JP7130968B2 - 車両用暖房装置 - Google Patents

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この明細書における開示は、車両用暖房装置に関する。
特許文献1は、通電に伴う発熱によって輻射熱を放射可能なヒータ装置を開示している。このヒータ装置は、発熱部の出力を制御する出力制御手段と、基板部の周囲における熱負荷に応じて発熱部の出力の上限値を決定する最大出力決定手段とを備える。出力制御手段は、最大出力決定手段によって決定された出力の上限値を超えないように熱負荷に応じて発熱部の出力を制御する。
特開2014-208515号公報
特許文献1の装置は、最大出力決定手段によって決定された出力の上限値を超えないように熱負荷に応じて発熱部の出力を制御する。このため、発熱部が熱負荷に対して不必要な出力にならないようにできるが、乗員がさらに温熱感を得たい場合には、輻射熱の乗員への到達量が不足し、乗員が望む温熱感を得られない場合がある。
この明細書における開示の目的は、乗員が温熱感を得ることができる車両用暖房装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された車両用暖房装置の一つは、車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように暖房装置を制御する制御装置(3)と、を備え、制御装置は、自動運転の実施によって車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって車両が走行している運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定する。
この車両用暖房装置によれば、乗員が車両走行のための運転操作をしていない場合に、暖房装置の暖房出力の上限値を運転操作時における上限値よりも高く設定する。暖房装置は、このように設定された上限値を超えない暖房出力を乗員に対して提供する。これにより非運転操作時に乗員の温熱感を高めることができる。例えば乗員が暖房装置に接近しすぎて温熱感が強くなりすぎた場合でも、非運転操作時には乗員は姿勢を変えたり、暖房装置からの距離を取ったりしやすいので、乗員が好ましい温熱感を得ることができる車両用暖房装置を提供できる。
開示された車両用暖房装置の一つは、車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように暖房装置を制御する制御装置(3)と、を備え、制御装置は、車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって車両が走行している運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定し、暖房装置は、通電により発熱する発熱部を有して発熱部から供給される熱によって車室内に輻射熱を放射するヒータ装置であり、制御装置は、非運転操作時における暖房出力の上限値を、車室内温度が高い場合よりも低い場合の方が、運転操作時における暖房出力の上限値との差が小さくなるように設定する。
開示された車両用暖房装置の一つは、車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように暖房装置を制御する制御装置(3)と、を備え、制御装置は、車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって車両が走行している運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定し、暖房装置は、通電により発熱する発熱部を有して発熱部から供給される熱によって車室内に輻射熱を放射するヒータ装置であり、制御装置は、非運転操作時における暖房出力の上限値を、車室内温度が低いほど運転操作時における暖房出力の上限値との差が大きくなるように設定する。
開示された車両用暖房装置の一つは、車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように暖房装置を制御する制御装置(3)と、を備え、制御装置は、車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって車両が走行している運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定し、制御装置は、空調装置(5)が車室内に暖房風を提供していること、非運転操作時であること、および暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力されたことのすべてを満たす場合には、暖房出力の上限値を、運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定するとともに、空調装置の暖房出力を低下させる。
第1実施形態の暖房装置と乗員とを示した図である。 第1実施形態の車両用暖房装置の制御に関する構成図である。 第1実施形態の車両用暖房装置の制御を説明するフローチャートである。 第1実施形態の車両用暖房装置に関し、車室内温度と運転操作時の出力上限値および非運転操作時の出力上限値のそれぞれとの関係を示す制御特性図である。 図4の制御特性に対する第1の他形態を示した図である。 図4の制御特性に対する第2の他形態を示した図である。 図4の制御特性に対する第3の他形態を示した図である。 第2実施形態の車両用暖房装置の制御に関する構成図である。 第2実施形態の車両用暖房装置の制御を説明するフローチャートである。 第3実施形態の車両用暖房装置の制御に関する構成図である。 第3実施形態の車両用暖房装置に関し、車室内温度と運転操作時の出力上限値および非運転操作時の出力上限値のそれぞれとの関係を示す制御特性図である。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
