JP2008243760A - シート状部材の積層接合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板103に各々のシート状電池2が載置された積層接続体101を超音波溶融すると、第1導電薄膜リード103b等の金属薄膜部がない第2溶着部β1等では、ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向する合成樹脂部分の溶融が激しく溶融穴106が開くか高熱により変質し、強度が著しく低下し導通部の導通不良、長期安定性を損なう。
【解決手段】回路基板3に各々のシート状電池2が載置された上記第2溶着部β1や第3溶着部γ1では、回路基板3に金属薄膜部6が形成され、この金属薄膜部6が超音波振動を緩衝し、溶融穴が開くことなくシート状積層接続体1の変質や強度の低下を防止する。従って導通部の導通が良好になり、しかも強強度となって長期安定性が確保される。
【選択図】図3
【解決手段】回路基板3に各々のシート状電池2が載置された上記第2溶着部β1や第3溶着部γ1では、回路基板3に金属薄膜部6が形成され、この金属薄膜部6が超音波振動を緩衝し、溶融穴が開くことなくシート状積層接続体1の変質や強度の低下を防止する。従って導通部の導通が良好になり、しかも強強度となって長期安定性が確保される。
【選択図】図3
Description
本発明は、シート状電池などシート状部材の複数個を積層させて回路基板に超音波接合したシート状部材の積層接合体に関する。
上記シート状部材は、例えばシート状電池であって、例えば複数個のシート状電池を直列接続して、グリーティングカードなどに埋設されるシート状電源に用いられるものである。
上記シート状部材は、例えばシート状電池であって、例えば複数個のシート状電池を直列接続して、グリーティングカードなどに埋設されるシート状電源に用いられるものである。
従来の、接合対象となる2枚の金属箔を接合予定部位同士が接合するようにして重ね合わせ、これを、接合予定部位を挟むようにそれぞれの金属箔の外側に樹脂製フィルムを介在させて、少なくともいずれか一方の表面に複数の突起が整列配置された一対の超音波溶接具で挟み付け、しかるのち、超音波溶接具に超音波振動を与えて金属箔同士を融着させ、さらに、超音波振動を継続して金属の塑性流動により前記突起に対応する部分の金属箔を除去して窓を明け、該窓から臨む樹脂フィルム同士を融着させる金属箔の接合方法が、特許文献1に開示されている。
一方、表面に外部接続用の導電薄膜リード部が形成された回路基板に、複数個のシート状電池を部分的に積層させて、シート状電池の表面または裏面に形成された薄膜電極部を前記導電薄膜リード部に導通させ、前記回路基板に上記シート状電池を接合させるシート状電池の積層接続体を得る場合、上記特許文献1に見られるような接合方法を用いて、前記回路基板に上記シート状電池を接合させることが考えられる。
本発明と比較するための上記シート状電池の積層接続体を説明すると、次の通りである。上記比較例としての積層接続体は、図9に平面図が図示されている。
図9において、101は積層接続体であり、2はシート状電池、103は回路基板である。
シート状電池2は、図2に図示されている。
図2において、(1)はシート状電池の裏側平面図、(2)は(1)のシート状電池2の側面図、(3)は(1)のシート状電池2の表側平面図である。
図2に図示されているようにシート状電池2は、平面形状が略四辺形で、外観部材を含め基台は合成樹脂のPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成されている。
図9において、101は積層接続体であり、2はシート状電池、103は回路基板である。
シート状電池2は、図2に図示されている。
図2において、(1)はシート状電池の裏側平面図、(2)は(1)のシート状電池2の側面図、(3)は(1)のシート状電池2の表側平面図である。
図2に図示されているようにシート状電池2は、平面形状が略四辺形で、外観部材を含め基台は合成樹脂のPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成されている。
さらにシート状電池2は、図2の(3)の上面にあたる表面2aと、図2の(1)の上面にあたり前記表面2aの裏側である裏面2bとを有しており、前記表面2aと裏面2bとは前述のPETでほぼ構成されている。
さらに、図2のシート状電池2における上辺側の左右両端側で互いに平面方向で離れた位置に突出部が形成されている。図2の(3)において左側の突出部がプラス側突出形状部2cと右側の突出部がマイナス側突出形状部2dである。
図2の(3)に図示されるように、前記表面2aにおいて、一端側(右側)である前記マイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス電極となるマイナス薄膜電極部2fが構成され、前記マイナス側突出形状部2dから平面方向で離れた他端側(左側)であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス側絶縁部2gが形成されている。
図2の(1)に図示されるように、前記裏面2bにおいて、前記マイナス薄膜電極部2fの裏側位置近傍にあたり前記一端側であるマイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス側絶縁部2hが形成され、前記プラス側絶縁部2gの裏側位置近傍にあたり他端側であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス電極となるプラス薄膜電極部2eが形成されている。
さらに、図2のシート状電池2における上辺側の左右両端側で互いに平面方向で離れた位置に突出部が形成されている。図2の(3)において左側の突出部がプラス側突出形状部2cと右側の突出部がマイナス側突出形状部2dである。
図2の(3)に図示されるように、前記表面2aにおいて、一端側(右側)である前記マイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス電極となるマイナス薄膜電極部2fが構成され、前記マイナス側突出形状部2dから平面方向で離れた他端側(左側)であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス側絶縁部2gが形成されている。
図2の(1)に図示されるように、前記裏面2bにおいて、前記マイナス薄膜電極部2fの裏側位置近傍にあたり前記一端側であるマイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス側絶縁部2hが形成され、前記プラス側絶縁部2gの裏側位置近傍にあたり他端側であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス電極となるプラス薄膜電極部2eが形成されている。
上記プラス側絶縁部2gおよびマイナス側絶縁部2hは、上記外観部材を構成しているPETである。
上記プラス薄膜電極部2eとマイナス薄膜電極部2fは、カーボンを主体とする材料からなり、上記PETからなる基台の窪み(図示せず)に貼り付けられて、内部の電池構成部(図示せず)に導通接続している。
上記プラス薄膜電極部2eとマイナス薄膜電極部2fは、カーボンを主体とする材料からなり、上記PETからなる基台の窪み(図示せず)に貼り付けられて、内部の電池構成部(図示せず)に導通接続している。
図9に戻って、回路基板103について詳述すると、次の通りである。
回路基板103の103aは基板で、合成樹脂シートでガラス繊維入りエポキシ樹脂からなる。上記基板103aの表面103aaには、外部導通用の第1導電薄膜リード103b、裏面には外部導通用の第2導電薄膜リード103cが形成されている。これら外部導通用の第1導電薄膜リード103b、外部導通用の第2導電薄膜リード103cには、超音波溶融用の開口103dが複数個形成されている。この複数個の開口103dの上下には、超音波溶着時にそのホーンとアンビルの各々の内面に突出形成されたホーン突起4aとアンビル突起5aとが位置合わせされて、超音波振動するものである。
一方、シート状電池2に関しては、図9における最も左端に第1シート状電池2−1、その右側に第2シート状電池2−2、その右側で最も右端に第3シート状電池2−3が配置され、各々の上記左右突出部が上記基板103aの表面と裏面とに載置されている。
回路基板103の103aは基板で、合成樹脂シートでガラス繊維入りエポキシ樹脂からなる。上記基板103aの表面103aaには、外部導通用の第1導電薄膜リード103b、裏面には外部導通用の第2導電薄膜リード103cが形成されている。これら外部導通用の第1導電薄膜リード103b、外部導通用の第2導電薄膜リード103cには、超音波溶融用の開口103dが複数個形成されている。この複数個の開口103dの上下には、超音波溶着時にそのホーンとアンビルの各々の内面に突出形成されたホーン突起4aとアンビル突起5aとが位置合わせされて、超音波振動するものである。
一方、シート状電池2に関しては、図9における最も左端に第1シート状電池2−1、その右側に第2シート状電池2−2、その右側で最も右端に第3シート状電池2−3が配置され、各々の上記左右突出部が上記基板103aの表面と裏面とに載置されている。
ここで、図9の図示のように、第1シート状電池2−1の左上側の第1マイナス側突出形状部2d−1が上記外部導通用の第1導電薄膜リード103b上に載置されて第1溶着部α1を構成し、第1シート状電池2−1の右上側の第1プラス側突出形状部2c−1が上記基板103a上に載置されるとともに上記第1プラス側突出形状部2c−1の上に第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形状部2d−2が載置されて第2溶着部β1を構成し、第2シート状電池2−2の右上側の第2プラス側突出形状部2c−2が上記基板103a上に載置されるとともに上記第2プラス側突出形状部2c−2の上に第3シート状電池2−3の第3マイナス側突出形状部2d−3が載置されて第3溶着部γ1を構成し、第3シート状電池2−3の右上側の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板103aの裏面側に回り込んで上記裏面に配置された第2導電薄膜リード103cに載置されて第4溶着部δ1を構成している。
上記のように、回路基板103に各々のシート状電池2が載置された状態で、上記載置された部分(第1溶着部α1〜第4溶着部δ1)は、各々超音波溶接装置のホーンとアンビルとに表面側と裏面側から挟まれながら超音波振動されることにより超音波接合され、前記積層接続体101が得られるものである。
上記超音波溶接装置には、前記ホーン4のホーン突起4aとアンビル5のアンビル突起5aが多数形成されており、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aは、前記第1溶着部α1において第1導電薄膜リード103bに形成された複数の開口103d位置に対応した平面位置に配置されており、同じく第4溶着部δ1において第2導電薄膜リード103cに形成された複数の開口103d位置に対応した平面位置に配置されているものである。
さらに前記ホーン突起4aとアンビル突起5aの各々は、前記第2溶着部β1と第3溶着部γ1の上下にも配置されているものである。
さらに前記ホーン突起4aとアンビル突起5aの各々は、前記第2溶着部β1と第3溶着部γ1の上下にも配置されているものである。
この状態で、超音波溶接装置が超音波振動し、上記ホーン4とアンビル5が超音波振動して前記載置部分の合成樹脂部分を溶融するものである。
