JP3154960U - 穿刺具 - Google Patents
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Abstract
【課題】穿刺具が未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを確実に区別することができる穿刺具を提供すること。【解決手段】穿刺具2は、先端に鋭利な針先231が設けられている針体23と、針体23の基端部に固着され、針体23に対して変位するように弾性変形可能な弾性変形部292が先端側に設けられている針ハブ29とを有する穿刺針22と、穿刺針22をその長手方向に移動可能に収納し、針先231が突出可能な開口211を有する管状をなすケーシング21と、弾性変形部292に離脱可能に装着され、その装着状態では、穿刺針22の先端方向への移動を許可して、針先231の開口211からの突出を可能にし、離脱状態では、穿刺針22の先端方向への移動を規制して、針先231の開口211からの突出を阻止するリング状部材24とを備えている。この穿刺具2のケーシング21には、リング状部材24を視認可能な薄肉部25が形成さている。【選択図】図1
Description
本考案は、穿刺具に関する。
近年、糖尿病患者の増加に伴い、日常の血糖値の変動を患者自身がモニターする自己血糖測定が推奨されてきている。
この血糖値の測定には、血液中のブドウ糖量を自動的に測定する血糖測定装置が用いられる。この測定に先立ち、患者は、自分の血液を採取する必要がある。
血液を採取する方法としては、穿刺針により指先の皮膚を穿刺した後、その穿刺部周辺を指等で圧迫して血液を絞り出すことが行われる。
この穿刺針による指先の穿刺には、穿刺針と、穿刺針(ランセット)を移動可能に収納するケーシング(キャップ)とを備える穿刺具(例えば、特許文献1参照)が用いられる。具体的には、穿刺具を穿刺装置に装着し、穿刺装置を作動させることにより穿刺針を突出させ、指先を穿刺する。
この穿刺具は、未使用状態および使用済状態(使用後)では、それぞれ、穿刺針の針先による誤穿刺を防止するために、当該針先がケーシング内に位置している。
しかしながら、ケーシングは、その内部を視認可能に構成されておらず、すなわち、ケーシングの側壁が不透明な材料で構成されているため、穿刺具の外観によって、当該穿刺具が未使用状態のものか使用済状態のものかを見分けるのが困難であった。このため、使用済状態の穿刺具を穿刺装置に誤って装着して、その穿刺具を用いて指先を穿刺してしまうおそれがあった。
本考案の目的は、穿刺具が未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを確実に区別することができる穿刺具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(15)の本考案により達成される。
(1) 穿刺装置の先端部に着脱自在に装着して用いられる穿刺具であって、
先端に鋭利な針先が設けられている針体と、該針体の基端部に固着され、前記針体に対して変位するように弾性変形可能な弾性変形部が先端側に設けられている針ハブとを有する穿刺針と、
前記穿刺針をその長手方向に移動可能に収納し、前記針先が突出可能な先端開口を有する管状をなすケーシングと、
前記弾性変形部の外周部に先端方向に離脱可能に装着され、前記弾性変形部に装着された装着状態では、前記穿刺針の先端方向への移動を許可して、前記針先の前記ケーシングの先端開口からの突出を可能にし、前記弾性変形部から離脱した離脱状態では、前記穿刺針の先端方向への移動を規制して、前記針先の前記ケーシングの先端開口からの突出を阻止するリング状部材とを備え、
前記ケーシングは、前記リング状部材を視認可能な窓部を有することを特徴とする穿刺具。
(1) 穿刺装置の先端部に着脱自在に装着して用いられる穿刺具であって、
先端に鋭利な針先が設けられている針体と、該針体の基端部に固着され、前記針体に対して変位するように弾性変形可能な弾性変形部が先端側に設けられている針ハブとを有する穿刺針と、
前記穿刺針をその長手方向に移動可能に収納し、前記針先が突出可能な先端開口を有する管状をなすケーシングと、
前記弾性変形部の外周部に先端方向に離脱可能に装着され、前記弾性変形部に装着された装着状態では、前記穿刺針の先端方向への移動を許可して、前記針先の前記ケーシングの先端開口からの突出を可能にし、前記弾性変形部から離脱した離脱状態では、前記穿刺針の先端方向への移動を規制して、前記針先の前記ケーシングの先端開口からの突出を阻止するリング状部材とを備え、
前記ケーシングは、前記リング状部材を視認可能な窓部を有することを特徴とする穿刺具。
(2) 前記窓部は、前記装着状態の前記リング状部材を視認可能な位置に設けられている上記(1)に記載の穿刺具。
(3) 前記窓部は、前記離脱状態の前記リング状部材を視認可能な位置に設けられている上記(1)に記載の穿刺具。
(4) 前記窓部は、前記装着状態および前記離脱状態のそれぞれの前記リング状部材を視認可能な位置に設けられている上記(1)に記載の穿刺具。
(5) 前記ケーシングは、その内周部に形成され、内径が縮径した縮径部を有し、
前記穿刺針が前記ケーシングに対して基端方向へ移動することにより、前記装着状態の前記リング状部材が前記縮径部に当接して、前記弾性変形部から離脱する上記(1)に記載の穿刺具。
前記穿刺針が前記ケーシングに対して基端方向へ移動することにより、前記装着状態の前記リング状部材が前記縮径部に当接して、前記弾性変形部から離脱する上記(1)に記載の穿刺具。
(6) 前記窓部は、前記縮径部より基端側に位置している上記(5)に記載の穿刺具。
(7) 前記窓部は、前記縮径部よりも先端側に位置している上記(5)に記載の穿刺具。
(8) 前記窓部は、前記縮径部の先端側から基端側に渡って設けられている上記(5)に記載の穿刺具。
(9) 前記窓部は、前記ケーシングの側壁の実質的に透明な材料で構成された部分である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の穿刺具。
(10) 前記窓部は、前記ケーシングの側壁に形成された薄肉部で構成されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の穿刺具。
(11) 前記窓部は、前記ケーシングの側壁の周方向の一部または全部に設けられている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の穿刺具。
(12) 前記リング状部材と前記ケーシングとは、互いに異なる色を有している上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の穿刺具。
(13) 前記穿刺装置の先端部には、該先端部を着色した着色部が設けられており、
前記ケーシングは、前記穿刺具が前記穿刺装置に装着された際に、該穿刺装置の先端に当接するフランジ部と、該フランジ部の縁部に形成され、前記着色部のほぼ全部を覆うカバー部とを有する上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の穿刺具。
前記ケーシングは、前記穿刺具が前記穿刺装置に装着された際に、該穿刺装置の先端に当接するフランジ部と、該フランジ部の縁部に形成され、前記着色部のほぼ全部を覆うカバー部とを有する上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の穿刺具。
(14) 前記リング状部材の内周部は、内径が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしており、
前記弾性変形部の外周部は、外径が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしている上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の穿刺具。
