JP2008254024A - 円周溶接用内治具装置及びこれを用いた円周溶接方法 - Google Patents

円周溶接用内治具装置及びこれを用いた円周溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 円周溶接する際に、余分な熱を吸収して溶接による溶接部の熱歪を抑制すると共に、ビードの溶け落ちや穴あきを防止し、又、シールドガスを流して溶接部の酸化を防止する。
【解決手段】 円筒状の胴体Waと皿状の蓋体Wb又は同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を外方から円周溶接する際に、胴体Waと蓋体Wb又は筒体の突合せ部を内方から保持する円周溶接用内治具装置1であって、前記円周溶接用内治具装置1は、胴体Waと蓋体Wb又は筒体同士の突合せ部の内方に挿入される円盤状のベース12と、ベース12の外周縁部に配置され、胴体Waと蓋体Wb又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接し得ると共に、胴体Waと蓋体Wb又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流す縮拡径自在な環状の裏当て治具13と、ベース12と裏当て治具13との間に設けられ、裏当て治具13を縮拡径させる駆動部14とを備える。
【選択図】 図18

Description

本発明は、主にステンレス板や鋼板等から成る円筒状の胴体と皿状の蓋体(鏡板)とを突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接して大型のドラム缶や大型の円筒状のタンク等を作製する際、或いは同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接する際に、前記胴体と蓋体(鏡板)の端部同士又は二つの筒体の端部同士を突き合せた状態で内方から保持する円周溶接用内治具装置およびこれを用いた円周溶接方法に係り、特に、胴体と蓋体又は筒体同士を突き合せて円周溶接する際に、余分な熱を吸収して溶接による熱歪を抑制すると共に、ビードの溶け落ちや穴あきを防止し、又、胴体と蓋体又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するようにした円周溶接用内治具装置及びこれを用いた円周溶接方法に関するものである。
一般に、ステンレス板や鋼板等から成る大型のドラム缶や大型の円筒状のタンク等は、円筒状の胴体と皿状の蓋体とをクランプ装置等により外側から保持して突き合せ、その突合せ部を内方から手溶接又は自動溶接機により突合せ溶接することにより作製されている。胴体と蓋体の突合せ部を内方から溶接するのは、胴体と蓋体との突合せ部を確実に溶接するためである。
しかし、大型のドラム缶や大型の筒状のタンク等を内方から溶接する際には、作業員がドラム缶内やタンク内に入って溶接作業をしたり、或いはドラム缶内やタンク内で自動溶接機の組み立てや操作等を行わなければならず、作業性や操作性等に劣ると云う問題があった。
又、ドラム缶やタンク等を作製する際には、胴体と蓋体とを突合せ溶接しているため、胴体や蓋体の寸法精度や加工精度を高めなければならないうえ、精度の高いクランプ装置が必要であり、設備費が高く付くと云う問題があった。
一方、円周溶接の技術分野に於いては、円筒状のタンク等を外方から溶接して作業性や操作性等を高めるようにした周溶接装置が開発され、特開平8−224693号公報(特許文献1)として公開されている。
即ち、前記周溶接装置は、図示していないが、エアタンクの胴部をその中心軸回りに回転自在に保持する開閉自在なクランプ台と、エアタンクの鏡板を吸着してエアタンクの胴部の端部開口部に押し付け、鏡板と胴部とをその中心軸回りに回転駆動する鏡板取付機構と、胴部の端部開口部を挾持して胴部の端部開口部の形状を保持する開閉自在な環状の形状保持部材と、胴部の端部開口部と鏡板との突合せ部を外方から周溶接する溶接トーチ等から構成されており、エアタンクの胴部をクランプ台に回転自在に保持させた後、胴部の端部開口部を形状保持部材で挾持して胴部の端部開口部の歪を直すと共に、胴部の端部開口部に鏡板取付機構により吸着したエアタンクの鏡板を押し付け、この状態で胴部と鏡板を鏡板取付機構により回転させながら、胴部と鏡板の突合せ部を溶接トーチにより外方から円周溶接するようにしたものである。
然し乍ら、このような構成の周溶接装置を用いてタンクやドラム缶等の溶接を行うと、作業性や操作性等は良くなるものの、加熱中の膨張及び冷却中の収縮によって溶接後に収縮や変形を生じ、製品の仕上り精度を著しく低下させると云う問題があった。即ち、ドラム缶や円筒状のタンクを外方から円周溶接すると、溶接部に比較的大きな「くびれ」が生じることになる。その結果、製品の仕上り精度を著しく低下させ、商品価値を著しく損なうと云う問題があった。特に、前記周溶接装置に於いては、エアタンクの胴部をクランプ装置や形状保持部材により外側から保持するようにしているため、溶接時の熱収縮によって前記「くびれ」がより一層顕著に現れることになる。