この場合、前記第1溶着部α1と第4溶着部δ1においては、第1導電薄膜リード103bと第2導電薄膜リード103cが形成されており、前記第1導電薄膜リード103bおよび第2導電薄膜リード103cが金属薄膜であるために超音波振動の振動エネルギー強度を適度に上げることによって、特許文献1のように各シート状電池の上記薄膜電極部を突き破って上下の合成樹脂部分が溶着するものである。なお、上記薄膜電極部は、前記第1導電薄膜リード103bおよび第2導電薄膜リード103cより、超音波振動時に穴が開きやすく構成されている。
この場合、前記第1溶着部α1と第4溶着部δ1においては、第1導電薄膜リード103bと第2導電薄膜リード103cが形成されており、前記第1導電薄膜リード103bおよび第2導電薄膜リード103cが金属薄膜であるために超音波振動の振動エネルギー強度を適度に上げることによって、特許文献1のように各シート状電池の上記薄膜電極部を突き破って上下の合成樹脂部分が溶着するものである。なお、上記薄膜電極部は、前記第1導電薄膜リード103bおよび第2導電薄膜リード103cより、超音波振動時に穴が開きやすく構成されている。
しかるに、前記第1導電薄膜リード103bおよび第2導電薄膜リード103cが形成されていない前記第2溶着部β1と第3溶着部γ1では、前記第1導電薄膜リード103bおよび第2導電薄膜リード103cが形成さておらず単に合成樹脂部材と前述した薄膜電極部とが積層されているにすぎないため、この部分にとっては上記超音波振動エネルギーが強すぎることになる。このため、超音波振動後の前記第2溶着部β1の断面図である図10に図示されているように、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向している箇所の合成樹脂部分の溶融が激しくなり上記薄膜電極部を突き破って上下に溶融穴106が開いてしまう、あるいは前記前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向している箇所に高熱が加わるなどによって回路基板の基板103aおよび各シート状電池の前述した合成樹脂部分が変質し、強度が著しく低下してしまう。場合によっては、回路基板103は各シート状電池の一端を保持できなくなり、導通部の導通不良をもたらせてしまい、また長期安定性を損なうという問題を有する。超音波振動後における前記第3溶着部γ1も、図10と同様の断面図を呈する。
図10において、回路基板103の基板103aの直上には第1シート状電池2−1のプラス側絶縁部2g−1が載置されており、このプラス側絶縁部2g−1の上側には第1シート状電池2−1のプラス薄膜電極部2e―1が構成されている。また上記プラス薄膜電極部2e―1の直上には、第2シート状電池2−2のマイナス薄膜電極部2f−2が接触しており、このマイナス薄膜電極部2f−2の上側には第2シート状電池2−2のマイナス側絶縁部2h−2が構成されており、こうして前述の第2溶着部β1が形成されている。
前述のように超音波振動が行われる際に、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向している箇所において、まず回路基板の基板103aとプラス側絶縁部2g−1とマイナス側絶縁部2h−2が溶融するが、更に超音波が継続することによって前記プラス薄膜電極部2e―1とマイナス薄膜電極部2f−2も溶融し、前記プラス薄膜電極部2e―1とマイナス薄膜電極部2f−2に前記溶融穴106が空くことになる。前記プラス薄膜電極部2e―1とマイナス薄膜電極部2f−2は、比較的薄く金属としての強度が小さいことから上記のような溶融穴106が空くことになる。なお、プラス側絶縁部2g−1とマイナス側絶縁部2h−2の溶融により、両者が断面方向で接合される場合(図10)と両者が断面方向で離れてしまう場合とあるが、後者のほうが全体の強度は弱くなる。
前述のように超音波振動が行われる際に、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向している箇所において、まず回路基板の基板103aとプラス側絶縁部2g−1とマイナス側絶縁部2h−2が溶融するが、更に超音波が継続することによって前記プラス薄膜電極部2e―1とマイナス薄膜電極部2f−2も溶融し、前記プラス薄膜電極部2e―1とマイナス薄膜電極部2f−2に前記溶融穴106が空くことになる。前記プラス薄膜電極部2e―1とマイナス薄膜電極部2f−2は、比較的薄く金属としての強度が小さいことから上記のような溶融穴106が空くことになる。なお、プラス側絶縁部2g−1とマイナス側絶縁部2h−2の溶融により、両者が断面方向で接合される場合(図10)と両者が断面方向で離れてしまう場合とあるが、後者のほうが全体の強度は弱くなる。
本発明は、上記課題に鑑みて、上記シート状部材の積層接続体の超音波振動による溶融接合において、合成樹脂部分同士の溶融接合を良好に行って全体強度を高め、また上記シート状部材同士の薄膜電極部同士の導通を良好とし、長期信頼性を確保することを目的とするものである。
本発明の実施態様1のシート状部材の積層接続体は、合成樹脂ベースの絶縁性基板を有する回路基板と、第1シート状部材と、前記第1シート状部材を第1番目としてカウントしたとき第N番目(Nは3以上の正の整数)の第Nシート状部材までのシート状部材を備え、前記第1シート状部材から前記第Nシート状部材までのシート状部材が前記回路基板に接合されているシート状部材の積層接続体であって、前記回路基板は、外部導通用の第1導電薄膜リード部と、外部導通用の第2導電薄膜リード部と、外部と導通しない金属薄膜部とが形成されており、前記第1シート状部材は、前記回路基板における前記第1導電薄膜リード部が形成された表面に対向する第1表面と前記第1表面の裏側である第1裏面とを有し、前記第1表面と第1裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記第1表面において、一端側には前記第1導電薄膜リード部と平面的に重なる位置に第1表薄膜電極部が、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成されかつ前記回路基板の前記金属薄膜部と平面的に重なる位置に第1表絶縁部が形成され、前記第1裏面において、前記第1表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される第1裏絶縁部が、前記第1表絶縁部の裏側位置近傍には第1裏薄膜電極部が形成されており、2番目の第2シート状部材から第Nシート状部材までのシート状部材は、前記第1シート状部材とほぼ同様の構造に形成されているものであって、2番目からN番目の直前番目までのうちの当該番目の当該シート状部材は、前記当該シート状部材の直前番目の直前シート状部材における直前裏面に対向する当該表面とその裏面である当該裏面とを有しこの当該表面と当該裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記当該表面において、一端側であって前記直前シート状部材に形成された直前裏薄膜電極部に対向する位置には当該表薄膜電極部と、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成された当該表絶縁部とが形成されており、前記当該裏面において、前記当該表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される当該裏絶縁部と、前記当該表絶縁部の裏側位置近傍には当該裏薄膜電極部が形成されており、前記回路基板と前記第1シート状部材から前記第Nシート状部材までとが重ね合わせられて超音波溶接装置のホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動されることにより、前記第1シート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ回路基板の前記第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の前記第1表薄膜電極部とが接触導通しており、前記当該シート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と当該シート状部材の直前番目にあたる直前シート状部材の直前表絶縁部における合成樹脂と前記当該シート状部材の当該裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲付近で融合し、かつ前記直前シート状部材の直前裏薄膜電極部と前記当該シート状部の当該表薄膜電極部とが接触導通しており、前記当該シート状部材の前記他端側では、前記回路基板の合成樹脂と当該シート状部材の当該表絶縁部における合成樹脂と当該シート状部材の直後番目にあたる直後シート状部材の直後裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲付近で融合し、かつ前記当該シート状部の当該裏薄膜電極部と前記直後シート状部材の直後表薄膜電極部とが接触導通しており、前記第Nシート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材の直前番目にあたる第N―1シート状部材のN―1表絶縁部における合成樹脂と前記第Nシート状部材のN裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲で融合し、かつ前記第N−1シート状部材の前記N―1裏薄膜電極部と前記第Nシート状部材のN表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記第Nシート状部材の前記他端側は、N裏薄膜電極部が回路基板の前記第2導電薄膜リード部に積層し、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材のN表絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ第Nシート状部材の前記N裏薄膜電極部と回路基板の前記第2導電薄膜リード部とが接触導通している、ことを特徴とする。
前記第Nシート状部材の前記他端側は、N裏薄膜電極部が回路基板の前記第2導電薄膜リード部に積層し、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材のN表絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ第Nシート状部材の前記N裏薄膜電極部と回路基板の前記第2導電薄膜リード部とが接触導通している、ことを特徴とする。
上記本発明実施態様1の構成によれば、前記回路基板と前記第1シート状部材から前記第Nシート状部材までが重ね合わせられた積層体が超音波溶接装置のホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動される際には、以下の状況となる。
まず第1シート状部材の前記一端側では、回路基板の合成樹脂と第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、続いて前記ホーンとアンビルが回路基板の第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の第1表薄膜電極部とが溶融状態となって溶融穴が空くか、または第1導電薄膜リード部と第1シート状部材あるいは第1表薄膜電極部に予め設けた開口または上記溶融穴に、上述の溶融した回路基板の合成樹脂と第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが入り込んで互いに融合して接合するようになる。この際、上記回路基板の第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の第1表薄膜電極部とは、上記溶融穴または上記開口の周囲において互いに接触するので、両者の導通接続が可能となる。
