JP2008241213A - 空気調和機 - Google Patents

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順一 田熊
Tetsuji Yamashita
哲司 山下
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隆久 遠藤
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Abstract

【課題】発電電圧の高い太陽電池が開発され、この太陽電池を採用することにより、昇圧チョッパ回路が不要となりコストの低減が図れるが、太陽電池から直流の高電圧が出力されるため、システムの設置工事やメンテナンスに際して作業者が非常に危険な状態となる。太陽電池の発電電圧が高くとも、作業者の十分な安全を確保することができる空気調和機を提供する。
【解決手段】発電電圧の高い太陽光セル20がインバータ11に接続され、その太陽光セル20とインバータ11との間の通電路に手操作式の直流開閉器17が設けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、交流電源電圧を直流電圧に変換しそれをスイッチング回路により所定周波数の交流電圧に変換して出力する圧縮機駆動用のインバータを室外機に搭載してなる空気調和機に関する。
自然エネルギーを利用する様々なシステムが開発されているが、空気調和機もその例外でなく、太陽電池の発電電力を運転電力として利用する空気調和機がある(例えば特許文献1,2)。
特開平6―74522号公報 特開2004―53149号公報
従来の太陽光発電システムに用いられる太陽電池は、バルク太陽電池と呼ばれ、その中でも単結晶シリコン型が主流となっている。この場合、発電電圧が低いため、利用側に昇圧チョッパ回路が設けられ、太陽電池の出力電圧がその昇圧チョッパ回路で昇圧される。
一方、発電電圧の高い太陽電池が開発され、実用化されつつある。この太陽電池を採用することにより、昇圧チョッパ回路が不要となり、コストの低減が図れる。
しかしながら、この場合、太陽電池から直流の高電圧が出力されるため、システムの設置工事やメンテナンスに際して作業者が非常に危険な状態となる。
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的は、太陽電池の発電電圧が高くとも、作業者の十分な安全を確保することができる空気調和機を提供することである。
請求項1に係る発明の空気調和機は、交流電源電圧を直流電圧に変換しそれをスイッチング回路により所定周波数の交流電圧に変換して出力するインバータを室外機に搭載したもので、上記インバータのスイッチング回路の入力側に接続された太陽電池と、この太陽電池と上記インバータとの間の通電路に設けられた手操作式の直流開閉器と、を備えている。
この発明の空気調和機によれば、太陽電池の発電電圧が高くとも、作業者の十分な安全を確保することができる。
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、商用交流電源1に室外機10のインバータ11が接続されている。インバータ11は、交流電源電圧を整流する整流回路12、この整流回路12の出力電圧を平滑する平滑コンデンサ13、およびこの平滑コンデンサ13に接続されたスイッチング回路14を有する。スイッチング回路14は、制御部であるMCU16からの指令に応じたスイッチングにより、整流回路12および平滑コンデンサ13から供給される直流電圧を所定周波数の交流電圧に変換し、出力する。この出力が圧縮機の駆動モータ(以下、圧縮機モータという)15に駆動電力として供給される。
室外機10の外に太陽電池いわゆる太陽光セル20が設置され、その太陽光セル20の出力端が逆電圧印加を防ぐためのダイオード21を介して室外機10におけるインバータ11の直流電圧ライン(スイッチング回路14の入力側)に接続されている。この太陽光セル20は、太陽光を受けて発電し、直流の高電圧を出力する。
そして、太陽光セル20とインバータ11との間の通電路に、手操作式の直流開閉器17が設けられている。直流開閉器17は、室外機10の筐体内の制御回路基板に配置され、通常は作業員の手操作によって閉成されることにより通電路を形成し、設置工事やメンテナンス時など作業員の手操作によって開放されることにより通電路を遮断するもので、直流の高電圧が印加されている状態でも、火花や溶着等を生じることなく安全な閉成と開放が可能である。
このような構成によれば、通常の晴天時の昼間では、商用交流電源1および太陽光セル20の出力電圧(直流の高電圧)がインバータ11で圧縮機駆動用の交流電圧に変換され、それが圧縮機モータ15に供給される。一方、曇りや夜間の太陽光セル20の出力電圧が商用交流電源1の整流電圧より低い場合は、商用交流電源1からのみインバータ11に電力が供給される。
一方、室外機10の筐体の構成を図2および図3に示している。31は筐体で、前面に開口を有し、その開口を開閉自在な扉32によって閉塞している。扉32には前面側に開閉操作用の把手33が設けられている。この把手33を作業員が押し上げて引くことにより扉32が開き、その際、図3に示すように筐体31内の直流開閉器17を作業員が容易に視認することができる。18は商用交流電源1とインバータ11とを接続するための端子台である。
以上のように、発電電圧の高い太陽光セル20を採用することにより、その太陽光セル20の出力電圧をそのままインバータ11に注入することが可能である。よって、従来のような昇圧チョッパ回路が不要となり、コストの低減が図れる。
とくに、太陽光セル20とインバータ11との間の通電路に手操作式の直流開閉器17を設けているので、設置工事やメンテナンスに際し、直流開閉器17を開放して太陽光セル20とインバータ11との間の通電路を遮断することができる。この遮断により、室外機10における作業者の感電事故を未然に防ぐことができ、安全である。
しかも、直流開閉器17は直流の高電圧が印加されている状態でも火花や溶着等を生じることなく閉成と開放が可能であるから、この点でも、十分な安全を確保することができる。
[2]第2の実施形態について説明する。
室外機10の扉32は、図4に示すように、筐体31の開口に嵌め込むようにして閉じることができる。また、室外機10の扉32は、図5に示すように、上方へ僅かに持ち上げ、その状態で手前に引くことにより、開くことができる。
この扉32の開閉のための構成として、筐体31の開口上縁の外面側に扉支持用の段状部31aが形成され、その段状部31aに扉係合用の溝部31bが形成され、さらに、筐体31の開口下縁の内面側に扉係合用の溝部31cが形成されている。一方、扉32の上縁部の内面側に上記段状部31aの進入を受け入れる凹部32aが形成され、その凹部32a内に上記溝部31bへの嵌合が可能な突状部32bが形成され、さらに、扉32の下縁部の下面側に上記溝部31cへの嵌合が可能な突状部32cが形成されている。
また、直流開閉器17は、筐体31内に設けられた制御回路基板19に取付けられているとともに、扉32の開閉に連動する操作レバー17aを有し、扉32が閉じられるのに伴い操作レバー17aが下方に傾倒して閉成(通電路を形成)し、扉32が開かれるのに伴い操作レバー17aが上方に傾倒して開放(通電路を遮断)する。この操作レバー17aは、通常作業員が手動で操作する手操作式の直流開閉器17の開閉切換え用レバーである。
操作レバー17aを下方と上方にそれぞれ傾倒させるための手段として、扉32の内面に凹部32dが形成されている。すなわち、凹部32dは、直流開閉器17と対向する位置に存し、扉32が閉じられるとき、操作レバー17aの進入を受け入れながら上縁部がその操作レバー17aに当接し、操作レバー17aを下方へ押し下げる働きをする。また、凹部32dは、扉32が開かれるとき、下縁部が操作レバー17aに当接し、操作レバー17aを上方へ押し上げる働きをする。
このように、扉32の開閉に伴って直流開閉器17の操作レバー17aを自動的に傾倒させる構成とすることにより、設置工事やメンテナンスに際して作業者が扉32を開いた時には制御回路基板19はすでに太陽光セル20とは切り離されている。直流の高電圧は非常に危険なので、このような非接触による操作機構を採用することで、安全性がさらに向上する。
他の構成および作用は第1の実施形態と同じである。よって、その説明は省略する。
[3]なお、この発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能であり、例えば複数の実施形態の構成要素を適宜に組合わせてもよい。
各実施形態の構成を示すブロック図。 第1の実施形態の室外機の筐体を示す斜視図。 第1の実施形態における筐体の扉が開いた状態を示す図。 第2の実施形態における筐体の要部および扉が開じた状態を示す図。 第2の実施形態における筐体の要部および扉が開いた状態を示す図。
符号の説明
1…商用交流電源、10…室外機、11…インバータ、12…整流回路、13…平滑コンデンサ、14…スイッチング回路、15…圧縮機の駆動用モータ、16…MCU、17…直流開閉器、17a…操作レバー、20…太陽光セル(太陽電池)、21…ダイオード、31…筐体、31a…段状部、31b…溝部、31c…溝部、32…扉、32a…凹部、32b…突状部、32c…突状部、32d…凹部

Claims (3)

  1. 交流電源電圧を直流電圧に変換しそれをスイッチングにより所定周波数の交流電圧に変換して出力するインバータを室外機に搭載してなる空気調和機において、
    前記インバータの直流電圧ラインに接続された太陽電池と、
    前記太陽電池と前記インバータとの間の通電路に設けられた手操作式の直流開閉器と、
    を備えていることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記室外機の筐体は、前面に開口を有するとともに、その開口に開閉自在な扉を有し、
    前記直流開閉器は、前記室外機の筐体の扉を開いた際に、その筐体内の視認が容易な箇所に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記室外機の筐体は、前面に開口を有するとともに、その開口に開閉自在な扉を有し、
    前記直流開閉器は、前記扉の開閉に連動する操作レバーを有し、扉が閉じられるのに伴い閉成して通電路を形成し、扉が開かれるのに伴い開放して通電路を遮断することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
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