JP2008240684A - 車載電子制御装置の給電制御回路 - Google Patents

車載電子制御装置の給電制御回路 Download PDF

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Abstract

【課題】第一及び第二の車載電子制御装置に対する給電用電源リレーを共用化し、第一の車載電子制御装置によって統括管理する給電制御回路を得る。
【解決手段】シリアル通信用インタフェース回路を介して相互交信する第一及び第二の車載電子制御装置は、車載バッテリから電源リレーの出力接点を介して給電され、電源リレーの電磁コイルは、電源スイッチが閉路したときにトランジスタを介して付勢され、出力接点が閉路したことによって第一及び第二のマイクロプロセッサが起動され、第一のウォッチドッグタイマは、第一のマイクロプロセッサが発生するウォッチドッグ信号の間隔が正常であるときに自己保持指令信号を発生して電源リレーの動作状態を維持し、電源スイッチが開路して、第一及び第二の車載電子制御装置がそれぞれ退避処理を完了したことによって自己保持指令信号が停止して電源リレーが消勢される。
【選択図】図1

Description

この発明は、車載バッテリから電源リレーを介して給電される車載電子制御装置の給電制御回路、特に相互に関連性を持つ例えばエンジン制御装置と変速機制御装置等の複数の車載電子制御装置における給電制御回路の改良に関するものである。
点火制御や燃料噴射制御を主体としたエンジン制御装置、アクセルペダルの踏込み度合いに応動して吸気スロットルの弁開度を電動制御する電子スロットル制御装置、アクセルペダルの踏込み度合いと車速に応動して変速段を可変制御する変速機制御装置、ブレーキペダルの踏込み度合いと車軸パルスに応動する制動制御装置、監視カメラによる車外周辺監視装置等の各種車載電子制御装置において、駐車状態における車載バッテリの漏電を抑制したりフェールセーフ制御を行うために、電磁コイルによって駆動される出力接点を持った電源リレーが使用され、車載バッテリから電源リレーの出力接点を介して各種車載電子制御装置に対する給電を行うことは一般的である。
特に、運転開始前に予め原点復帰処理をしておく必要のあるアクチェータを駆動したり、運転終了時に運転中の学習データや異常履歴情報を不揮発データメモリに格納保存しておくような機能を有するマイクロプロセッサを包含した車載電子制御装置にあっては、電源リレーの電磁コイルは電源スイッチが閉路したことによって付勢され、一旦付勢されると電源スイッチが開路された後も自己保持動作を行って、原点復帰やデータ保存等の退避動作が完了してから電源リレーを消勢するようになっている。
例えば、下記の特許文献1「自動車用エンジン制御装置」によれば、電源スイッチが閉路したことにより動作を開始する電源リレーは、電源スイッチが開路した後もウォッチドッグタイマの正常信号によって自己保持されていて、アクチェータのイニシャライズ動作が完了してからマイクロプロセッサ(CPU)が停止してウォッチドッグタイマに対するウォッチドッグ信号が停止されたことによって自己保持解除することによって、電源リレーの遅延遮断を簡易化する技術が開示されている。
また、下記の特許文献2「電子制御装置」によれば、電源リレーの自己保持動作をマイクロプロセッサ(マイコン)の制御出力信号によって行い、この制御出力信号はプログラムメモリに対するサムチェック異常が発生したときに停止したり、ウォッチドッグ信号異常によってマイクロプロセッサがリセットされたときに停止して自己保持動作を解除する技術が開示されている。
その他この発明と関連して、特許文献3「車両用制御装置」によれば、車載バッテリから電源リレーを介して給電される車載電子機器において、車載電子機器内のマイクロプロセッサによって付勢制御される負荷リレーが併用され、車載電気負荷群の多くは電源リレーの出力接点を介して給電され、特定の車載電気負荷は負荷リレーの出力接点を介して車載バッテリから給電されるように出力接点の負荷分担を行った事例が開示されている。
特開平5−18315号公報(図1、要約) 特開2002−323902号公報(図1、要約) 特開2002―235598号公報(図1、要約)
上記特許文献1から3に記載された車載電子制御装置によれば、電源スイッチが閉路したことによって自己保持動作する電源リレーを備え、この自己保持動作はマイクロプロセッサの制御出力信号またはウォッチドッグタイマの正常動作信号によって行われるようになっているが、いずれの場合も一台の車載電子制御装置に対して一個の電源リレーが使用されている。従って、相互の関連性のある複数の車載電子制御装置において、複数の電源リレーや電源リレーの付勢制御回路を必要として不経済であるだけでなく、電源リレーの統括管理が行えない問題点があった。
この発明の第一の目的は、複数の車載電子制御装置に対する電源リレーを共用化したり、少なくとも電源リレーの付勢制御回路を共用化することができる車載電子制御装置の給電制御回路を提供することである。
この発明の第二の目的は、相互に連携し一方の車載電子制御装置から統括管理することができる複数の車載電子制御装置に対する給電制御回路を提供することである。
この発明による車載電子制御装置の給電制御回路は、電源スイッチに応動する電源リレーの出力接点を介して車載バッテリから給電される複数の車載電子制御装置に対する給電制御回路であって、上記複数の車載電子制御装置は、第一の入力センサ群の動作状態と第一の不揮発プログラムメモリの内容に応動して第一の電気負荷群を制御する第一のマイクロプロセッサを備えた第一の車載電子制御装置と、第二の入力センサ群の動作状態と第二の不揮発プログラムメモリの内容に応動して第二の電気負荷群を制御する第二のマイクロプロセッサを備えた第二の車載電子制御装置とにより構成されていると共に、上記第一の車載電子制御装置と第二の車載電子制御装置は、相互に接続されたシリアル通信用インタフェース回路を包含し、上記第一の車載電子制御装置は、上記電源リレーを駆動する付勢制御回路を備え、上記第一の不揮発プログラムメモリは、第一の入出力制御手段となるプログラムと共に第一の退避処理手段と退避完了受信確認手段となるプログラムを包含し、上記第二の不揮発プログラムメモリは、第二の入出力制御手段となるプログラムと共に第二の退避処理手段と退避完了報告送信手段となるプログラムを包含し、上記電源リレーは、上記付勢制御回路によって電磁コイルが付勢されたときに、出力接点が閉路して上記第一の車載電子制御装置及び第二の車載電子制御装置に対する給電回路を閉成して上記第一のマイクロプロセッサ及び第二のマイクロプロセッサの動作を開始するものであり、上記付勢制御回路は、上記電源スイッチが閉路したことによって上記電磁コイルを付勢する駆動開始指令信号と、動作開始した上記第一のマイクロプロセッサの発生出力に応動する自己保持指令信号との論理和回路によって構成され、上記第一の退避処理手段は、上記電源スイッチが開路されたことに伴って上記第一のマイクロプロセッサを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリに格納されていた学習データ若しくは又は異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリに格納する第一の情報退避処理、又は上記第一のマイクロプロセッサによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段であり、上記第二の退避処理手段は、上記電源スイッチが開路されたことに伴って上記第二のマイクロプロセッサを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリに格納されていた学習データ若しくは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリに格納する第二の情報退避処理、又は上記第二のマイクロプロセッサによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段であり、上記退避完了報告送信手段と退避完了受信確認手段とは、上記第二の退避処理手段によって上記第二のマイクロプロセッサが退避処理動作を完了したときに作用して、上記第二のマイクロプロセッサが退避完了状態を上記シリアル通信用インタフェース回路を介して報告送信すると共に、上記第一のマイクロプロセッサが受信確認する手段であり、上記付勢制御回路は、上記第一の退避処理手段によって上記第一のマイクロプロセッサが退避処理動作を完了すると共に、上記退避完了受信確認手段によって第二の退避処理動作の完了状態を確認したことによって上記電磁コイルに対する自己保持動作を停止するものであって、電源リレーの動作状態が上記第一のマイクロプロセッサによって統括管理されていることを特徴とするものである。
この発明による車載電子制御装置に対する給電制御回路によれば、電源リレーの付勢制御回路を第一の車載電子制御装置のみに設けているので、全体として小形安価な構成になる効果があると共に、第一及び第二の車載電子制御装置の起動、停止、退避処理の連携動作が可能となり、第一及び第二の退避処理が完了したことを確認したうえで電源を遮断することができる効果がある。
また、第一及び第二のマイクロプロセッサによって互いに独立した制御機能を有する第一及び第二の車載電子制御装置は、シリアル通信用インタフェース回路を介して相互に接続されているので、運転中における相互監視や入出力情報の交換によって全体制御機能が向上する効果がある。
実施の形態1.
(1)構成の詳細な説明
以下この発明の実施の形態1に係る車載電子制御装置の給電制御回路の主要部の回路構成について、図1に基づいて詳細に説明する。図1において、第一の車載電子制御装置100aは、後述の第一のマイクロプロセッサ120aを主体として動作し、図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる給電回路と接続されるように構成されている。
同様に、第二の車載電子制御装置100bは、後述の第二のマイクロプロセッサ120bを主体として動作し、図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる給電回路と接続されるように構成されている。車載バッテリ101は、例えばDC12[V]の直流電圧を発生すると共に、キースイッチ等の電源スイッチ102を介して第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの起動信号端子Vsに接続されている。電源リレー103は、電磁コイル103aと出力接点103b、103cによって構成されていて、出力接点103bは車載バッテリ101と第一の車載電子制御装置100aの電源入力端子Vb間に接続され、出力接点103cは車載バッテリ101と第二の車載電子制御装置100bの電源入力端子Vb間に接続されている。
なお、出力接点103b、103cは、点線で図示した大容量の一つの出力接点103dであってもよく、この場合には第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの電源端子Vbは共に接続されて一つの出力接点103dから給電されるように構成される。
電磁コイル103aは、電源スイッチ102が閉路すると直ちに付勢され、電源スイッチ102が開路すると第一の車載電子制御装置100aによる自己保持指令信号が停止するまで動作状態を持続するよう構成されている。車載バッテリ101は、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの保持電源端子BATにも直接接続されていて、出力接点103a、103bが開路しても後述のRAMメモリ121a、121bに対する記憶保持用の微小電力を供給するように構成されている。
主幹電源線104aは、車載バッテリ101の正側端子と保持電源端子BAT間を接続する電源線であり、信号電源線104bは、電源スイッチ102と起動信号端子Vs間を接続する電源線であり、第1電源線104cは、第一の出力接点103bと第一の車載電子制御装置100aの電源入力端子Vb間を接続する電源線であり、第2電源線104dは、第二の出力接点103cと第二の車載電子制御装置100bの電源入力端子Vb間を接続する電源線となっている。
次に、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの内部の構成として、制御電源回路110a、110bは電源入力端子Vbから給電されて、例えばDC5[V]の安定化制御電圧Vccを生成して、第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bに給電したり、保持電源端子BATから給電されて、例えばDC2.7[V]のバックアップ用保持電圧SLPを生成してRAMメモリ121a、121bの記憶保持を行うようになっている。
なお、制御電源回路110a、110bは、電源入力端子Vbから給電されて、図示しない例えばDC3.3[V]の安定化制御電圧Vmemを生成して、後述の各種メモリに給電するように構成されている。
レベル変換素子111a、111bは、電源スイッチ102が閉路したことによって論理レベル「L」となる起動信号SWを発生して第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bに入力するように構成されている。第一及び第二のウォッチドッグタイマ112a、112bは、第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bが発生するウォッチドッグ信号WDの信号幅が異常であるときに、リセットパルス信号RSTを発生して第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bを初期化、再起動する暴走監視回路となっており、第一のウォッチドッグタイマ112aは、入力されたウォッチドッグ信号WDの信号幅が正常であるときに、電源リレー103に対する自己保持指令信号KPRを発生するように構成されている。
シリアル通信用インタフェース回路113a、113bは、相互にシリアル接続された一対の直並列変換器によって構成され、シリアル通信用インタフェース回路113aは第一のマイクロプロセッサ120aに対してバス接続され、シリアル通信用インタフェース回路113bは、第二のマイクロプロセッサ120bに対してバス接続されている。第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bは、演算処理用のRAMメモリ121a、121b、フラッシュメモリによる第一及び第二の不揮発プログラムメモリ122a、122b、EEPROMメモリによる第一及び第二の不揮発データメモリ123a、123bと協働して図2に示す入出力の制御を行うよう構成されている。
なお、第一及び第二の不揮発データメモリ123a、123bは、EEPROMメモリに代わって、電気的に一括消去が可能なフラッシュメモリである第一及び第二の不揮発プログラムメモリ122a、122bの一部の分割領域を使用することもできる。
付勢制御回路130は、第一の車載電子制御装置100a側に設けられており、付勢制御回路130を構成する逆流防止ダイオード131とNチャンネル電界効果形のトランジスタ132aと電流検出抵抗133は、互いに直列接続されて電磁コイル103aの負側端子と車体グランド回路間に接続されている。
なお、定電圧ダイオード132bは、トランジスタ132a内で寄生生成されたものであり、トランジスタ132aが開路したときに電磁コイル103aによって発生する誘導サージ電圧を抑制してトランジスタ132aの過電圧破壊を防止する。
逆流防止ダイオード134aと限流抵抗134bは、互いに直列接続されて起動信号端子Vsとトランジスタ132aのゲート端子間に接続されている。逆流防止ダイオード135aと駆動抵抗135bは、互いに直列接続されて第一のウォッチドッグタイマ112aの自己保持指令信号出力端子KPRとトランジスタ132aのゲート端子間に接続されている。
過電圧抑制回路となる定電圧ダイオード136は、トランジスタ132aのゲート端子とグランド回路間に接続され、電源スイッチ102が閉路したときにトランジスタ132aのゲート端子に印加される駆動開始指令信号DRSが過大とならないように抑制するためのものである。過電流保護回路となる比較回路137は、電流検出抵抗133の両端電圧が基準電圧Vs以上になったときに比較出力が論理レベル「L」となってトランジスタ132aのゲート電圧を抑止するものであって、電磁コイル103aの内部短絡事故や電磁コイル103aの負側配線が電源線に混触する天絡事故があったときにトランジスタ132aに過大電流が流れるのを抑制するものとなっている。
