JP2005187872A - 製鋼ダスト固形化物製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製鋼ダストを省エキルギで必要な強度の固形化物に固形化でき、加圧のための駆動系が小型のもので済む製鋼ダスト固形化物の製造装置を提供する。
【解決手段】 鉄鋼生成過程で生じる鉄を主成分とするダスト10を加圧成形して固形化物Bとする装置である。前記ダストBを内部で成形する成形型8と、この成形型8内に進入して成形型8内のダスト10を加圧するプランジャ11とを備える。成形型8は、固形型物Bの外周形状を与える成形室部8aの内壁面形状を、プランジャ11の進入する入口8aaのある端部よりも他端側へ内径が広がる、円すい台状等の形状とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、溶解炉等による鉄鋼生成過程で生じるダストを製鋼原料として再利用するための製鋼ダスト固形化物の製造装置に関する。
鉄鋼生成過程、例えば溶解炉では、発生蒸気が凝集して生じるドライ状のダストが発生し、集塵機で回収される。このダストは鉄を主成分とするため、再利用することが好ましい。しかし鉄鋼ダストは、そのまま溶解炉に投入すると、飛散しながら舞い上がり、集塵機で再び回収されてしまうため、再利用が難しい。そのため、従来は埋め立て処分されることが多かったが、国内の鉄鋼ダストの発生量は、電気炉ダストだけでも年間に数十万トンに達しており、埋め立て処理は、埋め立て地の環境悪化や、資源の有効利用の観点から好ましくない。
このため、再利用の各種の方法が試みられている。例を挙げると、直径5〜30mm程度にペレット化する方法(例えば特許文献1)や、容器に入れて炉内に投入する方法(例えば特許文献2)、有機質バインダーを添加してブリケット化する方法(例えば特許文献3)等が提案されている。
なお、研削スラッジの再利用については、濃縮化した後に金型内で加圧成形してブリケット化する方法が提案されている(例えば特許文献4)。
特開平11−152511号公報 特開2000−15526号公報 特開2003−247026号公報 特開2003−181690号公報
上記のペレット化する方法は、生成されるペレットが直径5〜30mm程度の粒体であるため、生成されたペレットを炉内に運搬する過程が、今一つ効率的でない。容器に入れて炉内に投入する方法は、ダストと共に投入する容器を準備する必要があるため、コスト高になる。上記のブリケット化する方法は、ブリケットの寸法についの明記がないが、ある程度大きなものであると、ペレットに比べて取扱性に優れる。しかし、従来は、鉄鋼ダストをそのままブリケット化して運搬可能な強度のものとすることは不可能と考えられており、上記特許文献3等のように、有機質バインダー等を混入して強度確保を図っている。そのため、製鋼上で不要な有機質バインダーを含むうえに、その添加のためにコスト高になる。
このような課題に対して、製鋼ダストのみ、または製鋼ダストにカーボンまたはアルミニウムの粉体をバインダとして混入したものを、成形型に入れて加圧することで、ブリケット状に成形できることが、試験、試作により確認できた。成形された製鋼ダスト固形化物は、落下しても割れない程度に、取扱上で必要な強度が得られた。
しかし、このような強度を有する製鋼ダスト固形化物を成形するには、大きな加圧力が必要であり、加圧のために消費されるエネルギ量が多く、また駆動系が大型化するという課題があった。
この発明の目的は、製鋼ダストを省エキルギで必要な強度の固形化物に固形化でき、かつ加圧のための駆動系が小型のもので済む製鋼ダスト固形化物製造装置を提供することである。
