JP2008238027A - 土壌及び地下水の浄化方法 - Google Patents

土壌及び地下水の浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クロストリジウム・スピーシーズKD13が揮発性有機塩素化合物を低分子化するに当たって、汚染領域の下流側に微生物を利用した浄化壁を構築して、揮発性有機塩素化合物を低分子化して無害化となる処理方法を提供することである。
【解決手段】汚染領域2の下流側に微生物浄化壁5aと栄養源浄化壁5bを設けて、浄化壁5の地下水の下流側に揚水井戸6を設け、この揚水井戸6から揚水された地下水を貯留槽8で貯留し、この貯留槽8に具備された加温手段によりクロストリジウム・スピーシーズKD13を増殖させる培養工程と、前記培養工程で増殖したクロストリジウム・スピーシーズKD13を培養液とともに、注入井戸4に注入させる工程を繰り返すことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、揮発性有機塩素化合物によって汚染された土壌及び地下水について、微生物によって浄化させる方法に関する。
微生物を利用して汚染された土壌及び地下水を浄化する方法として、バイオスティミレーションとバイオオギュメンテーションの2通りの方法がある。前者のバイオスティミレーションとは、揮発性有機塩素化合物によって汚染された土壌及び地下水の汚染領域に自生している微生物のうち揮発性有機塩素化合物を分解する微生物を活性化させる栄養源を注入し、その微生物の働きにより揮発性有機塩素化合物を低分子化させて、最終的には無害化するものである。
また、後者のバイオオギュメンテーションは、揮発性有機塩素化合物によって汚染された土壌及び地下水の汚染領域に揮発性有機塩素化合物を分解する微生物を外部から導入して汚染の浄化を促進するものである。
しかしながら、バイオスティミレーションやバイオオギュメンテーションを利用して揮発性有機塩素化合物によって汚染された土壌及び地下水の汚染領域に揮発性有機塩素化合物を分解する方法は数多く挙げられているが、その殆どがジクロロエチレンやジクロロメタンまでの低分子化で留まることが多く、このジクロロエチレンやジクロロメタンが人体に与える影響(発がん性の可能性)がテトラクロロエチレンや、トリクロロエチレンと比較して最も高く、ジクロロエチレンやジクロロメタンを低分子化する微生物についても多くは発見されていない。
そして、このような生物膜はが効率良く排水中の有機物を処理するので、BOD容積負荷が活性汚泥法の5倍前後もあるため、り極めて効率のよい排水処理方法である。しかし、生物膜処理法は、元々はBODが低く水量の多い排水場合に有利な処理法であり、3次処理に使用されていた。しかしながらそして、ここ数年らい近年では、BOD容積負荷が高い点に着目して1次処理や2次処理にも使用され始めているるようになった。尚また、回転接触曝気法、や嫌気性浸漬濾床、散水撒水濾床など等も、BOD容積負荷が高い処理方法である。
ジクロロエチレンやジクロロメタンを低分子化する微生物については、Dehalococcoides ethenogenes 195株が嫌気性微生物として知られており、この微生物等の複数種類の微生物から成る有用微生物群とその有用微生物群の栄養塩を含み当該有用微生物群の繁殖を補助する基質とを含有する微生物処理層を造成することが提案されている(下記特許文献1参照)。
特開平11−333493号公報
しかしながら、複数種類の微生物から成る有用微生物群(例えば、光合成菌、酵母菌、乳酸菌、放線菌、糸状菌等)の微生物の優劣等の食物連鎖により、揮発性有機塩素化合物を低分子化及び無害化する微生物が活性するか否かを判断するうえで、汚染土壌及び地下水をサンプリングして揮発性有機塩素化合物から塩素が分解されることを確認しなければならない。この確認作業は、揮発性有機塩素化合物を分解する微生物の同定、揮発性有機塩素化合物の時系列変化など複雑な作業と時間を費やすことになる。
また、揮発性有機塩素化合物であるPCE(テトラクロロエチレン)、TCE(トリクロロエチレン)は分解されても、揮発性有機塩素化合物のひとつであるcis−DCEについては分解できないことが多聞にある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)が揮発性有機塩素化合物(特にcis−DCE=シスージクロロエチレン)を低分子化するに当たって、汚染領域を流れる地下数の下流側に、汚染物質である揮発性有機塩素化合物を浄化する微生物を利用した浄化壁を構築して、嫌気性微生物であるクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)が活性し揮発性有機塩素化合物を低分子化して無害化となる処理方法を提供することである。
上記課題について、発明者が鋭意検討を重ねた結果、本願第1の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌及び地下水を、芽胞を持つ嫌気性微生物と芽胞を持つ前記嫌気性微生物の栄養源によって浄化処理する方法であって、汚染領域の地下水の流れの下流側に、前記揮発性有機塩素化合物を浄化するための壁を構築し、前記汚染領域の地下水の流れの上流側に、土壌下部の透水層下部に達する注入井戸を設け、前記壁を土壌下部の透水層下部に達する位置まで設け、前記壁の地下水の下流側に揚水井戸を設け、前記揚水井戸から揚水された前記地下水を貯留し、前記地下水に存在する芽胞を持つ前記嫌気性微生物を活性させる栄養源を前記貯留槽流入させ、前記貯留槽に具備された加温手段により芽胞を持つ前記嫌気性微生物を増殖させる培養工程と、前記培養工程で増殖した芽胞を持つ前記嫌気性微生物を培養液とともに、前記注入井戸に再注入させる工程を繰り返すことを特徴とするものである。
