JP2008258363A - 係止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被係止部材であるプリント基板2に円孔部60及び長孔部62からなる取付孔64を穿設し、係止部材であるワイヤクリップ1に上記円孔部に回動自在に嵌合する柱部32、上記プリント基板を挟持するアーム部30及び脚部34からなる係止部30を形成する。
【選択図】図3
Description
請求項4の係止装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記被係止部材は、電線類が敷設されるプリント基板であり、前記係止部材は、前記アーム部の前記軸部の軸方向他側に基台部が形成され、該基台部に前記電線類を保持可能なクリップ片が形成されたワイヤクリップであることを特徴としている。
したがって、脚部を被係止部材の取付孔に挿入し軸部を円孔部で回動させるだけの簡単な作業により係止部材を被係止部材に係止状態とすることができる。
そして、係止部材の取り付け及び取り外しに際し、当該係止部材及び被係止部材を破損等させることはないことから容易に再利用することができる。
請求項2の係止装置によれば、被係止部材の取付孔に係止部材の脚部を貫通させ且つ軸部を円孔部に嵌合させるよう挿入し、脚部の長手方向と長孔部の長手方向とが異なるよう軸部を軸回りで回動させることで、被係止部材が脚部と一対のアーム部との間に挟持され、係止部材が被係止部材に対し係止状態とされるが、この際、突出片がロック孔に係合されることで該係止部材の回動がロックされて係止ロック状態とされる。
そして、このように係止状態をロックすることができることで、振動等により係止部材が回動し脚部の長手方向と長孔部の長手方向とが合い意図せずに係止状態が解除されるようなことを防止することができ、確実に係止状態を保つことができる。
また、当該係止ロック及び解除に際しても、当該係止部材及び被係止部材を破損等させることはないことから容易に再利用することができる。
請求項3の係止装置によれば、被係止部材において取付孔とロック孔を一体に穿設することで、当該被係止部材の構成を簡易なものとすることができる。
まず、第1実施例について説明する。
図1乃至図4を参照すると、図1には本発明の第1実施例に係る係止装置のワイヤクリップの斜視図が、図2にはワイヤクリップの正面図が、図3にはワイヤクリップのプリント基板への取付図が、図4にはプリント基板に穿設された取付孔の上面視図がそれぞれ示されている。
ワイヤクリップ1は主として基台部10、電線4を保持するクリップ部12、及びプリント基板2に係止される係止部14から構成されている。なお、以下の説明においてワイヤクリップ1のクリップ部12側を上方(軸方向他側)、係止部14側を下方(軸方向一側)とする。
クリップ部12には、基台部10の長手方向両端部分からそれぞれ略直角に上方に向けて延びる板状の側片部20a、20bと、当該側片部20a、20bの上端からそれぞれ内側に延びる板状の爪部22a、22bとからなる一対のクリップ片24a、24bが形成されている。
当該一対のクリップ片24a、24bは弾性変形可能であり、爪部22a、22bによって形成される前記V字形状部分に電線4を押し込むことにより爪部22a、22bが弾性変形し、これに伴って拡がる爪部22a、22b間の隙間を通して電線4が枠内に押し込まれる。電線4が押し込まれた後には、爪部22a、22bの弾性復帰に伴って当該爪部22a、22b間の隙間が狭められ、また上述した如く斜めに傾斜した爪部22a、22bの形状と相俟って、電線4が枠内から抜け出るのを阻止するようになっている。
詳しくは、アーム部30には、基台部10の下面中央部から所定の間隔を有しつつ平行に下方に延びた一対の柱部40a、40bが形成されており、それぞれの柱部40a、40bの側面からは基台部10の長手方向外側に向かって延びたアーム片42a、42bが形成されている。
当該アーム片42a、42bの先端は基台部10の両端よりも長手方向外側に位置している。そして、当該アーム片42a、42bの先端は略L字状に上方に屈曲しており、当該屈曲部分からは延出部46a、46bが形成されている。
また、アーム片42a、42b先端の屈曲部分の下面には、当該アーム片42a、42bの幅方向中央部分から下方に突出した突出片48a、48bが形成されている。当該突出片48a、48bは正面視において下方に鋭角な略三角柱形状をなしている。
