JP2008249557A - 超音波検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザ光を用いて装置の小型化を図るとともに被検体の劣化、変形を防止し、かつ、広範囲に良好な検査を行いない得る超音波検査装置を提供する。
【解決手段】 レーザ光を発射するレーザ装置5およびレーザ装置5が発射するレーザ光を照射され、超音波Cを発生する送信ダイヤフラム39を有する体積検査用超音波送信部17を備え、体積検査用超音波送信部17の送信ダイヤフラム39が発生する超音波Cを被検体に照射して体積検査を行う超音波検査装置1を提供する。また、表面検査用超音波送信部19を追加して備え、体積検査および表面検査という性格の異なる検査、すなわち、ハイブリッドな検査を行なえる超音波検査装置1を提供する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、超音波検査装置に関するものである。
超音波を用いた検査装置は、たとえば、医療、原子力プラント内非破壊検査等で実用化されている。たとえば、超音波探傷試験は比較的簡便に材料内部の欠陥を検出することが可能なため、構造材料の重要部分の検査に使用されて大きな役割を果たしている。超音波探傷試験では、超音波の送信に、たとえば、特許文献1に示されるように圧電素子が用いられている。
この圧電素子は、たとえば、直径20mm程度と比較的大きいため、装置が大型となっていた。このため、狭隘部あるいは複雑形状の部材の測定が難しい。また、圧電素子の固有周波数により超音波の周波数帯域が制限されるので、たとえば、部材表面の画像表示等の用途にはあまり適さないという問題があった。
これらの問題点を解消するものとして、たとえば、特許文献2に示されるレーザ超音波法が提案されている。
これは、光ファイバを使いレーザ光を被検体に照射し、このレーザ光で被検査体表面に超音波を励起させ、被検体中を伝わった超音波を受信レーザ光で検出するものである。この超音波の変化を感知することで、欠陥を検出し、受信した超音波の周波数分析をすることで深さの同定も行なえる。
すなわち、超音波発生に細い光ファイバを用いるので、装置が小型化でき、狭隘部あるいは複雑形状の部材の測定に対応できるものである。
特開2000−28589号公報 特開2005−43139号公報
ところで、特許文献2に示されたものは、レーザ光を被検体に直接照射するので、被検体を劣化、変形させる恐れがあるという問題点がある。
また、これによりレーザ光の強度が制限され、十分な調査が行えない、あるいは、検査対象である被検体の範囲が制限されるという問題点がある。
さらに、レーザ光が通過できないところ、たとえば、高速増殖炉の冷却材であるナトリウム中では、検査することができないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、レーザ光を用いて装置の小型化を図るとともに被検体の劣化、変形を防止し、かつ、広範囲に良好な検査を行いない得る超音波検査装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明による超音波検査装置は、レーザ光を発射するレーザ装置および該レーザ装置が発射するレーザ光を照射され、超音波を発生する第一のダイヤフラムを有する超音波送信部を備え、該超音波送信部の該第一のダイヤフラムが発生する超音波を被検体に照射して検査を行うことを特徴とする。
本発明によれば、レーザ装置が発射するレーザ光が第一のダイヤフラムに照射されることによって第一のダイヤフラムが超音波を発生し、この超音波を被検体に照射するので、被検体の劣化、変形を防止することができる。
これにより、高出力のレーザ光が取り扱えるので、発生する超音波の強度を強くすることができる。このため、良好な検査を行うことができる。また、被検体との距離を大きくしても十分な検査が行えるので、指向角を大きくすることができる。これにより、分解能を小さくできるので、検査精度を向上させることができる。
この場合、レーザ光の出力は、第一のダイヤフラムがレーザ光で劣化あるいは損傷しない健全である範囲内で抑制することが望ましい。
さらに、レーザ光の送信に光ファイバを用いることによって、超音波送信部を小さくできるので、超音波検査装置の小型化を図ることができる。
また、検査に超音波を用いているので、レーザ光が通過できないところ、たとえば、高速増殖炉の冷却材であるナトリウム中でも検査することができる。
また、上記発明では、前記レーザ装置には、前記第一のダイヤフラムへ入射される前記レーザ光の強度を調整する強度調整手段が備えられていることが好適である。
このようにすれば、強度調整手段によって第一のダイヤフラムへ入射されるレーザ光の強度が調整できるので、第一のダイヤフラムが発生する超音波の強度および周波数を調整することができる。
