JP2008239050A - 二輪車用スタンド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタンドの格納位置を低くした状態で所定のバンク角を確保できるようにする。
【解決手段】左右のスタンド22、23をスタンド支持シャフト26を中心に上下方向に回動自在に設ける。スタンド22、23は連結プレート29〜32を介してスリーブ27、28に連結されており、スリーブ27、28はスタンド支持シャフト26に対して摺動自在である。スリーブ27、28の内周にはピン36が突出しており、スタンド支持シャフト26外周の案内溝35に係合している。案内溝35はスタンド22、23が格納位置から使用位置に回動されるのに伴い、ピン36が車幅方向外側に変位し、スタンド22、23間の距離が拡張するように設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、二輪車用スタンド装置に関し、特に、車体のバンク角を大きくできるとともに周辺部品のレイアウトの自由度を高めることができる二輪車用スタンド装置に関する。
停車時に自動二輪車を自立させておく装置として、車体をほぼ直立状態で支持させるため車体直下に伸長または下降させることができる支え棒(スタンド)を有するメインスタンド装置が知られる。例えば、特開2006−290123号公報には、自動二輪車の車体フレーム下部にあるクロスパイプで支承された回転軸に脚状のスタンドを取り付けて、該スタンドを起立位置または格納位置へ切り替え可能にするとともに、前記クロスパイプにモータおよびクラッチからなるアセンブリを取り付け、前記モータの出力を前記クラッチを介してスタンドに伝動するセンタスタンド装置が提案されている。
特開2006−290123号公報
従来のメインスタンド装置は、車体の左右方向に所定の距離をあけて2本のスタンドを配置している。この2本のスタンドの間隔は車体を安定して自立させておくためにある程度大きくとることが必要とされるので、スタンドは車体左右方向に張り出すように設定される。一方で、自動二輪車では左折または右折時や曲線道路を走行する際に車体を傾斜可能にするため所定のバンク角を確保しなければならない。しかし、スタンドの左右張り出し量が大きいとバンク角を大きくできない。そこで、バンク角を確保するために、スタンドは走行中、高い格納位置に持ち上げて格納するように設計される。
ところが、スタンドをより高い位置に収納できるようにすると、スイングユニット(またはパワーユニット)やマフラー等の周辺部品の形状や位置の制約が大きくなる。
本発明の目的は、車両走行時のバンク角を確保しつつ、周辺部品のレイアウトの自由度を高めて外観を良好にすることができる二輪車用スタンド装置を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明は、車幅方向に延在しているスタンド支持シャフトに支持され、該スタンド支持シャフトを中心に、上方の格納位置と下方の使用位置との間で回動自在に設けられた左右一対のスタンドを有する二輪車用スタンド装置において、前記スタンドが前記格納位置および前記使用位置間で回動中に、該左右一対のスタンド両端間の距離を、前記格納位置より前記使用位置で大きくなるように変化させるスタンド案内手段を具備している点に第1の特徴がある。
また、本発明は、前記案内手段が、前記スタンド両端間の距離が予定値まで大きくなった後に前記スタンドが前記使用位置に至るように該スタンドを案内するように構成されている点に第2の特徴がある。
また、本発明は、前記スタンドが、前記スタンド支持シャフトの外周に摺動自在に設けられたスリーブを介して該スタンド支持シャフトに支持されており、前記スタンド案内手段が、前記スリーブの内周面から突出したピンと、前記ピンを遊嵌し、スタンドの回動に伴って前記ピンを前記スタンド支持シャフトの長手方向に案内するため該スタンド支持シャフトの外周に形成された案内溝とからなる点に第3の特徴がある。
また、本発明は、前記スタンドが前記格納位置から前記使用位置へ向けて予定角度回動するまで該スタンドを車幅方向左右端へ移動させ、前記スタンドが前記予定角度まで下降した位置で前記スタンドの車幅方向左右端への移動を完了するように前記ピンの案内溝が設定されている点に第4の特徴がある。
