JP2008257534A - 自動販売機の扉ロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扉前方からシリンダー錠にドライバーなどを差し込んで無理やりこじり回しても、直ちに扉ロック機構が解除されないように改良して防犯,防盗性の向上化を図る。
【解決手段】外扉2にシリンダー錠7を装備し、該シリンダー錠の後端に結合した施錠カムと外扉の裏面側に配備した扉ロック機構の掛け金との間をシフトワイヤーにより連繋した自動販売機の扉ロック装置において、前記施錠カムにシフトワイヤーのストローク方向に沿った長穴9aを形成し、該長穴に遊嵌した連結ピン11との間に遊び間隙を設定した上で、連結ピンをU字形のホルダー金具12を介してシフトワイヤー10のインナーワイヤー10aに連繋する。これにより、悪戯行為でシリンダー錠がこじられても、前記の遊び範囲でキーシリンダー,施錠カムが空回りして扉ロックが解除されなくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動販売機の外扉に備えたシリンダー錠の施錠,解錠操作により外扉を閉位置に掛止,解除する扉ロック装置に関する。
頭記した自動販売機の扉ロック装置として、キャビネットの外扉にシリンダー錠を装備し、該シリンダー錠の後端に結合した施錠カムと外扉の裏面側に配した扉ロック機構(スナッチロック)の掛け金との間をシフトワイヤーにより連繋した構成の扉ロック装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
この扉ロック装置は、外扉を閉じると扉ロック機構の掛け金が受け金(ストライカ)に係合すると同時に、シフトワイヤー,施錠カムを介してシリンダー錠が施錠位置に回動し、ここでシリンダー錠からキーを抜くと外扉が閉位置に施錠された状態となる。また、外扉を開ける場合には、シリンダー錠にキーを差し込んで解錠位置に回すと、施錠カムを介してシフトワイヤーを引っ張り、これによりロック機構の掛け金が受け金から外れて外扉が開放可能となる。
特開平7−225870号公報
ところで、前記した従来構造の扉ロック装置は、防犯性の面で次記のような問題点がある。すなわち、従来構造では外扉に装着したシリンダー錠は鍵穴が扉前面にそのまま開口し、かつシリンダー錠の後端に取付けた施錠カムと扉ロック機構の掛け金との間がシフトワイヤーを介して直接結ばれている。このために、悪戯行為でシリンダー錠の鍵穴にドライバーなどを差し込み、無理やりにこじってキーシリンダーを解錠方向に回すと、施錠カムに直結したシフトワイヤーが引っ張られて扉ロックが簡単解除され、外扉を開いて機内から貨幣,商品が盗まれるおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、扉前方からドライバーなどを差し込んでシリンダー錠を無理やりこじり回しても、直ちに扉ロック機構が解除されないように構造改良して防犯,防盗性を高めた自動販売機の扉ロック装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、キャビネットの外扉にシリンダー錠を装備し、該シリンダー錠の後端に結合した施錠カムと外扉の裏面側に配した扉ロック機構の掛け金との間をシフトワイヤーにより連繋した自動販売機の扉ロック装置において、
前記施錠カムにシフトワイヤーのストローク方向に沿った長穴を形成し、該長穴に遊嵌した連結ピンを介してシフトワイヤーに連繋するものとし(請求項1)、具体的には次記のような態様で構成する。
(1)前記施錠カムの長穴と連結ピンとの間に、シリンダー錠の解錠方向に対応する遊び間隙を設定しておく(請求項2)。
(2)また、前記の連結ピンは、シフトワイヤーの先端に結合したU字形のホルダー金具に取付けて施錠カムの長穴に嵌挿する(請求項3)。
上記のようにシリンダー錠の後端に結合した施錠カムとシフトワイヤーとの連結部に遊びを設けておくことにより、扉の外側からシリンダー錠を無理やりこじり回して施錠カムが解錠方向に多少回動しても、前記の遊びによりシフトワイヤーが直ちに引っ張られて扉ロック機構が解除されることがなく、これにより自動販売機の防犯,防盗性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を図示実施例に基づいて説明する。なお、図1(a)は外扉の裏面側から見た扉ロック装置の要部構成図、図1(b)は(a)におけるシリンダー錠の施錠カムとシフトワイヤーとの連結構造の分解図、図2は施錠カム/連結ピン間の連繋状態を表す図、図3は自動販売機全体の正面図である。
