JP2008246097A - 穿刺装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な操作で、安全に穿刺を行うことができる穿刺装置を提供すること。
【解決手段】穿刺装置1は、その穿刺装置1を複数回繰り返し使用したときのプランジャ5のロック部材53の耐久性(寿命)が、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の耐久性よりも低くなるように構成されている。すなわち、ロック部材53の耐久性は、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちの最も低い耐久性よりも低い。そして、ロック部材53がその耐久性の限度を超えて破壊により故障すると、装着部51を発射準備位置に保持し得なくなる。すなわち、保持手段としての機能(主機能)を発揮し得なくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、穿刺装置に関するものである。
皮膚(生体表面)を穿刺して出血させ、血液中の所定の成分を測定する試験方法が行われている。特に、血液中のグルコース濃度は、簡便に測定できるようになってきており、糖尿病患者の毎日の血糖値の管理に広く使用されている。血糖値の管理のためには、食事時間毎、就寝前等、1日に何度も測定しなければならず、その都度、皮膚を穿刺して測定のための血液を得なければならない。
血液を得るためには、通常、穿刺針を有する穿刺具が用いられる。穿刺具には、簡易な構造で1回使用のみ可能な使い捨て穿刺具や、穿刺針を駆動するバネや発射スイッチ等が設けられ、穿刺針の部分を付け替えて使用する付け替え型穿刺具(例えば、特許文献1参照)等がある。付け替え型穿刺具は、穿刺針の部分(穿刺針カートリッジ)のみが使い捨てとなるので、廃棄物が少なく、また、穿刺深さや穿刺スピードの制御等を高精度に行うことができ、優れている。
しかしながら、付け替え型穿刺具は、多くの場合、バネや樹脂の弾性を利用し、穿刺針を突出させ、穿刺する機構となっており、また、穿刺針の部分のみを付け替えて、何度も繰り返して使用するので、構成部材の破壊を招くことになる。
このため、例えば、穿刺深さを調整する部材が破壊された場合は、設定よりも深く穿刺されたり、また、穿刺具の先端から針先が露出したままの状態になってしまう等の不具合が生じ、不用意に皮膚を傷つけてしまうおそれがある。
特開2003−237172号公報
本発明の目的は、簡単な操作で、安全に穿刺を行うことができる穿刺装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1) 穿刺針を装着して使用する穿刺装置であって、
前記穿刺針が着脱自在に装着される装着手段と、
前記装着手段を少なくとも発射準備位置から穿刺位置まで移動させる駆動手段と、
前記装着手段を前記発射準備位置に保持する保持手段と、
前記保持手段に作用して、前記装着手段の前記発射準備位置から前記穿刺位置までの移動を開始させる開放手段と、
前記装着手段を制動し、該装着手段が前記穿刺位置よりも先端方向へ移動するのを阻止する制動手段とを有し、
当該穿刺装置は、複数回繰り返し使用可能であり、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの1つの手段は、穿刺装置を複数回繰り返し使用したときのその手段の耐久性が、他の4つの手段のうちのいずれの耐久性よりも低くなるように構成されており、前記1つの手段が、その耐久性の限度を超えて故障し、その機能を発揮し得なくなった場合は、前記穿刺針の装着が不能となるか、前記装着手段を前記発射準備位置に保持するのが不能となるか、または、前記装着手段の移動が不能となるように構成されていることを特徴とする穿刺装置。
(2) 前記1つの手段は、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段および前記開放手段のうちのいずれか1つである上記(1)に記載の穿刺装置。
(3) 穿刺針を装着して使用する穿刺装置であって、
前記穿刺針が着脱自在に装着される装着手段と、
前記装着手段を少なくとも発射準備位置から穿刺位置まで移動させる駆動手段と、
前記装着手段を前記発射準備位置に保持する保持手段と、
前記保持手段に作用して、前記装着手段の前記発射準備位置から前記穿刺針位置までの移動を開始させる開放手段と、
前記装着手段を制動し、該装着手段が前記穿刺位置よりも先端方向へ移動するのを阻止する制動手段とを有し、
当該穿刺装置は、複数回繰り返し使用可能であり、前記保持手段は、穿刺装置を複数回繰り返し使用したときの前記保持手段の耐久性が、前記装着手段、前記駆動手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの最も低い耐久性よりも低くなるように構成されており、前記保持手段が前記耐久性の限度を超えてその構成物の少なくとも一部が破壊すると、前記装着手段を前記発射準備位置に保持し得なくなるように構成されていることを特徴とする穿刺装置。
(4) 前記保持手段、前記装着手段、前記駆動手段、前記開放手段および前記制動手段の構成物は、それぞれ、エンジニアリングプラスチックおよび/または金属材料で構成され、
前記保持手段の構成物は、ABS樹脂で構成されている上記(3)に記載の穿刺装置。
(5) 前記保持手段の構成物は、撓み変形するアーム部と、該アーム部の先端部に設けられ、他の部材に対して摺動する摺動部とを有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の穿刺装置。
(6) 前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が最も低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記耐久性が最も低い手段の繰り返し負荷試験の結果と、前記部位の形状、寸法および材質に基づいて、前記部位が故障するまでの使用回数を求め、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が2番目に低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記部位が故障するまでの使用回数が、前記耐久性が最も低い手段の前記部位が故障するまでの使用回数の5倍以上となるように、前記部位の形状、寸法および材質を設定したものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の穿刺装置。
(7) 前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が2番目に低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記耐久性が2番目に低い手段の繰り返し負荷試験の結果と、前記部位の形状、寸法および材質に基づいて、前記部位が故障するまでの使用回数を求め、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が最も低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記部位が故障するまでの使用回数が、前記耐久性が2番目に低い手段の前記部位が故障するまでの使用回数の1/5以下となるように、前記部位の形状、寸法および材質を設定したものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の穿刺装置。
(8) 有限要素法を用いた応力解析の結果に基づいて、前記作用する応力の最も大きい部位を特定する上記(6)または(7)に記載の穿刺装置。