特開平8−224693号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、胴体と蓋体又は筒体同士を突き合せて円周方向に溶接する際に、余分な熱を吸収して溶接による熱歪を大幅に抑制すると共に、ビードの溶け落ちや穴あきを防止し、又、胴体と蓋体又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流して溶接部の酸化を防止できるようにした円周溶接用内治具装置及びこれを用いた円周溶接方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、円筒状の胴体と皿状の蓋体又は同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接する際に、前記胴体と蓋体の突合せ部又は二つの筒体の突合せ部を内方から保持する円周溶接用内治具装置であって、前記円周溶接用内治具装置は、胴体と蓋体の突合せ部の内方又は筒体同士の突合せ部の内方に挿入される円盤状のベースと、ベースの外周縁部に配置され、胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接し得ると共に、胴体と蓋体の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流す複数の円弧形状の裏当て治具片から成る縮拡径自在な環状の裏当て治具と、ベースと裏当て治具との間に設けられ、裏当て治具を縮拡径させる駆動部とを備えており、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を円周溶接する際に、裏当て治具を駆動部により拡径させて胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしたことに特徴がある。
本発明の請求項2の発明は、裏当て治具が、ベースの外周縁部に円周方向に等間隔毎に配置された複数の円弧形状の裏当て治具片から構成されており、各裏当て治具片は、円弧形状の本体と、本体の円弧状外周面に本体の厚み方向に一定の隙間の空けて設けられ、胴体と蓋体の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側へシールドガスを流すガス溝を形成すると共に、前記突合せ部近傍の内周面に面接触する銅材により形成された二枚の円弧状のバックバーとから成り、前記二枚のバックバーを本体に交換可能に取り付けたことに特徴がある。
本発明の請求項3の発明は、駆動部が、ベースと裏当て治具との間に介設され、裏当て治具を構成する各裏当て治具片をベースの中心方向へ附勢して裏当て治具を縮径させる複数のスプリングと、ベースに放射状に取り付けられ、各裏当て治具片に形成したベースの径方向に沿うピストン穴に摺動自在に挿入されて前記ピストン穴に作動流体を供給し得る複数のピストンとから成り、各ピストンを通して各裏当て治具片のピストン穴に作動流体を供給することによって、各裏当て治具片を環状に押し拡げて裏当て治具を拡径させ、当該裏当て治具を胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしたことに特徴がある。
本発明の請求項4の発明は、駆動部が、ベースと裏当て治具との間に介設され、裏当て治具を構成する各裏当て治具片をベースの中心方向へ附勢して裏当て治具を縮径させる複数のスプリングと、ベースと各裏当て治具片との間に環状に配設され、作動流体の供給により膨張するチューブとから成り、環状のチューブに作動流体を供給してチューブを膨張させることによって、各裏当て治具片を環状に押し拡げて裏当て治具を拡径させ、当該裏当て治具を胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしたことに特徴がある。
本発明の請求項5の発明は、円筒状の胴体と皿状の蓋体又は同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接する際に、前記突合せ部の内方に請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の円周溶接用内治具装置をセットした後、当該円周溶接用内治具装置の環状の裏当て治具を駆動部により拡径させてその外周面を胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に圧接させ、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を円周溶接用内治具により内方から保持した状態で胴体と蓋体又は筒体同士を円周溶接用内治具装置と一緒に回転させながら、胴体と蓋体の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流しつつ、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を溶接装置により外方から円周方向に溶接するようにしたことに特徴がある。
本発明の円周溶接用内治具装置は、ドラム缶等の胴体と蓋体の突合せ部の内方又は同一内径の二つの筒体同士の突合せ部の内方に挿入される円盤状のベースと、ベースの外周縁部に配置され、胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接し得ると共に、胴体と蓋体の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流す縮拡径自在な環状の裏当て治具と、ベースと裏当て治具との間に設けられ、裏当て治具を縮拡径させる駆動部とから成り、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を外方から円周溶接する際に、環状の裏当て治具を駆動部により拡径させて胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしているため、円周溶接するときに裏当て治具により溶接部が冷却され、溶接部の熱歪が大幅に抑制されると共に、ビードの溶け落ちや穴あきが防止されることになる。