まず、図3において、1は自動販売機のキャビネット、2はキャビネット1の前面に配した片開き式ドアーの外扉、3は商品見本を陳列したディスプレイ室、4はコイン投入口、5は紙幣挿入口、6は商品取出口、7は外扉2に装備したシリンダー錠、8はシリンダー錠7のキーである。なお、図中には示してないが、外扉2の裏側にはキャビネット1との間にスナッチロック型の扉ロック機構が設けてあり、この扉ロック機構の掛け金とシリンダー錠7の後部に結合した施錠カムとの間が次記のようにシフトワイヤーを介して連繋されており、以下その詳細構造を図1(a),(b)および図2で説明する。
すなわち、シリンダー錠7はそのキーシリンダーの後端に施錠カム9が結合されており、この施錠カム9と図示してない扉ロック機構(スナッチロック)の掛け金との間がシフトワイヤー10を介して連繋されている。また、施錠カム9にはシフトワイヤー10のストローク方向に沿って長穴9aが形成されており、この長穴9aに嵌挿した連結ピン(段付きネジ)11がU字形のホルダー金具12を介してシフトワイヤー10のインナーワイヤー10aに連結されている。
なお、図示のシリンダー錠7は施錠/解錠間の回転ストローク角は90°であり、扉前方からキー8(図3参照)を差し込んで施錠位置から時計方向(解錠方向)に回すと、施錠カム9,連結ピン11を介してシフトワイヤー10のインナーワイヤー10aを引っ張る。これにより扉ロック機構の掛け金が受け金(ストライカ)から外れて外扉2が自由に開けられる状態になる。
ここで、扉ロック装置の組立時には、図2で示すように施錠カム9の長穴9aと連結ピン11との間に遊び間隙g(例えば、シリンダー錠7の回転角20°に相応した間隙)を初期設定するようにシフトワイヤー10の長さを調整しておく。これにより、シリンダー錠7を施錠位置から解錠位置に向けて時計方向に回すと、回し始めから遊び間隙gの範囲ではキーシリンダーおよび施錠カム9が空回してシフトワイヤーは静止したまま、長穴9aの終端が連結ピン11に当たったところからシフトワイヤー10を引っ張り始め、さらにシリンダー錠7を解錠位置まで回すと扉ロック機構がロック解除される。
したがって、扉前方からシリンダー錠7の鍵穴にドライバーなどを差し込んで無理やりこじり回す不正な悪戯行為が行われても、前記した遊び間隙gによりシフトワイヤー10が直ちに引っ張られることがないので扉ロック機構は掛止状態を維持する。なお、扉ロック機構はシリンダー錠7から離れた位置に設置されていて外扉2の背後に隠れて見えないので、仮にシリンダー錠7がドリル破壊されたりシフトワイヤー10が切断されても直ぐには扉ロックを解除できす、これにより高い防犯,防盗性を確保できる。
本発明の実施例による扉ロック装置の要部構造図で、(a)は外扉の背面側から見た外観図、(b)はシリンダー錠の鎖錠カムとシフトワイヤーに連結した連結ピンとの分解図 図1におけるシリンダー錠の施錠位置で、施錠カムと該カムの長穴に遊び間隙を設定して嵌挿した連結ピンとの相対位置を表す図 自動販売機全体の正面図
符号の説明
1 自動販売機のキャビネット
2 外扉
7 シリンダー錠
9 施錠カム
9a 長穴
10 シフトワイヤー
10a インナーワイヤー
11 連結ピン
12 ホルダー金具

Claims (3)

  1. キャビネットの外扉にシリンダー錠を装備し、該シリンダー錠の後端に結合した施錠カムと外扉の裏面側に配した扉ロック機構の掛け金との間をシフトワイヤーにより連繋した自動販売機の扉ロック装置において、
    前記施錠カムにシフトワイヤーのストローク方向に沿った長穴を開口し、該長穴に遊嵌した連結ピンを介してシフトワイヤーに連繋したことを特徴とする自動販売機の扉ロック装置。
  2. 請求項1に記載の扉ロック装置において、施錠カムの長穴と連結ピンとの間に、シリンダー錠の解錠方向に対応する遊び間隙を設定したことを特徴とする自動販売機の扉ロック装置。
  3. 請求項1または2に記載の扉ロック装置において、連結ピンを、シフトワイヤーの先端に結合したU字形のホルダー金具に取付けて施錠カムの長穴に嵌挿したことを特徴とする自動販売機の扉ロック装置。
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