また、本発明は、前記スタンドが左右独立しており、それぞれのスタンドを個別に駆動するモータを具備している点に第5の特徴がある。
さらに、本発明は、前記左右のスタンドが、前記格納位置と前記使用位置との間で連動して回動するように連結ロッドで互いに連結されている点に第6の特徴がある。
第1の特徴を有する本発明によれば、スタンドはその格納位置では車幅方向中央に寄せて格納してある。そして、このスタンドを使用位置まで下げると、その過程で左右のスタンド間の距離が拡大する。したがって、使用中は左右スタンドの間隔を大きくできるので、より安定に二輪車を起立させておくことができる。一方、格納時には左右のスタンド間の距離が縮小されるので、スタンドの格納位置を高い位置に設定することなく所定のバンク角を確保することができる。その結果、スタンド格納位置周辺に設ける部品の形状や配置の自由度を高めることができる。
第3の特徴を有する本発明によれば、スタンド案内手段がピンとピンを案内する案内溝からなっており、スタンドを回動させるとピンが案内溝で案内され、ピンが設けられているスリーブおよび該スリーブを介してスタンド支持シャフトに支持されているスタンドがスタンド支持シャフトに沿って車幅方向に移動する。したがって、ピンと案内溝とを有する簡単な構造で左右スタンド間の間隔を変化させることができる。
第2及び第4の特徴を有する本発明によれば、左右のスタンドは、使用位置つまりスタンドが接地するまでに、その車幅方向への変位を完了する。したがって、スタンドの下降過程において、スタンドが地面に接触するようになった後も左右スタンドの間隔が変化する動きは生じないので、スタンドの操作に従来以上の大きい力を要することはない。
第5の特徴を有する本発明によれば、左右のスタンドは独立して電動させることができるので、停止位置の地面の傾斜に応じて各スタンドの下降量を制御して車体を直立させることができる。
第6の特徴を有する本発明によれば、足でスタンドを操作する手動式スタンド装置において、所定のバンク角を確保しつつ、周辺部品の形状や配置の自由度を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る電動スタンド装置を備えた自動二輪車のフレーム構造を示す側面図であり、図3は平面図である。なお、図3では、車輪の図示は省略してある。自動二輪車1のフレームボディはヘッドパイプ2から下後方に伸長されたアッパチューブ3と、アッパチューブ3よりもさらに下方で後方に伸長しているロアチューブ4と、アッパチューブ3の後方に接合されてやや上向きで後方に伸長しているシートチューブ5と、シートチューブ5を下方から補強しているリアチューブ6とからなる。アッパチューブ3とロアチューブ4の前端はヘッドパイプ2に接合されている。各チューブ3、4、5、6にはフレームの形状を維持するための十分な強度を与えるためステー7、8、9、10等が溶接されている。なお、左右の各チューブ間は、図示しない交叉部材(クロスメンバ)で繋がれる。
アッパチューブ3およびロアチューブ4は、互いに後部で接合されており、その接合部位から後方にはスタンド装置取り付け用のブラケット(延伸部分)11が溶接されており、このブラケット11にはスタンド装置12が取り付けられている。スタンド装置12は電動式または足踏み式(手動式)のいずれでもよいが、以下の説明は、特に示さない場合は電動式に関する。
ヘッドパイプ2には、上下にステアリングシャフト13が貫通して支持されており、ステアリングシャフト13の上部には、ミラー14やグリップ15を備えて車体左右に延びたステアリングハンドル16が設けられている。さらに、ステアリングシャフト13の下部にはフロントフォーク17が結合され、フロントフォーク17には前輪18が軸支されている。
ステアリングハンドル16には、左右のグリップ15の近傍にはそれぞれ複数のスイッチを収容したスイッチハウジング61L、61Rが設けられる。車体左側のスイッチハウジング61Lには、ウィンカスイッチやホーンスイッチ等のほか、スタンド装置12を所定位置に格納するためのスタンド格納スイッチが収容される。一方、車体右側のスイッチハウジング61Rには、スタータスイッチやキルスイッチなどのほか、スタンド装置12のスタンド(後述)を着地位置に向けて動かせるための停車スイッチが収容される。