前記弾性変形部の外周部は、外径が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしている上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の穿刺具。
(15) 前記弾性変形部は、互いに離間した複数の突出部で構成されている上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の穿刺具。
本考案によれば、装着状態および/または離脱状態のリング状部材を確実に視認することができる。これにより、穿刺具が未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを容易かつ確実に区別する(見分ける)ことができる。よって、例えば、使用済の穿刺具を穿刺装置に誤って装着して、その穿刺具を用いて指先を穿刺してしまうのを確実に防止することができる。
また、窓部が薄肉部で構成されている場合には、当該薄肉部の形成位置をケーシングの側壁の周方向の一部とすることにより、ケーシング、すなわち、薄肉部の付近の強度の低下を抑制することができる。
以下、本考案の穿刺具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図5は、それぞれ、本考案の穿刺具の第1実施形態を示す縦断面図、図6は、図1中のA−A線断面図、図7および図8は、それぞれ、本考案の穿刺具(第1実施形態)を穿刺装置に装着して使用する方法を説明するための図(縦断面図)、図9は、図7および図8に示す穿刺装置が備える調節部の構成(側面および両端面)を示す図である。なお、以下では、図1〜図5、図7および図8中(図10〜図12も同様)の左側を「先端」、右側を「基端」として説明する。
<第1実施形態>
図1〜図5は、それぞれ、本考案の穿刺具の第1実施形態を示す縦断面図、図6は、図1中のA−A線断面図、図7および図8は、それぞれ、本考案の穿刺具(第1実施形態)を穿刺装置に装着して使用する方法を説明するための図(縦断面図)、図9は、図7および図8に示す穿刺装置が備える調節部の構成(側面および両端面)を示す図である。なお、以下では、図1〜図5、図7および図8中(図10〜図12も同様)の左側を「先端」、右側を「基端」として説明する。
図1〜図5に示す穿刺具2は、図7および図8に示すような穿刺装置10の先端部36に着脱自在に装着して使用される(用いられる)。この穿刺装置10は、長尺状のハウジング3と、プランジャ5と、調節部6と、穿刺操作部(操作手段)7と、セット操作部(操作部)8と、プランジャ5を先端方向へ付勢するコイルバネ91と、プランジャ5を基端方向へ付勢するコイルバネ92とを有している。穿刺装置10についての説明は、後述する。
図1(図2〜図5も同様)に示す穿刺具2は、管状のケーシング(穿刺針ホルダー)21と、このケーシング21内に軸方向(長手方向)に移動可能に収納される穿刺針22と、穿刺針22(弾性変形部292の外周(外周部))に装着されるリング状部材24とを有している。
図1に示すように、穿刺針22は、針体23と、針ハブ(以下、単に「ハブ」という)29とを有している。
針体23は、その先端に鋭利な針先231が設けられて(形成されて)いる。
針体23の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、Ni−Ti合金等の超弾性合金等の各種金属材料、ポリフェニレンサルファイド等の各種硬質樹脂材料等が挙げられる。
針体23の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、Ni−Ti合金等の超弾性合金等の各種金属材料、ポリフェニレンサルファイド等の各種硬質樹脂材料等が挙げられる。
ハブ29は、柱状のハブ本体291と、ハブ本体291の先端側に、先端方向に延出して設けられている弾性変形部292と、ハブ本体291の基端側に設けられ、穿刺装置10のプランジャ5に装着される被装着部293とを有している。
ハブ本体291は、針体23の針先231が露出するように針体23の基端部に固着されている。このハブ本体291は、大径部294と、大径部294の先端側に形成されている小径部295とで構成されている。
大径部294は、その外径がケーシング21の内周部26の内径とほぼ同等である。また、大径部294は、その先端側の外径が先端方向に向って漸減している、すなわち、先端側にテーパ面296を有している。
小径部295は、その外径が大径部294の外径より若干小さく形成されている。また、小径部295の先端部からは、針体23の先端側(針先231)が露出している。
この小径部295の先端面295aには、弾性変形部292が先端方向に突出(延出)して形成されている。
被装着部293は、ハブ本体291の大径部294の基端面294aから突出して形成されている。また、被装着部293は、大径部294の外径より縮径して形成されている。
なお、ハブ29の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
弾性変形部292は、その全体形状が筒状をなしており、長手方向に沿って、一対の切欠き(欠損部)297が形成されている。すわなわ、弾性変形部292は、横断面形状が円弧状をなし、互いに離間した2つの突出部292cで構成されている。これにより、針体23に対してより容易に弾性変形することができる。
また、弾性変形部292の装着部292bの外周292aは、外径が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしている。
このような弾性変形部292は、針体23との距離が変化するように、すわなち、径方向(図6のrで示す方向)の位置が変化するように弾性変形することができる。換言すれば、弾性変形部292は、針体23との距離が近くなる縮径状態(図4中の破線(二点鎖線)で示す弾性変形部292参照)と、針体23との距離が遠くなる拡径状態(自然状態(図5参照))とに変化するように弾性変形することができる。
本考案の好適な実施例(実施形態)においては、自然状態の弾性変形部292の装着部292b(外周292a)には、リング状部材24が装着されている。ここで、「自然状態」とは、弾性変形部292に外力が付されて(付与されて)いない状態をいう。
図1に示すように、リング状部材24は、その外径がケーシング21の内周部26の内径とほぼ同等である。
リング状部材24の内周(内周部)241は、その径(内径)が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしている。すなわち、リング状部材24の先端側の肉厚(厚さ)は、基端側の肉厚(厚さ)より薄くなっている。
リング状部材24の内周241と、弾性変形部292の外周292aとが互いにテーパ状をなしていることにより、リング状部材24が弾性変形部292から離脱した際(離脱状態)、弾性変形部292が自然状態または拡径状態となり、そのときの外径がリング状部材24の基端側の内径より大きくなる。これにより、リング状部材24が弾性変形部292に再度装着されるのを防止することができる。すなわち、リング状部材24は、弾性変形部292に不可逆的に離脱されるよう構成されている。
さらに、リング状部材24が装着された状態(装着状態)で、弾性変形部292が自然状態となるので、塑性変形することがなく、安定した性能を得ることができる。
もっとも、弾性変形部292の塑性変形がないか、使用可能な程度である場合は、リング状部材24の内周241と、弾性変形部292の外周292aとがテーパ状をなしていない場合であっても、リング状部材24が弾性変形部292に応力が付されて、縮径状態とされた状態で装着され、リング状部材24が先端方向へ離脱したときに、弾性変形部292が拡径状態となるようにしてもよい。
なお、リング状部材24の内周241のテーパ角度θ(図5参照)の大きさは、特に限定されないが、例えば、1〜45度であるのが好ましく、3〜15度であるのがより好ましい。
