JP2008239811A - 燃料油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池用燃料として改質器の耐久性に優れかつ家庭用の石油ストーブや石油給湯器へ十分な性能を持つ燃料油組成物を提供すること。
【解決手段】硫黄分0.8質量ppm以下、蒸留性状の初留点温度140℃以上180℃以下、30℃における動粘度1.2mm/s以上1.6mm/s以下、1環ナフテン分含有量15容量%以上45容量%以下、1環芳香族含有量1容量%以上15容量%以下、煙点20mm以上45mm以下、HFRR摩耗痕径850μm以下であることを特徴とする燃料油組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料油組成物に関する。更に詳しくは、燃料電池用燃料として改質器の耐久性に優れ、かつ家庭用の石油ストーブや石油給湯器へ十分な性能を持つJIS1号灯油規格を満たす燃料油組成物に関する。
近年、将来の地球環境に対する危機感の高まりから、地球にやさしいエネルギー供給システムの開発が求められ、エネルギー効率が高いこと及び排出ガスがクリーンである点から、燃料電池、水素エンジン等の水素を燃料とするシステムが脚光を浴びている。なかでも、燃料電池への水素の供給方法としては、圧縮あるいは液化といった形で直接水素を供給する方法の他、メタノール等の含酸素燃料、及びナフサ、灯油等の炭化水素の改質による供給方法が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。このうち、直接水素を供給する方法は、そのまま燃料として利用できる利点はあるが、常温で気体のため貯蔵性および車両等に用いた場合の搭載性に問題がある。また、メタノールはシステム内での改質による水素の製造が比較的容易であるが、重量当たりのエネルギー効率が低く、有毒かつ腐食性を持つために、取り扱い性、貯蔵性にも難点がある。一方、灯油等の炭化水素の改質による水素の製造は、既存の燃料供給インフラが使用できること、トータルでのエネルギー効率が高いこと等により注目を集めている。
しかし、燃料電池に灯油を使用した場合、灯油中に含まれる硫黄分や芳香族分の影響により、脱硫触媒が急速に劣化することが知られている。
また、燃料電池用に硫黄分や芳香族分を低減した灯油を家庭用の石油ストーブや石油給湯器に使用すると煤が生成され、不具合を起こすことが懸念されている。
池松正樹,「エンジンテクノロジー」,山海堂社,2001年1月,第3巻,第1号,p.35
本発明は、このような状況に鑑み、燃料電池用燃料として触媒劣化しにくい耐久性に優れ、かつ家庭用の石油ストーブや石油給湯器へ十分な性能を持つことができるJIS1号灯油規格を満たす燃料油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、硫黄分、蒸留性状の初留点温度、30℃における動粘度、1環ナフテン分含有量、1環芳香族含有量、煙点、HFRR摩耗痕径を適正化することで、燃料電池用燃料として触媒劣化しにくい耐久性に優れ、かつ家庭用の石油ストーブや石油給湯器へ十分な性能を持つことを見出し本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、硫黄分0.8質量ppm以下、蒸留性状の初留点温度140℃以上180℃以下、30℃における動粘度1.2mm/s以上1.6mm/s以下、1環ナフテン分含有量15容量%以上45容量%以下、1環芳香族含有量1容量%以上15容量%以下、煙点20mm以上45mm以下、HFRR摩耗痕径850μm以下であることを特徴とする燃料油組成物に関する。
また本発明は、引火点40℃以上、蒸留性状の95容量%留出温度270℃以下、15℃密度750kg/m以上850kg/m以下であることを特徴とするJIS1号灯油規格を満たすことを特徴とする前記記載の燃料油組成物に関する。
本発明によれば、燃料電池用燃料として改質器の耐久性に優れ、かつ家庭用の石油ストーブや石油給湯器へ十分な性能を持つことができる燃料油組成物が得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の燃料油組成物は、硫黄分0.8質量ppm以下、蒸留性状の初留点温度140℃以上180℃以下、30℃における動粘度1.2mm/s以上1.6mm/s以下、1環ナフテン分含有量15容量%以上45容量%以下、1環芳香族含有量1容量%以上15容量%以下、煙点20mm以上45mm以下、HFRR摩耗痕径850μm以下であることを特徴とする。
本発明の燃料油組成物の硫黄分は0.8質量ppm以下であることが必要であり、0.7質量ppm以下であることが好ましく、0.6質量ppm以下であることがより好ましい。硫黄分が0.8質量ppmより多い場合は燃料電池用改質器が劣化しやすくなる。
本発明において、硫黄分とは、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定される値を意味する。
本発明の燃料油組成物の蒸留性状の初留点温度は140℃以上であることが必要であり、150℃以上であることが好ましい。初留点温度が140℃より低い場合、引火点が低くなり、安全上取り扱いが難しくなる。さらに燃料電池や石油給湯器用ポンプで異常摩耗を起こしやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の蒸留性状の初留点温度は180℃以下であることが必要であり、170℃以下であることが好ましい。初留点温度が180℃より高い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明において、蒸留性状とは、JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」に準拠して得られる値を意味する。
本発明の燃料油組成物の30℃における動粘度は1.2mm/s以上であることが必要であり、1.25mm/s以上であることが好ましく、1.3mm/s以上であることがさらに好ましい。30℃における動粘度が1.2mm/sより低い場合、燃料電池や石油給湯器用ポンプで異常摩耗を起こしやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の30℃における動粘度は1.6mm/s以下であることが必要であり、1.55mm/s以下であることが好ましく、1.5mm/s以下であることがさらに好ましい。30℃における動粘度が1.6mm/sより高い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明において、動粘度とは、JIS K 2283「原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法」に準拠して得られる値を意味する。
本発明の燃料油組成物の1環ナフテン分含有量は15容量%以上であることが必要であり、18容量%以上であることが好ましく、20容量%以上であることがさらに好ましい。1環ナフテン分含有量が15容量%より少ない場合、家庭用石油給湯器で炎検知不良の不具合が発生しやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の1環ナフテン分含有量は45容量%以下であることが必要であり、43容量%以下であることが好ましく、40容量%以下であることがさらに好ましい。1環ナフテン分含有量が45容量%より多い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明において、1環ナフテン分含有量とは、ASTM D2786「Standard Test Method for Hydrocarbon Types Analysis of Gas-Oil Saturates Fractions by High Ionizing Voltage Mass Spectrometry」に準拠して測定される1環ナフテン分の容量百分率(容量%)を意味する。
本発明の燃料油組成物の1環芳香族分含有量は1容量%以上であることが必要であり、2容量%以上であることが好ましく、3容量%以上であることがさらに好ましい。1環芳香族分含有量が1容量%より少ない場合、家庭用石油給湯器で炎検知不良の不具合が発生しやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の1環芳香族分含有量は15容量%以下であることが必要であり、13容量%以下であることが好ましく、11容量%以下であることがさらに好ましい。1環芳香族分含有量が15容量%より多い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明において、1環芳香族分含有量とは、社団法人石油学会により発行されている石油学会誌JPI−5S−49−97「炭化水素タイプ試験法−高速液体クロマトグラフ法」に準拠して測定される1環芳香族分含有量の容量百分率(容量%)を意味する。
本発明の燃料油組成物の煙点は20mm以上であることが必要であり、22mm以上であることが好ましく、24mm以上であることがさらに好ましい。煙点が20mmより低い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の煙点は45mm以下であることが必要であり、43mm以下であることが好ましく、41mm以下であることがさらに好ましい。煙点が45mmより高い場合、家庭用石油給湯器で炎検知不良の不具合が発生しやすくなる。
本発明において、煙点とは、JIS K 2537「石油製品−灯油及び航空タービン燃料油−煙点試験方法」に準拠して得られる値を意味する。
本発明の燃料油組成物のHFRR摩耗痕径(WS1.4)は850μm以下であることが必要であり、830μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがさらに好ましい。HFRR摩耗痕径(WS1.4)が850μmを超える場合は、石油給湯器用ポンプの摩耗が懸念される。
本発明において、HFRR摩耗痕径(WS1.4)とは、社団法人石油学会から発行されている石油学会規格JPI−5S−50−98「軽油−潤滑性試験方法」により測定される値を意味する。
本発明の燃料組成物の引火点は、JIS1号灯油規格である40℃以上を満たす必要がある。引火点が40℃に満たない場合には、安全上の理由により灯油組成物として取り扱うことができない。同様の理由により、引火点は41℃以上であることが好ましく、42℃以上であることがより好ましい。
本発明において、引火点とは、JIS K 2265「原油及び石油製品−引火点試験方法」に準拠して得られた値を表すものを意味する。
本発明の燃料油組成物の蒸留性状の95容量%留出温度(T95)はJIS1号灯油規格である270℃以下であることが必要である。95容量%留出温度が270℃より高い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。同様の理由により、95容量%留出温度は268℃以下であることが好ましく、266℃以下であることがより好ましい。
本発明の燃料油組成物の15℃密度(15℃における密度)は750kg/m以上であることが必要であり、760kg/m以上であることが好ましい。15℃密度が750kg/m未満の場合は容量当りの発熱量が小さくなる。