次に、図1に示した車載電子制御装置の給電制御回路の、入出力回路について詳細に説明する。図2において、第一の車載電子制御装置100aには第一の入力センサ群となるスイッチセンサ105a、及びアナログセンサ106aが接続されると共に、第1電源線104cから給電される第一の電気負荷群107a、及び第一の負荷リレー108の出力接点108bを介して車載バッテリ101から給電される第一の特定電気負荷109aが接続されている。
デジタル入力インタフェース回路125aは、第一のマイクロプロセッサ120aのデジタル入力ポートDIとスイッチセンサ105a間に接続されている。アナログ入力インタフェース回路126aは、第一のマイクロプロセッサ120aのアナログ入力ポートAIとアナログセンサ106a間に接続され、第一のマイクロプロセッサ120aに内蔵された第一の多チャンネルAD変換器124aに入力されている。図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路127aは、第一のマイクロプロセッサ120aの出力ポートDO1と第一の電気負荷群107aの負側端子間に接続されている。
駆動トランジスタ128aは、第一のマイクロプロセッサ120aの制御出力である負荷電源投入指令信号DR1に応動して、第一の負荷リレー108の電磁コイル108aを付勢する。電磁コイル108aが付勢されることにより出力接点108bが閉じ、第3電源線104eを介して第一の特定電気負荷109aに給電するよう構成されている。図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路129aは、第一のマイクロプロセッサ120aの出力ポートDO2と第一の特定電気負荷109aの負側端子間に接続されている。
第二の車載電子制御装置100bには、第二の入力センサ群となるスイッチセンサ105b、及びアナログセンサ106bが接続されると共に、第2電源線104dから給電される第二の電気負荷群107b、及び第二の負荷リレー118の出力接点118bを介して車載バッテリ101から給電される第二の特定電気負荷109bが接続されている。デジタル入力インタフェース回路125bは、第二のマイクロプロセッサ120bのデジタル入力ポートDIとスイッチセンサ105b間に接続されている。アナログ入力インタフェース回路126bは、第二のマイクロプロセッサ120bのアナログ入
力ポートAIとアナログセンサ106b間に接続され、第二のマイクロプロセッサ120bに内蔵された第二の多チャンネルAD変換器124bに入力されている。
図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路127bは、第二のマイクロプロセッサ120bの出力ポートDO1と第二の電気負荷群107bの負側端子間に接続されている。駆動トランジスタ128bは、第二のマイクロプロセッサ120bの制御出力である負荷電源投入指令信号DR1に応動して、第二の負荷リレー118の電磁コイル118aを付勢する。電磁コイル118aが付勢されることにより出力接点118bが閉じ、第4電源線104fを介して第二の特定電気負荷109bに給電するよう構成されている。図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路129bは、第二のマイクロプロセッサ120bの出力ポートDO2と第二の特定電気負荷109bの負側端子間に接続されている。
第一の車載電子制御装置100aが例えば点火制御と燃料噴射制御と電子スロットル制御機能を包含したエンジン制御装置である場合には、スイッチセンサ105aとしては、例えばエンジン回転センサ、クランク角センサ、車速センサ、アクセルペダル復帰検出スイッチ、ブレーキペダル踏込み検出スイッチ、サイドブレーキスイッチ、エアコンスイッチ、変速レバーのシフト位置検出スイッチなどがあげられる。また、アナログセンサ106aとしては、例えばアクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ、スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサ、吸気量を検出するエアフローセンサ、排気ガスの酸素濃度を検出する排気ガスセンサ、冷却水の水温センサなどが上げられる。
第一の電気負荷群107aとしては、例えば点火コイル(ガソリンエンジンの場合)や燃料噴射用電磁弁、排気ガス循環制御用ステッピングモータのほか各種警報表示器が含まれる。第一の特定電気負荷109aとしては、例えばスロットル弁開度の制御用モータがある。その他、第一の車載電子制御装置100aによって駆動制御されるエアコン駆動用電磁クラッチやラジェータファン駆動用電磁クラッチ、或いは燃料ポンプなどもそれぞれに専用の負荷リレーが設けられ、各専用の負荷リレーの出力接点を介して車載バッテリ101から給電されるように構成されている。
第二の車載電子制御装置100bが例えば変速機制御装置である場合には、スイッチセンサ105bとしては、変速レバーのシフト位置検出スイッチ、車速センサ、エンジン回転センサ、変速機の入力回転センサなどがあり、アナログセンサ106bとしては、アクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ、油圧センサ、油温センサなどがある。また、第二の電気負荷群107bとしては、変速段切換え用電磁弁、選択された変速段の表示ランプなどがあり、第二の特定電気負荷としては、ギアシフト用モータなどがある。
なお、エンジン回転センサ、車速センサ、シフト位置検出スイッチ、アクセルポジ
ションセンサ等の共用センサは、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bのそれぞれに接続されるか、又は一方の車載電子制御装置のみに接続されて、シリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して他方の車載電子制御装置に入力されるように構成されている。
(2)動作の詳細な説明
図1、図2に示すように構成された第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bにおいて、それぞれの車載電子制御装置の出荷調整段階において図示しない外部ツールから第一及び第二の不揮発プログラムメモリ122a、122bに対して制御プログラムや制御定数が書込みされる。
第一の不揮発プログラムメモリ122aには、第一の車載電子制御装置100aとしての本来機能である第一の入出力制御手段となるプログラムと共に、図3に示すフローチャートで示す電磁コイル103aの付勢制御プログラムが格納される。第二の不揮発プログラムメモリ122bには、第二の車載電子制御装置100bとしての本来機能である第二の入出力制御手段となるプログラムと共に、図4のフローチャートで示す電磁コイル103aの付勢制御プログラムが格納される。
プログラムメモリに対する書込みが完了した第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bを、図1、図2に示すように接続して電源スイッチ102を閉路すると、付勢制御回路130に対して駆動開始指令信号DRSが供給され、トランジスタ132aが導通することによって電磁コイル103aが付勢され、電源リレー103の第一及び第二の出力接点103b、103cが閉路する。その結果、制御電源回路110a、110bが安定化制御電圧Vccを発生して、第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bが起動すると共に、レベル変換素子111a、111bを介して起動信号SWが第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bに入力され、第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bは、第一及び第二の入出力制御手段となる制御プログラムによって入出力制御を実行する。
第一の車載電子制御装置100aは、第一の入力センサ群であるスイッチセンサ105aのON、OFFの状態と、アナログセンサ106aの信号レベルと、第一の不揮発プログラムメモリ122aに格納された制御プログラム及び制御定数に基づいて、第一の電気負荷群107a及び第一の特定電気負荷109aの駆動制御を行う。第一の車載電子制御装置100aの運転中に学習記憶された制御定数や異常履歴情報等は、RAMメモリ121aに一次保存されている。
第二の車載電子制御装置100bは、第二の入力センサ群であるスイッチセンサ105bのON、OFFの状態と、アナログセンサ106bの信号レベルと、第二の不揮発プログラムメモリ122bに格納された制御プログラム及び制御定数に基づいて第二の電気負荷群107bや第二の特定電気負荷109bの駆動制御を行う。第二の車載電子制御装置100bの運転中に学習記憶された制御定数や異常履歴情報等は、RAMメモリ121bに一次保存されている。
なお、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの入出力制御では、シリアル通信用インタフェース回路113a、113bによる通信情報や、第一及び第二の不揮発データメモリ123a、123bの内容も参照した制御が行われるように構成されている。
電源スイッチ102が開路すると、第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bに入力されていた起動信号SWが解除されることによって、第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bは、入出力制御を停止し、RAMメモリ121a、121bに書込みされていた学習情報や異常履歴情報を、第一及び第二の不揮発データメモリ123a、123bに格納保存したり、一部の電気負荷によって駆動されているアクチェータの原点復帰を行うなどの退避動作が行われる。
第二の車載電子制御装置100bは、第二の退避処理手段によって第二の車載電子制御装置100b自体の退避処理を行うと共に、退避完了報告手段によって第一の車載電子制御装置100aに対して退避完了を報告送信する。第一の車載電子制御装置100aは、第一の退避処理手段によって第一の車載電子制御装置100a自体の退避処理を行うと共に、第二の車載電子制御装置100bから送信された退避完了報告を受信したことによって全ての制御動作を停止し、ウォッチドッグ信号WDが停止することによって第一のウォッチドッグタイマ112aが発生する自己保持指令信号KPRも停止して、トランジスタ132aが不導通になることによって電源リレー103が消勢される。その結果、第一及び第二の出力接点103b、103cが開路して、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bに対する給電が停止されることになる。
なお、付勢制御回路130の具体的な制御内容は、図3、図4に基づいて詳述するが、例えば電源スイッチ102が閉路していても起動信号端子Vsが接触不良であれば、どちらか一方の車載電子制御装置は運転状態、他方は停止状態になるので、このような異常状態にも対応できる制御を行う必要がある。特に、閉路されていた電源スイッチ102が開路されたにも関わらず、第一のマイクロプロセッサ120aに対する起動信号SWの論理レベルが「L」のままになって、運転状態を維持しようとする異常事態はエンジン停止が行えない危険モードとなるので、電源スイッチ102が開路されると第一のマイクロプロセッサ120aの動作状態とは無関係に、図示しない外部回路によって点火コイルや燃料噴射の停止が行えるように構成されている。
また、電源スイッチ102が閉路されているにも関わらず、第一のマイクロプロセッサ120aが停止する状態は、例えば踏み切りでの脱出運転が行えない危険状態であるから、電源入力端子Vbの接触不良を防止するために複数端子を並列使用したり、レベル変換素子111aを2重系にして、一方は論理反転素子、他方は非反転論理素子として第一のマイクロプロセッサ120aに入力するなどの信頼性向上対策を実施するのが望ましい。以下の説明では、電源スイッチ102の開閉状態は、第一のマイクロプロセッサ120aに対して正しく伝達されているものとして説明する。
次に、図1、図2に示すように構成された装置における、第一のマイクロプロセッサ120aに関する付勢制御の動作を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。図3において、ステップ300で電源スイッチ102が閉路されると、逆流素子ダイオード134aと限流抵抗134aを介して、トランジスタ132aのゲート端子に駆動開始指令信号DRSが印加され、トランジスタ132aが導通することによって電磁コイル103aが付勢され、ステップ301によって電源リレー103の第一及び第二の出力接点103b、103cが閉路する。
続くステップ302では、制御電源回路110a、110bが安定化制御電圧Vccを発生し、その結果としてステップ302aによって第一のマイクロプロセッサ120aが動作を開始すると共に、図4により後述するステップ302bによって第二のマイクロプロセッサ120bが動作を開始する。ステップ302aは、第一のマイクロプロセッサ120aの制御動作の中で、電源リレー103の付勢制御動作に関連した制御フローの動作開始ステップとなるものであり、ステップ302aが活性化されると、以下に説明する各ステップが順次実行され、やがて動作終了ステップ330aに達すると、その時点で待機状態となり、第一のマイクロプロセッサ120aは、他の制御動作を実行してから略定期的に再度動作開始ステップ302aが活性化されるように動作する。
ステップ302aに続いて実行されるステップ303aでは、第一のマイクロプロセッサ120aの制御出力が発生可能な状態となり、所定周波数以上のパルス列信号であるウォッチドッグ信号WDを発生し、その結果としてウォッチドッグタイマ112aが自己保持指令信号KPRを発生し、ステップ303によって電源リレー103の自己保持動作が開始する。
ステップ303aに続いて実行されるステップ304aでは、ステップ300で閉路された電源スイッチ102が依然として閉路されているかどうかを起動信号SWの論理レベルによって判定し、閉路状態(論理レベル「L」)であればステップ305aへ移行し、開路状態(論理レベル「H」)であればステップ310へ移行するように動作する。ステップ305aでは、第二のマイクロプロセッサ120bの起動信号SWが論理レベル「L」になったかどうかの確認質問を送信し、続くステップ306aでは、図4のステップ306bによる確認返信を受信したかどうかを判定し、確認返信が得られなければ図示しないタイムアウト判定用タイマを起動してステップ307aへ移行し、所定時間内に確認返信が得られたらステップブロック308aへ移行する。
ステップ307aでは、タイムアウトでなければステップ305aへ復帰して再度投入確認質問をしてから確認返信を待ち、所定時間を経過しても確認返信が得られないときにはステップブロック309aへ移行するように動作する。ステップブロック308aでは、第一の入出力制御プログラムが実行されてから動作終了ステップ330aへ移行する。ステップブロック309aでは、通信異常又は第二のマイクロプロセッサ120bに起動信号SWが与えられていない異常状態であることを警報報知すると共に、異常時の入出力制御プログラムが実行されてから動作終了ステップ330aへ移行する。
なお、ステップブロック309aにおける異常時の入出力制御は、ステップブロック308aにおける第一の入出力制御と略同等の内容であるが、スロットル弁開度が抑制されることによって最大エンジン回転速度や最大車速が控えめに制限されるように構成されている。
ステップ310では、テップ304aによって電源スイッチ102が開路されたと判定して点火コイルや燃料噴射用電磁弁に対する駆動を停止するが、電源スイッチ102が開路されていると図示しない外部回路によっても点火コイルや燃料噴射用電磁弁に対する給電は停止されている。続くステップ311aでは、図示しない車速センサのパルス間隔を測定して車両停止したかどうかの判定が行われ、停車状態であればステップ313aへ移行し、惰行状態であればステップブロック326aへ移行する。ステップ313aでは、第二のマイクロプロセッサ120bに対して退避許可指令を送信し、続くステップブロック314aでは第一の退避処理が実行される。