これにより、被検体の種類、検査場所等に対応した最適の超音波を発生することができるので、検査精度、検査効率等を向上させることができる。
なお、強度調整手段としては、レーザ装置の出力を調整するもの、レーザ光のパルス幅を調整するもの、NDフィルタ(Neutral Density Filter)等のレーザ光の光量を調整するフィルタおよび集光レンズ等の第一のダイヤフラムに入るレーザ光のスポット径を調整するものがある。
また、上記発明では、前記第一のダイヤフラムは、所定の周波数特性を有するものとされていることが好適である。
このようにすると、被検体の種類、検査種類に対応して、最適な超音波送信部を備えている超音波検査装置を用いることで、検査精度、検査効率等を向上させることができる。
なお、第一のダイヤフラムは、単一の素材で形成されていてもよいし、複数の素材を重ねたクラッド板としてもよいし、複数の素材を複合した複合材料としてもよい。
また、上記発明では、前記第一のダイヤフラムは、前記レーザ光の吸収効率の良好なものとされていることが好適である。
このようにすれば、レーザ光のエネルギーは第一のダイヤフラムに多く移行されるので、エネルギー効率を向上させることができる。
また、上記発明では、前記第一のダイヤフラムは、少なくとも前記レーザ光が照射される面にコーティングが施されていることが好適である。
このようにすれば、コーティングがレーザ光による第一のダイヤフラムの劣化あるいは損傷を抑制するので、レーザ光の強度を強くして、発生する超音波の強度を強くすることができる。
また、たとえば、レーザ光の吸収効率のよいコーティング材をコーティングすれば、レーザ光のエネルギーは第一のダイヤフラムに多く移行されるので、エネルギー効率を向上させることができる。
また、上記発明では、前記超音波送信部は、それぞれ周波数の異なる超音波を発生するものが複数備えられていることが好適である。
このようにすると、1台の超音波検査装置で、被検体の種類、検査場所等の変化に対応することができる。
また、たとえば、体積検査および表面検査というように、性格の異なる検査、すなわち、ハイブリッドな検査を行うことができる。
また、上記発明では、前記被検体から反射された超音波を受けて振動する第二のダイヤフラムおよび該第二のダイヤフラムに対しレーザ光を発射するとともに該第二のダイヤフラムから反射したレーザ光を受けるレーザ部材を有する超音波受信部を備え、該超音波受信部は、前記超音波送信部と一体に保持されていることが好適である。
このようにすれば、超音波送信部と超音波受信部とを独立して位置を設定することが不要となるので、検査を効率的に行うことができる。
本発明によれば、レーザ装置が発射するレーザ光が第一のダイヤフラムに照射されることによって第一のダイヤフラムが超音波を発生し、この超音波を被検体に照射するので、被検体の劣化、変形を防止することができる。
これにより、良好な検査を行うことができ、超音波検査装置の小型化を図ることができる。
以下、本発明の一実施態様にかかる超音波検査装置1について、図1〜図5に基づいて説明する。超音波検査装置1は、高速増殖炉の冷却材であるナトリウム中の部材の超音波探傷を行うもので、内部の状態を検査する体積検査および表面の状態を検査する表面検査を行うものである。
図1は、超音波検査装置1の全体概略構成を示すブロック図である。
超音波検査装置1には、超音波を送受信する検査体3と、超音波送信用のレーザ光を発信するレーザ装置5と、超音波受信用のレーザ光を受発信する受信レーザ部7と、送受信したデータを保管するとともにレーザ装置5および受信レーザ部7の動作を指示するデータ収集装置9と、送受信したデータを処理し、表示するデータ処理・表示装置11とが備えられている。
受信レーザ部7には、レーザ光を発振するレーザ発振器6と、レーザ光を光ファイバへ導入、導出する光スイッチ8と、送信レーザ光および受信レーザ光を干渉させるレーザ干渉計10とが備えられている。
図2は、検査体3の概略構成を示す断面図である。
検査体3には、略直方体形状をした箱体である本体13と、本体の一面の略中央部に取り付けられた円筒形状をし、光ファイバを挿通させる通路部15と、本体13の内部に取り付けられた体積検査用超音波送信部(超音波送信部)17と、表面検査用超音波送信部(超音波送信部)19と、複数の超音波受信部21とが備えられている。
体積検査用超音波送信部17、表面検査用超音波送信部19および超音波受信部21は、略円筒形状をし、軸線が本体13の通路部15が取り付けられた面に交差する方向になるように本体13の通路部15と離れる側に取付けられている。
複数の超音波受信部21は、略等間隔にマトリックス状(たとえば、10列×10行)に設置されている。
体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19は、それぞれ超音波受信部21群の略中央部に設置されている。
