JP2008239968A - アクリル系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単官能性モノマー成分と、光重合性多官能性モノマー成分とを含み、22℃における粘度が1〜4mPa・sであるモノマー混合物に、光重合開始剤を加え混合組成物を得る工程と、前記混合組成物をマイクロチャネルを介して、界面活性剤を0.05〜2重量%含む水系媒体中に分散してモノマー混合物の液滴を含むエマルジョンを生成する工程と、前記エマルジョンに紫外線を照射して液滴を重合させてアクリル系樹脂粒子を得る工程とを含み、
前記マイクロチャネルが、混合組成物と水系媒体とを仕切り、厚み方向に貫通孔を備えた中間プレートを備え、前記貫通孔は2段状をなし、前記混合組成物と接する側は細孔とされ、水系媒体と接する側はスリット状孔になっていることを特徴とするアクリル系樹脂粒子の製造方法により上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
あるいは、ソープフリー乳化重合や分散重合によりシード粒子を作製し、乳化させた重合性単量体を該シード粒子に吸収させて重合を行う、シード重合法が知られている(例えば、特開2005−272779号公報:特許文献4)。
また、特許文献2の方法では、作製できるエマルジョン中の液滴径のバラツキが大きいこと、反応性モノマーと水系媒体の圧力バランスを狭い範囲で調整しなければ、液滴径のバラツキも非常に大きな物となってしまうこと等、安定して粒子径の比較的揃った樹脂粒子を製造することが難しいという課題があった。
また、特許文献4の方法では、シード粒子の粒子径が1μm未満と小さく、例えば数十μmの粒子をシード重合法により製造しようとした場合、単分散性を維持した状態で、シード重合により粒子径を大きくするために、シード重合を繰り返す必要があった。そのため、工数の削減が必要であった。
前記マイクロチャネルが、混合組成物と水系媒体とを仕切り、厚み方向に貫通孔を備えた中間プレートを備え、前記貫通孔は2段状をなし、前記混合組成物と接する側は細孔とされ、水系媒体と接する側はスリット状孔になっていることを特徴とするアクリル系樹脂粒子の製造方法が提供される。
本発明では、まず2種類のモノマー成分、すなわち単官能性モノマー成分と、光重合性多官能性モノマー成分を含むモノマー混合物に、光重合開始剤を加え混合組成物を得る。本発明ではモノマー混合物の粘度が好ましい範囲になるように、かつ高い光重合性を有するように、単官能性モノマー成分と光重合性多官能性モノマー成分を組み合わせることが重要である。このような組み合わせは、重合時間を短縮でき、生産性を高める上で重要である。
モノマー混合物は、モノマー混合物をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%水溶液に分散させた際、2.0mN/m以上のモノマー混合物と水溶液との間の界面張力を有することが好ましい。界面張力が2.0mN/m以上あることで、モノマー混合物に、光重合開始剤を加えた混合組成物をマイクロチャネルを介して水系分散媒に分散させてエマルジョンを形成する際に、エマルジョン中の混合組成物の液滴径を均一にすることができる。均一な液滴径の混合組成物を含むエマルジョンに紫外線を照射して混合組成物を重合させることで、均一な粒子径のアクリル系樹脂粒子を得ることができる。界面張力が2.0mN/m未満の場合、エマルジョン中の混合組成物の液滴径の均一性が劣ることがあり、そのような液滴径のモノマー混合物を重合させるとアクリル系樹脂粒子の粒子径の均一性も劣ることがある。
混合組成物は、マイクロチャネルを介して、水系媒体中に分散される。マイクロチャネルを介して、混合組成物を水系媒体中に分散させることで、単分散性の高いエマルジョンを高い生産性で連続的に得ることができる。
また、細孔の開口形状は円形や矩形等、任意であり、この細孔の幅はスリットの幅と等しくても大きくても小さくてもよい。細孔の幅を小さくした方が混合組成物にかかる圧力と混合組成物の流量の制御が容易になる。また細孔の数は例えば5000個/cm2以上とすることで、効率よくエマルジョンを作製できる。
スリット状孔とすることで、水系媒体中に押し出される混合組成物の界面に不均一な剪断力が作用し、混合組成物が分離して液滴になるきっかけが容易に得られ、均一な粒子径の液滴を製造できる。
細孔とスリット状孔の径及び短幅は1μm〜50μmであることが好ましい。これにより約3〜150μmの均一粒子径の液滴が得られる。細孔とスリット状孔の径及び短幅が1μmより小さくなると、生産性が悪くなりすぎるため好ましくない。50μmを超えると、粒子径が大きくなり分散安定性が悪化してくるため好ましくない。より好ましい細孔とスリット状孔の径及び短幅は、1〜30μmである。また、細孔の深さは8〜400μmであることが好ましく、スリット状孔の深さは2〜200μm(例えば、細孔径の2〜4倍)であることが好ましく、2〜120μmであることがより好ましい。更に、スリット状孔の長幅は2μm以上(例えば、細孔径の2倍以上)であることが好ましい。
重合時間は1分以下であることが好ましい。これ以上では、アクリル系樹脂粒子の生産性を向上することが困難であるため好ましくない。
本発明の方法により得られたアクリル系樹脂粒子は、AB剤、液晶パネルスペーサー、クロマトグラフィー用充填剤、診断試薬担体等に有用である。
(22℃におけるモノマー成分及びモノマー混合物の粘度測定)