本発明によれば、穿刺装置が故障しても、穿刺針の装着が不能となるか、装着手段を発射準備位置に保持するのが不能となるか、または、装着手段の移動が不能となるだけであり、穿刺針による誤刺、怪我等のリスクがなく、非常に安全に、穿刺を行うことができる。
以下、本発明の穿刺装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の穿刺装置の実施形態を示す断面図、図2は、図1に示す穿刺装置に装着される穿刺針カートリッジを示す断面図、図3は、図1に示す穿刺装置のプランジャを示す断面図、図4は、図1に示す穿刺装置の調節部の構成(側面および両端面)を示す図、図5は、図4中のE−E線での断面図、図6は、図4中のA−A線での断面図、図7は、図4中のB−B線での断面図、図8は、図4中のC−C線での断面図、図9は、図4中のD−D線での断面図、図10、図11、図12、図13、図14および図15は、それぞれ図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。
なお、本明細書では、図1〜図3、図4の側面図、図5〜図15の左右方向(ハウジング3の長手方向)を「軸方向」、右側を「基端」、左側を「先端」として説明する。
また、本発明の理解を容易にするため、初めに、穿刺装置およびその穿刺装置に装着される穿刺針カートリッジの構造や作用等を一通り説明し、その後、本発明の要部(特徴)について説明する。
これらの図に示すように、穿刺装置1は、穿刺針カートリッジ2を装着して使用する器具であり、その穿刺装置1の先端部に、穿刺針カートリッジ2が着脱自在に装着されるように構成されている。すなわち、穿刺装置1は、穿刺針カートリッジ2を付け替えて、複数回繰り返し使用することができるようになっている。
穿刺装置1は、長尺状のハウジング3と、プランジャ5と、調節部6と、穿刺操作部(操作手段)7と、セット操作部(操作部)8と、プランジャ5を先端方向へ付勢するコイルバネ(第1付勢手段)91と、プランジャ5を基端方向へ付勢するコイルバネ(第2付勢手段)92とを有している。以下、これらの各構成について説明する。
図2に示すように、穿刺針カートリッジ2は、管状のケーシング(穿刺針ホルダー)21と、このケーシング21内に軸方向に移動可能に収納され、穿刺針23を備えたランセット(穿刺針ハブ)22と、前記ケーシング21の先端部に着脱自在に装着されるキャップ24とで構成されている。
ケーシング21の先端は、例えば指先、掌、上腕、腹部、大腿部、耳たぶのような生体表面(皮膚、粘膜等)に当接する部位であり、ほぼ円形の開口211が形成されている。また、ケーシング21の基端には、開口214が形成されている。
また、ケーシング21の外周面には、穿刺針カートリッジ2を穿刺装置1に装着したとき、ハウジング3(ハウジング本体30)の先端35に当接するリング状のリブ215が形成されている。
また、ケーシング21の内周面には、ランセット22の大径部224を係止し得る凸状のハブ係合部213、213が形成されている(図2中には、一方のハブ係合部213のみが記載されている)。このハブ係合部213にランセット22の大径部224が係止されることにより、ケーシング21の基端側からのランセット22の離脱を阻止することができる。
また、ランセット22の大径部224の先端面222がケーシング21の面212に当接することにより、ケーシング21の開口211からの穿刺針23の針先231の最大突出長さ(最大突出量)が規制される。
ランセット22は、このケーシング21内を、大径部224の先端面222が面212に当接した位置と、大径部224の基端面223がハブ係合部213に当接した位置との間を軸方向に移動することができる。
ランセット22の大径部224より基端側には、プランジャ5の装着部51に嵌入して装着される円柱状(または円筒状)のプランジャ装着部226が設けられている。プランジャ装着部226の先端は、大径部224の基端面223に一致している。
図1に示すように、ハウジング3は、ハウジング本体30と、このハウジング本体30の基端部に設けられたキャップ状部材4とで構成されている。このハウジング3は、穿刺装置1を使用する際の把持部としての機能も有している。
ハウジング3は、先端に開放した中空部31を有しており、この中空部31には、プランジャ5と、プランジャ5を先端方向へ付勢するコイルバネ91と、プランジャ5を基端方向へ付勢するコイルバネ92とを有する穿刺機構が設置されている。コイルバネ91および92により、プランジャ5(装着部51)を少なくとも発射準備位置から穿刺位置まで移動させる駆動手段が構成される。
このハウジング3の先端部には、穿刺針カートリッジ2のケーシング21が着脱自在に装着される。すなわち、穿刺針カートリッジ2を穿刺装置1に装着する際は、ハウジング本体30の先端部に、ケーシング21の基端部が嵌入される。
また、ハウジング本体30の図1中上側には、弾性変形可能な板状の穿刺操作部7と、指標33とが、それぞれ設けられている。なお、指標33は、穿刺操作部7の基端側に配置されている。また、穿刺操作部7により、ロック部材53に作用して、プランジャ5(装着部51)の発射準備位置から穿刺針位置までの移動を開始させる開放手段が構成される。
前記穿刺操作部7の先端部には、図1中下側に突出した突起711を有する操作ボタン71が形成されている。そして、ハウジング本体30の前記突起711に対応する位置には、その突起711より大きく、かつ操作ボタン71より小さい開口32が形成されている。
また、ハウジング本体30の指標33の基端側には、その周方向に沿って一対の長孔34、34が形成されている。一方の長孔34は、図1中上側に配置され、他方の長孔34は、図1中下側に配置されている。
前記プランジャ5は、ハウジング3内に、軸方向に移動し得るように設置されている。
このプランジャ5は、先端部に、穿刺針カートリッジ2のランセット22が着脱自在に装着(連結)されるほぼ円筒状の装着部(装着手段)51を有している。すなわち、穿刺針カートリッジ2を穿刺装置1に装着する際は、装着部51の先端部に、ランセット22のプランジャ装着部226が嵌入される。このランセット22のプランジャ装着部226は、プランジャ5の装着部51に対し、着脱自在に嵌入される。
図3に示すように、装着部51の先端部には、先端513および側面に開放した一対の切欠き511、511が形成されている(図3中には、一方の切欠き511のみが記載されている)。
また、装着部51の先端部の内周面には、図3に示すテーパ面512が形成されている。すなわち、装着部51の先端部の内径は、先端513に向かって漸増している。これにより、穿刺針カートリッジ2を穿刺装置1に装着する際、円滑かつ確実に、ランセット22のプランジャ装着部226をプランジャ5の装着部51に嵌入(装着)することができる。
また、プランジャ5は、その基端部に、図3中下側に向けて立設された第1の突部56を有している。
また、プランジャ5は、その基端部に、基端側に向けて立設された一対の棒状の突出部52、52を有しており、各突出部52の基端部には、それぞれ、突起521が形成されている。一方の突出部52は、図3中上側に配置され、他方の突出部52は、図3中下側に配置されている。
また、プランジャ5の図3中上側には、弾性変形可能な棒状のロック部材53が設けられている。ロック部材53は、装着部51の基端側に配置され、その基端部において、例えば、接着または融着等により、プランジャ本体50に固着されている。これにより、ロック部材53と、プランジャ本体50(装着部51)とを互いに異なる構成材料で構成することができる。なお、ロック部材53と、プランジャ本体50とが一体的に形成されていてもよいことは言うまでもない。
このロック部材53は、プランジャ5の(ハウジング3)の長手方向(軸方向)に延在し、撓み変形する棒状のアーム部533と、アーム部533の先端部に設けられ、図3中上側に突出した突起(摺動部)532を有する係止部531とを備えている。