体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19と、レーザ装置5とは、それぞれ光ファイバ23で連結されている。(図2、3参照)
体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19は略同構造であるので、体積検査用超音波送信部17について説明する。
レーザ装置5には、レーザ発振器25と、レーザ光路27と、レーザ光を光ファイバに導入する、たとえば、光スイッチ等で構成される導入部29とが備えられている。
レーザ光路27には、一対のミラー31、NDフィルタ33および集光レンズ35が備えられている。
NDフィルタ33は、複数のフィルタが交換可能に備えられており、これらを交換することによってレーザ光の光量を調節するものである。
集光レンズ35は、レーザ光路27に沿って移動可能とされ、光ファイバ23に入射するレーザ光の径(後述する送信ダイヤフラム(第一のダイヤフラム)39へ入射されるレーザ光の直径)を調整できるようにされている。
体積検査用超音波送信部17には、中空の略円筒形状をした本体37と、本体37の一端部に取り付けられた送信ダイヤフラム39と、耐熱ダンパ40と、送信ダイヤフラム39の他端側に設置されこれを支持するバックアップリング41と、バックアップリング41の他端側に配置された光ファイバ23を所定位置関係に設置する連結部材であるフェルール43と、フェルール43の他端側に配置され、フェルール43の他端側に配置されフェルールを押える偏心孔リング45と、本体37の他端部の中空部に螺合され、一端側に配置された部材を押える押さえネジ47と、が備えられている。
体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19は、送信ダイヤフラム39が本体13の通路部15に対向する面に向くように設置されている。
送信ダイヤフラム39は、たとえば、ステンレス鋼製で、直径4mm、厚さ30〜50μmとされている。
送信ダイヤフラム39としては、適宜材料、寸法(厚さ等)のものが用いられる。また、送信ダイヤフラム39は、単一の素材で形成されていてもよいし、複数の素材を重ねたクラッド板としてもよいし、複数の素材を複合した複合材料としてもよい。
送信ダイヤフラム39の材料、寸法等は、レーザ装置5からのレーザ光の強度、ならびにそれによって発生する超音波の強度および周波数特性を勘案して選択される。また、送信ダイヤフラム39は、エネルギー効率を向上させるためには、レーザ光の吸収効率の高い材料とすることが好ましい。
また、送信ダイヤフラム39は、表面にコーティングを施して、劣化、損傷を抑制するようにしてもよい。
コーティングする材料としては、たとえば、レーザ光を透過させる波長透過性のよい光学材料である石英ガラス、サファイヤ、シリカ等がエネルギー効率を向上させる意味では好ましい。
また、たとえば、鉄、アルミニウムの酸化膜とするすることも考えられる。これらの酸化膜は、レーザ光の吸収率を向上できるとともに劣化、損傷を抑制することができる。
図4は、超音波受信部21の概略構成を示す断面図である。
超音波受信部21は略円筒形状をし、一端側に、光スイッチ8と連結される光ファイバ49が接続されている。超音波受信部21の他端部には、受信ダイヤフラム(第二のダイヤフラム)51が取付けられている。
超音波受信部21は、受信ダイヤフラム51が本体13の通路部15に対向する面に向くように設置されている。
以上説明した本実施形態にかかる超音波検査装置1の動作について説明する。
検査体3を検査対象となる構造部材(被検体)53に対向して配置する。構造部材53の内部のキズ55を検査する体積検査を行う場合には、体積検査用超音波送信部17を用いる。
レーザ発振器25がレーザ光を発振すると、レーザ光はレーザ光路27を通って導入部29に入射される。レーザ光は導入部29で体積検査用超音波送信部17側の光ファイバ23を通過できる形に変換される。この変換されたレーザ光が光ファイバ23を通ってフェルール43から送信ダイヤフラム39に照射される。
送信ダイヤフラム39にレーザ光が照射されると、送信ダイヤフラム39は超音波を発生する。
このとき、発生する超音波の強度は、レーザ光出力あるいはレーザ光のエネルギー密度に対応して図5の実線で示されるように変化する。
レーザ光出力あるいはレーザ光のエネルギー密度等が小さいところでは、レーザ光のエネルギーが温度の上昇に使われ、発生する超音波の強度が小さい。この部分はサーマルモードと称される。
レーザ光出力あるいはレーザ光のエネルギー密度等がさらに大きくなると、発生する超音波の強度が急激に増加するようになる。この段階では、送信ダイヤフラム39はレーザ光に侵食される状態となるので、アブレーションモードと称される。