エー・アンド・デイ社製音叉型振動式粘度計SV−10を用い、温度20℃±0.1℃、湿度60%±0.5%に保った室内で、粘度の測定を行った。測定試料は別室で混合調製し、粘度測定を20秒間隔で連続して行い、約25℃付近から徐々に温度低下する際の22℃における測定値をその試料の22℃における粘度とした。
ベックマン・コールター社製、粒度分布測定装置「Multisizer3」を使用して、測定を行った。その際、100μmアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定した。得られた結果のうち、体積統計値(算術平均)で求められる、20〜40μmの間における平均径を体積平均粒子径(μm)とし、C.V.を変動係数(C.V.値)とした。
(界面張力)
協和界面科学社製界面張力計DM300を用い、温度20℃±0.1℃、湿度60%±0.5%に保った室内で、懸滴法で測定を行いYoung−Laplace解析法で界面張力を求めた。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%水溶液は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製ニューレックスR−25)をイオン交換水に2重量%溶解することにより作製した。
モノマー混合物とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%水溶液の密度は、京都電子工業社製密度比重計DA−130Nとを用いて、温度20℃±0.1℃、湿度60%±0.5%に保った室内で測定した。
なお、モノマー混合物とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%水溶液とは、上記測定環境下で、1日慣らした後に測定した。
単官能性モノマー成分として、メチルメタクリレート(三菱レーヨン社製アクリエステルM:22℃における粘度0.61mPa・s)を50重量%と、光重合性多官能性モノマー成分としてエチレングリコールジメタクリレート(共栄社化学社製ライトエステルEG:22℃における粘度3.63mPa・s)を50重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度1.19mPa・s、界面張力3.9mN/m)を得た。得られたモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は21.7μm、変動係数(C.V.値)は7.45%であった。
単官能性モノマー成物として、イソボルニルアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートIB−XA:22℃における粘度8.53mPa・s)を10重量%と、メチルメタクリレート(三菱レーヨン社製アクリエステルM:22℃における粘度0.61mPa・s)を60重量%の混合物(22℃における粘度0.67mPa・s)とし、光重合性多官能性モノマー成物として、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートPE−4A:22℃で半固形状)を30重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度1.77mPa・s、界面張力2.9mN/m)を得た。このモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、
アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は19.4μm、変動係数(C.V.値)は7.80%であった。
単官能性モノマー成分として、イソボルニルアクリレート(共栄社化学社製 ライトアクリレートIB−XA:22℃における粘度8.53mPa・s)を50重量%と、メチルメタクリレート(三菱レーヨン社製アクリエステルM:22℃における粘度0.61mPa・s)を30重量%の混合物(22℃における粘度1.73mPa・s)とし、光重合性多官能性モノマー成分として、エチレングリコールジメタクリレート(共栄社化学社製ライトエステルEG:22℃における粘度3.63mPa・s)を20重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度1.91mPa・s、界面張力2.7mN/m)を得た。このモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は20.7μm、変動係数(C.V.値)は6.34%であった。
単官能性モノマー成分として、t−ブチルメタクリレート(共栄社化学社製 エステルTB:22℃における粘度0.84mPa・s)を70重量%とし、光重合性多官能性モノマー成分として、トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートTMP-A:22℃における粘度176.53mPa・s)を30重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度1.91mPa・s、界面張力2.5mN/m)を得た。このモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製 ニューレックスR−25)を2重量%含む水溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%)を水系媒体として用意した。