JP2008261041A - 製鋼ダスト固形化物の製造方法および製造装置 - Google Patents

製鋼ダスト固形化物の製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 余分な添加物を含まずに、クラック等の発生の問題が生じず、取扱上必要な強度が得られ、また炉への再装入の際の炉の熱効率の改善が得られ、生産性にも優れ、製造設備についても低コスト化を図ることができる製鋼ダスト固形化物の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】 この製造方法は、製鋼ダストを成形型1に入れて加圧成形して固形化することにより、製鋼ダスト固形化物Bを製造する方法である。使用する原料には、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体を用いる。含有する空気によるクラックの発生を抑えるために、加圧成形して固形化する過程として、前成形と本成形の2回以上の成形を行う。成形型1は、インデックステーブル2に設け、各位置で順次、前成形装置6による前成形と、本成形装置7による本成形とを行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストを製鋼原料として再利用する製鋼ダスト固形化物の製造方法および製造装置に関する。
鉄鋼生成過程、例えば溶解炉では、吹き上げられた微細粒子状の鉄および酸化鉄がダストとして集塵機で回収されている。このダスト(以下「製鋼ダスト」と称す)は、鉄および酸化鉄を主成分とするため、再利用することが望ましい。しかしこの製鋼ダストは微細粉体であるため、そのまま溶解炉に投入すると、飛散しながら舞い上がり、その大半は集塵機に回収されてしまい、再利用効率が著しく低い。
このため、製鋼ダストの再利用について様々な方法が試みられている。例を挙げると、特許文献1には、製鋼ダストを、製鋼ダスト固形化物であるブリケットに成形するため熱可塑性プラスチックを添加する方法が、特許文献2には、研削スラッジや製鋼ダストをブリケットに成形するために固形化補助剤を添加する方法がそれぞれ例示されている。特許文献3には、製鋼ダストと炭素を主成分として造粒した混合造粒体を用いてブリケットに成形する方法が提案されている。
特開平09−316512号公報 特開2002−194449号公報 特開2006−225729号公報
特許文献1、特許文献2の添加物を入れる方法は、いずれも強固なブリケットを製造するために有効な方法であるが、プラスチック等の固形化補助剤となる添加物を加えることからその工程は複雑となり、コストが高くなる欠点がある。また、添加物が環境負荷原因となることから好ましくない。特許文献3の混合造粒体を用いる方法は、成形強度を得るのに有効な方法であるが、コスト面からは、造粒機の使用はできるだけ控えることが望ましい。また、原料によっては、造粒が容易でない場合がある。
そこで、製鋼ダストに、炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせてその混合粉体を原料として用いることを考えた。炭素は、固形化補助剤として機能し、製鋼ダスト固形化物の固定化に役立つ上に、製造された製鋼ダスト固形化物の炉での再利用の際に、炉の熱効率の向上にもつながる。
しかし、炭素を混ぜ合わせても、今一つ固形化が不十分で、クラックが発生することがある。本発明者は、このクラックの発生原因が、原料に含まれる空気であることを見いだした。
混合粉体を成形型に入れ、プランジャで加圧して成形する場合において、良好な成形強度を得るには、形成条件の選定と共に、混合粉体内の空気の除去が重要である。空気除去の方法として、成形型内の空気の排除に真空ポンプを用いる真空成形があるが、設備価格が高いうえ、粉体を扱うことから、ポンプのメンテナンスの負荷が大きいという問題がある。
また、成形時に、プランジャの速度が速いとクラックが発生し、成形強度が低下する。プランジャの速度を極端に落とせば、成形型内に含まれる空気は、成形型とプランジャの隙間から排除され、クラックの発生が抑えられるが、生産性が低くなる。
この発明の目的は、余分な添加物を含まずに、クラック等の発生の問題が生じず、取扱上必要な強度が得られ、また炉への再装入の際の炉の熱効率の改善が得られ、生産性にも優れ、製造設備についても低コスト化を図ることができる製鋼ダスト固形化物の製造方法および製造装置を提供することである。