後述する穿刺の準備(セット)が完了した状態では、前記コイルバネ91によりプランジャ5がハウジング3に対し先端方向へ付勢された状態で、この係止部531の突起532がハウジング本体30の開口32に挿入され、これにより係止部531はハウジング3に対し係止される(図12参照)。このロック部材53により、プランジャ5(装着部51)を発射準備位置に保持する保持手段が構成される。
また、プランジャ5の外周面には、リング状のフランジ54および55が形成されている。フランジ55は、フランジ54より基端側に配置されている。
プランジャ5が移動する際は、各フランジ54および55は、それぞれ、ハウジング本体30の内周面を摺動し、これによりフランジ55の姿勢が保持される。
また、フランジ55の基端側の部分は、コイルバネ91の先端側が当接するバネ座(第1付勢手段当接部)として機能する。
ハウジング本体30の基端部であって、前記キャップ状部材4の先端側には、管状の調節部(調節ダイヤル)6が、ハウジング本体30の周方向に回動自在に設置されている。
図4〜図9に示すように、調節部6の内周面には、一対の支持部610、610が形成されている。そして、これらの支持部610には、穿刺の際に前記プランジャ5の第1の突部56に当接するリング状の穿刺深さ制御板(第2の突部)61が形成されている。一対の支持部610、610は、それぞれ、前述したハウジング本体30の一対の長孔34、34に挿入され、穿刺深さ制御板61は、ハウジング本体30内に位置する。
前記支持部610、610は、穿刺深さ制御板61の中心を介して対向するように配置されている。また、穿刺深さ制御板61は、調節部6の軸方向のほぼ中間に、ハウジング本体30と同心的に配置されている。
この穿刺深さ制御板61は、前記プランジャ5の第1の突部56に当接する当接面の軸方向の位置が異なる複数の部分を有しており、これにより、穿刺針23による生体表面への穿刺深さ(=穿刺針23の針先231の開口211からの突出長さ)を4段階に調節することができる。
すなわち、穿刺深さ制御板61の基端側の面には、高さ(軸方向の長さ)の異なる3つの凸部(スペーサー)611、612および613が、周方向に沿って形成されている。これらの凸部611、612および613は、30°間隔で、かつ、図4の右側の図中反時計回りの方向に、凸部611、612、613の順序で配置されている。
凸部611〜613の高さは、凸部611が最も高く、凸部612が次に高く、凸部613が最も低い。すなわち、穿刺時に前記プランジャ5の第1の突部56に当接する穿刺深さ制御板61の当接面の軸方向の位置は、凸部611における当接面の位置が最も基端側、凸部613における当接面の位置が最も先端側、凸部612における当接面の位置が前記凸部611と凸部613との間である。
従って、凸部611がプランジャ5の第1の突部56に対面しているとき、穿刺針23による生体表面への穿刺深さが最も浅くなり(最小となり)、以下、凸部612、凸部613、凸部の形成されていない部分(突部なしの部分)614の順で、穿刺針23による穿刺深さが深く(大きく)なる。
前記調節部6とプランジャ5の第1の突部56とで調節機構が構成され、この調整機構により、採血者(被検査者)の個人差や穿刺部位に応じて、穿刺針23の針先231が開口211からの突出する長さ、すなわち生体表面への穿刺深さを調節(多段階に調整)することができる。なお、この調整の段階数は、図示のような4段階に限定されないことは、言うまでもない。
また、穿刺深さ制御板61により、プランジャ5(装着部51)を制動し、プランジャ5(装着部51)が穿刺位置よりも先端方向へ移動するのを阻止する制動手段が構成される。
前記穿刺深さ制御板61の先端側の部分は、コイルバネ91の基端側が当接するバネ座(第1付勢手段当接部)として機能する。
すなわち、この穿刺深さ制御板61と前記フランジ55との間には、コイルバネ91が実質的に無負荷の状態(自然長)で挿入されている。
この場合、コイルバネ91の先端と基端のうちの少なくとも一方が、フランジ55や穿刺深さ制御板61から離間し得るように構成されているのが好ましい。すなわち、下記1A〜3Aのうちのいずれかとされるのが好ましい。
1A. コイルバネ91の先端がフランジ55から離間可能であり、基端が穿刺深さ制御板61に固定されている。
2A. コイルバネ91の先端がフランジ55に固定されており、基端が穿刺深さ制御板61から離間可能である。
3A. コイルバネ91の先端および基端が、それぞれ、フランジ55および穿刺深さ制御板61から離間可能である。
上記1A〜3Aの場合には、穿刺の際、コイルバネ91は、プランジャ5を実質的に先端方向のみに付勢するので、穿刺(穿刺針23のケーシング21からの突出および収納)をより確実に行うことができる。
また、調節部6の外周面には、長さの異なるリブ621、622、623および624が、それぞれ形成されている。
これらのリブ621、622、623および624は、図4の右側の図中反時計回りの方向に、リブ621、622、623、624の順序で配置されている。
具体的には、リブ621は、凸部611から周方向に180°ずれた位置に配置されている。すなわち、リブ621は、凸部611がプランジャ5の第1の突部56に対面しているときに、指標33の位置に位置するように配置されている。
同様に、リブ622、623および624は、それぞれ、凸部612、613および凸部の形成されていない部分614から周方向に180°ずれた位置に配置されている。すなわち、リブ622、623および624は、それぞれ、凸部612、613および凸部の形成されていない部分614がプランジャ5の第1の突部56に対面しているときに、指標33の位置に位置するように配置されている。
リブ621〜624の長さは、リブ624が最も長く、リブ623が2番目に長く、リブ622が3番目に長く、リブ621が最も短い。このリブの長さは、穿刺針23による穿刺深さのレベルを示す。すなわち、リブの長さが長いほど、穿刺針23による生体表面への穿刺深さが深い。
また、調節部6の外周面のリブ621、622、623および624の先端側には、それぞれ、穿刺針23による生体表面への穿刺深さのレベルを示す数字「1」、「2」、「3」および「4」が付されている。
また、調節部6の外周面には、複数の溝63が周方向に沿って並設されている。これらの溝63と、前記リブ621〜624は、それぞれ、調節部6を回転操作するときの滑り止めとして機能する。
図1に示すように、キャップ状部材4内には、セット操作部8が軸方向に移動し得るように設置されている。
キャップ状部材4の先端には、セット操作部8の先端が当接するリング状のリブ41が形成されている。
また、キャップ状部材4の基端には、頭部(位置規制手段)42が形成されている。前記セット操作部8の操作の際は、そのセット操作部8の基端がこの頭部42に当接して、セット操作部8の基端方向への移動が阻止される。
また、キャップ状部材4の図1中上側および下側には、それぞれ、長孔43が形成されている。
前記セット操作部8は、コイルバネ92を収納する円筒状のセット操作部本体80を有している。
セット操作部本体80の先端には、リング状のリブ81が形成されている。このリブ81の基端側の部分は、コイルバネ92の先端側が当接するバネ座(第2付勢手段当接部)として機能する。
また、セット操作部本体80の基端部の図1中上側および下側には、それぞれ、前記キャップ状部材4の対応する長孔43に挿入された把手部82が形成されている。図1中上側の把手部82は、長孔43から図1中上側(外側)に突出し、図1中下側の把手部82は、長孔43から図1中下側(外側)に突出している。
また、セット操作部8内には、先端側にバネ座(第2付勢手段当接部)を有するリング状のバネ受け部材93が軸方向に移動し得るように設置されている。