なお、回路基板の第1導電薄膜リード部に予め複数の穴を開けておく場合は、超音波振動時に回路基板の溶融した合成樹脂と第1シート状部材の第1裏絶縁部における溶融した合成樹脂とが上記穴に入り込んで互いに溶融接合しやすくなる。
まず第1シート状部材の前記一端側では、回路基板の合成樹脂と第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、続いて前記ホーンとアンビルが回路基板の第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の第1表薄膜電極部とが溶融状態となって溶融穴が空くか、または第1導電薄膜リード部と第1シート状部材あるいは第1表薄膜電極部に予め設けた開口または上記溶融穴に、上述の溶融した回路基板の合成樹脂と第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが入り込んで互いに融合して接合するようになる。この際、上記回路基板の第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の第1表薄膜電極部とは、上記溶融穴または上記開口の周囲において互いに接触するので、両者の導通接続が可能となる。
なお、回路基板の第1導電薄膜リード部に予め複数の穴を開けておく場合は、超音波振動時に回路基板の溶融した合成樹脂と第1シート状部材の第1裏絶縁部における溶融した合成樹脂とが上記穴に入り込んで互いに溶融接合しやすくなる。
一方、2番目の第2シート状部材からN番目の直前番号の第N−1シート状部材までのシート状部材において、当該シート状部材の前記一端側では、前記回路基板と前記金属薄膜部と当該シート状部材の直前番号である直前シート状部材における前記他端側と当該シート状部材における前記一端側とが積層された状態で、前記ホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動されることになる。この積層された状態の場所は、図3の第2溶接部β0または第3溶接部γ0の位置に相当している。
この積層状態において前記ホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動が生じると、回路基板の合成樹脂と直前シート部材の直前表絶縁部における合成樹脂と当該シート状部材の当該裏絶縁部における合成樹脂とが溶融し、引き続いて超音波振動が進行して行くと、前記金属薄膜部と直前シート状部材の直前裏薄膜電極部と当該シート状部の当該表薄膜電極部とが溶融して金属である上記金属薄膜部と直前裏薄膜電極部と当該表薄膜電極部とに溶融穴が空くか、もしくは予め開口している前記金属薄膜部あるいは直前シート状部材の直前裏薄膜電極部と当該シート状部の当該表薄膜電極部の開口により、上記合成樹脂部分、すなわち回路基板の溶融した合成樹脂と直前シート状部材の溶融した直前表絶縁部と当該シート状部材の溶融した当該裏絶縁部における合成樹脂とが互いに融合して接合するようになる。
この際、上記直前裏薄膜電極部と当該表薄膜電極部とが上記溶融穴もしくは開口の周囲において互いに接触するので、両者の導通接続が可能となる。
なお、回路基板に形成した前記金属薄膜部に予め複数の穴を開けておく場合は、超音波振動時に回路基板の溶融した合成樹脂と直前シート状部材の溶融した直前表絶縁部と当該シート状部材の当該裏絶縁部における溶融した合成樹脂とが上記穴に入り込んで互いに溶融接合しやすくなる。
この積層状態において前記ホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動が生じると、回路基板の合成樹脂と直前シート部材の直前表絶縁部における合成樹脂と当該シート状部材の当該裏絶縁部における合成樹脂とが溶融し、引き続いて超音波振動が進行して行くと、前記金属薄膜部と直前シート状部材の直前裏薄膜電極部と当該シート状部の当該表薄膜電極部とが溶融して金属である上記金属薄膜部と直前裏薄膜電極部と当該表薄膜電極部とに溶融穴が空くか、もしくは予め開口している前記金属薄膜部あるいは直前シート状部材の直前裏薄膜電極部と当該シート状部の当該表薄膜電極部の開口により、上記合成樹脂部分、すなわち回路基板の溶融した合成樹脂と直前シート状部材の溶融した直前表絶縁部と当該シート状部材の溶融した当該裏絶縁部における合成樹脂とが互いに融合して接合するようになる。
この際、上記直前裏薄膜電極部と当該表薄膜電極部とが上記溶融穴もしくは開口の周囲において互いに接触するので、両者の導通接続が可能となる。
なお、回路基板に形成した前記金属薄膜部に予め複数の穴を開けておく場合は、超音波振動時に回路基板の溶融した合成樹脂と直前シート状部材の溶融した直前表絶縁部と当該シート状部材の当該裏絶縁部における溶融した合成樹脂とが上記穴に入り込んで互いに溶融接合しやすくなる。
当該シート状部材の前記他端側は、前記回路基板の合成樹脂と当該シート状部材の表絶縁部における合成樹脂と直後番目にあたる直後シート状部材の直後裏絶縁部における合成樹脂とが回路基板に形成された前記金属薄膜部の周囲で融合し、かつ当該シート状部材の当該裏薄膜電極部と直後シート状部材の直後表薄膜電極部とが接触導通してもので、当該シート状部材の前記一端側と同様の積層構造となり同様の溶融状態となる。図3の第2溶接部β0または第3溶接部γ0の位置に相当している。
なお、第2シート部材の前記他端側は、前述した当該シート状部材の前記他端側と同様の積層構造となり同様の溶融状態となる。図3の第2溶接部β0に相当する。
前記第Nシート状部材の前記一端側は、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材の直前番目にあたる第N−1シート状部材のN―1表絶縁部における合成樹脂と前記第Nシート状部材のN裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲で融合し、かつ前記第N−1シート状部材の前記N―1裏薄膜電極部と前記Nシート状部のN表薄膜電極部とが接触導通しているもので、前述した当該シート状部材の前記一端側と同様の積層構造となり同様の溶融状態となる。図3の第2溶接部β0または第3溶接部γ0の位置に相当している。
前記第Nシート状部材の前記他端側は、N裏薄膜電極部が回路基板の前記第2導電薄膜リード部に積層し、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材のN表絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ第Nシート状部材の前記N裏薄膜電極部と回路基板の前記第2導電薄膜リード部とが接触導通しているもので、前述した第1シート状部材の前記一端側とは上下方向において逆関係ではあるが同様の積層構造となり同様の溶融状態となる。図3の第4溶接部δ0の位置に相当している。
本発明では、2番目の第2シート状部材からN番目の直前番目の第N−1シート状部材までのシート状部材において、第2シート状部材の前記一端側と、その他端側と、当該シート状部材の前記一端側と、当該シート状部材の前記他端側と、第N−1シート状部材の前記一端側では、回路基板に前述した前記金属薄膜部が形成されているので、前述の超音波溶着の際に前記金属薄膜部が断面方向においてあるいは平面方向において超音波振動の緩衝の役割を有することになって、図10のような上下方向に貫通する溶融穴が開くことを防止し、上記シート状積層体、特に回路基板の変質や強度の低下を防止することが出来る。このため、回路基板の導電薄膜リード部とシート状部材の薄膜電極部との導通接続、シート状部材の薄膜電極部とそれに積層するシート状部材の薄膜電極部との導通接続が確実に行われ、上記シート状積層体が電子機器に組み込まれ取り付けられる際に受ける応力にも耐えられる十分な強度を有することができ、更には長期安定性が確保できるものである。
なお、2番目からN番目の直前番目までのうち上記当該シート状部材が第2シート状部材である場合、その直前番目の直前シート状部材は第1シート状部材となり、直後番目の直後シート状部材は第3シート状部材となる。当該シート状部材が第4シート状部材である場合、その直前番目の直前シート状部材は第3シート状部材となり、直後番目の直後シート状部材は第5シート状部材となる。
またNが5である場合、上記当該シート状部材は第2シート状部材から第4シート状部材のいずれかとなり、第Nシート状部材は第5シート状部材となり、第N−1シート状部材は第4シート状部材となる。
またNが5である場合、上記当該シート状部材は第2シート状部材から第4シート状部材のいずれかとなり、第Nシート状部材は第5シート状部材となり、第N−1シート状部材は第4シート状部材となる。
本発明実施態様2のシート状部材の積層接続体は、合成樹脂ベースの絶縁性基板から構成される回路基板と、第1シート状部材と、第2シート状部材とを備え、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材が前記回路基板に接合されているシート状部材の積層接続体であって、前記回路基板は、外部導通用の第1導電薄膜リード部と、外部導通用の第2導電薄膜リード部と、外部と導通しない金属薄膜部とが形成されており、前記第1シート状部材は、前記回路基板における前記第1導電薄膜リード部が形成された表面に対向する第1表面と前記第1表面の裏側である第1裏面とを有し、前記第1表面と第1裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記第1表面において、一端側には前記導電薄膜リード部と平面的に重なる位置に第1表薄膜電極部が、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成されかつ前記回路基板の前記金属薄膜部と平面的に重なる位置に第1表絶縁部が形成され、前記第1裏面において、前記第1表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される第1裏絶縁部が、前記第1表絶縁部の裏側位置近傍には第1裏薄膜電極部が形成されており、前記第2シート状部材は、前記第1シート状部材とほぼ同様の構造に形成されているものであって、前記第1シート状部材における上記第1裏面に対向する第2表面と前記第2表面の裏側である第2裏面とを有し、前記第2表面と第2裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記第2表面において、一端側であって前記第1シート状部材に形成された前記第1裏薄電極部に対向する位置には第2表薄膜電極部と、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成された第2表絶縁部とが形成されており、前記第2裏面において、前記第2表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される第2裏絶縁部と、前記第2表絶縁部の裏側位置近傍には第2裏薄膜電極部が形成されており、前記回路基板と前記第1シート状部材および前記第2シート状部材とが重ね合わせられて超音波溶接装置のホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動されることにより、前記第1シート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ回路基板の前記第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の前記第1表薄膜電極部とが接触導通しており、前記第1シート状部材の前記他端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第1シート状部材の第1表絶縁部における合成樹脂と前記第2シート状部材の前記第2裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲付近で融合し、かつ前記第1シート状部材の前記第1裏薄膜電極部と前記第2シート状部材の第2表薄膜電極部とが接触導通しており、前記第2シート状部材の前記他端側は、前記回路基板の前記第2導電薄膜リード部に積層し、前記回路基板の合成樹脂と前記第2シート状部材の第2表絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ第2シート状部材の前記第2裏薄膜電極部と回路基板の前記第2導電薄膜リード部とが接触導通している、ことを特徴とする。