この発明の製鋼ダスト固形化物の製造方法は、溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストである製鋼ダストを、成形型に入れて加圧成形して固形化することにより、その固形化物である製鋼ダスト固形化物を製造する方法において、前記製鋼ダスト固形化物の成形に使用する原料について、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体を原料として用い、含有する空気によるクラックの発生を抑えるために、前記加圧成形して固形化する過程として、前成形と本成形の2回以上の成形を行うことを特徴とする。なお、上記炭素を主成分とする粉体は、純粋な炭素に限らず、例えばグラファイトであっても良い。
製鋼ダスト固形化物の成形においては、成形圧力を高めても、内部摩擦等により、必ずしも強度向上につながらない。固形化補助剤を使用することは、製鋼ダスト固形化物の強度を強化するうえで効果的であるが、プラスチック等の固形化補助剤を添加すると、上記のようなコスト面や環境負荷原因面から好ましくない。この発明によると、混合粉体に添加する炭素を主成分とする粉体が、固形化補助剤の代わりの作用を奏し、製鋼ダスト固形化物の強度を高めるため、落下等に対する強度に優れた製鋼ダスト固形化物が得られる。しかも、炭素を主成分とする粉体を添加することは製鋼原料として害とならず、次のように有益となる。
すなわち、電炉等のリサイクルに使用する製鋼ダスト固形化物に炭素粉体等の炭素材料を添加することは、電炉の熱効率を向上させるために効果的である。これは添加された炭素粉体が製鋼ダストの還元を行いつつ自己燃焼して発熱するため、外部からのエネルギー投入を削減でき、炉の熱効率が大きく改善されるためである。したがって、炭素粉体を添加した製鋼ダスト固形化物は、製鋼ダストのリサイクルに有効な手段となり得る。この炭素を主成分とする粉体は、製鋼ダストと同じく鉄鋼生成過程、あるいはその周辺で容易に得られるため、添加してもコストの増大につながることがない。
特に、この発明方法は、成形動作を2回行い、1回目の前成形で一旦大部分の空気を排除した後に、2回目の成形で本成形を行うため、成形速度を上げてもクラックの発生が大幅に抑えられ、生産性を損なうことなく、成形強度を確保することができる。なお、複数回に分けて加圧する方法であるため、真空成形に比べ、真空設備が不要で設備コストが低くて済み、原料に粉体を使用しながら、設備のメンテナンスも簡単である。
この発明方法において、前成形時に、多孔質体を介して加圧することで、成形型内の原料の空気を排除するようにしても良い。多孔質体には焼結金属等が使用できる。
成形型とこの成形型内に挿入される両側のプランジャ等で原料を加圧すると、空気の逃げ場は成形型とプランジャとの隙間のみとなり、空気は排出され難い。前成形と本成形との2回以上に分けて加圧成形を行っても、空気の排出が不十分で、クラックの発生を生じる場合がある。これにつき、前成形時に多孔質体を介して加圧することで、この多孔質体内を通じて空気の排出が可能となり、空気の排除が改善される。これにより、クラックの発生をより一層確実に防止できる。また、本成形に比べて成形圧が低くなる前成形で多孔質体を用いるので、多孔質体の目詰まりの問題が生じにくい。なお、多孔質体は、非加圧時に、逆圧をかけることなどで、目詰まりを防ぐことが望ましい。逆圧をかけるには、例えば、プランジャに軸方向に貫通してエア通過孔を設け、プランジャの非加圧時に上記エア通過孔にエアを圧送して多孔質体内にエアを通過させる。
また、この発明方法において、成形型への原料粉の投入時に成形型内の原料内に押し込まれる押し込み具により複数回に亘り繰り返し加圧するか、または成形型もしくはこの成形型内に挿入されるプランジャを振動させて、成形型内の原料の空気溜りを除去するようにしても良い。
成形型内への原料投入時に、ブリッジの発生により空気溜まりが多い場合があり、前成形と本成形との2回の加圧成形を行っても、クラックを発生することがある。これにつき、成形型への原料の投入時に、櫛状の材料押し込み棒などの押し込み具で複数回に亘り加圧することで空気溜まりを減らし、クラックの発生を改善することができる。別の方法として成形型またはこの成形型内に挿入される加圧成形用のプランジャを振動させることでも、成形型内の原料の空気溜りを除去することができる。
この発明方法において、成形型を移動させながら、移動経路の各位置で、順次、成形型への原料投入および成形型内の原料の空気溜り排除、前成形、本成形、成形型内の成形された製鋼ダスト固形化物の排出を行うようにしても良い。