1cm2に6300個の非対称矩形型マイクロチャネル(細孔径10μm、深さ77μm、スリット状孔短幅10μm、長幅複数細孔同一スリット型、深さ23μm)を形成したマイクロチャネル基盤(イーピーテック社製WMS1−1)をエマルジョン作製用の平行流型モジュール(図2(b)のモジュール)にセットした。このモジュールを使用して、混合組成物を水系媒体へ分散させることでエマルジョンを製造温度23℃で連続的に作製した。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は21.8μm、変動係数(C.V.値)は7.8%であった。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製 ニューレックスR−25)を0.8重量%含む水溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2重量%)を水系媒体として用意した。1cm2に23000個の非対称矩形型マイクロチャネル(細孔径10μm、深さ68μm、スリット状孔短幅10μm、長幅複数細孔同一スリット型、深さ32μm)を形成したマイクロチャネル基盤(イーピーテック社製WMS1−3)をエマルジョン作製用の平行流型モジュール(図2(b)のモジュール)にセットした。このモジュールを使用して、実施例3と同様の混合組成物を水系媒体へ分散させることでエマルジョンを製造温度20℃で連続的に作製した。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は25.6μm、変動係数(C.V.値)は9.5%であった。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製 ニューレックスR−25)を6.0重量%含む水溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5重量%)を水系媒体として用意した。1cm2に23000個の非対称矩形型マイクロチャネル(細孔径10μm、深さ68μm、スリット状孔短幅10μm、長幅複数細孔同一スリット型、深さ32μm)を形成したマイクロチャネル基盤(イーピーテック社製WMS1−3)をエマルジョン作製用の平行流型モジュール(図2(b)のモジュール)にセットした。このモジュールを使用して、実施例3と同様の混合組成物を水系媒体へ分散させることでエマルジョンを製造温度20℃で連続的に作製した。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は26.1μm、変動係数(C.V.値)は9.1%であった。
単官能性モノマー成分として、メチルメタクリレート(三菱レーヨン社製アクリエステルM:22℃における粘度0.61mPa・s)を80重量%と、光重合性多官能性モノマー成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDPE−6A:22℃における粘度11327mPa・s)を20重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度1.08mPa・s、界面張力2.7mN/m)を得た。得られたモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてダロキュアTPO(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製 ニューレックスR−25)を2重量%含む水溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%)を水系媒体として用意した。1cm2に23000個の非対称矩形型マイクロチャネル(細孔径10μm、深さ68μm、スリット状孔短幅10μm、長幅複数細孔同一スリット型、深さ32μm)を形成したマイクロチャネル基盤(イーピーテック社製WMS1−3)をエマルジョン作製用の平行流型モジュール(図2(b)のモジュール)にセットした。このモジュールを使用して、混合組成物を水系媒体へ分散させることでエマルジョンを製造温度21℃で連続的に作製した。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は21.4μm、変動係数(C.V.値)は7.0%であった。
単官能性モノマー成分として、メチルメタクリレート(三菱レーヨン社製アクリエステルM:22℃における粘度0.61mPa・s)を60重量%と、光重合性多官能性モノマー成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDPE−6A:22℃における粘度11327mPa・s)を40重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度2.97mPa・s、界面張力2.8mN/m)を得た。得られたモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製 ニューレックスR−25)を2重量%含む水溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%)を水系媒体として用意した。1cm2に23000個の非対称矩形型マイクロチャネル(細孔径10μm、深さ68μm、スリット状孔短幅10μm、長幅複数細孔同一スリット型、深さ32μm)を形成したマイクロチャネル基盤(イーピーテック社製WMS1−3)をエマルジョン作製用の平行流型モジュール(図2(b)のモジュール)にセットした。このモジュールを使用して、混合組成物を水系媒体へ分散させることでエマルジョンを製造温度21℃で連続的に作製した。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は23.5μm、変動係数(C.V.値)は8.8%であった。