明細書に開示する車両用暖房装置は、道路走行車両、工事用車両、鉄道車両等の移動体である車両の車室内に設置することができる。第1実施形態では、自動車に搭載される車両用暖房装置について、図1~図7を参照して説明する。
車両用暖房装置に含まれる暖房装置は、車室内のシート20に着座している乗員2に対して温熱を提供する装置である。暖房装置には、通電により発熱する発熱部から供給される熱によって輻射熱を放射して、乗員2の身体が接触していない状態で乗員2に対して温熱を提供する非接触式の暖房装置が含まれる。この場合の暖房装置は輻射ヒータ装置とも呼ばれる。
車室内に暖房を提供する装置の一例であるヒータ装置1は、車両に搭載された電池、発電機などの電源から給電されて発熱する電気駆動式の発熱装置に含まれる。図1に示すように、ヒータ装置1は、乗員2の足元に輻射熱を放射するように車室内に設置されている。ヒータ装置1は、例えば、インストルメントパネル、ドアトリム、天井等の内装部に設置されている。ヒータ装置1は、シート20に着座している通常姿勢の乗員2に対向するように設置されている。例えば、ヒータ装置1は、ハンドル23を支持するためのステアリングコラム22の下面に、乗員2に対向するように設置することができる。
ヒータ装置1は、薄い板状の形状である。ヒータ装置1はその表面と垂直な方向に位置付けられた対象物を暖めるために、主としてその表面と垂直な方向へ向けて輻射熱を放射する。ヒータ装置1は、ヒータ本体を構成する基板部と、それぞれ線状である複数の発熱部と、導電部である一対の端子部とを有する。ヒータ装置1は、主として表面と垂直な方向に向けて輻射熱を放射する面状ヒータとも呼ぶことができる。基板部は、優れた電気絶縁性を提供し、かつ高温に耐える樹脂材料によって作られている。基板部は、多層基板である。基板部は、表側層と裏側層とを有する。表側層は、輻射熱の放射方向に面している。換言すると、表側層は、ヒータ装置1の設置状態において乗員2の一部に対向して配置されている面である。裏側層は、ヒータ装置1の背面をなす。裏側層は、発熱部と端子部を支持する。表側層、裏側層は、発熱部、端子部よりも熱伝導率が低い素材からなる絶縁部である。例えば、表側層、裏側層は、ポリイミド樹脂によって作られている。複数の発熱部は、それぞれ、基板部の面に対して平行な線状または板状を呈し、基板部の表面に対して分散して配置されている。複数の発熱部は、基板部によって外部から保護されている。
発熱部が発生した熱は表側層に伝達される。発熱部が発生した熱は、基板部などの部材を経由して、表側層から外部に輻射熱として放射され、対向する乗員2に対して提供される。各発熱部は、所定の抵抗値を有するように設定されている。各発熱部は、横方向の熱抵抗が所定値となるように寸法、形状が設定されている。これにより、複数の発熱部は、所定の電圧が印加されることにより所定の発熱量を発生する。複数の発熱部は、所定の発熱量を発生して所定温度に上昇する。所定温度に上昇した複数の発熱部は、表側層が所定の放射温度となるように加熱する。これによりヒータ装置1は、乗員2に対して暖かさを感じさせる輻射熱を表側層から放射することができる。
暖房ECU3は、ヒータ装置1の作動を制御する制御装置である。ヒータ装置1の発熱部の出力、温度、発熱量は、暖房ECU3によって制御される。暖房ECU3は、例えば、発熱部に印加する電圧値、電流値を制御することにより、発熱部の暖房出力、温度、発熱量等を制御できる。したがって、暖房ECU3は、乗員2に対して提供する輻射熱量や暖房能力を可変することができる。
暖房ECU3によって発熱部への通電が開始されると、ヒータ装置1の表面温度は、制御する暖房能力に適合する放射温度まで上昇する。このため、冬期などの低温環境においても、乗員2に対して迅速に暖かさを提供することができる。ヒータ装置1の表側層に物体が接触した場合、発熱部から表側層に伝達している熱は、接触している物体に急速に伝達される。この結果、表側層の接触している部分の温度は急速に低下する。よって、物体が接触している部分のヒータ装置1の表面温度は急速に低下する。物体が接触している部分の熱は、接触している物体に伝わり、接触している物体に拡散する。このため、接触している物体の表面温度の過剰な上昇が抑制される。
暖房ECU3には、車両の走行動力を提供するエンジンやモータの始動、停止を司るスイッチのON、OFFに関係なく、車両に搭載された車載電源であるバッテリから直流電源が供給される。暖房ECU3は、演算処理や制御処理を行うCPU(中央演算装置)、ROMやRAM等のメモリ、およびI/Oポート(入力/出力回路)等の機能を含んで構成されるマイクロコンピュータを備えている。図2に示すように、暖房ECU3は、少なくとも判定部30、出力上限設定部31、出力制御部33および記憶部32を備える。記憶部32は、ROMやRAM等で構成され、ヒータ装置1の暖房制御に係るプログラム、過去に命令した制御内容等を記憶している。判定部30は、インターフェース部を通して、車両ECU4からの制御信号、操作部からの指令信号、各種センサから取得した車室内温度を含む環境情報、記憶部32に記憶された制御特性マップ等を用いて所定のプログラムにしたがった判定処理、演算処理を行う。判定部30は、ヒータ装置1の制御における演算実行部であり判定処理実行部である。