なお、ステップブロク314aでは、揮発性RAMメモリ121aに格納されていた学習データ、或いは異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリ123aに格納する第一の情報退避処理、或いは第一のマイクロプロセッサ120aによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理を実行するよう構成されている。
続くステップ315aでは、ステップブロック314aによる第一の退避処理が完了したかどうかを判定し、未完了であればステップブロック314aへ復帰し、完了すればステップ316aへ移行する。
ステップ316aでは、図4に示すステップ316bで送信された退避完了報告信号を受信したかどうかを判定し、受信すればステップ317aによって受信確認信号を送信してからステップ318aへ移行する。ステップ318aでは第一のマイクロプロセッサ120aによる全ての制御出力を停止すると共に、ウォッチドッグ信号WDの発生も停止する。その結果、ウォッチドッグタイマ112aが発生していた自己保持指令信号KPRが停止して、ステップ318によって電源リレー103の自己保持が解除され、第一及び第二の出力接点103b、103cが開路して第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bに対する給電が停止する。
ステップ316aの判定が退避完了報告の未受信であれば、ステップ319aへ移行してタイムアウト判定を行い、所定時間以内であればステップ316aへ復帰して退避完了報告の受信を待ち、所定時間を超過しても退避完了報告を受信できないときにはステップ318aへ移行する。ステップブロック326aでは、第一の惰行運転制御が開始し、ステップ302a、303a、304a、310、311a、326a、330aを循環しながら車両停止を待つ状態となり、ステップブロック326aにおける惰行運転制御としては少なくとも電源リレー103の自己保持動作を持続して、第二の車載電子制御装置100bが動作可能な状態にしておくように構成されている。
以上で詳述した制御動作を概括説明すると、相手動作確認手段となるステップ306aは、第二の車載電子制御装置100bに対して電源スイッチ閉路信号が供給されたことをシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して確認して、第一の車載電子制御装置100aが正常運転動作を開始する手段となっている。
ステップブロック308aは、第一の入出力制御手段となるものであり、第一の停車判定手段となるステップ311aは、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段となっている。
退避許可指令手段となるステップ313aは、第一の車載電子制御装置100aに接続された電源スイッチ102が開路したことによって、第一の車載電子制御装置100aから第二の車載電子制御装置100bに対して図4により後述する第二の退避処理手段による退避動作の実行を許可する手段となっている。
第一の退避処理手段となるステップブロク314aは、電源スイッチ102が開路されたことに伴って第一のマイクロプロセッサ120aを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ121aに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリ123aに格納する第一の情報退避処理、又は第一のマイクロプロセッサ120aによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
退避完了受信確認手段となるステップ316aは、図4で後述する第二の退避処理手段によって第二のマイクロプロセッサ120bが退避処理動作を完了したときに作用して、第二のマイクロプロセッサ120bが退避完了状態をシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して報告送信すると共に、第一のマイクロプロセッサ120aがこれを受信確認する手段となっている。
第一の強制停止手段となるステップ319aは、第一の車載電子制御装置100aが第二の車載電子制御装置100bに対して退避許可指令を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置100aが第二の車載電子制御装置100bから返信される退避完了確認信号を受信できないときに作用して、第一のマイクロプロセッサ120aの制御出力を停止すると共に、第一のウォッチドッグタイマ112aに供給されるウォッチドッグ信号WDの発生を停止して、電源リレー103を消勢する手段となっている。
第一の惰行運転手段となるステップブロック326aは、電源スイッチ102が開路されてから第一の停車判定手段311aが停車状態を検出するまでの期間において作用して、エンジンの点火コイル、又は燃料噴射用電磁弁等のエンジン駆動機器の動作は停止した状態で、少なくとも電源リレー103の動作状態を維持する手段となっている。
次に、図1、図2に示すように構成された装置における第二のマイクロプロセッサ120bに関する付勢制御の動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。図4において、ステップ300で電源スイッチ102が閉路されると、逆流素子ダイオード134aと限流抵抗134bを介してトランジスタ132aのゲート端子に駆動開始指令信号DRSが印加され、トランジスタ132aが導通することによって電磁コイル103aが付勢され、ステップ301によって電源リレー103の第一及び第二の出力接点103b、103cが閉路する。
続くステップ302では、制御電源回路110b、110bが安定化制御電圧Vccを発生し、その結果として前述のとおり第一のマイクロプロセッサ120aが動作を開始すると共に、図4で示すステップ302bによって第二のマイクロプロセッサ120bが動作を開始する。ステップ302bは、第二のマイクロプロセッサ120bの制御動作の中で、電源リレー103の付勢制御動作に関連した制御フローの動作開始ステップとなるものであり、ステップ302bが活性化されると以下に説明する各ステップが順次実行され、やがて動作終了ステップ330bに達するとその時点で待機状態となり、第二のマイクロプロセッサ120bは、他の制御動作を実行してから略定期的に再度動作開始ステップ302bが活性化されるように構成されている。
ステップ302bに続いて実行されるステップ303bでは、第二のマイクロプロセッサ120bの制御出力が発生可能な状態となり、所定周波数以上のパルス列信号であるウォッチドッグ信号WDが発生開始する。
ステップ303bに続いて実行されるステップ304bでは、ステップ300で閉路された電源スイッチ102が依然として閉路されているかどうかを起動信号SWの論理レベルによって判定し、閉路状態(論理レベル「L」)であればステップ305bへ移行し、開路状態(論理レベル「H」)であればステップ313bへ移行する。ステップ305bでは、図3のステップ305aにおいて第一のマイクロプロセッサ120aが送信した電源投入確認質問を受信したかどうかを判定し、確認質問が得られなければ図示しないタイムアウト判定用タイマを起動してステップ307bへ移行し、所定時間内に確認質問が得られたらステップ306bへ移行して、第一のマイクロプロセッサ120aに対して受信確認の返信を行なってからステップブロック308bへ移行するようになっている。
ステップ307bでは、タイムアウトでなければステップ305bへ復帰して確認質問を待ち、所定時間を経過しても確認質問が得られないときにはステップ309bへ移行する。ステップブロック308bでは、第二の入出力制御プログラムが実行されてから動作終了ステップ330bへ移行する。ステップ309bでは、通信異常又は第二のマイクロプロセッサ120bのみに起動信号SWが与えられている異常状態であることを警報報知してからステップ311bへ移行する。
ステップ313bでは、図3のステップ313aで第一のマイクロプロセッサ120aが送信する退避許可指令を受信したかどうかを判定し、受信すればステップブロック314bへ移行し、受信していなければステップ312へ移行する。ステップ312では、ステップ304bが電源スイッチ102の開路判定を行って以降の時間が所定時間を超過したかどうかを判定し、時間超過でなければ動作終了ステップ330bへ移行して、ステップ302b、303b、304b、313b、312、330bを循環しながら繰り返して計時し、ステップ312がタイムアウト判定を行うとステップ311bへ移行する。
続くステップ311bでは、図示しない車速センサのパルス間隔を測定して車両停止したかどうかの判定が行われ、停車状態であればステップブロック324へ移行し、惰行状態であればステップブロック326bへ移行するように動作する。ステップブロク314bでは、揮発性RAMメモリ121bに格納されていた学習データ、或いは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリ123bに格納する第二の情報退避処理、或いは第二のマイクロプロセッサ120bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理を実行する。
続くステップ315bでは、ステップブロック314bによる第二の退避処理が完了したかどうかを判定し、未完了であればステップブロック314bへ復帰し、完了すればステップ316bへ移行するように動作する。
ステップブロク324では、第二のマイクロプロセッサ120bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理が実行され、第二の不揮発データメモリ123bに対する第二の情報退避処理は実行されないようになっている。
続くステップ325では、ステップブロック324による限定退避処理が完了したかどうかを判定し、未完了であればステップブロック324へ復帰し、完了すればステップ316bへ移行するようになっている。ステップ316bでは、第一のマイクロプロセッサ120aに対して退避完了報告を送信し、続く工程317bでは、図3のステップ317aで送信された確認信号を受信したかどうかを判定し、受信すればステップ318bへ移行する。
ステップ318bでは、第二のマイクロプロセッサ120bによる全ての制御出力を停止するが、ウォッチドッグ信号WDは継続発生するように構成されている。ステップ317bの判定が確認信号の未受信であれば、ステップ319b移行してタイムアウト判定を行い、所定時間以内であればステップ316bへ復帰して退避完了報告とその確認返信の受信を待ち、所定時間を超過しても確認返信を受信できないときにはステップ318bへ移行する。
ステップブロック326bでは、第二の惰行運転制御が開始し、ステップ302b、303b、304b、313b、312、311b、326b、330bを循環しながら車両停止を待つ状態となり、ステップブロック326bにおける惰行運転制御としては変速段の現状維持又は3速固定モードが選択される。
以上で詳述した制御動作を概括説明すると、ステップブロック308bは第二の入出力制御手段となるものであり、第二の停車判定手段となるステップ311bは車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段となっている。
経過時間判定手段となるステップ312は、第二の車載電子制御装置100bに接続された電源スイッチ102が開路した時点から起算して、退避許可指令手段313aによる退避許可指令を受信するまでの時間が所定時間以内であったときに正常判定を行い、所定時間を超過していたときに異常判定を行う手段となっている。
退避遅延手段となるステップ313bは、退避許可指令手段313aによる退避許可が得られるまでは第二の退避処理手段314bの実行を停止する手段であって、経過時間判定手段312が異常判定であったときには少なくとも第二の退避処理手段314bの中で第二の情報退避処理の実行を停止するようになっている。
第二の退避処理手段となるステップブロク314bは、電源スイッチ102が開路されたことに伴って第二のマイクロプロセッサ120bを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ121bに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリ123bに格納する第二の情報退避処理、又は第二のマイクロプロセッサ120bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
退避完了報告送信手段となるステップ316bは、第二の退避処理手段314bによって第二のマイクロプロセッサ120bが退避処理動作を完了したときに作用して、第二のマイクロプロセッサ120bが退避完了状態をシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して報告送信する手段となっている。
第二の強制停止手段となるステップ319bは、第二の車載電子制御装置100bが第一の車載電子制御装置100aに対して退避完了報告を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置100aによる電源リレー103の消勢が実行されないときに作用して、第二のマイクロプロセッサ120bが発生するウォッチドッグ信号WDを継続発生しながらその他の制御出力を停止する手段となっている。
限定退避手段となるステップブロック324は、経過時間判定手段312が異常判定であって、しかも第二の停車判定手段311bが停車判定を行ったときに作用して、第二の退避処理手段314bの中で第二の原点復帰処理の実行を許可する手段となっている。
第二の惰行運転手段となるステップブロック326bは、経過時間判定手段312が異常判定であって、しかも第二の停車判定手段311bが停車判定を行うまでの期間に作用して、少なくとも第二の退避処理手段314bの実行と退避完了報告の送信を禁止する手段となっている。
(3)構成の概要と特徴
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置の給電制御回路は、電源スイッチ102に応動する電源リレー103の出力接点103dを介して車載バッテリ101から給電される複数の車載電子制御装置100a、100bに対する給電制御回路であって、上記複数の車載電子制御装置は、第一の入力センサ群105a、106aの動作状態と第一の不揮発プログラムメモリ122aの内容に応動して第一の電気負荷群107aを制御する第一のマイクロプロセッサ120aを備えた第一の車載電子制御装置100aと、第二の入力センサ群105b、106bの動作状態と第二の不揮発プログラムメモリ122bの内容に応動して第二の電気負荷群107bを制御する第二のマイクロプロセッサ120bを備えた第二の車載電子制御装置100bとによって構成されている。
上記第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bは、相互に接続されたシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを包含していて、上記第一の車載電子制御装置100aは、上記電源リレー103を駆動する付勢制御回路130を備え、上記第一のプログラムメモリ122aは、第一の入出力制御手段308aとなるプログラムに加えて第一の退避処理手段314aと退避完了受信確認手段316aとなるプログラムを包含し、上記第二のプログラムメモリ122bは、第二の入出力制御手段308bとなるプログラムに加えて第二の退避処理手段314bと退避完了報告送信手段316bとなるプログラムを包含している。
上記電源リレー103は、上記付勢制御回路130によって電磁コイル103aが付勢されたときに、出力接点103dが閉路して上記第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bに対する給電回路を閉成して第一及び第二のマイクロプロセッサ120a、120bの動作を開始するものである。上記付勢制御回路130は、上記電源スイッチ102が閉路したことによって上記電磁コイル103aを付勢する駆動開始指令信号DRSと、動作開始した上記第一のマイクロプロセッサ120aの発生出力に応動する自己保持指令信号KPRとの論理和回路によって構成されている。
