JP2008250204A - 撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質の劣化を軽減し、高画質な撮影画像を得ることができる撮影装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1の孔が設けられた筐体と、筐体内に収容された、被写体光が通過する光学部材を支持する、第1の孔に連通する第2の孔が設けられた光学ホルダと、筐体に固定された、光学部材を通過してきた被写体光を捉えて画像信号を生成する撮像部と、第1の孔を貫通して第2の孔に螺入されることにより、筐体に光学ホルダを固定するねじとを備え、ねじが嵌入される前の状態において、第2の孔の中心が第1の孔の中心に対して所定のずれ方向にずれたものであり、光学部材の光軸も撮像部の中心からずれ方向にずれたものである。
【選択図】 図5
【解決手段】第1の孔が設けられた筐体と、筐体内に収容された、被写体光が通過する光学部材を支持する、第1の孔に連通する第2の孔が設けられた光学ホルダと、筐体に固定された、光学部材を通過してきた被写体光を捉えて画像信号を生成する撮像部と、第1の孔を貫通して第2の孔に螺入されることにより、筐体に光学ホルダを固定するねじとを備え、ねじが嵌入される前の状態において、第2の孔の中心が第1の孔の中心に対して所定のずれ方向にずれたものであり、光学部材の光軸も撮像部の中心からずれ方向にずれたものである。
【選択図】 図5
Description
本発明は、被写体を撮影する撮影装置に関する。
近年、携帯電話などの小型機器に、被写体を撮影する撮影装置を内蔵することが広範に行われている。日ごろから常に携帯している小型機器に撮影装置が備えられることによって、デジタルカメラやビデオカメラを持ち運ぶ手間をかけずに、いつでも手軽に撮影を行うことができる。また、これらの小型機器には、無線や赤外線などを使ったデータ通信機能が予め搭載されていることが一般的であり、撮影した撮影画像をその場ですぐに他の携帯電話やパーソナルコンピュータなどに送ることができるという利点もある。
しかし、携帯電話などといった小型機器に内蔵される撮影装置は、通常のデジタルカメラと比較してかなり小型なために、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子やMOS(Metal Oxide Semiconductor)撮像素子(以下、これらを「撮像素子」と総称する)、レンズ、およびモータ等の大きさや、それらを収納するスペースが大幅に制限される。このため、これらの小型機器は、デジタルカメラの代替機器として用いられるには撮影機能や撮影画像の画質等が不十分であり、メモ替わりに画像を得る場合や、携帯電話等の待ち受け画面用の画像を得る場合などのように、高画質を要求されない撮影用に用途が限定されることが多い。
これらの点に関し、近年では、画素数の多い小型の撮像素子や、これに対応した小型レンズなどが開発されてきており、小型機器を使って撮影される撮影画像の高画質化が急速に進んでいる。また、通常サイズのデジタルカメラでは、レンズを駆動するモータとして、磁場によってロータを回転させる電磁モータが利用されることが一般的であるが、電磁モータは消費電力が大きく、比較的大型であるため、小型化および軽量化が求められている携帯電話などに搭載することは困難である。この点に関し、特許文献1および特許文献2には、電磁モータの替わりに、小型で省電力な圧電素子を使ってレンズを移動させる撮影装置について記載されている。
図1は、圧電素子を使ってレンズを移動させる撮影装置の一例を示す図である。
撮影装置1は、携帯電話機などに搭載されるものであり、筐体10内に、レンズホルダ20、レンズ40、レンズ駆動部50が収容されており、筐体10の、レンズ40の後方に撮像素子30が嵌め込まれている。
レンズ駆動部50は、電圧の印加を受けて伸縮する圧電素子51と、圧電素子51に取り付けられ、レンズ40が押し付けられたガイド棒52とで構成されている。
レンズホルダ20には、レンズ40の光軸方向に延びたガイド孔21が設けられており、このガイド孔21にガイド棒52が貫通されることによってガイド棒52の位置を規制し、レンズ40を間接的に保持している。また、レンズホルダ20は、ねじ60によって筐体10に固定されている。
撮像素子30は、レンズ40の光軸上に固定されており、レンズ40を通過してきた被写体光を捉えて画像信号を生成する。