これにより、リング状部材24が弾性変形部292から離脱するのがより容易になるとともに、離脱したリング状部材24が弾性変形部292に再度装着されるのを確実に防止することができる。
リング状部材24の形状は、その外周形状は、ケーシング21の内部を長手方向に移動することができるものであれば、特に限定されないが、ケーシング21の内周面(内周部26)の形状に略一致した形状が好ましく、円形であれば長手方向の移動が容易であるので、さらに好ましい。
その内周形状は、弾性変形部292との間で製造時の装着や、使用時の離脱に適した形状であれば、特に限定されないが、円形であれば特に好ましい。
また、リング状部材24の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ハブ29についての説明で挙げたような構成材料を用いることができる。
図1に示すように、ケーシング21の先端は、例えば指先、手のひら、上腕、腹部、大腿部、耳たぶのような生体表面に当接する部位であり、開口(先端開口)211が形成されている。また、ケーシング21の基端には、開口(基端開口)214が形成されている。
ケーシング21の先端部には、第1のテーパ部219aと、外径一定部219bと、第2のテーパ部219cとが、先端側からこの順に形成されている。
第1のテーパ部219aは、その外径が基端方向に向かって漸増した部位である。
外径一定部219bは、第1のテーパ部219aと連続的に形成されており、外径が一定の部位である。
外径一定部219bは、第1のテーパ部219aと連続的に形成されており、外径が一定の部位である。
第2のテーパ部219cは、外径一定部219bと連続的に形成されており、外径が基端方向に向かって漸増した部位である。
また、ケーシング21の先端部の内周部には、その内径が基端方向に向かって漸増した第3のテーパ部219dが形成されている。
ケーシング21の内周部26には、リング状部材当接部27と、係止部(縮径部)28と、ハブ係合部213とが設けられている。
リング状部材当接部27は、内周部26の先端部の内径が縮径するように形成されている。図5に示すように、リング状部材当接部27の基端面271には、穿刺針22のハブ29(弾性変形部292)から離脱した(離脱状態の)リング状部材24の先端面242が当接する。これにより、リング状部材24がリング状部材当接部27より先端方向に移動するのが阻止(規制)される。
係止部28は、内周部26の中央部の内径が縮径するように形成されている。また、係止部28の先端側および基端側には、それぞれ、傾斜面281および282が形成されている。
図4に示すように、穿刺具2を穿刺装置10から取り外すときには、まず、ケーシング21が先端方向へ移動するため、穿刺具装着部51に装着された穿刺針22が相対的に基端方向へ移動することとなり、弾性変形部292に装着された(装着状態の)リング状部材24の基端面243が係止部28の傾斜面281に当接(係合)する。これにより、リング状部材24が係止部28より基端方向に移動するのが阻止(規制)される。
このような係止部28が設けられていることにより、穿刺具2を穿刺装置10から取り外すときに、リング状部材24の基端方向への移動が阻止されるため、穿刺装置10とともに基端方向に引張られる穿刺針22(弾性変形部292)からリング状部材24を確実に離脱させることができる(図4参照)。
また、ケーシング21の内周部26には、大径部294(ハブ29)の外周と係合し得るハブ係合部213が形成されている。図1に示すように、各ハブ係合部213に大径部294が係合する(係止される)ことにより、ケーシング21の基端側からの穿刺針22の離脱を阻止することができる。
また、ケーシング21の外周部には、穿刺具2を穿刺装置10に装着したとき、ハウジング3(ハウジング本体30)の先端35に当接するリング状のリブ(フランジ部)215が形成されている。
リブ215の縁部には、カバー部が基端方向に向かって突出形成されている。このカバー部は、リブ215の縁部にその全周に渡って形成されたものである。
また、ケーシング21の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ハブ29についての説明で挙げたような構成材料を用いることができる。
さて、図1〜図5(図7および図8も同様)に示すように、ケーシング21の側壁には、薄肉部25が形成されている。この薄肉部25は、ケーシング21の側壁の係止部28よりも先端側の部分の厚さt1が、ケーシング21の側壁の係止部28より基端側の部分の厚さt2よりも小さい部位である(図1参照)。なお、厚さt1の厚さt2に対する比率t1/t2は、特に限定されないが、例えば、0.1〜0.9であるのが好ましく、0.25〜0.75であるのがより好ましい。
このような薄肉部25は、ケーシング21が不透明性を有する材料(例えば、ポリプロピレンや高密度ポリエチレン等で構成されている場合でも、ケーシング21の内部を視認可能な程度に透明性を有することとなる。これにより、離脱状態のリング状部材24を視認することができる(例えば、図5参照)。従って、薄肉部25は、リング状部材24を視認可能な窓部としての機能を有していると言うことができる。
このように、穿刺具2では、未使用状態(図1に示す状態)でリング状部材24を視認するのが不可能となり、使用済状態(図5に示す状態)でリング状部材24を視認可能となる。これにより、穿刺具2が未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを容易かつ確実に区別する(見分ける)ことができる。よって、例えば、使用済の穿刺具2を穿刺装置10に誤って装着して、その穿刺具2を用いて指先を穿刺してしまうのを確実に防止することができる。
また、薄肉部25は、それを外方から見たとき(例えば、図1中の上方から見たとき)の形状が長尺状をなしている。このように薄肉部25は、図示の構成ではケーシング21の側壁の周方向の一部に形成されたものであるが、これに限定されず、例えば、ケーシング21の側壁の周方向に間欠的に複数形成されたものであってもよいし、ケーシング21の側壁の周方向の全部に形成されたものであってもよい。
薄肉部25がケーシング21の側壁の周方向の一部に形成されたものである場合、ケーシング21の側壁の係止部28よりも先端側の部分の機械的な強度の低下を抑制することができる。
また、薄肉部25がケーシング21の側壁の周方向に間欠的に複数形成されたものである場合、ケーシング21の側壁の係止部28よりも先端側の部分の機械的な強度の低下を抑制することができたり、ケーシング21の中心軸回りのいずれの方向からも離脱状態のリング状部材24を視認することができる。
また、薄肉部25がケーシング21の側壁の周方向の全部に形成されたものである場合、ケーシング21の中心軸回りのいずれの方向からも離脱状態のリング状部材24を視認することができる。
また、リング状部材24とケーシング21(薄肉部25)とは、互いに異なる色を有しているのが好ましい。これにより、離脱状態、すなわち、ケーシング21の係止部28よりも先端側に位置するリング状部材24をより確実に視認することができる。
以上のような構成の穿刺具2は、それぞれ異なる3つの状態(第1の状態(図1参照)、第2の状態(図3参照)および第3の状態(図5参照))をとることができる。
図1に示すように、第1の状態(未使用状態)では、穿刺針22の弾性変形部292に、リング状部材24が装着されている。この穿刺針22は、大径部294がケーシング21のハブ係合部213に係止されている、すなわち、ケーシング21内に保持されている。
また、穿刺針22の針先231は、ケーシング21内に位置している。これにより、未使用状態の穿刺具2において、穿刺針22(針先231)による不本意な穿刺が防止される。すなわち、未使用状態の穿刺具2の安全性を維持することができる。
図3に示すように、第2の状態(穿刺状態)では、穿刺装置10に装着された穿刺具2は、穿刺装置10のプランジャ5の作動により、穿刺針22が先端方向に移動して(押圧されて)、針先231がケーシング21の開口211から突出する。この突出した針先231により、生体表面が穿刺される。