シートチューブ5の後部には、安定性をリアクッション19が懸架されており、リアクッション19の下端は、図示しないパワーユニット(エンジン、変速機、減速機等を含む)の後部が連結される。後輪20はパワーユニットに支持される。パワーユニットの直前に相当する位置のアッパチューブ3とロアチューブ4との間には、エンジンの冷却水が循環されるラジエータ45が配置される。
シートチューブ5の後側部には、同乗者が乗車姿勢を安定させるために使用する把手(グラブレール)60が設けられる。グラブレール60は、自動二輪車1を、スタンド装置12を手動式とした場合に、該手動式スタンド装置の操作時に車体後部を手で持ち上げるために使用するのに適した位置に取り付けられる。このグラブレール60には、駐車時に後輪20が地面から離れる位置までスタンド装置12のスタンドを動かせる駐車スイッチを組み入れることができる。グラブレール60に駐車スイッチを組み入れることによって、手動式スタンド装置の操作時にグラブレールを掴んで車体を持ち上げる操作と同様の操作によってスタンド装置12を電動操作することができる。なお、駐車時に後輪20が地面から離れるまでスタンド装置12を動かせるためのスタンドの回動量は予め設定しておく。
ボディフレームには、カウルもしくはボディカバー21が装着され、自動二輪車1の外形が形成される。また、自動二輪車1には図示しないECU(エンジン制御装置)が搭載される。ECUはエンジン回転数および車速とスタンド装置12の始動および格納のためのスイッチ操作に基づいてスタンド装置12を制御する。
図4はスタンド装置12の平面断面図であり、図5はスタンド装置12の側面断面図である。両図において、スタンド装置12は、車体左側に位置する左スタンド22と、車体右側に位置する右スタンド23と、左スタンド22および右スタンド23のそれぞれの駆動源である左モータ24および右モータ25を含む駆動装置とからなる。
左スタンド22および右スタンド23はスタンド支持シャフト26に支持され、このスタンド支持シャフト26を中心として上下方向に回動自在に設けられる。スタンド支持シャフト26はアッパチューブ3の後端部に溶接された左右のブラケット11によって両端がそれぞれ固定されている。スタンド支持シャフト26の外周面には、スリーブ27、28が遊嵌されている。スリーブ27は連結プレート29、30でスタンド支持シャフト26に連結され、スリーブ28は連結プレート31、32でスタンド支持シャフト26に連結される。
スリーブ27、28の内周には突起またはピンが設けられ、スタンド支持シャフト26の外周には該突起またはピンが遊嵌される溝が設けられる。これら突起またはピンおよび溝の詳細は後述する。
さらに、スリーブ27およびスリーブ28の外周にはアウタスリーブ33、34がそれぞれ遊嵌されている。スリーブ27および28の外周にはスプラインが形成され、アウタスリーブ33、34には、該スプラインに適合するスプライン溝が形成される。すなわち、スリーブ27、28は中空のスプライン軸を構成し、アウタスリーブ33、34はスプラインナットを構成している。
アウタスリーブ33、34は下向きに張り出した部分を有しており、その張り出し部分で連結ロッド41、および43にそれぞれ連結されている。アウタスリーブ33はスタンド22に左モータ24の動力を伝達するリンク機構の一要素であり、連結ピン37が立設されている。左モータ24の出力軸38には、連結ピン39を有する回動レバー40が取り付けられ、連結ロッド41によってこの回動レバー40の連結ピン39と連結プレート32の連結ピン37とが連結される。
連結ロッド41は、ナット部分41aとその両側に螺着されて互いに逆ねじが形成されたボルト部分41b、41cとからなっており、ナット部分41aを回動させることにより連結ロッド41の全長を調節することができる。
アウタスリーブ33、連結ロッド41、回動レバー40、連結ピン37および39等からなるリンク機構は、右スタンド23および右モータ25に関しても、左スタンド22および左モータ24に関するものと同様に構成される。つまり、アウタスリーブ34の下向き張り出し部分は、連結ロッド43および回動レバー42等からなるリンク機構を介して右モータの出力を、スタンド支持シャフトを中心としたアウタスリーブ34の回動に変換して伝達する。
左モータ24は、ロアチューブ4とブラケット11に接続されたモータ取付板44に装着されている。右モータ25も左モータ24と同様のモータ取付板に取り付けられる。左モータ24、および右モータ25は、ラジエータ45の冷却風の流れを遮ることがないように、ラジエータ45よりも下方に配置される。
