JP2008248841A - 内燃機関のピストン - Google Patents
内燃機関のピストン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008248841A JP2008248841A JP2007092941A JP2007092941A JP2008248841A JP 2008248841 A JP2008248841 A JP 2008248841A JP 2007092941 A JP2007092941 A JP 2007092941A JP 2007092941 A JP2007092941 A JP 2007092941A JP 2008248841 A JP2008248841 A JP 2008248841A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- pin
- dead center
- thrust
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
【解決手段】頂面を有する円筒状のピストン本体(10)と、ピストンピン(12)を軸支するとともに主体部(62)上面及び支持腕部(64,64)の3点でピストン本体と当接する一対のピストンブラケット(14,14)とからピストン(1)を構成する。
【選択図】図13
Description
また、特に膨張行程時においては、燃焼圧によりピストンが押圧されるとコンロッドとの角度に応じてサイドフォースが発生し、これによりピストンの一側、所謂スラスト側とシリンダ壁面との間でフリクションが上昇するという問題がある。
しかし、ピストンの重心は頂面側に位置しているのに対し、当該ピストンの頂面側にはコンプレッションリング溝やオイルリング溝等が形成されているため、頂面側にピストンピンを軸支するピン孔を形成することは困難である。
例えば、ピストン本体にピン枢支部材(ピン支持部材)を内嵌し、当該ピン枢支部材の被固定部を固定ボルトでピストン本体の固定座面に固定する構成のピストンが開示されている(特許文献1参照)
また、当該特許文献1には、ピストン頂面の裏面に形成された半割り状ピン枢支孔と、当該半割り状ピン枢支孔に対応したピン枢支部材とによりピストンピンを支持する構成も開示されているが、このようにピストンピンを支持するピン枢支孔を分割した構成とするとピストン本体の熱変形等を考慮した高精度の成形が必要となるという問題がある。
請求項3の内燃機関のピストンでは、請求項1または2において、前記ピストン本体の頂面の裏面と前記ピン支持部材の主体部のストローク方向上死点側の面との間、及び、前記ピストン本体の支持台部の下死点側の面と前記ピン支持部材の支持腕部の上死点側の面との間の少なくともいずれか一方にシムが介装されていることを特徴としている。
そして、ピストンピンを支持するピン支持部材が、主体部及び支持腕部の3点においてピストン本体と当接して固定されていることから、ピストン本体からピン支持部材に伝達される力を十分に分散させることができ、当該ピストンの強度及び耐久性を向上させることができる。
請求項3の内燃機関のピストンによれば、ピストン本体頂面裏面とピン支持部材の主体部との間、及び支持台部と支持腕部との間のうち少なくともいずれか一方にシムが介装されていることで、熱変形や成形誤差等による生じるピストン本体とピン支持部材との間隔をシムにより調整することができ、確実に3点で当接した構成とすることができる。
図1乃至図8を参照すると、図1には本発明に係る内燃機関のピストンの分解斜視図が、図2乃至図5にはピストン本体の斜視図、正面図、下面図、断面図が、図6乃至図8にはピストンブラケットの斜視図、下面図、正面図がそれぞれ示されている。以下、これらの図に基づき説明する。
当該ピストン1は、ピストン本体10と、ピストンピン12を軸支する一対のピストンブラケット14、14(ピン支持部材)とが別体に形成されている。そして、各ピストンブラケット14、14は、それぞれシム16、16、16’、16’、16’、16’を介装させつつ、ボルト18、18、18、18によりピストン本体10内に締結されることで固定される。以下、当該ピストン1のストローク方向における上死点側を上側、下死点側を下側とし、当該上下方向に直交するピストンピン12の軸方向をピン方向、さらに上下方向且つピン方向に直行する方向をスラスト方向として説明する。なお、当該スラスト方向において、膨張行程時においてコンロッドとの角度に応じて生じるサイドフォースを受けてピストン本体10がシリンダ壁面に押圧される側をスラスト側とし、逆側を反スラスト側とする。
クラウン部20は平面視円形状をなしており、当該クラウン部20の周縁から下方に向け円筒状にリングランド部22が延びている。
当該トップリング溝30、セカンドリング溝32、及びオイル溝34には図示しないトップコンプレッションリング、セカンドコンプレッションリング、及びオイルリングが配設される。また、オイル溝34にはピストン本体10の内側まで貫通したオイル孔36が複数穿設されている。
サイドウォール部26、26は、リングランド部22のピン方向両側部分の下面から下方且つスラスト方向にスカート部24a、24bの周方向の側端部分と連接するように延びている。そして、当該サイドウォール部26、26は、スラスト方向中央部分においてリングランド部22近傍から下方に向け拡大しつつ開口した形状をなしている。
また、クラウン部20の裏面、即ちピストン本体内側上面50には、スラスト側及び反スラスト側のピン方向両端位置のそれぞれに、下方に突出した支持台部52、52、52、52が形成されている。詳しくは、図4に示すように、各支持台部52、52、52、52は、下面視におけるスカート部24a、24bとサイドウォール部26、26との境界部分に位置する四隅において、それぞれ内周面から中心側に膨出した形状をなしている。また、図5に示すように、各支持台部52、52、52、52の下面には上記ボルト18が螺合可能な有底の螺合穴54、54、54、54がそれぞれ形成されている。
一方、図6乃至図8に示すように、ピストンブラケット14は、ピストンピン12の一端側を軸支するピン孔60が穿設された主体部62と、当該主体部62からスラスト方向に延びる一対の支持腕部64、64とから構成されている。なお、図6乃至図8には一方のピストンブラケット14のみが図示されているが、他方のピストンブラケット14も同様の構成とする。