この方法によって、芽胞を持つ嫌気性微生物を当該嫌気性微生物に適用する栄養源にって増殖、活性化させることができ、揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌及び地下水からの汚染物質を浄化することができる。
また、本願第2の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、芽胞を持つ嫌気性微生物が、少なくともクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)であることを特徴とするものである。
この方法によって、クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)は、揮発性有機塩素化合物であるPCE(テトラクロロエチレン)、TCE(トリクロロエチレン)、cis−DCE(シスージクロロエチレン)と栄養源等を体内に取り込む等で分解し、代謝物として、酢酸、酪酸、塩化物イオンを放出する。放出された酢酸及び酪酸は、他の嫌気性微生物の栄養源の一部として利用できる。
またクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)は、分解経路が塩素を1つずつ外すDehalococcoides ethenogenes 195株の揮発性有機塩素化合物の分解経路は、例えばPCE→TCE→cis−DCE→VC→エチレンというように、塩素がひとつずつ水素と置換され、低分子化及び無害化を行っていくが、クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)は異なる分解経路を示す。
また、本願第3の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、貯留槽での培養工程において、加熱手段により、揮発性有機塩素化合物の1種であるcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を揮発させることを特徴とするものである。
この方法によって、揚水井戸から汲みあげた汚染された地下水を一時的に貯留槽に貯め、この貯留槽に貯めた地下水を加熱することで、地下水に地下水に溶出して浄化できなかったcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を揮発させることができる。
また、貯留槽に貯めた地下水を加熱することにより、地下水中のDO(溶存酸素量)も低くなり、嫌気性雰囲気を作り出すことができ、これによりクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を活性化させることができる。
また、本願第4の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、貯留槽の加温手段がシ ーズヒータであり、前記シーズヒータの加熱により前記貯留槽内の前記地下水の温度が32℃から37℃に調整され、芽胞を持つ嫌気性微生物を活性、増殖するよう栄養源供給槽から栄養源を前記貯留槽に供給することを特徴としたものである。
この方法によって、貯留槽に具備されたシーズヒータによって、地下水の温度が32℃から37℃に調整され、かつ、栄養源供給槽から栄養源を供給することにより、クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を活性化及び増殖させることができる。
また、本願第3の発明と同様に、地下水の温度が32℃から37℃に調整されていることにより、地下水に地下水に溶出して浄化できなかったcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を揮発させることができる。
また、本願第5の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、貯留槽に供給する栄養源がグルコースが溶解した水溶液が主成分であることを特徴としたものである。
この方法によって、栄養源により培養槽中のクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を増殖させることがで きる。
この栄養源の割合は、グルコース52%、アスパラギン−水和物25%K2HPO415%、KH2PO44%、MgSO41%、その他の塩3%であり、地下水との親和性から、グルコースは液体状が好ましい。
また、本願第6の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、浄化壁は、芽胞を持つ嫌気性微生物を胞子状態にした後、生分解性の容器に窒素ガスで封入したこと特徴とするものである。
この方法によって、砂礫層等の地下水が流れる地層に達する位置まで、生分解性の容器に窒素ガスと共に封入されたクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を浄化壁として配置することができ、揮発性有機塩素化合物をこの浄化壁で低分子化又は無害化できる。地下水の温度は、場所によっても異なるが、平均18℃前後であり、栄養源さえあれば、胞子状態のクロストリジウム・スピーシーズKD13が充分に発芽できる環境である。