上記構成は、シート状部材として、第1シート状部材と第2シート状部材とを用いた積層接続体であるので、上記本発明実施態様1と同様の効果を有するものである。
本発明実施態様3のシート状部材の積層接続体は、実施態様1から実施態様2のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、前記回路基板に形成された金属薄膜部は、前記第1導電性薄膜リード部または第2導電性薄膜リード部と同じ材質で、同じ製造方法で、同時に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、前記回路基板の金属薄膜部は、回路基板の前記第1導電性薄膜リード部または第2導電性薄膜リード部または/およびその他のリードパターン等と同じ材質で、同じ製造方法で、同時に形成されているので、上記形成作業が一度で済み、製造コストが低下し、品質も均一化するもので、極めて実用的である。
本発明実施態様4のシート状部材の積層接続体は、実施態様1から実施態様3のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、1つまたは2つの前記シート状部材と前記回路基板における前記合成樹脂が融合する箇所は、超音波溶接装置のホーンとアンビルの少なくともどちらか一方に形成した突起部により押圧された場所であることを特徴とする。
上記構成によれば、超音波溶接装置のホーンとアンビルの少なくともどちらか一方に突起部が設けられ、その突起部が1つまたは2つの前記シート状部材と前記回路基板における前記合成樹脂が融合する箇所に配置されて超音波溶融するようにしたから、超音波振動が上記突起部に集中して、超音波溶融が効果的に行われる。
なお、上記突起は、ホーンとアンビルの両者に形成されていることが望ましいが、いずれか一方のみに形成されていてもよい。突起がいずれか一方のみに形成されている場合は、上記積層体を挟んで超音波振動させるものは、ホーンとアンビルの一方の突起と他方の平面となる。
なお、上記突起は、ホーンとアンビルの両者に形成されていることが望ましいが、いずれか一方のみに形成されていてもよい。突起がいずれか一方のみに形成されている場合は、上記積層体を挟んで超音波振動させるものは、ホーンとアンビルの一方の突起と他方の平面となる。
本発明実施態様5のシート状部材の積層接続体は、実施態様1から実施態様4のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、前記回路基板の第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部および金属薄膜部には予め複数の開口が形成されており、上記開口により前記合成樹脂が前記融合していることを特徴とする。
上記構成によれば、前記回路基板の第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部および金属薄膜部における前記合成樹脂の前記融合している部分付近には、予め複数の開口が形成されているので、超音波振動の際に前述の合成樹脂部分の溶融部分が前記開口に入り込みやすくなり、上下の合成樹脂部分が接合・合体しやすくなるものである。
本発明実施態様6のシート状部材の積層接続体は、実施態様5に記載されたシート状部材の積層接続体であって、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部および金属薄膜部において、単位面積での前記薄膜形成面積と前記開口全面積との比率である薄膜形成密度は、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部の方が前記金属薄膜部よりもが高いことを特徴とする。
上記構成によれば、単位面積での前記薄膜形成面積と前記開口全面積との比率である薄膜形成密度は、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部の方が前記金属薄膜部よりもが高いので、前記第1導電薄膜リード部での上記積層部または第2導電薄膜リード部の上記積層部における金属部分の容量(体積)が、前記金属薄膜部での上記積層部における金属部分の容量(体積)に近づくことになる。すなわち前記金属薄膜部での上記積層部においては、各シート状部材の各薄膜電極部が重なることになるものである。よって超音波振動での金属緩衝作用が両者において近づくことになり、溶融状態が均一化し、合成樹脂同士の溶融接合や、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部とシート部材の各薄膜電極部との導通、またシート部材の薄膜電極部と積層するシート部材の薄膜電極部との導通が安定することになる。
本発明実施態様7のシート状部材の積層接続体は、実施態様5から実施態様6のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、超音波溶接装置のホーンとアンビルの少なくともどちらか一方に形成した突起部が、前記開口内で押圧することを特徴とする。
上記構成によれば、超音波溶接装置のホーンとアンビルの少なくともどちらか一方に形成した突起部が前記開口内で押圧するので、上記突起が超音波振動により、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部、さらに前述の前記金属薄膜部を突き破る必要がないので、超音波振動エネルギーをむやみに強力にする必要はない。
したがって、前述の合成樹脂部に不要な溶融や変質をもたらすことがなく、前述の合成樹脂部の溶融接合後において、前述の合成樹脂部に不要な溶融や変質をもたらすことがなく、また前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部とシート状部材の各薄膜電極部との導通、あるいは各シート状部材の薄膜電極部同士の導通を良好とすることができるものである。
なお、上記突起は、ホーンとアンビルの両者に形成されていることが望ましいが、いずれか一方のみに形成されていてもよい。突起がいずれか一方のみに形成されている場合は、上記積層体を挟んで超音波振動させるものは、ホーンとアンビルの一方の突起と他方の平面となる。
したがって、前述の合成樹脂部に不要な溶融や変質をもたらすことがなく、前述の合成樹脂部の溶融接合後において、前述の合成樹脂部に不要な溶融や変質をもたらすことがなく、また前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部とシート状部材の各薄膜電極部との導通、あるいは各シート状部材の薄膜電極部同士の導通を良好とすることができるものである。
なお、上記突起は、ホーンとアンビルの両者に形成されていることが望ましいが、いずれか一方のみに形成されていてもよい。突起がいずれか一方のみに形成されている場合は、上記積層体を挟んで超音波振動させるものは、ホーンとアンビルの一方の突起と他方の平面となる。
本発明実施態様8のシート状部材の積層接続体は、実施態様1から実施態様7のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部は、前記金属薄膜部に対して、機械的強度が高いことを特徴とする。
上記構成によれば、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部は、前記金属薄膜部に対して機械的強度が高いことから、前記第1導電薄膜リード部での上記積層部または第2導電薄膜リード部の上記積層部における金属部分の容量(体積)が少ないにもかかわらず、前記金属薄膜部での上記積層部における金属部分の機械的強度に近づくことになり、超音波振動での金属緩衝作用が両者において近づくことになる。すなわちすなわち前記金属薄膜部での上記積層部においては、各シート状部材の各薄膜電極部が重なることになるものである。よって、溶融状態が均一化し、合成樹脂同士の溶融接合や、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部とシート状部材の各薄膜電極部との導通、またシート部材の薄膜電極部とそれに積層するシート部材の薄膜電極部との導通が安定することになる。
上記機械的強度は、材質が同じならば厚さにより定まるものであり、厚さが同等ならば材質の機械的強弱により定まるものである。
上記機械的強度は、材質が同じならば厚さにより定まるものであり、厚さが同等ならば材質の機械的強弱により定まるものである。
本発明実施態様9のシート状部材の積層接続体は、実施態様1から実施態様8のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、前記シート状部材は、シート状電池であり、一方の前記薄膜電極部は前記シート状電池のプラス電極とマイナス電極のどちらか一方であり、他方の前記薄膜電極部は前記各シート状電池のプラス電極とマイナス電極の他方であることを特徴とする。
上記構成によれば、前記シート状部材は、シート状電池であり、一方の前記薄膜電極部は前記シート状電池のプラス電極とマイナス電極のどちらか一方であり、他方の前記薄膜電極部は前記各シート状電池のプラス電極とマイナス電極の他方であるので、複数個のシート状電池を導通することができ、直列接続により出力電圧を高めることができるものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
〔第1実施形態〕
図1は、本発明第1実施形態における回路基板3の主要平面図で、図2は前述のうにシート状電池2を示しており、図2の(1)はシート状電池2の裏側平面図、図2の(2)は(1)のシート状電池2の側面図、図2の(3)は(1)のシート状電池2の表側平面図である。
図3は、積層接続体1を示す主要部の平面図で、左側の第1シート状電池2−1、中央側の第2シート状電池2−2、右側の第3シート状電池2−3の3つのシート状電池2と前記回路基板3が積層一体化した積層接続体1の主要部平面図である。
図4は、図3のA―A位置における断面状態であって、積層前の状態における回路基板3、第1シート状電池2−1、第2シート状電池2−2、第3シート状電池2−3の断面方向での配置図である。
図5は、回路基板3、第1シート状電池2−1、第2シート状電池2−2、第3シート状電池2−3が積層しており、この積層体1がホーン4とアンビル5との間で挟み付けられようとしている状態の断面図である。
図3は、積層接続体1を示す主要部の平面図で、左側の第1シート状電池2−1、中央側の第2シート状電池2−2、右側の第3シート状電池2−3の3つのシート状電池2と前記回路基板3が積層一体化した積層接続体1の主要部平面図である。
図4は、図3のA―A位置における断面状態であって、積層前の状態における回路基板3、第1シート状電池2−1、第2シート状電池2−2、第3シート状電池2−3の断面方向での配置図である。
図5は、回路基板3、第1シート状電池2−1、第2シート状電池2−2、第3シート状電池2−3が積層しており、この積層体1がホーン4とアンビル5との間で挟み付けられようとしている状態の断面図である。
回路基板3は、図9において述べた回路基板103とほぼ同様に構成されている。この回路基板3について詳述すると、次の通りである。
回路基板3の3aは基板で、合成樹脂シートであり、ガラス繊維入りエポキシ樹脂からなる。なお、上記基板3aの材質は、上記ガラス繊維入りエポキシ樹脂に限定されるものではなく、たとえばポリイミド樹脂などのエンジニア合成樹脂ならば適用できるものである。
上記基板3aの表面3aaには、図1の左側には大面積部3baとリード部3bbとからなる第1導電薄膜リード3bが、裏面においては図1の右側の大面積部3caから左側に延びるリード部3cbを有する第2導電薄膜リード3cが形成されている。上記各々の導電薄膜リードは、外部導通用に用いられ、例えば外部電子機器や回路基板上の他のリードに接続するためである。これら第1導電薄膜リード3bや第2導電薄膜リード3cには、複数個の導電薄膜リード開口3dが設けられている。この導電薄膜リード開口3dは、超音波溶融時に有効に用いられる。
また、上記基板3aの表面3aaにおけるほぼ中央側の2箇所には、金属薄膜部6が形成されている。この2箇所の金属薄膜部6は、外部に導通するものではなく、離れ小島のごとくに独立して形成されている。なお、各金属薄膜部6同士がリードなどにより一体的に接続形成されていてもかまわないものである。この金属薄膜部6にも、開口が設けられてその金属薄膜部開口6aが複数個形成されている。
回路基板3の3aは基板で、合成樹脂シートであり、ガラス繊維入りエポキシ樹脂からなる。なお、上記基板3aの材質は、上記ガラス繊維入りエポキシ樹脂に限定されるものではなく、たとえばポリイミド樹脂などのエンジニア合成樹脂ならば適用できるものである。
上記基板3aの表面3aaには、図1の左側には大面積部3baとリード部3bbとからなる第1導電薄膜リード3bが、裏面においては図1の右側の大面積部3caから左側に延びるリード部3cbを有する第2導電薄膜リード3cが形成されている。上記各々の導電薄膜リードは、外部導通用に用いられ、例えば外部電子機器や回路基板上の他のリードに接続するためである。これら第1導電薄膜リード3bや第2導電薄膜リード3cには、複数個の導電薄膜リード開口3dが設けられている。この導電薄膜リード開口3dは、超音波溶融時に有効に用いられる。
また、上記基板3aの表面3aaにおけるほぼ中央側の2箇所には、金属薄膜部6が形成されている。この2箇所の金属薄膜部6は、外部に導通するものではなく、離れ小島のごとくに独立して形成されている。なお、各金属薄膜部6同士がリードなどにより一体的に接続形成されていてもかまわないものである。この金属薄膜部6にも、開口が設けられてその金属薄膜部開口6aが複数個形成されている。
上記複数個の導電薄膜リード開口3dおよび金属薄膜部開口6aの上下には、図5に図示されているように超音波溶接装置のホーン4とアンビル5各々の内面に突出形成されたホーン突起4aとアンビル突起5aとが位置合わせされて、超音波振動するものである。
上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bおよび外部導通用の第2導電薄膜リード3c加えて上記金属薄膜部6は、銅箔で構成されており、一般の回路基板の銅箔パターンと同様にエッチングで所定パターンに形成されているものである。なお、上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bおよび外部導通用の第2導電薄膜リード3c加えて上記金属薄膜部6は、銅箔に限定されるものではなく他の導電材料ならばどのようなものでもよく、たとえば金箔、アルミニューム箔でもよい。上記箔や薄膜とは、薄板状を意味するものである。
ここで、上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bおよび外部導通用の第2導電薄膜リード3cの前述した導電薄膜リード開口3dおよび上記金属薄膜部6の金属薄膜部開口6aも、上述のエッチング加工により同時に形成されることになる。
上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bおよび外部導通用の第2導電薄膜リード3c加えて上記金属薄膜部6は、銅箔で構成されており、一般の回路基板の銅箔パターンと同様にエッチングで所定パターンに形成されているものである。なお、上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bおよび外部導通用の第2導電薄膜リード3c加えて上記金属薄膜部6は、銅箔に限定されるものではなく他の導電材料ならばどのようなものでもよく、たとえば金箔、アルミニューム箔でもよい。上記箔や薄膜とは、薄板状を意味するものである。
ここで、上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bおよび外部導通用の第2導電薄膜リード3cの前述した導電薄膜リード開口3dおよび上記金属薄膜部6の金属薄膜部開口6aも、上述のエッチング加工により同時に形成されることになる。
シート状電池2は、図2に図示されている。前述したが、念のため繰り返すと、次の通りである。
図2に図示されているようにシート状電池2は、平面形状が略四辺形で、外観部材を含め基台は合成樹脂のPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成されている。なお、上記外観部材は、PET以外の例えばポリカーボネート樹脂やその他のエンジニアリング合成樹脂であってもよく、あるいはセラミックスなどの絶縁性エンジニアリング材料であってもよい。
図2に図示されているようにシート状電池2は、平面形状が略四辺形で、外観部材を含め基台は合成樹脂のPET(ポリエチレンテレフタレート)で形成されている。なお、上記外観部材は、PET以外の例えばポリカーボネート樹脂やその他のエンジニアリング合成樹脂であってもよく、あるいはセラミックスなどの絶縁性エンジニアリング材料であってもよい。
シート状電池2は、図2の(3)の上面(図2の(3)において手前側)にあたる表面2aと、図2の(1)の上面(図2の(1)において手前側)にあたり前記表面2aの裏側である裏面2bとを有しており、前記表面2aと裏面2bとは前述のPETでほぼ構成されている。
さらに、図2のシート状電池2における上辺側の左右両端側で互いに平面方向で離れた位置において、図2の(3)の左側の突出部がプラス側突出形状部2c、右側の突出部がマイナス側突出形状部2dである。
図2の(3)に図示されるように、前記表面2aにおいて、一端側(右側)である前記マイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス電極となるマイナス薄膜電極部2f(表薄膜電極部)が構成され、前記マイナス側突出形状部2dから平面方向で離れた他端側(左側)であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス側絶縁部2g(表絶縁部)が形成されている。
図2の(1)に図示されるように、前記裏面2bにおいて、前記マイナス薄膜電極部2f(表薄膜電極部)の裏側位置近傍にあたり前記一端側であるマイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス側絶縁部2h(裏絶縁部)が形成され、前記プラス側絶縁部2g(表絶縁部)の裏側位置近傍にあたり他端側であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス電極となるプラス薄膜電極部2e(裏薄膜電極部)が形成されている。
さらに、図2のシート状電池2における上辺側の左右両端側で互いに平面方向で離れた位置において、図2の(3)の左側の突出部がプラス側突出形状部2c、右側の突出部がマイナス側突出形状部2dである。
図2の(3)に図示されるように、前記表面2aにおいて、一端側(右側)である前記マイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス電極となるマイナス薄膜電極部2f(表薄膜電極部)が構成され、前記マイナス側突出形状部2dから平面方向で離れた他端側(左側)であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス側絶縁部2g(表絶縁部)が形成されている。
図2の(1)に図示されるように、前記裏面2bにおいて、前記マイナス薄膜電極部2f(表薄膜電極部)の裏側位置近傍にあたり前記一端側であるマイナス側突出形状部2dの表面にはマイナス側絶縁部2h(裏絶縁部)が形成され、前記プラス側絶縁部2g(表絶縁部)の裏側位置近傍にあたり他端側であるプラス側突出形状部2cの表面にはプラス電極となるプラス薄膜電極部2e(裏薄膜電極部)が形成されている。
上記プラス側絶縁部2gおよびマイナス側絶縁部2hは、シート状電池2の外観部材を構成しているPETである。
上記プラス薄膜電極部2eとマイナス薄膜電極部2fは、カーボンを主体とする材料からなり、上記PETからなる基台の窪み(図示せず)に貼り付けられて、内部の電池構成部(図示せず)に導通接続している。なお、上記プラス薄膜電極部2eとマイナス薄膜電極部2fの材質は、上記カーボンを主体とする材料に限定されるものではなく、電極として使用できるならばどのようなものでもよく、たとえば銅箔、アルミニューム箔などの金属箔でもよい。
上記プラス薄膜電極部2eとマイナス薄膜電極部2fは、カーボンを主体とする材料からなり、上記PETからなる基台の窪み(図示せず)に貼り付けられて、内部の電池構成部(図示せず)に導通接続している。なお、上記プラス薄膜電極部2eとマイナス薄膜電極部2fの材質は、上記カーボンを主体とする材料に限定されるものではなく、電極として使用できるならばどのようなものでもよく、たとえば銅箔、アルミニューム箔などの金属箔でもよい。
一方、各シート状電池2に関しては、図3に図示されているように、最も左側の第1シート状電池2−1、中央側の第2シート状電池2−2、右側の第3シート状電池2−3が配置され、各々の上端側に突出形成されている左右突出部が上記基板3aの表面3aaと裏面3abとに載置されている。
ここで、図3の図示のように、第1シート状電池2−1の左上側の第1マイナス側突出形状部2d−1が上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bの大面積部3ba上に載置して第1溶着部α0を構成し、第1シート状電池2−1の右上側の第1プラス側突出形状部2c−1が上記基板3a上に形成されている上記金属薄膜部6上に載置されるとともに上記第1プラス側突出形状部2c−1の上に第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形状部2d−2が載置して第2溶着部β0を構成し、第2シート状電池2−2の右上側の第2プラス側突出形状部2c−2が上記基板3a上に形成されている上記金属薄膜部6上に載置されるとともに上記第2プラス側突出形状部2c−2の上に第3シート状電池2−3の第2マイナス側突出形状部2d−3が載置されて第3溶着部γ0を構成し、第3シート状電池2−3の右上側の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込んで上記裏面3abに配置された第2導電薄膜リード3cに載置されて第4溶着部δ0を構成している。