このバネ受け部材93と前記リブ81との間には、コイルバネ92が実質的に無負荷の状態(自然長)で挿入されている。このコイルバネ92は、前記コイルバネ91より基端側に位置している。また、コイルバネ92のバネ定数は、前記コイルバネ91のバネ定数より小さい。
このバネ受け部材93は、プランジャ5の一対の突出部52、52が挿入された状態で、一対の突起521、521により係止されている。
この場合、コイルバネ92の先端と基端のうちの少なくとも一方が、リブ81やバネ受け部材93から離間し得るように構成されているのが好ましい。すなわち、下記1B〜3Bのうちのいずれかとされるのが好ましい。
1B. コイルバネ92の先端がリブ81から離間可能であり、基端がバネ受け部材93に固定されている。
2B. コイルバネ91の先端がリブ81に固定されており、基端がバネ受け部材93から離間可能である。
3B. コイルバネ91の先端および基端が、それぞれ、リブ81およびバネ受け部材93から離間可能である。
上記1B〜3Bの場合には、穿刺の際、コイルバネ92は、プランジャ5を実質的に基端方向のみに付勢するので、穿刺(穿刺針23のケーシング21からの突出および収納)をより確実に行うことができる。
前記コイルバネ91および92のバネ定数や軸方向の長さ等の諸条件は、それぞれ、確実に穿刺を行うことができるように、すなわち、穿刺の際、穿刺針23が確実にケーシング21の開口211から所定量突出し、かつ、その後、穿刺針23が確実にケーシング21内に収納されるように設定される。
ここで、コイルバネ91のバネ定数をk1、コイルバネ92のバネ定数をk2としたとき、これらの比、k1/k2は、1以上が好ましく、10〜20程度がより好ましい。
k1/k2が前記上限より大きいと、穿刺後、穿刺針23がケーシング21内に収納されないことがある。
逆に、k1/k2が前記下限より小さいと、穿刺の際、穿刺針23がケーシング21の開口211から突出せず、穿刺を行うことができないことがある。
前述した穿刺針23を除く穿刺針カートリッジ2の各構成部品(構成部材)と、コイルバネ91および92を除く穿刺装置1の各構成部品(構成部材)とは、それぞれ、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、各種熱可塑性エラストマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル−ブチル−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート、ポリアセタール等の射出成形可能な樹脂で成形されている。
次に、穿刺装置1の作用、すなわち、穿刺装置1を用いて穿刺を行う場合の操作手順および各部の動作について説明する。
[1] 図1に示すように、穿刺装置1の先端部に穿刺針カートリッジ2を装着する。すなわち、ハウジング3の先端35にケーシング21のリブ215が当接するまで、そのハウジング3の先端部に、ケーシング21の基端部を嵌入するとともに、プランジャ5の装着部51の先端部に、ランセット22のプランジャ装着部226を嵌入する。
この際、前述したように、ランセット22の大径部224がケーシング21のハブ係合部213に係止されているため、ランセット22は、所定値以上の力を加えないと先端方向に移動せず、また、プランジャ5のフランジ55は、コイルバネ91の先端に当接している。
ランセット22の大径部224をハブ係合部213から移動させる力を、コイルバネ91、92を圧縮させる力よりも大きくなるように設定することにより、プランジャ5の装着部51の先端部にランセット22の基端部を嵌入する操作で、同時に、プランジャ5がコイルバネ91、92の弾性力に抗して基端方向へ移動させることができ、プランジャ5のロック部材53における係止部531の突起532がハウジング3の開口32に挿入され、プランジャ5は待機位置に配置されて、穿刺の準備(セット)が完了し、さらに、ランセット22を基端方向へ押し込むことにより、ランセット22の大径部224がハブ係合部213から移動し、ハブ係合部213との係合から解放される。穿刺針カートリッジ2は、リブ(フランジ)215の基端側面が、ハウジング本体30の先端35に当接して停止する。
これにより、ランセット22の被装着部293をプランジャ5の装着部51に確実に(容易に)嵌入することができる。また、穿刺の準備を容易、迅速かつ確実に行うことができる。
また、図1に示す状態では、プランジャ5のロック部材53のアーム部533は、その係止部531の突起532がハウジング3の内周面に当接することで、図1中下側に変位(弾性変形)している。すなわち、係止部531は、アーム部533の弾性力により図1中上側に付勢されている。
前記穿刺針カートリッジ2の装着は、穿刺針カートリッジ2からキャップ24を取り外してから行ってもよいが、キャップ24を装着した状態で行うのが好ましく、キャップ24を基端側に押圧しつつ行うのがより好ましい。
なお、穿刺針カートリッジ2の装着を、キャップ24を装着した状態で行った場合には、穿刺針カートリッジ2の装着後、好ましくは穿刺の直前に、穿刺針カートリッジ2からキャップ24を取り外す。
[2] 必要に応じて、穿刺針23による生体表面への穿刺深さ(突出長さ)を調節する。すなち、穿刺針23による生体表面への穿刺深さを採血者の個人差や穿刺部位に応じた穿刺深さに設定する。
穿刺深さを設定するに際しての基準としては、例えば、血糖測定に必要な最低限の血液量が得られる穿刺深さとすることができる。これにより、穿刺に伴う痛みを必要最低限に抑えることができる。
穿刺深さを設定する場合には、調節部6を指で把持し、ハウジング3に対し、その調節部6を周方向に回転させて、リブ621〜624のうちの所定のリブを指標33の位置に合わせる。
この穿刺深さの設定は、一度設定すれば、採血する度に毎回設定し直す必要がないため、操作に手間がかからない。
なお、図1および図10〜図13には、穿刺針23による生体表面への穿刺深さを最も浅くした状態が示されている。
[3] 図10および図11に示すように、セット操作部8の把手部82を指で把持し、ハウジング3に対し、そのセット操作部8をコイルバネ91および92の弾性力に抗して基端方向へ移動させて行うこともできる。
この場合、まず、図10に示すように、バネ定数の小さいコイルバネ92が圧縮されていき、次いで、図11に示すように、バネ定数の大きいコイルバネ91が圧縮されていき、このコイルバネ91が圧縮した分、プランジャ5が基端方向に移動する。
図11に示すように、セット操作部8が、その基端がハウジング3の頭部42に当接するまで移動すると、プランジャ5のロック部材53における係止部531の突起532がハウジング3の開口32の位置に位置し、弾性変形していたアーム部50がその弾性力により元の形状に戻り、突起532がハウジング3の開口32に挿入され、その突起532が操作ボタン71の突起711に当接(または対面)する。
そして、把持していた把手部82から指を離すと、図12に示すように、係止部531の突起532がハウジング3の開口32に臨む先端側の縁部に当接することにより、係止部531がハウジング3に対して係止(ロック)され、これにより、コイルバネ91の圧縮状態、すなわち、コイルバネ91によりプランジャ5がハウジング3に対し先端方向へ付勢された状態が保持される。すなわち、プランジャ5(装着部51)が発射準備位置に保持される。
一方、把持していた把手部82から指を離すと、図12に示すように、圧縮されていた(圧縮状態の)コイルバネ92がその弾性力により伸長し、セット操作部8は、そのリブ81がハウジング3のリブ41に当接するまで先端側に移動する。また、コイルバネ92は、自然長に戻り、プランジャ5を先端および基端のいずれの方向へも付勢しない。
[4] 穿刺針カートリッジ2のケーシング21の先端を所定の部位、例えば指先のような生体表面に圧着し、開口211を生体表面で塞いだ状態とした後、穿刺操作部7の操作ボタン71を押す(図12中下側に押し込む)。