この発明の製鋼ダスト固形化物製造装置は、鉄鋼生成過程で生じる鉄を主成分とするダストを加圧成形して固形化物とする装置であって、ダストを内部で成形する成形型と、この成形型内に進入して成形型内のダストを加圧するプランジャとを備え、前記成形型は、固形化物の外周形状を与える成形室部の内壁面形状を、プランジャの進入する入口のある端部よりも他端側へ内径が広がる形状としたことを特徴とする。この内径の広がりは、必ずしも他端で最大径となるようにしなくても良く、中間部分を最大径として良い。
閉容器中に充填された粉体の加圧では、粉体の粒子間の内部摩擦の影響を考慮する必要があるが、基本的には、液体の加圧におけると同様にパスカルの原理が適用でき、加圧面の面積に関係なく、加圧面の圧力が閉容器中の全体の粉体の圧力となる。加圧力は、圧力と加圧面の面積との積であるため、加圧面の面積が小さい程、小さな加圧力で粉体の加圧が行える。加圧により圧縮する場合のエネルギ量は、加圧力と移動距離の積になるが、加圧成形に大きな加圧力が必要となるのは、製鋼ダスト固形化物が所定の内部圧力に達する間際の僅かな移動距離の間だけであり、ダストを未固形化状態まで圧縮する過程では、加圧面の移動距離が長くても、大きな加圧力を必要とせず、消費エネルギは僅かで済む。そのため、成形室部の内壁面形状が、プランジャの進入する入口のある端部よりも他端側へ内径が広がる形状とされていると、小さな面積のプランジャ先端面で加圧することで、固形化が行え、省エキルギで必要な強度に圧縮固形化された固形化物が製造できる。加圧のための駆動系も小型のもので済む。
なお、この発明の製鋼ダスト固形化物に用いられるダストは、鉄鋼生成過程で生じる鉄を主成分とするダストであれば良く、例えば、溶解炉等の炉の排気中に含まれるダストを集塵した粉体が用いられるが、この他に、鉄鋼生成における他の各種の過程で生じたダスト、例えばドライ状の圧延スケールや、酸洗い処理工程で発生しスラリー状の廃洗スラッジを脱水し乾燥させて粉体としたもの等であっても良い。
また、この製鋼ダスト固形化物に用いられるダストは、バインダを含むものであっても良い。例えば、炉の排気中に含まれるダストを集塵したダストに、炭素やアルミニウム等の粉体からなるバインダを混入させても良い。これら炭素やアルミニウムは、鉄鋼生成過程で得られたものが使用できる。
この発明の製鋼ダスト固形化物において、前記成形型は、プランジャの進入する入口が一端に設けられ、他端に成形物出口を有し、この成形物出口を開閉自在に閉じる蓋部材を設けたものであっても良い。
このように成形型が一端にプランジャの入口、他端に成形物出口を有すると、加圧成形された製鋼ダスト固形化物を、プランジャで押し出すことなどによって、簡単に排出することができる。
この場合に、前記成形型は立て向きであって、上側に前記プランジャの入口を有し、下側に前記成形物出口を有するものであると、蓋部材を開けるだけで、または蓋部材を開けてプランジャで若干押すだけで、製鋼ダスト固形化物を自然落下により排出することができる。そのため製鋼ダスト固形化物の排出のための構成が簡素なものとできる。
この発明において、前記成形型の成形室部の内壁面形状は、他端側へ次第に広がって他端で最大径となる形状であっても良い。この場合に、中心軸に沿う断面形状が、中心軸回りの任意角度位置において互いに同じとなる形状、いわゆる回転体形状であることが好ましい。このような形状として、例えば円すい台状であっても良い。また、外周面の縦断面形状が外向きに凸の曲線となる回転体形状であって良い。 他端側へ次第に広がって他端で最大径となる形状であると、中膨らみ形状とした場合と異なり、加圧形成された製鋼ダスト固形化物を他端側へ押し出すことができて、製鋼ダスト固形化物の排出の都合で成形型を分割構造とする必要がない。したがって、成形型の構成が簡単であり、また型開き機構が蓋部材を開閉するだけの簡易なものとできる。また、成形室部の内壁面形状が円すい台状や上記回転体形状であると、成形型の内壁面の形状が簡素で、その加工が容易に行える。
この発明の製鋼ダスト固形化物において、前記成形型は、前記成形室部のプランジャの入口側に続いて、前記プランジャが嵌合状態に進入する円筒面状の計量室部を有し、この計量室部は、この計量室部から成形室部に渡ってダストが満杯状態となるダスト量が目標量となる容積としてもよい。