また、このとき、リング状部材24は、装着状態となっており、穿刺針22とともに、先端方向に移動する。このリング状部材24は、穿刺針22の移動を妨げることがなく(許可して)、よって、ケーシング21の開口211からの針先231の突出が確実に行なわれる。
また、針先231の突出量(穿刺深さ)は、後述する穿刺装置10の調節部6を調整することにより設定される。また、針先231の最大突出量(最大突出長さ)は、弾性変形部292に装着されたリング状部材24の先端面242が、リング状部材当接部27の基端面271に当接することにより、規制される。
図5に示すように、第3の状態(使用済状態)では、リング状部材24が弾性変形部292から先端方向へ離脱している。この離脱したリング状部材24は、ケーシング21内のリング状部材当接部27と係止部28(または弾性変形部292の先端)との間に入って、その間を軸方向に移動することができるため、リング状部材当接部27に当接することができる。当接したリング状部材24の基端面243には、拡径状態または自然状態の弾性変形部292の先端が当接するので、穿刺針22における先端方向への移動を制限することができ、よって、穿刺後(使用後)の針先231がケーシング21の開口211から突出するのが確実に阻止(防止)され、再使用が不可能となる。
なお、使用後の穿刺具2では、図5に示すように穿刺針22がケーシング21に対して移動(摺動)可能となっているが、例えば、穿刺針22(ハブ29の大径部294)がケーシング21のハブ係合部213で係止されている場合もある。
次に、穿刺装置10について説明する。
図7(図8も同様)に示すように、穿刺装置10が備えるハウジング3は、ハウジング本体30と、このハウジング本体30の基端部に設けられたキャップ状部材4とで構成されている。このハウジング3は、穿刺装置10を使用する際の把持部としての機能も有している。
図7(図8も同様)に示すように、穿刺装置10が備えるハウジング3は、ハウジング本体30と、このハウジング本体30の基端部に設けられたキャップ状部材4とで構成されている。このハウジング3は、穿刺装置10を使用する際の把持部としての機能も有している。
ハウジング3は、先端に開放した中空部31を有しており、この中空部31には、プランジャ5と、プランジャ5を先端方向へ付勢するコイルバネ91と、プランジャ5を基端方向へ付勢するコイルバネ92とを有する穿刺機構が設置されている。
このハウジング3の先端部36には、穿刺具2のケーシング21が着脱自在に装着される。すなわち、穿刺具2を穿刺装置10に装着する際は、ハウジング本体30の先端部36に、ケーシング21の基端部が嵌入される。
図2〜図4に示すように、穿刺装置10の先端部36の外周部には、着色部361が設けられている。この着色部361は、先端部36の外周部を、その先端35から所定距離の位置まで着色した部位である。
穿刺具2を穿刺装置10に装着した際、穿刺具2(ケーシング21)のカバー部216によって、着色部361の全部が覆われることとなる。このように着色部361の全部が覆われたことを視認することができた場合には、穿刺具2が穿刺装置10に確実に装着された(図3に示す状態)と判断することができる。また、穿刺具2を穿刺装置10に装着した際に着色部361の一部がまだ視認される場合には、穿刺装置10に対する穿刺具2の装着が不十分である(例えば、穿刺具2の被装着部293が穿刺具装着部51に十分に嵌合していない)と判断することができる。
着色部361の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、塗装による方法や印刷による方法が挙げられる。
また、ハウジング本体30の図7中上側には、弾性変形可能な板状の穿刺操作部7と、指標33とが、それぞれ設けられている。なお、指標33は、穿刺操作部7の基端側に配置されている。
穿刺操作部7の先端部には、図7中下側に突出した突起711を有する操作ボタン71が形成されている。そして、ハウジング本体30の突起711に対応する位置には、その突起711より大きく、かつ操作ボタン71より小さい開口32が形成されている。
また、ハウジング本体30の指標33の基端側には、その周方向に沿って一対の長孔34、34が形成されている。一方の長孔34は、図7中上側に配置され、他方の長孔34は、図7中下側に配置されている。
プランジャ5は、ハウジング3内に、軸方向に移動し得るように設置されている。
このプランジャ5は、先端部に、穿刺具2の穿刺針22が着脱自在に装着される円筒状の穿刺具装着部51を有している。すなわち、穿刺具2を穿刺装置10に装着する際は、穿刺具装着部51の先端部に、穿刺針22の基端部(被装着部293)が嵌入される。
このプランジャ5は、先端部に、穿刺具2の穿刺針22が着脱自在に装着される円筒状の穿刺具装着部51を有している。すなわち、穿刺具2を穿刺装置10に装着する際は、穿刺具装着部51の先端部に、穿刺針22の基端部(被装着部293)が嵌入される。
また、プランジャ5は、その基端部に、図7中下側に向けて立設された突部(第1の突部)56を有している。
また、プランジャ5は、その基端部に、基端側に向けて立設された一対の棒状の突出部52、52を有しており、各突出部52の基端部には、それぞれ、突起521が形成されている。一方の突出部52は、図7中上側に配置され、他方の突出部52は、図7中下側に配置されている。
また、プランジャ5の図7中上側には、弾性変形可能な棒状のロック部材53が設けられている。なお、ロック部材53は、穿刺具装着部51の基端側に配置されている。
ロック部材53の先端部には、図7中上側に突出した突起532を有する係止部531が形成されている。
後述する穿刺の準備(セット)が完了した状態では、コイルバネ91によりプランジャ5がハウジング3に対し先端方向へ付勢された状態で、この係止部531の突起532がハウジング本体30の開口32に挿入され、これにより係止部531はハウジング3に対し係止される。
また、プランジャ5の外周面には、リング状のフランジ54および55が形成されている。フランジ55は、フランジ54より基端側に配置されている。
プランジャ5が移動する際は、各フランジ54および55は、それぞれ、ハウジング本体30の内周面を摺動し、これによりプランジャ5の姿勢が保持される。
また、フランジ55の基端側の部分は、コイルバネ91の先端側が当接するバネ座として機能する。ハウジング本体30の基端部であって、キャップ状部材4の先端側には、管状の調節部(調節ダイヤル)6が、ハウジング本体30の周方向に回動自在に設置されている。
図9に示すように、調節部6の内周面には、一対の支持部610、610が形成されている。そして、これらの支持部610には、穿刺の際にプランジャ5の突部56に当接するリング状の穿刺深さ制御板(第2の突部)61が形成されている。一対の支持部610、610は、それぞれ、前述したハウジング本体30の一対の長孔34、34に挿入され、穿刺深さ制御板61は、ハウジング本体30内に位置する。
支持部610、610は、穿刺深さ制御板61の中心を介して対向するように配置されている。また、穿刺深さ制御板61は、調節部6の軸方向のほぼ中間に、ハウジング本体30と同心的に配置されている。
この穿刺深さ制御板61は、プランジャ5の突部56に当接する当接面の軸方向の位置が異なる部分を有しており、これにより、穿刺針22(針先231)による生体表面への穿刺深さ(=穿刺針22の開口211からの突出量)を調節することができる。
すなわち、穿刺深さ制御板61の基端側の面には、高さ(軸方向の長さ)の異なる3つの凸部(スペーサー)611、612および613が、周方向に沿って形成されている。これらの凸部611、612および613は、30°間隔で、かつ、図9の右側の図中反時計回りの方向に、凸部611、612、613の順序で配置されている。