上記のように、回路基板3に各々のシート状電池2が載置された状態で、上記載置された部分(第1溶着部α0〜第4溶着部δ0)は、各々超音波溶接装置のホーンとアンビルとに表面側と裏面側から挟まれながら超音波振動されることにより超音波接合され、前記積層接続体1が得られるものである。
上記超音波溶接装置には、前記ホーン4のホーン突起4aとアンビル5のアンビル突起5aが多数形成されており、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aは、前記第1溶着部α0において第1導電薄膜リード3bに形成された複数の導電薄膜開口3d位置に対応した平面位置に配置されており、同じく第4溶着部δ0において第2導電薄膜リード3cに形成された複数の導電薄膜開口3d位置に対応した平面位置に配置されているものである。
さらに前記ホーン突起4aとアンビル突起5aの各々は、前記第2溶着部β0と第3溶着部γ0の上下にも配置されて、前記第2溶着部β0において金属薄膜部6の金属薄膜部開口6a位置に対応した平面位置に配置されており、同じく前記第3溶着部γ0において金属薄膜部6の金属薄膜部開口6a位置に対応した平面位置に配置されているものである。
さらに前記ホーン突起4aとアンビル突起5aの各々は、前記第2溶着部β0と第3溶着部γ0の上下にも配置されて、前記第2溶着部β0において金属薄膜部6の金属薄膜部開口6a位置に対応した平面位置に配置されており、同じく前記第3溶着部γ0において金属薄膜部6の金属薄膜部開口6a位置に対応した平面位置に配置されているものである。
この状態で、超音波溶接装置が超音波振動し、上記ホーン4とアンビル5が超音波振動して前記載置部分の合成樹脂部分を溶解するものである。
この場合、前記第1溶着部α0と第4溶着部δ0においては、第1導電薄膜リード3bと第2導電薄膜リード3cが形成されており、前記第1導電薄膜リード3bおよび第2導電薄膜リード3cが金属薄膜であるために超音波振動の振動エネルギー強度を適度に上げることができ、特許文献1のように上下の合成樹脂部分が溶着するものである。
この場合、前記第1溶着部α0と第4溶着部δ0においては、第1導電薄膜リード3bと第2導電薄膜リード3cが形成されており、前記第1導電薄膜リード3bおよび第2導電薄膜リード3cが金属薄膜であるために超音波振動の振動エネルギー強度を適度に上げることができ、特許文献1のように上下の合成樹脂部分が溶着するものである。
上記超音波溶接装置が超音波振動し終わった状態の前記第1溶着部α0の断面は、図6の断面構造を呈している。また上記超音波溶接装置が超音波振動し終わった状態の第4溶着部δ0の断面は、図6の断面図を上下方向に逆転した断面図を呈している。
上記超音波溶接装置が超音波振動し終わった状態の前記第1溶着部α0の断面について、図6に基づいて詳述する。
上記超音波溶接装置が超音波振動し終わった状態の前記第1溶着部α0の断面について、図6に基づいて詳述する。
図6において、回路基板3の基板3aの表面3aa上には第1導電薄膜リード3bの大面積部3baが形成されており、この大面積部3baには複数個の導電薄膜リード開口3dが開けられている。上記大面積部3baの上には、第1シート状電池2−1の第1マイナス側突出形状部2d−1が載置されている。この第1マイナス側突出形状部2d−1は、上記大面積部3baに接する下側に第1マイナス薄膜電極部2f−1、その上側に第1マイナス側絶縁部2h−1が配置されている。
超音波溶接装置の上記ホーン4とアンビル5の各々の内面に突出しているホーン突起4aとアンビル突起5aは、図6のように上記大面積部3baに形成されている各導電薄膜リード開口3dに対応した位置に配置され、上記回路基板3と第1シート状電池2−1の第1マイナス側突出形状部2d−1とが載置された積層体を上側と下側から相対的に押圧しながら超音波振動するものである。
なお、上記ホーン突起4aとアンビル突起5aの外径は、上記各導電薄膜リード開口3dの内径より小さく構成されている。
超音波溶接装置の上記ホーン4とアンビル5の各々の内面に突出しているホーン突起4aとアンビル突起5aは、図6のように上記大面積部3baに形成されている各導電薄膜リード開口3dに対応した位置に配置され、上記回路基板3と第1シート状電池2−1の第1マイナス側突出形状部2d−1とが載置された積層体を上側と下側から相対的に押圧しながら超音波振動するものである。
なお、上記ホーン突起4aとアンビル突起5aの外径は、上記各導電薄膜リード開口3dの内径より小さく構成されている。
上記のように超音波振動が行われると、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向している箇所において、まず回路基板3の基板3aのガラス繊維入りエポキシ樹脂と前記第1マイナス側絶縁部2h−1のPETが溶解状態になる。引き続いて前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが上下から相対的に押圧しながら超音波振動してゆくと、第1マイナス薄膜電極部2f−1に穴が開けられるので、この穴の中に溶融状態になった前述の基板3aのガラス繊維入りエポキシ樹脂と第1マイナス側絶縁部2h−1のPETが入り込み、互いに溶融接合し、図6の断面状態を呈することになる。したがって、図6のように両者が互断面方向の中間部付近で融接合するものである。この融接合状態が得られる程度に超音波条件を制御するものである。このように制御せず超音波振動エネルギーが大きすぎると前述の融接合部分の合成樹脂部分に穴が開き、図10で述べた問題をもたらすことになる。
したがって、第1シート状電池2−1の第1マイナス側突出形状部2d−1が回路基板3の基板3aに取り付けられることになる。
その際、第1導電薄膜リード3bの大面積部3baと第1シート状電池2−1の第1マイナス薄膜電極部2f−1とは接触することになるので、両者の導通が良好に確保されることになる。
したがって、第1シート状電池2−1の第1マイナス側突出形状部2d−1が回路基板3の基板3aに取り付けられることになる。
その際、第1導電薄膜リード3bの大面積部3baと第1シート状電池2−1の第1マイナス薄膜電極部2f−1とは接触することになるので、両者の導通が良好に確保されることになる。
上記第4溶着部δ0においても、図6の断面図を上下方向に逆転した断面図を呈するもので、超音波振動時の作用は、前記第1溶着部α0と同様である。
次に上記超音波溶接装置が超音波振動し終わった状態の上記第2溶着部β0の断面について、図7に基づいて詳述する。なお、前記第3溶着部γ0における上記超音波溶接装置が超音波振動し終わった状態は、上記第2溶着部β0の場合と同様である。
図7において、回路基板3の基板3aの表面3aa上には金属薄膜部6が形成されており、この金属薄膜部6には複数個の金属薄膜部開口6aが開けられている。上記金属薄膜部6の上には、第1シート状電池2−1の第1プラス側突出形状部2c−1が載置され、この第1プラス側突出形状部2c−1の上には第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形成部2d−2が載置されている。
上記第1プラス側突出形状部2c−1は、上記金属薄膜部6に接するように下側に第1プラス側絶縁部2g−1が、その上側に第1プラス薄膜電極部2e−1が配置構成されている。
上記第2マイナス側突出形成部2d−2は、上記第1プラス薄膜電極部2e−1に接するように下側に第2マイナス薄膜電極部2f−2が、その上側に第2マイナス側絶縁部2h−2が配置構成されている。
上記第1プラス側突出形状部2c−1は、上記金属薄膜部6に接するように下側に第1プラス側絶縁部2g−1が、その上側に第1プラス薄膜電極部2e−1が配置構成されている。
上記第2マイナス側突出形成部2d−2は、上記第1プラス薄膜電極部2e−1に接するように下側に第2マイナス薄膜電極部2f−2が、その上側に第2マイナス側絶縁部2h−2が配置構成されている。
超音波溶接装置の上記ホーン4とアンビル5の各々の内面に突出しているホーン突起4aとアンビル突起5aは、図7のように上記金属薄膜部6に形成されている各金属薄膜部開口6aに対応した平面位置に配置され、上記回路基板3と第1シート状電池2−1の第1プラス側突出形状部2c−1と第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形状部2d−2とが載置された積層体を上側と下側から相対的に押圧しながら超音波振動するものである。
なお、上記ホーン突起4aとアンビル突起5aの外径は、上記金属薄膜部開口6aの内径より小さく構成されている。
なお、上記ホーン突起4aとアンビル突起5aの外径は、上記金属薄膜部開口6aの内径より小さく構成されている。
上記のように超音波振動が行われると、前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが対向している箇所において、まず回路基板3の基板3aのガラス繊維入りエポキシ樹脂と第1プラス側絶縁部2g−1のPETと第2マイナス側絶縁部2h−2のPETが溶解状態になる。引き続いて前記ホーン突起4aとアンビル突起5aが上下から相対的に押圧しながら超音波振動してゆくと、前記第1プラス薄膜電極部2e−1および第2マイナス薄膜電極部2f−2とに穴が開けられるので、この穴の中に溶融状態になった前述の基板3aのガラス繊維入りエポキシ樹脂と第1プラス側絶縁部2g−1のPETと第2マイナス側絶縁部2h−2のPETが入り込み、互いに溶融接合し、図7の断面状態を呈することになる。この際、上記金属薄膜部6が構成されていることから、超音波振動エネルギーが上記金属薄膜部6に吸収され、あるいは周辺の強度が向上し、図10のような穴が開けられることを防止し、強度低下、材質変質などが防止され、長期安定性が確保されるようになる。
以上によって、第1シート状電池2−1の第1プラス側突出形状部2c−1と第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形成部2d−2は回路基板3の基板3aに取り付けられることになる。
その際、第1シート状電池2−1の第1プラス側突出形状部2c−1における第1プラス薄膜電極部2e−1と、第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形成部2d−2における第2マイナス薄膜電極部2f−2とは接触することになるので、両者の導通が良好に確保されることになる。
以上によって、第1シート状電池2−1の第1プラス側突出形状部2c−1と第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形成部2d−2は回路基板3の基板3aに取り付けられることになる。
その際、第1シート状電池2−1の第1プラス側突出形状部2c−1における第1プラス薄膜電極部2e−1と、第2シート状電池2−2の第2マイナス側突出形成部2d−2における第2マイナス薄膜電極部2f−2とは接触することになるので、両者の導通が良好に確保されることになる。
なお、上記シート状電池は、図3のように3枚を使用していたが4枚以上としてもよい。
2番目からN番目(Nは3以上)の直前番目までのうち上記当該シート状電池が第2シート状電池2−2である場合、その直前番目の直前シート状電池は第1シート状電池2−1となる。当該シート状電池が第4シート状電池である場合、その直前番目の直前シート状電池は第3シート状電池2−3となり、直後番目の直後シート状電池は第5シート状電池となる。
またNが5である場合、上記当該シート状電池は第2シート状電池から第4シート状電池のいずれかとなり、第Nシート状電池は第5シート状電池となり、第N−1シート状電池は第4シート状電池となる。
