JP2008254665A - 車両用暖房装置 - Google Patents

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直久 神山
Kazuo Nakadokoro
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Abstract

【課題】暖房時、暖房開始から応答良く車室内温度が上昇し、短時間にて乗員が暖房感を得ることができると共に、高い暖房感を継続して得ることができる車両用暖房装置を提供すること。
【解決手段】車室空間を形成する車室内面に輻射放熱器を設定し、輻射放熱器を設定した面からの輻射熱で暖房する車両用暖房装置において、輻射放熱器を、基材に敷設した断熱材21と、断熱材21に埋め込み状態で載置された蛇行状態の暖房管20と、を有し、フロアカーペット25を熱放射面とする輻射放熱構造9とし、輻射放熱構造9を、後席側床面を構成するフロアカーペット25から3方向に連続するリアシート下側縦壁部25aとドア側縦壁部25bとセンタートンネル側縦壁部25cに設定した。
【選択図】図3

Description

本発明は、車室空間を形成する車室内面に輻射放熱器を設定し、輻射放熱器を設定した面からの輻射熱で暖房する車両用暖房装置に関する。
従来、自動車用床暖房装置としては、自動車のエンジン冷却水の配管におけるエンジンからラジエータへの還流配管を、熱交換器の一次側に接続し、当該熱交換器の二次側配管を、ポンプを介して、車室の床面にジグザグに配置された暖房管に接続したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この床暖房装置では、車室の床面を加熱し、そこから周りへ放射することによって伝わる輻射熱(別名:放射熱)によって床面からの暖房を行う。
実開平5−54018号公報
しかしながら、従来の自動車用床暖房装置にあっては、これを実車に採用する場合、暖房管が車室の床面(フロアパネル)にジグザグに配置されているため、乗員の足踏みフィーリングを損なわないように、暖房管の上にフロアカーペットを敷き、さらに、その上に取り外しが可能なサービスマットを敷くというのが一般的である。
したがって、この実車採用の構成では、暖房管から車室内への輻射熱伝達経路の途中にフロアカーペットとサービスマットが存在するため、まず、フロアカーペットによる熱抵抗を受け、さらに、サービスマットによる熱抵抗を受けるというように、二重の熱抵抗影響を受けることになり、乗員が暖房感を得難くなる、あるいは、乗員が暖房感を得るまでに時間を要する、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、暖房時、暖房開始から応答良く車室内温度が上昇し、短時間にて乗員が暖房感を得ることができると共に、高い暖房感を継続して得ることができる車両用暖房装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、車室空間を形成する車室内面に輻射放熱器を設定し、輻射放熱器を設定した面からの輻射熱で暖房する車両用暖房装置において、
前記輻射放熱器を、車室空間を形成する車室内面のうち、床面を除く縦面の位置に設定したことを特徴とする。
よって、本発明の車両用暖房装置にあっては、輻射放熱器が、車室空間を形成する車室内面のうち、床面を除く縦面の位置に設定される。言い換えると、熱抵抗の高いサービスマットによる影響の無い位置に輻射放熱器が設定される。
例えば、輻射放熱器を、床面を構成するフロアパネルから連続する床面側縦壁部に設定した場合、フロアカーペットによる熱抵抗を受けるだけで、サービスマットによる熱抵抗を受けないことになる。しかも、フロアカーペットとサービスマットの熱抵抗を比べた場合、良好なクッション性を得るために厚みを持たせたサービスマットの方が、厚みが薄く硬めの不織布によるフロアカーペットより遙かに熱抵抗が高い。このため、車室空間に放射される輻射熱量を比べると、フロアカーペットのみの場合には、従来技術のフロアカーペットとサービスマットによる場合の輻射熱量に比べ、輻射熱量が大幅に高くなる。
この結果、暖房時、暖房開始から応答良く車室内温度が上昇し、短時間にて乗員が暖房感を得ることができると共に、高い暖房感を継続して得ることができる。
以下、本発明の車両用暖房装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両用暖房装置が適用された自動車Aを示す概略平面図である。図2は実施例1の車両用暖房装置が適用された自動車Aを示す概略側面図である。図3は実施例1の車両用暖房装置が適用された後席側床面を示す展開平面図である。図4は実施例1の車両用暖房装置を示す図3のA−A線断面図である。図5は実施例1の車両用暖房装置を示す図3のB−B線断面図である。