支持腕部64、64は、主体部62の両側面の下部から下面に沿ってスラスト方向両側に延びており、下面視においては先端に向かうにつれ外側面が内側面に近接するよう形成されている。また当該支持腕部64、64の端部には上記ボルト18のねじ部18aが貫通可能に上下方向に貫通した貫通孔66、66が穿設されている。
このようなシム16とは別に、ピストン本体裏側の支持台部52、52、52、52とピストンブラケット支持腕部64、64、64、64の間に、それぞれシム16’、16’、16’、16’が介装される。図16には当該シムの斜視図が示されており、同図に示すように、当該シム16’、16’、16’、16’は、例えばステンレス等の金属からなるワッシャ形状である。なお、図14、15に示すように、シム16とシム16’、16’、16’、16’のいずれか一方を介装させたピストン1の構成とすることもできる。
図9乃至図13を参照すると、ピストン組付状態時における斜視図、正面図、下面図、断面図が示されており、以下同図に基づき説明する。
ピストン組付状態においては、円筒状のピストンピン12の端部がそれぞれピストンブラケット14、14のピン孔60、60に挿入されて軸支されている。なお、当該ピストンピン12の中央部分はコンロッド2の一端部に軸支されており、当該コンロッド2を挟み込むようにピストンブラケット14、14は配設される。
また、当該組付状態において、ピストンピン12の軸中心はピストン1頂面の径中心よりスラスト方向にて僅かにスラスト側にオフセットされている。これにより、膨張行程時のピストン1に反スラスト方向の力を発生させ、サイドフォースを低減させることができる。
また、ピストンブラケット14、14を別体に構成することで、一体構成のブラケットに比べて支持腕部64、64を繋ぐ部位等が不要となる分、小型化、軽量化を図ることができる。
そして、ピストン1はピストン本体10とピストンブラケット14、14とが別体に形成されていることで、オイル溝の形成位置とピストンピン支持位置が干渉する等の制限を受けることなくピストンピン12を頂面側に位置させることができる。これにより、ピストン1の重心位置とピストンピン12の中心とを近づけて、ピストン1の小型化、軽量化を実現できるとともに、ピストン1の低重心化を図ることでストローク時の慣性モーメントを小さくすることが可能となり、スラップ音等の騒音を低減できる。さらに、ピストン1を低重心化することで、コンロッド2を長くし、連かん比を大きくすることができるので、サイドフォースやフリクションを軽減することができる。
以上で本発明に係る内燃機関のピストンの実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、シム16、16の材質はステンレスとしているが、当該シムの材質はこれに限られるものではない。
また、上記実施形態では、ピストン本体10の支持台部52、52、52、52を独立して4箇所に形成しているが、支持台部はこのような構成に限られるものではなく、例えば、上記スラスト側の支持台部間及び反スラスト側の支持台部間をピン方向に連結し一対の支持台部とした構成としても構わない。
また、上記実施形態では、シム16が板部材、シム16’がワッシャ形状をなしているが、当該シムの形状はこれに限られるものではなく、例えば、シム16’をピストン本体裏側の支持台部の下面形状に合わせた形状としても構わない。
10 ピストン本体
12 ピストンピン
14 ピストンブラケット(ピン支持部材)
16、16′ シム
18 ボルト
20 クラウン部
22 リングランド部
24a、24b スカート部
26 サイドウォール部
50 ピストン本体内側上面
52 支持台部
54 螺合穴
60 ピン孔
62 主体部
64 支持腕部
66 貫通孔
Claims (3)
- 内燃機関のシリンダ内をストロークするピストンであって、
頂面を有した略円筒形状をなし、該頂面の裏面のスラスト側及び反スラスト側位置にストローク方向下死点側に突出した支持台部が形成されているとともに、該支持台部の下死点側の面にボルトのねじ部が螺合可能な螺合穴を有するピストン本体と、
ピストンピンの端部を軸支するピン孔を有しストローク方向上死点側の面が前記ピストン本体の頂面の裏面と当接する主体部、及び、該主体部からスラスト方向両側に延び、一方の上死点側の面がスラスト側、他方の上死点側の面が反スラスト側の前記支持台部の下死点側の面と当接し且つそれぞれ前記ボルトのねじ部が貫通可能な貫通孔を有した一対の支持腕部を有し、前記ボルトのねじ部が該支持腕部の貫通孔を貫通し前記ピストン本体の螺合穴に螺合することで該ピストン本体に締結されたピン支持部材と
を備えることを特徴とする内燃機関のピストン。 - 前記ピン支持部材は、前記ピストンピンの一端側及び他端側を別々に支持するよう別体に構成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のピストン。
- 前記ピストン本体の頂面の裏面と前記ピン支持部材の主体部のストローク方向上死点側の面との間、及び、前記ピストン本体の支持台部の下死点側の面と前記ピン支持部材の支持腕部の上死点側の面との間の少なくともいずれか一方にシムが介装されていることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関のピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007092941A JP4721014B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 内燃機関のピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007092941A JP4721014B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 内燃機関のピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008248841A true JP2008248841A (ja) | 2008-10-16 |
JP4721014B2 JP4721014B2 (ja) | 2011-07-13 |
Family