また、この浄化壁は、地下水の流に対して略垂直になるように配置され、汚染領域を通過した地下水は、矢板等の遮水壁によって、この浄化壁を通過するようにしているため、地下水が集中し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物が遮水壁の外に出る可能性は低く、浄化壁の厚みを増すことで、汚染物質とクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を接触させる機会を多くすることで浄化を促進させることができる。
この場合、生分解性の容器に胞子状態で封入したことにより、クロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の発芽を時間差で遅れさすことができ、発芽して活性するクロストリジウム・スピーシーズKD13を原位置に留まるようにすることができる。生分解性容器は、澱粉質または、ポリ乳酸エステルを主成分とするものを利用することで、容器もクロストリジウム・スピーシーズKD13の栄養源となる。
また、本願第7の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、浄化壁は、固形状のグルコースを生分解性の容器に充填したことを特徴としたものである。
この方法によって、砂礫層等の地下水が流れる地層に達する位置まで、生分解性の容器に封入された固形状のグルコースを浄化壁として配置することができ、揮発性有機塩素化合物をこの浄化壁をクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)が栄養源として摂取することにより活性化し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物を分解、低分子化できる。
また、この浄化壁は、地下水の流に対して略垂直になるように配置され、汚染領域を通過した地下水は、矢板等の遮水壁によって、この浄化壁を通過するようにしているため、地下水が集中し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物が遮水壁の外に出る可能性は低く、浄化壁の厚みを増すことで、汚染物質とクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を接触させる機会を多くすることで活性化の促進及び浄化の促進をさせることができる。
また、浄化壁の配列については、本願第6の発明である生分解性の容器に窒素ガスと共に封入されたクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の浄化壁と、本願7の発明である生分解性の容器に封入された固形状のグルコースの浄化壁を地下水の流に対して略垂直になるように千鳥状に交互に配置するまたは、地下水の流に対して略垂直になるように前段に本願第6の発明である生分解性の容器に窒素ガスと共に封入されたクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の浄化壁を敷詰め、その後段に本願7の発明である生分解性の容器に封入された固形状のグルコースの浄化壁を敷詰める配置方法があり、地下水流の流の速さと汚染物質である揮発性有機塩素化合物が地下水に溶出した濃度によって配置方法を選択できる。
また、本願第8の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、浄化壁の構成を二重の円筒状としたものであり、外側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めたことを特徴としたものである。
この方法によって、特に地下水の流れが速い箇所や、海水の影響(潮の満ち引きによる地下水位の変化)が生じる場所での土壌及び地下水の浄化に最適である。
また、本願第9の発明に係る土壌及び地下水の浄化方法は、浄化壁の構成を二重の円筒状としたものであり、内側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めたことを特徴としたものである。
この方法によって、特に地下水の流れが速い箇所や、海水の影響(潮の満ち引きによる地下水位の変化)が生じる場所での土壌及び地下水の浄化に最適である。
また、浄化壁の配列について、本願第8の発明である外側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁と、本願第9の発明の発明である内側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁を、地下水の流に対して略垂直になるように千鳥状に交互に配置するまたは、地下水の流に対して略垂直になるように前段に本願第8の発明である外側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁を敷詰め、その後段に本願9の発明である内側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁を敷詰める配置方法があり、適宜汚染状態に応じて配置方法を選択できる。
本発明により、揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌及び地下水を、芽胞を持つ嫌気性微生物によって揮発性有機塩素化合物の一つであるcis−DCEを分解、浄化し無害化処理することができる。