操作ボタン71を押すと、図13に示すように、その突起711が係止部531の突起532を押圧し、これにより、アーム部533が弾性変形して係止部531が図13中下側に変位し、係止部531の突起532の開口32に臨む縁部に対する係止が外れる(解除される)。
一方、穿刺操作部7は、弾性変形し、操作ボタン71から指を離すと、弾性変形していた穿刺操作部7がその弾性力により元の形状に戻る。
前記係止部531の係止が解除されると、図13に示すように、圧縮されていたコイルバネ91がその弾性力により伸長し、プランジャ5が先端方向へ移動し、穿刺針23がケーシング21の開口211より突出し、生体表面を穿刺する。
リブ621が指標33に合わされている場合、プランジャ5の第1の突部56は、穿刺深さ制御板61の凸部611に当接し、プランジャ5の先端方向への移動が規制される(プランジャ5が穿刺位置よりも先端方向へ移動するのが阻止される)。これにより、穿刺針23による生体表面への穿刺深さ(突出長さ)は、最小値(一定値)となる。
また、プランジャ5が先端方向へ移動する際、その途中で、コイルバネ91とフランジ55とが離間するとともに、コイルバネ92が圧縮されていき、プランジャ5は、このコイルバネ92によりハウジング3に対し基端方向へ付勢される。
この場合、前述したように、コイルバネ91のバネ定数k1は、コイルバネ92のバネ定数k2より大きいので、プランジャ5は、コイルバネ92の弾性力に抗して先端側に移動し、穿刺針23により生体表面を穿刺することができる。
また、コイルバネ91は、フランジ55から離間した後、自然長に戻り、プランジャ5を先端および基端のいずれの方向へも付勢しない。
穿刺針23が生体表面を穿刺した後は、図1に示すように、圧縮されていたコイルバネ92がその弾性力により伸長し、プランジャ5が基端方向へ移動し、生体表面から穿刺針23が抜け、その穿刺針23は、ケーシング21内に収納(格納)される。すなわち、図1に示す状態に戻る。
このように、穿刺針23の針先231は、穿刺時以外はケーシング21の開口211から突出しないようになっており、誤って皮膚等を傷つけることが無く、また、感染も防止することができ、安全性が高い。
また、前述したように、ランセット22は、最大で、大径部224の先端面222がケーシング21の面212に当接した位置までしか先端方向に移動することができないので、穿刺の際の安全性が高い。例えば、穿刺の際、仮にランセット22のプランジャ装着部226がプランジャ5の装着部51から外れたとしても、ランセット22は、大径部224の先端面222がケーシング21の面212に当接することにより係止されるので、穿刺針23がケーシング21の開口211から所定量(例えば0.6mm)以上突出するのを防止することができる。
[5] 穿刺の後、穿刺装置1を生体表面から離し、穿刺部位上の出血を確認する。そして、出血した血液を所定の方法で採取する。
このようにして採取された血液は、例えば試験片上に直接供給したり、細管を介して吸引し、試験片へ供給したりすることができる。
以上は、穿刺針23による生体表面への穿刺深さを最小値に設定した場合の作用を説明したが、次に、穿刺深さを最大値に設定した場合の作用を簡単に説明する。
[6] 図14に示すように、ハウジング3に対し、調節部6を周方向に回転させて、リブ624を指標33の位置に合わせる。これにより、穿刺深さ制御板61の凸部の形成されていない部分614がプランジャ5の第1の突部56に対面する。すなわち、穿刺針23による生体表面への穿刺深さが最大値に設定される。
そして、前述したように、生体表面への穿刺の準備完了後、穿刺針カートリッジ2のケーシング21の先端を所定の部位、例えば指先のような生体表面に圧着して開口211を塞いだ後、穿刺操作部7の操作ボタン71を押す。
これにより、図15に示すように、係止部531の係止が解除され、圧縮されていたコイルバネ91がその弾性力により伸長し、プランジャ5が先端方向へ移動し、穿刺針23がケーシング21の開口211より突出し、生体表面を穿刺する。
このとき、プランジャの第1の突部56が穿刺深さ制御板61の凸部の形成されていない部分614に当接し、プランジャ5の先端方向への移動が規制される。これにより、穿刺針23による生体表面への穿刺深さ(突出長さ)は、最大値(一定値)となる。
穿刺針23が生体表面を穿刺した後は、図14に示すように、圧縮されていたコイルバネ92がその弾性力により伸長し、プランジャ5が基端方向へ移動し、生体表面から穿刺針23が抜け、その穿刺針23は、ケーシング21内に収納(格納)される。すなわち、図14に示す状態に戻る。
さて、本発明の穿刺装置1は、その穿刺装置1を複数回繰り返し使用したときのプランジャ5の装着部51(装着手段)、ロック部材(保持手段)53、コイルバネ(駆動手段)91、92、穿刺操作部(開放手段)7および穿刺深さ制御板(制動手段)61のうちの1つの耐久性(寿命)が、他の4つのいずれの耐久性よりも相当量低くなるように構成(形成)されている。なお、ここでは、装着部51、ロック部材53、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちの最も耐久性が低いものを低耐久性部(易破壊部)と言い、その他の4つを高耐久性部と言う。そして、穿刺装置1は、低耐久性部が、その耐久性の限度を超えて故障し、その機能(主機能)を発揮し得なくなった場合は、他の4つの高耐久性部のいずれが故障した場合よりも安全性が高い状態となるように構成されている。具体的には、低耐久性部が故障した場合は、穿刺針23による穿刺対象物の穿刺が不能となるように、すなわち、穿刺針23の装着が不能となるか、プランジャ5(装着部51)を発射準備位置に保持するのが不能となるか、または、プランジャ5(装着部51)の移動が不能となるように構成されている。
このため、低耐久性部が他の4つの高耐久性部のいずれよりも先に故障することにより、穿刺針23による誤刺、怪我等のリスクがなく、非常に安全に、穿刺を行うことができる。
また、低耐久性部は、装着部51、ロック部材53、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちのいずれであってもよいが、図示の構造の穿刺装置1の場合は、低耐久性部は、装着部51、ロック部材53、コイルバネ91、92および穿刺操作部7のうちのいずれか1つとされる。
以下の説明では、代表的に、装着部51、ロック部材53、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうち、ロック部材53が故障した場合が最も安全である場合、すなわち、ロック部材53を低耐久性部とする場合を例に挙げて説明する。
穿刺装置1は、その穿刺装置1を複数回繰り返し使用したときのプランジャ5のロック部材(保持手段)53の耐久性(寿命)が、装着部51(装着手段)、コイルバネ(駆動手段)91、92、穿刺操作部(開放手段)7および穿刺深さ制御板(制動手段)61の耐久性よりも低くなるように構成(形成)されている。すなわち、ロック部材53の耐久性は、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちの最も低い耐久性よりも低い。そして、ロック部材53がその耐久性の限度を超えて破壊により故障すると、装着部51を発射準備位置に保持し得なくなる。換言すれば、保持手段としての機能(主機能)を発揮し得なくなる。
