JP2008239525A - クエン酸・イソクエン酸による亜鉛の神経毒性の低下を基盤とした脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、予防・改善補助食品および包装体 - Google Patents

クエン酸・イソクエン酸による亜鉛の神経毒性の低下を基盤とした脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、予防・改善補助食品および包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】長期にわたり安全に使用できる脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、または予防・改善補助食品の提供。
【解決手段】クエン酸および/またはイソクエン酸を有効成分とする脳血管性認知症の予防・改善剤、飲食物、または補助食品。前記クエン酸および/またはイソクエン酸は、脳血管性認知症に深く関わる亜鉛による神経細胞死を抑制する活性を発揮する。前記クエン酸、イソクエン酸は、合成品、天然物のいずれでもよいが、果実由来であることが好ましく、例えば、マンゴー果実、日向夏、へべす、カボス、レモン、ゆず、スダチなどの果汁、またはそれら加工品を使用することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、亜鉛の神経毒性を低下させることで、脳血管性認知症の予防や改善が可能な予防・改善剤、予防・改善飲食物、予防・改善補助食品およびその包装体に関する。
超高齢化社会の到来に伴い、老年性認知症の老人数の増加が加速的に進んでいる。このような老年性認知症には様々な原因があるとされているが、特に、脳梗塞や脳出血が原因で引き起こされる「脳血管性認知症」は、老年性認知症の重大原因とされている。脳血管性認知症は、脳虚血、脳梗塞などの血管性障害によって脳の血流に異常が生じた結果、周囲の神経細胞に細胞死が生じ、最終的に記憶の脱落、学習障害などの痴呆症状(認知症)が生じる疾患である。
一般的に、脳血管性認知症の発症メカニズムとしては、脳虚血後および血流再開後に神経細胞の過剰興奮が生じることで、興奮性神経伝達物質グルタミン酸がシナプス前終末内のシナプス小胞からシナプス間隙に過剰に放出され、その結果、シナプス後部の標的神経細胞の細胞内カルシウム濃度を過剰に増加させ、カルパインなどのカルシウム感受性タンパク分解酵素などを活性化させ、カスパーゼなどのアポトーシス・カスケードを活性化し、最終的に標的神経細胞のアポトーシスを引き起こすと考えられている。
脳血管性認知症の予防や治療には、脳虚血後の神経細胞死を抑制することが有効である。現在、脳虚血発作後のエダラボンなどのフリーラジカル除去剤を脳虚血発作直後に投与することや、発作後の低体温療法が、予防や治療に有効とされている。この神経細胞死の抑制に関して記載された非特許文献1から6について、以下に詳述する。
非特許文献1,2には、脳虚血後の神経細胞死メカニズムにおいて、亜鉛が重要な役割を果たしていることが記載されている。亜鉛は、人体にとって必須元素であり体内のいたるところで検出されるが、特に脳に多く存在する。脳内でも、脳虚血により侵されやすい海馬・大脳皮質に高濃度に見られ、シナプス小胞内に亜鉛イオンとして存在している。この非特許文献1,2では、神経細胞の興奮時にグルタミン酸と共にシナプス間隙に亜鉛イオンが放出されることにより、亜鉛イオンが培養神経細胞の神経細胞死を引き起こすことが明らかにされている。更に、脳虚血後の海馬神経細胞内で神経細胞死と並行して亜鉛の異常蓄積が生じていることも示されている。
非特許文献3には、亜鉛の特異的なキレーターであるCaEDTA(Ethylenediamine- N,N,N',N'-tetraacetic acid, calcium(II), disodium salt, dihydrate)を、虚血前の実験動物に投与することによって、虚血後の神経細胞死が抑制され、脳梗塞の悪化が抑制されることが記載されている。これらの研究結果により、亜鉛が脳虚血後の神経細胞死に関わっていることは一般に認知されてきた。
非特許文献4には、亜鉛による培養神経細胞死をピルビン酸とオキサロ酢酸が抑制することが記載されている。更に、非特許文献5には、ピルビン酸を脳内投与することで、脳虚血後の神経細胞死を抑止することができると記載されている。また、非特許文献6には、低血糖状態による脳神経細胞死を、ピルビン酸とαケトグルタル酸が抑制することが報告されている。