このように成形型に計量室部を設けると、簡素な構成で必要なダスト量の計量が行え、専用の計量手段を外部に設けることが不要で、構成が簡素化される。
上記のように成形型に計量室部を設ける場合に、前記成形型を進退自在に設置し、この成形型を、そのプランジャの入口が、前記ダストを成形型内に供給する供給路の出口に整合する位置と、前記プランジャに整合する位置との間に進退させる成形型進退装置を設けて良い。
このように成形型を進退式とすると、成形型へのダストの計量,投入が容易に行える。また、成形型におけるプランジャの入口を成形型の投入口に兼用でき、プランジャの入口と別にダストの投入口を設ける場合に比べて成形型を小型で簡素な構成とできる。これらのため、成形型を複数並設する場合にもコンパクトに配置できる。
この発明の製鋼ダスト固形化物製造装置は、鉄鋼生成過程で生じる鉄を主成分とするダストを加圧成形して固形化物とする装置であって、前記ダストを内部で成形する成形型と、この成形型内に進入して成形型内のダストを加圧するプランジャとを備え、前記成形型は、固形化物の外周形状を与える成形室部の内壁面形状を、プランジャの進入する入口のある端部よりも他端側へ内径が広がる形状としたことを特徴とするため、製鋼ダストを省エキルギで必要な強度の固形化物に固形化でき、しかも加圧のための駆動系が小型のもので済む。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。図1は、製鋼ダスト10の生成から、ミキシング、加圧成形過程を経て製鋼ダスト固形化物Bを製造する工程、および製造された製鋼ダスト固形化物Bの再利用の概念を示す説明図である。
溶解炉1で生じたダストは、排気ガスと共に排気ダクト2から集塵機3に導入され、排気ガス中のダストが集塵機3で集塵されて粉体となって排出される。この粉体のダスト10は、鉄を主成分とし、他の金属元素を少量含むものである。集塵機3から排出されたダスト10は、製鋼ダスト固形化物製造装置4に投入される。上記搬送手段による搬送過程では、ダストの適宜の前処理、例えば水切りや造粒等の処理を施しても良い。ホッパ5のダストは、粉体ミキシング装置20で炭素粉等のバインダとミキシングされ、分配器6を経て複数の固形化機構部7に投入される。図1において、固形化機構部7は1台のみを図示している。
固形化機構部7は、同図中の下部に拡大して示すように、立て向きの成形型8と、この成形型8の下面の成形物出口8dを閉じる蓋部材9と、成形型8内に上方から進入して成形型8内のダスト10を加圧する昇降自在なプランジャ11とを有する。プランジャ11は、加圧装置12により、その進退および加圧力の付与が行われる。加圧装置12は、例えば油圧シリンダからなる。加圧装置12は、油圧シリンダの他に、モータとその回転を直線運動に変換するボールねじ,カム等の回転・直線運動変換機構(いずれも図示せず)等であっても良い。
成形型8は、下部が製鋼ダスト固形化物Bの外周形状を与える内壁面形状の成形室部8aとされ、上部が円筒面状内壁面の計量室部8bとされている。計量室部8bは、この計量室部8bから成形室部8aに渡ってダスト10が満杯状態となるダスト量が目標量となる容積とされている。成形室部8aの内壁面形状は、プランジャ11の進入する成形室部入口8aaのある端部よりも他端側へ内径が広がる形状とされ、製鋼ダスト固形化物Bを横断面形状が円形の柱状体に成形可能な形状とされている。成形室部8aは、内面が例えば円すい台状とされる。ここで言う円すい台状は、単に成形型8内を円筒面形状に対して抜き勾配を与えたものよりは、大きな勾配を持つ円すい台状を言う。