実施例1の車両用暖房装置は、図1及び図2に示すように、エンジン1と、空調ユニット2と、ヒータコア3と、エンジン冷却水送出管4と、エンジン冷却水返送管5と、温水入口配管6と、温水出口配管7と、電磁弁8と、輻射放熱機構9(輻射放熱器)と、空調コントローラ10(後席暖房協調制御手段)と、リアダクト11と、を備えている。
実施例1の車両用暖房装置が適用された自動車Aは、前席側のフロント暖冷房と共に、後席側へはリアダクト11を介して温風を吹き出すリア暖冷房を行う空調ユニット2を搭載している。このリアダクト11は、センターダクトから左右に分岐し、左右の後席の乗員足元位置にそれぞれ温風を吹き出すリア温風吹出し口11a,11a(図3参照)を先端に有する。
前記エンジン1と前記ヒータコア3は、エンジン冷却水送出管4とエンジン冷却水返送管5により接続されている。前記輻射放熱機構9は、前記空調ユニット2に内蔵されたヒータコア3から電磁弁8を介して供給されるエンジン冷却水を加熱媒体としている。
つまり、前記エンジン冷却水送出管4から分岐して温水入口配管6が接続され、この温水入口配管6の途中位置に電磁弁8が設定される。また、前記エンジン冷却水返送管5から分岐して温水出口配管7が接続される。そして、車両後方に延びた温水入口配管6と温水出口配管7の端部に継ぎ手12,13を介して輻射放熱機構9が接続される。
前記空調コントローラ10は、後席暖房スイッチ14を入操作しての空調ユニット2によるリア暖房時、前記電磁弁8を開とする駆動指令を出力し、輻射放熱機構9による輻射熱暖房を併せて行う後席暖房協調制御を行う。
実施例1では、輻射放熱器として、フロアカーペット25を熱放射面とする輻射放熱機構9を用い、この輻射放熱機構9を、自動車Aの後席空間を形成する内面のうち、後席側床面と後席側天井面と後席側上部縦面を除く後席側下部縦面の位置に設定している。
以下、実施例1の輻射放熱機構9及びその周辺構造を、図3〜図5により説明する。
実施例1の輻射放熱機構9及びその周辺構造は、図3〜図5に示すように、暖房管20と、断熱材21と、フロアパネル22と、サイドメンバ23と、PETシート24と、フロアカーペット25と、サービスマット26と、仕切り材27と、車体ハーネス28と、リアシート29と、を備えている。
後席側の車体構造は、図4に示すように、フロアパネル22が車両前後方向に延びる両側のサイドメンバ23,23に固定され、フロアパネル22の上面に、図4及び図5に示すように、PETシート24(PETとはポリエチレンテレフタートであり、一般的にポリエステルと呼ばれる)が全体的に敷設される。そして、PETシート24の両側位置には、図4に示すように、仕切り材27が車両前後方向に配置され、この仕切り材27とサイドメンバ23とで形成される空間に、車体ハーネス28が配線される。また、PETシート24の上面から左右のサイドメンバ23,23に亘る後席足元領域には、薄い不織布により構成されたフロアカーペット25が全体的に敷設され、フロアカーペット25の上面により後席側床面が構成される。このフロアカーペット25の足置き平面位置には、図3〜図5に示すように、サービスマット26が敷設される。このサービスマット26は、例えば、図3に示すように、左右後席の乗員の足元位置にそれぞれ1枚と左右後席の乗員の中央部位置に1枚の合計3枚敷設される。
前記輻射放熱機構9は、図4及び図5に示すように、基材に敷設した断熱材21と、断熱材21に埋め込み状態で載置された蛇行状態の暖房管20と、を有し、フロアカーペット25を熱放射面とする構造である。なお、図4の場合、PETシート24と仕切り材27を、断熱材21を敷設する基材とする。図5の場合、PETシート24とフロアパネル22を、断熱材21を敷設する基材とする。
前記輻射放熱機構9は、後席側床面を構成するフロアカーペット25から連続する床面側縦壁部25a,25b,25cに設定される。具体的には、図3に示すように、後席側床面を構成するフロアカーペット25から3方向に連続するリアシート下側縦壁部25aとドア側縦壁部25bとセンタートンネル側縦壁部25cに設定される。
前記暖房管20の蛇行状態を説明すると、図3に示すように、右後席側では、温水入口配管6に継ぎ手12を介して接続された暖房管20をドア側縦壁部25bで1往復蛇行させ、次いで、リアシート下側縦壁部25aで1往復半蛇行させ、次いで、センタートンネル側縦壁部25cで1往復蛇行させることで構成される。左後席側では、連結継ぎ手30を介して接続された暖房管20を、センタートンネル側縦壁部25cで1往復蛇行させ、次いで、リアシート下側縦壁部25aで1往復半蛇行させ、次いで、ドア側縦壁部25bで1往復蛇行させることで構成される。そして、暖房管20の終端は、継ぎ手13を介して温水出口配管7に接続される。
次に、作用を説明する。
実施例1の車両用暖房装置は、輻射放熱機構9を、車室空間を形成する車室内面のうち、床面を除く縦面の位置に設定したものである。言い換えると、熱抵抗の高いサービスマット26による影響の無い位置に輻射放熱機構9を設定したものである。