又、本発明の円周溶接用内治具装置は、胴体と蓋体の溶接時又は筒体同士の溶接時に胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を内方から保持するようにしているため、溶接部の熱歪による収縮をより確実に抑制することができると共に、胴体と蓋体又は筒体同士は正確に突き合された状態で確実に保持され、円周溶接する際に位置ずれを起こすことなく接合されることになる。
更に、本発明の円周溶接用内治具装置は、環状の裏当て治具が胴体と蓋体の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側へシールドガスを流すガス溝を備えているため、溶接部の酸化を防止することができる。
そのうえ、本発明の円周溶接用内治具装置は、環状の裏当て治具を構成する円弧状の複数の裏当て治具片が、円弧形状の本体と、本体の円弧状外周面に設けた銅材により形成された二枚の円弧状のバックバーとから成り、前記二枚のバックバーを本体に交換可能に取り付ける構成としているため、長期間の使用によりバックバーのエッジ部分に溶融や腐食が発生してエッジ部分の形状が変化して最適な突合せ溶接が困難になった場合、バックバーのみを新しいバックバーに交換するだけで良い。その結果、裏当て治具全体を交換したりする必要もなく、コストの低減を図れる。又、裏当て治具のバークバーのみを熱伝導率の高い銅材により形成しているため、材料費が高くつくと云うこともない。
加えて、本発明の円周溶接用内治具装置は、環状の裏当て治具をピストン構造の駆動部やチューブ構造の駆動部により拡径させているため、裏当て治具を胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で確実且つ良好に圧接させることができ、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を正確且つ確実に保持することができる。又、環状の裏当て治具を駆動部により縮拡径させているため、裏当て治具の縮拡径を自動で行うことができ、至極便利である。
本発明の円周溶接用内治具装置を用いた円周溶接方法は、胴体と蓋体の突合せ部の内方又は二つの筒体の突合せ部の内方に円周溶接用内治具装置をセットした後、当該円周溶接用内治具装置の環状の裏当て治具を駆動部により拡径させてその外周面を胴体と蓋体の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に圧接させ、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を円周溶接用内治具により内方から保持した状態で胴体と蓋体又は筒体同士を円周溶接用内治具装置と一緒に回転させながら、胴体と蓋体の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流しつつ、胴体と蓋体の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を溶接装置により外方から円周方向に溶接するようにしているため、裏当て治具により溶接部の余分な熱が吸収させて溶接部が冷却され、溶接部の熱歪が大幅に抑制されると共に、ビードの溶け落ちや穴あきが防止されることになる。又、胴体と蓋体又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流しているため、溶接部の酸化を防止することができる。
図1は本発明の実施の形態に係る円周溶接用内治具装置1を用いた円周溶接装置の概略正面図を示し、当該円周溶接装置は、円筒状の胴体Waと皿状の蓋体Wbとを突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接してドラム缶や円筒状の容器を作製するものであり、基台2上に設けた左回転台3と、左回転台3に鉛直回転自在に支持された円盤状の左回転テーブル4と、左回転テーブル4の前面(図1に示す左回転テーブル4の右側面)に取り付けられ、真空吸着により皿状の蓋体Wbを鉛直姿勢で吸着保持する環状の蓋保持治具5と、基台2上に左回転台3と対向状に設けられ、左回転台3に対して進退移動自在な右回転台6と、左回転台3と右回転台6との間の基台2上に昇降自在且つ左回転台3に対して進退移動自在に設けた作業テーブル7と、作業テーブル7上に設けられ、円筒状の胴体Waを水平姿勢で支持する開閉自在な材料受け8と、右回転台6に鉛直回転自在に支持され、材料受け8に支持された胴体Waの一端に当接自在な右回転テーブル9と、右回転台6及び右回転テーブル9の中心部に回転自在且つ摺動自在に挿通支持され、左回転台3に対して進退移動自在な筒状の支持筒10と、支持筒10の先端部(図1に示す支持筒10の左側端部)に取り付けられ、端部同士が突き合された胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を内方から保持する円周溶接用内治具装置1と、胴体Waと蓋体Wbの上方位置に配設され、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を外方から円周溶接する昇降自在な溶接用トーチ11を備えたTIG溶接装置(溶接用トーチ11のみ図示)等から構成されている。