原料投入空気溜り排除、前成形、本成形、排出の全ての動作を1箇所で順次行うことも可能であるが、各処理を行う位置を定め、成形型を移動しながら順次各動作を行うようにすると、生産性が良い。
この発明方法において、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体からなる原料を造粒体に造粒する過程を含み、この造粒体を前記成形型に入れて加圧成形し固形化するようにしても良い。このように造粒過程を追加すると、さらにその成形強度および成形能率の改善を図ることができる。
この発明の製鋼ダスト固形化物の製造装置は、溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストである製鋼ダストを、成形型に入れて加圧成形して固形化することにより、その固形化物である製鋼ダスト固形化物を製造する装置であって、成形型と、前記製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせて混合粉体とし、前記成形型内に原料として投入する混合投入装置と、前記成形型内の原料を予備加圧成形する前成形装置と、この前成形装置で加圧された原料を前記成形型内でさらに加圧成形して製鋼ダスト固形化物とする本形成装置とを備えることを特徴とする。
この構成の製鋼ダスト固形化物の製造装置によると、この発明方法を実施して、余分な添加物を含まずに、クラック等の発生の問題が生じず、取扱上必要な強度が得られ、また炉への再装入の際の炉の熱効率の改善が得られる製鋼ダスト固形化物を製造することができ、生産性にも優れ、設備コストも安価なものとできる。
この発明装置において、前記前成形装置は、多孔質体を介して原料を加圧するものであっても良い。
成形型への原料粉の投入時に成形型内の原料内に押し込まれる押し込み具により複数回に亘り繰り返し加圧するか、または成形型もしくはこの成形型内に挿入されるプランジャを振動させて、成形型内の原料の空気溜りを除去する空気溜まり排出装置を設けても良い。
成形型を一定経路で移動させる成形型移動装置を設け、この成形型の移動経路の各位置に、順次、前記混合投入手段による成形型への原料投入、および成形型内に投入された原料の空気溜り排除を行う原料投入部、前記前成形装置による前成形を行う前成形部、前記本成形装置による本成形を行う本成形部、および成形型内の成形された製鋼ダスト固形化物の排出を行う排出部を配置しても良い。
また、前記混合投入装置は、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体からなる原料を造粒体に造粒する造粒機を有し、この造粒体を前記成形型に投入するものとしても良い。
これらの構成によると、この発明方法につき前述した各利点が得られる。
この発明の製鋼ダスト固形化物の製造方法は、溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストである製鋼ダストを、成形型に入れて加圧成形して固形化することにより、その固形化物である製鋼ダスト固形化物を製造する方法において、前記製鋼ダスト固形化物の成形に使用する原料について、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体を原料として用い、含有する空気によるクラックの発生を抑えるために、前記加圧成形して固形化する過程として、前成形と本成形の2回以上の成形を行う方法であるため、余分な添加物を含まずに、クラック等の発生の問題が生じず、取扱上必要な強度が得られ、また炉への再装入の際の炉の熱効率の改善が得られる製鋼ダスト固形化物を製造することができ、生産性にも優れ、製造設備についても低コスト化を図ることができる。
この発明の製鋼ダスト固形化物の製造装置は、上記製鋼ダストを成形型に入れて加圧成形して固形化することにより、その固形化物である製鋼ダスト固形化物を製造する装置であって、成形型と、前記製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせて混合粉体とし、前記成形型内に原料として投入する混合投入装置と、前記成形型内の原料を予備加圧成形する前成形装置と、この前成形装置で加圧された原料を前記成形型内でさらに加圧成形して製鋼ダスト固形化物とする本形成装置とを備えるため、この発明方法を実施して、余分な添加物を含まずに、クラック等の発生の問題が生じず、取扱上必要な強度が得られ、また炉への再装入の際の炉の熱効率の改善が得られる製鋼ダスト固形化物を製造することができ、生産性にも優れ、設備コストも安価なものとできる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。図1は、溶解炉で生成した製鋼ダストを固形化する成形装置を示し、(A)はその破断側面図、(B)は同平面図である。この成形装置は、製鋼ダスト固形化物Bを成形する型となる成形型1、混合投入装置9、前成形装置6、本形成装置7、空気溜まり排出装置5、および成形型移動装置14を備える。