この浄化処理に際して、汚染領域の地下水下流側に矢板等で地下水を遮水し、クロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の浄化壁及び固形状のグルコースを主成分とする浄化壁を通過するようにしたことで、揮発性有機塩素化合物の一つであるcis−DCEを分解、浄化し無害化処理することができる。
また、芽胞を持つ嫌気性微生物(クロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115))を発芽させることで当該微生物の活性及び増殖を促進させることができる。
請求項1に記載の発明は、揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌及び地下水を、芽胞を持つ嫌気性微生物と芽胞を持つ前記嫌気性微生物の栄養源によって浄化処理する方法であって、汚染領域の地下水の流れの下流側に、前記揮発性有機塩素化合物を浄化するための壁を構築し、前記汚染領域の地下水の流れの上流側に、土壌下部の透水層下部に達する注入井戸を設け、前記壁を土壌下部の透水層下部に達する位置まで設け、前記壁の地下水の下流側に揚水井戸を設け、前記揚水井戸から揚水された前記地下水を貯留し、前記地下水に存在する芽胞を持つ前記嫌気性微生物を活性させる栄養源を前記貯留槽流入させ、前記貯留槽に具備された加温手段により芽胞を持つ前記嫌気性微生物を増殖させる培養工程と、前記培養工程で増殖した芽胞を持つ前記嫌気性微生物を培養液とともに、前記注入井戸に再注入させる工程を繰り返すことを特徴とするものである。
これによって、芽胞を持つ嫌気性微生物を当該嫌気性微生物に適用する栄養源によって増殖、活性化させることができ、揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌及び地下水からの汚染物質を浄化することができる。
また、貯留槽に流入する配管の一部を分岐させ、地下水を一部抜き取り、揮発性有機塩素化合物(例えば、PCE、TCE、cis−DCE等)の有無と、塩化物イオン濃度を液体クロマトグラフィで測定し浄化の進捗を確認することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の特徴に加えて、前記嫌気性微生物が、少なくともクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridiumsp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)であることを特徴とするものであり、Dehalococcoides ethenogenes195株に代表される揮発性有機塩素化合物を低分子化及び無害化する偏性嫌気性微生物と同じく、揮発性有機塩素化合物を低分子化及び無害化できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明の特徴に加えて、貯留槽での培養工程において、加熱手段により、揮発性有機塩素化合物の1種であるcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を揮発させることを特徴とするものである。
この方法によって、揚水井戸から汲みあげた汚染された地下水を一時的に貯留槽に貯め、この貯留槽に貯めた地下水を加熱することで、地下水に地下水に溶出して浄化できなかったcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を揮発させることができる。
また、貯留槽に貯めた地下水を加熱することにより、地下水中のDO(溶存酸素量)も低くなり、嫌気性雰囲気を作り出すことができ、これによりクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を活性化させることができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1及び請求項2に記載の発明の特徴に加えて、貯留槽の加温手段がシーズヒータであり、前記シーズヒータの加熱により前記貯留槽内の前記地下水の温度が32℃から37℃に調整され、芽胞を持つ嫌気性微生物を活性、増殖するよう栄養源供給槽から栄養源を前記貯留槽に供給することを特徴としたものである。
この方法によって、貯留槽に具備されたシーズヒータによって、地下水の温度が32℃から37℃に調整され、かつ、栄養源供給槽から栄養源を供給することにより、クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を活性化及び増殖させることができる。
これにより、偏性嫌気性微生物であるクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を増殖させることができる。この増殖に関して増殖に適した温度である25℃から37℃(最も適した温度は培養実験から34℃であった)で、栄養源を供給した貯留槽で培養することにより、活性化、かつ、増殖させることができる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1または請求項4に記載の発明の特徴に加えて、貯留槽に供給する栄養源が、グルコースを溶解した水溶液が主成分であることを特徴としたものである。
この方法によって、栄養源により貯留槽中のクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を増殖させることがで きる。
また、この栄養源の割合は、グルコース52%、アスパラギン−水和物25%K2HPO415%、KH2PO44%、MgSO41%、その他の塩3%であり、地下水との親和性から、貯留槽でのグルコースは液体状が好ましい。