左右1対のブラケット11、11の間には、両端がこれらブラケット11、11に接合された補強チューブ46が掛け渡されていてスタンド支持シャフト26と協働してスタンド装置12のスタンド支持構造を強固に補強している。なお、リヤチューブ6には、図5に示すようにスタンド装置12の上方に位置するパワーユニット47が上下回動自在に連結されている。
スタンド22には、その端部近傍において車体幅方向外側に向けて接合されたスタンドステップ62が設けられる。このスタンドステップ62は手動式スタンドにおいて足でスタンドに荷重を加える場合を想定し、電動式においても手動式と同様の操作によって左モータ24および右モータ25を始動させることができるように設けるものであり、先端部に駐車スイッチ63を取り付けることができる。駐車スイッチ63とグラブレール60に設ける駐車スイッチとは、いずれか一方を省略する二者択一にしてもよいし、両者を設けて、いずれか一方がオン操作されれば、その指示を有効とするようにしてもよい。
図5において、スタンド22(スタンド23も同様)は点線で示した下方位置(以下、「駐車時位置」という)22Lと2点鎖線で示した上方位置(以下、「格納位置」という)22Uとの間で回動可能である。左モータ24および右モータ25は図示しない制御部に接続されており、後述するようにそれぞれに個別に通電してスタンド22、23を互いに独立して回動させることができる。
駐車位置22Lでは後輪20が地面から離れ、実線で示す中間位置(以下、「着地位置」という)では後輪20が地面に接している。駐車時はスタンド22、23を駐車位置22Lまで回動して下方に移動し、停車時にはスタンド22、23を着地位置まで回動する。すなわち、駐車時は後輪が高さHだけ地面から浮くようにスタンド装置12は制御される。スタンド22、23がスタンド格納位置22Uにあるときは、自動二輪車1は走行可能状態である。なお、着地位置とスタンド格納位置22Uとの間の着地位置近傍にさらに「着地直前位置」を設定し、後述の自動停車モードではこの着地直前位置までスタンド22、23を自動的に下げるように制御する。
図6は、スタンド装置の要部拡大図であり、図7はスタンド支持シャフト26の展開図である。スタンド支持シャフト26には、図7に示す形状の案内溝35が形成され、スリーブ27には内周面から突出するようにピン36が設けられており、このピン36は案内溝35に遊嵌される。案内溝35はスタンド支持シャフト26の1/4周分(90°)に亘って延びており、スタンド支持シャフト26に対して車幅方向外側に角度θで延びている第1部分35aと、スタンド支持シャフト26直交する方向に延びている第2部分35bとからなる。ピン36を有するスリーブ27をスタンド支持シャフト26の周りで回動させるとピン36は案内溝35に案内されてスタンド支持シャフト26の長手方向に変位する。
この案内溝35は、スリーブ27が約90°回転してスタンド22がスタンド格納位置から駐車時位置まで動き、この動きの間にスリーブ27がスタンド支持シャフト26に沿って所定距離Lだけ移動するように設定される。そして、この案内溝35の形状から分かるように、スタンド22が案内溝35の第1部分35aの角度θに従って所定位置まで車幅方向外側に変位してピン36が案内溝35の第2部分35bに至った後は、それ以上車幅方向外側へスタンドは変位せず、下方に回動されるのみである。つまり、駐車時位置手前に予め設定した位置、例えば着地直前位置までスタンド22が下降したならば、車幅方向外側に向けたスタンド22の変位は完了する。
この案内溝35とピン36からなる回転/直線動の機構は、右側スタンド23側に対しても同様に設けられ、右側スタンド23は上下回動に伴い、スタンド支持シャフト26に沿って車幅方向に移動する。
上記構成において、左モータ24および右モータ25を駆動すると、それぞれの出力軸が回転し、回動レバー40、42は回動する。回動レバー40、42の回動は連結ロッド41、43を介してそれぞれアウタスリーブ33、34に伝達され、アウタスリーブ33、34はスタンド支持シャフト26を中心に回動される。そうすると、アウタスリーブ33、34の回動はアウタスリーブ33、34ならびにスリーブ27、28に設けられたスプラインを介してスリーブ33、34に伝達される。その結果、スリーブ33はピン36を介して案内溝35で案内され、車体幅方向に変位しながらスタンド支持シャフト26の周りで回動する。そうして、スタンド22はスタンド格納位置22Uおよび駐車時位置22Lの範囲で回動される。右のスタンド23も同様に車幅方向に変位し、かつスタンド格納位置22Uおよび駐車時位置22Lの範囲で回動される。
次に、スタンド装置12の制御部を説明する。図8はスタンド制御部のシステム構成を示すブロック図である。スタンド制御部49はECUの機能の一部でありマイクロコンピュータで構成することができる。スタンド制御部49へ指示信号を入力する手段として、自動停車モードスイッチ50、停車スイッチ51、駐車スイッチ52、およびスタンド格納スイッチ53が設けられる。自動停車モードスイッチ50は、例えば、自動二輪車1のステアリングハンドル16の近くに設けられるメータパネル内に設けることができる。停車スイッチ51は右側スイッチハウジング61Rに、スタンド格納スイッチ53は左側スイッチハウジング61Rにそれぞれ設けられ、駐車スイッチ52はグラブレール60に設けられる。なお、ここではグラブレール60に設けた駐車スイッチ52を示すが、スタンドステップ62に設ける駐車スイッチ63およびこのグラブレール60に設けた駐車スイッチ52は、そのいずれを使ってもよいのは先にも述べたとおりである。
スタンド装置12の作動を許可する条件を判断するためのセンサ信号入力手段として車速センサ54とエンジン回転数センサ55とが設けられる。車速センサ54は、エンジンの変速装置による一次減速後のギヤの回転数を検出する。エンジン回転数センサ55は、エンジンのクランク軸に取り付けられる駆動ギヤの回転数を検出する。スタンド22、23が駐車位置にあること、あるいはスタンド22、23が接地位置にあることをそれぞれ表示する駐車インジケータ56および停車インジケータ57を設ける。駐車インジケータ56と停車インジケータ57はいずれもメータパネル内に設けるのがよい。
スタンド制御部49の自動停車判断部491は自動停車モードスイッチ50がオンかオフかで自動停車モードか否かを判断する。自動停車モードスイッチ50がオンになっている場合は自動停車制御部492が付勢され、スタンド22、23が非着地位置に下降するまで左モータ24および右モータ25へ駆動信号が入力される。この駆動信号は車速が停車とみなすことができる予定速度(例えば毎時2km)以下になったときに有効となり、車速が予定速度以上では無効となり、スタンド22、23は格納位置に戻される。車速判断部493は、車速センサ54からの入力によって車速が毎時2km以下か否かを判断し、車速が毎時2km以下になれば第1車速信号を出力し、ゲートG1を開いて駆動信号を左モータ24および右モータ25に入力できるようにする。
自動停車制御部492で自動停車モードでないと判断した場合は、マニュアル停車制御部494が付勢される。マニュアル停車制御部494は停車スイッチ51がオン操作されたときに左モータ24および右モータ25へ駆動信号を入力し、スタンド22、23を着地位置まで下降させる。スタンド22、23が地面に接したか否かは、左モータ24および右モータ25の負荷が所定値以上になったか否かで判断することができる。マニュアル停車制御部494にも車速判断部493から車速に応じて動作するインタロックがかけられる。つまり、車速が例えば毎時2km以上では、ゲートG2が開かないようにして停車スイッチ51がオン操作されてもマニュアル停車制御部494は駆動信号を出力しない。
駐車制御部495は、駐車スイッチ52がオンになったときに、左モータ24および右モータ25へ駆動信号を入力し、スタンド22、23を駐車位置22Lまで下降させる。駐車駆動部495は車速が毎時0kmであってエンジンも停止している場合にのみ付勢される。車速判断部493は車速が毎時0km以下で第2車速信号を出力する。エンジン回転判断部496はエンジン回転数センサ55が出力信号を生じていないとき、つまりエンジンが回転していないときにオン信号を出力する。車速判断部493およびエンジン回転判断部496の双方からオン信号が入力されたときにゲートG3が開くようにして駆動信号が左モータ24および右モータ25に入力される。