出力上限設定部31は、ヒータ装置1の周囲における熱負荷の一つである車室内温度に応じて、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を設定する。車室内温度は、例えば、車両に搭載される内気温度センサによって検出することができる。暖房出力の上限値に関する制御特性マップは、記憶部32に予め記憶されている。出力上限設定部31は、この制御特性マップにしたがって、車室内温度に対応する出力の上限値を決定し、設定した上限値を出力制御部33に出力する。ヒータ装置1の周囲における熱負荷が大きい場合は、必要な暖房能力が大きく、ヒータ装置1の周囲温度が比較的低い場合である。また、熱負荷が小さい場合は、必要な暖房能力が小さく、ヒータ装置1の周囲温度が比較的高い場合である。
出力制御部33は、出力上限設定部31によって設定された暖房出力の上限値を超えないように熱負荷に応じてヒータ装置1の暖房出力を制御する。出力制御部33は、設定された暖房出力の上限値を超えない出力範囲で、発熱部の出力、ヒータ装置1の表面温度を制御する。出力制御部33は、バッテリから得られる電力をヒータ装置1に供給し、当該供給電力を制御することができる。出力制御部33は、当該電力制御によって、ヒータ装置1の暖房出力を制御する。
暖房ECU3は、例えばインストルメントパネル等に一体に設置された操作パネル上の各種の操作部が操作されることによって、各種のスイッチ信号が入力されるように構成されている。操作部は、車室内においてシート20に着座している乗員2が操作可能な場所に設けられており、暖房運転スイッチ10、自動運転スイッチ40等を含む。暖房運転スイッチ10は、ヒータ装置1の運転開始、運転停止を行うための操作部である。暖房運転スイッチ10が操作されてヒータ装置1の運転を開始するための暖房指令信号が暖房ECU3に入力されると、暖房ECU3はヒータ装置1の発熱部への通電を開始する。ヒータ装置1は、その表面温度が必要な暖房能力を発揮可能な放射温度まで上昇して輻射熱を放射する。
自動運転スイッチ40は、人間が運転操作を行わなくとも自動で走行できる自動運転モードの開始、停止を行うための操作部である。自動運転モードでは、車両はレーダー、人工衛星を利用した位置情報計測システム、カメラ等によって周囲の環境を認識して、行き先や、駐車位置等の特定場所を指定するだけで自律的に走行することができる。自動運転スイッチ40が操作されて車両ECU4に自動運転モードの指令信号が入力されると、車両ECU4は、走行に関わる各種の車両機器を制御して自動運転を実施する。車両ECU4は、自動運転制御部から送信された指示信号に基づいて、操舵角、ブレーキ圧、吸気量、変速比等を変化させて目標とする進路や速度で自車が走行するように自動運転を実施する。
暖房ECU3は、図3に示すフローチャートにしたがったヒータ出力制御を実行する。本フローチャートは、暖房運転スイッチ10がオン状態になると暖房ECU3に暖房運転指令信号が入力されて開始する。
暖房ECU3の判定部30は、まずステップS10で、車両の走行に関わる乗員2の運転操作が行われていない非運転操作時であるか否かを判定する。ステップS10の判定処理は、暖房指令信号が入力されたときに自動運転モードを実施している場合には、非運転操作時であると判定する処理を実行する。ステップS10の判定処理は、暖房指令信号が入力されたときに停車中や駐車中である場合には非運転操作時であると判定する処理を実行する。乗員2による運転操作が行われていない非運転操作時には、自動運転モード実施中に暖房指令信号が入力された場合や、人間が運転操作を行って走行する通常運転モードの実施中において車両が停車しているときに暖房指令信号が入力された場合が、含まれる。暖房ECU3は、自動運転モードであることを示す信号を車両ECU4から取得することができる。暖房ECU3は、停車中や駐車中であることを示す信号を車両ECU4から取得することができる。
判定部30がステップS10で、車両の走行に関わる乗員2の運転操作が行われている運転操作時であると判定すると、出力上限設定部31はステップS30で、出力上限通常モードに設定する処理を実行する。出力上限通常モードは、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を通常の上限値に設定するモードである。通常の上限値は、運転操作時に設定される暖房出力の上限値であり、非運転操作時に設定される上限値よりも低い値に設定されている。通常の上限値は、図4に示すように車室内温度に応じて変化する値であり、記憶部32に記憶されている制御特性マップから求めることができる。図4は、車室内温度と運転操作時の出力上限値および非運転操作時の出力上限値のそれぞれとの関係を示す制御特性マップを示している。この制御特性マップは、記憶部32に記憶されている。
次に、出力制御部33はステップS40で、図4に図示する制御特性マップにしたがって、車室内温度に応じて決定される暖房出力の上限値を超えないようにヒータ装置1の暖房出力を決定する。出力制御部33は、図4に示した運転操作時における暖房出力の上限値以下の出力範囲で、ヒータの出力、あるいはヒータの温度を制御する。出力制御部33は、運転操作時において、車室内温度が低いほどヒータの出力や温度を高くなるように制御し車室内温度が高いほどヒータの出力や温度を低くなるように制御する。
判定部30がステップS10で、車両の走行に関わる乗員2の運転操作が行われていない非運転操作時であると判定すると、出力上限設定部31はステップS20で、出力上限上昇モードに設定する処理を実行する。出力上限上昇モードは、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を、運転操作時における暖房出力の上限値、すなわち出力上限通常モードの上限値よりも高く設定するモードである。出力上限通常モードの上限値は、図4に示すように車室内温度に応じて変化する値であり、記憶部32に記憶されている図4の制御特性マップから求めることができる。図4に示すように、非運転操作時における暖房出力の上限値は、出力上限設定部31によって、車室内温度が高い場合よりも低い場合の方が、運転操作時における暖房出力の上限値との差が小さくなるように設定されることになる。