本発明の実施の形態に係る円周溶接用内治具装置1は、円筒状の胴体Waと皿状の蓋体Wbを突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接する際に、前記胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を内方から保持するものである。
即ち、円周溶接用内治具装置1は、図2乃至図6に示す如く、支持筒10の先端部に固定され、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内方に挿入される円盤状のベース12と、ベース12の外周縁部に配置され、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面に面接触状態で圧接し得ると共に、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側にアルゴンガス等のシールドガスを流す縮拡径自在な環状の裏当て治具13と、ベース12と裏当て治具13との間に設けられ、裏当て治具13を縮拡径させる駆動部14とを備えており、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を外方から円周溶接する際に、環状の裏当て治具13を駆動部14により真円状に拡径させて胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させ、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を内方から保持するようにしたものである。
具体的には、前記ベース12は、図7及び図8に示す如く、厚肉の円盤状に形成された小径部12a及び小径部12aの一側面に連設されて小径部12aよりも大径に形成された円板状の大径部12bから成るアルミ合金製のベースプレート12Aと、ベースプレート12Aの小径部12aの他側面にボルト15により固定され、ベースプレート12Aの大径部12bと同じ直径の円板状に形成されたアルミ合金製の外板12Bとから構成されており、ベースプレート12Aの大径部12bの外周縁部と外板の外周縁部との間には、環状の裏当て治具13が収納される環状の収納空間が形成されている。
又、ベースプレート12Aの小径部12aには、小径部12aの中心部から小径部12aの外周面へ向って放射状の圧縮エアー供給通路12cが形成されている。この実施の形態では、圧縮エアー供給通路12cは、小径部12aの中心から小径部12aの外周面へ向って六方向に分かれており、圧縮エアー供給通路12cの入口(小径部12aの中心に形成した開口)に接続した圧縮エアー供給ホース22を介して圧縮エアー供給源(図示省略)に接続されている。
更に、ベースプレート12Aの大径部12bの外周縁部には、アルゴンガス等のシールドガスのガス供給口12dが等角度毎に形成されている。この実施の形態では、ガス供給口12dは、ベースプレート12Aの大径部12bの外周縁部に六つ形成されており、シールドガス供給ホース16を介してシールドガス供給源(図示省略)に接続されている。
前記裏当て治具13は、図3及び図4に示す如く、ベース12の環状の収容空間に円周方向へ等間隔毎に配置された円弧形状の複数の裏当て治具片13′により構成されており、胴体Waと蓋体Wbを溶接する際に、溶接部を冷却して溶接部の熱歪を抑制すると共に、ビードの溶け落ちや穴あきを防止し、又、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側にシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するものである。
各裏当て治具片13′は、図9及び図10に示す如く、円弧形状に形成された厚肉板状のアルミ合金製の本体13Aと、本体13Aの円弧状外周面に本体13Aの厚み方向に一定の隙間を空けて設けられ、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側へシールドガスを流すガス溝13aを形成すると共に、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部近傍の内周面に面接触する二枚の円弧状のバックバー13Bとから成る。
又、本体13Aの中央部分には、ベース12の径方向に沿う先端が閉塞されたピストン穴13bと、ベースプレート12Aに形成したガス供給口12dに連通してガス溝13aにアルゴンガス等のシールドガスを供給するガス通路13cとが夫々形成されている。
更に、二枚のバックバー13Bは、熱伝導性に優れた銅材(無酸素銅)により細幅板状の円弧状に形成されており、本体13Aに円弧状外周面に複数本の皿ビス19により着脱自在に取り付けられ、長期間の使用によりバックバー13Bのエッジ部分に溶融や腐食が発生した場合に交換できるようになっている。
そして、裏当て治具13は、上述した複数の裏当て治具片13′をベース12の環状の収納空間内に円周方向へ等間隔毎に配置することによって環状に構成されており、ベース12に対して摺動自在になっていると共に、後述する駆動部14により縮拡径自在となっている。この実施の形態では、裏当て治具13は、六つの裏当て治具片13′から成り、各裏当て治具片13′のピストン穴13bが六方向に分かれた圧縮エアー供給通路12cの出口(小径部12aの外周面に形成した開口)に夫々対向する状態でベース12の収納空間内に配置されている。