スタンド格納制御部497は、スタンド格納スイッチ53がオンになったときに、スタンド22、23を格納位置へ動かせるため左モータ24および右モータ25に反転駆動信号を入力する。この反転駆動信号(逆回転信号)を駆動信号(正回転信号)に優先させるためゲートG4を設け、逆回転信号が出力されているときは、正回転信号は左モータ24および右モータ25に入力されない。
上述のように、本実施形態では左スタンド22および右スタンド23を、それぞれ専用のモータをアクチュエータとして格納位置から停車位置および駐車位置まで回動可能に構成した。このように左右のスタンドを個別に回動させるようにしたので、例えば左右のスタンドの回動量つまりスタンドの下降量を変えて、傾斜面においても車体を直立させるように制御することが可能である。しかし、本発明は、スタンド22、23を一体にして単一のモータで駆動させるように変形してもよい。要は、停車および駐車時に対応したスタンド装置の機能を単一の装置で実現できるようにし、かつ手動式スタンド装置で従来操作してきた手や足の動きをそのまま踏襲できるように、ステアリングハンドルやスタンドステップ、あるいはグラブレールにスタンド装置の操作スイッチを配してあればよい。
スタンド22、23を回動に伴って車幅方向に変位させる機構は、電動式スタンド装置だけでなく、手動式スタンド装置にも適用できる。以下、手動式に関して説明する。図1は手動式スタンド装置の要部正面図(車体後方から見た図)であり、図4と同符号は同一または同等部分を示す。
図1において、スタンド22、23は使用時には使用者が使用位置まで足で降ろし、不使用時は格納位置まで跳ね上げられる。走行中はスタンド22、23が格納位置で保持されているように図示しないばね手段で付勢される。スタンド22、23は一方を操作した場合に他方も連動するように連結ロッド48を備える。連結ロッド48は一端がスタンド22、23のいずれか一方に嵌合されるか一体に形成されており、他端がスタンド22、23の他方に摺動自在に遊嵌されている。この例では連結ロッド48はスタンド22に嵌合されて、スタンド23に遊嵌されている。
この実施形態ではスリーブ27、28はモータで駆動しないので、図4に示したようなアウタスリーブ33、34は設けない。したがって、スリーブ27、28にはスプライン軸としての形状は必要なく、該スリーブ27、28をスタンド支持シャフト26に係合させるための前記案内溝35およびピン36と同様の係合手段を有していればよい。図1において、格納位置に跳ね上げた状態のスタンド22、23の先端位置を符号22A、23Aで示す。また、従来技術によるスタンド格納位置でのスタンド先端位置を符号22B、23Bで示す。なお、このようなスタンドの先端位置は、上述の電動式スタンド装置においても同様である。
図1に示すように、使用位置で車体幅方向に拡張しているスタンド22、23を、拡張されている間隔のままバンク角αBが確保されるように格納するためにはスタンド22、23を高さH1まで持ち上げなければならない。一方、間隔が縮小された状態のスタンド22、23を格納する場合は、スタンド22、23は高さH2まで持ち上げた位置に格納すればバンク角αBを確保することができる。こうして、本実施形態によれば、スタンド22、23を大きく持ち上げなくてもバンク角αBを確保できるので、スタンド装置の格納位置周辺部品の形状や配置の自由度を高めることができる。
格納位置におけるスタンド22の位置および接地位置におけるスタンド23の位置を、スタンド支持シャフト26に対する長手方向に関して図9、図10にそれぞれ示す。なお、図9および図10において図4および図5と同符号は同一または同等部分を示す。
図9に示すスタンド格納位置では、スリーブ27、28はピン36および案内溝(図7の案内溝35と同様の溝)を介して案内され、スタンド支持シャフト26上で互いに中央部に変位されている。したがって、スタンド22、23の先端同士の距離(つまりスタンド装置の幅)は、狭められた幅B1になっている。
一方、図10に示す使用位置では、スリーブ27、28はピン36および案内溝を介して案内され、スタンド支持シャフト26上で互いに車幅方向外側に変位している。したがって、スタンド22、23の先端同士の間隔は、広げられた間隔B2になっている。