さらに、この栄養源のうち主成分であるグルコースの代替としてスクロースや廃密糖にすることができる。
この栄養源により、クロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を
活性化及び増殖させることができる。
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の特徴に加えて、浄化壁は、芽胞を持つ嫌気性微生物を胞子状態にした後、生分解性の容器に窒素ガスで封入したこと特徴とするものである。
この方法によって、砂礫層等の地下水が流れる地層(透水層)に達する位置まで、生分解性の容器に窒素ガスと共に封入されたクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を浄化壁として配置することができ、揮発性有機塩素化合物をこの浄化壁で低分子化又は無害化できる。地下水の温度は、場所によっても異なるが、平均18℃前後であり、栄養源さえあれば、胞子状態のクロストリジウム・スピーシーズKD13が充分に発芽できる環境である。
また、この浄化壁は、地下水の流に対して略垂直になるように配置され、汚染領域を通過した地下水は、矢板等の遮水壁によって、この浄化壁を通過するようにしているため、地下水が集中し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物が遮水壁の外に出る可能性は低く、浄化壁の厚みを増すことで、汚染物質とクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を接触させる機会を多くすることで浄化を促進させることができる。
この場合、生分解性の容器に胞子状態で封入したことにより、クロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の発芽を時間差で遅れさすことができ、発芽して活性するクロストリジウム・スピーシーズKD13を原位置に留まるようにすることができる。生分解性容器は、澱粉質または、ポリ乳酸エステルを主成分とするものを利用することで、容器もクロストリジウム・スピーシーズKD13の栄養源となる。
また、請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の特徴に加えて、浄化壁を固形状のグルコースを生分解性の容器に充填したことを特徴としたものである。
この方法によって、砂礫層等の地下水が流れる地層(透水層)に達する位置まで、生分解性の容器に封入された固形状のグルコースを浄化壁として配置することができ、揮発性有機塩素化合物をこの浄化壁をクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)が栄養源として摂取することにより活性化し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物を分解、低分子化できる。
また、この浄化壁は、地下水の流に対して略垂直になるように配置され、汚染領域を通過した地下水は、矢板等の遮水壁によって、この浄化壁を通過するようにしているため、地下水が集中し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物が遮水壁の外に出る可能性は低く、浄化壁の厚みを増すことで、汚染物質とクロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を接触させる機会を多くすることで活性化の促進及び浄化の促進をさせることができる。
また、栄養源であるグルコースを活性炭に含浸させて乾燥させたものを、浄化壁として用いても良い。この場合の活性炭の孔は20μm以上のものが望ましい。なぜなら、クロストリジウム・スピーシーズKD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)は活性した場合の全長が約10μmであり、活性炭に坦持させることができるためである。
また、請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明の特徴に加えて、浄化壁の構成を二重の円筒状としたものであり、外側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めたことを特徴としたものである。
この方法によって、特に地下水の流れが速い箇所や、海水の影響(潮の満ち引きによる地下水位の変化)が生じる場所での土壌及び地下水の浄化に最適である。
また、浄化壁の構成を二重の円筒状とする場合、初に直径30cmの穴を砂礫層下部まで設け、ほぼ中心部に直径10cmの管を設置し、先にその管の外側に固形状のグルコースを生分解性の容器に充填したものを敷詰め、次に、管の内部に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器に窒素封入したものを敷き詰め、最後に管を引き吹く方法や、網状の筒を用いて、その網状の筒も浄化壁を構成する一部材としてもよい。
また、請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明の特徴に加えて浄化壁の構成を二重の円筒状としたものであり、内側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めたことを特徴としたものである。