上記第一の退避処理手段314aは、上記電源スイッチ102が開路されたことに伴って上記第一のマイクロプロセッサ120aを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ121aに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリ123aに格納する第一の情報退避処理、又は上記第一のマイクロプロセッサ120aによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
上記第二の退避処理手段314bは、上記電源スイッチ102が開路されたことに伴って上記第二のマイクロプロセッサ120bを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ121bに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリ123bに格納する第二の情報退避処理、又は上記第二のマイクロプロセッサ120bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
上記退避完了報告送信手段316bと退避完了受信確認手段316aとは、上記第二の退避処理手段314bによって第二のマイクロプロセッサ120bが退避処理動作を完了したときに作用して、上記第二のマイクロプロセッサ120bが退避完了状態を上記シリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して報告送信すると共に、上記第一のマイクロプロセッサ120aが受信確認する手段となっている。
なお、上記付勢制御回路130は上記第一の退避処理手段314aによって第一のマイクロプロセッサ120aが退避処理動作を完了すると共に、上記退避完了受信確認手段316aによって第二の退避処理動作の完了状態を確認したことによって上記電磁コイル103aに対する自己保持動作を停止するものであって、電源リレー103の動作状態が第一のマイクロプロセッサ120aによって統括管理されるように構成されている。
上記給電制御回路は、更に第一及び第二の負荷リレーを備えている。上記第一の負荷リレー108は、上記第一のマイクロプロセッサ120aの制御出力DR1によって駆動制御される電磁コイル108aと、該電磁コイル108aが付勢されたときに閉路して、上記第一の電気負荷群107aの中の第一の特定電気負荷109aを上記車載バッテリ101に給電接続する出力接点108bとを有している。
上記第二の負荷リレー118は、上記第二のマイクロプロセッサ120bの制御出力DR1によって駆動制御される電磁コイル118aと、該電磁コイル118aが付勢されたときに閉路して、上記第二の電気負荷群107bの中の第二の特定電気負荷109bを上記車載バッテリ101に給電接続する出力接点118bとを有し、上記第一及び第二の特定電気負荷109a、109bに対する給電電流は、上記電源リレー103の出力接点103dを経由しないバイパス回路を介して給電される。
従って、電源リレー103の出力接点の電流負担を軽減することができるので、電源リレー103の共用化を図って一個の出力接点103dを有する一個の電源リレー103によって第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bに給電を行うこともできる特徴がある。
上記電源リレー103は、第一及び第二の出力接点103b、103cを備えると共に、該第一及び第二の出力接点103b、103cを閉路駆動するための共通の電磁コイル103aを備えていて、上記第一の出力接点103bは、上記第一の車載電子制御装置100aに対する給電回路に設けられ、上記第二の出力接点103cは、上記第二の車載電子制御装置100bに対する給電回路に設けられ、上記共通の電磁コイル103aは、第一の車載電子制御装置100aに設けられた上記付勢制御回路130によって統括制御されるよう構成されている。
従って、たとえ負荷リレー108、118を併用したとしても、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bに対する給電電流の合計値が比較的大きな値となる用途において電源リレー103の出力接点の電流分担を軽減することができる特徴がある。
上記第一の車載電子制御装置100aは、更に上記第一のマイクロプロセッサ120aの暴走監視を行う第一のウォッチドッグタイマ112aを備えている。上記第一のウォッチドッグタイマ112aは、上記第一のマイクロプロセッサ120aが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WDの発生間隔が異常であるときに、リセットパルス
信号RSTを発生して上記第一のマイクロプロセッサ120aを初期化再起動するものであると共に、上記ウォッチドッグ信号WDの発生間隔が正常であるときには上記付勢制御回路130に対して自己保持指令信号KPRを発生して、上記電源リレー103の動作状態を維持するように構成されている。
従って、第一のマイクロプロセッサ120aの暴走監視用のウォッチドッグ信号WDを利用して自己保持指令信号KPRが生成しているので、第一のマイクロプロセッサ120aの制御出力点数を増加させないで電源リレー103の自己保持動作が行える特徴がある。
上記第一の入力センサ群105a、106aの中の一部の入力センサは、上記第二の入力センサ群105b、106bの一部として共用されるか、少なくとも上記シリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して上記第二のマイクロプロセッサ120bに入力されるものを包含している。
上記第二の入力センサ群105b、106bの中の一部の入力センサは、上記第一の入力センサ群105a、106aの一部として共用されるか、少なくとも上記シリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して上記第一のマイクロプロセッサ120aに入力されるものを包含している。
従って、共用される入力センサに関して第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの入力端子数が削減され、全体として小形、安価となる特徴がある。
上記付勢制御回路130は、更に上記電源リレー103の電磁コイル103aを付勢制御するNチャンネル電界効果形のトランジスタ132aと過電流保護回路137と過電圧抑制回路136とを備えている。上記過電流保護回路137は、上記トランジスタ132aの通電電流が過大であるときに作用してゲート印加電圧を抑止する比較回路によって構成されている。上記過電圧抑制回路136は、上記トランジスタ132aのゲート端子に印加される駆動電圧を抑制する定電圧ダイオードによって構成され、上記ゲート端子には上記車載バッテリ101から電源スイッチ102と限流抵抗134bを介して駆動開始指令信号DRSが供給されるように構成されている。
従って、電源リレー103の付勢制御回路130を単一化して全体として小形、安価な構成にしたうえで、過電流、過電圧保護機能を付加することによって、経済的でしかも電源回路の安全性を向上することができる特徴がある。
上記第一の車載電子制御装置100aは、エンジン制御装置であり、上記第二の車載電子制御装置100bは、変速機制御装置となっている。従って、車両の駆動制御を行ううえで相互に関連の深いエンジン制御装置と変速機制御装置とを分割構成し、電源リレー103の共用化を図って相互に連携しながら全体制御を行うことができる特徴がある。
上記電源スイッチ102の開閉信号は、上記第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bに対して直接入力されていると共に、上記第一の車載電子制御装置100aは更に相手動作確認手段306aを備えている。上記相手動作確認手段306aは、第二の車載電子制御装置100bに対して電源スイッチ閉路信号が供給されたことを上記シリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して確認して、第一の車載電子制御装置100aが正常運転動作を開始する手段となっている。
従って、第一及び第二の車載電子制御装置100a、100bの運転をそれぞれに接続された電源スイッチ102が閉路したことによって開始すると共に、第二の車載電子制御装置100bに対する電源スイッチ信号が入力されていないときには、第一の車載電子制御装置100aによって異常報知することができる特徴がある。
上記第一の車載電子制御装置100aは、更に退避許可指令手段313aを備えると共に、上記第二の車載電子制御装置100bは、経過時間判定手段312と退避遅延手段313bとを備えている。上記退避許可指令手段313aは、上記第一の車載電子制御装置100aに接続された電源スイッチ102が開路したことによって第一の車載電子制御装置100aから第二の車載電子制御装置100bに対して上記第二の退避処理手段314bによる退避動作の実行を許可する手段である。
上記経過時間判定手段312は、上記第二の車載電子制御装置100bに接続された電源スイッチ102が開路した時点から起算して上記退避許可指令手段313aによる退避許可指令を受信するまでの時間が、所定時間以内であったときに正常判定を行い、所定時間を超過していたときに異常判定を行う手段である。
上記退避遅延手段313bは、上記退避許可手段313aによる退避許可が得られるまでは上記第二の退避処理手段314bの実行を停止する手段であって、上記経過時間判定手段312が異常判定であったときには、少なくとも上記第二の退避処理手段314bの中で第二の情報退避処理の実行を停止するように構成されている。
従って、第一の車載電子制御装置100aが退避動作を開始して、退避許可指令を発生しなければ、第二の車載電子制御装置100bが先行して退避動作を開始することがなく、万一第二の車載電子制御装置100bに対する電源スイッチ信号のみが開路状態となって第二の車載電子制御装置100bが運転できない状態であるときには不用意な退避処理が行われないようにすることができる特徴がある。
上記第一の車載電子制御装置100aは、更に第一の停車判定手段311aと第一の惰行運転手段326aとを備えている。上記第一の停車判定手段311aは、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段であって、上記第一の退避処理手段314aと退避許可指令手段313aは上記第一の車載電子制御装置100aに接続された電源スイッチ102が開路されたことと、上記第一の停車判定手段311aが停車判定を行ったことが両立したことによって実行されるものである。
上記第一の惰行運転手段326aは、上記電源スイッチ102が開路されてから上記第一の停車判定手段311aが停車状態を検出するまでの期間において作用して、エンジンの点火コイル又は燃料噴射用電磁弁等のエンジン駆動機器の動作は停止した状態で、少なくとも上記電源リレー103の動作状態を維持する手段となっている。従って、停車完了するまでは不用意に電源リレー103が消勢されたり、退避動作が実行されず、惰行運転を行うことができる特徴がある。
上記第二の車載電子制御装置100bは、更に第二の停車判定手段311bと第二の惰行運転手段326bと限定退避手段324とを備えている。上記第二の停車判定手段311bは、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段である。上記第二の惰行運転手段326bは、上記経過時間判定手段312が異常判定であって、しかも上記第二の停車判定手段311bが停車判定を行うまでの期間に作用して、少なくとも上記第二の退避処理手段314bの実行と退避完了報告の送信を禁止する手段である。
上記限定退避手段324は、上記経過時間判定手段312が異常判定であって、しかも上記第二の停車判定手段311bが停車判定を行ったときに作用して、上記第二の退避処理手段314bの中で第二の原点復帰処理の実行を許可する手段となっている。従って、第二の車載電子制御装置100bに対する電源スイッチ回路の異常によって第二
の車載電子制御装置100bの動作を停止する場合に、車両停止するまでは惰行運転を行い、車両停止を待ってから原点復帰動作を行った後に第二の車載電子制御装置100bの運転停止を行うことができる特徴がある。
上記第一の車載電子制御装置100aは、更に第一の強制停止手段319aを備えていると共に、上記第一のマイクロプロセッサ120aの暴走監視を行う第一のウォッチドッグタイマ112aを備えている。上記第一のウォッチドッグタイマ112aは、上記第一のマイクロプロセッサ120aが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WDの発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号RSTを発生して、上記第一のマイクロプロセッサ120aを初期化再起動するものである。
上記第一の強制停止手段319aは、第一の車載電子制御装置100aが第二の車載電子制御装置100bに対して退避許可指令を送信してから所定時間を経過しても、第一の車載電子制御装置100aが第二の車載電子制御装置100bから返信される退避完了確認信号を受信できないときに作用して、第一のマイクロプロセッサ120aの制御出力を停止すると共に、上記第一のウォッチドッグタイマ112aに供給されるウォッチドッグ信号の発生を停止して上記電源リレー103を消勢する手段となっている。
従って、第二の車載電子制御装置100bに接続された電源スイッチ回路が異常閉路して、第一の車載電子制御装置100aが運転停止しようとしているにも関わらず、第二の車載電子制御装置100bが退避動作を行わないで運転続行しているような場合に、第一の車載電子制御装置100aによって強制的に電源リレー103の遮断を行うことができる特徴がある。
上記第二の車載電子制御装置100bは、更に第二の強制停止手段319bを備えていると共に、上記第二のマイクロプロセッサ120bの暴走監視を行う第二のウォッチドッグタイマ112bを備えている。上記第二のウォッチドッグタイマ112bは、上記第二のマイクロプロセッサ120bが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WDの発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号RSTを発生して、上記第二のマイクロプロセッサ120bを初期化再起動するものである。
上記第二の強制停止手段319bは、第二の車載電子制御装置100bが第一の車載電子制御装置100aに対して退避完了報告を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置100aによる上記電源リレー103の消勢が実行されないときに作用して、第二のマイクロプロセッサ120bが発生するウォッチドッグ信号WDを継続発生しながらその他の制御出力を停止する手段であり、上記第二のウォッチドッグタイマ112bは、強制停止後に第二のマイクロプロセッサ120bに対するリセットパルス信号RSTを発生しないように構成されている。
従って、電源リレー103の動作状態において第二のマイクロプロセッサ120bが動作停止しても、ウォッチドッグ信号WDが継続しているので、第二のウォッチドッグタイマ112bが第二のマイクロプロセッサ120bを初期化、再起動することがない特徴がある。特に、第一の車載電子制御装置100aには電源スイッチ102の閉路信号が持続供給されていて運転状態のままであるのに対し、第二の車載電子制御装置100bの電源スイッチ回路の異常によって第二の車載電子制御装置100bが停止状態にある場合に、第二のマイクロプロセッサ100bが起動、停止を繰り返す異常状態が発生しないようにすることができる特徴がある。
実施の形態2
(1)構成の詳細な説明
以下この発明の実施の形態2に係る車載電子制御装置の給電制御回路について詳細に説明する。図5は、その主要部の回路図を示す。以下の説明では、図1に示した実施の形態1との相違点を中心にして説明する。図5において、第一の車載電子制御装置200aは、後述の第一のマイクロプロセッサ220aを主体として動作し、図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる給電回路と接続されるように構成されている。