凸部611〜613の高さは、凸部611が最も高く、凸部612が次に高く、凸部613が最も低い。すなわち、穿刺時にプランジャ5の突部56に当接する穿刺深さ制御板61の当接面の軸方向の位置は、凸部611における当接面の位置が最も基端側、凸部613における当接面の位置が最も先端側、凸部612における当接面の位置が凸部611と凸部613との間である。
従って、凸部611がプランジャ5の突部56に対面しているとき、穿刺針22による生体表面への穿刺深さが最も浅くなり(最小となり)、以下、凸部612、凸部613、凸部の形成されていない部分(突部なしの部分)614の順で、穿刺針22による穿刺深さが深く(大きく)なる。
調節部6とプランジャ5の突部56とで調節機構が構成され、この調整機構により、採血者(被検査者)の個人差や穿刺部位に応じて、穿刺針22の突出量、すなわち生体表面への穿刺深さを調節することができる。
穿刺深さ制御板61の先端側の部分は、コイルバネ91の基端側が当接するバネ座として機能する。穿刺具2が穿刺装置10に装着されていないとき、穿刺深さ制御板61と前記フランジ55との間には、コイルバネ91が実質的に無負荷の状態(自然長)で挿入されている。
また、調節部6の外周面には、長さの異なる4つのリブ621、622、623および624が、それぞれ形成されている。
これらのリブ621、622、623および624は、30°間隔(凸部611、612、613と同一の角度間隔)で、かつ、図9の右側の図中反時計回りの方向に、リブ621、622、623、624の順序で配置されている。
具体的には、リブ621は、凸部611から周方向に180°ずれた位置に配置されている。すなわち、リブ621は、凸部611がプランジャ5の突部56に対面しているときに、指標33の位置に位置するように配置されている。
同様に、リブ622、623および624は、それぞれ、凸部612、613および凸部の形成されていない部分614から周方向に180°ずれた位置に配置されている。すなわち、リブ622、623および624は、それぞれ、凸部612、613および凸部の形成されていない部分614がプランジャ5の突部56に対面しているときに、指標33の位置に位置するように配置されている。
リブ621〜624の長さは、リブ624が最も長く、リブ623が2番目に長く、リブ622が3番目に長く、リブ621が最も短い。このリブの長さは、穿刺針22による穿刺深さのレベルを示す。すなわち、リブの長さが長いほど、穿刺針22による生体表面への穿刺深さが深い。
また、調節部6の外周面のリブ621、622、623および624の先端側には、それぞれ、穿刺針22による生体表面への穿刺深さのレベルを示す数字「1」、「2」、「3」および「4」が付されている。
また、調節部6の外周面には、複数の溝63が周方向に沿って並設されている。これらの溝63と、リブ621〜624は、それぞれ、調節部6を回転操作するときの滑り止めとして機能する。
図7に示すように、キャップ状部材4内には、セット操作部8が軸方向に移動し得るように設置されている。
キャップ状部材4の先端には、セット操作部8の先端が当接するリング状のリブ41が形成されている。
また、キャップ状部材4の基端には、頭部(位置規制手段)42が形成されている。セット操作部8の操作の際は、そのセット操作部8の基端がこの頭部42に当接して、セット操作部8の基端方向への移動が阻止される。
また、キャップ状部材4の図7中上側および下側には、それぞれ、長孔43が形成されている。
セット操作部8は、コイルバネ92を収納する円筒状のセット操作部本体80を有している。
セット操作部本体80の先端には、リング状のリブ81が形成されている。このリブ81の基端側の部分は、コイルバネ92の先端側が当接するバネ座として機能する。
また、セット操作部本体80の基端部の図7中上側および下側には、それぞれ、キャップ状部材4の対応する長孔43に挿入された把手部(指掛け部)82が形成されている。図7中上側の把手部82は、長孔43から図7中上側(外側)に突出し、図7中下側の把手部82は、長孔43から図7中下側(外側)に突出している。
また、セット操作部8内には、先端側にバネ座を有するリング状のバネ受け部材93が軸方向に移動し得るように設置されている。
穿刺具2が穿刺装置10に装着されていないとき、バネ受け部材93とリブ81との間には、コイルバネ92が実質的に無負荷の状態(自然長)で挿入されている。このコイルバネ92は、コイルバネ91より基端側に位置している。また、コイルバネ92のバネ定数は、コイルバネ91のバネ定数より小さい。
このバネ受け部材93は、プランジャ5の一対の突出部52、52が挿入された状態で、一対の突起521、521により係止されている。
コイルバネ91および92のバネ定数や軸方向の長さ等の諸条件は、それぞれ、確実に穿刺を行うことができるように、すなわち、穿刺の際、穿刺針22が確実にケーシング21の開口211から所定量突出し、かつ、その後、穿刺針22が確実にケーシング21内に収納されるように設定される。
次に、穿刺具2を穿刺装置10に装着して、生体表面の穿刺を行う場合の操作手順および各部の動作について説明する。
[1] まず、穿刺装置10の先端部36に第1の状態(図1に示す状態(未使用状態))の穿刺具2を装着する。すなわち、ハウジング3の先端35にケーシング21のリブ215が当接するまで、そのハウジング3の先端部36に、ケーシング21の基端部を嵌入するとともに、プランジャ5の穿刺具装着部51の先端部に、穿刺針22の基端部を嵌入する(例えば、図2参照)。
この際、前述したように、穿刺針22の大径部294がケーシング21のハブ係合部213に係止されているため、穿刺針22は、所定値以上の力を加えないと先端方向に移動せず、また、プランジャ5のフランジ55は、コイルバネ91の先端に当接している。
穿刺針22の大径部294をハブ係合部213から移動させる力を、コイルバネ91、92を圧縮させる力よりも大きくなるように設定することにより、プランジャ5の穿刺具装着部51の先端部に穿刺針22の基端部を嵌入する操作で、同時に、プランジャ5がコイルバネ91、92の弾性力に抗して基端方向へ移動させることができ、プランジャ5のロック部材53における係止部531の突起532がハウジング3の開口32に挿入され、穿刺の準備(セット)が完了し、さらに、穿刺針22を基端方向へ押し込むことにより、穿刺針22の大径部294がハブ係合部213から移動し、ハブ係合部213との係合から解放される。穿刺具2は、リブ(フランジ)215の基端側面が、ハウジング本体30の先端35に当接して停止する。
これにより、穿刺針22の被装着部293をプランジャ5の穿刺具装着部51に確実に(容易に)嵌入することができる。また、穿刺の準備を容易、迅速かつ確実に行うことができる。
また、穿刺具2を装着した際には、ケーシング21のカバー部216が穿刺装置10の先端部36の着色部361の全部を覆っていることを確認する。着色部361の全部が覆われている場合には、穿刺具2が穿刺装置10に確実に装着されていることとなる。
また、穿刺具2を穿刺装置10へ装着する操作により、弾性変形部292に装着されているリング状部材24は、係止部28を基端側から先端側へ乗り越え、リング状部材当接部27と係止部28との間に位置する(図2、図7参照)。リング状部材24の基端面243と、ハブ本体291の先端面295aとの当接は、穿刺針22の移動方向に対してほぼ垂直に行われるので、リング状部材24が係止部28を乗り越えた際、基端側へ離脱することがない。
リング状部材24の基端面243がハブ29と当接する角度は、好ましくは、穿刺針22の先端方向から70〜150度であり、より好ましくは、90〜120度である。
なお、穿刺具2が装着されていない状態の穿刺装置10では、プランジャ5のロック部材53は、その係止部531の突起532がハウジング3の内周面に当接することで、図7中右側に変位(弾性変形)している。すなわち、係止部531は、ロック部材53の弾性力により図7中下側に付勢されている。
[2] 必要に応じて、穿刺針22(針先231)による生体表面への穿刺深さを調節する。すなわち、穿刺針22による生体表面への穿刺深さを採血者の個人差や穿刺部位に応じた穿刺深さに設定する。