成形型8は、ガイド部材21により水平方向に進退自在に支持され、上面入口8cが、プランジャ11の昇降位置と、分配器6の供給ダクトからなる供給路6aの出口6aaに整合する位置との間に移動可能である。ガイド部材21は、一対のものが成形型8の進退方向に沿う両側面を挟むように設けられる。このガイド部材21は、成形型8の案内部21a(図2)と、蓋部材9を開閉自在なようにスライド可能に支持する蓋部材案内21bとを有している。
成形型8の進退は、油圧シリンダ等からなる成形型進退装置14により行われる。成形型8の成形物出口8dを閉じる蓋部材9は、成形型8の下面に沿って進退自在に設けられ、成形型8の形成物出口8dを閉じる位置と開く位置との間に、蓋開閉装置15により開閉させられる。蓋開閉装置15は、油圧シリンダ等からなる。
この構成の製鋼ダスト固形化物製造装置を用いた製造方法、再利用方法を説明する。溶解炉1で生じて集塵機3から粉体となって排出された製鋼ダスト10は、ホッパ5に投入され、粉体ミキシング装置20でバインダとなる炭素等の粉体とミキシングされる。ミキシングされたダスト10は、分配器6で分配して各固形化機構部7に投入される。固形化機構部7で固形化された製鋼ダスト固形化物Bは、箱または籠状等の回収容器17に集められ、溶解炉1の原料投入時に、他の原料と共に溶解炉1に投入され、製鋼原料として再利用される。溶解炉1に投入される原料は、例えば主原料が高炉より得られた溶銑であり、この他に鉄くず、生石灰などが副原料として用いられる。
図3は、固形化機構部7の動作を説明する。同図(A)に示すように、成形型8の上面入口8cが供給機構6の供給ダクト6aの出口6aaに整合する位置に成形型8があるときに、供給ダクト6aから自然落下または強制投入により、ダスト10が成形型8内に入る。ダスト10は、成形型8内の成形室部8aおよび計量室部8bに渡って満杯となった状態で、成形型8への流入が止まる。このように所定量のダスト10が入った状態で、成形型8はその上面入口8cがプランジャ11の昇降位置に整合する位置までスライドする(同図(B))。このとき、供給ダクト6aの出口6aaは、成形型8の非開口部分で閉じ状態とされる。
この状態で、プランジャ11が成形型8内に進入し、成形型8内のダストを押し込む。プランジャ11は、成形型8内の成形室部8aの上端まで進入し、この状態で成形室部8a内のダスト10に所定の圧力が加わり、型内のダスト10は成形室部8aの内面形状に沿った外周形状の製鋼ダスト固形化物Bに加圧成形される(同図(C))。
成形された製鋼ダスト固形化物Bは、蓋部材9を開くことで、または蓋部材9を開いた後にプランジャ11で若干押し下げることで、成形型8から脱出する(同図(D))。脱出した製鋼ダスト固形化物Bは、回収容器17内に落下して集められる。回収容器17内に所定量の製鋼ダスト固形化物Bが溜まると、回収容器17が空のものに交換される。製鋼ダスト固形化物Bの入った回収容器17は溶解炉1に運搬され、原料投入時を待つ。
この構成の製鋼ダスト固形化物製造装置によると、鉄鋼ダスト10を成形型8に入れてプランジャ11で加圧するものであるため、容易に高い圧力で加圧が行えて、鉄鋼ダスト10だけであっても、従来のペレットよりも大きなブリケット状の製鋼ダスト固形化物Bに固形化することができる。そのため、固形化の後、炉内に入れるまでの取扱性に優れたものとなる。製鋼ダスト10がバインダとして炭素またはアルミニウムの粉体が混合されたものである場合は、より強固な製鋼ダスト固形化物Bが製造できる。
また、この製鋼ダスト固形化物製造装置は、成形型8の成形室部8aの内壁面形状を、プランジャ11の進入する成形室部入口8aaのある端部よりも他端側へ内径が広がる形状としたため、小さな加圧力で製鋼ダスト固形化物Bの成形が行え、省エネルギ化が図れる。