レーザ光出力あるいはレーザ光のエネルギー密度等がさらに大きくなると、送信ダイヤフラム39への侵食作用が大きくなって一部ガス化し、レーザ光を散乱または吸収するので、レーザ光が送信ダイヤフラム39へ供給するエネルギー割合が低下することになる。こうなると、発生する超音波の強度の増加率が小さくなるので、レーザ光のエネルギー効率が低下することになる。この状態はエアブレークダウンモードと称される。
したがって、エネルギー効率および送信ダイヤフラム39の損傷を考慮し、レーザ光の強度(レーザ光出力あるいはレーザ光のエネルギー密度等)は、アブレーションモードの範囲で、選択される。
選択されたエネルギーでは、必要とされる超音波強度が得られない場合には、たとえば、送信ダイヤフラム39にコーティングを施すようにする。
たとえば、鉄、アルミニウムの酸化膜をコーティングすると、レーザ光の吸収効率が向上するので、たとえば、図5の一点鎖線で示すように発生する超音波の強度が増加する。
また、たとえば、石英ガラスのようにレーザ光をよく透過するものをコーティングすると、アブレーションを抑制するので、図5の二点鎖線で示すように発生する超音波の強度が増加する。
また、これでも不十分であれば、送信ダイヤフラム39の大きさ、材質等を設定し直すようにする。
このようにして、体積検査用超音波送信部17の送信ダイヤフラム39で発生した超音波Cは構造部材53に向けて照射される。
この超音波Cは、周波数が2〜5MHzを主体となるように調整されている。言い換えると、発生する超音波Cの周波数は2〜5MHzが主体となるように、送信ダイヤフラム39の材質、寸法、レーザ装置5のレーザ光の強度等の条件が設定されている。
構造部材53に照射された超音波Cは、構造部材53で反射され、検査体3に向かって進み、各超音波受信部21の受信ダイヤフラム51を振動させる。このとき、構造部材53にキズ55があれば、超音波Cはキズ55で方向を変えられ、受信ダイヤフラム51の振動の位相が所定の状態からずれることになる。
このとき、受信レーザ部7のレーザ発振器6からレーザ光が発振され、光スイッチ8、光ファイバ49を介して受信ダイヤフラム51に照射されている。照射されたレーザ光は受信ダイヤフラム51に反射され、逆ルートを通ってレーザ干渉計10に戻されている。
受信ダイヤフラム51が振動しているので、レーザ発振器から出て、レーザ干渉計10に戻るレーザ光の移動距離が変動することになる。これとレーザ発振器6からの送信レーザ光とを干渉させることによって、変動状態が明確となる。
このデータをデータ収集装置9に保管し、保管されたデータをデータ処理・表示装置11が処理し、キズ55の有無、有る場合はその位置等を算出して、表示する。
次に、構造部材53の表面状況を検査する表面検査を行う場合には、表面検査用超音波送信部19を用いることになる。
この場合、表面検査用超音波送信部19の送信ダイヤフラム39で発生する超音波Cは、周波数が10MHzを主体となるように調整されている。言い換えると、発生する超音波Cの周波数は10MHzが主体となるように、送信ダイヤフラム39の材質、寸法、レーザ装置5のレーザ光の強度等の条件が設定されている。
このように、超音波Cの周波数を10MHzが主体とするようにすると、超音波Cが構造部材53の内部に深く入らず、表面で反射されるようになるので、表面の状態を検査することができる。
なお、検査動作については、体積検査と同様であるので、ここでは重複した説明を省略する。
このように超音波検査装置1は発生する超音波Cの周波数が異なる体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19を備えているので、これらを切換えて用いることによって、体積検査および表面検査という性格の異なる検査、すなわち、ハイブリッドな検査を1台で行うことができる。
このように構造体53の種類、検査種類に対応して、最適な送信ダイヤフラム39を備えている超音波検査装置1を用いることで、検査精度、検査効率等を向上させることができる。
このように、レーザ装置5が発射するレーザ光が送信ダイヤフラム39に照射されることによって送信ダイヤフラム39が超音波Cを発生し、この超音波Cを構造部材53に照射するので、構造部材53の劣化、変形を防止することができる。
これにより、高出力のレーザ光が取り扱えるので、発生する超音波Cの強度を強くすることができる。このため、良好な検査を行うことができる。
また、構造部材53との距離を大きくしても十分な検査が行えるので、指向角を大きくすることができる。これにより、分解能を小さくできるので、検査精度を向上させることができる。
さらに、レーザ光の送信に光ファイバ23,49を用いることによって、体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19を小さくできるので、超音波検査装置1の小型化を図ることができる。
また、検査に超音波Cを用いているので、レーザ光が通過できないところ、たとえば、高速増殖炉の冷却材であるナトリウム中でも検査することができる。
