含む水で洗浄され、害虫防除剤を含む該水は、前記樹脂成形体が接触させられる害虫防除剤を含む前記液体であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 害虫防除剤を含む前記水は更に洗剤を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記樹脂成形体は熱可塑性樹脂からなる成形体であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記熱可塑性樹脂はポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記樹脂成形体を構成している樹脂は、ガラス転移温度が10℃以下の樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記害虫防除剤はピレスロイド系化合物を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記樹脂成形体は、樹脂からなるモノフィラメントまたはマルチフィラメントからなる織物であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記織物は蚊帳であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
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