その理由を説明する。閉容器中に充填された粉体の加圧では、粉体の粒子間の内部摩擦の影響を考慮する必要があるが、基本的には、液体の加圧におけると同様にパスカルの原理が適用でき、加圧面の面積に関係なく、加圧面の圧力が閉容器中の全体の粉体の圧力となる。加圧力は、圧力と加圧面の面積との積であるため、加圧面の面積が小さい程、小さな加圧力で粉体の加圧が行える。この例では、加圧面となるプランジャ先端面A1に与える圧力Pと、この先端面A1の面積SA1の積P・SA1が加圧力となる。なお、上記のように粉体では内部摩擦の影響を考慮する必要があるため、先端面A1に加圧力P・SA1を加えても、成形型8内のダスト10の全体に圧力Pがそのまま伝わるのではないが、製鋼ダスト固形化物Bが円柱形状の場合に比べて、必要な圧力に対して大幅に加圧力が小さくて済む。
例えば加圧面となるプランジャ先端面A1の面積がSA1、底面A2の面積がSA2、高さがHの円すい台の場合、同じ体積,同じ高さHの円筒形状の製鋼ダスト固形化物を成形する場合に比べて、加圧力は1/3 〜1/5程度で済む。
加圧により圧縮する場合のエネルギ量は、加圧力と移動距離の積になるが、加圧成形に大きな加圧力が必要となるのは、製鋼ダスト固形化物Bが所定の内部圧力に達する間際の僅かな移動距離の間だけである。ダスト10を未固形化状態まで圧縮する過程では、加圧面の移動距離が長くても、大きな加圧力を必要とせず、消費エネルギは僅かで済む。そのため、成形室部8aの内壁面形状が、プランジャ入口8aaのある端部よりも他端側へ内径が広がる形状であると、この小さな面積のプランジャ先端面A1を加圧することで、固形化が行え、省エキルギで必要な強度に圧縮固形化された固形化物が製造できる。また、加圧のための駆動系も小型のもので済む。
また、この実施形態では、成形型8が立て向きであるため、ダスト10を上側から投入して、下側から製鋼ダスト固形化物Bを排出することができ、ダスト10の投入や製鋼ダスト固形化物Bの排出が容易である。
製鋼ダスト固形化物Bの大きさは、例えば、最大部分の直径Dが50〜100mmで、高さが30〜100mmの範囲のものが好ましい。
直径が50mmよりも小さいものや、高さが30mmよりも小さいものは、小さ過ぎて取扱性が悪く、また1個ずつ製造するは生産性が悪い。直径が100mmよりも大きいものや、高さが100mmよりも大きなものは、固形化できても自重で落下破壊しない程度の強度が得難く、取扱性の悪いものとなる。
バインダとして混入するカーボンまたはアルミニウムは、鉄鋼生成過程、例えばこの溶解炉1による鉄鋼生成過程の他に、高炉による銑鉄の製造過程や、その他の過程で副産物や残りカス等として生じたものなど、同じ製鋼所内生じたものが好ましい。少量のカーボンまたはアルミニウムであれば、鋼材の材質の低下に影響せず、むしろ鋼材の材質として好ましい場合もある。また、鉄鋼生成過程で生じたカーボンまたはアルミニウムの粉体であれば、同じ製鋼所内が入手できて、コスト増への影響が少ない。
なお、成形室部8aの内壁面形状の広がりは、必ずしも他端で最大径となるようにしなくて良く、中間部を最大径として良いが、他端側へ次第に広がって他端で最大径となる形状であれば、加圧形成された製鋼ダスト固形化物Bを他端側へ押し出すことができて、製鋼ダスト固形化物Bの排出が容易である。中間部分を最大径とする場合、つまり樽形のような中膨らみ形状とする場合は、成形型8を分割構造とする必要があるが、他端側へ一方的に拡径する構造であると、分割型とせずに、単に蓋部材9を開閉させる構造で済む。
成形室部8aが他端側へ次第に広がって他端で最大径となる形状の例としては、この実施形態に示すような円すい台状があり、円すい台形状であれば、成形室部8aの内面が簡素な形状で済み、成形型8が簡素に製作できる。
成形室部8aの他端側へ次第に広がって他端で最大径となる形状として、他に、例えば図6に示すように、外周面の縦断面形状が外向きに凸の曲線となる回転体形状であって良い。この形状の場合、成形室部8aの内面の加工がやや複雑となるが、加圧面とするプランジャ先端面A1の面積の割合にして、製鋼ダスト固形化物Bの体積を大きくし易いという利点が得られる。
また、同図の例では、成形型8が成形室部8aを有する成形型本体8Aと、計量室部8aを形成する計量用部材8Bとでなる分割構造とされ、成形型本体8Aと計量用部材8Bとは互いに結合されている。このように成形型8を分割構造とした場合、成形型8の加工が容易である。