Koh, J.Y., Suh, S.W., Gwag, B.J., He, Y.Y., Hsu, C.Y., Choi, D.W., "The role of zinc in selective neuronal death after transient global cerebral ischemia."Science, 1996年5月, 272巻, p.1013-1016. Lee, J.M., Zipfel, G.J., Park, K.H., He, Y.Y., Hsu, C.Y. and Choi, D.W. "Zinc translocation accelerates infarction after mild transient focal ischemia.",Neuroscience, 2002年1月, 115巻, p.871-878. Calderone, A., Jover, T., Mashiko, T., Noh, K.M., Tanaka, H., Bennett, M.V., Zukin, R.S. "Late calcium EDTA rescues hippocampal CA1 neurons from global ischemia-induced death.",J. Neurosci., 2004年11月, 24巻, p.9903-9913. Christian, T., Sheline, M., Behrens, M. and Choi, D.W. "Zinc-Induced Cortical Neuronal Death: Contribution of Energy Failure Attributable to Loss of NAD+ and Inhibition of Glycolysis.", J. Neurosci., 2000年5月, 20巻, p.3139-3146. Lee, J.Y., Kim, Y.H. and Koh, J.Y. "Protection by Pyruvate against Transient Forebrain Ischemia in Rats.", J. Neurosci., 2001年10月, 21巻, RC171, p.1-6. Suh, S.W., Aoyama, K., Matsumori, Y., Liu, J. and Swanson, R.A. "Pyruvate Administered After Severe Hypoglycemia Reduces Neuronal Death and Cognitive Impairment.", Diabetes, 2005年5月, 54巻, p.1452-1458.
亜鉛による神経細胞死を抑制する成分または飲食物を探し出すことは、脳血管性認知症の予防または改善に繋がる成分または飲食物を同定することに繋がる。これまでに、亜鉛による神経細胞死を抑制する物質として、CaEDTA、ピルビン酸、およびオキサロ酢酸が発見されている。
CaEDTAは、様々な金属をキレートする作用のため生体内で毒性を発揮する。このため、認知症を予防または改善する薬剤としては実用性に乏しい。ピルビン酸およびオキサロ酢酸は生体内にもある化合物であり、安全性は高いと言えるが、それらを主要成分とする脳血管性認知症予防・改善剤および予防・改善飲食物は現存しない。また、虚血時の治療薬として使用されているフリーラジカル除去剤は、虚血発作後直ぐの投与が必要であり、予防する効果はない。従って、認知症の老人数が激増する社会にあっては、予防や治療のために、長期に亘り、虚血後の神経細胞死を予防することができる安全な薬剤、飲食品や、機能食品が必要であるが、これまで開発されておらず、強く望まれている。
そこで本発明は、長期にわたり安全に使用することができる脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、予防・改善補助食品およびその包装体を提供することを目的とする。
本発明者らは、視床下部由来のGT1−7細胞を使用し、亜鉛による神経細胞死を抑制する物質をスクリーニングした結果、いくつかの果物の果汁に神経細胞死抑制活性があることを見出した。そして、その成分を単離、同定し、活性成分がクエン酸であることを突き止めた。また、生体内に存在する様々な有機酸で亜鉛による神経細胞死抑制活性を調べた結果、イソクエン酸にも同様の活性を確認した。本発明者らは、亜鉛による神経細胞死の抑制には、クエン酸および/またはイソクエン酸が有効であるという新しい知見に基づき、本発明に至った。
すなわち、本発明の脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、または予防・改善補助食品は、クエン酸および/またはイソクエン酸を有効成分とすることを特徴とする。
クエン酸およびイソクエン酸は、生体内でエネルギーのもとになるATP(Adenosine TriPhosphate)を生産するための中間物質であることが広く知られている。特にクエン酸は各種のサプリメントの成分としても多用されており、疲労回復を促進する物質として宣伝されている。クエン酸は日本薬局方にも記載されており、緩衝、矯味または発泡の目的で調剤に用いられている。検査用血液サンプルの抗血液凝固剤などとしても利用されていた歴史をもち、クエン酸ナトリウムやクエン酸カリウム合剤は尿をアルカリ化させ尿酸の排泄を促進することから痛風に代表される高尿酸血症の治療薬として処方されている。
クエン酸およびイソクエン酸は、脳虚血に由来する神経細胞の脱落の予防あるいは抑制に寄与することに加え、これら物質が生体内に存在するものであることから、副作用が少ないと言えるものである。従って、クエン酸、またはイソクエン酸のいずれか一方、または両方を、有効成分として含有する本発明の脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、または予防・改善補助食品は、日常的に長期にわたり安全に口にできるものである。
ここで、予防・改善補助食品とは、特定の保健の目的が期待できることを表示した食品であって、身体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含み、有効性および安全性を個別商品ごとに国によって審査される特定保健用食品、並びに病者用食品等の特別用途食品などを示す。
前記クエン酸および/またはイソクエン酸が果実由来であることが望ましい。前記クエン酸および/またはイソクエン酸が果実由来であると、摂取者が容易に経口しやすく、予防や改善を促進させることができる。
本発明の包装体は、本発明の脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、または予防・改善補助食品を包装する包装体であって、認知症予防または改善に用いられる旨の表示が付与されていることを特徴とする。
包装体に、認知症予防または改善に用いられる旨の表示が付与されていることで、利用者に薬剤や飲食物の機能を広く認知させることができる。ここで、包装体とは、本発明の脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物または予防・改善補助食品を内部に収納して包装できるものであれば、材質や形状はどのようなものであってもよい。また、包装された複数の予防・改善剤、包装された複数の予防・改善飲食物や、包装された複数の予防・改善補助食品を梱包する包装体も、認知症予防または改善に用いられる旨の表示がされていれば含まれる。認知症予防または改善に用いられる旨の表示は、包装体に直接印刷されていたり、表示が印刷されたシールを貼り付けたものであったりしていてもよい。
本発明の脳血管性認知症の予防・改善剤、脳血管性認知症の予防・改善飲食物、または脳血管性認知症の予防・改善補助食品は、クエン酸および/またはイソクエン酸を有効成分とすることで、脳血管性認知症の予防または改善に、長期にわたり安全に使用することができる。
本発明の実施の形態に係る脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、および予防・改善飲食物で使用されるクエン酸、およびイソクエン酸は、天産物を出発物質として精製されたもの、天産物を利用して発酵法で得られたもの、化学的に合成されたもののいずれであってもよい。出発物質や製造プロセス等に制約されるものではない。クエン酸およびイソクエン酸は、リチウム塩を除けば、ナトリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩などの塩の形態であってもよい。また、クエン酸、およびイソクエン酸は、必ずしも単離される必要はなく、これらが有効量含まれていれば脳血管性認知症に対する予防や改善の効果が発揮され、例えばマンゴー果実、日向夏、へべす、カボス、レモンなどの果汁を使用することができる。ただし、これら果物の例に限定されるものではなく、クエン酸またはイソクエン酸のいずれか一方、または両方が有効量含まれていれば、これら以外の種々の果物が利用できるし、さらに果物に限定されるものでもない。
予防・改善剤は、通常の経口投与または非経口投与に使用されるものならどのような剤形でも良いし、食品の形態をなして経口摂取されるものであってもよい。経口投与または非経口投与に利用される剤形としては、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、腸溶剤、トローチ、内用液剤、外用液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、注射液、輸液、経管流動食、点鼻剤、点眼剤、点耳剤、座剤、シップ剤、吸入剤または軟膏剤を、使用目的に応じて任意に選択できる。固形製剤に当たっては、目的に応じて主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、矯味剤、安定化剤などの補助剤を用いたり、防湿・矯味の観点から糖衣やフィルムコーティングしてもよい。もとより、クエン酸、イソクエン酸および/またはその塩の形態は、上記剤形の処方に適するものが自由に選択される。
