JP2008245426A - モータの制御装置及びモータの制御方法 - Google Patents

モータの制御装置及びモータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図る。
【解決手段】速度フィードバックゲイン402からの電流指令Irefが、それぞれsin(θm)、sin(θm+2π/3)、sin(θm−2π/3)の係数回路803U、803V、803Wに供給されて3相の信号とされる。この3相の信号が加減算器805U、805V、805Wを通じて電流制御ゲイン404U、404V、404Wに供給される。また、モータ定数408U、408V、408Wからの信号が加算器806で加算されてモータトルクとされる。さらに加算器406U、406V、406Wから取り出されるコイル電圧が、ダイオード807U、807V、807Wを通じて加算器808で加算され、この加算信号が回生電圧判別器809に供給される。そして回生電圧が過剰になったときに、回生制御ゲイン810を通じた同相電流Idcが加減算器805U、805V、805Wに供給される。
【選択図】図6

Description

本発明は、電動車両や多関節ロボットシステムなどに搭載されるモータの制御に使用して好適なモータの制御装置及びモータの制御方法に関する。詳しくは、電動モータによって生じる回生電力の消費を良好に行わせるようにしたものである。
本願発明者らは、先に人の移動を簡便に行うための2輪車両を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来からモータが発生する回生電力を消費する技術は提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
図13には、本発明の適用可能な車輪構造(車輪は2輪でも3輪以上でもよい)で本体にジャイロセンサ、加速度センサを組込んだ倒立振子制御による移動車両の構成を示す。この図13において、左右の車輪1L、1Rの車軸より下側に搭乗者の乗るステップ2が設けられる。このステップ2には、ジャイロセンサ及び加速度センサ等を含む姿勢センサ回路3と、この姿勢センサ回路3の出力にしたがって車輪1L、1Rを駆動するモータ4L、4Rを制御する中央制御装置5が内蔵される。
また、ステップ2には、バッテリ6が内蔵され、このバッテリ6からの電力によって、姿勢センサ回路3、モータ4L、4Rや中央制御装置5への電源供給が行われる。なお上記の説明は、本発明の適用可能な車輪構造(車輪は2輪でも3輪以上でもよい)について行ったが、本発明のモータの制御装置及びモータの制御方法は、他の電動車両や、多関節ロボットなどへも適用可能である。
さらに図14には、従来の制御システムの構成をブロック図で示す。この図14において、姿勢センサ回路3のジャイロセンサ31及び加速度センサ32で検出された信号は、ADC(Analog-to-Digital Converter)回路33、34でデジタル値にされてCPU(Central Processing Unit)35に供給され、形成された情報信号がシリアル入出力(SIO)部36を通じて中央制御装置5へ伝達される。
中央制御装置5では、姿勢センサ回路3からの情報信号がシリアル入出力(SIO)部51で受信される。また、ブレーキレバー52からの角度情報、及び車両の旋回を制御する旋回レバー53からの角度情報が、中央制御装置5のADC回路54、55に供給される。そして中央制御装置5では、これらの情報に基づき、CPU56、メモリ57にてトルク指令信号を形成する。このトルク指令信号がシリアル入出力(SIO)部58、59を通じてモータ4L、4Rの制御装置41L、41Rへ伝達される。
モータ4L、4Rにはエンコーダ42L、42Rが設けられ、モータ4L、4Rの回転が制御装置41L、41Rにフィードバックされて安定した制御が行われる。また、バッテリ6として二次電池61が設けられ、この二次電池61からの例えば24ボルトの直流電源が直接制御装置41L、41Rに供給されると共に、DC/DC変換回路で5ボルトの直流電源に変換されて、中央制御装置5に供給される。
また、図15には一般的なモータ結線を模式図で示す。この結線ではモータコイル43U、43V、43Wの一端が互いに接続され、他端に各相の駆動電流が供給される。ここで各相電流(Iu、Iv、Iw)は、各相電流の総和が(Iu+Iv+Iw=0)となる関係式により相電流を流し、永久磁石の磁気方向に対し直角となる電流ベクトルとなる3相電流を流して回転トルクを発生する。こうしてトルクを制御するため、3相の電流は式1〜3のような関係となる電流を流すように制御する必要がある。
Iu=I0*sin(θm) [A] 式1
Iv=I0*sin(θm+2π/3) [A] 式2
Iw=I0*sin(θm−2π/3) [A] 式3
ここでθmはステータに対するロータ磁極位置[rad]である。これにより、フレミングの左手法則によって、電流軸と磁極軸が直角関係になるよう電流制御してトルクを発生する。
さらに図16には、式1〜3の関係となる3相の電流を実現するインバータ回路の構成図を示す。図16において、各相電流(Iu、Iv、Iw)に相当するPWM(pulse width modulation)信号(PWMu、PWMv、PWMw)は、それぞれモータコイル43U、43V、43Wの他端−接地間に設けられるFET素子44U、44V、44Wに供給されると共に、インバータ45U、45V、45Wを通じて相をずらせたモータコイル43U、43V、43Wの他端−電源間に設けられるFET素子46U、46V、46Wに供給される。この回路構成により、式1〜3の関係となる3相の電流が実現される。
なお、交流モータの3相コイルの電流ベクトル制御は等価的に直流モータと同様に扱うことができる。そこで、等価的に直流モータとしたときのモータコイルの数学モデルを図17に表す。図17において、速度制御指令は減算器401を通じて速度フィードバックゲイン402に供給され、さらに減算器403を通じて電流制御ゲイン404に供給される。この電流値が出力アンプ405でDC±24ボルト電源に変換され、加算器406を通じてコイル電圧としてモータコイル407に供給される。
さらに、モータコイル407の電流が減算器403にフィードバックされると共に、モータ定数408を通じてトルクとなり、このトルクがモータロータ+負荷モーメント409を通じて回転速度(モータ出力)として取り出される。また、この回転速度がモータ逆起電力係数410を通じて加算器406にフィードバックされると共に、回転速度が減算器401にフィードバックされる。これによりモータ駆動のフィードバック制御が行われる。なお、図17中には各構成要素の係数を示してある。
このようなモータが車両や、ロボットなどに使用されている場合に、駆動対象が減速して駆動対象のイナーシャーの慣性力による機械エネルギがモータに伝わると、モータはフレミングの右手の法則から機械エネルギを電気エネルギに変換し、回生電力が発生する。こうしてモータが発電機として作用するためインバータ回路の電源電圧は上昇する。このため回生電力は図18のように外部に回生抵抗を電源に接続して、回生電力エネルギを回生抵抗により熱エネルギに変換して電圧上昇を抑える回路を実装する必要があった。
さらに、図19にモータを用いた速度フィードバックシステムを示す。フィードバック信号は速度信号以外に、ジャイロセンサ信号、加速度センサ信号も同様に考えて良い。そして図20には、図19の制御システムで、モータを停止状態から回転し、一定回転後に停止する指令を与えたときの制御信号の様子を示す。すなわち、図20に示された波形図は、上からモータ速度指令(1)、モータ速度(2)、アンプ電圧出力(3)モータ逆起電力(4)、モータコイル電圧(5)を示している。
そこで、図20(5)のモータコイル電圧から明らかなように、コイル電圧は減速するときに逆起電力により電源電圧に逆起電力が加算された電圧となる。こうして最大で電源電圧の2倍の電圧が減速時に生じる。このため車両のようなシステムで使用される場合、車両が下り坂を下るときは、モータは発電機として作用し電圧上昇して、回路耐圧を越える問題が生じる。このため回生抵抗により運動エネルギを熱エネルギに変換して電圧上昇を抑えるしくみが必要となる。
すなわち図18においては、加算器406から取り出されるコイル電圧が回生電圧検出回路411に供給されて回生電圧が検出される。そしてこの回生電圧が所定値以上になったときにスイッチング素子412が導通状態にされて、過剰な回生電圧が回生抵抗、若しくはコンデンサ413に供給されるようになされている。これにより、従来は、こうした回生電力を回生抵抗により熱エネルギに変換するか、若しくは回生コンデンサで回生エネルギを蓄積することにより、電源電圧の上昇を抑えていた。
さらに図21には、図18の回路構成を用いたときの各部の信号波形を示す。ここで、図21(5)のモータコイル電圧から明らかなように、逆起電力による電源電圧の変動が抑えられている。また、図22には発生する回生電流(6)とモータコイル電圧(5)の波形を示しており、この図22からも発生する回生電流(6)に比べて、モータコイル電圧(5)の変動幅が抑えられていることが判るものである。
従って従来の装置の構成では、図13、若しくは図14に示すように、回生抵抗、若しくはコンデンサ413を内蔵して電源電圧の上昇を抑えていた。ところが、このような回生抵抗、若しくはコンデンサ413には、重量及び容積に大きなものが要求される。このため、このようなモータの使用される車両やロボットなどの質量の増加や、装置の大型化などの問題を生じてしまうものであった。
特開2005−138631号公報 特開2000−116190号公報
以上述べたように、従来の技術では、電源電圧の上昇を抑えるために、重量や容積の大きな回生抵抗、若しくはコンデンサを内蔵していた。このため、このようなモータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化などの障害になっていた。そこで本発明においては、回生抵抗、若しくはコンデンサを用いることなく、発生される回生電力を解消することを目的としたものである。
このため本発明においては、回生電力をモータコイルに流して解消すると共に、それによるトルク制御への影響が生じないようにしたものであって、これによれば、回生抵抗、若しくはコンデンサの内蔵を省略して、モータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図ることができる。
請求項1の発明によれば、永久磁石を複数の駆動コイルを用いて駆動するモータの制御装置であって、複数の駆動コイルに対する配線をそれぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造とし、モータの発生する回生電力を複数の駆動コイルに等しく供給する手段を備えることによって、回生抵抗、若しくはコンデンサを用いることなく、発生される回生電力を解消することができるものである。
また、請求項2の発明によれば、モータは3相の駆動コイルを有し、モータの発生する回生電力を3相の駆動コイルに等しく供給する手段を備えることによって、回生抵抗、若しくはコンデンサの内蔵を省略するものである。
請求項3の発明によれば、複数の駆動コイルにそれぞれ移相した駆動電流を供給して駆動を行うと共に、駆動電流を制御して駆動トルクの制御を行うことによって、モータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図るものである。
請求項4の発明によれば、複数の駆動コイルに等しく供給される回生電力に可聴周波数の変調を加え、モータにより可聴音を発生させることによって、警告音の発生等を行うことができるものである。
さらに請求項5の発明によれば、複数の駆動コイルによって駆動されるモータの制御方法であって、複数の駆動コイルに対する配線をそれぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造とし、モータの発生する回生電力を複数の駆動コイルに等しく供給して解消すると共に、それによるトルク制御への影響が生じないようにするものである。
以下、図面を参照して本発明を説明するに、図1には本発明によるモータの制御装置及びモータの制御方法を適用した車輪構造の一実施形態の構成を示す。なお、以下の説明で、上述の背景技術で述べた構成と対応する部分には同一の符号を附して示す。
図1において、左右の車輪1L、1Rの車軸より下側に搭乗者の乗るステップ2が設けられる。このステップ2には、ジャイロセンサ及び加速度センサ等を含む姿勢センサ回路3と、この姿勢センサ回路3の出力にしたがって車輪1L、1Rを駆動するモータ7L、7Rを制御する中央制御装置5が内蔵される。またステップ2には、バッテリ6が内蔵され、このバッテリ6からの電力によって、姿勢センサ回路3、モータ7L、7Rや中央制御装置5への電源供給が行われる。
そして、この図1の構成において、背景技術の図13の構成で述べた回生抵抗、若しくはコンデンサ413は設けられていない。また、モータ7L、7Rには、その制御装置として回生電力制御回路が内蔵されているものである。なお上記の説明は、本発明を車輪構造(車輪は2輪でも3輪以上でもよい)に適用した場合について行ったが、本発明のモータの制御装置及びモータの制御方法は、他の電動車両や、多関節ロボットなどへも適用可能である。
さらに図2には、本発明のモータの制御装置及びモータの制御方法による制御システムの構成をブロック図で示す。この図2において、姿勢センサ回路3のジャイロセンサ31及び加速度センサ32で検出された信号は、ADC(Analog-to-Digital Converter)回路33、34でデジタル値にされてCPU(Central Processing Unit)35に供給され、形成された情報信号がシリアル入出力(SIO)部36を通じて中央制御装置5へ伝達される。
中央制御装置5では、姿勢センサ回路3からの情報信号がシリアル入出力(SIO)部51で受信される。また、ブレーキレバー52からの角度情報、及び車両の旋回を制御する旋回レバー53からの角度情報が、中央制御装置5のADC回路54、55に供給される。そして中央制御装置5では、これらの情報に基づき、CPU56、メモリ57にてトルク指令信号を形成する。このトルク指令信号がシリアル入出力(SIO)部58、59を通じてモータ7L、7Rの制御装置71L、71Rへ伝達される。
ここで、制御装置71L、71Rには、例えば本願発明者による特許3332226号に開示された構成が用いられる。すなわち、この特許に開示された構成では、図3に示すようにモータコイル72U、72V、72Wが、それぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造に配線される。そして、図2のモータ7L、7Rの回転軸には、磁気センサ73L、73Rとホール素子74L、74Rが設けられてモータ7L、7Rの回転位相が検出され、その情報が制御装置71L、71Rに供給される。これにより、制御装置71L、71Rで3相の駆動電流が形成されるものである。
また図4には、インバータ回路の構成図を示す。この図4においては、各相電流(Iu、Iv、Iw)に独立に電流回路が設けられている。そして、各相電流に相当するPWM信号(PWMu、PWMv、PWMw)が、それぞれモータコイル72U、72V、72Wの両端−接地間に設けられるFET素子75UA、75UB、75VA、75VB、75WA、75WBに供給されると共に、インバータ76UA、76UB、76VA、76VB、76WA、76WBを通じてモータコイル72U、72V、72Wの両端−電源間に設けられるFET素子77UA、77UB、77VA、77VB、77WA、77WBに供給される。
このようなモータの構成において、トルク制御の原理は、従来と同手法により各相電流は永久磁石の磁気方向に対し直角となる電流ベクトルとなる3相の電流(式1,2,3)を流すことでトルク制御することができる。一方、上述のモータの結線により、同相の電流Idcを図3のように各モータコイル72U、72V、72Wに与えると、これらの電流によるトルクはベクトル和が0となり、回転トルクに干渉し無い電流として流すことができる。この原理により、回生電力をモータコイルに電流を流すことにより、トルク電流と干渉すること無く回生電圧の上昇を抑えることが可能となる。
そこで図5には、本発明による回生電力制御装置内蔵の制御システムの構成を、図17と同様の数学モデルで示す。図5において、速度制御指令は減算器401を通じて速度フィードバックゲイン402に供給され、さらに減算器403を通じて電流制御ゲイン404に供給される。この電流値が出力アンプ405でDC±24ボルト電源に変換され、加算器406を通じてコイル電圧としてモータコイル407に供給される。
さらに、モータコイル407の電流が減算器403にフィードバックされると共に、モータ定数408を通じてトルクとなり、このトルクがモータロータ+負荷モーメント409を通じて回転速度(モータ出力)として取り出される。また、この回転速度がモータ逆起電力係数410を通じて加算器406にフィードバックされると共に、回転速度が減算器401にフィードバックされる。これによりモータ駆動のフィードバック制御が行われる。
そしてこのような構成において、加算器406から取り出されるコイル電圧が回生電圧検出回路801に供給されて回生電圧が検出される。さらにこの回生電圧が所定値以上になったときにスイッチング素子802が導通状態にされて、過剰な回生電圧を抑制する回生抑制電流Idcがモータコイル407に供給される。この回生抑制電流Idcは、図示しない他のモータコイルにも同相で供給される。
また、図6には、3相モータに適用した場合の全体の構成を数学モデルによって示す。なお図6の説明において、図5と対応する部分には、同一の符号に各相を示すサフィックスU、V、Wを付加した符号を付して重複の説明を省略する。
そこで図6においては、速度フィードバックゲイン402からの電流指令Irefが、それぞれsin(θm)、sin(θm+2π/3)、sin(θm−2π/3)の係数を有する回路803U、803V、803Wに供給されて3相の信号とされる。この3相の信号が加減算器805U、805V、805Wに供給され、この加減算器805U、805V、805Wからの信号が電流制御ゲイン404U、404V、404Wに供給される。また、モータ定数408U、408V、408Wからの信号が加算器806で加算されてモータトルクとされる。
さらに加算器406U、406V、406Wから取り出されるコイル電圧が、ダイオード807U、807V、807Wを通じて加算器808で加算され、この加算信号が回生電圧判別器809に供給される。そして回生電圧が過剰になったときに、回生制御ゲイン810を通じた同相電流Idcが加減算器805U、805V、805Wに供給される。これによって回生電流が消費され、またこの回生電流は同相で各モータコイルに供給されるので、この回生電流は制御トルクに影響することがない。
すなわち、U、V、W相電流をIu、Iv、Iw[A]とし、各相電流に直交する磁界をMu、Mv、Mw[T]とするとモータトルクTm[Nm]は、背景技術で述べた式1〜3に基づいて、
Tm=Iu×Mu+Iv×Mv+Iw×Mw [Nm]
=I0*sin(θm)×M0*sin(θm)+I0*sin(θm+2π/3)×M0*sin(θm+2π/3)
+I0*sin(θm−2π/3)×M0*sin(θm−2π/3)
=1.5×I0×M0 式4
となる。
ここでモータコイル電流(Iu,Iv,Iw)は独立に制御できるため、下式のようなIdcを重畳した電流を流すことができる。
Iuc=Iu+Idc=I0*sin(θm)+Idc [A] 式5
Ivc=Iv+Idc=I0*sin(θm+2π/3)+Idc [A] 式6
Iwc=Iw+Idc=I0*sin(θm−2π/3)+Idc [A] 式7