圧電素子51に鋸状電圧を印加すると、圧電素子51が伸縮して、ガイド棒52も伸縮方向に移動する。レンズ40は、ガイド棒52がゆっくり移動すると、摩擦によってガイド棒52とともに移動し、ガイド棒52が高速に移動すると、レンズ40の質量の慣性によって同じ位置に留まる。圧電素子に鋸状電圧を繰り返し印加することによって、レンズ40を細かなピッチで間欠的に移動させることができる。
このように、圧電素子を利用することによって、電磁モータよりも少ない電力でレンズを駆動することができ、さらに、撮影装置の軽量化や、レンズ駆動の静音化を図ることができる。
特開2004−294759号公報
特開2004−294580号公報
しかし、小型の撮影装置1では、ねじ60が筐体10に対して傾いて螺入されてしまうことが多い。その結果、筐体10とレンズホルダ20との位置がずれてしまい、ガイド棒52の軸方向が傾いて、筐体10に固定された撮像素子30の中心と、ガイド棒52に押し付けられているレンズ40の光軸とがずれてしまう。このねじ60の傾き方向は、作業員の利き手、機械のクセ、ねじ孔が設けられている位置、撮影装置1の大きさなどによって変わってしまうため、撮影装置1を組み立てた後で撮像素子30の中心とレンズ40の光軸との位置ずれを補正することは困難である。さらに、小型のレンズ40や撮像素子30が用いられた小型機器用の撮影装置1では、通常サイズのデジタルカメラと比べて、撮像素子30とレンズ40の光軸との位置ずれの影響が大きく表れてしまい、撮影画像の画質が大きく劣化してしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、画質の劣化を軽減し、高画質な撮影画像を得ることができる撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の撮影装置は、第1の孔が設けられた筐体と、
筐体内に収容された、被写体光が通過する光学部材を支持する、第1の孔に連通する第2の孔が設けられた光学ホルダと、
筐体に固定された、光学部材を通過してきた被写体光を捉えて画像信号を生成する撮像部と、
第1の孔を貫通して第2の孔に螺入されることにより、筐体に光学ホルダを固定するねじとを備え、
ねじが嵌入される前の状態において、第2の孔の中心が第1の孔の中心に対して所定のずれ方向にずれたものであり、光学部材の光軸も撮像部の中心からずれ方向にずれたものであることを特徴とする。
筐体内に収容された、被写体光が通過する光学部材を支持する、第1の孔に連通する第2の孔が設けられた光学ホルダと、
筐体に固定された、光学部材を通過してきた被写体光を捉えて画像信号を生成する撮像部と、
第1の孔を貫通して第2の孔に螺入されることにより、筐体に光学ホルダを固定するねじとを備え、
ねじが嵌入される前の状態において、第2の孔の中心が第1の孔の中心に対して所定のずれ方向にずれたものであり、光学部材の光軸も撮像部の中心からずれ方向にずれたものであることを特徴とする。
小型の撮影装置を組み立てるのにあたり、筐体に設けられた孔と、筐体内に収容された光学ホルダの孔にねじを螺入すると、ねじが傾いて筐体と光学ホルダとの位置がずれてしまうことが多く、ねじの傾きの方向は、作業員の利き手や、孔の位置や、撮影装置の大きさなどによって変化してしまって、予測することが困難である。しかし、光学ホルダの孔の中心を筐体の孔の中心に対して所定のずれ方向にずらしておくと、それらの孔をねじで固定する際に、筐体の孔が光学ホルダの孔に向けて引っ張られ、筐体がずれ方向に移動することがわかった。
本発明の撮影装置によると、光学ホルダに設けられた第2の孔の中心が筐体に設けられた第1の孔の中心に対して所定のずれ方向にずれているため、それらの孔をねじ留めすると、作業員の利き手や孔の位置などに関わらず、筐体がずれ方向に移動する。また、光学部材の光軸は撮像部の中心に対して予めずれ方向にずれているため、筐体と光学ホルダとをねじ留めすると、筐体に固定された撮像部の中心がずれ方向に移動し、光学ホルダに保持された光学部材の光軸の位置と揃うこととなる。このため、撮像部の中心と光学部材の光軸の位置とを合わせることができ、画質の劣化を軽減して、高画質な撮影画像を得ることができる。
また、本発明の撮影装置において、上記光学部材は、駆動力を受けて移動するものであり、
上記光学部材に駆動力を印加する駆動部を備えたことが好ましい。
上記光学部材に駆動力を印加する駆動部を備えたことが好ましい。
本発明の撮影装置によると、光学部材の光軸と撮像部の中心の位置とを合わせて光学部材を移動させることができ、高精度なオートフォーカス機能やズーム機能を実現することができる。
また、本発明の撮影装置において、上記駆動部は、光学部材に直接または間接的に摩擦係合するガイド棒と、ガイド棒を光学部材の光軸方向に移動させる駆動素子とを備えたものであり、