図5は、固形化機構部7のさらに他の変形例を示す。この例では、図6の例と同じく、成形型8が、成形型本体8Aと計量用部材8Bとに分割され、また計量用部材8Bはシリンダ状に形成されて、プランジャ11との整合位置に移動したときに供給路6の出口6aaを閉じる出口閉じ部8Baが設けられている。成形型8の成形室部8aは、同図(B)に示すように、プランジャ進入側の角に面取部8eを設けた形状とされている。
このように面取部8eを設けた場合、成形された製鋼ダスト固形化物Bの角部が脱型時等に崩れ難い。
この製鋼ダスト固形化物Bに用いる製鋼ダストおよびバインダの成分例を示すと、例えば次の各種の製鋼ダストa,bや、炭素系粉体dを用いることができる。これらの例は、実際に溶解炉から得たダスト等をX線スペクトル分析したものである。
(1) 製鋼ダストaの成分元素(%)
Fe:53.91、Zn:25.33、C:1.27、Mg:2.12、Si:2.43、Cl:7.99、K:1.27、Ca:2.01、Mn:3.67。
(2) 製鋼ダストbの成分元素(%)
Fe:73.14、Mg:2.54、Al:1.49、Si:2.65、Ca:18.06、Mn:2.12。
(3) 炭素系粉体dの成分元素(%)
C:92.22、Na:0.35、Mg:0.94、Si:1.78、Cl:3.19、Ca:1.53。
次に、図1の粉体ミキシング装置20につき、図7〜図11と共に説明する。図7は概念図であり、図8〜図11にその具体的構成を示す。また、図12〜図14に固形化機構部7の具体的構成を示す。
図9に平面図を、図10に背面図ををそれぞれ示すように、2つのホッパ5,5Aが並設され、片方のホッバ5には図1の集塵機3から粉体の製鋼ダスト10が供給され、収容される。他方のホッパ5Aには、バインダとなる炭素またはアルミニウム等の粉体が供給され、収容される。これら炭素またはアルミニウム等の粉体は、図1の溶解炉1またはこの溶解炉1と同じ製鋼所内の別の炉で得られたものが供給される。
2つのホッパ5,5Aに収容された各粉体は、混合状態の粉体を収容する粉体容器41に、それぞれ原料粉体供給路22,23によって、設定比率で供給される。例えば、重量比でダスト:バインダが4:1となる比で供給される。粉体容器41は、2つのホッパ5,5Aの並びの間に配置されている。原料粉体供給路22,23は、スクリューコンベヤからなり、スクリューの回転駆動用のモータ(図示せず)を有していて、それぞれの出口22b,23bが粉体容器41上に開口する。
この粉体容器41内に、図7の概念図、および図8の具体例で示すように、その底部から傾斜して上方に延びるスクリューコンベヤ24が設けられている。スクリューコンベヤ24は、コンベヤダクト24a内に設けたスクリュー24bをモータ24cで回転させるものである。スクリューコンベヤ24は、そのコンベヤダクト24aの上部に、スクリュー24bで搬送された粉体を粉体容器41内に戻す粉体戻し口25を有しており、かつこの粉体戻し口25よりも上方に、スクリュー24bで搬送された粉体を粉体容器41外に排出する粉体排出路26が設けられている。なお、スクリューコンベヤ24に沿って、粉体戻し口25から排出された粉体を粉体容器41内へ案内するガイド板27が設けられている。粉体排出路26は、コンベヤダクト24aに設けられた開口からなり、排出した粉体が分配器6の容器部6bの上面開口から容器部6b内に落下可能な位置に設けられている。粉体排出路26は、開閉自在なシャッタ29が設けられ、シャッタ29はシリンダ装置等の開閉駆動装置30により開閉させられる。なお、粉体排出路26は、上記構成とする代わりに、粉体戻し口25から粉体流出経路を切り換えて分配器6の容器部6bに導くものとしても良い。