すなわち、穿刺装置1は、その穿刺装置1を複数回繰り返して使用すると、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちの最も耐久性の低いものがその耐久性の限度を超えて故障(例えば、破壊、変形等)してその機能を発揮し得なくなる前に、ロック部材53のアーム部533が破壊し、突起532がハウジング3の開口32に臨む先端側の縁部に当接することができなくなり、係止部531がハウジング3に対して係止されなくなるように構成されている。ロック部材53のアーム部533は、穿刺装置1を1回使用する毎に、撓みが生じるので、穿刺装置1の使用により、そのアーム部533が破壊する。
ロック部材53が故障した場合は、操作説明[1]あるいは[3]のセット操作による発射準備位置での保持が不能となり、穿刺装置1を使用することができなくなるだけであり、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の各々が故障した場合のような穿刺針23による誤刺、怪我等のリスクがない。すなわち、ロック部材53が先に故障することで、穿刺装置1を使用することができなくなるので、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の各々が故障する前に、穿刺装置1を破棄することとなる。このため、この穿刺装置1を用いることで、非常に安全に、穿刺を行うことができる。
なお、装着部51が故障した場合は、例えば、ケーシング21の開口211から穿刺針23が突出(露出)したままの状態になってしまうことがある。
また、コイルバネ91、92が故障した場合は、例えば、ケーシング21の開口211から穿刺針23が突出したままの状態になってしまうことがある。
また、穿刺操作部7が故障した場合は、例えば、誤動作をさせてしまうことがある。
また、穿刺深さ制御板61が故障した場合は、例えば、設定よりも深く穿刺されたり、また、ケーシング21の開口211から穿刺針23が突出したままの状態になってしまうことがある。
従来の穿刺装置では、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちのいずれが先に故障するかは、判らず、ロック部材53よりも先に、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちのいずれかが故障してしまうことがあり、その場合は、いずれも、穿刺針23による誤刺、怪我等のリスクが生じる。
また、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の耐久性を前記のように設定するには、例えば、下記のようにするのが好ましい。
プランジャ本体50(装着部51)、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の構成材料としては、それぞれ、高耐磨耗性、高耐衝撃性のエンジニアリングプラスチック、金属材料を用いるのが好ましい。特に、プランジャ本体50、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の構成材料としては、それぞれ、ポリアセタールを用いるのが好ましく、また、コイルバネ91および92の構成材料としては、それぞれ、例えば、ステンレス鋼等の金属材料を用いるのが好ましい。
また、ロック部材53(係止部531、突起532およびアーム部533)の構成材料としては、ABS樹脂を用いるのが好ましい。ABS樹脂は、前記エンジニアリングプラスチックと比較し強度が低く、疲労破壊し易く、これにより、ロック部材53のアーム部533がより破壊し易くなり、破壊を原因として故障し易くなる。
また、ロック部材53のアーム部533寸法(例えば、厚さ、幅等)、特に、幅を比較的小さく設定するのが好ましい。
また、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の寸法を、それぞれ、比較的大きく設定するのが好ましい。
穿刺装置1は、下記のようにして設計する。
まず、穿刺装置1の部品であるロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61について、それぞれ、その形状、材質(構成材料)、寸法について、有限要素法解析法を用いた応力解析(コンピュータシミュレーション)のためのソフトウエアに、入力処理する。
次に、穿刺装置1を使用した場合を想定し、各部品に負荷される荷重および荷重点、あるいは変位および変位点を決定し、さらに、想定した荷重あるいは変位の前後の適当な値(例えば、想定される荷重が400gfであれば、200gfと600gf)を決定し、上記解析ソフトウエアにより応力解析を行う。この応力解析に用いるソフトウエアとしては、例えば、Solidworks社製の解析ソフトウエア「COSMOSXpress」などが挙げられる。
次に、応力解析結果に基づいて、作用する応力の最も大きい部位(箇所)を特定するとともに、その応力の値(最大応力)および応力の方向を求め、その応力の最も大きい位置を、故障の原因の部位、すなわち、最も先に故障する部位と想定(推定)する。
次に、各部品に、先に解析に用いた負荷あるいは変位を実際に繰り返し加え、破壊(故障)する繰り返し回数を計測する(繰り返し負荷試験)。計測された繰り返し回数と応力解析により求めた最大応力との関係(相関)を求める。相関を求めるには、種々の回帰直線、回帰曲線を用いることができる。
このようにして、強度計算等を行い、最大応力と各部品の故障するまで(機能を発揮し得なくなるまで)の使用回数との関係を求める(推定する)。
次に、各部品について上記の最大応力と使用回数との関係から、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の作用する応力の最も大きい部位が故障するまでの使用回数を比較し、それぞれの前記使用回数が目標値となるように、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のそれぞれについて、作用する応力の最も大きい部位を含めて、形状、寸法および材質(構成材料)等を設定する。材質を変更する場合、前記の方法により最大応力と使用回数との関係を求める。以下、作用する応力の最も大きい部位が故障するまでの使用回数を、単に、「故障するまでの使用回数」とも言う。
前記故障するまでの使用回数が目標値となるように、形状、寸法および材質を設定するには、上記の最大応力と使用回数との関係から、目標値である使用回数となる最大応力値を決定し、解析ソフトウエアへ入力する形状、寸法を種々変更して設定し、応力解析を行い、最大応力が決定した最大応力となるよう計算を繰り返せばよい。計算により設定された形状、寸法、材質により、実際に想定される荷重あるいは変位を負荷し、繰り返し試験を行い、設定の通り、実現されているかを確認する。設定とずれている場合には、さらに、その実験データで、先の最大応力と使用回数の相関を修正し、再度、形状、寸法、材質等を設定する。
また、特に、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうちの耐久性が最も低い部材または部(以下、部材で代表する)(本実施形態では、ロック部材53)と、耐久性が2番目に低い部材とについては、そのうちの一方の部材の故障するまでの使用回数から、他方の部材の故障するまでの使用回数をどの程度の値にするかを決定し、他方の部材の故障するまでの使用回数がその決定された値となるように、他方の部材の形状、寸法および材質を設定する。
具体的には、耐久性が最も低い部材を基準にして、耐久性が2番目に低い部材を設定する場合は、故障するまでの使用回数が、耐久性が最も低い部材の故障するまでの使用回数の、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、さらに好ましくは20倍以上、特に好ましくは20〜50倍程度となるように、作用する応力の最も大きい部位を中心に、形状、寸法および材質を設定する。これにより、耐久性が最も低い部材を、より確実に、一番先に故障させることができる。