前記駆動部14は、図3、図4及び図6に示す如く、ベース12と裏当て治具13の各裏当て治具片13′との間に介設され、各裏当て治具片13′をベース12の中心方向へ附勢して環状の裏当て治具13を縮径させる複数のスプリング17と、ベース12の小径部12aの外周面に放射状に取り付けられ、各裏当て治具片13′の本体13Aに形成したベース12の径方向に沿うピストン穴13bに摺動自在に挿入されて前記ピストン穴13bに作動流体である圧縮エアーを供給し得る複数のピストン18とから成る。
又、スプリング17は、各裏当て治具片13′がベース12の中心方向へスムースに移動できるように各裏当て治具片13′の両側位置に配設されており、各裏当て治具片13′の本体13Aの両端部に螺着したボルト(又はピン)とベースプレート12Aの大径部12bに螺着したボルト(又はピン)とに係止されている。
更に、ピストン18は、その軸心位置にベース12の圧縮エアー供給通路12cと裏当て治具片13′のピストン穴13bとを連通させる貫通状のエアー通過穴18aが形成されており、ベース12の小径部12aの外周面に形成された圧縮エアー供給通路12cの出口に螺着されている。
従って、前記駆動部14によれば、圧縮エアー供給源から圧縮エアーを圧縮エアー供給ホース22、圧縮エアー供給通路12c及びエアー通過穴18aを通して裏当て治具片13′のピストン穴13bへ供給すると、各裏当て治具片13′がベース12の外方へ移動して環状の裏当て治具13が真円状に拡径することになり(図3参照)、又、圧縮エアーの供給を停止すると、スプリング17の弾性力により各裏当て治具片13′がベース12の中心方向へ移動して環状の裏当て治具13が縮径することになる(図6参照)。
このようにして構成された円周溶接用内治具装置1は、ベースプレート12Aの大径部12bの外側面中心部に形成した凹部12eを支持筒10の先端部へ嵌め込み、ベース12を支持筒10の先端部へボルト15止めすることによって、支持筒10の先端部に鉛直姿勢で固定支持されている(図4参照)。
図11乃至図13は本発明の他の実施の形態に係る円周溶接用内治具装置1を示し、当該円周溶接用内治具装置1は、支持筒10の先端部に固定され、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内方に挿入される円盤状のベース12と、ベース12の外周縁部に配置され、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面に面接触状態で圧接し得ると共に、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側にアルゴンガス等のシールドガスを流す縮拡径自在な環状の裏当て治具13と、ベース12と裏当て治具13との間に設けられ、裏当て治具13を縮拡径させる駆動部14とを備えており、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を外方から円周溶接する際に、環状の裏当て治具13を駆動部14により真円状に拡径させて胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させ、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を内方から保持するようにしたものである。
具体的には、前記ベース12は、図13及び図14に示す如く、厚肉の円盤状に形成されたアルミ合金製の芯金12Cと、芯金12Cの一側面に複数本のボルト15により固定され、芯金12Cよりも大径の円板状に形成されたアルミ合金製の内板12Dと、芯金12Cの他側面に配置されて複数本の連結ボルト20により内板12Dに連結固定され、内板12Dと同じ直径の大きさの環状に形成されたアルミ合金製の外板12Eとから構成されており、内板12Dの外周縁部と外板12Eの外周縁部との間には、環状の裏当て治具13が収納される環状の収納空間が形成されている。
又、芯金12Cの外周面には、作動流体である圧縮エアーの供給により膨張する環状のチューブ21を収納保持する環状の収納溝12fが形成されていると共に、芯金12Cの一部分には、チューブ21の両端部を収納するための矩形状の切欠12gが形成されている(図15参照)。
更に、内板12Dの外周縁部には、アルゴンガス等のシールドガスのガス供給口12dが等角度毎に形成されている。この実施の形態では、ガス供給口12dは、内板12Dの外周縁部に八つ形成されており、シールドガス供給ホース16を介してシールドガス供給源(図示省略)に接続されている。
尚、連結ボルト20は、ベース12の外周縁部に等角度毎に配置されており、後述する裏当て治具13の各裏当て治具片13′に挿通されて各裏当て治具片13′をベース12の径方向へ往復移動自在に案内する役目もする。この実施の形態では、連結ボルト20は、ベース12の外周縁部に等角度で八本配置されている。
前記裏当て治具13は、図12及び図13に示す如く、ベース12の環状の収納空間に円周方向へ等間隔毎に配置された円弧形状の複数の裏当て治具片13′により構成されており、胴体Waと蓋体Wbを溶接する際に、溶接部を冷却して溶接部の熱歪を抑制すると共に、ビードの溶け落ちや穴あきを防止し、又、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側にアルゴンガス等のシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するものである。
