JP5072005B2 - 無鉛ガソリン組成物の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用燃料としての無鉛ガソリン組成物の製造法に関し、特に供給ソース多様化の観点からFT合成基材を含有し、排出ガス浄化性能、燃費性能、運転性能に優れる無鉛ガソリン組成物の製造法に関する。
従来、ガソリンは、原油を接触改質装置や接触分解装置等の各種精製装置で処理することにより得られるガソリン留分の基材を、1種または2種以上配合することにより製造されている。
近年、ガソリン自動車は、大気環境改善のための排出ガス中の有害物質の低減と、地球温暖化抑制の観点から温室効果ガスのCO排出量低減の両立が求められており、このためには、排出ガス後処理装置を含む車両・エンジン技術の改良と共に、ガソリン品質の最適化も重要である。ガソリンには、ガソリン自動車の優れた排出ガス浄化性能と、燃費性能、運転性能とを引き出す品質が必要とされる。
ガソリンの原料となる原油の需要は、自動車保有台数の増加等を背景に、増加を続けており、原油が有限な資源であることも考えると、ガソリンの供給ソースを多様化すること、すなわち、原油以外の資源からもガソリンを製造することや、原油から製造できるガソリンの得率を向上させることが求められている。
また、これら供給ソースを多様化した場合に得られるガソリンの品質は、排出ガス浄化性能や、燃費性能、運転性に優れたものである必要がある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、幅広い炭素含有物質を原料とすることが可能なFT合成基材を混合すると共に、得られるガソリン組成物を特定の性状に規定することによって、ガソリン供給ソースの多様化が可能となる同時に、ガソリン自動車の優れた排出ガス浄化性能と、燃費性能、運転性能とを引き出すことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、留出温度範囲が25℃から220℃の留分の全部もしくはその一部であるFT合成基材を混合する工程を含むことを特徴とする、得られる組成物のリサーチ法オクタン価が89.0以上96.0未満、モーター法オクタン価が80.0以上、硫黄分含有量が10質量ppm以下、10容量%留出温度が35℃以上70℃以下、30容量%留出温度が55℃以上77℃以下、50容量%留出温度が75℃以上110℃以下、70容量%留出温度が95℃以上135℃以下、90容量%留出温度が115℃以上180℃以下、蒸留終点が220℃以下、リード蒸気圧が44kPa以上93kPa以下、密度(15℃)が0.690g/cm以上0.783g/cm以下、酸化安定度が240分以上、銅板腐食(50℃、3時間)が1以下、洗浄実在ガムが5mg/100ml以下、未洗実在ガムが30mg/100ml以下、ベンゼン含有量が1容量%以下である無鉛ガソリン組成物の製造法に関する。
本発明により、FT合成基材を用いて、排出ガス浄化性能や、燃費性能、運転性に優れたガソリンが得られる。
以下、本発明について詳述する。
本発明の製造法で得られるガソリン(以下、単に「本発明のガソリン」と記載する)は、FT合成基材を含有している必要がある。
ここで、FT合成基材とは、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガス(合成ガスと称する場合もある)に対してフィッシャートロプシュ(FT)反応を適用させて得られるナフサ、灯油、軽油相当の液体留分、およびこれらを水素化精製、水素化分解することによって得られる炭化水素混合物、およびFT反応により液体留分およびFTワックスを生成し、これを水素化精製、水素化分解することにより得られる炭化水素混合物からなる基材のことを示す。
FT合成基材の原料となる混合ガスは、炭素を含有する物質を、酸素および/または水および/または二酸化炭素を酸化剤に用いて酸化し、更に必要に応じて水を用いたシフト反応により所定の水素および一酸化炭素濃度に調整して得られる。
炭素を含有する物質としては、天然ガス、石油液化ガス、メタンガス等の常温で気体となっている炭化水素からなるガス成分や、石油アスファルト、バイオマス、石炭、建材やゴミ等の廃棄物、汚泥、及び通常の方法では処理しがたい重質な原油、非在来型石油資源等を高温に晒すことで得られる混合ガスが一般的であるが、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスが得られる限りにおいては、本発明はその原料を限定するものではない。
フィッシャートロプシュ反応には金属触媒が必要である。好ましくは周期律表第8族の金属、例えば、コバルト、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、ニッケル、鉄等、更に好ましくは第8族第4周期の金属を活性触媒成分として利用する方法である。また、これらの金属を適量混合した金属群を用いることもできる。これらの活性金属はシリカやアルミナ、チタニア、シリカアルミナなどの担体上に担持して得られる触媒の形態で使用することが一般的である。また、これら触媒に上記活性金属に加えて第2金属を組合せて使用することにより、触媒性能を向上させることもできる。第2金属としては、ナトリウム、リチウム、マグネシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の他に、ジルコニウム、ハフニウム、チタニウムなどが挙げられ、一酸化炭素の転化率向上やワックス生成量の指標となる連鎖成長確率(α)の増加など、目的に応じて適宜使用されている。
フィッシャートロプシュ反応は、混合ガスを原料として、液体留分およびFTワックスを生成する合成法である。この合成法を効率的に行うために、一般には混合ガス中の水素と一酸化炭素の比を制御することが好ましい。一酸化炭素に対する水素のモル混合比(水素/一酸化炭素)は1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、1.8以上であることが更により好ましい。また、この比率は3以下であることが好ましく、2.6以下であることがより好ましく、2.2以下であることが更により好ましい。
上記触媒を用いてフィッシャートロプシュ反応を行う場合の反応温度は、180℃以上320℃以下であることが好ましく、200℃以上300℃以下であることがより好ましい。反応温度が180℃未満では一酸化炭素がほとんど反応せず、炭化水素収率が低い傾向にある。また、反応温度が320℃を超えると、メタンなどのガス生成量が増加し、液体留分およびFTワックスの生成効率が低下してしまう。
