JP2008245446A - 電子機器、及び電子機器における電動機の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源オン時に、ヘッドサーミスタの検出値からヘッド温度H2を取得する(S21)。次に電源オフ時に記憶したモータ蓄熱量M1とヘッド温度H1とを読み出す(S22)。電源オフ時と電源オン時のヘッド温度H1,H2の差(=H1−H2)が一定温度以上であるか否かを判断する(S23)。その差が一定温度以上であれば、電源オン時のモータ蓄熱量M2をリセットし(M2=0)(S24)、一方、その差が一定温度未満であれば、電源オン時のモータ蓄熱量M2として電源オフ時のモータ蓄熱量M1を設定する(M2=M1)(S25)。
【選択図】図6
Description
前記操作手段のオフ操作に基づく電源遮断時に前記蓄熱量を記憶手段に記憶する電源遮断時処理手段と、前記電源遮断後、次回のオン操作に基づき電源が投入されると、前記検出手段の検出温度に基づき前記電動機の蓄熱量が所定値未満に低下しているか否かを判定し、前記蓄熱量が前記所定値未満でないと判定すれば、前記蓄熱量演算手段が電源投入後最初の演算で用いる蓄熱量の初期値として前記記憶手段に記憶された前記蓄熱量を設定し、前記蓄熱量が所定値未満であると判定すれば、前記初期値として前記所定値未満の蓄熱量に応じた設定値を設定する電源投入時処理手段とを備え、前記蓄熱量演算手段は、前記電源投入時処理手段が設定した初期値を電源投入後最初の演算に用いて前記蓄熱量を演算することを要旨とする。
この発明によれば、アクチュエータの検出温度に基づき電動機の蓄熱量が所定値未満であると判定されれば、電動機に蓄熱がないとみなすリセット値が設定される。
本発明の電子機器では、前記制御手段は、前記蓄熱量増加抑制制御として、前記電動機の駆動を継続しつつも前記電動機の駆動の合間に一時的な休止を付与する制御を行うことが好ましい。
前記電動機の蓄熱量を経時的に演算する蓄熱量演算ステップと、
前記操作手段のオフ操作に基づく電源遮断時に前記蓄熱量を記憶手段に記憶する電源遮断時処理ステップと、
前記電源遮断後の次回の電源投入時に、前記検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱量が所定値以下であるか否かを判断し、前記蓄熱量が前記所定値以下と判断すれば、前記記憶手段に記憶する前記蓄熱量を電源投入後最初の演算に用いる初期値に設定し、前記蓄熱量が前記閾値以下と判断すれば、前記所定値以下の蓄熱量に応じた設定値を初期値に設定する電源投入時処理ステップとを備え、
前記電源投入後における前記蓄熱量演算ステップでは、前記電源投入時処理ステップで設定した前記初期値を電源投入後最初の演算に用いて前記蓄熱量を演算することを要旨とする。この発明によれば、電子機器の発明と同様の効果が得られる。
前記電源遮断時処理ステップでは、電源遮断時の時刻情報を前記記憶手段に記憶し、
前記電源投入時処理ステップでは、前記電源投入時に、前記ホスト装置から取得した時刻情報と、前記記憶手段の時刻情報とに基づき電源遮断時間を求めるとともに、該電源遮断時間が所定時間を超え、かつ前記検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱量が前記所定値以下であると判断されるという条件を満たすかどうかを判断し、前記条件を満たせば、前記設定値を前記初期値として設定し、前記条件を満たさなければ、前記記憶手段に記憶する前記蓄熱量を前記初期値として設定することが好ましい。この発明によれば、時刻情報取得手段を備えた上記電子機器の発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明の電子機器及び電動機の制御方法を具体化した第1実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図2に示すように、プリンタ11は、該プリンタ11を統括制御する制御装置30を備えている。この制御装置30の入力側インターフェース(図示略)には、記録ヘッド17の温度の検出する検出手段としてのヘッドサーミスタ31、リニアエンコーダ24、PFモータ22の回転を検出するロータリエンコーダ32、操作手段としての電源スイッチ35などが電気的に接続されている。また、制御装置30の出力側インターフェース(図示略)には、記録ヘッド17、CRモータ15及びPFモータ22などが電気的に接続されており、制御装置30は、記録ヘッド17、CRモータ15及びPFモータ22の駆動を個別に制御する。