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
たとえば、体積検査用超音波送信部17、表面検査用超音波送信部19および超音波受信部21の配置を図6に示されるようにしてもよい。
本体13は、たとえば、200mm×200mmの略正方形と、その面を9個の略正方形に分割する。この分割された略正方形部分の略中心位置に、それぞれ体積検査用超音波送信部17を設置し、中央に位置する分割された略正方形部分にのみ、その略中心位置に、表面検査用超音波送信部19を設置している。
体積検査用超音波送信部17の本体37の外径は、たとえば、2mm程度とされている。また、表面検査用超音波送信部19の本体37の外径は、たとえば、2.5mm程度とされている。
超音波受信部21は、外径が、たとえば、1mm程度とされ、各分割された略正方形部分にそれぞれ15行×15列のマトリックス状に設置されている。図6では、超音波受信部21は相対的に小さいので、その設置位置が示されている。すなわち、超音波受信部21は図6の各分割された略正方形部分に記載された縦線と横線との交点に設置されている。この縦線および横線は現実に存在しているものではない。
この各分割された略正方形部分が縦横にそれぞれ3列配置されているので、超音波受信部21は、45行×45列のマトリックス状に設置されていることになる。したがって、超音波受信部21は全体で2025個備えられていることになる。
このように、個数を多くすると、検査効率が向上するとともに、分解能等の検査精度を向上させることができる。
また、体積検査用超音波送信部17および表面検査用超音波送信部19を同時に備える必要はなく、目的によってはいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる超音波検査装置の全体概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる検査体の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる超音波送信系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる超音波受信部の概略構成を示す断面図である。 レーザ強度と発生する超音波の強度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態にかかる検査体の他の実施態様を示す部分正面図である。
符号の説明
1 超音波検査装置
5 レーザ装置
17 体積検査用超音波送信部
19 表面検査用超音波送信部
21 超音波受信部
33 NDフィルタ
35 集光レンズ
39 送信ダイヤフラム
51 受信ダイヤフラム
53 構造部材

Claims (7)

  1. レーザ光を発射するレーザ装置および該のレーザ装置が発射するレーザ光を照射され、超音波を発生する第一のダイヤフラムを有する超音波送信部を備え、
    該超音波送信部の該第一のダイヤフラムが発生する超音波を被検体に照射して検査を行うことを特徴とする超音波検査装置。
  2. 前記レーザ装置には、前記第一のダイヤフラムへ入射される前記レーザ光の強度を調整する強度調整手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載された超音波検査装置。
  3. 前記第一のダイヤフラムは、所定の周波数特性を有するものとされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された超音波検査装置。
  4. 前記第一のダイヤフラムは、前記レーザ光の吸収効率の良好なものとされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載された超音波検査装置。
  5. 前記第一のダイヤフラムは、少なくとも前記レーザ光が照射される面にコーティングが施されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載された超音波検査装置。
  6. 前記超音波送信部は、それぞれ周波数の異なる超音波を発生するものが複数備えられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載された超音波検査装置。
  7. 前記被検体から反射された超音波を受けて振動する第二のダイヤフラムおよび該第二のダイヤフラムに対しレーザ光を発射するとともに該第二のダイヤフラムから反射したレーザ光を受けるレーザ部材を有する超音波受信部を備え、
    該超音波受信部は、前記超音波送信部と一体に保持されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載された超音波検査装置。
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