また、耐久性が2番目に低い部材を基準にして、耐久性が最も低い部材を設定する場合は、故障するまでの使用回数が、耐久性が2番目に低い部材の故障するまでの使用回数の、好ましくは1/5以下、より好ましくは1/10以下、さらに好ましくは1/20以下、特に好ましくは1/20〜1/50程度となるように、作用する応力の最も大きい部位を中心に、形状、寸法および材質を設定する。これにより、耐久性が最も低い部材を、より確実に、一番先に故障させることができる。
以上説明したように、この穿刺装置1によれば、ロック部材53が、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61よりも先に故障し、これにより、穿刺装置1を使用することができなくなるので、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の各々が故障する前に、穿刺装置1を破棄することとなる。このため、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の各々が故障した場合のような穿刺針23による誤刺、怪我等のリスクがなく、非常に安全に、穿刺を行うことができる。
また、穿刺装置1は、穿刺針カートリッジ2をその先端部に着脱自在に装着するカートリッジ式の器具であるので、穿刺針の交換を安全、容易かつ迅速に行うことができる。
また、穿刺針カートリッジ2は、開口211からの穿刺針23の最大突出長さ(最大突出量)を規制する機能を有しており、ランセット22は、最大で、大径部224の先端面222がケーシング21の面212に当接した位置までしか先端方向に移動することができないので、穿刺の際の安全性が高い。
そして、この穿刺装置1によれば、プランジャ5を先端方向へ付勢するコイルバネ91と基端方向へ付勢するコイルバネ92とを有しているので、穿刺の際、突出長さの設定値通りに(少ない誤差で)、穿刺針23をケーシング21の開口211から突出させ、かつ、その後、確実に穿刺針23をケーシング21内に収納することができる。これにより、安全かつ確実に、生体表面を穿刺することができ、特に、微量、低痛の出血を再現性良く行うことができる。
また、穿刺装置1では、調節機構により、突出長さ、すなわち穿刺針23による生体表面への穿刺深さを任意に調節することができ、また、採血の度に、諸事情や目的に応じた穿刺深さ(出血量)を実現することができる。そして、浅い穿刺深さでも、再現性良く穿刺することができる。
また、調節機構は、回転式の調節部6を有しているので、簡単な操作で、迅速かつ確実に前記穿刺深さを調節(設定)することができる。
そして、穿刺装置1は、コイルバネ91および92を有しているので、前記調節機構により設定可能なすべての穿刺深さにおいて、確実に穿刺(穿刺針23のケーシング21からの突出および収納)を行うことができる。
また、穿刺装置1では、セット操作部8を基端方向へ移動させる簡単な操作で、コイルバネ91を圧縮し、係止部531をハウジング3に対して係止させることができる。すなわち、容易かつ迅速に、生体表面への穿刺の準備を行うことができる。このため、定期的に使用する場合にも有利である。
また、穿刺装置1では、操作ボタン71の押圧方向、すなわちプランジャ5を作動させて穿刺を行わせる操作の方向と、プランジャ5の移動方向(穿刺方向)とが異なる方向(ほぼ直交する方向)である。このため、穿刺の恐怖感が軽減されるとともに、穿刺の際、操作ボタン71の押圧力によりケーシング21の先端の生体表面に対する接触圧が変化せず、よって、設定どおりの穿刺深さが実現される。
また、穿刺装置1では、頭部42がこの穿刺具1の最も基端側に位置しており(プランジャ5等が基端側に露出していない)、穿刺装置1の全長(軸方向の長さ)は、生体表面への穿刺の準備が完了したときと、穿刺後とで等しい(全長が一定である)ので、穿刺装置1の操作を容易に行うことができる。
以上のことから、この穿刺装置1は、患者自身が自己の血糖値等を測定する際に使用するのに適している。
また、穿刺装置1は、構成が簡単であり、量産に適する。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
図1〜図15に示す構造の穿刺装置を製造するために、前記実施形態で説明した方法で(ここでは、その詳細な説明は省略)、下記のようにして、設計を行った。
まず、解析ソフトウエアとして、Solidworks社製の「COSMOSXpress」を用い、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61について、それぞれ、穿刺装置を使用した場合を想定し、有限要素法を用いた応力解析を行い、その応力解析の結果に基づいて、作用する応力の最も大きい部位を特定するともに、その応力の値(最大応力)および応力の方向を求め、その応力の最も大きい部位を最も先に故障する部位と想定した。
次に、繰り返し負荷試験により求めた繰り返し回数と応力解析により求めた最大応力との関係(相関)と、作用する応力の最も大きい部位の形状、寸法、材質(構成材料)、作用する応力の値および応力の方向に基づいて、強度計算を行って、その部位(部材)が故障し、その機能を発揮し得なくなるまでの使用回数を求めた。
ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61の形状は、それぞれ、図示の通りであり、また、ロック部材53、装着部51、穿刺操作部7の構成材料は、それぞれ、ABS樹脂、穿刺深さ制御板61の構成材料は、ポリアセタール、コイルバネ91および92の構成材料は、それぞれ、ステンレス鋼とした。
なお、ロック部材53、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61は、それぞれ、破壊して故障するものと想定した。
その結果、装着部51、コイルバネ91、92、穿刺操作部7および穿刺深さ制御板61のうち、穿刺深さ制御板61が故障してその機能を発揮し得なくなるまでの使用回数が最小であった。
穿刺深さ制御板61についての応力解析の条件、応力解析の結果および故障してその機能を発揮し得なくなるまでの使用回数は、下記の通りである。
メッシュタイプ:固体メッシュ
使用メッシャー:拡張
自動除変:オフ
面の平滑化:オン
ヤコビアンチェック:4Points
要素サイズ:0.89705mm
許容誤差:0.044852mm
要素タイプ:2次オーダー要素
要素数:5447
節点数:11075
拘束条件:固定(平行移動量なし)
荷重条件:垂直荷重載荷 6N等分布(使用時に加わる最大衝撃荷重を想定)
素タイプ:2次オーダー要素
ソルバタイプ:FFEソルバ
なお、図16に示すように、前記6Nの荷重は、調節部6の穿刺深さ制御板61の図16中斜線で示す部分に加えた。
この応力解析の結果、穿刺深さ制御板61の支持部610の破線で囲まれた部分に、応力が集中して最大応力が生じており、その値は、19.9MPaであった。穿刺深さ制御板61の最大応力と繰り返し回数との関係は、75.8MPaで15000回、50.5MPaで50000回、25.3MPaで370000回であった。したがって、これは、約50万回の推定破壊回数(故障してその機能を発揮し得なくなるまでの使用回数)に相当する。
次に、ロック部材53が故障してその機能を発揮し得なくなるまでの使用回数を、穿刺深さ制御板61が故障してその機能を発揮し得なくなるまでの使用回数の1/5、すなわち、10万回に設定した。そして、前記機能を発揮し得なくなるまでの使用回数が10万回になるように、ロック部材53の形状、寸法および材質を設定した。
次に、上記の設計に基づいて、図1〜図15に示す構造の穿刺装置を製造した。
そして、得られた穿刺装置に対し、繰り返し応力付加試験を行った。その結果は、前記設計において各部材が故障してその機能を発揮し得なくなるまでの使用回数に近い結果が得られた。