単官能性モノマー成分として、メチルメタクリレート(三菱レーヨン社製アクリエステルM:22℃における粘度0.61mPa・s)を50重量%と、光重合性多官能性モノマー成分として、ジ−ペンタエリスリトール−ヘキサアクリレート(共栄社化学製ライトアクリレートDPE−6A:22℃における粘度 11327mPa・s)を50重量%混合することで、モノマー混合物(22℃における粘度6.86mPa・s、界面張力3.1mN/m)を得た。このモノマー混合物100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を2重量部溶解させ、混合組成物とした。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は25.7μm、変動係数(C.V.値)は22.6%であった。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液(日本油脂社製 ニューレックスR−25)を12重量%含む水溶液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.0重量%)を水系媒体として用意した。1cm2に23000個の非対称矩形型マイクロチャネル(細孔径10μm、深さ68μm、スリット状孔短幅10μm、長幅複数細孔同一スリット型、深さ32μm)を形成したマイクロチャネル基盤(イーピーテック社製WMS1−3)をエマルジョン作製用の平行流型モジュール(図2(b)のモジュール)にセットした。このモジュールを使用して、実施例3と同様の混合組成物を水系媒体へ分散させることでエマルジョンを製造温度20℃で連続的に作製した。
次にエマルジョンを容量20mlのホウ珪酸ガラス製サンプル瓶に採取した。小型UV照射装置(ハリソン東芝社製トスキュア401)を用いてサンプル瓶に照射距離80mm、UVランプ直下にて1分間紫外線照射を行いエマルジョン中の液滴を重合させることで、アクリル系樹脂粒子を得た。この粒子を100μmアパチャーを用いて粒度分布測定装置で測定した結果、体積平均粒子径は25.0μm、変動係数(C.V.値)は12.9%であった。
実施例1〜8及び比較例1〜2のモノマー混合物の粘度、水系媒体中の界面活性剤の濃度、モノマー混合物とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%水溶液との間の界面張力、マイクロチャネル数、混合組成物の流量、体積平均粒子径及びC.V.値を表1にまとめて示す。
2 スリット状孔
3 ネック
4 球形の混合組成物
5 液滴
6 細孔
11 マイクロチャネル
12 水系媒体注入口
13 混合組成物注入口
14a、14b ガラス盤
15 マイクロチャネル
16a、16b パッキン
17 エマルジョン取り出し口
21 混合組成物タンク
22 水系媒体タンク
23、24 ポンプ
25 マイクロチャネルを含むエマルジョン製造用モジュール
26 紫外線照射装置
27 リザーバタンク
Claims (7)
- 単官能性モノマー成分と、光重合性多官能性モノマー成分とを含み、22℃における粘度が1〜4mPa・sであるモノマー混合物に、光重合開始剤を加え混合組成物を得る工程と、前記混合組成物をマイクロチャネルを介して、界面活性剤を0.05〜2重量%含む水系媒体中に分散してモノマー混合物の液滴を含むエマルジョンを生成する工程と、前記エマルジョンに紫外線を照射して液滴を重合させてアクリル系樹脂粒子を得る工程とを含み、
前記マイクロチャネルが、混合組成物と水系媒体とを仕切り、厚み方向に貫通孔を備えた中間プレートを備え、前記貫通孔は2段状をなし、前記混合組成物と接する側は細孔とされ、水系媒体と接する側はスリット状孔になっていることを特徴とするアクリル系樹脂粒子の製造方法。 - 前記単官能性モノマー成分と光重合性多官能性モノマー成分とが、50〜80重量%及び50〜20重量%の割合で使用される請求項1に記載のアクリル系樹脂粒子の製造方法。
- 前記単官能性モノマー成分が、(メタ)アクリル酸エステル誘導体モノマーを含む請求項1又は2に記載のアクリル系樹脂粒子の製造方法。
- 前記単官能性モノマー成分の22℃における粘度が、2.0mPa・s以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載のアクリル系樹脂粒子の製造方法。
- 前記光重合性多官能性モノマー成分が、(メタ)アクリル酸エステル誘導体モノマーを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載のアクリル系樹脂粒子の製造方法。
- 前記混合組成物と水系媒体とが、1:200〜1:20(重量比)の範囲で使用される請求項1〜5のいずれか1つに記載のアクリル系樹脂粒子の製造方法。
- 前記モノマー混合物が、前記モノマー混合物をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%水溶液に分散させた際、2.0mN/m以上の前記モノマー混合物と水溶液との間の界面張力を有する請求項1〜6のいずれか1つに記載のアクリル系樹脂粒子の製造方法。
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