同様に、第二の車載電子制御装置200bは、後述の第二のマイクロプロセッサ220bを主体として動作し、図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる給電回路と接続されるように構成されている。車載バッテリ101は、例えばDC12[V]の直流電圧を発生すると共に、キースイッチ等の電源スイッチ102を介して第一の車載電子制御装置200aの起動信号端子Vsに接続されている。
電源リレー114は、第一の電磁コイル114aと第一の出力接点114bによって構成されており、第一の出力接点114bは、車載バッテリ101と第一の車載電子制御装置200aの電源入力端子Vb間に接続されている。電源リレー115は、第一の電磁コイル114aと並列接続された第二の電磁コイル115aと第二の出力接点115bによって構成されており、第二の出力接点115bは、車載バッテリ101と第二
の車載電子制御装置200bの電源入力端子Vb間に接続されている。
第一及び第二の電磁コイル114a、115aは、電源スイッチ102が閉路すると直ちに付勢され、電源スイッチ102が開路すると第一の車載電子制御装置200aによる自己保持指令信号が停止するまで動作状態を持続するよう構成されている。車載バッテリ101は、第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bの保持電源端子BATにも直接接続されており、第一及び第二の出力接点114b、115bが開路しても後述のRAMメモリ221a、221bに対する記憶保持用の微小電力を供給するように構成されている。
主幹電源線104aは、車載バッテリ101の正側端子と保持電源端子BAT間を接続する電源線であり、信号電源線104bは、電源スイッチ102と起動信号端子Vs間を接続する電源線であり、第1電源線104cは、第一の出力接点114bと第一の車載電子制御装置200aの電源入力端子Vb間を接続する電源線であり、第2電源線104dは、第二の出力接点115bと第二の車載電子制御装置200bの電源入力端子Vb間を接続する電源線である。
次に、第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bの内部の構成として、制御電源回路110a、110bは、電源入力端子Vbから給電されて、例えばDC5[V]の安定化制御電圧Vccを生成して、第一及び第二のマイクロプロセッサ220a、220bに給電したり、保持電源端子BATから給電されて例えばDC2.7[V]のバックアップ用保持電圧SLPを生成してRAMメモリ221a、221bの記憶保持を行うように構成されている。
なお、制御電源回路110a、110bは、電源入力端子Vbから給電されて、図示しない例えばDC3.3[V]の安定化制御電圧Vmemを生成して、後述の各種メモリに給電するように構成されている。
レベル変換素子111は、電源スイッチ102が閉路したことによって論理レベル「L」となる起動信号SWを発生して第一のマイクロプロセッサ220aに入力する。第一及び第二のウォッチドッグタイマ112a、112bは、第一及び第二のマイクロプロセッサ220a、220bが発生するウォッチドッグ信号WDの信号幅が異常であるときにリセットパルス信号RSTを発生して、第一及び第二のマイクロプロセッサ220a、220bを初期化、再起動する暴走監視回路となっている。
シリアル通信用インタフェース回路113a、113bは、相互にシリアル接続された一対の直並列変換器によって構成され、シリアル通信用インタフェース回路113aは、第一のマイクロプロセッサ220aに対してバス接続され、シリアル通信用インタフェース回路113bは、第二のマイクロプロセッサ220bに対してバス接続されている。第一及び第二のマイクロプロセッサ220a、220bは、演算処理用のRAMメモリ221a、221b、フラッシュメモリによる第一及び第二の不揮発プログラムメモリ222a、222b、EEPROMメモリによる第一及び第二の不揮発データメモリ223a、223bと協働して図6に示す入出力の制御を行うように構成されている。
なお、第一及び第二の不揮発データメモリ223a、223bは、EEPROMメモリに代わって、電気的に一括消去が可能なフラッシュメモリである第一及び第二の不揮発プログラムメモリ222a、222bの一部の分割領域を使用することも可能である。
付勢制御回路230は、第一の車載電子制御装置200a側に設けられており、その内部構成は図1の付勢制御回路130と同じ構成となっている。但し、付勢制御回路230に対する自己保持指令信号DR2は、第一のマイクロプロセッサ220aが発生する出力信号の一つとなっている。また、トランジスタ132aは、並列接続された第一及び第二の電磁コイル114a、115aを同時に付勢制御する。
次に、図5に示す給電制御回路における入出力回路について、図6に基づいて説明する。図6において、第一の車載電子制御装置200aには、第一の入力センサ群となるスイッチセンサ105aやアナログセンサ106aが接続されると共に、第1電源線104cから給電される第一の電気負荷群107aや第一の負荷リレー108の出力接点108bを介して車載バッテリ101から給電される第一の特定電気負荷109aが接続されている。
デジタル入力インタフェース回路125aは、第一のマイクロプロセッサ220aのデジタル入力ポートDIとスイッチセンサ105aとの間に接続されている。アナログ入力インタフェース回路126aは、第一のマイクロプロセッサ220aのアナログ入
力ポートAIとアナログセンサ106aとの間に接続され、第一のマイクロプロセッサ220aに内蔵された第一の多チャンネルAD変換器224aに入力されている。
図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路127aは、第一のマイクロプロセッサ220aの出力ポートDO1と第一の電気負荷群107aの負側端子との間に接続されている。駆動トランジスタ128aは、第一のマイクロプロセッサ220aの制御出力である負荷電源投入指令信号DR1に応動して、第一の負荷リレー108の電磁コイル108aを付勢し、出力接点108bは、第3電源線104eを介して第一の特定電気負荷109aに給電するように構成されている。
図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路129aは、第一のマイクロプロセッサ220aの出力ポートDO2と第一の特定電気負荷109aの負側端子との間に接続されている。第二の車載電子制御装置200bには、第二の入力センサ群となるスイッチセンサ105bやアナログセンサ106bが接続されると共に、第2電源線104dから給電される第二の電気負荷群107bや第二の負荷リレー118の出力接点118bを介して車載バッテリ101から給電される第二の特定電気負荷109bが接続されている。
デジタル入力インタフェース回路125bは、第二のマイクロプロセッサ220bのデジタル入力ポートDIとスイッチセンサ105bとの間に接続されている。アナログ入力インタフェース回路126bは、第二のマイクロプロセッサ220bのアナログ入力ポートAIとアナログセンサ106bとの間に接続され、第二のマイクロプロセッサ220bに内蔵された第二の多チャンネルAD変換器224bに入力されている。
図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路127bは、第二のマイクロプロセッサ220bの出力ポートDO1と第二の電気負荷群107bの負側端子との間に接続されている。駆動トランジスタ128bは、第二のマイクロプロセッサ220bの制御出力である負荷電源投入指令信号DR1に応動して、第二の負荷リレー118の電磁コイル118aを付勢し、出力接点118bは、第4電源線104fを介して第二の特定電気負荷109bに給電するように構成されている。図示しないパワートランジスタによって構成された出力インタフェース回路129bは、第二のマイクロプロセッサ220bの出力ポートDO2と第二の特定電気負荷109bの負側端子との間に接続されている。
(2)動作の詳細な説明
図5、図6に示すように構成された第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bにおいて、それぞれの車載電子制御装置の出荷調整段階において図示しない外部ツールから第一及び第二の不揮発プログラムメモリ222a、222bに対して制御プログラムや制御定数が書込みされる。
第一の不揮発プログラムメモリ222aには、第一の車載電子制御装置200aとしての本来機能である第一の入出力制御手段となるプログラムと、図7のフローチャートに示す第一及び第二の電磁コイル114a、115aの付勢制御プログラムが格納される。第二の不揮発プログラムメモリ222bには、第二の車載電子制御装置200bとしての本来機能である第二の入出力制御手段となるプログラムと、図8に示すフローチャートで示した第一及び第二の電磁コイル114a、115aの付勢制御プログラムが格納される。
プログラムメモリに対する書込みが完了した第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bを、図5、図6に示すように接続して電源スイッチ102を閉路すると、付勢制御回路230に対して駆動開始指令信号DRSが供給され、トランジスタ132aが導通することによって第一及び第二の電磁コイル114a、115aが付勢され、電源リレー114、115の第一及び第二の出力接点114b、115bが閉路する。
その結果、制御電源回路110a、110bが安定化制御電圧Vccを発生して第一及び第二のマイクロプロセッサ220a、220bが起動すると共に、レベル変換素子111を介して起動信号SWが第一のマイクロプロセッサ220aに入力され、第一のマイクロプロセッサ220aは第一の入出力制御手段となる制御プログラムによって入出力制御を実行する。同様に、後述する運転開始指令が第二のマイクロプロセッサ220bに送信されることによって、第二のマイクロプロセッサ220bは第二の入出力制御手段となる制御プログラムに基づいた入出力制御を実行する。
第一の車載電子制御装置200aは、第一の入力センサ群であるスイッチセンサ105aのON、OFFの状態と、アナログセンサ106aの信号レベルと、第一の不揮発プログラムメモリ222aに格納された制御プログラムや制御定数に基づいて、第一の電気負荷群107aや第一の特定電気負荷109aの駆動制御を行う。第一の車載電子制御装置200aの運転中に学習記憶された制御定数や異常履歴情報等は、RAMメモリ221aに一次保存されている。
第二の車載電子制御装置200bは、第二の入力センサ群であるスイッチセンサ105bのON、OFFの状態と、アナログセンサ106bの信号レベルと、第二の不揮発プログラムメモリ222bに格納された制御プログラムや制御定数に基づいて、第二の電気負荷群107bや第二の特定電気負荷109bの駆動制御を行う。第二の車載電子制御装置200bの運転中に学習記憶された制御定数や異常履歴情報等は、RAMメモリ221bに一次保存されている。
なお、第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bの入出力制御では、シリアル通信用インタフェース回路113a、113bによる通信情報や第一及び第二の不揮発データメモリ223a、223bの内容も参照した制御が行われるように構成されている。
電源スイッチ102が開路すると、第一のマイクロプロセッサ220aに入力されていた起動信号SWが解除されることによって、第一のマイクロプロセッサ220aは入出力制御を停止し、RAMメモリ221aに書込みされていた学習情報や異常履歴情報を第一の不揮発データメモリ223aに格納保存したり、一部の電気負荷によって駆動されているアクチェータの原点復帰を行うなどの退避動作が行われる。
同様に、後述する運転停止指令が第二のマイクロプロセッサ220bに送信されることによって、第二のマイクロプロセッサ220bは入出力制御を停止し、RAMメモリ221bに書込みされていた学習情報や異常履歴情報を第二の不揮発データメモリ223bに格納保存したり、一部の電気負荷によって駆動されているアクチェータの原点復帰を行うなどの退避動作が行われる。第二の車載電子制御装置200bは、第二の退避処理手段によって第二の車載電子制御装置200b自体の退避処理を行うと共に、退避完了報告手段によって第一の車載電子制御装置200aに対して退避完了を報告送信する。
第一の車載電子制御装置200aは、第一の退避処理手段によって第一の車載電子制御装置200a自体の退避処理を行うと共に、第二の車載電子制御装置200bから送信された退避完了報告を受信したことによって全ての制御動作を停止し、自己保持指令信号DR2も停止して、トランジスタ132aが不導通になることによって電源リレー103が消勢される。その結果、第一及び第二の出力接点114b、115bが開路して、第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bに対する給電が停止されることになる。
次に、図5、図6に示すように構成された車載電子制御装置における第一のマイクロプロセッサ220aに関する付勢制御の動作を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。図7において、ステップ700で電源スイッチ102が閉路されると、逆流素子ダイオード134aと限流抵抗134bを介してトランジスタ132aのゲート端子に駆動開始指令信号DRSが印加され、トランジスタ132aが導通することによって第一及び第二の電磁コイル114a、115aが付勢され、ステップ701によって電源リレー114、115の第一及び第二の出力接点114b、115bが閉路する。
続くステップ702では制御電源回路110a、110bが安定化制御電圧Vccを発生し、その結果としてステップ702aによって第一のマイクロプロセッサ220aが動作を開始すると共に、図8により後述するステップ702bによって第二のマイクロプロセッサ220bが動作を開始する。ステップ702aは、第一のマイクロプロセッサ220aの制御動作の中で、電源リレー114、115の付勢制御動作に関連した制御フローの動作開始ステップとなるものであり、ステップ702aが活性化されると、以下に説明する各ステップが順次実行され、やがて動作終了ステップ730aに達するとその時点で待機状態となり、第一のマイクロプロセッサ220aは、他の制御動作を実行してから略定期的に再度動作開始ステップ702aが活性化されるように構成されている。
ステップ702aに続いて実行されるステップ703aでは、第一のマイクロプロセッサ220aの制御出力が発生可能な状態となり、所定周波数以上のパルス列信号であるウォッチドッグ信号WDを発生すると共に、自己保持指令信号DR2を発生してステップ703によって電源リレー114、115の自己保持動作が開始する。
ステップ703aに続いて実行されるステップ704aでは、ステップ700で閉路された電源スイッチ102が依然として閉路されているかどうかを起動信号SWの論理レベルによって判定し、閉路状態(論理レベル「L」)であればステップ705aへ移行し、開路状態(論理レベル「H」)であればステップ710へ移行する。ステップ705aでは、第二のマイクロプロセッサ220bに対して運転開始指令を送信し、続く工程706aでは、図8のステップ706bによる確認返信を受信したかどうかを判定し、確認返信が得られなければ図示しないタイムアウト判定用タイマを起動してステップ707aへ移行し、所定時間内に確認返信が得られたらステップブロック708aへ移行する。
ステップ707aでは、タイムアウトでなければステップ705aへ復帰して、再度運転開始指令を送信してから確認返信を待ち、所定時間を経過しても確認返信が得られないときにはステップブロック709aへ移行する。ステップブロック708aでは、第一の入出力制御プログラムが実行されてから動作終了ステップ730aへ移行する。ステップブロック709aでは、通信異常であることを警報報知すると共に、異常時の入出力制御プログラムが実行されてから動作終了ステップ730aへ移行する。
なお、ステップブロック709aにおける異常時の入出力制御は、ステップブロック708aにおける第一の入出力制御と略同等の内容であるが、スロットル弁開度が抑制されることによって最大エンジン回転速度や最大車速が控えめに制限されるように構成されている。