各タイマ46,50は、クロック回路からのクロック信号等に基づき計数処理を行うカウンタ、あるいはタイマ処理用のプログラムを実行するCPUにより構成されている。各タイマ46,50は、モータ15,22の一駆動当たりの各駆動時間を計時する他、蓄熱量演算部44,48が前回のモータ蓄熱量を演算した時点からの経過時間を計時する。蓄熱量演算部44,48は、その経過時間が単位時間に達する度に、それまでモータ15,22の一駆動ごとの発熱量を積算した積算値(単位時間当たりのモータ発熱量)を、前回のモータ蓄熱量に加えるなどの所定の演算を行って、モータ蓄熱量を単位時間ごとに更新する。
Mpre=Mlast×αm+ΔM … (1)
ここで、αmはモータの放熱係数、ΔMは単位時間To当たりの発熱量である。放熱係数αmは、単位時間To経過前後における蓄熱量の比率(0<αm<1)を示す係数であって、本実施形態では実験により求めた値を採用している。前述のようにモータの駆動速度と駆動時間とから、テーブルHTを参照して得られる1パス分の発熱量GQjk(j=1〜n;k=1〜m)を毎パス積算し、単位時間Toを経過する度にそれまでの積算値(GQjk(1)+GQjk(2)+…+GQjk(N))を、単位時間To当たりの発熱量ΔMとする。そして、この単位時間To当たりの発熱量ΔMを用いて、上記(1)式に従って今回のモータ蓄熱量Mpreを演算する。発熱量ΔMは単位時間Toごとにリセットされる。例えば単位時間To経過時点で、キャリッジ14が移動中の場合がありうるが、ルールさえ決めてあれば、そのパスの発熱量GQjkは、今回分に入れても、次回分に入れてもどちらでもよい。また、単位時間Toは適宜設定でき、本実施形態では、例えば10秒〜2分の範囲内の値(例えば1分)に設定している。
Mpre=Mlast×αm^(T/To) …(2)
ここで、Tは前回の蓄熱量Mpreを演算した時点からの経過時間である。また、式(2)中の演算記号「^」は累乗を示す。電源オン中はモータの駆動停止後、上記(2)式の演算は、単位時間Toごとに実行されるので、今回のモータ蓄熱量Mpreは、式 Mpre=Mlast×αm により与えられる。
さて、制御部41は、プリンタ11が電源オン状態にあるときに蓄熱量演算処理を単位時間毎に実行する。この蓄熱量演算処理において、まず、制御部41は、印刷中であるか否かを判定する(ステップS1)。例えばプリンタ11が印刷データを受信して印刷動作を開始する際に印刷中フラグがオンされ、印刷動作が全て終了すると印刷中フラグがオフされる。制御部41は、この印刷中フラグの値から印刷中であるか否かを判定する。なお、印刷中フラグは、例えば電源オン直後の初期設定のためにCRモータ15が駆動されるときなど、発熱を無視できない印刷以外のモータ駆動時にもオンされる。
(1)他のアクチュエータとしての記録ヘッド17に設けられたヘッドサーミスタ31による電源オフ時と電源オン時における検出温度であるヘッド温度H1,H2の差が一定温度HK以上(H1−H2≧HK)であれば、電源オン時に蓄熱量をリセット(M2=0)する。一方、ヘッド温度H1,H2の差が一定温度HK未満(H1−H2<HK)であれば、電源オン時の蓄熱量M2に電源オフ時の蓄熱量M1を設定する(M2=M1)。そのため、電源オフ時間が計時されず電源オン時にモータ蓄熱量Mpreの計算ができなくても、電源オン時のモータ蓄熱量M2に比較的適切な値を設定できる。したがって、電源オフ時の蓄熱量を電源オン時の蓄熱量とする従来構成のように、モータが十分放熱されているにも関わらず、発熱制限制御が実行されて印刷スループットの低下を招く事態を回避できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図8〜図10に従って説明する。なお、第2実施形態は、ホスト装置70から通信で取得した時刻情報に基づき定まる電源オフ時間Toffに基づき電源オン時の蓄熱量Mpre(M2)を演算する構成である。但し、電源オフ中にホスト装置70の時刻情報が変更された場合、正確な電源オフ時間Toffを求められないので、正確な電源オフ時間であるかどうかを、ヘッド温度H(ヘッドサーミスタ温度)に基づき判定する構成としている。なお、以下の説明では、第1実施形態と相違する部分について主に説明し、第1実施形態と同一又は相当する部材構成については同一符号を付して説明を省略する。