上記光学ホルダは、ガイド棒が貫通する貫通孔が設けられるとともに、貫通孔によってガイド棒の位置を規制することにより、光学部材を間接的に保持するものであり、
ねじが嵌入される前の状態において、光学ホルダは、光学部材を、光学部材の光軸が撮像部の中心からずれ方向にずれた位置に保持するものであることが好ましい。
上記光学ホルダは、ガイド棒が貫通する貫通孔が設けられるとともに、貫通孔によってガイド棒の位置を規制することにより、光学部材を間接的に保持するものであり、
ねじが嵌入される前の状態において、光学ホルダは、光学部材を、光学部材の光軸が撮像部の中心からずれ方向にずれた位置に保持するものであることが好ましい。
ガイド棒の位置が光学ホルダによって規制されることによって、光学部材の移動方向を光学ホルダの向きに合わせることができ、光学部材を光軸方向に精度良く移動させることができる。
また、本発明の撮影装置において、上記駆動素子は、電圧の印加を受けて伸縮する圧電素子であることが好適である。
この好適な撮影装置によると、撮影装置の大型化を抑え、省電力に光学部材を移動させることができる。
また、本発明の撮影装置において、上記ガイド棒を光学部材に向けて押し付ける付勢部材を備えたことが好ましい。
ガイド棒が光学部材に向けて押し付けられることによって、光学部材の移動方向を確実に案内することができるとともに、光学部材を効率よく移動させることができる。
本発明によれば、画質の劣化を軽減し、高画質な撮影画像を得ることができる撮影装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の一実施形態が適用された携帯電話の外観斜視図である。
図2(A)には、携帯電話100の前面図が示されている。携帯電話100の前面には、メニュー画面や、撮影画像などが表示される液晶パネル101、内部にスピーカ(図3参照)が配備され、スピーカから発せられる音声を放つための送話口102、電話局を介して音声やメールなどのデータを送受信するための第1アンテナ103a、各種機能の選択や、撮影を行う際のシャッタボタンとして使用される選択ボタン104、電話番号を入力するためのプッシュボタン105、内部にマイクロフォン(図3参照)が配備され、声をマイクロフォンに伝えるための受話口106、ユーザが入力した電話番号などを確定する確定ボタン107、電源ボタン108、および電話局を介さずに、近距離用の無線通信によって画像やアドレス情報などを送受信するための第2アンテナ109aが備えられている。
図2(B)には、携帯電話100の背面図が示されている。携帯電話100の背面には、撮影レンズ100aが嵌め込まれている。
図3は、携帯電話100のブロック図である。
携帯電話100の内部には、撮影装置200、CCD112、A/D(Analog/Degital)変換部113、マイクロフォン121、スピーカ122、インタフェース部120、第1アンテナ103a、第1送受信部103、入力コントローラ130、画像信号処理部140、ビデオエンコーダ150、画像表示装置160、第2アンテナ109a、第2送受信部109、メモリ170、CPU180、メディアコントローラ190、および図1に示す選択ボタン104やプッシュボタン105などといった各種スイッチ181が具備されており、さらに、記録メディア190aが接続されている。撮影装置200は、本発明の撮影装置の一実施形態に相当し、CCD112は、本発明にいう撮像部の一例に相当する。
CPU180は、図3に示す携帯電話100の各種要素に処理の指示を伝えて、各種要素を制御する。例えば、撮影を行う撮影モードが設定された状態で図2の選択ボタン104が押下されると、CPU180から図3に示す各種要素に指示が与えられ、撮影が開始される。
撮影装置200には、図2(B)にも示す撮影レンズ100aや、CCD112で受光される被写体光の光量を調整するアイリス111などが備えられている。尚、本来、撮影装置200には複数のレンズが配備されるが、この図3では、それら複数のレンズを撮影レンズ100aとして模式的に示している。撮影装置200については、後で詳しく説明する。
図2(A)の選択ボタン104が押下されて撮影が開始されると、CCD112は、撮影レンズ100aおよびアイリス111を通ってきた被写体光を受光して、被写体光に基づく被写体像をアナログ信号である被写体信号として読み取る。CCD112で生成された被写体信号は、A/D変換部113でデジタルの撮影画像データに変換される。変換後の撮影画像データは、入力コントローラ130を介して画像信号処理部140に送られる。