この構成において、スタンド格納位置に跳ね上げられているスタンド22を使用者が足で操作して使用位置に回動させると、連結ロッド48によって連結されているスタンド23はスタンド22に連動して使用位置に回動される。スタンド22,23は格納位置から使用位置に変位する間に、ピン36が案内溝35に案内されるので、スタンド22、23は車幅方向に広がりつつ下方向に回動される。そして、この車幅方向へのスタンド22、23の広がり動作は着地位置手前で完了する。
このように、着地位置手前で車幅方向でのスタンド22、23の変位が完了するため、スタンド22、23が地面に接触しつつ車幅方向へ変位するのを回避し、従来のスタンド装置と同様の力でスタンド装置を操作できるようにしている。
上述の実施形態は最良の形態であるが、本発明はこの実施例に限定されず、変形が可能である。例えば、スタンド22、23を電動式とする場合、モータの配置やモータの動力伝達機構は種々変形できる。案内溝35の形状は、スタンドの上下回動範囲、つまり格納位置や使用位置の設定に応じて変形することができる。
本発明の一実施形態に係る手動式スタンド装置の要部正面図である。 本発明の一実施形態に係る電動式スタンド装置を備えた自動二輪車のフレーム構造を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る電動式スタンド装置を備えた自動二輪車の平面図である 本発明の一実施形態に係る電動式スタンド装置の平面図である。 本発明の一実施形態に係る電動式スタンド装置の側面図である。 電動式スタンド装置の要部拡大図である。 スタンド支持シャフトに形成された案内溝を示す展開図である。 本発明の一実施形態に係る手動式スタンド装置のシステム構成を示すブロック図である。 スタンド格納位置にある手動式スタンド装置を示す図である。 接地位置にある手動式スタンド装置を示す図である。
符号の説明
1…自動二輪車、 11…スタンド装着用ブラケット、 12…スタンド装置、 22…左スタンド、 23…右スタンド、 24…左モータ、 25…右モータ、 26…スタンド支持シャフト、 27、28…スリーブ、 29、30、31、32…連結プレート、 35…案内溝、 36…ピン、 49…制御部、

Claims (6)

  1. 車幅方向に延在しているスタンド支持シャフトに支持され、該スタンド支持シャフトを中心に、上方の格納位置と下方の使用位置との間で回動自在に設けられた左右一対のスタンドを有する二輪車用スタンド装置において、
    前記スタンドが前記格納位置および前記使用位置間で回動中に、該左右一対のスタンド両端間の距離を、前記格納位置より前記使用位置で大きくなるように変化させるスタンド案内手段を具備していることを特徴とする二輪車用スタンド装置。
  2. 前記案内手段が、前記スタンド両端間の距離が予定値まで大きくなった後に前記スタンドが前記使用位置に至るように該スタンドを案内するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の二輪車用スタンド装置。
  3. 前記スタンドが、前記スタンド支持シャフトの外周に摺動自在に設けられたスリーブを介して該スタンド支持シャフトに支持されており、
    前記スタンド案内手段が、
    前記スリーブの内周面から突出したピンと、
    前記ピンを遊嵌し、スタンドの回動に伴って前記ピンを前記スタンド支持シャフトの長手方向に案内するため該スタンド支持シャフトの外周に形成された案内溝とからなることを特徴とする請求項1記載の二輪車用スタンド装置。
  4. 前記スタンドが前記格納位置から前記使用位置へ向けて予定角度回動するまで該スタンドを車幅方向左右端へ移動させ、前記スタンドが前記予定角度まで下降した位置で前記スタンドの車幅方向左右端への移動を完了するように前記ピンの案内溝が設定されていることを特徴とする請求項3記載の二輪車用スタンド装置。
  5. 前記スタンドが左右独立しており、それぞれのスタンドを個別に駆動するモータを具備していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二輪車用スタンド装置。
  6. 前記左右のスタンドが、前記格納位置と前記使用位置との間で連動して回動するように連結ロッドで互いに連結されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の二輪車用スタンド装置。
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