そこで、サービスマット26による影響の有無による後席空間に放射される輻射熱量Qの差異について以下説明する。
図6はフロアパネルの床面位置に設定した床暖パネルの上にフロアカーペットとサービスマットを載置して行った輻射熱量実験図である。図7はフロアパネルの縦壁部位置に設定した床暖パネルの上にフロアカーペットを載置して行った輻射熱量実験図である。
まず、輻射熱量Qは、
Q={1/(t/λ)}×A×ΔT
t;カーペット厚、λ;熱抵抗、A;放熱面積、ΔT;表裏温度差
の式にてあらわされる。つまり、輻射熱量Qは、熱抵抗λを一定とした場合、放熱面積Aと表裏温度差ΔTに比例し、カーペット厚tに反比例する。
したがって、図6に示すように、従来の自動車用床暖房装置と同様に、床暖パネルの上にフロアカーペットとサービスマットを載置する構成を採用した場合には、カーペット厚tが26.5mmと非常に大きな値となるため、輻射熱量Qは小さい値となる。
これに対し、図7に示すように、実施例1の車両用暖房装置と同様に、床暖パネルの上にフロアカーペットのみを載置する構成を採用した場合には、カーペット厚tが6.0mmと小さな値となるため、輻射熱量Qは大きな値となる。
上記輻射熱量Qの式を用いた場合、実施例1での輻射熱量Qは、従来に比べ、概算で4.4倍(26.5÷6=4.4)となる。
ちなみに、実車評価による熱移動量の実験結果は、図6に示す実験の場合、床暖パネルに約700Wの流入熱量を入力したところ、車室内に放出する熱量は、約33.3Wと減少した。しかも、700Wから33.3Wに到達するのに、約90分を要した。これに対し、図7に示す実験の場合、床暖パネルに約700Wの流入熱量を入力したところ、車室内に放出する熱量は、約150Wとなり、上記概算値と同等の結果が得られた。そして、700Wから150Wに到達するのに要する時間は、約20分程度と大幅に短縮された。
以下、「後席足元暖房作用」と「後席暖房協調制御作用」について説明する。
[後席足元暖房作用]
実施例1の場合、輻射放熱機構9を、後席側床面を構成するフロアカーペット25から連続する床面側縦壁部25a,25b,25cに設定している。この場合、輻射放熱機構9の放射熱面であるフロアカーペット25による熱抵抗を受けるだけで、サービスマット26による熱抵抗を受けないことになる。しかも、フロアカーペット25とサービスマット26の熱抵抗を比べた場合、良好なクッション性を得るために厚みを持たせたサービスマット26の方が、厚みが薄く硬めの不織布によるフロアカーペット25より遙かに熱抵抗が高い。このため、車室空間に放射される輻射熱量Qを比べると、上記実験結果から明らかなように、実施例1のフロアカーペット25のみの場合には、従来技術のフロアカーペットとサービスマットによる場合の輻射熱量Qに比べ、輻射熱量Qが大幅に高くなる。
そして、実施例1では、輻射放熱機構9が、後席側床面を構成するフロアカーペット25から3方向に連続するリアシート下側縦壁部25aとドア側縦壁部25bとセンタートンネル側縦壁部25cに設定される。このため、図3の右後席輻射熱イメージに示すように、後席暖房時、暖房開始から応答良く後席乗員の足元Fを左右及び後ろから効果的に暖めることはできると共に、高い足元暖房感を継続して得ることができる。
[後席暖房協調制御作用]
実施例1のように、前席側のフロント暖房と共に、後席側へはリアダクト11を介して温風を吹き出すリア暖房を行う空調ユニット2を搭載した自動車Aが知られている。
しかし、自動車Aの前方側に搭載した1つの空調ユニット2により、フロント暖房とリア暖房を共に行う場合、例えば、フットモードの選択時、運転席や助手席の足元に対して設定温度による温風を送るように吹出し温度が設定される。このため、空調ユニット2にて作り出した温風を、リアダクト11を介して後席側に導くと、後席までの配風途中における熱損失により、リア温風吹出し口11a,11aから吹き出される温風は、フロント温風吹出し口から吹き出される温風より温度が低くなる。すなわち、リア暖房をフロント暖房と同等の適切なリア暖房とするためには、空調ユニット2によるリア暖房を補完する必要がある。
これに対し、実施例1では、後席暖房スイッチ14を入操作しての空調ユニット2によるリア暖房時、空調コントローラ10において、電磁弁8を開とする駆動指令が出力され、輻射放熱機構9による輻射熱暖房を併せて行う後席暖房協調制御が行われる。
したがって、図3に示すように、リア暖房時、リア温風吹出し口11aからの温風により、後席乗員の足元Fを前方から暖めるのに加え、図3の右後席輻射熱イメージに示すように、輻射放熱機構9による輻射熱暖房により、後席乗員の足元Fを左右及び後ろから暖める。つまり、実施例1の輻射放熱機構9による輻射熱暖房が、空調ユニット2によるリア暖房を補完する暖房システムになり、例えば、寒冷地や冬季等の走行において、後席乗員に対し高い足元暖房感を与えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用暖房装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 車室空間を形成する車室内面に輻射放熱器を設定し、輻射放熱器を設定した面からの輻射熱で暖房する車両用暖房装置において、前記輻射放熱器を、車室空間を形成する車室内面のうち、床面を除く縦面の位置に設定したため、暖房時、暖房開始から応答良く車室内温度が上昇し、短時間にて乗員が暖房感を得ることができると共に、高い暖房感を継続して得ることができる。