次に、出力制御部33はステップS40で、図4に示した非運転操作時における暖房出力の上限値以下の出力範囲で、ヒータの出力、あるいはヒータの温度を制御する。出力制御部33は、非運転操作時において、車室内温度が低いほどヒータの出力や温度を高くなるように制御する。出力制御部33は、非運転操作時において、車室内温度が高いほど出力上限通常モードの上限値との差が大きくなるように設定された暖房出力の上限値以下の出力範囲で、ヒータの出力、あるいはヒータの温度を制御する。暖房ECU3は、再びステップS10に戻り、ステップS10以降の処理を繰り返し実行する。
図5に示す制御特性マップは、図4の制御特性に対する第1の他形態を示している。出力上限設定部31はステップS20で、図5に図示するような出力上限上昇モードに設定する処理を実行してもよい。図5に示すように、この出力上限上昇モードでは、非運転操作時における暖房出力の上限値は、出力上限設定部31によって、運転操作時における暖房出力の上限値との差が車室内温度の広範囲にわたって一定になるように設定されている。これによれば、非運転操作時における暖房出力の上限値設定に関して、複雑でないシンプルな制御を実施できるので、複数の車種に対して広く適用可能な車両用暖房装置を提供できる。
図6に示す制御特性マップは、図4の制御特性に対する第2の他形態を示している。出力上限設定部31はステップS20で、図6に図示するような出力上限上昇モードに設定する処理を実行してもよい。図6に示すように、この出力上限上昇モードでは、非運転操作時における暖房出力の上限値は、出力上限設定部31によって、車室内温度が高い場合よりも低い場合の方が、運転操作時における暖房出力の上限値との差が小さくなるように設定されている。また、この出力上限上昇モードでは、非運転操作時における暖房出力の上限値は、車室内温度の広範囲にわたって、一定の値に設定されている。これによれば、非運転操作時における暖房出力の上限値は、車室内温度に関わりなく一定であるので、例えば脚部等の身体の一部を強く暖めることができるヒータ装置1の温度が過剰に高くならないようにできる。これにより、身体の一部が他の部分に対して過剰に加熱されることによる不具合を抑えることができる。さらに、車室内温度に関わりなくヒータ装置1の過剰な電力消費を抑え、また車両の電費向上が図れる車両用暖房装置を提供できる。
図7に示す制御特性マップは、図4の制御特性に対する第3の他形態を示している。出力上限設定部31はステップS20で、図7に図示するような出力上限上昇モードに設定する処理を実行してもよい。図7に示すように、この出力上限上昇モードでは、非運転操作時における暖房出力の上限値は、車室内温度が低いほど高くなるように設定されている。また、この出力上限上昇モードでは、非運転操作時における暖房出力の上限値は、出力上限設定部31によって、車室内温度が低いほど、運転操作時における暖房出力の上限値との差が大きくなるように設定されている。これによれば、車室内温度が低いと、身体が冷えやすい状況であるので、例えば脚部等の身体の一部を強く暖めることができるヒータ装置1の温度を大きく上げることにより、乗員2の温熱感を高めることができる。さらに、非運転操作時、乗員2は姿勢を変えやすく、運転操作に支障をきたさない状況であるので、仮にヒータ装置1に接近しすぎても乗員2はヒータ装置1から離れることができるので、身体に不具合を生じにくく、好ましい温熱感を得ることができる。
第1実施形態の車両用暖房装置がもたらす作用効果について説明する。車両用暖房装置は、車室内に向けて暖房を提供するヒータ装置1と、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を超えないようにヒータ装置1を制御する暖房ECU3と、を備える。暖房ECU3は、車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって車両が走行している運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定する。
この車両用暖房装置によれば、乗員が車両走行のための運転操作をしていない場合に、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を運転操作時における上限値よりも高く設定する。ヒータ装置1は、このように設定された上限値を超えない暖房出力を乗員2に対して提供する。これにより非運転操作時に乗員2の温熱感を高めることができる。例えば、乗員2がヒータ装置1に接近しすぎて温熱感が強くなりすぎた場合でも、非運転操作時には、図1に破線で示す位置から実線で示す位置まで、乗員2は姿勢を変えたり、ヒータ装置1からの距離を確保したりしやすい。このため、乗員2が好ましい温熱感を得ることができる車両用暖房装置を提供できる。
暖房ECU3は、自動運転実施中に、ヒータ装置1の運転を開始する暖房指令信号が入力された場合に、暖房出力の上限値を、運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定する。
これによれば、自動運転実施中、かつ暖房指令信号が入力されている場合に、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を、運転操作時に設定される上限値よりも高く設定する。これにより、乗員2が姿勢を変えやすく、運転操作に支障をきたさない状況である自動運転モードにおいて、暖房出力を強化することにより温熱感が高められ、また暖房が強い場合には乗員2はヒータ装置1から離れる姿勢を取ることができる。このように、乗員2が好ましい温熱感を得ることができる車両用暖房装置を提供できる。