また、本発明のA重油組成物の15℃密度(15℃における密度)は850kg/m以下であることが必要であり、840kg/m以下であることが好ましい。15℃密度が850kg/mより大きい場合は、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明において、密度とは、JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」に準拠して得られる値を表すものを意味する。
本発明の燃料油組成物の蒸留性状の10容量%留出温度(T10)は150℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましい。10容量%留出温度が150℃より低い場合、引火点が低くなり、安全上取り扱いが難しくなる。さらに燃料電池や石油給湯器用ポンプで異常摩耗を起こしやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の蒸留性状の10容量%留出温度は190℃以下であることが好ましく、180℃以下であることがより好ましい。10容量%留出温度が190℃より高い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明の燃料油組成物の蒸留性状の50容量%留出温度(T50)は170℃以上であることが好ましく、180℃以上であることがより好ましい。50容量%留出温度が170℃より低い場合、燃料電池や石油給湯器用ポンプで異常摩耗を起こしやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の蒸留性状の50容量%留出温度は220℃以下であることが好ましく、210℃以下であることがより好ましい。50容量%留出温度が220℃より高い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
本発明の燃料油組成物の蒸留性状の90容量%留出温度(T90)は200℃以上であることが好ましく、210℃以上であることがより好ましい。90容量%留出温度が200℃より低い場合、燃料電池や石油給湯器用ポンプで異常摩耗を起こしやすくなる。
また、本発明の燃料油組成物の蒸留性状の90容量%留出温度は265℃以下であることが好ましく、260℃以下であることがより好ましい。90容量%留出温度が265℃より高い場合、家庭用の石油ストーブや石油給湯器で煤が生成しやすくなる。
なお、本発明でいう「T10」、「T50」、「T90」及び「T95」とは、それぞれJIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法−常圧法」に準拠して測定される値を意味する。
本発明の燃料油組成物のセーボルト色は25以上が好ましい。セーボルト色が25より低い場合、不純物の識別等安全性へ悪影響を及ぼす。
本発明において、セーボルト色とは、JIS K 2580「石油製品−色試験方法」に準拠して得られる値を表すものを意味する。
本発明の燃料油組成物の銅板腐食は1以下であることが好ましく、1a以下であることがより好ましい。銅板腐食が1より高い場合、金属部材を腐食しやすくなる。
本発明において、銅板腐食とは、JIS K 2513「石油製品−銅版腐食試験方法」(試験温度50℃、試験時間3時間)に準拠して得られる値を表すものを意味する。
本発明の燃料油組成物の過酸化物価は、過酸化物の生成による燃焼不良への懸念から1質量ppm以下が好ましい。
本発明において、過酸化物価とは、石油学会法JPI−5S−46−96「灯油の過酸化物価試験方法」で測定される値を意味する。
本発明の燃料油組成物の飽和分は、燃焼性の観点から、68容量%以上であることが好ましく、72容量%以上がより好ましく、75容量%以上がさらに好ましい。
本発明において、飽和分とは、石油学会法JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ」で測定される飽和炭化水素の含有量を意味する。
本発明の燃料油組成物のオレフィン分は、貯蔵安定性の観点から、5容量%以下であることが好ましく、3容量%以下がより好ましく、1容量%以下がさらに好ましい。
本発明において、オレフィン分とは、石油学会法JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ」で測定されるオレフィン系炭化水素の含有量を意味する。
本発明の燃料油組成物に用いられる基材(灯油基材)としては、例えば、原油の常圧蒸留装置から得られる直留灯油を水素化精製して得られる水素化脱硫灯油、常圧蒸留装置から得られる直留重質油や残査油を減圧蒸留装置で処理して得られる減圧軽油留分を水素化精製して得られる水素化精製灯油、減圧軽油留分を水素化分解した水素化分解灯油、減圧軽油留分又は脱硫重油を接触分解して得られる接触分解灯油、直留重質油を熱分解して得られる熱分解灯油、熱分解灯油を水素化精製して得られる水素化脱硫灯油、残査油を水素化精製して得られる水素化脱硫灯油、直留灯油及び/又は水素化精製灯油を原料として水素化触媒存在下で深度水素化処理することによって得られる超低硫黄灯油、直留灯油又は水素化脱硫灯油又は水素化精製灯油の抽出によりノルマルパラフィン分を除去した残分である脱ノルマルパラフィン灯油、天然ガス等を一酸化炭素と水素に分解した後にF−T(Fischer−Tropsch)合成で得られるGTL(Gas to Liquids)の灯油留分及び/又はその水素化分解物等の基材が挙げられる。
上記灯油基材の製造における水素化精製条件は、所定の性状を有する灯油を得られれば特に限定されるものではないが、水素化触媒存在下で反応温度100〜350℃、水素圧力1〜10MPa、LHSV0.1〜10h−1、水素/油比10〜500NL/Lであることが好ましい。