画像信号処理部140では、画像データにRGBレベルの調節、ガンマ調整等といった画像処理が施され、さらに、画像処理後の画像データに圧縮処理が施される。圧縮後の画像データは、一旦メモリ170に送られる。
メモリ170には、この携帯電話100内で実行されるプログラムが記憶されたり、中間バッファとして用いられる記録速度が高速なSDRAM、各種メニュー画面用のデータや、ユーザの設定内容などが記憶されたデータ保存用のメモリであるSRAM、圧縮された画像データが記憶されるVRAMが含まれている。VRAMは、複数領域に分割されており、画像データが複数領域に順番に記憶され、記憶された画像データはビデオエンコーダ150やメディアコントローラ190に順次に読み出される。
ビデオエンコーダ150は、CPU180からの指示に従って、メモリ170から圧縮後の画像データを取得し、圧縮後の画像データを、液晶パネル101で表示できるデータ形式に変換する。変換後の画像データは画像表示装置160に送られ、画像表示装置160によって、画像データが表す画像が液晶パネル101に表示される。メディアコントローラ190は、メモリ170に記憶された圧縮後の画像データを記録メディア190aへ記録したり、記録メディア190aに記録された画像データを読み出すためのものである。
また、図2(A)に示すプッシュボタン105を使って電話番号が入力され、確定ボタン107が押下されると、電話番号が設定されて相手装置との通信が開始される。このとき、携帯電話100の電話番号や入力された電話番号などの通信情報がCPU180から第1送受信部103に伝えられ、通信情報が電波に変換されてアンテナ103aに伝えられ、アンテナ103aから電波が発せられる。第1アンテナ103aから発せられた電波は、建物や電柱などといった各所に設けられている共同アンテナ(図示しない)を介して電話局に伝わり、電話局で、指定された電話番号が割り当てられた相手装置との接続が確立される。
相手装置との接続が確立すると、ユーザが携帯電話100に向けて発した声が、マイクロフォン121で集音され、集音された声がインタフェース部120で音声データを表わす電波に変換されて、第1送受信部103の第1アンテナ103aによって相手装置に送信される。また、第1アンテナ103aを介して受信された音声用の電波は、インタフェース部120で音声データに変換され、スピーカ122から音声として発せられる。第1送受信部103、第1アンテナ103aでは、音声データだけではなく、電話番号の代わりにメールアドレスを使ってメールを表わすメールデータも送受信される。第1アンテナ103aで受信されて、第1送受信部103でデジタル化されたメールデータは、入力コントローラ130によってメモリ170に記憶される。
また、この携帯電話100には、電話局を介して他の携帯電話などといった相手装置と通信するための通信インタフェース(第1送受信部103、第1アンテナ103a)とは別に、電話局を介さずに、近距離用の無線通信によって通信するための無線通信インタフェース(第2送受信部109、第2アンテナ109a)も備えられている。近距離無線通信用の通信インタフェースとしては、赤外線通信やブルートゥース(Bluetooth)などを適用することができる。本実施形態では、通信インタフェースとして赤外線通信が適用されており、他の携帯電話などから直接送信されてきた赤外線が第2アンテナ109aで受信されると、その受信された赤外線に基づく電気信号が第2送受信部109でピックアップされて、デジタルのデータに変換される。逆に、外部装置にデータを送信するときには、第2送受信部109にデータが伝えられ、そのデータが第2送受信部109で電波に変換されて、第2アンテナ109aから発せられる。
この第2アンテナ109aで画像を表わす赤外線が受信されると、第2送受信部109では赤外線に基づく電気信号が画像データに変換される。変換された画像データは、撮影画像データと同様にして、画像表示装置160に送られて画像データが表わす画像が液晶パネル101に表示されたり、メディアコントローラ190を介して記録メディア190aに記録される。
携帯電話100は、基本的には以上のように構成されている。
続いて、撮影装置200について詳しく説明する。
図4は、撮影装置200の分解斜視図である。
以下では、図の左下から被写体光が撮影装置200内に入射するものとして説明し、図の左下を前、図の右上を後と称して説明する。