成形型1は、水平な円形のインデックステーブル2における回転中心回りの円周上の4箇所に等間隔で形成され、上下に貫通し円筒面に内面が形成されている。インデックステーブル2はモータ等の回転割出用の割出駆動源15に接続され、これらインデックステーブル2と割出駆動源15とで、成形型1を一定経路となる円周上で移動させる成形型移動装置14が構成される。
混合投入装置9は、製鋼ダストと炭素粉とを設定割合で混ぜ合わせて混合粉体とし、成形型1内に原料として投入する装置であり、インデックステーブル2の近傍に設置された混練機3と、この混練機3に製鋼ダスト、炭素粉、水をそれぞれ供給するホッパ11,12、および給水設備13により構成される。製鋼ダストは、溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストである。上記炭素粉は、炭素を主成分とする粉体のことであり、純粋な炭素の粉体の他に、グラファイト等を用いても良い。
混練機3は、供給された製鋼ダストおよび炭素粉を、水を加えて混練して混合粉体とし、成形型1に製鋼ダスト固形化物Bの原料として投入するものである。混合粉体の炭素含有率は20重量%以上とし、水分含有率は14〜20重量%とすることが好ましい。ここで言う炭素含有率は、原料全体に対する前記炭素粉の割合のことである。
混練機3にはインデックステーブル2の成形型1の一つの割出停止位置である原料投入部21おいて、混練された原料を成形型1に投入するための投入スクリュー4が設けられている。
空気溜まり排出装置5は、原料投入部21の上方に配置された上下動可能な押し込み具5a、およびこの押し込み具5aを昇降させる流体圧シリンダ装置等の押し込み具昇降駆動源5bにより構成される。押し込み具5aは、基部5abに複数本の棒状部5aaを突出させた櫛状の部材である。なお、空気溜まり排出装置5は、押し込み具5aの代わりに、成形型1または前成形プランジャ6aを振動させる振動付与機構(図示せず)としても良い。
インデックステーブル2は、例えば図1(B)の白抜矢印方向に回転するように構成される。インデックステーブル2における各成形型1の割出停止位置は、上記原料投入部21から回転方向下流側に90°毎に、前成形部22、本成形部23および脱型排出部24とされる。
前成形部22には、前成形装置6が、本成形部23には本成形装置7が、脱型排出部24には脱型排出装置8(図2(F)参照)がそれぞれ配置されている。図1(A)はこの原料投入部21、前成形部22および本成形部23における成形過程の状態を断面で示している。
前成形装置6は、成形型1内に挿入される上下一対の前成形プランジャ6aと、これら前成形プランジャ6aをそれぞれ昇降させる油圧シリンダ等の前成形プランジャ駆動装置6bとでなる
本成形装置7は、成形型1内に挿入される上下一対の本成形プランジャ7aと、これら本成形プランジャ7aをそれぞれ昇降させる油圧シリンダ等の本成形プランジャ駆動装置7bとでなる。本成形装置7は前成形装置6に比べて強固な加圧を行うものとされる。
脱型排出装置8(図2(F))は、成形型1内に上方から挿入する脱型排出棒8aと、この脱型排出棒8aを昇降させる油圧シリンダ等の排出棒駆動装置8bとでなる。
この構成の成形装置による製鋼ダスト固形化物の製造工程について、図1および図2と共に説明する。混練機3において製鋼ダスト、炭素粉および水を所定の比率で混練した原料(混合粉体)P0を、投入スクリュー4を作動させて、原料投入部21に位置する成形型1内に投入する。図2(A)に示すように成形型1に投入された原料P0は空気溜りP0aを含む。この位置で、押し込み具5を図2(B)に示すように下降させ、上下動させて空気溜りP0aを崩しながら原料P0を成形型1内に押し込む。これにより原料P0内の空気を極力排出する。
次いで、インデックステーブル2を回転割出して、原料P0が充填された成形型1を前成形部22に移行させる。この前成形部22において、図2(C)に示すように、前成形プランジャ6a,6aにより上下から原料P0を加圧する。このとき、前成形プランジャ6a,6aと成形型1の内面との隙間から大部分の空気が排除される。