触媒に対するガス空間速度に特に制限は無いが、500h−1以上4000h−1以下が好ましく、1000h−1以上3000h−1以下がより好ましい。ガス空間速度が500h−1未満では液体燃料の生産性が低下する傾向にあり、また4000h−1を超えると反応温度を高くせざるを得なくなると共にガス生成が大きくなり、目的物の収率が低下してしまう。
反応圧力(一酸化炭素と水素からなる合成ガスの分圧)は特に制限が無いが、0.5MPa以上7MPa以下が好ましく、2MPa以上4MPa以下がより好ましい。反応圧力が0.5MPa未満では液体燃料の収率が低下する傾向にあり、また7MPaを超えると設備投資額が大きくなる傾向にあり、非経済的になる。
FT合成基材は、上記FT反応により生成された液体留分およびFTワックスを、必要に応じて任意の方法で水素化精製または水素化分解し、目的にあった蒸留性状、組成等に調整することも可能である。水素化精製及び水素化分解は目的に即して選択すればよく、どちらか一方のみまたは両方法の組み合わせ等の選択も本発明の燃料組成物を製造しうる範囲において何ら限定されるものではない。
水素化精製に用いる触媒は水素化活性金属を多孔質担体に担持したものが一般的であるが、同様の効果が得られる触媒であれば本発明はその形態を何ら限定するものではない。
多孔質担体としては無機酸化物が好ましく用いられる。具体的には、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ボリア、シリカ、ゼオライトなどが挙げられる。
ゼオライトは結晶性アルミノシリケートであり、フォージャサイト、ペンタシル、モルデナイトなどが挙げられ、好ましくはフォージャサイト、ベータ、モルデナイト、特に好ましくはY型、ベータ型が用いられる。なかでも、Y型は超安定化したものが好ましい。
活性金属としては以下に示す2つの種類(活性金属Aタイプおよび活性金属Bタイプ)が好ましく用いられる。
活性金属Aタイプは周期律表第8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属である。好ましくはRu、Rh、Ir、PdおよびPtから選ばれる少なくとも1種類であり、さらに好ましくはPdまたは/およびPtである。活性金属としてはこれらの金属を組み合わせたものでよく、例えば、Pt−Pd、Pt−Rh、Pt−Ru、Ir−Pd、Ir−Rh、Ir−Ru、Pt−Pd−Rh、Pt−Rh−Ru、Ir−Pd−Rh、Ir−Rh−Ruなどがある。これらの金属からなる貴金属系触媒を使う際には、水素気流下において予備還元処理を施した後に用いることができる。一般的には水素を含むガスを流通し、200℃以上の熱を所定の手順に従って与えることにより触媒上の活性金属が還元され、水素化活性を発現することになる。
また活性金属Bタイプとして、周期律表第6A族および第8族金属から選ばれる少なくとも一種類の金属を含有し、望ましくは第6A族および第8族から選択される二種類以上の金属を含有しているものも使用することができる。例えばCo−Mo、Ni−Mo、Ni−Co−Mo、Ni−Wが挙げられ、これらの金属からなる金属硫化物触媒を使う際には予備硫化工程を含む必要がある。
金属源としては一般的な無機塩、錯塩化合物を用いることができ、担持方法としては含浸法、イオン交換法など通常の水素化触媒で用いられる担持方法のいずれの方法も用いることができる。また、複数の金属を担持する場合には混合溶液を用いて同時に担持してもよく、または単独溶液を用いて逐次担持してもよい。金属溶液は水溶液でもよく有機溶剤を用いてもよい。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の反応温度は、180℃以上400℃以下であることが好ましく、200℃以上370℃以下であることがより好ましく、250℃以上350℃以下であることが更に好ましく、280℃以上350℃以下が更により好ましい。水素化精製における反応温度が370℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。また、反応温度が270℃を下回ると、アルコール分が除去しきれずに残存するため好ましくない。
活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の反応温度は、170℃以上320℃以下であることが好ましく、175℃以上300℃以下であることがより好ましく、180℃以上280℃以下であることが更に好ましい。水素化精製における反応温度が320℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。また、反応温度が170℃を下回ると、アルコール分が除去しきれずに残存するため好ましくない。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素圧力は、0.5MPa以上12MPa以下であることが好ましく、1.0MPa以上5.0MPa以下であることがより好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素圧力は、2MPa以上10MPa以下であることが好ましく、2.5MPa以上8MPa以下であることがより好ましく、3MPa以上7MPa以下であることが更に好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上10.0h−1以下であることが好ましく、0.3h−1以上3.5h−1以下であることがより好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上2h−1以下であることが好ましく、0.2h−1以上1.5h−1以下であることがより好ましく、0.3h−1以上1.2h−1以下であることが更に好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素/油比は、50NL/L以上1000NL/L以下であることが好ましく、70NL/L以上800NL/L以下であることがより好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素/油比は、100NL/L以上800NL/L以下であることが好ましく、120NL/L以上600NL/L以下であることがより好ましく、150NL/L以上500NL/L以下であることが更に好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