撮影装置200は、外装カバー210と後カバー220と下カバー213との間の空間内に、前方から順に、シャッタユニット230、レンズバレル240、レンズホルダ250、およびレンズ駆動部260などが収容されている。外装カバー210、後カバー220、および下カバー213を合わせたものは、本発明にいう筐体の一例に相当する。
後カバー220は、背面に、図3に示すCCD112が取り付けられており、前面には、画像形成に不要で発熱の元となる赤外線をカットするIRカットフィルタ221が取り付けられている。
レンズ駆動部260は、電圧の印加を受けて伸縮する圧電素子260aと、圧電素子260aの伸縮に伴って前後方向に移動するガイド棒260bとで構成されている。レンズ駆動部260は、本発明にいう駆動部の一例にあたり、圧電素子260aは、本発明にいう駆動素子の一例にあたるとともに、本発明にいう圧電素子の一例にも相当し、ガイド棒260bは、本発明にいうガイド棒の一例に相当する。
レンズバレル240は、内部に図3に示す撮影レンズ100aが収容されており、上部と下部それぞれにV溝240a,240bが設けられている。レンズバレル240は、本発明にいう光学部材の一例に相当する。
シャッタユニット230は、図3に示すアイリス111が内蔵されており、ねじ244によってレンズホルダ250に固定されている。
外装カバー210には、ねじ290が螺入されるねじ孔210aと、ガイド棒260bが貫通するガイド孔250bが設けられており、前面には、撮影装置200内にゴミ等が入り込んでしまう不具合を回避するための前面カバー211とカバーガラス212が貼り付けられている。ねじ孔210aは、本発明にいう第1の孔の一例に相当する。
レンズホルダ250には、外装カバー210のねじ孔210aに連通するねじ孔250aと、ガイド棒260bが貫通するガイド孔250bとが設けられており、側面に、レンズ位置検出用のセンサ270と検出回路280が取り付けられている。レンズホルダ250は、本発明にいう光学ホルダの一例にあたり、ねじ孔250aは、本発明にいう第2の孔の一例に相当する。
撮影装置200を組み立てる際には、まず、外装カバー210にトップカバー211とカバーガラス212が貼り付けられ、レンズホルダ250の側面にセンサ270と検出回路280が取り付けられ、シャッタユニット230がレンズバレル240に固定される。
次に、レンズバレル240の上側のV溝240aとレンズホルダ250のロッド穴250cに回転止めのロッド251が嵌め込まれる。また、駆動ホルダ262が後カバー220の貫通孔220aに嵌め込まれ、レンズ駆動部260が駆動ホルダ262に保持される。この時点で、レンズ駆動部260は、後端が後カバー220に対して固定されている。
続いて、レンズバレル240の下側のV溝240bに第1のプレート242が装着され、レンズ駆動部260のガイド棒260bが、間にシリコンゴム261を挟んでレンズホルダ250のガイド孔250bに挿し込まれるとともに、第1のプレート242を間に挟んでレンズバレル240のV溝240bに嵌め込まれる。さらに、第1のプレート242との間にガイド棒260bを挟んで第2のプレート243が装着され、その第2のプレート243を上方向に付勢する板ばね241が装着される。第1のプレート242および第2のプレート243がガイド棒260bを挟みこみ、板ばね241が第1のプレート242および第2のプレート243をガイド棒260bに向けて付勢することによって、第1のプレート242および第2のプレート243はガイド棒260bに摩擦係合されている。板ばね241は、本発明にいう付勢部材の一例に相当する。この時点で、レンズ駆動部260のガイド棒260bは、レンズホルダ250によって位置が規制されており、ガイド棒260bを介して、レンズバレル240はレンズホルダ250によって間接的に支持されている。
ガイド棒260bの先端は、外装カバー210のガイド孔210bに挿し込まれる。ガイド孔210bは、ガイド棒260bの外形よりも大きく形成されており、ガイド棒260bの位置や移動を妨げないように設計されている。
最後に、外装カバー210のねじ孔210aとレンズホルダ250のねじ孔250aにねじ290が螺入されて、レンズホルダ250が外装カバー210に固定され、後カバー220と下カバー213が外装カバー210に接着される。
以上のようにして撮影装置200が組み立てられる。