つまり、当該脚部34は、軸部32とT字状をなすように上記基台部10及びアーム部30に対して垂直方向に延びている。また、当該脚部34の長手方向長さは上記基台部10の幅寸法よりも長く、方向は異なるが上記アーム部30の一対の突出片48a、48b間の間隔よりも短く形成されている。また、当該脚部34の幅寸法は上記軸部32の半円柱部50a、50b間の間隔よりも僅かに長く、方向は異なるが上記アーム部30の突出片48a、48bの幅寸法より僅かに短く形成されている。
一方、図3、4に示すようにプリント基板2には、円孔部60及び当該円孔部60を中心に対向した方向に延びた長孔部62からなる取付孔64が穿設されている。
当該取付孔64の円孔部60は、上記ワイヤクリップ1における係止部14の軸部32の径よりも僅かに大径であり、当該軸部32が回動自在に嵌合するよう形成されている。
以下このように構成された本発明の第1実施例に係る係止装置におけるワイヤクリップの取り付け方法及び取り外し方法について説明する。
図5乃至図7を参照すると、図5には図3(b)の状態における下面視図が、図6には図3(c)の状態における正面図が、図7にはワイヤクリップの係止ロック解除時における正面図が、図8にはプリント基板の板厚を変更した場合におけるワイヤクリップの係止状態の正面図がそれぞれ示されている。以下、上記図3乃至図8に基づき説明する。
また、図3(c)及び図6に示すように、当該ワイヤクリップ1を取付孔64に挿入した位置から軸部32の軸回り方向に90度回動させることでアーム部30の突出片48a、48bが取付孔64の長孔部62の両端部分に到達し、アーム片42a、42bの弾性力により突出片48a、48bは当該長孔部62に係合する。このように突出片48a、48bが長孔部62に係合することで、当該ワイヤクリップ1のそれ以上の回動はロックされ、係止ロック状態となる。
一方、当該ワイヤクリップ1の係止ロック状態の解除は、図7に示すように、アーム部30の一対の延出部46a、46bの外側面を摘み持ち上げることで、アーム片42a、42bを上方に弾性変形させ突出片48a、48bを長孔部62から離脱させることで可能である。
また、当該ワイヤクリップ1はプリント基板2の板厚が変更した場合にも、そのまま適用が可能である。
当該ワイヤクリップ1のように弾性変形可能なアーム片42a、42bが斜め下方に延びており、当該アーム片42a、42bの先端に形成されている突出片48a、48bが脚部34の上面位置より下側に位置した構成であれば、係止状態において必ず当該プリント基板を挟持することができ、板厚を変更したプリント基板にもそのまま適用することが可能である。
即ち、当該係止装置は取付孔64にワイヤクリップ1の突出片48a、48bを係合させるだけで係止ロック状態とすることができ、特にロック機構等を設ける必要なくプリント基板2の構成を簡易なものにすることができる。
さらに、ワイヤクリップ1の係止状態において、プリント基板2の下方には脚部34が存在するのみであることから、当該プリント基板2下の省スペース化を図ることもできる。
このように、当該係止装置では、プリント基板2に実装されるワイヤクリップ1の取り付け及び取り外しを容易且つ安定的に行うことができる上、容易に再利用することができる。
図9を参照すると、本発明の第3実施例に係る係止装置のワイヤクリップ挿入時のプリント基板下面視図が示されている。
当該第2実施例では、係止部材として上記第1実施例と同様のワイヤクリップ1を使用している。
一方、当該プリント基板70には、取付孔76とは別に一対のロック孔78a、78bが穿設されている。
当該ロック孔78a、78bはワイヤクリップ1の回動方向に沿った矩形状をなしており、長孔部74の幅方向と同様の幅寸法に形成されている。したがって、ロック孔78a、78bは当該ワイヤクリップ1の突出片48a、48bが係合可能である。
次に第3実施例について説明する。
図10に示すように、当該第3実施例における係止部材80は、上記第1実施例のプリント基板2等に実装されるワイヤピンである。
詳しくは、当該係止部材80は、円柱状の基台部82を有しており、当該基台部82の下面に上記第1実施例のワイヤクリップ1の係止部14と同様の係止部84が配設されている。
当該棒状体88は屈曲自在であり、好ましくは棒状体88の周囲を絶縁体のチューブで被覆される。