ステップ710では、ステップ704aによって電源スイッチ102が開路されたと判定して点火コイルや燃料噴射用電磁弁に対する駆動を停止するが、電源スイッチ102が開路されていると図示しない外部回路によっても点火コイルや燃料噴射用電磁弁に対する給電は停止されている。続くステップ720aでは、第二のマイクロプロセッサ220bに対して運転停止指令を送信する。
続くステップ711aでは、図示しない車速センサのパルス間隔を測定して車両停止したかどうかの判定が行われ、停車状態であればステップ713aへ移行し、惰行状態であればステップブロック726aへ移行するように動作する。ステップ713aでは、第二のマイクロプロセッサ220bに対して退避許可指令を送信し、続く工程ブロック714aでは第一の退避処理が実行される。
なお、ステップブロク714aでは、揮発性RAMメモリ221aに格納されていた学習データ、或いは異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリ223aに格納する第一の情報退避処理、或いは第一のマイクロプロセッサ220aによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理を実行する。
続くステップ715aでは、ステップブロック714aによる第一の退避処理が完了したかどうかを判定し、未完了であればステップブロック714aへ復帰し、完了すればステップ716aへ移行する。ステップ716aでは、図8に示すステップ716bで送信された退避完了報告信号を受信したかどうかを判定し、受信すればステップ717aによって受信確認信号を送信してからステップ718aへ移行する。
ステップ718aでは、第一のマイクロプロセッサ220aによる全ての制御出力を停止すると共に、ウォッチドッグ信号WDの発生も停止する。その結果、自己保持指令信号DR2が停止して、ステップ718によって電源リレー114、115の自己保持が解除され、第一及び第二の出力接点114b、115bが開路して第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bに対する給電が停止する。
ステップ716aの判定が退避完了報告の未受信であれば、ステップ719a移行してタイムアウト判定を行い、所定時間以内であれば、ステップ716aへ復帰して退避完了報告の受信を待ち、所定時間を超過しても退避完了報告を受信できないときには、ステップ718aへ移行する。ステップブロック726aでは、第一の惰行運転制御が開始し、ステップ702a、703a、704a、710、720a、711a、726a、730aを循環しながら車両停止を待つ状態となり、ステップブロック726a
における惰行運転制御としては少なくとも電源リレー114、115の自己保持動作を持続して、第二の車載電子制御装置200bが動作可能な状態にしておくように構成さている。
以上で詳述した制御動作を概括説明すると、運転開始指令手段となるステップ705aは電源スイッチ102の閉路に応動してシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して第二の車載電子制御装置200bに送信される指令手段となっている。
ステップブロック708aは、第一の入出力制御手段となるものであり、第一の停車判定手段となるステップ711aは、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段となっている。退避許可指令手段となるステップ713aは、第一の車載電子制御装置200aに接続された電源スイッチ102が開路したことによって第一の車載電子制御装置200aから第二の車載電子制御装置200bに対して図8により後述する第二の退避処理手段による退避動作の実行を許可する手段となっている。
第一の退避処理手段となるステップブロク714aは、電源スイッチ102が開路されたことに伴って第一のマイクロプロセッサ220aを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ221aに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリ223aに格納する第一の情報退避処理、又は第一のマイクロプロセッサ220aによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
退避完了受信確認手段となるステップ716aは、図8により後述する第二の退避処理手段によって第二のマイクロプロセッサ220bが退避処理動作を完了したときに作用して、第二のマイクロプロセッサ220bが退避完了状態をシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して報告送信すると共に、第一のマイクロプロセッサ220aがこれを受信確認する手段となっている。
第一の強制停止手段となるステップ719aは、第一の車載電子制御装置200aが第二の車載電子制御装置200bに対して退避許可指令を送信してから所定時間を経過しても、第一の車載電子制御装置200aが第二の車載電子制御装置200bから返信される退避完了確認信号を受信できないときに作用して、第一のマイクロプロセッサ220aの制御出力を停止すると共に、第一のウォッチドッグタイマ112aに供給されるウォッチドッグ信号WDの発生を停止して、電源リレー103を消勢する手段となっている。
運転停止指令手段となるステップ720aは、電源スイッチ102の開路に応動してシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して第二の車載電子制御装置200bに送信される指令手段となっている。
第一の惰行運転手段となるステップブロック726aは、電源スイッチ102が開路されてから第一の停車判定手段711aが停車状態を検出するまでの期間において作用して、エンジンの点火コイル又は燃料噴射用電磁弁等のエンジン駆動機器の動作は停止した状態で、少なくとも電源リレー114、115の動作状態を維持する手段となっている。
次に、図5、図6に示すように構成された車載電子制御装置における第二のマイクロプロセッサ220bに関する付勢制御の動作を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。図8において、ステップ700で電源スイッチ102が閉路されると、逆流素子ダイオード134aと限流抵抗134bを介してトランジスタ132aのゲート端子に駆動開始指令信号DRSが印加され、トランジスタ132aが導通することによって電磁コイル114a、115aが付勢され、ステップ701によって電源リレー114、115の第一及び第二の出力接点114b、115bが閉路する。
続くステップ702では、制御電源回路110b、110bが安定化制御電圧Vccを発生し、その結果として前述のとおり第一のマイクロプロセッサ220aが動作を開始すると共に、図8により示すステップ702bによって第二のマイクロプロセッサ220bが動作を開始する。ステップ702bは、第二のマイクロプロセッサ220bの制御動作の中で、電源リレー114、115の付勢制御動作に関連した制御フローの動作開始ステップとなる。
ステップ702bが活性化されると、以下に説明する各ステップが順次実行され、やがて動作終了ステップ730bに達すると、その時点で待機状態となり、第二のマイクロプロセッサ220bは、他の制御動作を実行してから略定期的に再度動作開始ステップ702bが活性化される。ステップ702bに続いて実行されるステップ703bでは、第二のマイクロプロセッサ220bの制御出力が発生可能な状態となり、所定周波数以上のパルス列信号であるウォッチドッグ信号WDが発生開始する。
ステップ703bに続いて実行されるステップ723では、後述のステップ721によって運転開始フラグがセットされているかどうかを判定し、セット済であればステップブロック708bへ移行し、未セットであればステップ704bへ移行する。ステップ704bでは、後述のステップ722によって運転停止フラグがセットされているかどうかを判定し、セット済であればステップ713bへ移行し、未セットであればステップ705bへ移行する。
ステップ705bでは、図7のステップ705aにおいて第一のマイクロプロセッサ220aが送信した運転開始指令を受信したかどうかを判定し、開始指令が得られなければ図示しないタイムアウト判定用タイマを起動してステップ707bへ移行し、所定時間内に開始指令が得られたら工程706bへ移行して第一のマイクロプロセッサ220aに対して受信確認の返信を行い、続くステップ721で運転開始フラグをセットしてからステップブロック708bへ移行する。
ステップ707bでは、タイムアウトでなければステップ723へ復帰して開始指令を待ち、所定時間を経過しても開始指令が得られないときにはステップ709bへ移行するようになっている。ステップブロック708bでは、第二の入出力制御プログラムが実行されてからステップ720bへ移行し、ステップ720bでは図7のステップ720aによる運転停止指令を受信したかどうかを判定して、停止指令を受信していなければ動作終了ステップ730bへ移行し、運転停止指令を受信すればステップ722へ移行する。
ステップ722では、ステップ721でセットされていた運転開始フラグをリセットすると共に、運転停止フラグをセットして動作終了ステップ730bへ移行する。ステップ709bでは、通信異常状態であることを警報報知してからステップ711bへ移行する。ステップ713bでは、図7のステップ713aで第一のマイクロプロセッサ220aが送信する退避許可指令を受信したかどうかを判定し、受信すればステップブロック714bへ移行し、受信していなければステップ712へ移行する。
ステップ712では、ステップ704bが運転停止フラグの動作を判定した以降の時間が所定時間を超過したかどうかを判定し、時間超過でなければ動作終了ステップ730bへ移行して、ステップ702b、703b、723、704b、713b、712、730bを循環しながら繰り返して計時し、ステップ712がタイムアウト判定を行うとステップ711bへ移行する。
続くステップ711bでは、図示しない車速センサのパルス間隔を測定して車両停止したかどうかの判定が行われ、停車状態であればステップブロック724へ移行し、惰行状態であればステップブロック726bへ移行する。ステップブロク714bでは、揮発性RAMメモリ221bに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリ223bに格納する第二の情報退避処理、或いは第二のマイクロプロセッサ220bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理を実行するように構成されている。
続くステップ715bでは、ステップブロック714bによる第二の退避処理が完了したかどうかを判定し、未完了であればステップブロック714bへ復帰し、完了すればステップ716bへ移行する。
ステップブロク724では、第二のマイクロプロセッサ220bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理が実行され、第二の不揮発データメモリ223bに対する第二の情報退避処理は実行されないように構成されている。続くステップ725ではステップブロック724による限定退避処理が完了したかどうかを判定し、未完了であればステップブロック724へ復帰し、完了すればステップ716bへ移行する。
ステップ716bでは、第一のマイクロプロセッサ220aに対して退避完了報告を送信し、続くステップ717bでは、図7に示すステップ717aで送信された確認信号を受信したかどうかを判定し、受信すればステップ718bへ移行する。ステップ718bでは、第二のマイクロプロセッサ220bによる全ての制御出力を停止するが、ウォッチドッグ信号WDは継続発生した状態で動作終了ステップ730bへ移行する。
ステップ717bの判定が確認信号の未受信であれば、ステップ719b移行してタイムアウト判定を行い、所定時間以内であればステップ716bへ復帰して退避完了報告とその確認返信の受信を待ち、所定時間を超過しても確認返信を受信できないときにはステップ718bへ移行する。ステップブロック726bでは、第二の惰行運転制御が開始し、ステップ702b、703b、723、704b、713b、712、711b、726b、730bを循環しながら車両停止を待つ状態となり、ステップブロック726bにおける惰行運転制御としては変速段の現状維持又は3速固定モードが選択される。
以上詳述した制御動作を概括説明すると、ステップブロック708bは、第二の入出力制御手段となるものであり、第二の停車判定手段となるステップ711bは、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段となっている。
経過時間判定手段となるステップ712は、第一の車載電子制御装置200aから送信された運転停止指令を第二の車載電子制御装置200bが受信した時点から起算して、退避許可指令手段713aによる退避許可指令を受信するまでの時間が所定時間以内であったときに正常判定を行い、所定時間を超過していたときに異常判定を行う手段となっている。
退避遅延手段となるステップ713bは、退避許可指令手段713aによる退避許可が得られるまでは第二の退避処理手段714bの実行を停止する手段であって、経過時間判定手段712が異常判定であったときには少なくとも第二の退避処理手段714bの中で第二の情報退避処理の実行を停止するように構成されている。
第二の退避処理手段となるステップブロク714bは、電源スイッチ102が開路されたことに伴って第二のマイクロプロセッサ120bを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ221bに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリ223bに格納する第二の情報退避処理、又は第二のマイクロプロセッサ220bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
退避完了報告送信手段となるステップ716bは、第二の退避処理手段714bによって第二のマイクロプロセッサ220bが退避処理動作を完了したときに作用して、第二のマイクロプロセッサ220bが退避完了状態をシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して報告送信する手段となっている。
第二の強制停止手段となるステップ719bは、第二の車載電子制御装置200bが第一の車載電子制御装置200aに対して退避完了報告を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置200aによる電源リレー114、115の消勢が実行されないときに作用して、第二のマイクロプロセッサ220bが発生するウォッチドッグ信号WDを継続発生しながらその他の制御出力を停止する手段となっている。
限定退避手段となるステップブロック724は、経過時間判定手段712が異常判定であって、しかも第二の停車判定手段711bが停車判定を行ったときに作用して、第二の退避処理手段714bの中で第二の原点復帰処理の実行を許可する手段となっている。
第二の惰行運転手段となるステップブロック726bは、経過時間判定手段712が異常判定であって、しかも第二の停車判定手段711bが停車判定を行うまでの期間に作用して、少なくとも第二の退避処理手段714bの実行と退避完了報告の送信を禁止する手段となっている。
(3)構成の概要と特徴
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態2による車載電子制御装置の給電制御回路は、電源スイッチ102に応動する電源リレー114、115の出力接点114b、115bを介して車載バッテリ101から給電される複数の車載電子制御装置200a、200bに対する給電制御回路であって、上記複数の車載電子制御装置は、第一の入力センサ群105a、106aの動作状態と第一の不揮発プログラムメモリ222aの内容に応動して第一の電気負荷群107aを制御する第一のマイクロプロセッサ220aを備えた第一の車載電子制御装置200aと、第二の入力センサ群105b、106bの動作状態と第二の不揮発プログラムメモリ222bの内容に応動して第二の電気負荷群107bを制御する第二のマイクロプロセッサ220bを備えた第二の車載電子制御装置200bとによって構成されている。