穿刺深さを設定するに際しての基準としては、例えば、血糖測定に必要な最低限の血液量が得られる穿刺深さとすることができる。これにより、穿刺時の痛みを必要最低限に抑えることができる。
穿刺深さを設定する場合には、調節部6を指で把持し、ハウジング3に対し、その調節部6を周方向に回転させて、リブ621〜624のうちの所定のリブを指標33の位置に位置させる。
この穿刺深さの設定は、一度設定すれば、採血する度に毎回設定し直す必要がないため、操作に手間がかからない。
なお、図7および図8には、それぞれ、穿刺針22による生体表面への穿刺深さを最も浅くした状態が示されている。
[3] 図7(図2も同様)に示す状態の穿刺具2のケーシング21の先端(開口211)を所定の部位、例えば指先のような生体表面に圧着した後、穿刺操作部7の操作ボタン71を押す(図7中下側に押し込む)。
操作ボタン71を押すと、図8に示すように、その突起711が係止部531の突起532を押圧し、これにより、ロック部材53が弾性変形して係止部531が図8中下側に変位し、係止部531の突起532の開口32に臨む縁部に対する係止が外れる(解除される)。
一方、穿刺操作部7は、弾性変形し、操作ボタン71から指を離すと、弾性変形していた穿刺操作部7がその弾性力により元の形状に戻る。
係止部531の係止が解除されると、図8(図3)に示すように、圧縮されていたコイルバネ91がその弾性力により伸長し、プランジャ5が先端方向へ移動し、穿刺針22の針先231がケーシング21の開口211より突出し、生体表面を穿刺する。すなわち、穿刺具2は、第2の状態となる。
なお、プランジャ5の突部56が穿刺深さ制御板61の凸部611に当接することによりプランジャ5の先端方向への移動が規制されるため、穿刺針22による生体表面への穿刺深さは、一定(最小値)に調整される。
また、プランジャ5が先端方向へ移動する際、その途中で、コイルバネ91とフランジ55とが離間するとともに、コイルバネ92が圧縮されていき、プランジャ5は、このコイルバネ92によりハウジング3に対し基端方向へ付勢される。
この場合、前述したように、コイルバネ91のバネ定数は、コイルバネ92のバネ定数より大きいので、プランジャ5は、コイルバネ92の弾性力に抗して先端側に移動し、穿刺針22により生体表面を穿刺することができる。
また、コイルバネ91は、フランジ55から離間した後、自然長に戻り、プランジャ5を先端および基端のいずれの方向へも付勢しない。
穿刺針22が生体表面を穿刺した後は、圧縮されていたコイルバネ92がその弾性力により伸長し、プランジャ5が基端方向へ移動し、生体表面から穿刺針22が抜け、その穿刺針22は、ケーシング21内に収納(格納)される。
[4] 穿刺後、穿刺具2を生体表面から離し、穿刺部位上の血液を採取する。この血液の採取は、例えば、血液を試験紙上に直接供給したり、細管を介して吸引し、試験紙へ供給したりすることができる。
[5] 生体表面を穿刺する前に、誤って、操作ボタン71を押してしまった場合でも、穿刺針22を再セットすることができる。セット操作部8の把手部82を指で把持し、ハウジング3に対し、そのセット操作部8をコイルバネ91および92の弾性力に抗して基端方向へ移動させる。そして、セット操作部8の基端がハウジング3の頭部42に当接したら、把持していた把手部82から指を離す。
この場合、まず、バネ定数の小さいコイルバネ92が圧縮されていき、次いで、バネ定数の大きいコイルバネ91が圧縮されていき、このコイルバネ91が圧縮した分、プランジャ5が基端方向に移動する。
セット操作部8の基端がハウジング3の頭部42に当接するまで移動すると、プランジャ5のロック部材53における係止部531の突起532がハウジング3の開口32の右側に位置し、弾性変形していたロック部材53がその弾性力により元の形状に戻り、突起532がハウジング3の開口32に挿入され、その突起532が操作ボタン71の突起711に当接(または対面)する(図7参照)。
そして、把持していた把手部82から指を離すと、図7に示すように、係止部531の突起532がハウジング3の開口32に臨む先端側の縁部に当接することにより、係止部531がハウジング3に対して係止(ロック)され、これにより、コイルバネ91の圧縮状態、すなわち、コイルバネ91によりプランジャ5がハウジング3に対し先端方向へ付勢された状態が保持される。
一方、把持していた把手部82から指を離すと、図7に示すように、圧縮されていた(圧縮状態の)コイルバネ92がその弾性力により伸長し、セット操作部8は、そのリブ81がハウジング3のリブ41に当接するまで先端側に移動する。また、コイルバネ92は、自然長に戻り、プランジャ5を先端および基端のいずれの方向へも付勢しない。
この状態で、生体表面への穿刺の準備(セット)が完了する。このように、穿刺装置10では、生体表面への穿刺の準備を容易、迅速かつ確実に行うことができる。
[6] この後(使用後)には、穿刺具2を穿刺装置10から取り外して、廃棄する。穿刺具2を穿刺装置10から取り外すには、ケーシング21を一方の手で把持しつつ、他方の手で穿刺装置10を基端方向へ引張る。
このとき、前述したように、リング状部材24は、穿刺針22とともに基端方向へ移動する(引張られる)が、係止部28に係止され、それ以上の移動が規制される。
また、穿刺針22は、穿刺装置10とともに基端方向にさらに移動して、遂には、弾性変形部292が縮径状態となり、その状態の弾性変形部292からリング状部材24が離脱する(図4参照)。その後、穿刺針22は、ケーシング21のハブ係合部213に大径部294が係止され(係合し)、それ以上の移動が規制される、すなわち、ケーシング21の基端側からの離脱が阻止される。なお、ハブ29を穿刺具装着部51の先端部から離脱させる力は、リング状部材24を弾性変形部292から離脱させる力より大きくなるように設定されている。これにより、穿刺針22をプランジャ5から離脱させるよりも前に、リング状部材24を弾性変形部292から確実に離脱させることができる。
さらに、穿刺装置10を基端方向へ引張ることにより、穿刺装置10から穿刺具2が取り外される。その際、穿刺具2は、第3の状態となる(図5参照)。このとき、穿刺具2では、離脱状態のリング状部材24を、ケーシング21の薄肉部25を介して視認することとができる。これにより、この穿刺具2が使用済のものであることを確実に認識することができる。
針先231が開口211から突出しないので、穿刺具2の廃棄に際しても、誤って皮膚等を傷つけることが無く、また、感染も防止することができる。
なお、本考案の穿刺具2は、本実施形態のような血液採取への適用に限定されず、例えば組織間液のような体液を採取するためのものに適用することができる。
<第2実施形態>
図10は、本考案の穿刺具の第2実施形態を示す縦断面図である。
図10は、本考案の穿刺具の第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本考案の穿刺具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、薄肉部の形成位置が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示す穿刺具2Aでは、薄肉部25A(窓部)が、ケーシング21の係止部28よりも基端側近傍からリブ215までの部分に形成されている。
図10に示す穿刺具2Aでは、薄肉部25A(窓部)が、ケーシング21の係止部28よりも基端側近傍からリブ215までの部分に形成されている。
この薄肉部25Aを介して、装着状態のリング状部材24を視認することができる。
これにより、穿刺具2Aでは、未使用状態(図10に示す状態)でリング状部材24を視認するのが可能となり、使用済状態でリング状部材24を視認するのが不可能となる。よって、穿刺具2Aが未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを容易かつ確実に区別する(見分ける)ことができる。