このときモータトルクTmは下式となり式4と一致する。
Tm =Iuc×Mu+Ivc×Mv+Iwc×Mw
=I0*sin(θm)×M0*sin(θm)+I0*sin(θm+2π/3)×M0*sin(θm+2π/3)
+I0*sin(θm−2π/3)×M0*sin(θm−2π/3)
+Idc×{M0*sin(θm)+M0*sin(θm+2π/3)+M0*sin(θm−2π/3)}
=1.5×I0×M0 [Nm] 式8
但し、M0*sin(θm)+M0*sin(θm+2π/3)+M0*sin(θm−2π/3)=0である。
したがって、上述の実施形態において、各相に共通に重畳された電流 Idc [A]はトルクに影響を与えないことになる。
よって、回生電力が生じたときモータコイルに回生電流Idcをモータに流すことにより、回生電圧を抑えることができる。すなわち回生電力は、図7のようにモータコイルに電流を流すことにより、トルク電流と干渉すること無く回生電圧の上昇を抑えることができる。なお、回生電圧の上昇を抑える効果の説明については、背景技術で述べたのと同等である。
こうして、本発明のモータの制御装置及びモータの制御方法によれば、回生電力をモータコイルに流して解消すると共に、それによるトルク制御への影響が生じないようにすることができる。これによって、例えば重量や容積の大きな回生抵抗、若しくはコンデンサの内蔵を省略することができ、このようなモータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図ることができる。
ところで、電流Idcは同相であれば任意の波形の電流で構わない。すなわち、同相電流Idcには、例えば図8のような直流以外の任意の波形の電流を流しても良い。そこで、モータコイルに図8のような可聴域帯域を持った周波数20Hz〜20kHzを含む電流信号を与えると、回転力と干渉せずにモータは本体を振動させ、スピーカと同原理により音を発生することができる。このようしてモータの回転トルクを制御と、同時にスピーカの機能を加えることができる。
図9にはそのための回路構成を示す。すなわち図9においては、加減算器805U、805V、805Wに供給される同相電流Idcに変調が加えられる。その他の構成は図6と同じである。この場合に、加減算器805U、805V、805Wに供給される電流が同相であればトルク制御への影響が生じることはなく、またこの変調による振動をモータ本体に発生させて、音を発生することができる。そして、この音によって、例えば回生電圧が過大になる前や、その他の警告音を発生させるなどの処置を行うことができる。
さらに、図10には具体的なモータ制御回路の構成を示す。なおこの構成は、本願発明者による特許3332226号に準じたものであるが、本発明は他の構成のモータ制御回路にも適用可能とされるものである。図10において、モータ制御回路には、上位制御装置からの指令データがシリアル入出力部91を通じて供給され、インバータ電圧が抵抗92で分圧されてADC回路93を通じて供給される。また、モータ7の回転位相を検出するエンコーダ74からの信号が、信号変換部94を通じて供給される。
これによりモータ制御回路では、CPU95において、メモリ96に記録されたプログラムやデータを用いて各信号が処理され、処理された信号がDAC回路97,98を通じてそれぞれ回生電流指令Idc、及びトルク指令信号T0として電流制御回路100に供給される。さらに信号変換部94で変換された電気角信号θも電流制御回路100に供給される。そして、電流制御回路100で各相電流に相当するPWM信号(PWMu、PWMv、PWMw)が形成される。
また、図11、図12には、電流制御回路100の具体的な構成を示す。なお、図11にはオープン制御による場合の構成を示し、図12にはクローズド制御による場合の構成を示している。そこで、まず図11のオープン制御による場合の構成では、トルク指令信号T0が掛算器101U、101V、101Wに供給され、それぞれ電気角θに従って電流信号発生器102U、102V、102Wで発生されるsin(θ)、sin(θ+120)、sin(θ−120)の信号と乗算される。
これらの積の信号が、それぞれ加算回路103U、103V、103Wに供給され、同相の回生電流指令Idcが加算される。そしてこの加算された信号が比較回路104U、104V、104Wに供給され、三角波キャリア信号発生器105U、105V、105Wからの三角波信号と比較されてPWM信号(PWMu、PWMv、PWMw)が形成される。
さらに図12のクローズド制御による場合の構成では、加算回路103U、103V、103Wからの信号が減算器106U、106V、106Wに供給され、ここで制御信号Ius、Ivs、Iwsを減算された信号が、電流ゲイン(Kc)107U、107V、107Wを通じて比較回路104U、104V、104Wに供給される。これによってクローズド制御されたPWM信号(PWMu、PWMv、PWMw)が形成される。