図2(D)で示すように、前成形プランジャ6a,6aによる加圧を開放し、前成形品P1を得る。このように、加圧された前成形品P1を加圧状態から一旦開放することで、さらに空気が排除される。
前成形部22で成形された前成形品P1は、インデックステーブル2のインデックスにより成形型1と共に本成形部23に移行する。この本成形部23では、図2(E)に示すように、本成形プランジャ7a,7aにより上下から加圧されて、原料に対し、より強固な加圧成形である本成形が行われる。本成形プランジャ7a,7aの加圧開放により本成形品P2が得られ、加圧開放後、本成形品P2はインデックステーブル2のインデックスにより成形型1と共に脱型排出部24に移行する。
この脱型排出部24では、図2(F)に示すように、脱型排出棒8が下降し、本成形品P2を成形型1から押出して排出し、図3(A)のようなブリケット状の製鋼ダスト固形化物Bを得る。
製鋼ダスト固形化物Bの大きさは、例えば、直径が30〜200mm、直径に対する高さの比(高さ)/(直径)が、30〜150%とするのが好ましい。
このように製造された製鋼ダスト固形化物Bは、製鋼ダストと炭素粉を混ぜ合わせた混合粉体を原料として用いたものであるため、余分な添加物を含まずに、取扱上必要な強度が得られ、また炉への再装入の際の炉の熱効率の改善が得られる。すなわち、炭素粉が固形化補助剤の代わりの作用を奏し、製鋼ダスト固形化物Bの強度を高めるため、落下等に対する強度に優れた製鋼ダスト固形化物が得られる。しかも、炭素粉を添加することは製鋼原料として害とならず、電炉の熱効率を向上させるために効果的である。これは添加された炭素粉体が製鋼ダストの還元を行いつつ自己燃焼して発熱するため、外部からのエネルギー投入を削減でき、炉の熱効率が大きく改善されるためである。また、造粒等の過程が不要とでき、あるいは簡素化でき、製造設備についても低コスト化できる。
また、この実施形態の製造装置は、成形動作を2回行い、1回目の前成形で大部分の空気を排除した後に、一旦加圧を開放し、2回目の成形で本成形を行うため、成形速度を上げても、製鋼ダスト固形化物Bのクラックの発生が大幅に抑えられる。そのため、生産性を損なうことなく、成形強度を確保することができる。前成形と本成形とを行うが、上記のように成形型1をインデックスしながら次の処理を順次行うようにしたため、1箇所で全ての処理を行うものと異なり、複数回に分けたことによる生産性の低下がなく、優れた生産性が得られる。なお、複数回に分けて加圧する構成であるため、本成形装置7の他に前成形装置6が必要となるが、真空成形で空気排出を行うものに比べ、真空設備が不要で設備のコストが低くて済み、原料に粉体を使用しながら、設備のメンテナンスも簡単である。
また、成形前、成形型1への原料粉の投入時に、押し込み具5により複数回に亘り加圧するため、製鋼ダスト固形化物Bに空気溜りによるクラックが発生することが、より一層確実に排除される。なお、押し込み具5を用いる代わりに、あるいは押し込み具5と併用して、成形型1または前成形プランジャ6aを振動させても、成形型内の原料の空気溜りを除去することができる。
なお、上記実施形態では、前成形および本成形を上下から各プランジャ6a,7aによって加圧することにより行う例を示したが、成形型1の一端側を塞いで他端側からのみ加圧することによって成形を行うことも可能である。しかし、原料P0の内部摩擦や成形型1の壁面での摩擦で成形圧が一端側にまで十分に伝わらない場合があるので、成形強度の点からは両方から加圧する方が良い。また、脱型排出棒8aによる製鋼ダスト固形化物Bの排出は、図示のように下向きに行う場合の他、上向きに行うことも可能である。
図4は、この発明の製鋼ダスト固形化物の製造装置における他の実施形態であり、前成形装置6の変形例を示す。この例の前成形装置6では、成形型1に充填された原料P0の上下に焼結金属等からなる多孔質体6c,6cを配した状態で前成形プランジャ6a,6aにより上下から加圧する。多孔質体6c,6cは、前成形プランジャ6a,6aの先端に固定されている。
成形型1と上下のプランジャ6a,6aで直接に加圧すると、空気の逃げ場は、成形型1とプランジャ6a,6aとの隙間のみとなり、空気は排出され難いが、このように多孔質体6c,6cを介在させて加圧成形を行うと、多孔質体6c,6cの空孔を通じて外部に空気が排気される事から、原料P0からの空気の排除が促進される。そのため、クラックの発生がより一層確実に抑えられ、成形強度が改善される。