(2) 前記輻射放熱器は、車両の後席空間を形成する内面のうち、後席側床面と後席側天井面と後席側上部縦面を除く後席側下部縦面の位置に設定したため、輻射放熱器を設定した後席側下部縦面からの輻射熱により、後席乗員の足元や下半身を効果的に暖房することができる。
(3) 前記輻射放熱器は、電磁弁8を介して供給されるエンジン冷却水を加熱媒体とするため、新たな熱源を搭載する必要が無く、低コストで、燃費性能等を低下させることなく、輻射熱暖房を行うことができる。
(4) 前記輻射放熱器は、後席側床面を構成するフロアカーペット25から連続する床面側縦壁部25a,25b,25cに設定したため、床面暖房と同様に、後席乗員の足元を輻射熱により暖めることができる。
(5) 前記輻射放熱器は、後席側床面を構成するフロアカーペット25から3方向に連続するリアシート下側縦壁部25aとドア側縦壁部25bとセンタートンネル側縦壁部25cに設定したため、後席乗員の足元を左右と後ろの3方向からの輻射熱により効果的に暖めることができる。
(6) 前席側のフロント暖房と共に、後席側へはリアダクト11を介して温風を吹き出すリア暖房を行う空調ユニット2を搭載し、前記輻射放熱器は、前記空調ユニット2に内蔵されたヒータコア3からのエンジン冷却水を加熱媒体とし、前記空調ユニット2によるリア暖房時、前記輻射放熱器による輻射熱暖房を併せて行う空調コントローラ10を設けたため、空調ユニット2によるリア暖房時、輻射放熱器による輻射熱暖房が、空調ユニット2によるリア暖房を補完するシステムになり、後席乗員に対し高い足元暖房感を与えることができる。
(7) 前記輻射放熱器は、基材に敷設した断熱材21と、断熱材21に埋め込み状態で載置された蛇行状態の暖房管20と、を有し、フロアカーペット25を熱放射面とする輻射放熱構造9であるため、フロアカーペット25を熱放射面として利用し、部品点数の少ない簡単な構成にて、輻射熱暖房を達成することができる。
実施例2は、輻射放熱器のシートバック搭載例である。
まず、構成を説明する。
図8は実施例2の車両用暖房装置における輻射放熱器のシートバック搭載例を示す側面図である。
実施例2では、輻射放熱器として、断熱材と蛇行暖房管とパネル板を有し、表面に放熱用凹凸を有するパネル板を熱放射面とする暖房パネル9’を用いている。
ここで、暖房パネル9’の具体的構成は、図6及び図7に示す床暖パネルと同様の構成である。
そして、2つの暖房パネル9'-1,9'-2を、それぞれの前席シート31のうち後席側に向いているシート背面の下部位置に設定している。
ここで、2つの暖房パネル9'-1,9'-2のうち、上側暖房パネル9'-1は、図8に示すように、前席シート31のシートバックの背面下部位置に、熱放射面を後席乗員の膝から脛に向けて傾斜配置している。また、下側暖房パネル9'-2は、図8に示すように、前席シート31のシートクッションの背面位置に、熱放射面を後席乗員の足元に向けて傾斜配置している。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるため、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明すると、後席の輻射暖房時、上側暖房パネル9'-1により、車両前方側から後席乗員の膝から脛に亘る領域を暖めることができるし、下側暖房パネル9'-2により、車両前方側から後席乗員の足元を暖めることができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用暖房装置にあっては、実施例1の(1)〜(6)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
(8) 前記輻射放熱器は、前席シート31のうち後席側に向いているシート背面の下部位置に設定したため、後席の輻射暖房時、後席乗員の下半身のうち、膝から足元にかけての領域を車両前方側からの放射熱により暖めることができる。
(9) 前記輻射放熱器は、断熱材と蛇行暖房管とパネル板を有し、表面に放熱用凹凸を有するパネル板を熱放射面とする暖房パネル9’であるため、既存の車両に対しても、暖房パネル9’を追加設定するだけで、後席の下空間を輻射暖房することができる。
実施例3は、輻射放熱器のドアサイドトリム搭載例である。
まず、構成を説明する。
図9は実施例3の車両用暖房装置における輻射放熱器のドアサイドトリム搭載例を示す側面図である。