各裏当て治具片13′は、図16及び図17に示す如く、円弧形状に形成された厚肉板状のアルミ合金製の本体13Aと、本体13Aの円弧状外周面に本体13Aの厚み方向に一定の隙間の空けて設けられ、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側へシールドガスを流すガス溝13aを形成すると共に、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部近傍の内周面に面接触する二枚の円弧状のバックバー13Bとから成る。
又、本体13Aの中央部分には、ベース12の径方向に延びて連結ボルト20が挿通される長穴13dと、内板12Dに形成したガス供給口12dに連通してガス溝13aにアルゴンガス等のシールドガスを供給するガス通路13cとが夫々形成されている。
更に、二枚のバックバー13Bは、熱伝導性に優れた銅材(無酸素銅)により細幅板状の円弧状に形成されており、本体13Aに円弧状外周面に複数本の皿ビス19により着脱自在に取り付けられ、長期間の使用によりバックバー13Bのエッジ部分に溶融や腐食が発生した場合に交換できるようになっている。
そして、裏当て治具13は、上述した複数の裏当て治具片13′をベース12の環状の収納空間内に円周方向へ等間隔毎に配置することによって環状に構成されており、ベース12に対して摺動自在になっていると共に、後述する駆動部14により縮拡径自在となっている。この実施の形態では、裏当て治具13は、八つの裏当て治具片13′から成り、各裏当て治具片13′の長孔13dに連結ボルト20が夫々挿通された状態でベース12の収納空間内に配置されている。
前記駆動部14は、図12及び図13に示す如く、ベース12と裏当て治具13の各裏当て治具片13′との間に介設され、各裏当て治具片13′をベース12の中心方向へ附勢して環状の裏当て治具13を縮径させる複数のスプリング17と、ベース12の芯金12Cと各裏当て治具片13′との間に環状に配設され、作動流体である圧縮エアーの供給により膨張する環状のチューブ21とから成る。
又、スプリング17は、各裏当て治具片13′がベース12の中心方向へスムースに移動できるように各裏当て治具片13′の両側位置に配設されており、各裏当て治具片13′の本体13Aの両端部に螺着したボルト(又はピン)とベースプレートAの大径部12bに螺着したボルト(又はピン)とに係止されている。
更に、チューブ21は、ベース12の芯金12Cの収納溝12eに環状に巻き回されており、チューブ21の両端部に接続した圧縮エアー供給ホース22を介して圧縮エアー供給源(図示省略)に接続されている。
従って、前記駆動部14によれば、圧縮エアー供給源から圧縮エアーを圧縮エアー供給ホース22によりチューブ21へ供給してチューブ21を膨張させると、各裏当て治具片13′が連結ボルト20に案内されながらベース12の外方へ移動して環状の裏当て治具13が真円状に拡径することになり(図12参照)、又、圧縮エアーの供給を停止すると、スプリング17の弾性力により各裏当て治具片13′がベース12の中心方向へ移動して環状の裏当て治具13が縮径することになる。
このようにして構成された円周溶接用治具装置1は、ベース12(芯金12C)の外側面中心部に形成した凹部12eを支持筒10の先端部へ嵌め込み、ベース12を支持筒10の先端部へボルト15止めすることによって、支持筒10の先端部に鉛直姿勢で固定支持されている。
尚、前記円周溶接用内治具装置1には、直径の異なる数種類のドラム缶を作製することができるように数種類の大きさの円周溶接用内治具装置1が用意されている。
次に、上述した円周溶接用内治具装置1を用いた円周溶接装置によりステンレス製の円筒状の胴体Waと同じくステンレス製の皿状の蓋体Wbを円周溶接してドラム缶を作製する場合について説明する。
尚、胴体Wa及び蓋体Wbには、厚みが0.8mm〜1.5mm程度のステンレスや鋼板等が使用されている。又、溶接電流、アーク長さ、胴体Wa及び蓋体Wbの回転速度、シールドガスの供給量、タングステン電極棒の先端形状等の溶接条件は、胴体Wa及び蓋体Wbの材質、板厚等に応じて最適の条件下に設定されていることは勿論である。
先ず、蓋体Wbを蓋保持治具5に真空吸着により保持させると共に、胴体Waを材料受け8にセットして保持させた後、作業テーブル7を上昇させて材料受け8に保持された胴体Waを蓋体Wbに対向させる。
次に、支持筒10を前進させてその先端部に取り付けた円周溶接用内治具装置1の一部を蓋体Wbの内方へ位置させると共に、胴体Waを手動により蓋体Wb側へスライドさせて胴体Waの端部を蓋体Wbの端部に近接させる。
引き続き、円周溶接用内治具装置1の環状の裏当て治具13を駆動部14により真円状に拡径させて胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面近傍へ面接触状態で圧接させ、この状態で右回転台6を前進させて右回転テーブル9により胴体Waを蓋体Wb側へ押圧し、胴体Waの端部を蓋体Wbの端部に密着させる。
このとき、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を内方から保持するようにしているため、胴体Waと蓋体Wbは正確に突き合された状態で確実に保持される。