なお、非加圧時には逆圧をかけて多孔質体6aの目詰まりを防ぐようになすことが望ましい。逆圧をかけるには、例えば、同図に破線で示すように、プランジャ6aにエア通過孔6aaを軸方向に貫通して設け、エア源に接続しておき、プランジャ6aを成形型1から出したときに、エア通過孔6aaにエアを圧送して多孔質体6c内にエアを通過させる。目詰まりの点からは、成形圧の高い本成形装置7において多孔質体を適用することは困難である。
図5は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この固形化物の製造装置は、図1,図2に示す製鋼ダスト固形化物の製造装置において、混合投入装置9における混練機3の後段に造粒機16を設け、造粒機16により造粒した造粒体を成形型1に投入するようにしたものである。
造粒機16は、製鋼ダストと炭素粉との混合粉体からなる原料を造粒体に造粒する装置である。造粒体は、例えば直径が3〜8mm程度の球状ないし断面楕円状の粒体であり製鋼ダスト固形化物Bに対して直径寸法で10分の1ないし数十分の1程度の寸法の粒体とする。造粒機16は、例えば、回転するドラム(図示せず)の中で、粉体に適度な水分を加えながら凝縮させて球状の粒体とするものである。
このように原料を造粒した後に成形型1で成形するようにした場合、製鋼ダスト固形化物Bの強度がより一層向上する。この実施形態におけるその他の構成は、図1,図2に示す第1の実施形態と同様である。なお、この造粒を行う実施形態においても、図4の多孔質体6cを用いても良い。
次に試験例について述べる。図1における本成形装置7に相当する成形型およびプランジャを準備し、固形化実験を行った。1回成形における成形速度と落下強度の関係、および成形速度最大で、前成形と本成型の2回成形での落下強度を調べた例を図6に示す。
製鋼ダスト固形化物のサイズはΦ70×60mmであり、成形圧を30MPaの条件で成形した。炭素粉には純粋な炭素を用いた。造粒は行わずに、直接に成形型での成形を行った。落下強度は、製鋼ダストと炭素粉の混合粉体を厚さ3cmに敷いた上に50cmの高さから、成形した製鋼ダスト固形化物を最大20回繰り返し落下させ、割れに至った落下回数を調べたものである。図6で、20回落下させて割れなかった場合も、20回のところにプロットしてある。
1回成形では、成形速度を5mm/sec まで下げて漸く落下強度を確保できたが、空気の排出を改善した例である2回成形では、30mm/sec 以上に上げても、20回落下させても割れを生じず、良好な落下強度が得られた。
2回成形の場合で、成形原料の炭素粉の割合と落下強度の関係を調べた結果を図7に示す。この場合の成形条件は、前成形の成形圧を24MPa、本成型の成形圧を50MPa、成形速度を30mm/secとした。炭素粉の割合により適正水分量が変わるため水分量の調整もした。図7から、炭素粉の含有割合を20重量%より少なくするとクラックが発生し易くなり、良好な成形強度を得るには、成形原料の炭素粉の含有割合を25重量%以上の範囲とすることが有効であることが分かった。
2回成形の場合で、成形原料の水分割合と落下強度の関係を調べた結果を図8に示す。この場合の成形条件は、製鋼ダスト/炭素粉;70/30重量%、前成形の成形圧を24MPa、本成型の成形圧を50MPa、成形速度を30mm/secとした。水分割合が14重量%より低くなると、脱型時に成形圧方向に垂直な方向に層状のクラックが発生し、落下強度が低下することが分かる。逆に水分割合が20重量%を超えると、クラックの発生はないが、落下強度が急激に低下していることが分かる。これは、成形時に非圧縮性の水の影響で十分に圧縮できないためと考えられる。この結果、成形原料の水分割合は、15〜19重量%が有効であることが分かる。
図7,図8の各条件において、2回成形であって、成形原料中の炭素粉の含有割合が20重量%以上(好ましくは25重量%以上)、水分割合が14〜20重量%(好ましくは15〜19重量%)である場合は、図3(A)に示すようにクラックのない製鋼ダスト固形化物Bが得られ、良好な成形強度を得ることができる。
(A)はこの発明の一実施形態に係る製鋼ダスト固形化物の製造装置の概略構成を示す破断側面図、(B)はその平面図である。 (A)〜(F)は同装置により製鋼ダスト固形化物を製造する方法を示す概念図である。 (A)は同方法によって得た製鋼ダスト固形化物の斜視図であり、(B)はクラックが発生した製鋼ダスト固形化物の斜視図である。 同製造装置における前成形装置の変形例の断面図である。 この発明の他の実施形態に係る製鋼ダスト固形化物の製造装置の概略構成を示す破断側面図である。 1回成形および2回成形における試験例の成形速度と落下強度の関係を示すグラフである。 炭素粉割合と落下強度の関係の試験結果を示すグラフである。 水分割合と落下強度の関係の試験結果を示すグラフである。