暖房ECU3は、停車時である非運転操作時に、ヒータ装置1の運転を開始する暖房指令信号が入力された場合に、暖房出力の上限値を、運転操作時における暖房出力の上限値よりも高く設定する。
これによれば、停車時である非運転操作時、かつ暖房指令信号が入力されている場合に、ヒータ装置1の暖房出力の上限値を、運転操作時に設定される上限値よりも高く設定する。これにより、乗員2が姿勢を変えやすく、運転操作に支障をきたさない状況である停車時において、暖房出力を強化することにより温熱感が高められ、また暖房が強い場合には乗員2はヒータ装置1から離れる姿勢を取ることができる。この場合にも乗員2が好ましい温熱感を得ることができる車両用暖房装置を提供できる。
車両用暖房装置は、車室内に向けて暖房を提供する暖房装置として、通電により発熱する発熱部を有して発熱部から供給される熱によって車室内に輻射熱を放射するヒータ装置1を有する。暖房ECU3は、非運転操作時における暖房出力の上限値を、車室内温度が高い場合よりも低い場合の方が、運転操作時における暖房出力の上限値との差が小さくなるように設定する。
これによれば、非運転操作時は、運転操作に支障をきたさない状況であり、乗員2がヒータ装置1に近づく姿勢がとりやすいため、車室内温度が低い場合に暖房出力の上限値を大きく上げなくても、乗員2は温熱感を得やすい。したがって、ヒータ装置1の過剰な電力消費を抑えることができる車両用暖房装置を提供できる。
車両用暖房装置は、車室内に暖房を提供する暖房装置として、車室内に輻射熱を放射するヒータ装置1を有する。暖房ECU3は、非運転操作時における暖房出力の上限値を、車室内温度が低いほど運転操作時における暖房出力の上限値との差が大きくなるように設定する。
これによれば、車室内温度が低い場合は、脚部等の身体の一部を強く暖めることができるヒータ装置1の温度を大きく上げることにより、底冷え状態や冷え症の乗員2にとって好ましい温熱感を提供できる。また、車室内温度が低いときにヒータ装置1の温度を大きく上げた場合、一般的に身体が広範囲に衣服で覆われているので、身体の一部がヒータ装置1に接近しすぎても不快感を与えにくい。また、非運転操作時は乗員2がヒータ装置1から離れる姿勢をとりやすいため、ヒータ装置1の温度を大きく上げた場合でも、乗員2が不快に感じる状況を抑えることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の車両用暖房装置について図8および図9を参照して説明する。第2実施形態の車両用暖房装置は、空調装置5と連携したヒータ出力制御を実施する点で、第1実施形態と相違する。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
図8に示すように、第2実施形態の車両用暖房装置は、暖房ECU3と空調ECU6とが通信して、図9に示すフローチャートにしたがったヒータ出力制御を実行する。
空調ECU6は、車室内を空調する空調装置5の作動を制御する制御装置である。空調ECU6は、マニュアル操作による指令や自動運転の設定温度に応じて、空気吸入モード、吹出しモード等を制御する。空調ECU6は、空気吸入モードとして、車外の空気(外気)を吸入する外気吸入モード、車室内の空気(内気)を循環させる内気循環モード、外気と内気とを取り込む内外気導入モード等のいずれかに設定できる。空調ECU6は、吹出し用ドアの位置を制御して、吹出しモードとして、フット吹出しモード、フェイス吹出しモード、バイレベルモード、デフロスタ吹出しモード、フットデフロスタモード等に設定できる。空調ECU6は、マニュアル操作による指令や自動運転の設定温度に応じて、送風装置による送風量と空調空気の温度とを制御する。
空調ECU6は、その出力側に接続された各種空調用機器を制御する制御手段が一体に構成された制御装置である。各空調用機器の作動を制御するハードウェアおよびソフトウェアは、各空調用構成機器の作動を制御する制御手段を構成している。空調ECU6は、プログラムに従って動作するマイコンのようなデバイスを主なハードウェア要素として備える。空調ECU6は、送受信部と、各空調用機器と各種センサとが接続されるインターフェース部と、演算処理部と、記憶部とを少なくとも備えている。記憶部は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。演算処理部は、演算処理装置であり、インターフェース部を通して各種センサから取得した環境情報と、記憶部に記憶された制御特性マップやデータとを用いて所定のプログラムにしたがった判定処理や演算処理を行う。演算処理部は、空調ECU6における演算実行部であり判定処理実行部である。インターフェース部は、演算処理部による判定結果、演算結果に基づいて前述の各調整機器を操作する。したがって、インターフェース部は、制御装置における入力部および制御出力部である。
空調装置5は、送風ユニットと送風ユニットから送風された空気の温度調節を行う空調ユニットとを備えている。送風ユニットは、車室内空気及び車室外空気の少なくとも一方を取り入れる内外気切換ドアと、内気、外気を吸入する送風機51と、を備える。内外気切換ドアは、ドアの位置によって空気取入口の開閉状態を切り換え、送風機51の吸引力によって、開放された空気取入口から、外気、内気、またはこれらの両方を取り入れる。送風機51のファンが回転することによって吸い込まれた空気は、空調ケース内の空気通路を通って蒸発器の熱交換部に達する。