第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bは、相互に接続されたシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを包含していて、第一の車載電子制御装置200aは、電源リレー114、115を駆動する付勢制御回路230を備え、第一のプログラムメモリ222aは、第一の入出力制御手段708aとなるプログラムに加えて第一の退避処理手段714aと退避完了受信確認手段716aとなるプログラムを包含し、上記第二のプログラムメモリ222bは、第二の入出力制御手段708bとなるプログラムに加えて第二の退避処理手段714bと退避完了報告送信手段716bとなるプログラムを包含している。
電源リレー114、115は、付勢制御回路230によって電磁コイル114a、115aが付勢されたときに、出力接点114b、115bが閉路して第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bに対する給電回路を閉成して第一及び第二のマイクロプロセッサ220a、220bの動作を開始するものである。
付勢制御回路230は、電源スイッチ102が閉路したことによって電磁コイル114a、115aを付勢する駆動開始指令信号DRSと、動作開始した上記第一のマイクロプロセッサ220aの発生出力に応動する自己保持指令信号DR2との論理和回路によって構成されている。
第一の退避処理手段714aは、電源スイッチ102が開路されたことに伴って第一のマイクロプロセッサ220aを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ221aに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリ223aに格納する第一の情報退避処理、又は第一のマイクロプロセッサ220aによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
第二の退避処理手段714bは、電源スイッチ102が開路されたことに伴って第二のマイクロプロセッサ220bを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリ221bに格納されていた学習データ或いは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリ223bに格納する第二の情報退避処理、又は第二のマイクロプロセッサ220bによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段となっている。
退避完了報告送信手段716bと退避完了受信確認手段716aとは、第二の退避処理手段714bによって第二のマイクロプロセッサ220bが退避処理動作を完了したときに作用して、第二のマイクロプロセッサ220bが退避完了状態をシリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して報告送信すると共に、第一のマイクロプロセッサ220aが受信確認する手段となっている。
なお、付勢制御回路230は、第一の退避処理手段714aによって第一のマイクロプロセッサ220aが退避処理動作を完了すると共に、退避完了受信確認手段716aによって第二の退避処理動作の完了状態を確認したことによって電磁コイル114a、115aに対する自己保持動作を停止するものであって、電源リレー114、115の動作状態は第一のマイクロプロセッサ220aによって統括管理されるように構成されている。
電源リレー114、115は、第一及び第二の出力接点114b、115bを備えると共に、該第一及び第二の出力接点114b、115bを閉路駆動するための第一及び第二の電磁コイル114a、115aを備えている。第一の出力接点114bは、第一の車載電子制御装置200aに対する給電回路に設けられ、第二の出力接点115bは、第二の車載電子制御装置200bに対する給電回路に設けられ、第一及び第二の電磁コイル114a、114bは、いずれも第一の車載電子制御装置200aに設けられた付勢制御回路230によって統括制御されるように構成されている。
従って、たとえ負荷リレー108、118を併用したとしても、第一及び第二の車載電子制御装置200a、200bに対する給電電流の合計値が比較的大きな値となる用途において、電源リレーの出力接点の電流分担を軽減することができる特徴がある。
第一の車載電子制御装置200aは、更に上記第一のマイクロプロセッサ220aが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WDの発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号RSTを発生して、第一のマイクロプロセッサを初期化再起動する第一のウォッチドッグタイマ112aを備えていると共に、第一のマイクロプロセッサ220aは該第一のマイクロプロセッサ220aが正常動作しているときに発生する自己保持指令信号DR2を発生し、付勢制御回路230は上記自己保持指令信号DR2が発生しているときに上記電源リレー114、115に対する自己保持動作を行うように構成されている。
従って、第一のウォッチドッグタイマ112aが正常動作中であっても第一のマイクロプロセッサ220aが発生する自己保持指令信号DR2を停止して、電源リレー114、115の自己保持を解除することができると共に、自己保持指令信号DR2の発生中であってもウォッチドッグ信号WDが停止して第一のウォッチドッグタイマ112aがリセットパルス信号RSTを発生すると第一のマイクロプロセッサ220aの全出力が停止することによって自己保持動作も解除されるので、第一のウォッチドッグタイマ112aが自己保持指令信号を発生するものに比べてハードウエア構成が簡単になる特徴がある。
電源スイッチ102の開閉信号は、第一の車載電子制御装置200aに対してのみ直接入力されていると共に、第一の車載電子制御装置200aは更に運転開始指令手段705aと運転停止指令手段720aとを備えている。
運転開始指令手段705aと運転停止指令手段720aとは、電源スイッチ102の閉路又は開路に応動して上記シリアル通信用インタフェース回路113a、113bを介して第二の車載電子制御装置200bに送信される指令手段であり、第二の車載電子制御装置200bは、運転開始指令手段705aによる運転開始指令を受信したことによって運転動作を開始するように構成されてい。
従って、電源スイッチ102を第一の車載電子制御装置200aのみに接続することによって、第二の車載電子制御装置200bの入力信号点数を削減することができる特徴がある。
第一の車載電子制御装置200aは、更に退避許可指令手段713aを備え、第二の車載電子制御装置200bは、経過時間判定手段712と退避遅延手段713bとを備えている。退避許可指令手段713aは、第一の車載電子制御装置200aに接続された電源スイッチ102が開路したことによって第一の車載電子制御装置200aから第二の車載電子制御装置200bに対して第二の退避処理手段714bによる退避動作の実行を許可する手段である。
経過時間判定手段712は、第一の車載電子制御装置200aから送信された運転停止指令を第二の車載電子制御装置200bが受信した時点から起算して、退避許可指令手段713aによる退避許可指令を受信するまでの時間が所定時間以内であったときに正常判定を行い、所定時間を超過していたときに異常判定を行う手段である。
退避遅延手段713bは、退避許可指令手段713aによる退避許可が得られるまでは第二の退避処理手段714bの実行を停止する手段であって、経過時間判定手段712が異常判定であったときには少なくとも上記第二の退避処理手段714bの中で第二の情報退避処理の実行を停止するように構成されている。
従って、第一の車載電子制御装置200aが退避動作を開始して、退避許可指令を発生しなければ、第二の車載電子制御装置200bが先行して退避動作を開始することがなく、万一、第二の車載電子制御装置200bに対する運転停止指令が異常発生して第二の車載電子制御装置200bが運転できない状態であるときには、不用意な退避処理が行われないようにすることができる特徴がある。
第一の車載電子制御装置200aは、更に第一の停車判定手段711aと第一の惰行運転手段726aとを備えている。この第一の停車判定手段711aは、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段であって、第一の退避処理手段714aと退避許可指令手段713aは、第一の車載電子制御装置200aに接続された電源スイッチ102が開路されたことと、第一の停車判定手段711aが停車判定を行ったことが両立したことによって実行されるものである。
第一の惰行運転手段726aは、電源スイッチ102が開路されてから第一の停車判定手段711aが停車状態を検出するまでの期間において作用して、エンジンの点火コイル又は燃料噴射用電磁弁等のエンジン駆動機器の動作は停止した状態で、少なくとも電源リレー114、115の動作状態を維持する手段となっている。
従って、停車完了するまでは不用意に電源リレー114、115が消勢されたり、退避動作が実行されず、惰行運転を行うことができる特徴がある。
第二の車載電子制御装置200bは、更に第二の停車判定手段711bと第二の惰行運転手段726bと限定退避手段724とを備えている。この第二の停車判定手段711bは車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段である。
第二の惰行運転手段726bは、経過時間判定手段712が異常判定であって、しかも第二の停車判定手段711bが停車判定を行うまでの期間に作用して、少なくとも第二の退避処理手段714bの実行と退避完了報告の送信を禁止する手段である。
限定退避手段724は、経過時間判定手段712が異常判定であって、しかも第二の停車判定手段711bが停車判定を行ったときに作用して、第二の退避処理手段714bの中で第二の原点復帰処理の実行を許可する手段となっている。
従って、第二の車載電子制御装置200bに対する異常な動作停止指令によって第二の車載電子制御装置200bの動作を停止する場合に、車両停止するまでは惰行運転を行い、車両停止を待ってから原点復帰動作を行った後に第二の車載電子制御装置200bの運転停止を行うことができる特徴がある。
第一の車載電子制御装置200aは、更に第一の強制停止手段719aを備えていると共に、第一のマイクロプロセッサ220aの暴走監視を行う第一のウォッチドッグタイマ112aを備えている。第一のウォッチドッグタイマ112aは、第一のマイクロプロセッサ220aが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WDの発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号RSTを発生して第一のマイクロプロセッサ220aを初期化再起動するものである。
第一の強制停止手段719aは、第一の車載電子制御装置200aが第二の車載電子制御装置200bに対して退避許可指令を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置200aが第二の車載電子制御装置200bから返信される退避完了確認信号を受信できないときに作用して、第一のマイクロプロセッサ220aの制御出力を停止すると共に、第一のウォッチドッグタイマ112aに供給されるウォッチドッグ信号WDの発生を停止して、電源リレー114、115を消勢する手段となっている。
従って、第二の車載電子制御装置200bが運転停止指令を受信できないような異常状態が発生して、第一の車載電子制御装置200aが運転停止しようとしているにも関わらず、第二の車載電子制御装置200bが退避動作を行わないで運転続行しているような場合に第一の車載電子制御装置200aによって強制的に電源リレー114、115の遮断を行うことができる特徴がある。
第二の車載電子制御装置200bは、更に第二の強制停止手段719bを備えていると共に、第二のマイクロプロセッサ220bの暴走監視を行う第二のウォッチドッグタイマ112bを備えている。この第二のウォッチドッグタイマ112bは、第二のマイクロプロセッサ220bが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WDの発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号RSTを発生して第二のマイクロプロセッサ220bを初期化再起動するものである。
第二の強制停止手段719bは、第二の車載電子制御装置200bが第一の車載電子制御装置200aに対して退避完了報告を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置200aによる電源リレー114、115の消勢が実行されないときに作用して、第二のマイクロプロセッサ220bが発生するウォッチドッグ信号WDを継続発生しながらその他の制御出力を停止する手段であり、第二のウォッチドッグタイマ112bは強制停止後に第二のマイクロプロセッサ220bに対するリセットパルス信号RSTを発生しないように構成されている。
従って、電源リレー114、115の動作状態において第二のマイクロプロセッサ220bが動作停止しても、ウォッチドッグ信号WDが継続しているので第二のウォッチドッグタイマ112bが第二のマイクロプロセッサ220bを初期化、再起動することがない特徴がある。特に、第一の車載電子制御装置200aには電源スイッチ102の閉路信号が持続供給されていて運転状態のままであるのに対し、第二の車載電子制御装置200bに対する運転指令の異常によって第二の車載電子制御装置200bが停止状態にある場合に、第二のマイクロプロセッサ220bが起動、停止を繰り返す異常状態が発生しないようにすることができる特徴がある。
この発明の実施の形態1に係る車載電子制御装置の給電制御回路の主要部の回路図である。 図1の給電制御回路の入出力回路の詳細を示す回路図である。 図1の給電制御回路の第一部分の動作説明用のフローチャートである。 図1の給電制御回路の第二部分の動作説明用のフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る車載電子制御装置の給電制御回路の主要部の回路図である。 図5の給電制御回路の入出力回路の詳細を示す回路図である。 図5の給電制御回路の第一部分の動作説明用のフローチャートである。 図5の給電制御回路の第二部分の動作説明用のフローチャートである。
符号の説明
100a、200a 第一の車載電子制御装置
100b、200b 第二の車載電子制御装置
101 車載バッテリ
102 電源スイッチ
103 電源リレー
103a 電磁コイル
103b 第一の出力接点
103c 第二の出力接点
103d 出力接点
105a スイッチセンサ(第一の入力センサ群)
105b スイッチセンサ(第二の入力センサ群)
106a アナログセンサ(第一の入力センサ群)
106b アナログセンサ(第二の入力センサ群)
107a 第一の電気負荷群
107b 第二の電気負荷群
108 第一の負荷リレー
108a 電磁コイル
108b 出力接点
109a 第一の特定電気負荷
109b 第二の特定電気負荷
112a 第一のウォッチドッグタイマ
112b 第二のウォッチドッグタイマ
113a、113b シリアル通信用インタフェース回路
114 電源リレー
114a 第一の電磁コイル
114b 第一の出力接点
115 電源リレー
115a 第二の電磁コイル
115b 第二の出力接点
118 第二の負荷リレー
118a 電磁コイル
118b 出力接点
120a、220a 第一のマイクロプロセッサ
120b、220b 第二のマイクロプロセッサ
121a、221a RAMメモリ
121b、221b RAMメモリ
122a、222a 第一の不揮発プログラムメモリ
122b、222b 第二の不揮発プログラムメモリ
123a、223a 第一の不揮発データメモリ
123b、223b 第二の不揮発データメモリ
130、230 付勢制御回路
132a トランジスタ
134b 限流抵抗
136 過電圧抑制回路
137 過電流保護回路