粉体容器41内において、粉体戻し口25から排出された粉体が落下する経路には、粉砕板31が傾斜姿勢に設けられている。粉砕板31の傾斜角度は、例えば水平面に対して30°以上とされる。粉砕板31は、粉体戻し口25から落下した塊状となった粉体を落下衝撃で粉砕するための手段である。
分配器6は、その容器部6bの前方に容器部6bに沿って配列された複数の固形化機構部7における成形型8へ粉体を供給するダクト状の供給路6aを有している(図8,図11)。これら複数の供給路6aは、容器部6bの前後左右に傾斜した底面6cの前方端に沿って左右に配列されており、傾斜角度や孔径または入口径等を適宜設計することで、各供給路6aに等量のダストが流入するようになされている。各供給路6aの入口には、流入側が広がる流入案内部6acが設けられている。上記供給路6aが、図2等に示す成形型8に対向させられるダクト状の供給路である。
なお、図13は、固形化機構部7の並設状態を示す破断正面図である。共通の基台32上に支柱33を介して個別のシリンダ設置板34が設けられ、各シリンダ設置板34に上記加圧装置12となる油圧シリンダが設置されている。基台32上に、各成形型8のガイド21が設けられ、このガイド21によって上記のように成形型8および蓋部材9が進退自在に案内される。
上記構成の粉体ミキシング装置20の動作を説明する。粉体容器41内には、2つのホッパ5,5Aから供給された鉄鋼ダストおよびバインダが原料粉体供給路22,23から設定割合で供給される。この粉体容器41内の混合粉体であるダスト10は、ミキシング用のスクリューコンベヤ24でコンベヤダクト24b内を上方へ搬送される。このとき、粉体排出路26のシャッタ29が閉じられていると、搬送されたダストは、粉体戻し口25から排出される。排出されたダストは、粉砕板31に当たり、塊状となっていても落下衝撃で粉砕される。粉砕されたダストは、粉砕板31を滑って粉体容器41内のダスト10上に戻る。この状態でスクリューコンベヤ24の運転を続けると、粉体容器41内のダストはスクリューコンベヤ24による搬送およびその粉体戻し口25からの落下が繰り返され、ダスト10中の鉄鋼ダストとバインダとが均等にミキシングされ、またダスト10に塊状のものが生じていても粉状に粉砕状態とされる。
スクリューコンベヤ24の運転を所定時間行った後、粉体排出路26を開くことで、分配器6の容器部6b内へ排出される。このため、分配器6には粉砕,およびミキシングが行われた状態のダスト10が収容されることになる。この粉砕,ミキシングが行われたダスト10が、分配器6から傾斜した底面6c上を滑り下り、ダクト状の供給路6aから成形型8内に流入する。
この粉体ミキシング装置20によると、このようにスクリューコンベヤ24による上方への搬送と落下が繰り返されるため、良好な粉砕,ミキシングが行える。このため、固形化機構部7の成形型8で固形化される製鋼ダスト固形化物Bが、均質で崩れ難く、綺麗な形状で強固なものとできる。また、この粉体ミキシング装置20は、スクリューコンベヤ24を、粉体の粉砕,ミキシングのための粉体容器41内での繰り返し循環のための搬送と、粉体容器41からの粉体の排出のための搬送とに兼用されるため、粉体の塊状体の粉砕,ミキシングが簡素な構成で良好に行え、かつ粉砕,ミキシングされた粉体を簡素な構成で供給することができる。
なお、上記実施形態では、電気炉からなる溶解炉1で排気ガス中に生じたダストを用いて製鋼ダスト固形化物Bを製造するものとしたが、この発明の製鋼ダスト固形化物B、およびその製造方法や製造装置で用いるダストは、鉄鋼生成過程で生じる鉄を主成分とするダストであれば良く、転炉や、高炉、その他に各種の製鋼過程で生じたものであっても良い。また、排気ガス中に含まれるダストに限らず、その他のダストであっても良い。