2番目からN番目(Nは3以上)の直前番目までのうち上記当該シート状電池が第2シート状電池2−2である場合、その直前番目の直前シート状電池は第1シート状電池2−1となる。当該シート状電池が第4シート状電池である場合、その直前番目の直前シート状電池は第3シート状電池2−3となり、直後番目の直後シート状電池は第5シート状電池となる。
またNが5である場合、上記当該シート状電池は第2シート状電池から第4シート状電池のいずれかとなり、第Nシート状電池は第5シート状電池となり、第N−1シート状電池は第4シート状電池となる。
〔第2実施形態〕
本発明第2実施形態のシート状部材の積層接続体は、図3の積層接続体1において、左側の第1シート状電池2−1と右側の第3シート状電池2−3の2つのシート状電池2と前記回路基板3が積層一体化したものである。つまり中央側の第2シート状電池2−2を使用しない状態の積層接続体1である。
すなわち、図3において、第1シート状電池2−1の左上側の第1マイナス側突出形状部2d−1が上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bの大面積部3ba上に載置して第1溶着部α0を構成し、第1シート状電池2−1の右上側の第1プラス側突出形状部2c−1が上記基板3a上に形成されている上記金属薄膜部6上に載置されるとともに上記第1プラス側突出形状部2c−1の上に第3シート状電池2−3の第3マイナス側突出形状部2d−3が載置して第2溶着部β0と同様の溶着部を構成し、第3シート状電池2−3の右上側の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込んで上記裏面3abに配置された第2導電薄膜リード3cに載置されて第4溶着部δ0と同様の溶着部を構成しているものである。
なお、回路基板3の上記金属薄膜部6は、第1実施形態においては2箇所であったのに対し、第2実施形態においては、1箇所のみに形成されている。
本発明第2実施形態のシート状部材の積層接続体は、図3の積層接続体1において、左側の第1シート状電池2−1と右側の第3シート状電池2−3の2つのシート状電池2と前記回路基板3が積層一体化したものである。つまり中央側の第2シート状電池2−2を使用しない状態の積層接続体1である。
すなわち、図3において、第1シート状電池2−1の左上側の第1マイナス側突出形状部2d−1が上記外部導通用の第1導電薄膜リード3bの大面積部3ba上に載置して第1溶着部α0を構成し、第1シート状電池2−1の右上側の第1プラス側突出形状部2c−1が上記基板3a上に形成されている上記金属薄膜部6上に載置されるとともに上記第1プラス側突出形状部2c−1の上に第3シート状電池2−3の第3マイナス側突出形状部2d−3が載置して第2溶着部β0と同様の溶着部を構成し、第3シート状電池2−3の右上側の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込んで上記裏面3abに配置された第2導電薄膜リード3cに載置されて第4溶着部δ0と同様の溶着部を構成しているものである。
なお、回路基板3の上記金属薄膜部6は、第1実施形態においては2箇所であったのに対し、第2実施形態においては、1箇所のみに形成されている。
上記第2実施形態の構成により、第1シート状電池2−1と第3シート状電池2−3が直列接続して高い出力電圧が得られることができ、前記回路基板3に第1シート状電池2−1と第3シート状電池2−3が取り付けられて、積層接続体が得られるものである。
上記各実施形態において、種々の変形が可能であり、その変形例を次に述べる。
〔第1変形例〕
図8は、回路基板3の変形例の平面図を示している。
第1変形例の回路基板3が図1の回路基板3と異なる点は、図1の回路基板3の表面に形成された金属薄膜部6が所定領域内に形成された金属薄膜内に開口を設けて金属薄膜部開口6aを構成しているのに対し、図8の金属薄膜部60は、小さな島状の小金属薄膜部60aを複数個密集させて構成している点にある。
上記小金属薄膜部60aと隣の小金属薄膜部60aとの間は、金属薄膜が形成されていないもので、図1における金属薄膜部開口6aの役割を有する。すなわち、ホーン突起4aとアンビル突起5aが上下から対向する平面位置が上記小金属薄膜部60aと隣の小金属薄膜部60aとの間に相当する平面位置である。
上記小金属薄膜部60aは、回路基板3の基板3aにおける表面3aaのほぼ全面に接着被覆された金属薄膜をエッチング加工などによりパターニングすることにより、前述の第1導電リード3bまたは第2導電リード3cと同時に形成されるものである。
〔第1変形例〕
図8は、回路基板3の変形例の平面図を示している。
第1変形例の回路基板3が図1の回路基板3と異なる点は、図1の回路基板3の表面に形成された金属薄膜部6が所定領域内に形成された金属薄膜内に開口を設けて金属薄膜部開口6aを構成しているのに対し、図8の金属薄膜部60は、小さな島状の小金属薄膜部60aを複数個密集させて構成している点にある。
上記小金属薄膜部60aと隣の小金属薄膜部60aとの間は、金属薄膜が形成されていないもので、図1における金属薄膜部開口6aの役割を有する。すなわち、ホーン突起4aとアンビル突起5aが上下から対向する平面位置が上記小金属薄膜部60aと隣の小金属薄膜部60aとの間に相当する平面位置である。
上記小金属薄膜部60aは、回路基板3の基板3aにおける表面3aaのほぼ全面に接着被覆された金属薄膜をエッチング加工などによりパターニングすることにより、前述の第1導電リード3bまたは第2導電リード3cと同時に形成されるものである。
〔第2変形例〕
前述の第1導電リード3bには導電薄膜リード開口3d、第2導電リード3cには導電薄膜リード開口3d、金属薄膜部6には金属薄膜部開口6aを設けていたが、それら開口を設けないようにしても良い。
すなわち、第1導電リード3bおよび第2導電リード3c更には金属薄膜部6を、開口なしの金属薄膜だけで構成し、回路基板と複数個のシート状電池を前述のように積層し、この積層体をホーン4とアンビル5とにより上下から挟み、ホーン突起4aとアンビル突起5aとにより、前記積層体を上下に押圧しながら超音波振動させることにより、第1導電リード3bおよび第2導電リード3cさらには金属薄膜部6を突き破って開口を開け、その開口に溶融状態の前述したような合成樹脂を潜り込ませて各合成樹脂を溶融合体させるようにしても良い。
前述の第1導電リード3bには導電薄膜リード開口3d、第2導電リード3cには導電薄膜リード開口3d、金属薄膜部6には金属薄膜部開口6aを設けていたが、それら開口を設けないようにしても良い。
すなわち、第1導電リード3bおよび第2導電リード3c更には金属薄膜部6を、開口なしの金属薄膜だけで構成し、回路基板と複数個のシート状電池を前述のように積層し、この積層体をホーン4とアンビル5とにより上下から挟み、ホーン突起4aとアンビル突起5aとにより、前記積層体を上下に押圧しながら超音波振動させることにより、第1導電リード3bおよび第2導電リード3cさらには金属薄膜部6を突き破って開口を開け、その開口に溶融状態の前述したような合成樹脂を潜り込ませて各合成樹脂を溶融合体させるようにしても良い。
〔第3変形例〕
図1における第3シート状電池2−3の右上側の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込んで上記裏面3abに配置された第2導電薄膜リード3cに載置されて第4溶着部δ0を構成しているが、前述の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込まないように構成してもよい。
この場合は、第2導電薄膜リード3cが前記基板3aの表面3aaに形成され、第3シート状電池2−3の第3プラス側突出形状部2c−3において前記基板3aの表面3aaに対向する表面2aに第3プラス薄膜電極部2e―3を形成しておき、この第3プラス薄膜電極部2e―3を第2導電薄膜リード3cに載置してから超音波振動を行うようにする。
図1における第3シート状電池2−3の右上側の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込んで上記裏面3abに配置された第2導電薄膜リード3cに載置されて第4溶着部δ0を構成しているが、前述の第3プラス側突出形状部2c−3が前記基板3aの裏面側に回り込まないように構成してもよい。
この場合は、第2導電薄膜リード3cが前記基板3aの表面3aaに形成され、第3シート状電池2−3の第3プラス側突出形状部2c−3において前記基板3aの表面3aaに対向する表面2aに第3プラス薄膜電極部2e―3を形成しておき、この第3プラス薄膜電極部2e―3を第2導電薄膜リード3cに載置してから超音波振動を行うようにする。
〔第4変形例〕
図1において、回路基板3に形成した金属薄膜部6は、回路基板3の表面3aaに形成したが、回路基板3の裏面3abに形成しても良い。その場合、図1(図3)の金属薄膜部6と同じ平面位置に配置するものである。
図1において、回路基板3に形成した金属薄膜部6は、回路基板3の表面3aaに形成したが、回路基板3の裏面3abに形成しても良い。その場合、図1(図3)の金属薄膜部6と同じ平面位置に配置するものである。
本発明のシート状部材の積層体は、シート状部材が例えばシート状電池であって、例えば複数個のシート状電池を直列接続して、グリーティングカードなどに埋設されるシート状電源等に用いられるが、その他のシート状部材の積層体に適用できるものである。
1、101:積層接続体、2:シート状電池、2−1:第1シート状電池、2−2:第2シート状電池、2−3:第3シート状電池、2a:シート状電池の表面、2b:シート状電池の裏面、2c、2c−1、2c−2、2c−3:プラス側突出形状部、2d、2d−1、2d−2、2d−3:マイナス側突出形状部、2e、2e―1、2e―2、2e―3:プラス薄膜電極部、2f、2f―1、2f―2、2f―3:マイナス薄膜電極部、2g、2g−1:プラス側絶縁部、2h、2h−1:マイナス側絶縁部、3、103:回路基板、3a、103a:回路基板の基板、3aa、103aa:基板の表面、3ab:基板の裏面、3b、103b:第1導電薄膜リード、3ba:第1導電薄膜リードの大面積部、3bb:第1導電薄膜リードのリード部、3c、103c:第2導電薄膜リード、3ca:第2導電薄膜リードの大面積部、3ca:第2導電薄膜リードのリード部、3d:、103d:導電薄膜リード開口、4:ホーン、4a:ホーン突起、5:アンビル、5a:アンビル突起、6,60:金属薄膜部、6a:金属薄膜部開口、60a:小金属薄膜部、106:溶融穴、α0、α1:第1溶着部、β0、β1:第2溶着部、γ0、γ1:第3溶着部、δ0、δ1:第4溶着部
Claims (9)
- 合成樹脂ベースの絶縁性基板を有する回路基板と、第1シート状部材と、前記第1シート状部材を第1番目としてカウントしたとき第N番目(Nは3以上の正の整数)の第Nシート状部材までのシート状部材を備え、前記第1シート状部材から前記第Nシート状部材までのシート状部材が前記回路基板に接合されているシート状部材の積層接続体であって、
前記回路基板は、外部導通用の第1導電薄膜リード部と、外部導通用の第2導電薄膜リード部と、外部と導通しない金属薄膜部とが形成されており、