予防・改善剤、予防・改善飲食物または予防・改善補助食品には、少なくとも、クエン酸またはイソクエン酸のいずれか一方または両方、またはその塩類が含有され、その他に、タンパク質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類、乳化剤、香料、あるいは酸味料等が配合されていたりしてもよい。予防・改善飲食物や予防・改善補助食品は、自然流動食、半消化栄養食および成分栄養食やドリンク剤等の加工形態とすることもできる。その外にも、固形あるいは液状の食品ないしは嗜好品、例えばパン、麺類、ご飯、菓子類(ビスケット、クッキー、ケーキ、キャンデー、チョコレート、チューインガム、和菓子など)、豆腐およびその加工品などの量産食品、清酒、薬用酒などの発酵食品、みりん、食酢、醤油、味噌、ドレッシング、ヨーグルト、ハム、ベーコン、ソーセージ、マヨネーズ、ジャム、スプレッドなどの畜農食品、かまぼこ、揚げ天、ハンペンなどの水産食品、果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、アルコール飲料、果実酒、甘味果実酒、茶などの飲料、穀物酢、果実酢、もろみ酢などの食酢や香酢等として供することもできる。
また、予防・改善剤、予防・改善飲食物、または予防・改善補助食品を包装する包装体に、この予防・改善剤、予防・改善飲食物、または予防・改善補助食品が、認知症を予防・改善する旨の表示を付すことで、利用者に飲食物の機能を広く認知させることができるので、認知症の予防や改善を促進させることができる。包装体は、ビニールや紙などの袋、包み紙や、箱状やキャップの付いたパッケージとすることが可能である。
本実施の形態に係る予防・改善剤、予防・改善飲食物および予防・改善補助食品の製法は、目的、剤形により異なるが、各分野において従来公知に用いられている常法により製造、加工可能である。
脳血管性認知症の予防または改善のために、クエン酸またはイソクエン酸の投与量は、被投与者の年齢、体重、または症状や、投与経路、剤形等により異なる。クエン酸については、国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)の、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議「FAO/WHO Joint Expert Committee on Food Additives (JECFA)」にて添加物としての安全性評価が実施されており、ADI(Acceptable Daily Intake)を特定しない(Not specified)または制限しない(Not limited)と評価されている。ここで、ADIを特定しないとは、食品中に常在する成分、または食品とみなし得るもの、若しくはヒトの通常の代謝物とみなし得るものに設定されるということを示す。このことから、目的とする効果を得るために、必要な量でのクエン酸またはイソクエン酸の使用や、および食品中に存在するものからもたらされるクエン酸またはイソクエン酸の毎日の摂取は、健康に危害をもたらさないことが明らかである。クエン酸またはイソクエン酸の摂取量あるいは投与量に大きな制限はないが、脳血管性認知症の予防または改善のためには、成人に対して通常はクエン酸量として一日当り100mg〜10g、好ましくは一日当り300mg〜5gとするのが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、様々な果実果汁について、亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を検査した。果物等は宮崎県延岡市内のマーケットで市販されているものを利用した。果物の可食部(実)を取り出し、適当量の水を加えて市販のブレンダーで破砕した。遠心(10000g、20分)により沈殿物を取り除いたのち、0.45μm孔のフィルターで処理し試料とした。概ね果肉の1g(生重量)が1mLに溶けているように調製した。ただし、へべす、カボス、レモン、ゆず、およびスダチについては絞り汁を、遠心、フィルター処理したものを試料とした。また、日向夏ジュースはサンA日向夏ドリンク(30%、195g缶、宮崎県農協果汁株式会社製)をフィルター処理したものを試料とした。
不死化視床下部神経細胞(GT1−7細胞)は常法により培養し、トリプシン酵素により分散させた後、無血清培地(DMEM/F−12)に加えて1×105個/mLの濃度にした後、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ分注したものを炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて24時間培養した。
GT1−7細胞に、調製した果物果汁を5μL投与し、次いで、亜鉛水溶液30μmol/Lを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した(n=6)。試薬には、Cell Counting Kit(同仁化学社製)を用いた。WST−1法は、細胞内のミトコンドリア酵素活性を測定することにより、細胞数を比較する簡便かつ正確な測定法である。
測定した結果を図1(A)〜同図(D)に示す。なお、図1(A)〜同図(D)に示す「コントロール」は、亜鉛および試験試料を加えなかった場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。また、「亜鉛のみ」は、亜鉛水溶液30μmol/Lのみを投与した場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。図1(A)〜同図(D)では、試験試料の抑制活性を示すWST−1法の吸光度について、実験日が異なっても正確に判断できるように、指標として「コントロール」と「亜鉛のみ」とを測定し、図示している。
図1(A)〜同図(D)に示すように、亜鉛水溶液30μmol/Lのみを投与した細胞に比べて、高い吸光度を示すものを神経細胞死抑制活性があると評価した。その結果、図1(A)に示されるマンゴーと、図1(B)に示されるみかん、および日向夏ジュースと、図1(C)に示されるいちご、日向夏、キューイ、および未熟マンゴーと、図1(D)に示されるへべす、レモン、カボス、ゆず、およびスダチとに、亜鉛の神経細胞死を抑制する活性が認められた。さくらんぼ、きんかん、りんご、びわ、なし、ぶどう、かきの果汁には活性を認めなかった。
(実施例2)
実施例2では、亜鉛の神経細胞死を抑制する果物のなかで、特にマンゴー果実に注目し実験を行なった。未熟のマンゴー果実(アーウィン種)は、宮崎県門川町マンゴー農家より得た。成熟度合いは、果皮の色で判断した。マンゴー果実は、成熟が進むにつれて、果皮が緑、紫、赤の順で変化する。果物の可食部(実)を取り出し、適当量の水を加えて市販のブレンダーで破砕した。遠心(10000g、20分)により沈殿物を取り除いたのち、0.45μm孔のフィルターで処理し試料とした。概ね果肉の1g(生重量)が1mLに溶けているように調製した。
不死化視床下部神経細胞(GT1−7細胞)は常法により培養し、トリプシン酵素により分散させた後、無血清培地(DMEM/F−12)に加えて1×105個/mLの濃度にした後、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ分注したものを、炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて24時間培養した。GT1−7細胞に、調製した果物果汁を2〜10μL投与し、次いで、亜鉛水溶液30μmol/Lを投与した。
果実の成熟段階での活性の違いを調べる実験では、果物果汁を5μL投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した(n=6)。試薬には、Cell Counting Kitを用いた。
結果、図2(A)に示すように、マンゴー果実の成熟段階での抑制活性は、未熟な果肉ほど強い活性をもつことが明らかになった。未熟な果肉果汁を様々な量投与した実験により、図2(B)に示すように、投与量が細胞培養液の1%〜3.5%までは容量依存的に抑制活性を示すことが明らかになった。未熟な果肉果汁を細胞培養液の5%加えると抑制活性は、投与量が2%の場合および3.5%の場合と比較して減少した。これは、細胞毒性を示す物質もしくは、WST−1法を阻害する物質が未熟な果肉果汁に共存するためであると考えられる。
なお、図2(A)〜同図(B)に示す「コントロール」は、実施例1と同様に、亜鉛および試験試料を加えなかった場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。また、「亜鉛のみ」は、亜鉛水溶液30μmol/Lのみを投与した場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。図2(A)〜同図(B)では、試験試料の抑制活性を示すWST−1法の吸光度について、実験日が異なっても正確に判断できるように、指標として「コントロール」と「亜鉛のみ」とを測定し、図示している。
(実施例3)
実施例3は、未熟マンゴー果実の果汁からの活性成分を単離した。
未熟のマンゴー果実(果皮色は緑)10個の果肉部分を取り出し、適当量の水を加えて市販のブレンダーで破砕した。遠心(10000g、20分)により沈殿物を取り除いたのち、0.45μm孔のフィルターで処理し精製のための試料とした。
活性成分の精製はHPLC(島津製作所、グラジエントシステム)により行なった。検出は215nmの紫外吸収を測定し、流速は原則として1mL/minで行い、ODS分取カラムを使用時には5mL/minとした。カラムは、ODSカラム(資生堂カプセルパックUG−120、分析用φ4.6×150mmもしくは分取用φ25×250mm)、ポーラスグラフィティックカーボンカラム(Thermo Fisher Scientific K.K.、分析・分取ともにφ4.6×100mm)、NUCLEODUR C18 Pyramidカラム(ケムコ、φ4.6×150mm)を使用した。ODSカラムおよびポーラスグラフィティックカーボンカラムを使用したHPLCでは、0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル溶液を溶離液とし、0〜30分でアセトニトリル0%から40%まで増加するグラジエント条件で溶出した。NUCLEODUR C18 Pyramidカラムでは、0.1%リン酸溶液を溶離液としたアイソクラティック条件で分離した。
不死化視床下部神経細胞(GT1−7細胞)は常法により培養し、トリプシン酵素により分散させた後、無血清培地(DMEM/F−12)に加えて1×105個/mLの濃度にした後、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ分注したものを炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて24時間培養した。HPLCで得られた画分を遠心エバポレーターで濃縮後、適当量の水に溶かし、その2μLをGT1−7細胞に投与し、次いで、亜鉛水溶液30μmol/Lを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した(n=6)。試薬には、Cell Counting Kitを用いた。
未熟のマンゴー果肉果汁0.3mLを、分析用ODSカラムで数回分離し、画分を得た。濃縮した画分について亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を調べた結果、図3(A)の斜線部分(Fr.1)に抑制活性が認められた。未熟のマンゴー果肉果汁10mLを数回に分けて使用し、分取用ODSカラムでFr.1に相当する部分を集めた。Fr.1を0.2mLずつ、親水性物質の吸着性がODSカラムより勝るポーラスグラフィティックカーボンカラムで数回分離し、画分を得た。濃縮した画分について亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を調べた結果、図3(B)の斜線部分(Fr.H1)に抑制活性が認められた。これらの結果から、未熟のマンゴー果肉果汁に存在する神経細胞死抑制活性物質は親水性の高い物質であることが明らかになった。
ポーラスグラフィティックカーボンカラムの画分であるFr.H1およびFr.H10について、水100%でも優れた分離能を有するNUCLEODUR C18 Pyramidカラムで分析した。図4(A)に示すように、Fr.H1を試料にした場合、約5分の位置に大きなピークが検出され、標準品からクエン酸であることが判明した。また、図4(B)に示すように、Fr.H10を試料にした場合、約3分の位置にピークが検出され、標準品からアスコルビン酸であることが判明した。また、図4(C)に示すように、未熟のマンゴー果肉果汁をNUCLEODUR C18 Pyramidカラムで分析した結果、果汁中に含まれる親水性の高い物質のほとんどはクエン酸とアスコルビン酸であることが判明した。
Fr.H1をNUCLEODUR C18 Pyramidカラムで分離し、約5分にあらわれたピークを分取し、ESI−MS(ネガティブモード)で分析した。その結果、191.0(M−H+)に強いピークを認め、約5分にあらわれたピークはクエン酸(M=192.03)の質量に一致した。イソクエン酸もクエン酸と同じ質量であるが、NUCLEODUR C18 Pyramidカラムでは、クエン酸とイソクエン酸は別々の時間に溶出されるため、約5分にあらわれたピークはクエン酸であるといえる。
(実施例4)
実施例4として、様々な果実の果汁のクエン酸含量を測定した。
果物等は宮崎県延岡市内のマーケットで市販されているものを利用した。果物の可食部(実)を取り出し、適当量の水を加えて市販のブレンダーで破砕した。遠心(10000g、20分)により沈殿物を取り除いたのち、0.45μm孔のフィルターで処理し試料とした。概ね果肉の1g(生重量)が1mLに溶けているように調製した。ただし、へべす、カボス、レモン、ゆず、スダチは絞り汁を、遠心、フィルター処理したものを試料とした。また、日向夏ジュースはサンA日向夏ドリンク(30%、195g缶、宮崎県農協果汁株式会社製)をフィルター処理したものを試料とした。
クエン酸の定量は、NUCLEODUR C18 Pyramidカラム(ケムコ、φ4.6×150mm)を使用したHPLC(島津製作所)により行なった。検出は215nmの紫外吸収を測定し、流速は1mL/min、0.1%リン酸溶液を溶離液としたアイソクラティック条件で分析した。
Figure 2008239525
図1(1)から同図(D)に示した亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を調べた実験結果と、表1の結果が良く一致する。すなわち、抑制活性の大きい、レモン、カボス、ゆず、スダチには高濃度のクエン酸が含まれており、抑制活性が見られる、いちご、キューイ、日向夏、マンゴー、みかん、日向夏ジュースには、比較的高濃度のクエン酸が含まれていた。抑制活性の見られない、さくらんぼ、きんかん、りんご、びわ、なし、ぶどう、かきでは、おおよそ10mmol/L以下のクエン酸濃度であった。
(実施例5)
実施例5では、有機酸による、亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を検査した。
市販されている様々な有機酸について、亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を調べた。それぞれの有機酸は水で約100mmol/Lに溶解し、使用するまで−30℃で保存した。不死化視床下部神経細胞(GT1−7細胞)は常法により培養し、トリプシン酵素により分散させた後、無血清培地(DMEM/F−12)に加えて1×105個/mLの濃度にした後、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ分注したものを炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて24時間培養した。GT1−7細胞に、調製した有機酸を最終濃度で1mmol/Lになるように投与し、次いで、亜鉛水溶液30μmol/Lを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した(n=6)。試薬には、Cell Counting Kitを用いた。オキサロ酢酸については最終濃度10mmol/Lでも実験を行なった。
ピルビン酸およびオキサロ酢酸が、亜鉛による神経細胞死を抑制することは公知である。それらを含め様々な有機酸について検査した結果、図5(A)から同図(C)に示すように、ピルビン酸、クエン酸およびイソクエン酸に強い神経細胞死抑制活性が認められた。図5(B)に示す没食子酸は、溶液の着色で見かけの吸光度が上昇しただけであり、抑制活性は認められなかった。また、オキサロ酢酸は1mmol/Lでは抑制活性が弱く、最終濃度を10mmol/Lにすることにより抑制活性が認められた。
なお、図5(A)〜同図(C)に示す「コントロール」は、実施例1と同様に、亜鉛および試験試料を加えなかった場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。また、「亜鉛のみ」は、亜鉛水溶液30μmol/Lのみを投与した場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。図5(A)〜同図(C)では、試験試料の抑制活性を示すWST−1法の吸光度について、実験日が異なっても正確に判断できるように、指標として「コントロール」と「亜鉛のみ」とを測定し、図示している。
(実施例6)
実施例6では、クエン酸、イソクエン酸、ピルビン酸による、亜鉛神経細胞死抑制活性の濃度依存性を検査した。
様々な有機酸をスクリーニングした結果、クエン酸、イソクエン酸、ピルビン酸に、亜鉛による神経細胞死に対する強い抑制活性がみられたので、それらの濃度依存性を調べた。それぞれの有機酸を水で100mmol/L〜1mol/L程度に溶解したものを試料とした。不死化視床下部神経細胞(GT1−7細胞)は常法により培養し、トリプシン酵素により分散させた後、無血清培地(DMEM/F−12)に加えて1×105個/mLの濃度にした後、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ分注したものを炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて24時間培養した。GT1−7細胞に、調製した有機酸を最終濃度で0.1mmol/L〜3mmol/Lになるように投与し、次いで、亜鉛水溶液30μmol/Lを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した(n=6)。試薬には、Cell Counting Kitを用いた。
結果、クエン酸では、図6(A)に示すように、最終濃度0.5mmol/Lから抑制活性があらわれ、1mmol/Lで最大の抑制活性が見られた。最終濃度3mmol/Lのクエン酸では、抑制活性が少し減少した。イソクエン酸では、図6(B)に示すように、最終濃度1mmol/Lから抑制活性があらわれ、3mmol/Lで最大の抑制活性が見られた。ピルビン酸も同様に、図6(C)に示すように、最終濃度1mmol/Lから抑制活性があらわれ、3mmol/Lで最大の抑制活性が見られた。これらの結果から、クエン酸の亜鉛神経細胞死抑制活性は公知のピルビン酸およびオキサロ酢酸(図5(B)および図5(C)参照)よりも強いことが明らかになった。
なお、図6(A)から同図(C)に示す「コントロール」は、実施例1と同様に、亜鉛および試験試料を加えなかった場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。
表1で示したように未熟なマンゴー(緑)の果実の果汁中には、52mmol/Lクエン酸が含まれている。図2(B)では、投与量が細胞培養液の1%、2%、3.5%、5%の未熟マンゴー果実の果汁を使用しており、それぞれは約0.5mmol/L、1mmol/L、1.8mmol/L、2.5mmol/Lのクエン酸濃度に対応する。図2(B)では使用する未熟マンゴー果実の果汁が2%および3.5%のときに抑制活性が最大となる。このときのクエン酸濃度は1〜2mmol/Lであり、図6(A)のクエン酸による抑制活性の濃度依存性の結果と一致する。
実施例1で示された様々な果実の果汁でみられた亜鉛の神経細胞死を抑制する活性(図1参照)と、実施例4で示された果汁中のクエン酸含量(表1参照)とに相関があることと、未熟なマンゴー果実から得られた抑制活性成分の溶出時間がクエン酸の溶出時間と一致し、その質量がクエン酸の分子量に一致すること(図3と図4参照)と、亜鉛による神経細胞死を抑制する活性について、未熟なマンゴー果実の容量依存性(図2(B)参照)とクエン酸の濃度依存性(図6(A)参照)が一致することから、様々な果実の果汁でみられた亜鉛の神経細胞死を抑制する活性の成分はクエン酸であると結論できる。
(実施例7)
実施例7では、クエン酸、ピルビン酸による、亜鉛神経細胞死抑制活性をラット初代培養神経細胞で検査した。
胎齢18日のラット胎児より大脳皮質を切り出し、パパイン酵素により分散させた後、Dulbecco’s MEM(DMEM)培地を加えて、2×105個/mLの濃度にした。次いで、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ分注したものを、炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて培養した。培養1週間後、培地を無血清培地(DMEM)に置換し、一週間程度培養したものを使用した。用意したラット初代培養神経細胞に、100mmol/Lに調製したクエン酸およびピルビン酸をそれぞれ1%ずつ加え、最終濃度で1mmol/Lになるように投与し、次いで、亜鉛水溶液200μmol/Lを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した(n=6)。試薬には、Cell Counting Kitを用いた。
培養細胞と同様に、図7に示すように、ラット脳から取り出した初代培養細胞においてもクエン酸は、亜鉛による神経細胞死を抑制していることが確認できた。また、最終濃度1mmol/Lのクエン酸は、同濃度のピルビン酸に比べて、亜鉛の神経細胞死を強く抑制していることが確認できた。
なお、図7に示す「コントロール」は、実施例1と同様に、亜鉛および試験試料を加えなかった場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。また、「亜鉛のみ」は、亜鉛水溶液200μmol/Lのみを投与した場合の生存細胞について、WST−1法による吸光度を示したものである。
本発明の脳血管性認知症の予防・改善剤、予防・改善飲食物、および予防・改善補助食品は、特に脳虚血後に脳内に過剰に放出される亜鉛による神経細胞死を抑制することを基盤として、脳血管性認知症の予防または改善に利用可能である。これまで脳血管性認知症に対して活性をもつことが知られているピルビン酸およびオキサロ酢酸に比べて、本発明によるクエン酸はより低濃度で抑制活性を発揮する。また、クエン酸は生体物質であり安全に広く利用されている。従って、本発明は、長期に及ぶ摂取や投薬が必要とされることの多い脳血管性認知症の予防と改善を、より安全にかつ長期にわたって可能とするのみならず、広く在宅治療の道をも開くものである。
(A)から(D)は、様々な果実果汁による亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を示すグラフである。 (A)および(B)は、マンゴー果実果汁による亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を示すグラフである。 (A)および(B)は、未熟マンゴー果実の果汁からの活性成分の単離を示すグラフである。 (A)から(C)は、未熟マンゴー果実の果汁からの活性成分の同定を示すグラフである。 (A)から(C)は、様々な有機酸による亜鉛の神経細胞死を抑制する活性を示すグラフである。 (A)から(C)は、クエン酸、イソクエン酸、ピルビン酸の亜鉛神経細胞死抑制活性の濃度依存性を示すグラフである。 クエン酸、ピルビン酸によるラット初代培養神経細胞での亜鉛神経細胞死抑制活性を示すグラフである。

Claims (7)

  1. クエン酸および/またはイソクエン酸を有効成分とすることを特徴とする脳血管性認知症の予防・改善剤。
  2. 前記クエン酸および/またはイソクエン酸が果実由来であることを特徴とする請求項1記載の脳血管性認知症の予防・改善剤。
  3. クエン酸および/またはイソクエン酸を有効成分とすることを特徴とする脳血管性認知症の予防・改善飲食物。
  4. 前記クエン酸および/またはイソクエン酸が果実由来であることを特徴とする請求項3記載の脳血管性認知症の予防・改善飲食物。
  5. クエン酸および/またはイソクエン酸を有効成分とすることを特徴とする脳血管性認知症の予防・改善補助食品。
  6. 前記クエン酸および/またはイソクエン酸が果実由来であることを特徴とする請求項5記載の脳血管性認知症の予防・改善補助食品。
  7. 請求項1または2記載の脳血管性認知症の予防・改善剤、請求項3または4記載の脳血管性認知症の予防・改善飲食物、または請求項5または6記載の脳血管性認知症の予防・改善補助食品を包装する包装体であって、
    認知症予防または改善に用いられる旨の表示が付与されている包装体。
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