この発明の一実施形態にかかる製鋼ダスト固形化物製造装置を用いる製造方法の工程説明図である。 同固形化物製造装置の固形化機構部の断面図である。 同固形化物製造装置の固形化機構部の動作説明図である。 同装置で製造された製鋼ダスト固形化物の斜視図、およびその加圧状態の説明図である。 固形化機構部の変形例の破断側面図およびその固形化機構部で製造された製鋼ダスト固形化物の側面図である。 固形化機構部のさらに他の変形例の破断側面図およびその固形化機構部で製造された製鋼ダスト固形化物の側面図である。 同固形化物製造装置における粉体ミキシング装置の概念構成の破断側面図である。 同粉体ミキシング装置の具体的構成を示す破断側面図である。 同粉体ミキシング装置の平面図である。 同粉体ミキシング装置の背面図である。 同粉体ミキシング装置の分配器の正面図である。 固形化物製造装置における固形化機構部の具体的構成例の断面図である。 同固形化機構部の並設状態を示す破断正面図である。 同固形化機構部の加圧装置の並設状態を示す平面図である。
符号の説明
1…溶解炉
3…集塵装置
4…製鋼ダスト固形化物製造装置
5,5A…ホッパ
6…分配器
7…固形化機構部
8…成形型
8a…成形室部
8b…計量室部
8d…成形物出口
9…蓋部材
10…製鋼ダスト
11…プランジャ
20…粉体ミキシング装置
22,23…原料粉体供給路
24…スクリューコンベヤ
25…粉体戻し口
26…粉体排出路
31…粉砕板
B…製鋼ダスト固形化物

Claims (6)

  1. 鉄鋼生成過程で生じる鉄を主成分とするダストを加圧成形して固形化物とする装置であって、前記ダストを内部で成形する成形型と、この成形型内に進入して成形型内のダストを加圧するプランジャとを備え、前記成形型は、固形化物の外周形状を与える成形室部の内壁面形状を、プランジャの進入する入口のある端部よりも他端側へ内径が広がる形状としたことを特徴とする製鋼ダスト固形化物製造装置。
  2. 請求項1において、前記成形型は、プランジャの進入する入口が一端に設けられ、他端に成形物出口を有し、この成形物出口を開閉自在に閉じる蓋部材を設けた製鋼ダスト固形化物製造装置。
  3. 請求項2において、前記成形型は立て向きであって、上側に前記プランジャの入口を有し、下側に前記成形物出口を有する製鋼ダスト固形化物製造装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記成形型の成形室部の内壁面形状が、他端側へ次第に広がって他端で最大径となる形状であって、中心軸に沿う断面形状が、中心軸回りの任意角度位置において互いに同じとなる形状である製鋼ダスト固形化物製造装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記成形型は、前記成形室部のプランジャの入口側に続いて、前記プランジャが嵌合状態に進入する円筒面状の計量室部を有し、この計量室部は、この計量室部から成形室部に渡ってダストが満杯状態となるダスト量が目標量となる容積とした製鋼ダスト固形化物製造装置。
  6. 請求項5において、前記成形型を進退自在に設置し、この成形型を、そのプランジャの入口が、前記ダストを成形型内に供給する供給路の出口に整合する位置と、前記プランジャに整合する位置との間に進退させる成形型進退装置を設けた製鋼ダスト固形化物製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007058071A1 (ja) * 2005-11-15 2007-05-24 Ntn Corporation 製鋼ダスト固形化装置
WO2013107454A1 (en) * 2012-01-20 2013-07-25 Kronberg Aps Pelletizer press method for the treatment of dust particles of metals
WO2019077742A1 (ja) * 2017-10-20 2019-04-25 株式会社ヨロズ 中空部材の製造方法および製造装置

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