(変形例1)上記各実施形態において、温度差ΔT(=H1−H2)で判断したが、電源オン時のヘッド温度H2の値により判断してもよい。例えばヘッド温度H2が所定の閾値を超えていれば、電源オン時の蓄熱量M2として電源オフ時の蓄熱量M1を設定し(M2=M1)、一方、ヘッド温度H2が所定の閾値以下であれば電源オン時の蓄熱量M2をリセットする(M2=0)。この場合、環境温度の変化に応じて閾値の値を変更することが好ましい。
(変形例11)上記各実施形態において、電動機を含む複数のアクチュエータが協働して動作する電子機器であれば、電動機(モータ)を備えた構成であればプリンタ以外の電子機器に具体化してもよく、例えばスキャナ等にも適用できる。
Claims (10)
- 電動機と、
前記電動機以外のアクチュエータと、
前記アクチュエータの温度を検出する検出手段と、
前記電動機の蓄熱量を経時的に演算する蓄熱量演算手段と、
電源のオンオフ操作を行うための操作手段と、
前記操作手段の操作に基づき電源の投入及び遮断を制御するとともに、前記電動機及び前記アクチュエータを駆動させて両者の協働により電子機器を動作させる制御手段と、
前記操作手段のオフ操作に基づく電源遮断時に前記蓄熱量を記憶手段に記憶する電源遮断時処理手段と、
前記電源遮断後、次回のオン操作に基づき電源が投入されると、前記検出手段の検出温度に基づき前記電動機の蓄熱量が所定値未満に低下しているか否かを判定し、前記蓄熱量が前記所定値未満でないと判定すれば、前記蓄熱量演算手段が電源投入後最初の演算で用いる蓄熱量の初期値として前記記憶手段に記憶された前記蓄熱量を設定し、前記蓄熱量が所定値未満であると判定すれば、前記初期値として前記所定値未満の蓄熱量に応じた設定値を設定する電源投入時処理手段とを備え、
前記蓄熱量演算手段は、前記電源投入時処理手段が設定した初期値を電源投入後最初の演算に用いて前記蓄熱量を演算することを特徴とする電子機器。 - 前記電子機器はホスト装置と通信可能に接続されて使用されるとともに、前記ホスト装置から時刻情報を取得する時刻情報取得手段を更に備え、
前記電源遮断時処理手段は、前記電源遮断時における前記蓄熱量及び時刻情報を前記記憶手段に記憶し、
前記電源投入時処理手段は、前記電源投入後、前記記憶手段に記憶する前記時刻情報と前記時刻情報取得手段が取得した現在の時刻情報とに基づき定まる電源遮断時間が所定時間を超え、かつ前記検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱量が前記所定値未満であると判定されるという条件を満たすかどうかを判断し、前記条件を満たせば、前記設定値を初期値として設定し、前記条件を満たさなければ、前記記憶手段に記憶する前記蓄熱量を初期値として設定することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。 - 前記電源遮断時処理手段は、電源遮断時の前記検出温度をも前記記憶手段に記憶し、
前記電源投入時処理手段は、前記記憶手段に記憶する電源遮断時の検出温度と、電源投入時の検出温度との差が、所定の閾値を超えるか否かを判断し、前記差が前記所定の閾値を超える場合に前記初期値として前記設定値を設定し、前記差が前記所定の閾値を超えない場合に前記初期値として前記電源遮断時の蓄熱量を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。 - 前記電源投入時処理手段は、前記電源投入時の検出温度が温度閾値以下であるか否かを判断し、前記検出温度が前記温度閾値以下であれば、前記初期値として前記設定値を設定し、前記検出温度が前記温度閾値を超えていれば、前記初期値として前記電源遮断時の蓄熱量を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
- 前記電源投入時処理手段は、前記設定値として、前記電動機に蓄熱がないとみなすリセット値を設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子機器。