このようにして、上述の実施形態において、回生電力をモータコイルに流して解消すると共に、それによるトルク制御への影響が生じないようにすることができ、これによって、回生抵抗、若しくはコンデンサの内蔵を省略して、モータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図ることができる。
すなわち、上述した本発明のモータの制御装置によれば、永久磁石を複数の駆動コイルを用いて駆動するモータに対して、複数の駆動コイルに対する配線をそれぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造とし、モータの発生する回生電力を複数の駆動コイルに等しく供給する手段を備えることにより、回生抵抗、若しくはコンデンサの内蔵を省略して、モータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図ることができる。
また、上述した本発明のモータの制御方法によれば、複数の駆動コイルによって駆動されるモータに対して、複数の駆動コイルに対する配線をそれぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造とし、モータの発生する回生電力を複数の駆動コイルに等しく供給して解消することにより、回生抵抗、若しくはコンデンサの内蔵を省略して、モータの使用される車両やロボットなどの小型化や軽量化を図ることができるものである。
なお本発明は、上述の説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱することなく種々の変形が可能とされるものである。
本発明によるモータの制御装置及びモータの制御方法を適用した車輪構造の一実施形態の構成図である。 本発明のモータの制御装置及びモータの制御方法による制御システムの構成を示すブロック図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 本発明による回生電力制御装置内蔵の制御システムの構成を数学モデルで示した構成図である。 本発明による回生電力制御装置内蔵の制御システムの構成を数学モデルで示したさらに具体的な構成図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 本発明による回生電力制御装置内蔵の制御システムの構成を数学モデルで示した構成図である。 その要部の説明のための図である。 その要部の説明のための図である。 その要部の説明のための図である。 従来の車輪構造の構成図である。 その動作の説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 従来の制御システムの構成図である。 従来の制御システムの構成図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。
符号の説明
402…速度フィードバックゲイン、803U,803V,803W…係数回路、805U,805V,805W…加減算器、404U,404V,404W…電流制御ゲイン、408U,408V,408W…モータ定数、406U,406V,406W,806,808…加算器、807U,807V,807W…ダイオード、809…回生電圧判別器、810…回生制御ゲイン

Claims (5)

  1. 永久磁石を複数の駆動コイルを用いて駆動するモータの制御装置であって、
    前記複数の駆動コイルに対する配線をそれぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造とし、
    前記モータの発生する回生電力を前記複数の駆動コイルに等しく供給する手段を備える
    ことを特徴とするモータの制御装置。
  2. 前記モータは3相の駆動コイルを有し、
    前記モータの発生する回生電力を前記3相の駆動コイルに等しく供給する手段を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のモータの制御装置。
  3. 前記複数の駆動コイルにそれぞれ移相した駆動電流を供給して駆動を行うと共に、前記駆動電流を制御して駆動トルクの制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載のモータの制御装置。
  4. 前記複数の駆動コイルに等しく供給される回生電力に可聴周波数の変調を加え、前記モータにより可聴音を発生させる
    ことを特徴とする請求項1記載のモータの制御装置。
  5. 複数の駆動コイルによって駆動されるモータの制御方法であって、
    前記複数の駆動コイルに対する配線をそれぞれ独立に駆動電流の供給可能な構造とし、
    前記モータの発生する回生電力を前記複数の駆動コイルに等しく供給して解消する
    ことを特徴とするモータの制御方法。
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