その後、材料受け8が胴体Waを開放して作業テーブル7が下降し、この状態で溶接装置と左回転テーブル4及び右回転テーブル9が作動して胴体Waと蓋体Wbの突合せ部が外方から円周方向に溶接される。
即ち、TIG溶接装置の溶接用トーチ11が下降してアークを発生させると共に、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側に環状の裏当て治具13によりシールドガスを供給しつつ、左回転テーブル4及び右回転テーブル9により胴体Waと蓋体Wbが一定の速度で同期的に同じ方向へ回転する。これによって、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部が外方から円周溶接される(図18及び図19参照)。
このとき、裏当て治具13を駆動部14により真円状に拡径させて胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させているため、円周溶接するときに裏当て治具13により溶接部が冷却され、溶接部の熱歪が大幅に抑制されると共に、ビードの溶け落ちや穴あきが防止されることになる。然も、胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を内方から保持するようにしているため、溶接部の熱歪による収縮をより確実に抑制することができる。更に、裏当て治具13から胴体Waと蓋体Wbの突合せ部の内周面側へシールドガスを流しているため、溶接部の酸化を防止することができる。
そして、胴体Waと蓋体Wbの円周溶接が終了すれば、左回転テーブル4及び右回転テーブル9の回転が停止されると共に、アーク及びシールドガスがストップされてTIG溶接装置の溶接用トーチ11が元の位置へ復帰する。
その後、作業テーブル7が上昇して材料受け8に胴体Wa及び蓋体Wbが保持された後、環状の裏当て治具13が縮径すると共に、円周溶接用内治具装置1及び右回転台6が後退して円周溶接用内治具装置1を胴体Wa及び蓋体Wb内から引き抜く。
最後に、蓋体Wbを蓋保持治具5から手作業により引き抜き、作業テーブル7を下降させて材料受け8を開放して材料受け8から胴体Wa及び蓋体Wbを取り出す。
そして、円周溶接する胴体Waと蓋体Wbの直径が変わった場合には、蓋保持治具5と円周溶接用内治具装置1を胴体Waと蓋体Wbの直径に対応する大きさのものに取り替える。これにより、大きさの異なるドラム缶を作製することができる。
尚、上記の実施の形態に於いては、円筒状の胴体Waと皿状の蓋体Wbを突き合せてその突合せ部を円周溶接用内治具装置1により内方から保持し、この状態で胴体Waと蓋体Wbの突合せ部を外方から円周溶接するようにしたが、他の実施の形態に於いては、同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を円周溶接用内治具装置1により内方から保持し、この状態で二つの筒体の突合せ部を外方から円周方向に溶接するようにしても良い。
本発明の実施の形態に係る円周溶接用内治具装置を用いた円周溶接装置の概略正面図である。 本発明の実施の形態に係る円周溶接用内治具装置を示し、裏当て治具が拡径した状態の円周溶接用内治具装置の正面図である。 ベースの外板を外した円周溶接用内治具装置を示し、裏当て治具が拡径した状態の円周溶接用内治具装置の側面図である。 裏当て治具が拡径した状態の円周溶接用内治具装置の縦断面図である。 裏当て治具が縮径した状態の円周溶接用内治具装置の正面図である。 ベースの外板を外した円周溶接用内治具装置を示し、裏当て治具が縮径した状態の円周溶接用内治具装置の側面図である。 ベースの正面図である。 ベースのベースプレートを示し、(A)はベースプレートの側面図、(B)はベースプレートの縦断面図である。 裏当て治具の側面図である。 裏当て治具の裏当て治具片を示し、(A)は裏当て治具片の平面図、(B)は裏当て治具片の正面図、(C)は裏当て治具片の縦断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る円周溶接用内治具装置を示し、裏当て治具が拡径した状態の円周溶接用内治具装置の正面図である。 ベースの外板を外した円周溶接用内治具装置を示し、裏当て治具が拡径した状態の円周溶接用内治具装置の側面図である。 裏当て治具が拡径した状態の円周溶接用内治具装置の縦断面図である。 ベースの正面図である。 ベースの芯金を示し、(A)は芯金の側面図、(B)は芯金の縦断面図である。 裏当て治具の側面図である。 裏当て治具の裏当て治具片を示し、(A)は裏当て治具片の平面図、(B)は裏当て治具片の正面図、(C)は裏当て治具片の縦断面図である。 図2に示す円周溶接用内治具装置を用いて胴体と蓋体を円周溶接する状態の縦断面図である。 図11に示す円周溶接用内治具装置を用いて胴体と蓋体を円周溶接する状態の縦断面図である。
符号の説明
1は円周溶接用内治具装置、12はベース、13は裏当て治具、13′は裏当て治具片、13Aは本体、13Bはバックバー、13aはガス溝、13bはピストン穴、14は駆動部、17はスプリング、18はピストン、21はチューブ、Waは胴体、Wb蓋体。

Claims (5)