水素化分解に用いる触媒は水素化活性金属を固体酸性質を有する担体に担持したものが一般的であるが、同様の効果が得られる触媒であれば本発明はその形態を何ら限定するものではない。
固体酸性質を有する担体にはアモルファス系と結晶系のゼオライトがある。具体的にはアモルファス系のシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニアとゼオライトのフォージャサイト型、ベータ型、MFI型、モルデナイト型などがある。好ましくはフォージャサイト型、ベータ型、MFI型、モルデナイト型のゼオライト、より好ましくはY型、ベータ型である。Y型は超安定化したものが好ましい。
活性金属としては以下に示す2つの種類(活性金属Aタイプおよび活性金属Bタイプ)が好ましく用いられる。
活性金属Aタイプとしては主に周期律表第6A族および第8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属である。好ましくはNi、Co、Mo、Pt、PdおよびWから選ばれる少なくとも1種類の金属である。これらの金属からなる貴金属系触媒を使う際には、水素気流下において予備還元処理を施した後に用いることができる。一般的には水素を含むガスを流通し、200℃以上の熱を所定の手順に従って与えることにより触媒上の活性金属が還元され、水素化活性を発現することになる。
また活性金属Bタイプとしてはこれらの金属を組み合わせたものでよく、例えば、Pt−Pd、Co−Mo、Ni−Mo、Ni−W、Ni−Co−Moなどが挙げられる。また、これらの金属からなる触媒を使う際には、予備硫化したのち使用するのが好ましい。
金属源としては一般的な無機塩、錯塩化合物を用いることができ、担持方法としては含浸法、イオン交換法など通常の水素化触媒で用いられる担持方法のいずれの方法も用いることができる。また、複数の金属を担持する場合には混合溶液を用いて同時に担持してもよく、または単独溶液を用いて逐次担持してもよい。金属溶液は水溶液でもよく有機溶剤を用いてもよい。
活性金属Aタイプおよび活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の反応温度は、200℃以上450℃以下であることが好ましく、250℃以上430℃以下であることがより好ましく、300℃以上400℃以下であることが更に好ましい。水素化分解における反応温度が450℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。一方、200℃未満の場合は触媒の活性が著しく低下するので好ましくない。
活性金属Aタイプおよび活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素圧力は、1MPa以上20MPa以下であることが好ましく、4MPa以上16MPa以下であることがより好ましく、6MPa以上13MPa以下であることが更に好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、分解反応はむしろ進行が鈍化し反応温度の上昇で進行を調整する必要が生じるため、転じて触媒寿命の低下に繋がってしまう。そのため、一般に反応温度には経済的な最適点が存在する。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上10h−1以下であることが好ましく、0.3h−1以上3.5h―1以下であることがより好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上2h−1以下であることが好ましく、0.2h−1以上1.7h―1以下であることがより好ましく、0.3h−1以上1.5h−1以下であることが更に好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素/油比は、50NL/L以上1000NL/L以下であることが好ましく、70NL/L以上800NL/L以下であることがより好ましく、400NL/L以上1500NL/L以下であることが更に好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素/油比は、150NL/L以上2000NL/L以下であることが好ましく、300NL/L以上1700NL/L以下であることがより好ましく、400NL/L以上1500NL/L以下であることが更に好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
水素化処理する装置はいかなる構成でもよく、反応塔は単独または複数を組み合わせてもよく、複数の反応塔の間に水素を追加注入してもよく、気液分離操作や硫化水素除去設備、水素化生成物を分留し、所望の留分を得るための蒸留塔を有していてもよい。
水素化処理装置の反応形式は、固定床方式をとりうる。水素は原料油に対して、向流または並流のいずれの形式をとることもでき、また、複数の反応塔を有し向流、並流を組み合わせた形式のものでもよい。一般的な形式としてはダウンフローであり、気液双並流形式がある。反応塔の中段には反応熱の除去、あるいは水素分圧を上げる目的で水素ガスをクエンチとして注入してもよい。
本発明のガソリンに含有されるFT合成基材は、留出温度範囲が25℃から220℃の留分の全部もしくはその一部である必要がある。
留分範囲の例としては、例えば25℃〜70℃の軽質留分、70℃〜160℃の中間留分、160℃〜220℃の重質留分等が挙げられる。この他、25℃〜220℃の留分から一部の留分範囲を除いた残りを使用すること等もできる。
本発明ガソリンに含有されるFT合成基材中のノルマルパラフィン含有量は75容量%以下であることが好ましく、60容量%以下であることがより好ましく、50容量%以下であることがさらに好ましい。ノルマルパラフィン量が75容量%を超えると、オクタン価が低下し、耐ノッキング性、加速性、運転性の低下を引き起こす可能性があり、ガソリンへの配合量が制限されるため、供給ソースの多様化が図れない可能性がある。
本発明ガソリンに含有されるFT合成基材中のイソパラフィン含有量は20容量%以上であることが好ましく、40容量%以上であることがより好ましく、50容量%以上であることがさらに好ましく、60容量%以上であることが最も好ましい。ノルマルパラフィン量が20容量%未満であると、オクタン価が低下し、耐ノッキング性、加速性、運転性の低下を引き起こす可能性があり、ガソリンへの配合量が制限されるため、供給ソースの多様化が図れない可能性がある。
本発明ガソリンに含有されるFT合成基材は、オレフィン含有量が5容量%以上のものも好ましく使用することができる。オレフィンが5容量%以上であることにより、耐ノッキング性、加速性、運転性を改善できる可能性がある。
本発明のガソリンは、留出温度範囲が25℃から220℃の留分の全部もしくはその一部からなるFT合成基材の含有量は、供給ソース多様化の観点から、ガソリン全量に対して3容量%以上であることが好ましく、5容量%以上であることがより好ましく、7容量%以上であることがさらに好ましく、10容量%以上であることがさらにより好ましい。
一方、燃費性能の観点から、基材の含有量は、50容量%以下であることが好ましく、40容量%以下であることがより好ましく、30容量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のガソリンは、FT合成基材以外については、本発明で規定する性状を満たす限りにおいて配合される基材に特に限定はなく、従来公知の任意の方法で製造することができる一種又は二種以上のガソリン基材を配合することができる。
具体的には、例えば、原油蒸留装置、ナフサ改質装置、アルキレーション装置等から得られるプロパンを中心とした直留系プロパン留分、ブタンを中心とした直留系ブタン留分、それらを脱硫処理して得られる直留系脱硫プロパン留分、直留系脱硫ブタン留分、接触分解装置等から得られるプロパン・プロピレンを中心とした分解系プロパン留分、ブタン・ブテンを中心とした分解系ブタン留分、原油を常圧蒸留して得られるナフサ留分(ホールレンジナフサ)、ナフサの軽質留分、ナフサの重質留分、ホールレンジナフサを脱硫した脱硫ホールレンジナフサ、軽質ナフサを脱硫した脱硫軽質ナフサ、重質ナフサを脱硫した脱硫重質ナフサ、軽質ナフサを異性化装置でイソパラフィンに転化して得られる異性化ガソリン、イソブタンなどの炭化水素に低級オレフィンを付加(アルキル化)することによって得られるアルキレート、接触改質法で得られる改質ガソリン、改質ガソリンより芳香族分を抽出した残分であるラフィネート、改質ガソリンの軽質留分である軽質改質ガソリン、改質ガソリンの中質留分である中質改質ガソリン、改質ガソリンの中重質留分である中重質改質ガソリン、改質ガソリンの重質留分である重質改質ガソリン、各改質ガソリンの2種類以上の混合物、接触分解法で得られる接触分解ガソリン(ホールレンジ分解ガソリン)、接触分解ガソリンの軽質留分である軽質分解ガソリン、接触分解ガソリンの重質留分である重質分解ガソリン、水素化分解法で得られる水素化分解ガソリン、オレフィン分の重合によって得られる重合ガソリン、プロピレンまたはブテンの二量化によって得られるオレフィン留分、プロピレンまたはブテンの二量化によって得られたオレフィン留分を水素化して得られるパラフィン留分、脱ノルマルパラフィン油、芳香族炭化水素化合物(トルエン、炭素数8の芳香族(キシレン類)、炭素数9の芳香族等)等の基材が挙げられる。
これらの基材の配合量は、本発明のガソリンが必要な性状範囲となるように調整される限りにおいて、任意であるが、以下に代表的な基材の配合量範囲の例を示す。
(1)改質ガソリン:0〜80容量%
(2)分解ガソリン:0〜60容量%
(3)アルキレート:0〜40容量%
(4)異性化ガソリン:0〜30容量%
また、本発明のガソリンは、含酸素化合物を含有していてもよい。
含酸素化合物としては、例えば、炭素数2〜4のアルコール類、炭素数4〜8のエーテル類などが含まれる。具体的な含酸素化合物としては、例えば、エタノール、メチル−tert-ブチルエーテル(MTBE)、エチル−tert-ブチルエーテル(ETBE)、tert-アミルメチルエーテル(TAME)、tert-アミルエチルエーテルなどを挙げることができる。なかでもエタノール、MTBE、ETBEが好ましく、二酸化炭素排出量抑制の観点からは、バイオマス由来のエタノール、バイオマス由来のエタノールを原料として製造したETBEを特に好ましく使用することができる。なお、メタノールは、腐食性と、排出ガス中のアルデヒド濃度が高くなる可能性もあるので、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の規定により試験したときに検出されない(0.5容量%以下)ことが好ましい。
本発明のガソリン中の含酸素化合物含有量は、自動車燃料系部材の適合性と、排出ガス中のNOxが増加を抑制する観点から、酸素原子換算で3.8質量%以下であることが好ましく、3.5質量%以下であることがより好ましく、2.7質量%以下であることがさらに好ましく、1.3質量%以下であることが最も好ましい。
本発明のガソリンのリサーチ法オクタン価(RON)は、耐ノッキング性、加速性、運転性の観点から、89.0以上が必要であり、90.0以上であることがより好ましい。また、本発明のガソリンは、主にレギュラーガソリン仕様車で使用される場合に、ガソリン製造時のCO2排出量の増加が走行時のCO排出量の低減を上回るとの観点から、RONは96.0未満であることが必要である。
また、高速における耐ノッキング性能の悪化を防止する観点から、本発明のガソリンのモーター法オクタン価(MON)は80.0以上である必要があり、81.0以上であることがより好ましく、81.5以上であることがさらにさらに好ましく、82.0以上であることがさらにより好ましい。
ここでいうリサーチ法オクタン価(RON)およびモーター法オクタン価(MON)とは、JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定されるリサーチ法オクタン価およびモーター法オクタン価を意味する。
本発明のガソリンの硫黄含有量は10質量ppm以下であることが必要であり、好ましくは8質量ppm以下である。硫黄分が10質量ppmを超える場合、排出ガス浄化処理触媒の性能に悪影響を及ぼし、排出ガス中のNOx、CO、HCの濃度が高くなる可能性があり、またベンゼンの排出量も増加するおそれがあるため、好ましくない。
ここでいう硫黄分含有量とは、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定される値を意味する。
本発明のガソリン無鉛であることが必要である。ここでいう無鉛とは、四エチル鉛等のアルキル鉛化合物を実質的に添加しないことをいい、たとえ極微量の鉛化合物を含有する場合であっても、その含有量はJIS K 2255「ガソリン中の鉛分試験方法」の適用区分下限値(0.001g/l)以下であることを意味する。
本発明のガソリンの蒸留初留点(IBP)は、好ましくは20℃以上、より好ましくは23℃以上である。IBPが20℃に満たない場合は排出ガス中の炭化水素が増加する可能性がある。一方、IBPは、好ましくは37℃以下、より好ましくは35℃以下である。IBPが37℃を超える場合には、低温運転性が低下する可能性がある。
本発明のガソリンの10容量%留出温度(T10)は、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上である。T10が35℃に満たない場合は排出ガス中の炭化水素が増加する可能性があり、また、ベーパーロックにより高温運転性が低下する可能性がある。一方、T10は、70℃以下であることが必要であり、好ましくは60℃以下である。T10が70℃を超える場合には、低温始動性が低下する可能性がある。
本発明のガソリンの30容量%留出温度(T30)は、好ましくは55℃以上、より好ましくは60℃以上である。T30が55℃に満たない場合は燃費が悪化する可能性がある。一方、T30は、好ましくは77℃以下、より好ましくは75℃以下、さらに好ましくは70℃以下である。T30が77℃を超える場合には、中低温運転性が低下する可能性がある。
本発明のガソリンの50容量%留出温度(T50)は、燃費の悪化を防止する観点から、75℃以上であることが必要であり、80℃以上であることが好ましい。一方、常温運転性の悪化を防止する観点から、T50は、110℃以下であることが必要であり、105℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。
本発明のガソリンの70容量%留出温度(T70)は、好ましくは95℃以上である。T70が95℃に満たない場合は、燃費が悪化する可能性がある。一方、T70は、好ましくは135℃以下、より好ましくは130℃以下である。T70が135℃を超える場合は冷機時の中低温運転性が低下する可能性があり、また、排出ガス中の炭化水素の増加、吸気バルブデポジットの増加、燃焼室デポジットが増加する可能性がある。
本発明のガソリンの90容量%留出温度(T90)は、好ましくは115℃以上、より好ましくは120℃以上である。T90が115℃に満たない場合は、燃費が悪化する可能性がある。一方、冷機時の低温及び常温運転性の悪化、エンジンオイルのガソリンによる希釈の増加、炭化水素排出ガスの増加、エンジンオイルの劣化及びスラッジの発生等の現象を防止できる観点から、T90は、180℃以下であることが必要であり、好ましくは175℃以下、より好ましくは170℃以下、さらに好ましくは165℃以下である。
本発明のガソリンの蒸留終点(EP)は、150℃以上であることが好ましい。また、EPは、220℃以下であることが必要であり、好ましくは215℃以下、より好ましくは200℃以下、さらに好ましくは195℃以下である。EPが220℃を超えると、吸気弁デポジットや燃焼室デポジットが増加する可能性があり、また、点火プラグのくすぶりが発生する可能性がある。
ここでいうIBP、T10、T30、T50、T70、T90、EPとは、JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」により測定される値(℃)を意味する。
本発明のガソリンのリード蒸気圧(RVP)は、44kPa以上93kPa以下であることが必要である。また、本発明のガソリンは使用される季節や地域によって調整することが好ましい。具体的には、暖かい季節・地域向けには、44〜72kPaが好ましく、44〜65kPaがより好ましく、50〜65kPaがさらに好ましく、55〜65kPaが最も好ましい。一方、寒い季節・地域向けには、60〜93kPaが好ましく、65〜93kPaがより好ましく、70〜93kPaがさらに好ましく、70〜88kPaが最も好ましい。RVPが高いと、ベーパーロックなどによる運転性の不具合が生じる可能性があり、RVPが低いと冷機状態の始動性が悪化する可能性がある。ここでいう蒸気圧(RVP)とは、JIS K 2258「原油及び燃料油蒸気圧試験方法(リード法)」により測定される値(kPa)を指す。
本発明のガソリンの15℃における密度は、燃費の悪化を抑制する観点から、0.690g/cm以上であることが必要であり、0.700g/cm以上であることが好ましく、0.710g/cm以上がより好ましく、0.715g/cm以上であることがさらに好ましい。一方、15℃における密度は、加速性の悪化やプラグのくすぶりを防止する観点から、0.783g/cm以下であることが必要であり、0.760g/cm以下が好ましく、0.750g/cm以下がより好ましく、0.740g/cm以下がさらに好ましい。
ここでいう15℃における密度とは、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定される値(g/cm)を意味する。
本発明のガソリンの酸化安定度は、貯蔵中のガムの生成を抑制する観点から、240分以上である必要があり、480分以上であることが好ましく、960分以上であることがより好ましく、1440分以上であることがさらにより好ましい。
ここでいう酸化安定度とは、JIS K 2287「ガソリン酸化安定度試験方法(誘導期間法)」によって測定した値(分)を意味する。
本発明のガソリンは、銅板腐食(50℃、3時間)が1以下である必要があり、1aであるのが好ましい。銅板腐食が1を越える場合は、燃料系統の導管が腐食する可能性がある。
ここでいう銅板腐食とは、JIS K 2513「石油製品−銅板腐食試験方法」(試験温度50℃、試験時間3時間)に準拠して測定した値を意味する。
本発明のガソリンの洗浄実在ガム量は、5mg/100ml以下である必要があり、3mg/100ml以下であることが好ましく、1mg/100ml以下であることがより好ましい。また、本発明のガソリンの未洗実在ガム量は、30mg/100ml以下である必要があり、20mg/100ml以下であることが好ましく、10mg/100ml以下であることがさらに好ましく5mg/100ml以下であることがさらにより好ましい。未洗実在ガム量および洗浄実在ガム量が上記の値を超えた場合は、燃料導入系統において析出物が生成したり、吸入バルブが膠着する心配がある。
ここでいう洗浄実在ガム量および未洗実在ガム量とは、JIS K 2261「石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在ガム試験方法−噴射蒸発法」により測定した値(mg/100ml)を意味する。
本発明のガソリン中のベンゼン含有量は、1容量%以下である必要があり、0.5容量%以下であることが好ましい。ベンゼン含有量が1容量%を越えると排出ガス中のベンゼン濃度が高くなる可能性がある。
ここでいうベンゼン含有量とは、JIS K 2536「石油製品-成分試験方法−ガスクロによる芳香族試験方法」により測定されるベンゼン含有量(容量%)を意味する。
本発明のガソリン中の灯油混入量は4容量%以下であることが好ましい。灯油混入量が4容量%を越えると、エンジンの始動性が悪化する可能性がある。
ここで、灯油混入量とはガソリン全量基準での炭素数13及び14のノルマルパラフィン炭化水素の含有量で判定し、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の規定によって得られる灯油の換算値が4容量%以下であることであることを意味する。
本発明のガソリン中の芳香族分は、35容量%以下であることが好ましく、30容量%以下であることがより好ましく、25容量%であることがさらにより好ましく、22容量%以下であることが最も好ましい。芳香族分が多いと、吸気弁デポジット、燃焼室デポジットが増加する可能性や点火プラグのくすぶりが発生する可能性があり、排出ガス中のベンゼン濃度が増加する可能性もある。一方、芳香族分は、10容量%以上が好ましく、15容量%以上がより好ましく、18容量%以上がさらに好ましい。芳香族分が少ないと、燃費が悪化する可能性がある。
ここでいう芳香族分とは、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法−蛍光指示薬吸着法」により測定されるガソリン中の芳香族分含有量(容量%)を意味する。
本発明のガソリン中のオレフィン分は、35容量%以下であることが好ましく、25容量%以下であることがより好ましい。オレフィン分が35容量%を超えると、ガソリンの酸化安定性を悪化させ吸気バルブデポジットを増加させる可能性がある。
ここでいうオレフィン分とは、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法−蛍光指示薬吸着法」により測定されるガソリン中のオレフィン分含有量(容量%)を意味する。
本発明のセンシティビティ(RONとMONの差;RON−MON)は、10.0以下であることが好ましく、9.5以下であることがより好ましく、9.0以下であることがさらに好ましく、8.5以下であることが最も好ましい。センシティビティが小さいと、高速、高エンジン回転数域における耐ノッキング性が悪化する可能性がある。
本発明のガソリン中のマンガンの含有量は、2質量ppm以下が好ましく、1質量ppm以下がより好ましい。本発明のガソリン中の鉄の含有量は2質量ppm以下が好ましく、1質量ppm以下がより好ましい。本発明のガソリン中のナトリウムの含有量は2質量ppm以下が好ましく、1質量ppm以下がより好ましい。本発明のガソリン中のカリウムの含有量は2質量ppm以下が好ましく、1質量ppm以下がより好ましい。本発明のガソリン中のリンの含有量は2質量ppm以下好ましく、1質量ppm以下がより好ましく、0.2質量ppm以下がさらに好ましい。マンガン、鉄、ナトリウム、カリウム、リンの含有量が上述の値を超えると、排出ガス浄化触媒上への蓄積量の増加、触媒担体の劣化、空燃比センサの劣化等により排出ガス浄化システムの効率を低下させる恐れがある。
ここでいうマンガン、鉄、ナトリウムの含有量は「燃焼灰化−誘導結合プラズマ発光法」、カリウムの含有量は「燃焼灰化−原子吸光法」、リンの含有量はASTM D3231”Standard Test Method for Phosphorus in Gasoline”により測定される値である。
以下、「燃焼灰化−誘導結合プラズマ発光法」、「燃焼灰化−原子吸光法」の測定法について詳述する。
(1)試料20gを白金皿に採取する。
(2)成分元素の揮散を抑えるために粉末硫黄0.4gを加え、サンドバス上150℃で時間おき、揮発分を除く。
(3)残留分を燃焼させる。
(4)500℃の電気炉で2〜3時間灰化する。
(5)2〜3mLの濃硫酸で溶解し、20mLに定容する。
(6)マンガン、鉄、ナトリウムの含有量は誘導結合プラズマ発光分光分析計(島津製作所社製、ICPS−8000)、リンの含有量は原子吸光光度計(日立製作所社製、Z6100)を用いて分析する。
本発明のガソリンは、貯蔵安定性のために、酸化防止剤及び金属不活性化剤を含有していることが好ましい。具体的には、酸化防止剤としては、N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンやN,N’−ジイソブチル−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン系、及び2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールに代表されるヒンダードフェノール類等のアルキルフェノール系等の酸化防止剤として公知の化合物を用いることができ、金属不活性化剤としては、N,N’−ジサリチリデン−1,2−ジアミノプロパンのようなアミンカルボニル縮合化合物等の金属不活性化剤として公知の化合物を用いることができる。
酸化防止剤や金属不活性化剤の添加量には特に制限はないが、前述の酸化安定度を好ましい値とし、他の添加剤を含めた添加後のガソリン組成物の未洗実在ガム量が前述の好ましい値となるようにするのが良い。具体的には、酸化防止剤は5〜100mg/lが好ましく、10〜50mg/lがより好ましい。また、金属不活性化剤は、0.5〜10mg/lが好ましく、1〜5mg/lがより好ましい。
本発明のガソリンは、吸気バルブ等のデポジットの堆積防止のために、清浄分散剤を含有することができる。清浄分散剤としては、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミンなどのガソリン清浄分散剤として公知の化合物を用いることができる。これらの中でも空気中300℃で熱分解を行った場合にその残分が無いものが望ましい。より好ましくはポリイソブテニルアミン及び/またはポリエーテルアミンを使用するのが良い。
清浄分散剤の含有量は、本発明のガソリン1リットル当たり、25〜1000mgであることが好ましく、吸気バルブデポジットを防止し、燃焼室デポジットをより低減させる点から、50〜500mgがさらに好ましく、100〜300mgが最も好ましい。なお、清浄分散剤は、清浄性に寄与する有効成分が適当な溶剤で希釈されていることがあるが、こうした場合、上記の添加量は、有効成分としての添加量を意味している。
本発明のガソリンは、潤滑性を向上させるため、摩擦調整剤を含有することができる。主な摩擦調整剤としては、例えば、アルコール;ヒドロキシル基を1〜4個有する炭素数1〜30のアルコール化合物;カルボン酸;モノカルボン酸と、グリコール又は3価アルコールとの反応物であるヒドロキシル基含有エステル;ポリカルボン酸と多価アルコールとのエステル;>NR(Rは炭素原子数5〜40の炭化水素基である)を含む組成を示し、1以上の置換基を有する少なくとも1個の窒素化合物とを組み合わせた多価アルコールのエステル;カルボン酸とアルコールアミンとのアミド化合物等が挙げられる。これらは、単独又は混合物として用いることができる。これらのうちでは、炭素数10〜25のモノカルボン酸と、グリコール又は3価アルコールとの反応物であるヒドロキシル基含有エステル及び/又は炭素数5〜25のカルボン酸とアルコールアミンとのアミド化合物がより好ましく、炭素数10〜25のモノカルボン酸とグリセリンエステル及び/又は炭素数5〜25のモノカルボン酸とジエタノールアミンとのアミド化合物がさらに好ましい。
摩擦調整剤の添加量は特に制限はないが、他の添加剤と合わせて添加後のガソリン組成物の未洗実在ガム量が前述の好ましい範囲を満たすように添加するのが良い。また、十分な燃費及び出力改善効果を発揮させ、一方、それ以上添加しても効果の向上が期待できない等の観点から、本発明のガソリン1リットル当たり、好ましくは10〜300mg、より好ましくは30〜250mgの含有割合となるように添加するのが良い。
なお、摩擦調整剤と称して市販されている商品は、耐摩耗性に寄与する有効成分が適当な溶剤で希釈されていることがあるため、こうした市販品を本発明のガソリンに添加する場合にあたっては、上記の添加量は、有効成分としての添加量を意味している。
本発明のガソリンに添加することができるその他の燃料油添加剤としては、有機リン系化合物などの表面着火防止剤、多価アルコールあるいはそのエーテルなどの氷結防止剤、有機酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、高級アルコール硫酸エステルなどの助燃剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などの帯電防止剤、アゾ染料などの着色剤、有機カルボン酸あるいはそれらの誘導体類、アルケニルコハク酸エステル等の防錆剤、ソルビタンエステル類等の水抜き剤、キリザニン、クマリンなどの識別剤、天然精油合成香料などの着臭剤等が挙げられる。
これらの添加剤は、1種または2種以上を添加することができ、その合計添加量はガソリン全量基準で0.1質量%以下とすることが好ましい。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
[実施例1〜5および比較例1、2]
水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスに対してフィッシャートロプシュ(FT)反応を適用させて、留出温度範囲が35℃〜165℃のFT合成基材Aを得た。FT合成基材Aは、ノルマルパラフィン分73.6容量%、イソパラフィン分2.5容量%、オレフィン分23.9容量%を含む。このFT合成基材Aを10容量%と、改質ガソリン、接触分解ガソリン、アルキレート、トルエン、ノルマルブタンなどのガソリン基材および酸化防止剤と金属不活性化剤を配合することにより、実施例1のガソリン組成物を調製した。
水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスに対してFT反応を適用させて得られたナフサ留分を水素化精製することによって、留出温度範囲が35℃〜80℃のFT合成基材Bを得た。FT合成基材Bは、ノルマルパラフィン分90.7容量%、イソパラフィン分9.3容量%を含む。このFT合成基材Bを12容量%と、改質ガソリン、接触分解ガソリン、アルキレート、トルエン、ノルマルブタンなどのガソリン基材および酸化防止剤と金属不活性化剤を配合することにより、実施例2のガソリン組成物を調製した。
水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスに対してFT反応を適用させて得られた150℃〜360℃の中間留分を水素化精製する際の副反応生成物のナフサとして、留出温度範囲が35℃〜165℃のFT合成基材Cを得た。FT合成基材Cは、ノルマルパラフィン分59.6容量%、イソパラフィン分40.4容量%を含む。このFT合成基材Cを15容量%と、改質ガソリン、接触分解ガソリン、アルキレート、トルエン、ノルマルブタンなどのガソリン基材および酸化防止剤と金属不活性化剤を配合することにより、実施例3のガソリン組成物を調製した。
水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスに対してFT反応を適用させて得られたFTワックスを水素化分解することにより、留出温度範囲が35℃〜165℃のFT合成基材Dを得た。FT合成基材Dは、ノルマルパラフィン分22.1容量%、イソパラフィン分77.9容量%を含む。このFT合成基材Dを20容量%と、改質ガソリン、接触分解ガソリン、アルキレート、トルエン、ノルマルブタンなどのガソリン基材および酸化防止剤と金属不活性化剤を配合することにより、実施例4のガソリン組成物を調製した。
また、FT合成基材Dを10容量%と、改質ガソリン、接触分解ガソリン、アルキレート、トルエン、ノルマルブタンなどのガソリン基材および酸化防止剤と金属不活性化剤をを配合することにより、実施例5のガソリン組成物を調製した。
FT合成基材Dを55容量%と、改質ガソリン、接触分解ガソリン、アルキレート、トルエン、ノルマルブタンなどのガソリン基材および酸化防止剤と金属不活性化剤を配合することにより、比較例1のガソリン組成物を調製した。
比較例2は市販のレギュラーガソリンである。
実施例1〜5、および比較例1〜2のガソリンの諸性状を表1に示す。
(性状測定)
基材の性状、実施例および比較例における試験ガソリンの性状は以下の方法により測定した。
リサーチ法オクタン価およびモーター法オクタン価は、JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定されるリサーチ法オクタン価およびモーター法オクタン価による値である。
硫黄分は、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定した。
鉛分は、JIS K 2255「ガソリン中の鉛分試験方法」により測定した。
蒸留性状(IBP、T10、T30、T50、T70、T90、EP)は、全てJIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法−常圧法」により測定した。
蒸気圧(@37.8℃)は、JIS K 2258「原油及び燃料油蒸気圧試験方法(リード法)」により測定した。
密度(@15℃)は、JIS K 2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定した。
酸化安定度は、JIS K 2287「ガソリン酸化安定度試験方法(誘導期法)」によって測定した。
銅板腐食は、JIS K 2513「石油製品−銅板腐食試験方法」(試験温度50℃、試験時間3時間)に準拠して測定した。
未洗実在ガム量および洗浄実在ガム量は、JIS K 2261「石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在ガム試験方法−噴射蒸発法」により測定した。
ベンゼンは、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法−ガスクロによる芳香族試験方法」により測定した。
芳香族分及びオレフィン分は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法−蛍光指示薬吸着法」により測定した。
灯油分は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の規定に従って測定した。
マンガン、鉄、ナトリウムの含有量は「燃焼灰化−誘導結合プラズマ発光法」、カリウムの含有量は「燃焼灰化−原子吸光法」、リンの含有量はASTM D3231”Standard Test Method for Phosphorus in Gasoline”により測定した。
(ガソリン供給ソース多様化指標)
実施例及び比較例のガソリンについて、FT合成基材の配合量と、原油を原料とするガソリン基材の配合量から、原油以外を原料にしうる基材の配合割合として、供給ソースの多様化指標を求めた。
(加速性能評価)
環境温度25℃、環境湿度50%に保持したシャーシダイナモメータ上で、下記の試験車両を使用し、加速性能評価を実施した。試験は試験車両を十分に暖機走行させた後、Dレンジ(ODはオン)で50km/hから110km/hまでの全開加速を10回行い、60km/hから100km/hに達するまでの所要時間を測定し、最初の3回を除いた7回の所要時間の平均値を加速時間と定義した。
[試験車両]
エンジン:直列4気筒(レギュラーガソリン仕様)
排気量:1498cc
噴射方式:マルチポイント式
ミッション:オートマチックトランスミッション
排出ガス浄化システム:三元触媒、空燃比フィードバック制御
平成12年排出ガス規制適合
(排出ガス試験)
排出ガス試験は、上記の試験車両を用いて、国土交通省によるガソリン自動車10・15モード排出ガス測定の技術指針に従って、排出ガス中に含まれるCOおよびNOxの排出量を計測した。
(燃料消費試験)
燃料消費試験は、上記の試験車両を用いて、国土交通省によるガソリン自動車10・15モード燃料消費試験方法に従って計測した。
表2に示す通り、本発明のガソリン(実施例1〜5)は、FT合成由来の基材を含有することにより供給ソースの多様化がはかれると共に、良好な加速性能、低い排出ガス(CO、NOx)レベル、良好な燃費を実現できることが分かる。
Figure 0005072005
Figure 0005072005

Claims (11)

  1. 留出温度範囲が25℃から220℃の留分の全部もしくはその一部であるFT合成基材を混合する工程を含むことを特徴とする、得られる組成物のリサーチ法オクタン価が89.0以上96.0未満、モーター法オクタン価が80.0以上、硫黄分含有量が10質量ppm以下、10容量%留出温度が35℃以上70℃以下、30容量%留出温度が55℃以上77℃以下、50容量%留出温度が75℃以上110℃以下、70容量%留出温度が95℃以上135℃以下、90容量%留出温度が115℃以上180℃以下、蒸留終点が220℃以下、リード蒸気圧が44kPa以上93kPa以下、密度(15℃)が0.690g/cm以上0.783g/cm以下、酸化安定度が240分以上、銅板腐食(50℃、3時間)が1以下、洗浄実在ガムが5mg/100ml以下、未洗実在ガムが30mg/100ml以下、ベンゼン含有量が1容量%以下である無鉛ガソリン組成物の製造法
  2. ガソリンに含有されるFT合成基材中のノルマルパラフィン含有量が75容量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  3. ガソリンに含有されるFT合成基材中のイソパラフィン含有量が20容量%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  4. ガソリンに含有されるFT合成基材中のオレフィン含有量が5容量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  5. 留出温度範囲が25℃から220℃の留分の全部もしくはその一部であるFT合成基材の含有量が、ガソリン全量に対して3容量%以上50容量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  6. 灯油を含まないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  7. 芳香族分含有量が10容量%以上35容量%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  8. オレフィン分含有量が35容量%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  9. センシティビティが10.0以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  10. マンガンの含有量が2質量ppm以下、鉄の含有量が2質量ppm以下、ナトリウムの含有量が2質量ppm以下、カリウムの含有量が2質量ppm以下、及びリンの含有量が2質量ppm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
  11. 酸化防止剤と金属不活性化剤を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の無鉛ガソリン組成物の製造法
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