水素化触媒は、特に限定されるものではないが、水素化活性金属を多孔質担体に担持したものが挙げられる。多孔質担体としては無機酸化物が好ましく用いられる。具体的な無機酸化物としては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ボリア、シリカ、ゼオライトなどが挙げられる。また、チタニア、ジルコニア、ボリア、シリカおよびゼオライトから選ばれる少なくとも1種類とアルミナから構成される無機酸化物も本発明において好適に用いられる。
水素化処理に用いる触媒の活性金属としては周期律表第6族金属及び第8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属であることが好ましい。より好ましくはRu、Rd、Ir、Pd、Pt、Ni、Co、MoおよびWから選ばれる少なくとも1種類である。活性金属としてはこれらの金属を組み合わせたものでもよく、例えば、Pt−Pd、Pt−Rh、Pt−Ru、Ir−Pd、Ir−Rh、Ir−Ru、Pt−Pd−Rh、Pt−Rh−Ru、Ir−Pd−Rh、Ir−Rh−Ru、Co−Mo、Ni−Mo、Ni−Wなどの組み合わせを採用することができる。
本発明の燃料油組成物は、必要に応じて、灯油基材の他に各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、フェノール系、アミン系化合物などの酸化防止剤、シッフ型、チオアミド型化合物などの金属不活性剤、有機リン系化合物などの表面着火剤、アルケニルコハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミンなどの清浄分散剤、多価アルコールやそのエーテルなどの氷結防止剤、有機酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩、高級アルコールの硫酸エステル、1−メトキシ−2−アセトキシプロパンなどの助燃剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などの帯電防止剤、アゾ染料などの着色剤、クマリン等の識別剤などが挙げられる。これらの添加剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら添加剤の添加量は任意であるが、その合計添加量は、燃料油組成物全量に対して、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下である。
上述の添加剤としては、常法に従い合成したものを用いてもよく、また市販の添加剤を用いてもよい。なお、市販されている添加剤は、その添加剤が目的としている効果に寄与する有効成分を適当な溶剤で希釈している場合もある。有効成分が希釈されている市販添加剤を使用する場合には、燃料油組成物中の当該有効成分の含有量が上述の範囲になるように市販添加剤を添加することが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
[実施例1及び比較例1,2]
実施例1及び比較例1,2の燃料油組成物の各組成物の性状を表1に記載した。各試料油(各組成物)について、改質器の耐久性および燃焼性性能を下記の方法により行った。その結果を表2に記した。
(改質器の耐久性評価)
各試料油について下記の改質評価装置を用いて評価した。
試料油と水をバーナーによりそれぞれ気化させ、改質触媒(ルテニウム系、φ2mm、充填量100mL)を充填し、バーナーにて所定の温度に維持した改質反応管に導き、水素分に富む改質ガスを発生させた。なお、バーナー用空気量は理論空燃比とした。
初めに、以下の反応条件<S1>にて改質反応を行った。
反応条件<S1>:LHSV:0.5h−1、S/C:3.5mol/mol、
触媒層出口温度:600℃
反応条件<S1>にて転化率を求めたのち、以下の反応条件<A1>にて200時間通油を行った。
反応条件<A1>:LHSV:5h−1、S/C:3.5mol/mol、
触媒層出口温度:600℃
反応条件<A1>での運転後、反応条件を<S1>へ戻し、転化率を測定し、運転初期との転化率変化を算出した。転化率の定義は次の通りとした。
転化率(%)=発生ガス中のC1(CO、COおよびCH)量/供給した燃料中
のC量×100
耐久試験後の転化率の減少率が10%以下を良好(○)、10%以上を不良(×)と判断した。
(燃焼性評価)
試験用暖房機器として、芯上下式ストーブ(開放式石油ストーブ芯式自然対流形、トヨトミ製KS−67A)、に試料油を充填し、「点火−5時間の定常運転−消火」を1サイクルとし、これらの工程を100サイクル(500時間)繰り返した。
耐久試験後のしんの周りに煤の付着物がないことを良好(○)、付着物がある場合を不良(×)と判断した。なお、しん周りの付着物により耐震装置が正常に機能しなくなる。
表2の結果から明らかなように、本発明にかかる実施例1の燃料油組成物は、改質器の耐久性や家庭用暖房機の燃焼性に優れることが分かる。
Figure 2008239811
Figure 2008239811

Claims (2)

  1. 硫黄分0.8質量ppm以下、蒸留性状の初留点温度140℃以上180℃以下、30℃における動粘度1.2mm/s以上1.6mm/s以下、1環ナフテン分含有量15容量%以上45容量%以下、1環芳香族含有量1容量%以上15容量%以下、煙点20mm以上45mm以下、HFRR摩耗痕径850μm以下であることを特徴とする燃料油組成物。
  2. 引火点40℃以上、蒸留性状の95容量%留出温度270℃以下、15℃密度750kg/m以上850kg/m以下であることを特徴とするJIS1号灯油規格を満たすことを特徴とする請求項1に記載の燃料油組成物。
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