当該係止部材80は、係止部84を上記第1実施例のようにプリント基板2に係止及び係止ロックさせることで取り付けられ、棒状体88を電線4の周囲に巻きつけるよう屈曲させることで、当該プリント基板2に敷設されている電線類を保持する。
図11を参照すると、本発明の第4実施例に係る係止装置の係止部材の正面図が示されている。
図11に示すように、当該第4実施例における係止部材90は、上記第1実施例のプリント基板2等に実装される雌ねじ部材である。
当該係止部材90の基台部92の上面にはねじ孔部96が螺刻されている。
当該係止部材90は、係止部94を上記第1実施例のようにプリント基板2に係止及び係止ロックさせることで取り付けられ、ねじ孔部96に対応する雄ねじを備えた部材が螺合される。
次に第5実施例について説明する。
図12を参照すると、本発明の第5実施例に係る係止装置の係止部材の正面図が示されている。
詳しくは、当該係止部材100は、矩形状の基台部102を有しており、当該基台部102の下面に上記第1実施例のワイヤクリップ1の係止部14と同様の係止部104が配設されている。
当該係止部材100は、係止部104を上記第1実施例のようにプリント基板2に係止及び係止ロックされることで取り付けられ、電線等を結束した結束バンドを係止する。
以上で本発明に係る係止装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、係止部14の脚部34は棒形状をなしているが、当該脚部の形状はこれ限られるものではなく、板形状等であっても構わない。
また、上記実施形態では、ワイヤクリップ1のアーム部30の突出片48a、48bは脚部34の上面よりも下側に位置しているが、突出片及び脚部の上下方向の位置関係は係止状態時にプリント基板を挟持することができればよく、突出片及び脚部との間隔がプリント基板の板厚よりも短ければよい。
また、上記実施形態では、ワイヤクリップのアーム部に突出片を形成し、当該突出片をプリント基板2、2’、70の取付孔64、64’やロック孔78a、78bに係合させることで係止ロックしているが、当該突出片やロック孔等を設けず係止ロックしない構成としても構わない。
2、2’、70 プリント基板(被係止部材)
10、82、92、102 基台部
12 クリップ部
14、84、94、104 係止部
30 アーム部
32 軸部
34 脚部
40a、40b 柱部
42a、42b アーム片
46a、46b 延出部
48a、48b 突出片
60、72 円孔部
62、74 長孔部
64、64’、76 取付孔
78a、78b ロック孔
80、90、100 係止部材
Claims (4)
- 円孔部及び該円孔部を中心に対向した方向に延びた長孔部からなる取付孔が穿設された板状の被係止部材と、
前記円孔部に軸回り方向に回動自在に嵌合可能な円柱形状の軸部、
該軸部の軸方向一側に配設され、該軸部とT字状をなすように前記軸部の軸直方向に延び、且つ前記取付孔を貫通可能な脚部、
及び、前記軸部の軸方向他側に配設され、前記軸部の軸直方向及び該軸方向一側に向かって延び且つ前記軸部の軸方向に弾性変形可能であり、先端と前記脚部との前記軸部の軸方向における間隔が前記被係止部材の板厚以下となるよう形成された一対のアーム部を有する係止部材と
を備えたことを特徴とする係止装置。 - 前記係止部材の前記アーム部は、前記軸部の軸直方向にして前記脚部とは異なる方向に延び、該アーム部の先端は前記軸部の軸方向他側に屈曲して延出し、該屈曲部分には該軸方向一側に突出した突出片が設けられており、
前記被係止部材には、前記脚部を前記取付孔に貫通させ前記係止部材の前記軸部を前記円孔部に嵌合させ回動させることで描かれる前記突出片の軌跡上の所定の位置に前記突出片が係合可能なロック孔が穿設されていることを特徴とする請求項1記載の係止装置。 - 前記被係止部材には、前記ロック孔が前記取付孔と一体に穿設されていることを特徴とする請求項2記載の係止装置。
- 前記被係止部材は、電線類が敷設されるプリント基板であり、
前記係止部材は、前記アーム部の前記軸部の軸方向他側に基台部が形成され、該基台部に前記電線類を保持可能なクリップ片が形成されたワイヤクリップであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の係止装置。
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