空調ユニットは、空調ケース内に蒸発器、ヒータコア、エアミックスドア等を内蔵する。蒸発器の熱交換部の前面に、送風機51による送風空気が流入する。蒸発器の空気流れ下流側にはヒータコアが設置されている。ヒータコアは、蒸発器を通過した空気を加熱し、その内部に高温の温水が流れる構造であり、この温水を熱源として空気を加熱する加熱用熱交換器である。蒸発器とヒータコアとの間の通路には、エアミックスドアが設けられている。エアミックスドアは、蒸発器を通過してきた空気を、ヒータコアで加熱する空気とヒータコアを迂回して加熱されない空気とに分けて、両者の風量割合を調整するドアである。
空調ケースの内部において、ヒータコアよりも下流側には、蒸発器から流れてきた冷風とヒータコアで加熱された温風とが合流して混ざり合うエアミックス通路が設けられている。エアミックス通路で温調された空調空気は、車室内に開口する、デフロスタ吹出し開口部、フェイス吹出し開口部、フット吹出し開口部へ導くことができる。デフロスタ吹出し開口部は、ダクトを介して窓ガラスに向けて開口する車室内の送風口に連通する。フェイス吹出し開口部は、ダクトを介して乗員の上半身に向けて開口する車室内の送風口に連通する。フット吹出し開口部は、ダクトを介して乗員の足元に向けて開口する車室内の送風口に連通する。各吹出し開口部へ通じる通路が吹出し用ドアによって開放、閉鎖されることにより、車室内へ空調風を吹き出す吹き出しモードが選択されることになる。
次に図9に示すフローチャートにしたがったヒータ出力制御について説明する。本フローチャートは、図3に示すフローチャートに対して、ステップS15とステップS16とを有する点が相違する。以下、相違点のみ説明する。
判定部30がステップS10で、車両の走行に関わる乗員2の運転操作が行われている運転操作時であると判定すると、暖房ECU3はステップS16で空調ECU6に対して、空調装置5の暖房出力を通常レベルとする制御信号を出力する処理を実行する。次に出力上限設定部31はステップS30で、前述の出力上限通常モードに設定する処理を実行する。通常レベルの暖房出力は、運転操作時に運転する空調装置5の暖房出力である。換言すれば通常レベルの暖房出力は、室内が設定温度になるように空調ECU6において求められた目標吹き出し温度、送風量、フット吹き出し風量を満たす暖房運転の出力である。空調ECU6は、通常レベルの暖房出力を維持する空調運転を実施するように空調装置5を制御する。
判定部30がステップS10で、車両の走行に関わる乗員2の運転操作が行われていない非運転操作時であると判定すると、暖房ECU3はステップS15で空調ECU6に対して、空調装置5の暖房出力を低下させる制御信号を出力する処理を実行する。次に出力上限設定部31はステップS20で、前述の出力上限上昇モードに設定する処理を実行する。ステップS15における制御は、送風機51による送風量を低下させる制御により実行することができる。また、ステップS15における制御は、フット吹き出し用通路の開度を低下するようにフット吹出しドア50の閉じる方向に制御することにより実行することができる。ステップS15における制御は、目標吹き出し温度を低下させるように空調装置5を制御することにより実行してもよい。
第2実施形態によれば、空調装置5が暖房風を提供していること、非運転操作時であること、およびヒータ装置1の運転を開始する暖房指令信号が入力されたことのすべてを満たす場合に、出力上限上昇モードに設定し、さらに空調装置5の暖房出力を低下させる。この制御によれば、ヒータ装置1による暖房出力を高め、空調装置5による暖房出力を抑える。非運転操作時は、運転操作に支障をきたすことなく乗員2が姿勢を変えやすい状況であるので、乗員2はヒータ装置1から温熱感を得やすい。したがって、乗員2に対して効率的に温熱感を提供でき、暖房効率に優れた車両用暖房装置を提供できる。
暖房ECU3は、空調装置5が有する送風機51による送風量を低下させることにより、空調装置5の暖房出力を低下させることが好ましい。これによれば、送風機51による電力消費の抑制が図れる車両用暖房装置を提供できる。
暖房ECU3は、フット吹き出し用通路の開度を低下するようにフット吹出しドア50を制御することにより、空調装置5の暖房出力を低下させることが好ましい。これによれば、フット吹き出し風量を抑え、ヒータ装置1による身体への直接的な暖房出力を強化することにより、乗員2の足元等に対する過剰な温熱感を抑制する車両用暖房装置を提供できる。
暖房ECU3は、車室内への吹出し空気の目標吹き出し温度を低下させるように、空調装置5を制御することにより、空調装置5の暖房出力を低下させることが好ましい。これによれば、目標吹き出し温度を低下させることにより、ヒータ装置1からの温熱感を得るために乗員2が姿勢を変えやすく、さらに空調空気を加熱するために必要な熱エネルギを抑制できる車両用暖房装置を提供できる。
(第3実施形態)
第3実施形態の車両用暖房装置について図10および図11を参照して説明する。第3実施形態の車両用暖房装置は、前述の実施形態に対して、乗員2が操作することによって、非運転操作時における暖房出力の上限値を設定できる上限値設定スイッチ11を備える点で相違する。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については前述の実施形態と同様であり、以下、相違点について説明する。
図11に図示する制御特性マップは、車室内温度に応じて変化する複数の暖房出力の上限値を示している。図11に図示する所定の制御特性データは、記憶部32に予め記憶されている。上限値設定スイッチ11は、図11に示すような複数の異なる上限値レベルの中から、乗員2の意思に基づいて選択することができる上限値レベル操作部である。