カバーガラス212を通って入射してきた被写体光は、シャッタユニット230、レンズバレル240、およびIRカットフィルタ221を通って、後カバー220の背面に取り付けられたCCD112で受光される。尚、オートフォーカス機能やズーム機能を実行する際には、図3に示すCPU180によって圧電素子260aに鋸状電圧が印加され、圧電素子260aが伸縮される。圧電素子260aがゆっくりと伸縮すると、ガイド棒260bがレンズホルダ250のガイド孔250bに沿ってゆっくりと移動し、ガイド棒260bと間接的に摩擦係合したレンズバレル240がガイド棒260bとともに移動する。また、圧電素子260aが高速に伸縮すると、ガイド棒260bも高速に移動するが、レンズバレル240は質量の慣性によって同じ位置に留まる。圧電素子260aに鋸状電圧を繰り返し印加することによって、レンズバレル240を細かなピッチで間欠的に移動させることができ、消費電力を抑えてオートフォーカス機能やズーム機能を実現することができる。
ところで、ガイド棒260bおよびレンズバレル240は、レンズホルダ250によって位置が規制されており、CCD112および駆動部160の後端は、後カバー220によって保持されており、後カバー220は、外装カバー210に接着されている。このため、レンズホルダ250と外装カバー210の相対位置がずれてしまうと、レンズバレル240内に収容された撮影レンズ100aの光軸がCCD112に対して傾いてしまい、撮影画像の画質が劣化してしまう。本実施形態の撮影装置200では、外装カバー210のねじ孔210aとレンズホルダ250のねじ孔250a、およびCCD112の中心位置とレンズバレル240の光軸とを予めずらしておくことによって、このような不具合の回避が図られている。
図5は、外装カバー210とレンズホルダ250の位置関係を示す図である。
図5(A)には、ねじ290が螺入される前の外装カバー210とレンズホルダ250との位置関係が示されている。
図5(A)に示すように、レンズホルダ250に設けられたねじ孔250aの中心軸Q1は、外装カバー210に設けられたねじ孔210aの中心軸P1に対して、図の右下方向にずれている。
また、レンズホルダ250のガイド孔250bは、外装カバー210のガイド孔210bに対して右下方向にずれた位置に設けられており、ガイド棒260bは、後端側が間接的に後カバー220に保持され、先端側がレンズホルダ250のガイド孔250bに貫通することによって、軸Q2が外装カバー210のガイド孔210bの中心軸P2に対して右下方向に傾いている。その結果、レンズバレル240に収容された撮影レンズ100aの中心O´も、後カバー220に装着されたCCD112の中心Oに対して右下方向にずれることとなり、すなわち、撮影レンズ100aの光軸がCCD112の中心Oに対して右下方向にずれている。
図5(B)には、ねじ290が螺入された後の外装カバー210とレンズホルダ250との位置関係が示されている。
図5(A)に示す状態で、外装カバー210のねじ孔210a、およびレンズホルダ250のねじ孔250aにねじ290を螺入すると、外装カバー210のねじ孔210aがレンズホルダ250のねじ孔250aに向けて図の右下方向に引っ張られ、図5(B)に示すように、外装カバー210が右下方向に移動される。その結果、後カバー220も外装カバー210とともに右下方向に移動し、ガイド棒260bの軸Q2が外装カバー210のガイド孔210bの中心軸P2に揃えられることとなり、すなわち、撮影レンズ100aの中心O´がCCD112の中心Oに揃えられて、CCD112の中心Oと撮影レンズ100aの光軸とが合わせられる。
このように、本実施形態の撮影装置200によると、作業員の利き手やねじ孔の位置などに関わらず、CCDの中心と撮影レンズの光軸とを合わせることができ、撮影画像の画質の劣化を軽減することができる。
ここで、上記では、圧電を用いた駆動部を備える例について説明したが、本発明にいう駆動部は、電磁モータなどであってもよい。
また、上記では、撮像部としてCCDを備える例について説明したが、本発明にいう撮像部は、MOSセンサなどであってもよい。
また、上記では、外装カバーのねじ孔に対してレンズホルダのねじ孔を右下方向にずらしておく例について説明したが、本発明にいう第2の孔は、本発明にいう第1の孔に対して右下方向以外の方向にずらしておいてもよい。
また、上記では、本発明の撮影装置を携帯電話に搭載する例について説明したが、本発明の撮影装置は、小型のデジタルカメラなどであってもよい。
100 携帯電話
101 液晶パネル
102 送話口
103a 第1アンテナ
104 選択ボタン
105 プッシュボタン
106 受話口
107 確定ボタン
108 電源ボタン
109a 第2アンテナ
112 CCD
113 A/D変換部
120 インタフェース部
121 マイクロフォン
122 スピーカ
130 入力コントローラ
140 画像信号処理部
150 ビデオエンコーダ
160 画像表示装置
170 メモリ