ID=39974065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007092941A Active JP4721014B2 (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 内燃機関のピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4721014B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60185046A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-20 | Rinnai Corp | 湯沸器の操作装置 |
JPS61116055A (ja) * | 1984-11-08 | 1986-06-03 | Toyota Motor Corp | 機関用組立式ピストン |
JPH04249673A (ja) * | 1990-12-29 | 1992-09-04 | Isuzu Motors Ltd | ピストンと連接棒の連結構造 |
JPH09137748A (ja) * | 1995-11-17 | 1997-05-27 | Kubota Corp | 内燃機関のピストン |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007092941A patent/JP4721014B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60185046A (ja) * | 1984-03-01 | 1985-09-20 | Rinnai Corp | 湯沸器の操作装置 |
JPS61116055A (ja) * | 1984-11-08 | 1986-06-03 | Toyota Motor Corp | 機関用組立式ピストン |
JPH04249673A (ja) * | 1990-12-29 | 1992-09-04 | Isuzu Motors Ltd | ピストンと連接棒の連結構造 |
JPH09137748A (ja) * | 1995-11-17 | 1997-05-27 | Kubota Corp | 内燃機関のピストン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4721014B2 (ja) | 2011-07-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010209862A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP3858908B2 (ja) | エンジンマウント | |
JP2008248842A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP4721014B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
JPH0415968Y2 (ja) | ||
JP2008002565A (ja) | 防振装置 | |
JP5269649B2 (ja) | エンジンブラケット | |
JP4435198B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
US20050092280A1 (en) | Piston for an internal combustion engine | |
JP6344150B2 (ja) | エンジンのクランクシャフト軸受構造 | |
JP7137786B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP6586986B2 (ja) | エンジン | |
JP2006057481A (ja) | エンジンのピストン構造 | |
JP4155011B2 (ja) | 内燃機関用のピストン | |
JP6659502B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP5244775B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP2003343723A (ja) | ピストンとコネクティングロッドの接続構造 | |
JPH07127522A (ja) | 燃焼機関のピストン | |
JP4788503B2 (ja) | クランクシャフト支持構造 | |
JP7112906B2 (ja) | 複リンク式ピストンクランク機構 | |
JP6984354B2 (ja) | 排気管の支持構造 | |
JP2601006Y2 (ja) | ピストン | |
JPH07247901A (ja) | 内燃機関用ピストン | |
JP2010038048A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP2014025347A (ja) | 内燃機関のピストン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090319 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100331 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100623 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100818 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100922 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101216 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20101227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110126 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110309 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110322 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4721014 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |