JP2008240370A - トラップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常時は空気吸入管内を封水で水密的に封止するものでありながら、合流部の負圧発生時には排水トラップの封水切れを防いで騒音発生をなくすこと。
【解決手段】合流部36に接続される空気吸入管10を備え、空気吸入管10の途中に、トラップ部18と流出口19bが流入口19aよりも上方に配置された水溜め部19とを設け、空気吸入管10の吸気口25を、浴槽パン排水部30又は洗い場パン5のいずれかに開口させると共に、該吸気口25を洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1よりも高い位置で且つ浴槽パン排水部30又は洗い場パン5のいずれかの封水の上限水位L2よりも低い位置に配置したトラップ装置22である。
【選択図】図1

Description

本発明は、トラップ装置に関し、詳しくは排水トラップの封水切れによる騒音発生を未然に防止するための技術に関するものである。
従来から、洗い場パンからの排水が流れる洗い場パン排水トラップと、浴槽からの排水が流れる浴槽排水トラップと、浴槽を設置する浴槽パンからの排水が流れる浴槽パン排水トラップとを備えると共に、浴槽排水トラップからの排水が流れる第1排水路と、浴槽パン排水トラップからの排水が流れる第2排水路と、洗い場パン排水トラップから排出される排水が流れる第3排水路とを合流部で合流させて共通の排水管で排水するようにしたトラップ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところが上記特許文献1に示された従来例では、浴槽内の大量の水を排水する場合或いは洗い場パン上の大量の水を排水する場合には、合流部に大きな負圧が発生して、排水が行なわれない排水トラップに溜められている封水が合流部側に強く引き込まれて封水切れを起こし、この場合、封水切れ状態で空気が吸い込まれる際に不快な「ゴボゴボ音」が発生するという問題があった。
特開2005−282123号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、通常時は空気吸入管内を封水で水密的に封止できるものでありながら、排水時における合流部の負圧発生時には空気吸入管内に空気経路が形成され、合流部で発生した負圧を低下させることができ、排水トラップの封水切れを防いで封水切れの際の騒音発生を防止できるようにしたトラップ装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために本発明は、洗い場パン5からの排水が流れる洗い場パン排水トラップ6と、浴槽1からの排水が流れる浴槽排水トラップ2と、浴槽1を設置する浴槽パン3からの排水が流れる浴槽パン排水トラップ4とを備えると共に、浴槽排水トラップ2からの排水が流れる第1排水路7と、洗い場パン排水トラップ6から排出される排水が流れる第3排水路9とを合流部36で合流させると共に、浴槽パン排水トラップ4からの排水が流れる第2排水路8を、合流部35又は第3排水路9のいずれかに合流させて、共通の排水管で排水するようにしたトラップ装置であって、上記合流部36に接続される空気吸入管10を備え、空気吸入管10の途中に、封水を溜めるトラップ部18と、トラップ部18と合流部36との間に介在されて流出口19bが流入口19aよりも上方に配置された水溜め部19とを設け、上記空気吸入管10の吸気口25を浴槽パン排水部30又は洗い場パン5のいずれかに開口させると共に、該吸気口25を洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1よりも高い位置で且つ浴槽パン排水部30又は洗い場パン5のいずれかの封水の上限水位L2よりも低い位置に配置したことを特徴としている。
このような構成とすることで、通常時は空気吸入管10の吸気口25を浴槽パン排水部30又は洗い場パン5のいずれかの封水の上限水位L2よりも低くすることで、空気吸入管10はそのトラップ部18内の封水によって水密的に封止される。一方、浴槽水の排水時に合流部36で大きな負圧が発生すると、空気吸入管10内の封水に対して引き込み力が作用して、浴槽パン排水部30又は洗い場パン5のいずれかの封水水位が空気吸入管10の吸気口25よりも低くなり、この段階で空気吸入管10の吸気口25が浴室内に開放されて、浴室内の空気が空気吸入管10に吸引される。このとき、空気吸入管10内の封水がトラップ部18から水溜め部19内に移動するが、水溜め部19の流出口19bは流入口19aよりも上方に配置されているため、流入口19aから流入した封水は流出口19bから抜け出ることができずに水溜め部19の底部に押し込められた状態で保持され、この状態で水溜め部19内には流出口19bから流入口19aに抜ける空気通路が形成され、水溜め部19から抜け出た空気が合流部36に吸引されることにより、合流部36内部に満たされた水中に吸引された空気が混入することで、合流部36の負圧が低下して洗い場パン排水トラップ6の封水切れを防止できる。またこのとき空気吸入管10の吸気口25は洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1よりも高い位置に配置されているので、洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる前に、合流部36の負圧を低下させることができ、洗い場パン排水トラップ6の封水切れによる不快な「ゴボゴボ音」の発生を防止できる。
また、上記浴槽排水トラップ2及び浴槽パン排水トラップ4の封水が切れる下限水位が、上記洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1と同じ水位か或いはそれよりも低い水位であるのが好ましく、この場合、浴槽排水時又は洗い場排水のいずれの場合も、排水トラップの封水切れによる不快な「ゴボゴボ音」の発生を防止できるようになる。
また、上記空気吸入管10内の封水量が上記各排水トラップ2、4、6内のそれぞれの封水量よりも少なくなるように、空気吸入管10の径を細く形成するのが好ましく、この場合、空気吸入管10内の封水量を少なくすることで、合流部36内の負圧発生時には、空気吸入管10内の封水が最も早く引き込まれて合流部36内への空気吸引が迅速に行なわれるようになる。
本発明にあっては、通常時は空気吸入管内を封水で水密的に封止できるものでありながら、合流部の負圧発生時には排水トラップの封水が切れる前に、空気吸入管内に浴室内に開放された空気経路を形成でき、合流部で発生した負圧を低減させることができる結果、排水トラップの封水切れを防いで、封水切れ状態で空気が吸い込まれる際の騒音発生を防止できるものである。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
浴室を構成する浴室ユニットAは、図1に示すように、浴槽1を設置する浴槽パン3と、洗い場パン5とで構成される床パンの周囲に、図示省略した壁パネル及びドアを有する出入り口枠をそれぞれ立設し、壁パネル及び出入り口枠で囲まれた部分の上端部に天井パネルを配設して構成してある。
該浴室ユニットAからの排水は、浴槽1からの湯水の排水、浴槽1を設置する浴槽パン3からの湯水の排水、洗い場パン5からの湯水の排水の3種類の排水があり、本例においては、この3種類の排水がそれぞれ個別に流れる3種類の排水トラップ、つまり、浴槽1からの排水が流れる浴槽排水トラップ2と、浴槽1を設置する浴槽パン3からの排水が流れる浴槽パン排水トラップ4と、洗い場パン5からの排水が流れる洗い場パン排水トラップ6とを備えている。
図1中のLは通常時の封水ラインであり、L1は洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位であり、L2は浴槽パン排水部30の封水の上限水位である。なお図1、図11〜図15では、図面の理解を容易にするために浴槽排水トラップ2と浴槽パン排水トラップ4の高さを異ならせているが、実際は横方向に同じ高さで並設されている。
図2に示すトラップ装置22には、浴槽排水トラップ2と、浴槽パン排水トラップ4と、洗い場パン排水トラップ6とが設けられている。
トラップ装置22は、図2〜図4に示すように、浴槽パン3側に固定される浴槽側トラップ本体部23と、洗い場パン5側に固定される洗い場側トラップ本体部16とを備えている。なお図3中の51はヘアキャッチャーである。
浴槽側トラップ本体部23は、浴槽排水トラップ2の主体となるもので、上方に開口した有底筒状をしている。浴槽側トラップ本体部23の側壁には、第1排水筒部27と、第2排水筒部28と、空気吸入管10とが横方向から接続されている。空気吸入管10は一端が吸気口25となり、他端が合流部36に連通する吐出口となっている。
浴槽側トラップ本体部23に設けられるエルボ11には、図5に示すように、第2排水筒部28に連通する第2排水口部31と、空気吸入管10の吸気口25とが設けられ、エルボ11内に挿入されて流路を仕切るエルボカバー13(図2、図4)には、第1排水筒部27に連通する排水穴50が設けられている。
浴槽排水口24からの排水は、排水穴50を介して第1排水筒部27内に溜められて浴槽排水トラップ2が構成される。また、浴槽パン排水部30からの排水は、第2排水口部31を介して第2排水筒部28内に溜められて浴槽パン排水トラップ4が構成される。また、浴槽パン排水部30からの排水は、空気吸入管10の吸気口25からトラップ部18内に溜められるようになっている。
一方、洗い場側トラップ本体部16は上方に開口した有底筒状をしており、内部には洗い場パン排水トラップ6を構成する封水筒17が嵌め込まれており、この封水筒17の上端部が洗い場用排水孔20となっている。
図9に示すように、洗い場側トラップ本体部16の上部外周部の片側半分に沿って前記第1排水筒部27に接続される第1排水路7が形成され、他の片側半分に沿って前記第2排水筒部28に接続される第2排水路8が形成されている。さらに洗い場側トラップ本体部16には洗い場パン排水トラップ6内の排水を排出する第3排水路9が形成されており、この第3排水路9の出口部14は第1排水路7の出口部12と連通している。これら3つの出口部12〜14は、一箇所に集まって筒状をした合流部36に連通していると共に、この合流部36に排水管(図示せず)が接続されている。これにより3つの出口部12〜14からの排水が一箇所の合流部36で合流して排水管から排出される。なお本例では3つの出口部12〜14から合流部36への排出方向(矢印イ、ロ、ハで示す方向)がほぼ平行となっている。
図10は、浴槽側トラップ本体部23の上面外周部を覆う流路閉止部材37を示している。流路閉止部材37は中央が開口した円環状に形成されており、第1排水路7を上から覆うカバー部7aと、第2排水路8を上から覆うカバー部8aとを備えている。本例では第1排水路7を覆うカバー部7aの内面から4個のリブ38〜40が突設されている。第1、第2のリブ38は第1排水路7内に流れる排水の勢いを制限するためのものであり、必ずしも2個に限らず1個でもよい。第3のリブ39は第1排水路7の出口部12(図9(a))の真上に位置して、該出口部12を狭めて排水流量を制限するためのものであり、第4のリブ40は第1排水路7内の排水が隣接する第3排水路9内に流れ込まないようにするためのもので、第1〜第3のリブ38、39よりも下方へ大きく突出している。
ここで、本発明においては、図1に示すように、合流部36と浴槽パン3の浴槽パン排水部30とを接続する空気吸入管10を備えている。空気吸入管10の途中には、封水を溜めるトラップ部18と、トラップ部18と合流部36との間に介在されて流出口19bが流入口19aよりも上方に配置された水溜め部19とが設けられている。
空気吸入管10の吸気口25は、浴槽パン排水部30の封水の上限水位L2(図1)よりも低い位置に配置されており、これにより通常時は空気吸入管10のトラップ部18内に封水が溜められている。
さらに空気吸入管10の吸気口25は、洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1よりも高い位置に配置されており、これにより合流部36で負圧が発生したときに洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる前に、空気吸入管10から合流部36に空気が吸引されることで、合流部36で発生した負圧を低減できるようになっている。
ここで、空気吸入管10内の封水量が各排水トラップ2、4、6内のそれぞれの封水量よりも少なくなるように、空気吸入管10の径を細く形成してある。また、空気吸入管10の水溜め部19は、トラップ部18よりも上方位置に設置されると共にトラップ部18内の容積よりも大きな容積のチャンバーで構成されている。また水溜め部19の流出口19bが流入口19aよりも上方に位置するように、水溜め部19の対角方向に流出口19bと流入口19aとを配置してあり、これにより流入口19aから流入する封水を流出口19bから流出させずに、流入口19aから流入する空気のみを流出口19bから流出させるようにしている。図1の例では、流入口19aと流出口19bとを結ぶ対角線よりも下方領域に封水を一時的に逃がすためのタンク部とし、上方領域を空気経路としている。さらに流入口19a近傍には上下二股形状に分岐した分岐通路41が設けられ、下側分岐路41aを下方領域に向け、上側分岐路41bを上方領域に向けることで、水溜め部19内で封水と空気とがスムーズに分流されるようにしている。
上記水溜め部19の流出口19bは、合流部36よりも上方位置に配置した空気吐出管26を介して合流部36の天井面に開放されている。これにより、合流部36から排水管へと排出される水が空気吸入管10内部に逆流するのを防止しながら、合流部36内に発生する負圧によって空気吸入管10からの空気吸引が可能となっている。
なお図6〜図8は空気吸入管10の構成部品の一例であり、図6はトラップ部18を構成するL字管43であり、図7は流入口19aと分岐通路41とを構成する二股連結エルボ44であり、図8は水溜め部19を構成する平面視弧状をしたタンク管45である。二股連結エルボ44の流入口19aにはL字管43が接続され、二股に分かれた下側分岐路41aがタンク管45の下側開口45aに接続され、上側分岐路41bがタンク管45の上側開口45bに接続されることで、図1に示す水溜め部19が構成されるものである。図8中のWはタンク管45内に押し込められる封水であり、Mはその上を通過する空気の流れ方向である。なお空気吸入管10の構成部品は図6〜図8に限らず、適宜設計変更自在である。
次に排水動作を説明する。
通常時は、図11(a)、(b)のように浴槽パン排水部30内の封水の上限水位L2が空気吸入管10の吸気口25よりも高い水位にあるため、空気吸入管10の吸気口25は浴室内に開放されず、空気吸入管10のトラップ部18内部に溜められた封水により水密的に封止されている。なお排水トラップ2、4、6も同様に封水で水密的に封止されている。
先ず、浴槽排水を行なう場合を図11〜図13を参照して説明する。図11(c)のように浴槽排水時に浴槽排水トラップ2から第1排水路7を経て合流部36に大量の浴槽水が排水されると、合流部36に大きな負圧が発生する。これにより、浴槽パン排水トラップ4内、洗い場パン排水トラップ6内、空気吸入管10内のそれぞれの封水に対して引き込み力が作用する。このとき、図12(a)→(b)のように浴槽パン排水部30の封水高さが空気吸入管10の吸気口25よりも低い水位L3(<L2)まで下がると、この段階で空気吸入管10の吸気口25が浴室内に開放されて、空気吸入管10の吸気口25から浴室内の空気の吸引が開始される。またこのとき、空気吸入管10の径を細くして空気吸入管10内の封水量を浴槽排水トラップ2の封水量よりも少なくしているので、空気吸入管10内の封水が早く引き込まれるようになり、その封水がトラップ部18から水溜め部19へ移動する。ここで、水溜め部19の流出口19bは流入口19aよりも上方に配置されているため、流入口19aから流入した封水は流出口19bから抜け出ることができずに水溜め部19の底部に押し込められた状態(図12(c)の状態)で保持され、この状態で、水溜め部19内には流出口19bから流入口19aに抜ける空気通路が形成され、水溜め部19から抜け出た空気が空気吐出管26を通って合流部36の天井面から吸引される。この吸引された空気が合流部36内部に満たされた水中に混入することにより、合流部36の負圧が低下する。つまり、空気吐出管26から合流部36内に空気が吸引され続けることによって、合流部36の負圧が継続して低下するようになり、洗い場パン排水トラップ6の封水切れを防止する。またこのとき、空気吸入管10の吸気口25は洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1よりも高い位置に配置されているので、洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる前に、合流部36の負圧を低下できるものであり、この結果、洗い場パン排水トラップ6の封水切れを防いで、封水切れ状態で空気が吸い込まれる際の不快な「ゴボゴボ音」の発生をなくすことができる。また本例では、浴槽パン排水トラップ4の封水が切れる下限水位が、洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1と同じ水位かそれよりも低い水位となっているので、浴槽パン排水トラップ4の封水切れによる騒音発生も防止できる。
その後、浴槽排水が完了すると、合流部36が正圧状態に戻ることにより空気吸入管10からの空気吸引が終了する。これにより図13(a)→(b)→(c)のように、水溜め部19に一時的に溜められていた封水が自然落下により水溜め部19の流入口19aからトラップ部18へと戻るので空気吸入管10は元の封止状態に復帰する。従って、浴槽排水後に空気吸入管10の封水切れを起こすこともない。
一方、洗い場排水の場合を図14〜図16を参照して説明する。図14(a)は通常時を示し、洗い場パン5上に排水が多量に溜まると、図14(b)→(c)のように洗い場排水口の真下に位置する洗い場パン排水トラップ6内に排水され、さらに第3排水路9を経て合流部36から排水管へと排出される。このとき排水が勢いよく流れることにより、合流部36に大きな負圧が発生して、浴槽排水トラップ2側の第1排水路7内、浴槽パン排水トラップ4側の第2排水路8内、空気吸入管10内のそれぞれの封水に対して引き込み力が作用するが、前記浴槽排水の場合と同様、浴槽排水トラップ2及び浴槽パン排水トラップ4の封水が切れる前の段階で、図15(a)のように浴槽パン排水部30内の封水高さが空気吸入管10の吸気口25よりも低い水位L3まで下がった段階で、空気吸入管10の吸気口25が浴室内に開放されて空気吸引が開始されることで、図15(b)→(c)のように水溜め部19内に封水を押し込めた状態で空気吸入管10内に空気経路が形成され、これにより、空気吸入管10から吸引された空気が合流部36内部に満たされた水中に混入することにより、合流部36の負圧が継続して低下するようになり、この結果、浴槽排水トラップ2及び浴槽パン排水トラップ4の封水切れを防止できるものであり、また、排水完了後は、図16(a)→(b)→(c)の順に空気吸入管10内が封水にて水密的に封止された元の状態に復帰するものである。
しかして、通常時は空気吸入管10内を封水で水密的に封止できるものでありながら、排水時に合流部36に大きな負圧が発生した時は空気吸入管10内に空気経路が形成されて、合流部で発生した負圧の低下によって封水切れに起因する騒音防止を図ることができる利点がある。
しかも排水完了後は、空気吸入管10の水溜め部19内に保持されていた封水がトラップ部18に自然落下して空気吸入管10が直ちに封水にて水密的に封止された状態に復帰するので、排水後の空気吸入管10の封水切れを防止できる利点がある。
また本例では、空気吸入管10の径を、空気吸入管10内の封水量が各排水路7〜9内のそれぞれの封水量よりも少なくなるように、細く形成したので、合流部36内の負圧発生時には、空気吸入管10内の封水が最も早く引き込まれて合流部36内への空気吸引が迅速に行なわれる利点がある。
また、水溜め部19をトラップ部18の容積よりも大きな容積のチャンバーで構成すると共に、流出口19bを流入口19aよりも上方に配置したことにより、トラップ部18からの封水を水溜め部19内の下方領域に漏れなく押し込めて保持しながら、水溜め部19の上方領域に空気経路を容易に確保できると共に、この水溜め部19内を通過する空気は封水と干渉しないため、空気の引き込みが抵抗なくスムーズに行なわれる利点がある。
さらに、浴槽排水トラップ2及び浴槽パン排水トラップ4の封水が切れる下限水位が、洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位L1と同じ水位か或いはそれよりも低い水位としているので、空気吸入管10の吸気口25は、すべての排水トラップ2、4、6の封水が切れる下限水位よりもそれぞれ高く配置されることとなり、浴槽水の排水時には洗い場パン排水トラップ6及び浴槽パン排水トラップ4の封水切れをそれぞれ防止でき、一方、洗い場パン5の排水時には浴槽排水トラップ2及び浴槽パン排水トラップ4の封水切れをそれぞれ防止できる利点もある。
なお、前記実施形態では、水溜め部19内の流入口19a近傍に上下二股形状に分岐した分岐通路41を設けて封水と空気とを分流させる構造としたが、分岐通路41は省略可能である。この場合、水溜め部19の流入口19aにおいて空気の侵入方向と封水の浸入方向とが同じとなるが、空気より重い封水は水溜め部19の下方領域に向かって移動し、空気はその上方領域に向かって移動することから、水溜め部19内で空気と封水との混在を防止でき、空気のスムーズな引き込み効果が得られる。
図17〜図19は他の排水構造の一例である。図17は、浴槽パン3に浴槽パン排水部30とは別の排水口を設け、この別の排水口に空気吸入管10の吸気口25を接続したものであり、他の構成は図1と同様である。図18は、空気吸入管10の吸気口25を洗い場パン排水トラップ6内部に挿入して、吸気口25を洗い場パン排水トラップ6の封水が切れる下限水位よりも高い位置で且つ洗い場パン排水トラップ6の封水の上限水位よりも低い位置に配置したものであり、他の構成は図1と同様である。図19は、浴槽パン排水トラップ4の第2排水路8を洗い場パン排水トラップ6の第3排水路9に合流させ、この第3排水路9と浴槽排水トラップ2の第1排水路7とを合流部36で合流させたものであり、他の構成は図1と同様である。これら図17〜図19のいずれの排水構造においても、前記実施形態と同様に、通常時は空気吸入管10内を封水で水密的に封止できるものでありながら、排水時には排水トラップ2(4,6)の封水切れによる騒音発生を防止できる効果が得られるものである。
本発明の一実施形態のトラップ装置を用いた浴室の排水構造を説明する概略構成図である。 同上のトラップ装置の斜視図である。 同上のトラップ装置の平面図である。 同上のトラップ装置の側面断面図である。 (a)〜(e)は同上の浴槽側トラップ本体部のエルボの平面図、左側面図、右側面図、正面図、側面断面図である。 (a)(b)は同上の空気吸入管のトラップ部を構成するL字管の平面図、一部破断した正面図である。 (a)〜(c)は同上の空気吸入管の分岐通路を構成する二股連結エルボの側面断面図、下面図、側面図である。 (a)は同上の空気吸入管の水溜め部を構成するタンク管の一部破断した正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は(c)のD−D線断面図である。 (a)〜(d)は同上の洗い場側トラップ本体部の平面図、側面図、正面から見た断面図、背面から見た断面図である。 同上の浴槽側トラップ本体部の上面外周部を覆う流路閉止部材を下面から見た斜視図である。 (a)〜(c)は同上の浴槽水排水開始時の動作説明図である。 (a)〜(c)は同上の浴槽水排水途中の動作説明図である。 (a)〜(c)は同上の浴槽水排水終了後の動作説明図である。 (a)〜(c)は同上の洗い場排水開始時の動作説明図である。 (a)〜(c)は同上の洗い場排水途中の動作説明図である。 (a)〜(c)は同上の洗い場排水終了後の動作説明図である。 他の実施形態であり、同上の浴槽パンに浴槽パン排水部とは別の排水口を設け、この別の排水口に空気吸入管の吸気口を接続した場合の一例を示す断面図である。 更に他の実施形態であり、同上の空気吸入管の吸気口を洗い場パン排水トラップ内部に挿入して、吸気口を洗い場パン排水トラップの封水が切れる下限水位よりも高い位置で且つ洗い場パン排水トラップの封水の上限水位よりも低い位置に配置した場合の一例を示す断面図である。 更に他の実施形態であり、同上の浴槽パン排水トラップの第2排水路を洗い場パン排水トラップの第3排水路に合流させ、この第3排水路と浴槽排水トラップの第1排水路とを合流部36で合流させた場合の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 浴槽
2 浴槽排水トラップ
3 浴槽パン
4 浴槽パン排水トラップ
5 洗い場パン
6 洗い場パン排水トラップ
7 第1排水路
8 第2排水路
9 第3排水路
10 空気吸入管
18 トラップ部
19 水溜め部
19a 流入口
19b 流出口
22 トラップ装置
25 空気吸入管の吸気口
30 浴槽パン排水部
36 合流部
L1 下限水位
L2 上限水位

Claims (3)

  1. 洗い場パンからの排水が流れる洗い場パン排水トラップと、浴槽からの排水が流れる浴槽排水トラップと、浴槽を設置する浴槽パンからの排水が流れる浴槽パン排水トラップとを備えると共に、浴槽排水トラップからの排水が流れる第1排水路と、洗い場パン排水トラップから排出される排水が流れる第3排水路とを合流部で合流させると共に、浴槽パン排水トラップからの排水が流れる第2排水路を、合流部又は第3排水路のいずれかに合流させて、共通の排水管で排水するようにしたトラップ装置であって、上記合流部に接続される空気吸入管を備え、空気吸入管の途中に、封水を溜めるトラップ部と、トラップ部と合流部との間に介在されて流出口が流入口よりも上方に配置された水溜め部とを設け、上記空気吸入管の吸気口を、浴槽パン排水部又は洗い場パンのいずれかに開口させると共に、該吸気口を洗い場パン排水トラップの封水が切れる下限水位よりも高い位置で且つ浴槽パン排水部又は洗い場パンのいずれかの封水の上限水位よりも低い位置に配置したことを特徴とするトラップ装置。
  2. 上記浴槽排水トラップ及び浴槽パン排水トラップの封水が切れる下限水位が、上記洗い場パン排水トラップの封水が切れる下限水位と同じ水位か或いはそれよりも低い水位であることを特徴とする請求項1記載のトラップ装置。
  3. 上記空気吸入管内の封水量が上記各排水トラップ内のそれぞれの封水量よりも少なくなるように、空気吸入管の径を細く形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のトラップ装置。
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