  1. 円筒状の胴体(Wa)と皿状の蓋体(Wb)又は同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接する際に、前記胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部又は二つの筒体の突合せ部を内方から保持する円周溶接用内治具装置(1)であって、前記円周溶接用内治具装置(1)は、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内方又は筒体同士の突合せ部の内方に挿入される円盤状のベース(12)と、ベース(12)の外周縁部に配置され、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接し得ると共に、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流す複数の円弧形状の裏当て治具片(13′)から成る縮拡径自在な環状の裏当て治具(13)と、ベース(12)と裏当て治具(13)との間に設けられ、裏当て治具(13)を縮拡径させる駆動部(14)とを備えており、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を円周溶接する際に、裏当て治具(13)を駆動部により拡径させて胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしたことを特徴とする円周溶接用内治具装置。
  2. 裏当て治具(13)は、ベース(12)の外周縁部に円周方向に等間隔毎に配置された複数の円弧形状の裏当て治具片(13′)から構成されており、各裏当て治具片(13′)は、円弧形状の本体(13A)と、本体(13A)の円弧状外周面に本体(13A)の厚み方向に一定の隙間を空けて設けられ、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側へシールドガスを流すガス溝(13a)を形成すると共に、前記突合せ部近傍の内周面に面接触する銅材により形成された二枚の円弧状のバックバー(13B)とから成り、前記二枚のバックバー(13B)を本体(13A)に交換可能に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の円周溶接用内治具装置。
  3. 駆動部(14)は、ベース(12)と裏当て治具との間に介設され、裏当て治具(13)を構成する各裏当て治具片(13′)をベース(12)の中心方向へ附勢して裏当て治具(13)を縮径させる複数のスプリング(17)と、ベース(12)に放射状に取り付けられ、各裏当て治具片(13′)に形成したベース(12)の径方向に沿うピストン穴(13b)に摺動自在に挿入されて前記ピストン穴(13b)に作動流体を供給し得る複数のピストン(18)とから成り、各ピストン(18)を通して各裏当て治具片(13′)のピストン穴(13b)に作動流体を供給することによって、各裏当て治具片(13′)を環状に押し拡げて裏当て治具(13)を拡径させ、当該裏当て治具(13)を胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の円周溶接用内治具装置。
  4. 駆動部(14)は、ベース(12)と裏当て治具(13)との間に介設され、裏当て治具(13)を構成する各裏当て治具片(13′)をベース(12)の中心方向へ附勢して裏当て治具(13)を縮径させる複数のスプリング(17)と、ベース(12)と各裏当て治具片(13′)との間に環状に配設され、作動流体の供給により膨張するチューブ(21)とから成り、環状のチューブ(21)に作動流体を供給してチューブ(21)を膨張させることによって、各裏当て治具片(13′)を環状に押し拡げて裏当て治具(13)を拡径させ、当該裏当て治具(13)を胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に面接触状態で圧接させるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の円周溶接用内治具装置。
  5. 円筒状の胴体(Wa)と皿状の蓋体(Wb)又は同一径の二つの筒体同士を突き合せてその突合せ部を外方から円周方向に溶接する際に、前記突合せ部の内方に請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の円周溶接用内治具装置(1)をセットした後、当該円周溶接用内治具装置(1)の環状の裏当て治具(13)を駆動部(14)により拡径させてその外周面を胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面又は筒体同士の突合せ部の内周面に圧接させ、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を円周溶接用内治具(1)により内方から保持した状態で胴体(Wa)と蓋体(Wb)又は筒体同士を円周溶接用内治具装置(1)と一緒に回転させながら、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部の内周面側又は筒体同士の突合せ部の内周面側にシールドガスを流しつつ、胴体(Wa)と蓋体(Wb)の突合せ部又は筒体同士の突合せ部を溶接装置により外方から円周方向に溶接するようにしたことを特徴とする円周溶接用内治具装置を用いた円周溶接方法。
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