実施例3では、輻射放熱器として、断熱材と蛇行暖房管とパネル板を有し、表面に放熱用凹凸を有するパネル板を熱放射面とする暖房パネル9’を用い、暖房パネル9’を、後席ドア32のドアサイドトリム位置に埋め込み設定している。
ここで、暖房パネル9’として、2つの暖房パネル9'-3,9'-4を用い、図9に示すように、上側暖房パネル9'-3は、後席ドア32のドアサイドトリムの上部位置に、熱放射面を後席空間の下側に向けて配置している。下側暖房パネル9'-4は、図9に示すように、後席ドア32のドアサイドトリムの下部から上部にかけた位置に、熱放射面を後席乗員の足元から下半身に向けて配置している。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるため、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明すると、後席の輻射暖房時、上側暖房パネル9'-3により、車両ドア側から後席空間の下側領域を暖めることができるし、下側暖房パネル9'-4により、車両ドア側から後席乗員の足元から下半身を暖めることができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用暖房装置にあっては、実施例1の(1)〜(6)と、実施例2の(9)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(10) 前記輻射放熱器は、後席ドア32のドアサイドトリム位置に設定したため、後席の輻射暖房時、後席空間の下側領域と後席乗員の足元から下半身にかけての領域を車両ドア側からの放射熱により暖めることができる。
実施例4は、輻射放熱器のセンターアームレスト搭載例である。
まず、構成を説明する。
図10は実施例4の車両用暖房装置における輻射放熱器のセンターアームレスト搭載例を示す斜視図である。
実施例4では、輻射放熱器として、断熱材と蛇行暖房管とパネル板を有し、表面に放熱用凹凸を有するパネル板を熱放射面とする暖房パネル9’を用い、暖房パネル9’を、後席のセンターアームレスト33の側面位置に埋め込み設定している。
ここで、暖房パネル9’は、後席シート29のセンターアームレスト33の側面位置に、図10に示すように、乗員の下半身に向けて配置している。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるため、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明すると、後席の輻射暖房時、暖房パネル9’により、センターアームレスト33の側面側から後席乗員の下半身を暖めることができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4の車両用暖房装置にあっては、実施例1の(1)〜(6)と、実施例2の(9)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(11) 前記輻射放熱器は、後席シート29のセンターアームレスト33の側面位置に設定したため、後席の輻射暖房時、後席乗員の下半身をセンターアームレスト33の側面側から暖めることができる。
以上、本発明の車両用暖房装置を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、輻射放熱器を床面から連続する3方向の床面側縦壁部に設定する例を示し、実施例2では、輻射放熱器を前席シートの背面位置に設定した例を示し、実施例3では、輻射放熱器をドアサイドトリム位置に設定した例を示し、実施例4では、輻射放熱器をセンターアームレストの側面位置に設定した例を示した。しかし、輻射放熱器は、前席側の縦面の位置に設定しても良いし、バス等の大型車の場合は、各席の縦面の位置に設定しても良い。要するに、輻射放熱器は、車室空間を形成する車室内面のうち、床面を除く縦面の位置に設定したものであれば、実施例1〜4の設定位置には限られることはない。
実施例1〜4では、輻射放熱器は、電磁弁を介して供給されるエンジン冷却水を加熱媒体とする例を示したが、電気的に加熱するパネルヒータを輻射放熱器とするものであっても本発明に含まれる。
実施例1〜4では、前席と後席を持つエンジン自動車への適用例を示したが、ハイブリッド車や電気自動車へも適用できるし、さらに、トラックやバス等の大型車両や鉄道車両の客車等へも適用することができる。要するに、車室空間を形成する車室内面に輻射放熱器を設定し、輻射放熱器を設定した面からの輻射熱で暖房する車両用暖房装置であれば適用できる。