前記第1シート状部材は、前記回路基板における前記第1導電薄膜リード部が形成された表面に対向する第1表面と前記第1表面の裏側である第1裏面とを有し、前記第1表面と第1裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記第1表面において、一端側には前記第1導電薄膜リード部と平面的に重なる位置に第1表薄膜電極部が、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成されかつ前記回路基板の前記金属薄膜部と平面的に重なる位置に第1表絶縁部が形成され、前記第1裏面において、前記第1表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される第1裏絶縁部が、前記第1表絶縁部の裏側位置近傍には第1裏薄膜電極部が形成されており、
2番目の第2シート状部材から第Nシート状部材までのシート状部材は、前記第1シート状部材とほぼ同様の構造に形成されているものであって、2番目からN番目の直前番目までのうちの当該番目の当該シート状部材は、前記当該シート状部材の直前番目の直前シート状部材における直前裏面に対向する当該表面とその裏面である当該裏面とを有しこの当該表面と当該裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記当該表面において、一端側であって前記直前シート状部材に形成された直前裏薄膜電極部に対向する位置には当該表薄膜電極部と、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成された当該表絶縁部とが形成されており、前記当該裏面において、前記当該表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される当該裏絶縁部と、前記当該表絶縁部の裏側位置近傍には当該裏薄膜電極部が形成されており、
前記回路基板と前記第1シート状部材から前記第Nシート状部材までとが重ね合わせられて超音波溶接装置のホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動されることにより、
前記第1シート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ回路基板の前記第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の前記第1表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記当該シート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と当該シート状部材の直前番目にあたる直前シート状部材の直前表絶縁部における合成樹脂と前記当該シート状部材の当該裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲付近で融合し、かつ前記直前シート状部材の直前裏薄膜電極部と前記当該シート状部の当該表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記当該シート状部材の前記他端側では、前記回路基板の合成樹脂と当該シート状部材の当該表絶縁部における合成樹脂と当該シート状部材の直後番目にあたる直後シート状部材の直後裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲付近で融合し、かつ前記当該シート状部の当該裏薄膜電極部と前記直後シート状部材の直後表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記第Nシート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材の直前番目にあたる第N―1シート状部材のN―1表絶縁部における合成樹脂と前記第Nシート状部材のN裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲で融合し、かつ前記第N−1シート状部材の前記N―1裏薄膜電極部と前記第Nシート状部材のN表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記第Nシート状部材の前記他端側は、N裏薄膜電極部が回路基板の前記第2導電薄膜リード部に積層し、前記回路基板の合成樹脂と前記第Nシート状部材のN表絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ第Nシート状部材の前記N裏薄膜電極部と回路基板の前記第2導電薄膜リード部とが接触導通している、ことを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 合成樹脂ベースの絶縁性基板から構成される回路基板と、第1シート状部材と、第2シート状部材とを備え、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材が前記回路基板に接合されているシート状部材の積層接続体であって、
前記回路基板は、外部導通用の第1導電薄膜リード部と、外部導通用の第2導電薄膜リード部と、外部と導通しない金属薄膜部とが形成されており、
前記第1シート状部材は、前記回路基板における前記第1導電薄膜リード部が形成された表面に対向する第1表面と前記第1表面の裏側である第1裏面とを有し、前記第1表面と第1裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記第1表面において、一端側には前記導電薄膜リード部と平面的に重なる位置に第1表薄膜電極部が、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成されかつ前記回路基板の前記金属薄膜部と平面的に重なる位置に第1表絶縁部が形成され、前記第1裏面において、前記第1表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される第1裏絶縁部が、前記第1表絶縁部の裏側位置近傍には第1裏薄膜電極部が形成されており、
前記第2シート状部材は、前記第1シート状部材とほぼ同様の構造に形成されているものであって、前記第1シート状部材における上記第1裏面に対向する第2表面と前記第2表面の裏側である第2裏面とを有し、前記第2表面と第2裏面とが合成樹脂でほぼ構成されるとともに、前記第2表面において、一端側であって前記第1シート状部材に形成された前記第1裏薄電極部に対向する位置には第2表薄膜電極部と、前記一端側から平面方向で離れた他端側には前記合成樹脂で構成された第2表絶縁部とが形成されており、前記第2裏面において、前記第2表薄膜電極部の裏側位置近傍には前記合成樹脂で構成される第2裏絶縁部と、前記第2表絶縁部の裏側位置近傍には第2裏薄膜電極部が形成されており、
前記回路基板と前記第1シート状部材および前記第2シート状部材とが重ね合わせられて超音波溶接装置のホーンとアンビルとに挟まれながら超音波振動されることにより、
前記第1シート状部材の前記一端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第1シート状部材の第1裏絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ回路基板の前記第1導電薄膜リード部と第1シート状部材の前記第1表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記第1シート状部材の前記他端側では、前記回路基板の合成樹脂と前記第1シート状部材の第1表絶縁部における合成樹脂と前記第2シート状部材の前記第2裏絶縁部における合成樹脂とが前記金属薄膜部の周囲付近で融合し、かつ前記第1シート状部材の前記第1裏薄膜電極部と前記第2シート状部材の第2表薄膜電極部とが接触導通しており、
前記第2シート状部材の前記他端側は、前記回路基板の前記第2導電薄膜リード部に積層し、前記回路基板の合成樹脂と前記第2シート状部材の第2表絶縁部における前記合成樹脂とが融合し、かつ第2シート状部材の前記第2裏薄膜電極部と回路基板の前記第2導電薄膜リード部とが接触導通している、
ことを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項1から請求項2のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、
前記回路基板に形成された金属薄膜部は、前記第1導電性薄膜リード部または第2導電性薄膜リード部と同じ材質で、同じ製造方法で、同時に形成されていることを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、
1つまたは2つの前記シート状部材と前記回路基板における前記合成樹脂が融合する箇所は、超音波溶接装置のホーンとアンビルの少なくともどちらか一方に形成した突起部により押圧された場所であることを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、
前記回路基板の第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部および金属薄膜部には予め複数の開口が形成されており、上記開口により前記合成樹脂が前記融合していることを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項5に記載されたシート状部材の積層接続体であって、
前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部および金属薄膜部において、単位面積での前記薄膜形成面積と前記開口全面積との比率である薄膜形成密度は、前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部の方が前記金属薄膜部よりもが高いことを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項5から請求項6のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、
超音波溶接装置のホーンとアンビルの少なくともどちらか一方に形成した突起部が、前記開口内で押圧することを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、
前記第1導電薄膜リード部または第2導電薄膜リード部は、前記金属薄膜部に対して、機械的強度が高いことを特徴とするシート状部材の積層接続体。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載されたシート状部材の積層接続体であって、
前記シート状部材は、シート状電池であり、一方の前記薄膜電極部は前記シート状電池のプラス電極とマイナス電極のどちらか一方であり、他方の前記薄膜電極部は前記各シート状電池のプラス電極とマイナス電極の他方であることを特徴とするシート状部材の積層接続体。
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JP2014049197A (ja) * | 2012-08-29 | 2014-03-17 | Showa Denko Packaging Co Ltd | 密封容器 |
JP2017069038A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | Fdk株式会社 | 電池モジュール |
CN109964337A (zh) * | 2016-11-23 | 2019-07-02 | 罗伯特·博世有限公司 | 包括至少一个原电池的电池组电池、电池组和用于制造电池组电池的方法 |
-
2007
- 2007-03-29 JP JP2007086455A patent/JP2008243760A/ja active Pending
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