これにより、穿刺具2Aでは、未使用状態(図10に示す状態)でリング状部材24を視認するのが可能となり、使用済状態でリング状部材24を視認するのが不可能となる。よって、穿刺具2Aが未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを容易かつ確実に区別する(見分ける)ことができる。
また、穿刺具2Aの使用者が、リング状部材24を視認することができる場合の穿刺具2Aが使用済のものであると誤って認識したとしても、この穿刺具2Aは、ただ廃棄されるのみである。このため、結果として、穿刺具2Aは、使用に際してより安全な(例えば、血液感染のおそれが防止された)ものとなっている。
<第3実施形態>
図11は、本考案の穿刺具の第3実施形態を示す縦断面図である。
図11は、本考案の穿刺具の第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本考案の穿刺具の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、薄肉部の形成位置が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
本実施形態は、薄肉部の形成位置が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11に示す穿刺具2Bでは、薄肉部25B(窓部)が、ケーシング21の先端部からリブ215までの部分に、すなわち、ケーシング21の係止部28の先端側から基端側に渡って、形成されている。
この薄肉部25Bを介して、装着状態(図11に示す状態)および離脱状態のそれぞれのリング状部材24、すなわち、リング状部材24のケーシング21に対する位置を視認することができる。このリング状部材24の位置に応じて、穿刺具2Bが未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを容易かつ確実に区別する(見分ける)ことができる。
また、穿刺具2Bでは、リング状部材24が存在して(設置されて)いるか否かを、当該穿刺具2Bの使用前に確認することができる。リング状部材24が設置されている場合には、穿刺具2Bを前述したように使用することができる。また、リング状部材24が設置さていない場合には、穿刺具2Bの使用前にこの穿刺具2Bが欠陥品(不適格品)であることを目視確認することができ、当該穿刺具2Bを未使用状態で廃棄する。このように、穿刺具2Bを安全に使用することができる。
<第4実施形態>
図12は、本考案の穿刺具の第4実施形態を示す縦断面図である。
図12は、本考案の穿刺具の第4実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本考案の穿刺具の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、窓部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
本実施形態は、窓部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図12に示す穿刺具2Cのケーシング21には、当該ケーシング21の側壁の係止部28よりも先端側の部分に、当該側壁を貫通する開口部217が形成されている。また、開口部217には、その縁部に厚さが変化した段差部218が形成されている。
このような開口部217には、実質的に透明な材料で構成された透明体20が固定されている。透明体20は、板片で構成されたものである。この透明体20には、その縁部に、厚さが変化した段差部201が形成さている。
穿刺具2Cでは、透明体20の段差部201と、ケーシング21の開口部217の段差部218とが係合する。これにより、透明体20がケーシング21に確実に固定され、よって、透明体20の不本意な離脱を防止することができる。
このような透明体20を介して、離脱状態のリング状部材24を視認することができる。
この穿刺具2Cでは、未使用状態(図12に示す状態)でリング状部材24を視認するのが不可能となり、使用済状態でリング状部材24を視認可能となる。これにより、穿刺具2Cが未使用のものであるかまたは使用済のものであるかを容易かつ確実に区別する(見分ける)ことができる。
なお、透明体20の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
また、ケーシング21は、図12の構成ではその一部が実質的に透明な材料で構成されているもの、すなわち、ケーシング21の一部に透明体20が設置されているものであるが、これに限定されず、ケーシング21の全体が実質的に透明な材料で構成されたものであってもよい。
<第5実施形態>
図13は、本考案の穿刺具の第5実施形態を示す縦断面図である。
図13は、本考案の穿刺具の第5実施形態を示す縦断面図である。
以下、この図を参照して本考案の穿刺具の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、穿刺具がキャップをさらに有すること以外は前記第1実施形態と同様である。
図13に示す穿刺具2Dは、ケーシング21の先端部に装着可能なキャップ50を有している。
キャップ50は、有底筒状をなすキャップ本体501と、キャップ本体501の内側に形成された封止部502とを有している。
キャップ本体501の側壁(壁部)には、当該側壁を貫通する一対の開口部503が形成されている。このキャップ本体501の各開口部503より基端側の内周部は、キャップ50がケーシング21に装着された際、当該ケーシング21の外径一定部219bに嵌合する。
封止部502は、円筒状をなす部位であり、キャップ本体501の底部に突出形成されている。この封止部502は、キャップ50がケーシング21に装着された際、ケーシング21の開口211に挿入され、当該開口211を気密に封止する。
また、封止部502の基端には、一対の小片504が対向して形成されている。各小片504は、それぞれ、封止部502の中心軸に対して外側に向かって傾斜している。
このような小片504は、キャップ50がケーシング21に装着された際、ケーシング21の第3のテーパ部219dに係合する。これにより、キャップ50がケーシング21から不本意に離脱するのを防止することができる。
また、キャップ50をケーシング21から取り外す際には、各小片504は、それぞれ、内側に傾倒するように弾性的に変形して、取り外す操作を容易に行なうことができる。その後、各小片504は、それぞれ、姿勢が復元する、すなわち、封止部502の中心軸に対して外側に向かって傾斜する。
取り外されたキャップ50をケーシング21に再度装着しようとしても、各小片504がそれぞれ外側に向かって傾斜しているため、開口211の端面に当接して、各小片504をそれぞれケーシング21の開口211に挿入することが不可能となる。これにより、キャップ50をケーシング21に再度装着する操作を確実に防止することができる。
以上、本考案の穿刺具を図示の実施形態について説明したが、本考案は、これに限定されるものではなく、穿刺具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本考案の穿刺具は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前記第4実施形態の透明体は、ケーシングの側壁の係止部よりも先端側の部分に設置さているが、これに限定されず、例えば、前記第2実施形態の薄肉部のように、ケーシングの側壁の係止部よりも基端側の部分に設置されていてもよいし、前記第3実施形態のように、ケーシングの側壁の係止部の先端側から基端側に渡って設置されていてもよい。
また、前記第5実施形態のキャップを、前記第2実施形態〜前記第4実施形態のケーシングにそれぞれ装着してもよい。
また、弾性変形部は、互いに離間した2つの突出部で構成されているのに限定されず、例えば、3つ以上の突出部で構成されていてもよい。
また、リング状部材は、その平面形状が、例えば、O字状であってもよいし、その一部が欠損している形状、すなわち、C字状であってもよい。