- 前記制御手段は、前記蓄熱量演算手段によって演算された前記蓄熱量が予め設定された蓄熱量閾値を超えた場合、前記電動機の蓄熱量の増加を抑制する蓄熱量増加抑制制御を実行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子機器。
- 前記制御手段は、前記蓄熱量増加抑制制御として、前記電動機の駆動を継続しつつも前記電動機の駆動の合間に一時的な休止を付与する制御を行うことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
- 前記電子機器は記録装置であり、記録媒体に対して記録を施す記録ヘッドと、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対移動させる移動手段とを備え、前記電動機は前記移動手段の動力源であり、前記アクチュエータは前記記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子機器。
- 電動機と、該電動機以外のアクチュエータと、前記アクチュエータの温度を検出する検出手段と、電源のオンオフ操作を行うための操作手段と、前記操作手段の操作に基づく電源の投入及び遮断の制御を行うとともに、前記電動機と前記アクチュエータを駆動させて両者の協働により電子機器を動作させる制御手段とを備えた電子機器における電動機の制御方法であって、
前記電動機の蓄熱量を経時的に演算する蓄熱量演算ステップと、
前記操作手段のオフ操作に基づく電源遮断時に前記蓄熱量を記憶手段に記憶する電源遮断時処理ステップと、
前記電源遮断後の次回の電源投入時に、前記検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱量が所定値以下であるか否かを判断し、前記蓄熱量が前記所定値以下と判断すれば、前記記憶手段に記憶する前記蓄熱量を電源投入後最初の演算に用いる初期値に設定し、前記蓄熱量が前記閾値以下と判断すれば、前記所定値以下の蓄熱量に応じた設定値を初期値に設定する電源投入時処理ステップとを備え、
前記電源投入後における前記蓄熱量演算ステップでは、前記電源投入時処理ステップで設定した前記初期値を電源投入後最初の演算に用いて前記蓄熱量を演算することを特徴とする電子機器における電動機の制御方法。 - 前記電子機器は、ホスト装置と通信可能に接続されて使用されるとともに、前記ホスト装置から時刻情報を取得可能に構成され、
前記電源遮断時処理ステップでは、電源遮断時の時刻情報を前記記憶手段に記憶し、
前記電源投入時処理ステップでは、前記電源投入時に、前記ホスト装置から取得した時刻情報と、前記記憶手段の時刻情報とに基づき電源遮断時間を求めるとともに、該電源遮断時間が所定時間を超え、かつ前記検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱量が前記所定値以下であると判断されるという条件を満たすかどうかを判断し、前記条件を満たせば、前記設定値を前記初期値として設定し、前記条件を満たさなければ、前記記憶手段に記憶する前記蓄熱量を前記初期値として設定することを特徴とする請求項9に記載の電子機器における電動機の制御方法。
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JP2007083659A JP2008245446A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 電子機器、及び電子機器における電動機の制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010193622A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両用可動体駆動装置 |
-
2007
- 2007-03-28 JP JP2007083659A patent/JP2008245446A/ja not_active Withdrawn
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