上限値設定スイッチ11によって選択可能な出力レベルは、図11に図示するように「強」、「中」、「弱」の三段階である。上限値設定スイッチ11によって、最大の上限値レベルである「強」に設定された場合でも、出力制御部33は、ヒータ装置1の暖房出力を、出力上限設定部31によって設定された出力の上限値を超える出力に制御することはない。したがって、出力制御部33は、選択された上限値レベルに応じて、図11に図示する「強」、「中」、「弱」の特性ライン以下の暖房出力で、ヒータ装置1の暖房出力を制御する。図11に図示する制御特性マップによれば、「強」「中」および「弱」の各レベルは車室内温度等の熱負荷が低くなるほどヒータ装置1の出力、温度を高くし、熱負荷が高くなるほど出力、温度を低下させるように設定されている。
第3実施形態の車両用暖房装置は、非運転操作時における暖房出力の上限値を、乗員2の操作によって、複数の異なる上限値レベルの中から選択可能な上限値レベル操作部を備える。これによれば、乗員2の意思によって、必要とする暖房能力に応じて変化するヒータ装置1の暖房出力の上限値を決定することができる。これにより、非運転操作時における暖房出力の上限値は、大きな暖房能力を必要とする場合、例えば、車室内温度、外気温度、日射量等が低い状況では高い上限値に設定できる。また、小さな暖房能力でよい場合、例えば、日射量等が高いときには低い上限値に設定することができる。このため、ヒータ装置1の暖房出力が熱負荷に対して不必要な出力にならない車両用暖房装置を実現できる。したがって、乗員2は非運転操作時において、エネルギ消費を抑えつつ、適切な温熱感を得ることができる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
明細書に開示の目的を達成可能な車両用暖房装置が備える暖房装置は、前述の実施形態に記載した輻射式のヒータ装置に限定されない。暖房装置は、例えば、加熱した空気を車室内に送風する装置や、空気を加熱する熱源として電気、温水熱、排気熱などを使用する装置であってもよい。また、暖房装置は、前述の実施形態で記載した場所に設置される装置に限定しない。この車両用暖房装置は、例えば、車室内における、ハンドル、インストルメントパネル、ドアトリム、天井等の内装部に設置された装置であってもよい。
前述の実施形態において、暖房装置の運転や動作を制御する制御装置は、車両の走行に関わる機能部品、空調、暖房装置等の制御を統括するシステムECUであってもよい。システムECUは、各種のECUに対して制御処理に基づいた制御信号を送信することにより、各機能部品の運転を制御する制御装置である。
1…ヒータ装置(暖房装置)
3…暖房ECU(制御装置)
5…空調装置、 11…上限値設定スイッチ(上限値レベル操作部)
50…フット吹出しドア、 51…送風機

Claims (15)

  1. 車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、
    前記暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように前記暖房装置を制御する制御装置(3)と、
    を備え、
    前記制御装置は、自動運転の実施によって前記車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって前記車両が走行している運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定する車両用暖房装置。
  2. 前記制御装置は、前記自動運転の実施中、かつ前記暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力されている場合に、前記暖房出力の上限値を、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定する請求項1に記載の車両用暖房装置。
  3. 前記制御装置は、前記自動運転実施中に、前記暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力された場合に、前記暖房出力の上限値を、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定する請求項1に記載の車両用暖房装置。
  4. 前記暖房装置は、通電により発熱する発熱部を有して前記発熱部から供給される熱によって前記車室内に輻射熱を放射するヒータ装置であり、
    前記制御装置は、前記自動運転の実施による前記非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、車室内温度が高い場合よりも低い場合の方が、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値との差が小さくなるように設定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
  5. 前記暖房装置は、通電により発熱する発熱部を有して前記発熱部から供給される熱によって前記車室内に輻射熱を放射するヒータ装置であり、
    前記制御装置は、前記自動運転の実施による前記非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、車室内温度が低いほど前記運転操作時における前記暖房出力の上限値との差が大きくなるように設定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
  6. 車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、