以上、本発明の穿刺装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、前記実施形態では、調節機構は、穿刺針による穿刺深さを段階的に調節するように構成されているが、本発明では、例えば、穿刺針による穿刺深さを無段階(連続的)に調節し得るように構成されていてもよい。さらには、穿刺針による穿刺深さは、一定(調整不可)であってもよい。
また、本発明では、第2付勢手段は、存在しなくてもよい。
また、以上では、血液を採取する場合の実施形態について述べたが、本発明の穿刺装置は、例えば組織間液のような血液以外の体液を採取するためのものでもよく、その用途は特に限定されない。
本発明の穿刺装置の実施形態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置に装着される穿刺針カートリッジを示す断面図である。 図1に示す穿刺装置のプランジャを示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の調節部の構成(側面および両端面)を示す図である。 図4中のE−E線での断面図である。 図4中のA−A線での断面図である。 図4中のB−B線での断面図である。 図4中のC−C線での断面図である。 図4中のD−D線での断面図である。 図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の使用状態を示す断面図である。 図1に示す穿刺装置の調節部を示す斜視図である。
符号の説明
1 穿刺装置
2 穿刺針カートリッジ
21 ケーシング
211 開口
212 面
213 ハブ係合部
214 開口
215 リブ
22 ランセット
221 先端面
222 先端面
223 基端面
224 大径部
225 角部
226 プランジャ装着部
23 穿刺針
231 針先
24 キャップ
241 押え部材
3 ハウジング
30 ハウジング本体
31 中空部
32 開口
33 指標
34 長孔
35 先端
4 キャップ状部材
41 リブ
42 頭部
43 長孔
5 プランジャ
50 プランジャ本体
51 装着部
511 切欠き
512 テーパ面
513 先端
52 突出部
521 突起
53 ロック部材
531 係止部
532 突起
533 アーム部
54、55 フランジ
56 第1の突部
6 調節部
61 穿刺深さ制御板
610 支持部
611〜613 凸部
614 凸部の形成されていない部分
621〜624 リブ
63 溝
7 穿刺操作部
71 操作ボタン
711 突起
8 セット操作部
80 セット操作部本体
81 リブ
82 把手部
91、92 コイルバネ
93 バネ受け部材

Claims (8)

  1. 穿刺針を装着して使用する穿刺装置であって、
    前記穿刺針が着脱自在に装着される装着手段と、
    前記装着手段を少なくとも発射準備位置から穿刺位置まで移動させる駆動手段と、
    前記装着手段を前記発射準備位置に保持する保持手段と、
    前記保持手段に作用して、前記装着手段の前記発射準備位置から前記穿刺位置までの移動を開始させる開放手段と、
    前記装着手段を制動し、該装着手段が前記穿刺位置よりも先端方向へ移動するのを阻止する制動手段とを有し、
    当該穿刺装置は、複数回繰り返し使用可能であり、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの1つの手段は、穿刺装置を複数回繰り返し使用したときのその手段の耐久性が、他の4つの手段のうちのいずれの耐久性よりも低くなるように構成されており、前記1つの手段が、その耐久性の限度を超えて故障し、その機能を発揮し得なくなった場合は、前記穿刺針の装着が不能となるか、前記装着手段を前記発射準備位置に保持するのが不能となるか、または、前記装着手段の移動が不能となるように構成されていることを特徴とする穿刺装置。
  2. 前記1つの手段は、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段および前記開放手段のうちのいずれか1つである請求項1に記載の穿刺装置。
  3. 穿刺針を装着して使用する穿刺装置であって、
    前記穿刺針が着脱自在に装着される装着手段と、
    前記装着手段を少なくとも発射準備位置から穿刺位置まで移動させる駆動手段と、
    前記装着手段を前記発射準備位置に保持する保持手段と、
    前記保持手段に作用して、前記装着手段の前記発射準備位置から前記穿刺位置までの移動を開始させる開放手段と、
    前記装着手段を制動し、該装着手段が前記穿刺位置よりも先端方向へ移動するのを阻止する制動手段とを有し、
    当該穿刺装置は、複数回繰り返し使用可能であり、前記保持手段は、穿刺装置を複数回繰り返し使用したときの前記保持手段の耐久性が、前記装着手段、前記駆動手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの最も低い耐久性よりも低くなるように構成されており、前記保持手段が前記耐久性の限度を超えてその構成物の少なくとも一部が破壊すると、前記装着手段を前記発射準備位置に保持し得なくなるように構成されていることを特徴とする穿刺装置。
  4. 前記保持手段、前記装着手段、前記駆動手段、前記開放手段および前記制動手段の構成物は、それぞれ、エンジニアリングプラスチックおよび/または金属材料で構成され、
    前記保持手段の構成物は、ABS樹脂で構成されている請求項3に記載の穿刺装置。
  5. 前記保持手段の構成物は、撓み変形するアーム部と、該アーム部の先端部に設けられ、他の部材に対して摺動する摺動部とを有する請求項1ないし4のいずれかに記載の穿刺装置。
  6. 前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が最も低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記耐久性が最も低い手段の繰り返し負荷試験の結果と、前記部位の形状、寸法および材質に基づいて、前記部位が故障するまでの使用回数を求め、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が2番目に低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記部位が故障するまでの使用回数が、前記耐久性が最も低い手段の前記部位が故障するまでの使用回数の5倍以上となるように、前記部位の形状、寸法および材質を設定したものである請求項1ないし5のいずれかに記載の穿刺装置。
  7. 前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が2番目に低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記耐久性が2番目に低い手段の繰り返し負荷試験の結果と、前記部位の形状、寸法および材質に基づいて、前記部位が故障するまでの使用回数を求め、前記装着手段、前記駆動手段、前記保持手段、前記開放手段および前記制動手段のうちの耐久性が最も低い手段について、当該穿刺装置を使用した場合を想定し、作用する応力の最も大きい部位を特定し、前記部位を最も先に故障する部位と想定し、前記部位が故障するまでの使用回数が、前記耐久性が2番目に低い手段の前記部位が故障するまでの使用回数の1/5以下となるように、前記部位の形状、寸法および材質を設定したものである請求項1ないし5のいずれかに記載の穿刺装置。
  8. 有限要素法を用いた応力解析の結果に基づいて、前記作用する応力の最も大きい部位を特定する請求項6または7に記載の穿刺装置。
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