DR1 負荷電源投入指令信号(制御出力)
DR2 自己保持指令信号
DRS 駆動開始指令信号
KPR 自己保持指令信号
RST リセットパルス信号
WD ウォッチドッグ信号
705a 運転開始指令手段
306a 相手動作確認手段
308a、708a 第一の入出力制御手段
311a、711a 第一の停車判定手段
313a、713a 退避許可指令手段
314a、714a 第一の退避処理手段
316a、716a 退避完了受信確認手段
319a、719a 第一の強制停止手段
720a 運転停止指令手段
326a、726a 第一の惰行運転手段
308b、708b 第二の入出力制御手段
311b、711b 第二の停車判定手段
312、712 経過時間判定手段
313b、713b 退避遅延手段
314b、714b 第二の退避処理手段
316b、716b 退避完了報告送信手段
319b、719b 第二の強制停止手段
324、724 限定退避手段
326b、726b 第二の惰行運転手段

Claims (15)

  1. 電源スイッチに応動する電源リレーの出力接点を介して車載バッテリから給電される複数の車載電子制御装置に対する給電制御回路であって、
    上記複数の車載電子制御装置は、第一の入力センサ群の動作状態と第一の不揮発プログラムメモリの内容に応動して第一の電気負荷群を制御する第一のマイクロプロセッサを備えた第一の車載電子制御装置と、第二の入力センサ群の動作状態と第二の不揮発プログラムメモリの内容に応動して第二の電気負荷群を制御する第二のマイクロプロセッサを備えた第二の車載電子制御装置とにより構成されていると共に、
    上記第一の車載電子制御装置と第二の車載電子制御装置は、相互に接続されたシリアル通信用インタフェース回路を包含し、上記第一の車載電子制御装置は、上記電源リレーを駆動する付勢制御回路を備え、
    上記第一の不揮発プログラムメモリは、第一の入出力制御手段となるプログラムと共に第一の退避処理手段と退避完了受信確認手段となるプログラムを包含し、
    上記第二の不揮発プログラムメモリは、第二の入出力制御手段となるプログラムと共に第二の退避処理手段と退避完了報告送信手段となるプログラムを包含し、
    上記電源リレーは、上記付勢制御回路によって電磁コイルが付勢されたときに、出力接点が閉路して上記第一の車載電子制御装置及び第二の車載電子制御装置に対する給電回路を閉成して上記第一のマイクロプロセッサ及び第二のマイクロプロセッサの動作を開始するものであり、
    上記付勢制御回路は、上記電源スイッチが閉路したことによって上記電磁コイルを付勢する駆動開始指令信号と、動作開始した上記第一のマイクロプロセッサの発生出力に応動する自己保持指令信号との論理和回路によって構成され、
    上記第一の退避処理手段は、上記電源スイッチが開路されたことに伴って上記第一のマイクロプロセッサを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリに格納されていた学習データ若しくは又は異常履歴情報等の退避情報を第一の不揮発データメモリに格納する第一の情報退避処理、又は上記第一のマイクロプロセッサによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第一の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段であり、
    上記第二の退避処理手段は、上記電源スイッチが開路されたことに伴って上記第二のマイクロプロセッサを作動停止するまでの遅延動作期間において作用して、揮発性RAMメモリに格納されていた学習データ若しくは異常履歴情報等の退避情報を第二の不揮発データメモリに格納する第二の情報退避処理、又は上記第二のマイクロプロセッサによって駆動される電気負荷の一部であるアクチェータを初期位置に復帰させる第二の原点復帰処理の少なくとも一方又は両方の処理を実行する手段であり、
    上記退避完了報告送信手段と退避完了受信確認手段とは、上記第二の退避処理手段によって上記第二のマイクロプロセッサが退避処理動作を完了したときに作用して、上記第二のマイクロプロセッサが退避完了状態を上記シリアル通信用インタフェース回路を介して報告送信すると共に、上記第一のマイクロプロセッサが受信確認する手段であり、
    上記付勢制御回路は、上記第一の退避処理手段によって上記第一のマイクロプロセッサが退避処理動作を完了すると共に、上記退避完了受信確認手段によって第二の退避処理動作の完了状態を確認したことによって上記電磁コイルに対する自己保持動作を停止するものであって、電源リレーの動作状態が上記第一のマイクロプロセッサによって統括管理されていることを特徴とする車載電子制御装置の給電制御回路。
  2. 上記給電制御回路は、第一の負荷リレー及び第二の負荷リレーを備え、
    上記第一の負荷リレーは、上記第一のマイクロプロセッサの制御出力によって駆動制御される電磁コイルと該電磁コイルが付勢されたときに閉路して、上記第一の電気負荷群の中の第一の特定電気負荷を上記車載バッテリに給電接続する出力接点とを有し、
    上記第二の負荷リレーは、上記第二のマイクロプロセッサの制御出力によって駆動制御される電磁コイルと該電磁コイルが付勢されたときに閉路して、上記第二の電気負荷群の中の第二の特定電気負荷を上記車載バッテリに給電接続する出力接点とを有し、
    上記第一の特定電気負荷及び第二の特定電気負荷に対する給電電流は上記電源リレーの出力接点を経由しないバイパス回路を介して給電されるものであることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  3. 上記電源リレーは、第一の出力接点及び第二の出力接点を備えると共に、上記第一の出力接点及び第二の出力接点を閉路駆動するための共通の電磁コイル、又は第一の電磁コイル及び第二の電磁コイルを備えており、
    上記第一の出力接点は、上記第一の車載電子制御装置に対する給電回路に設けられ、
    上記第二の出力接点は、上記第二の車載電子制御装置に対する給電回路に設けられ、
    上記共通の電磁コイル、又は上記第一の電磁コイル及び第二の電磁コイルはいずれも上記第一の車載電子制御装置に設けられた上記付勢制御回路によって統括制御されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  4. 上記第一の車載電子制御装置は、上記第一のマイクロプロセッサの暴走監視を行う
    第一のウォッチドッグタイマを備え、
    上記第一のウォッチドッグタイマは、上記第一のマイクロプロセッサが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号の発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号を発生して上記第一のマイクロプロセッサを初期化再起動するものであると共に、上記ウォッチドッグ信号の発生間隔が正常であるときには上記付勢制御回路に対して自己保持指令信号を発生して上記電源リレーの動作状態を維持するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  5. 上記第一の車載電子制御装置は、上記第一のマイクロプロセッサが発生するパルス
    列であるウォッチドッグ信号の発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号を発生して上記第一のマイクロプロセッサを初期化再起動する第一のウォッチドッグタイマを備えていると共に、
    上記第一のマイクロプロセッサは、該第一のマイクロプロセッサが正常動作しているときに発生する自己保持指令信号を発生し、
    上記付勢制御回路は、上記自己保持指令信号が発生しているときに上記電源リレーに対する自己保持動作を行うものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  6. 上記第一の入力センサ群の中の一部の入力センサは、上記第二の入力センサ群の一部として共用されるか、少なくとも上記シリアル通信用インタフェース回路を介して上記第二のマイクロプロセッサに入力されるものを包含し、
    上記第二の入力センサ群の中の一部の入力センサは、上記第一の入力センサ群の一部として共用されるか、少なくとも上記シリアル通信用インタフェース回路を介して上記第一のマイクロプロセッサに入力されるものを包含していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  7. 上記付勢制御回路は、上記電源リレーの電磁コイルを付勢制御するNチャンネル電界効果形のトランジスタと過電流保護回路と過電圧抑制回路とを備え、
    上記過電流保護回路は、上記トランジスタの通電電流が過大であるときに作用してゲート印加電圧を抑止する比較回路により構成され、
    上記過電圧抑制回路は、上記トランジスタのゲート端子に印加される駆動電圧を抑制する定電圧ダイオードにより構成され、
    上記ゲート端子には上記車載バッテリから電源スイッチと限流抵抗を介して駆動開始指令信号が供給されるものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  8. 上記第一の車載電子制御装置は、エンジン制御装置であり、
    上記第二の車載電子制御装置は、変速機制御装置であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  9. 上記電源スイッチの開閉信号は、上記第一の社債電子制御装置及び第二の車載電子制御装置に対して直接入力されていると共に、上記第一の車載電子制御装置は、相手動作確認手段を備え、
    上記相手動作確認手段は、上記第二の車載電子制御装置に対して電源スイッチ閉路信号が供給されたことを上記シリアル通信用インタフェース回路を介して確認し、上記第一の車載電子制御装置が正常運転動作を開始する手段であることを特徴とする請求項8に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  10. 上記電源スイッチの開閉信号は、上記第一の車載電子制御装置に対してのみ直接入力されると共に、上記第一の車載電子制御装置は、運転開始指令手段と運転停止指令
    手段とを備え、
    上記運転開始指令手段と運転停止指令手段とは、上記電源スイッチの閉路又は開路に応動して上記シリアル通信用インタフェース回路を介して上記第二の車載電子制御装置に送信される指令手段であり、
    上記第二の車載電子制御装置は、上記運転開始指令手段による運転開始指令を受信したことによって運転動作を開始するものであることを特徴とする請求項8に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  11. 上記第一の車載電子制御装置は、退避許可指令手段を備えると共に、上記第二の
    車載電子制御装置は、経過時間判定手段と退避遅延手段とを備え、
    上記退避許可指令手段は、上記第一の車載電子制御装置に接続された電源スイッチが開路したことによって上記第一の車載電子制御装置から上記第二の車載電子制御装置に対して上記第二の退避処理手段による退避動作の実行を許可する手段であり、
    上記経過時間判定手段は、上記第二の車載電子制御装置に接続された電源スイッチが開路した時点又は上記第一の車載電子制御装置から送信された運転停止指令を第二の車載電子制御装置が受信した時点から起算して上記退避許可指令手段による退避許可指令を受信するまでの時間が所定時間以内であったときに正常判定を行い、上記所定時間を超過していたときに異常判定を行う手段であり、
    上記退避遅延手段は、上記退避許可指令手段による退避許可が得られるまでは上記第二の退避処理手段の実行を停止する手段であって、上記経過時間判定手段が異常判定であったときには少なくとも上記第二の退避処理手段の中で第二の情報退避処理の実行を停止することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  12. 上記第一の車載電子制御装置は、第一の停車判定手段と第一の惰行運転手段とを備
    え、
    上記第一の停車判定手段は、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段であって、上記第一の退避処理手段と退避許可指令手段は上記第一の車載電子制御装置に接続された電源スイッチが開路されたことと、上記第一の停車判定手段が停車判定を行ったことが両立したことによって実行されるものであり、
    上記第一の惰行運転手段は、上記電源スイッチが開路されてから上記第一の停車判定手段が停車状態を検出するまでの期間において作用して、エンジンの点火コイル又は燃料噴射用電磁弁等のエンジン駆動機器の動作は停止した状態で、少なくとも上記電源リレーの動作状態を維持する手段であることを特徴とする請求項11に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  13. 上記第二の車載電子制御装置は、第二の停車判定手段と第二の惰行運転手段と限定
    退避手段とを備え、
    上記第二の停車判定手段は、車速に比例した周波数のパルスを発生する車速センサのパルス周期が所定値を超過したときに停車状態であると判定する手段であり、
    上記第二の惰行運転手段は、上記経過時間判定手段が異常判定であって、しかも上記第二の停車判定手段が停車判定を行うまでの期間に作用して、少なくとも上記第二の退避処理手段の実行と退避完了報告の送信を禁止する手段であり、
    上記限定退避手段は、上記経過時間判定手段が異常判定であって、しかも上記第二の停車判定手段が停車判定を行ったときに作用して、上記第二の退避処理手段の中で第二の原点復帰処理の実行を許可する手段であることを特徴とする請求項11に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  14. 上記第一の車載電子制御装置は、第一の強制停止手段を備えていると共に、上記第
    一のマイクロプロセッサの暴走監視を行う第一のウォッチドッグタイマを備え、
    上記第一のウォッチドッグタイマは、上記第一のマイクロプロセッサが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号の発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号を発生して上記第一のマイクロプロセッサを初期化再起動するものであり、
    上記第一の強制停止手段は、第一の車載電子制御装置が第二の車載電子制御装置に対して退避許可指令を送信してから所定時間を経過しても第一の車載電子制御装置が第二の車載電子制御装置から返信される退避完了確認信号を受信できないときに作用して、上記第一のマイクロプロセッサの制御出力を停止すると共に,上記第一のウォッチドッグタイマに供給されるウォッチドッグ信号の発生を停止して、上記電源リレーを消勢する手段であることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
  15. 上記第二の車載電子制御装置は、第二の強制停止手段を備えていると共に、上記第
    二のマイクロプロセッサの暴走監視を行う第二のウォッチドッグタイマを備えて、
    上記第二のウォッチドッグタイマは、上記第二のマイクロプロセッサが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号の発生間隔が異常であるときにリセットパルス信号を発生して上記第二のマイクロプロセッサを初期化再起動するものであり、
    上記第二の強制停止手段は、上記第二の車載電子制御装置が上記第一の車載電子制御装置に対して退避完了報告を送信してから所定時間を経過しても上記第一の車載電子制御装置による上記電源リレーの消勢が実行されないときに作用して、上記第二のマイクロプロセッサが発生するウォッチドッグ信号を継続発生しながらその他の制御出力を停止する手段であり、
    上記第二のウォッチドッグタイマは、強制停止後に上記第二のマイクロプロセッサに対するリセットパルス信号を発生しないように構成されていることを特徴とする請求項11又は請求項13に記載の車載電子制御装置の給電制御回路。
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