180 CPU
181 各種スイッチ
200 撮影装置
210 外装カバー
213 下カバー
220 後カバー
230 シャッタユニット
240 レンズバレル
250 レンズホルダ
260 レンズ駆動部
260a 圧電素子
260b ガイド棒
210a,250a ねじ孔
210b,250b ガイド孔
101 液晶パネル
102 送話口
103a 第1アンテナ
104 選択ボタン
105 プッシュボタン
106 受話口
107 確定ボタン
108 電源ボタン
109a 第2アンテナ
112 CCD
113 A/D変換部
120 インタフェース部
121 マイクロフォン
122 スピーカ
130 入力コントローラ
140 画像信号処理部
150 ビデオエンコーダ
160 画像表示装置
170 メモリ
180 CPU
181 各種スイッチ
200 撮影装置
210 外装カバー
213 下カバー
220 後カバー
230 シャッタユニット
240 レンズバレル
250 レンズホルダ
260 レンズ駆動部
260a 圧電素子
260b ガイド棒
210a,250a ねじ孔
210b,250b ガイド孔
Claims (5)
- 第1の孔が設けられた筐体と、
前記筐体内に収容された、被写体光が通過する光学部材を支持する、前記第1の孔に連通する第2の孔が設けられた光学ホルダと、
前記筐体に固定された、前記光学部材を通過してきた被写体光を捉えて画像信号を生成する撮像部と、
前記第1の孔を貫通して前記第2の孔に螺入されることにより、前記筐体に前記光学ホルダを固定するねじとを備え、
前記ねじが嵌入される前の状態において、前記第2の孔の中心が前記第1の孔の中心に対して所定のずれ方向にずれたものであり、該光学部材の光軸も該撮像部の中心から該ずれ方向にずれたものであることを特徴とする撮影装置。 - 前記光学部材は、駆動力を受けて移動するものであり、
前記光学部材に駆動力を印加する駆動部を備えたことを特徴とする請求項1記載の撮影装置。 - 前記駆動部は、前記光学部材に直接または間接的に摩擦係合するガイド棒と、該ガイド棒を該光学部材の光軸方向に移動させる駆動素子とを備えたものであり、
前記光学ホルダは、前記ガイド棒が貫通する貫通孔が設けられるとともに、該貫通孔によって該ガイド棒の位置を規制することにより、前記光学部材を間接的に保持するものであり、
前記ねじが嵌入される前の状態において、前記光学ホルダは、前記光学部材を、該光学部材の光軸が前記撮像部の中心から前記ずれ方向にずれた位置に保持するものであることを特徴とする請求項2記載の撮影装置。 - 前記駆動素子は、電圧の印加を受けて伸縮する圧電素子であることを特徴とする請求項3記載の撮影装置。
- 前記ガイド棒を前記光学部材に向けて押し付ける付勢部材を備えたことを特徴とする請求項3記載の撮影装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007094321A JP2008250204A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 撮影装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007094321A JP2008250204A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 撮影装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008250204A true JP2008250204A (ja) | 2008-10-16 |
Family
ID=39975192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007094321A Withdrawn JP2008250204A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 撮影装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008250204A (ja) |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007094321A patent/JP2008250204A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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