10 穿刺装置
2、2A、2B、2C、2D 穿刺具
20 透明体
201 段差部
21 ケーシング
211 開口(先端開口)
213 ハブ係合部
214 開口(基端開口)
215 リブ(フランジ部)
216 カバー部
217 開口部
218 段差部
219a 第1のテーパ部
219b 外径一定部
219c 第2のテーパ部
219d 第3のテーパ部
22 穿刺針
23 針体
231 針先
24 リング状部材
241 内周(内周部)
242 先端面
243 基端面
25、25A、25B 薄肉部
26 内周部
27 リング状部材当接部
271 基端面
28 係止部(縮径部)
281、282 傾斜面
29 ハブ(針ハブ)
291 ハブ本体
292 弾性変形部
292a 外周(外周部)
292b 装着部
292c 突出部
293 被装着部
294 大径部
294a 基端面
295 小径部
295a 先端面
296 テーパ面
297 切欠き
3 ハウジング
30 ハウジング本体
31 中空部
32 開口
33 指標
34 長孔
35 先端
36 先端部
361 着色部
4 キャップ状部材
41 リブ
42 頭部
43 長孔
5 プランジャ
51 穿刺具装着部
52 突出部
521 突起
53 ロック部材
531 係止部
532 突起
54、55 フランジ
56 突部(第1の突部)
6 調節部
61 穿刺深さ制御板(第2の突部)
610 支持部
611〜613 凸部(スペーサー)
614 凸部の形成されていない部分
621〜624 リブ
63 溝
7 穿刺操作部
71 操作ボタン
711 突起
8 セット操作部
80 セット操作部本体
81 リブ
82 把手部(指掛け部)
91、92 コイルバネ
93 バネ受け部材
50 キャップ
501 キャップ本体
502 封止部
503 開口部
504 小片
t1、t2 厚さ
θ 角度
2、2A、2B、2C、2D 穿刺具
20 透明体
201 段差部
21 ケーシング
211 開口(先端開口)
213 ハブ係合部
214 開口(基端開口)
215 リブ(フランジ部)
216 カバー部
217 開口部
218 段差部
219a 第1のテーパ部
219b 外径一定部
219c 第2のテーパ部
219d 第3のテーパ部
22 穿刺針
23 針体
231 針先
24 リング状部材
241 内周(内周部)
242 先端面
243 基端面
25、25A、25B 薄肉部
26 内周部
27 リング状部材当接部
271 基端面
28 係止部(縮径部)
281、282 傾斜面
29 ハブ(針ハブ)
291 ハブ本体
292 弾性変形部
292a 外周(外周部)
292b 装着部
292c 突出部
293 被装着部
294 大径部
294a 基端面
295 小径部
295a 先端面
296 テーパ面
297 切欠き
3 ハウジング
30 ハウジング本体
31 中空部
32 開口
33 指標
34 長孔
35 先端
36 先端部
361 着色部
4 キャップ状部材
41 リブ
42 頭部
43 長孔
5 プランジャ
51 穿刺具装着部
52 突出部
521 突起
53 ロック部材
531 係止部
532 突起
54、55 フランジ
56 突部(第1の突部)
6 調節部
61 穿刺深さ制御板(第2の突部)
610 支持部
611〜613 凸部(スペーサー)
614 凸部の形成されていない部分
621〜624 リブ
63 溝
7 穿刺操作部
71 操作ボタン
711 突起
8 セット操作部
80 セット操作部本体
81 リブ
82 把手部(指掛け部)
91、92 コイルバネ
93 バネ受け部材
50 キャップ
501 キャップ本体
502 封止部
503 開口部
504 小片
t1、t2 厚さ
θ 角度
Claims (15)
- 穿刺装置の先端部に着脱自在に装着して用いられる穿刺具であって、
先端に鋭利な針先が設けられている針体と、該針体の基端部に固着され、前記針体に対して変位するように弾性変形可能な弾性変形部が先端側に設けられている針ハブとを有する穿刺針と、
前記穿刺針をその長手方向に移動可能に収納し、前記針先が突出可能な先端開口を有する管状をなすケーシングと、
前記弾性変形部の外周部に先端方向に離脱可能に装着され、前記弾性変形部に装着された装着状態では、前記穿刺針の先端方向への移動を許可して、前記針先の前記ケーシングの先端開口からの突出を可能にし、前記弾性変形部から離脱した離脱状態では、前記穿刺針の先端方向への移動を規制して、前記針先の前記ケーシングの先端開口からの突出を阻止するリング状部材とを備え、
前記ケーシングは、前記リング状部材を視認可能な窓部を有することを特徴とする穿刺具。 - 前記窓部は、前記装着状態の前記リング状部材を視認可能な位置に設けられている請求項1に記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記離脱状態の前記リング状部材を視認可能な位置に設けられている請求項1に記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記装着状態および前記離脱状態のそれぞれの前記リング状部材を視認可能な位置に設けられている請求項1に記載の穿刺具。
- 前記ケーシングは、その内周部に形成され、内径が縮径した縮径部を有し、
前記穿刺針が前記ケーシングに対して基端方向へ移動することにより、前記装着状態の前記リング状部材が前記縮径部に当接して、前記弾性変形部から離脱する請求項1に記載の穿刺具。 - 前記窓部は、前記縮径部より基端側に位置している請求項5に記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記縮径部よりも先端側に位置している請求項5に記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記縮径部の先端側から基端側に渡って設けられている請求項5に記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記ケーシングの側壁の実質的に透明な材料で構成された部分である請求項1ないし8のいずれかに記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記ケーシングの側壁に形成された薄肉部で構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の穿刺具。
- 前記窓部は、前記ケーシングの側壁の周方向の一部または全部に設けられている請求項1ないし10のいずれかに記載の穿刺具。
- 前記リング状部材と前記ケーシングとは、互いに異なる色を有している請求項1ないし11のいずれかに記載の穿刺具。
- 前記穿刺装置の先端部には、該先端部を着色した着色部が設けられており、
前記ケーシングは、前記穿刺具が前記穿刺装置に装着された際に、該穿刺装置の先端に当接するフランジ部と、該フランジ部の縁部に形成され、前記着色部のほぼ全部を覆うカバー部とを有する請求項1ないし12のいずれかに記載の穿刺具。 - 前記リング状部材の内周部は、内径が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしており、
前記弾性変形部の外周部は、外径が先端方向に向って漸増するテーパ状をなしている請求項1ないし13のいずれかに記載の穿刺具。 - 前記弾性変形部は、互いに離間した複数の突出部で構成されている請求項1ないし14のいずれかに記載の穿刺具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009005932U JP3154960U (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 穿刺具 |
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-
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