    前記暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように前記暖房装置を制御する制御装置(3)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって前記車両が走行している運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定し、
    前記暖房装置は、通電により発熱する発熱部を有して前記発熱部から供給される熱によって前記車室内に輻射熱を放射するヒータ装置であり、
    前記制御装置は、前記非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、車室内温度が高い場合よりも低い場合の方が、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値との差が小さくなるように設定する車両用暖房装置。
  7. 車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、
    前記暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように前記暖房装置を制御する制御装置(3)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって前記車両が走行している運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定し、
    前記暖房装置は、通電により発熱する発熱部を有して前記発熱部から供給される熱によって前記車室内に輻射熱を放射するヒータ装置であり、
    前記制御装置は、前記非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、車室内温度が低いほど前記運転操作時における前記暖房出力の上限値との差が大きくなるように設定する車両用暖房装置。
  8. 前記制御装置は、停車時である前記非運転操作時に、前記暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力された場合に、前記暖房出力の上限値を、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定する請求項6または請求項7に記載の車両用暖房装置。
  9. 前記制御装置は、空調装置(5)が車室内に暖房風を提供していること、前記非運転操作時であること、および前記暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力されたことのすべてを満たす場合には、前記暖房出力の上限値を、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定するとともに、前記空調装置の暖房出力を低下させる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
  10. 車両に搭載されて車室内に向けて暖房を提供する暖房装置(1)と、
    前記暖房装置の暖房出力の上限値を超えないように前記暖房装置を制御する制御装置(3)と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記車両の走行に関わる乗員の運転操作が行われていない非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、乗員の運転操作によって前記車両が走行している運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定し、
    前記制御装置は、空調装置(5)が車室内に暖房風を提供していること、前記非運転操作時であること、および前記暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力されたことのすべてを満たす場合には、前記暖房出力の上限値を、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定するとともに、前記空調装置の暖房出力を低下させる車両用暖房装置。
  11. 前記制御装置は、停車時である前記非運転操作時に、前記暖房装置の運転を開始する暖房指令信号が入力された場合に、前記暖房出力の上限値を、前記運転操作時における前記暖房出力の上限値よりも高く設定する請求項10に記載の車両用暖房装置。
  12. 前記制御装置は、前記空調装置が有する送風機(51)による送風量を低下させることにより、前記空調装置の暖房出力を低下させる請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
  13. 前記制御装置は、フット吹き出し用通路の開度を低下するようにフット吹出しドア(50)を制御することにより、前記空調装置の暖房出力を低下させる請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
  14. 前記制御装置は、車室内への吹出し空気の目標吹き出し温度を低下させるように、前記空調装置を制御することにより、前記空調装置の暖房出力を低下させる請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
  15. 前記非運転操作時における前記暖房出力の上限値を、乗員の操作によって、複数の異なる上限値レベルの中から選択可能な上限値レベル操作部(11)を備える請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の車両用暖房装置。
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