実施例1の車両用暖房装置が適用された自動車Aを示す概略平面図である。 実施例1の車両用暖房装置が適用された自動車Aを示す概略側面図である。 実施例1の車両用暖房装置が適用された後席側床面を示す展開平面図である。 実施例1の車両用暖房装置を示す図3のA−A線断面図である。 実施例1の車両用暖房装置を示す図3のB−B線断面図である。 フロアパネルの床面位置に設定した床暖パネルの上にフロアカーペットとサービスマットを載置して行った輻射熱量実験図である。 フロアパネルの縦壁部位置に設定した床暖パネルの上にフロアカーペットを載置して行った輻射熱量実験図である。 実施例2の車両用暖房装置における輻射放熱器のシートバック搭載例を示す側面図である。 実施例3の車両用暖房装置における輻射放熱器のドアサイドトリム搭載例を示す側面図である。 実施例4の車両用暖房装置における輻射放熱器のセンターアームレスト搭載例を示す斜視図である。
符号の説明
A 自動車
1 エンジン
2 空調ユニット
3 ヒータコア
4 エンジン冷却水送出管
5 エンジン冷却水返送管
6 温水入口配管
7 温水出口配管
8 電磁弁
9 輻射放熱機構(輻射放熱器)
9’ 暖房パネル(輻射放熱器)
10 空調コントローラ(後席暖房協調制御手段)
11 リアダクト
11a,11b リア温風吹出し口
12,13 継ぎ手
14 後席暖房スイッチ
20 暖房管
21 断熱材
22 フロアパネル
23 サイドメンバ
24 PETシート
25 フロアカーペット
26 サービスマット
27 仕切り材
28 車体ハーネス
29 リアシート
30 連結継ぎ手
31 前席シート
32 後席ドア
33 センターアームレスト

Claims (11)

  1. 車室空間を形成する車室内面に輻射放熱器を設定し、輻射放熱器を設定した面からの輻射熱で暖房する車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器を、車室空間を形成する車室内面のうち、床面を除く縦面の位置に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  2. 請求項1に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、車両の後席空間を形成する内面のうち、後席側床面と後席側天井面と後席側上部縦面を除く後席側下部縦面の位置に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、電磁弁を介して供給されるエンジン冷却水を加熱媒体とすることを特徴とする車両用暖房装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、後席側床面を構成するフロアカーペットから連続する床面側縦壁部に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  5. 請求項4に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、後席側床面を構成するフロアカーペットから3方向に連続するリアシート下側縦壁部とドア側縦壁部とセンタートンネル側縦壁部に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、基材に敷設した断熱材と、断熱材に埋め込み状態で載置された蛇行状態の暖房管と、を有し、フロアカーペットを熱放射面とする輻射放熱機構であることを特徴とする車両用暖房装置。
  7. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、前席シートのうち後席側に向いているシート背面の下部位置に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  8. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、後席ドアのドアサイドトリム位置に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  9. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、後席シートのセンターアームレストの側面位置に設定したことを特徴とする車両用暖房装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前記輻射放熱器は、断熱材と蛇行暖房管とパネル板を有し、表面に放熱用凹凸を有するパネル板を熱放射面とする暖房パネルであることを特徴とする車両用暖房装置。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載された車両用暖房装置において、
    前席側のフロント暖房と共に、後席側へはリアダクトを介して温風を吹き出すリア暖房を行う空調ユニットを搭載し、
    前記輻射放熱器は、前記空調ユニットに内蔵されたヒータコアからのエンジン冷却水を加熱媒体とし、
    前記空調ユニットによるリア暖房時、前記輻射放熱器による輻射熱暖房を併せて行う後席暖房協調制御手段を設けたことを特徴とする車両用暖房装置。
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