符号の説明
1…成形型
2…インデックステーブル
3…混練機
5…空気溜まり排出装置
6…前成形装置
6c…多孔質体
7…本成形装置
8…脱型排出棒
9…混合投入装置
14…成形型移動装置
16…造粒機
21…原料投入部
22…前成形部
23…本成形部
24…脱型排出部
B…製鋼ダスト固形化物
P0…原料(混合粉体)
P0a…空気溜り

Claims (10)

  1. 溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストである製鋼ダストを、成形型に入れて加圧成形して固形化することにより、その固形化物である製鋼ダスト固形化物を製造する方法において、
    前記製鋼ダスト固形化物の成形に使用する原料について、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体を原料として用い、含有する空気によるクラックの発生を抑えるために、前記加圧成形して固形化する過程として、前成形と本成形の2回以上の成形を行う製鋼ダスト固形化物の製造方法。
  2. 請求項1において、前成形時に、多孔質体を介して加圧することで、成形型内の原料の空気を排除する製鋼ダスト固形化物の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、成形型への原料粉の投入時に成形型内の原料内に押し込まれる押し込み具により複数回に亘り繰り返し加圧するか、または成形型もしくはこの成形型内に挿入されるプランジャを振動させて、成形型内の原料の空気溜りを除去する製鋼ダスト固形化物の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、成形型を移動させながら、移動経路の各位置で、順次、成形型への原料投入および成形型内の原料の空気溜りの排除、前成形、本成形、成形型内の成形された製鋼ダスト固形化物の排出を行う製鋼ダスト固形化物の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体からなる原料を造粒体に造粒する過程を含み、この造粒体を前記成形型に入れて加圧成形し固形化する製鋼ダスト固形化物の製造方法。
  6. 溶鉱炉等による鉄鋼生成過程で生じる鉄およびその酸化物を主成分とするダストである製鋼ダストを、成形型に入れて加圧成形して固形化することにより、その固形化物である製鋼ダスト固形化物を製造する装置であって、
    成形型と、前記製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせて混合粉体とし、前記成形型内に原料として投入する混合投入装置と、前記成形型内の原料を加圧成形する前成形装置と、この前成形装置で加圧された原料を前記成形型内でさらに加圧成形して製鋼ダスト固形化物とする本形成装置とを備えることを特徴とする製鋼ダスト固形化物の製造装置。
  7. 請求項6において、前記前成形装置は、多孔質体を介して原料を加圧するものである製鋼ダスト固形化物の製造装置。
  8. 請求項6または請求項7において、成形型への原料粉の投入時に成形型内の原料内に押し込まれる押し込み具により複数回に亘り繰り返し加圧するか、または成形型もしくはこの成形型内に挿入されるプランジャを振動させて、成形型内の原料の空気溜りを除去する空気溜まり排出装置を設けた製鋼ダスト固形化物の製造装置。
  9. 請求項6ないし請求項8のいずれか1項において、成形型を一定経路で移動させる成形型移動装置を設け、この成形型の移動経路の各位置に、順次、前記混合投入手段による成形型への原料投入、および成形型内に投入された原料の空気溜りの排除を行う原料投入部、前記前成形装置による前成形を行う前成形部、前記本成形装置による本成形を行う本成形部、および成形型内の成形された製鋼ダスト固形化物の排出を行う排出部を配置した製鋼ダスト固形化物の製造装置。
  10. 請求項6ないし請求項9のいずれか1項において、前記混合投入装置は、製鋼ダストと炭素を主成分とする粉体を混ぜ合わせた混合粉体からなる原料を造粒体に造粒する造粒機を有し、この造粒体を前記成形型に投入するものである製鋼ダスト固形化物の製造装置。
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