この方法によって、特に地下水の流れが速い箇所や、海水の影響(潮の満ち引きによる地下水位の変化)が生じる場所での土壌及び地下水の浄化に最適である。
また、浄化壁の配列について、本願第8の発明である外側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁と、本願第9の発明の発明である内側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁を、地下水の流に対して略垂直になるように千鳥状に交互に配置するまたは、地下水の流に対して略垂直になるように前段に本願第8の発明である外側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁を敷詰め、その後段に本願9の発明である内側に固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外側に胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めた構成の浄化壁を敷詰める配置方法があり、適宜汚染状態に応じて配置方法を選択できる。
本発明について図1図2を用いて説明する。図1は本発明の浄化処理方法の概略図である。また、図2は本発明の浄化処理方法の平面を示す概略図である。
汚染物質である揮発性有機塩素化合物は、電子部品等の洗浄に過去頻繁に使用されていたが、近年環境基準値を超える濃度の揮発性有機塩素化合物が土壌や、地下水から検出されるようになった。
この揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌は、現在稼動している工場の地下や、過去に使用していた工場跡地1から検出され、その汚染浄化作業に例えば掘削工法、金属還元剤注入工法、微生物利用浄化工法等により行われている。
本発明は、揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌・地下水の浄化に際して、微生物を利用したバイオオギュメンテーションを浄化壁によって浄化することを試みた。
図1に示すように、工場跡地1での浄化作業であり、工場跡地1の広さは約20000m2であり、その中の汚染領域2は1500m2であった。
資料等の調査をした後、バイオオギュメンテーションが可能か否かを試験した。
この工場跡地1の揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌・地下水の汚染領域2は、地下水が流れる透水層3にまで達している。
この汚染領域2に相関する地下水の上流側に表層から砂礫等の透水層3の下部まで掘削した直径100mmの注入井戸4を設け、この注入井戸4から見て汚染領域2の対向する地下水の下流側の位置に浄化壁5を設け、その下流に揚水井戸6を設けた。尚、注入井戸4は、汚染領域2の揮発性有機塩素化合物の最も濃度が高い位置に設けても良い。
また、注入井戸4からは、地上に設けた揚水井戸6から揚水ポンプ7で揚水された地下水が貯留槽8に供給される。この貯留槽8には配管を介して栄養源供給槽9が連通されていて、貯留槽8にグルコースを主成分とする液体状の栄養源を適宜供給している。
この栄養源は偏性嫌気性微生物であるクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の活性化を促進するものであり、具体的な成分は、グルコース50%、アスパラギン−水和物25%K2HPO415%、KH2PO44%、MgSO42%、その他の塩4%としたが、栄養源のうち主成分であるグルコースの代替としてスクロースや廃密糖を用いることもできる。
また、実験室レベルでの培養では、34℃の温度管理化において、栄養源の成分割合をグルコース52%、アスパラギン−水和物25%K2HPO415%、KH2PO44%、MgSO41%、その他の塩3%とした場合が、最も増殖速度が速かった。
貯留槽8には、加温手段であるシーズヒータ10が具備されており、貯留槽8の溶液の温度を増殖に適した温度である32℃から37℃にコントロールできるように貯留槽8内に図示しないがサーミスターが備わっていて、サーミスターで温度調整している。
貯留槽8の溶液の温度を32℃から37℃に調整された後、約20分が経過すると、貯留槽8下部の制御バルブ11が開き、貯留槽8内部の溶液を注入井戸4に注入される。
貯留槽8に具備ざれたサーミスターの信号と制御バルブ11とは制御装置(図示しない)で連動されており、制御装置内にタイマーも具備されている。
注入井戸4に注入された貯留槽8内部の溶液は、透水層3の地下水に溶け込み、地下水流に従って拡散される。
この溶液は、グルコースを主成分とする液体状の栄養源であり、特にクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)の活性化を促進するものである。
拡散された溶液は、汚染領域2とも接触し、汚染物質である揮発性有機塩素化合物を偏性嫌気性微生物の働きにより、特にcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を低分子化することができる。
また、汚染物質である揮発性有機塩素化合物は、表層、シルト等の難槽水層から雨水等により、砂礫等の透水層に溶出し、地下水流によって拡散される。
この地下水流によって拡散された揮発性有機塩素化合物は、土中の偏性嫌気性微生物によって分解されるが、現在知られている殆どの偏性嫌気性微生物は、例えば、PCE(テトラクロロエチレン)→cis−DCE、TCE(トリクロロエチレン)→cis−DCEというように、cis−DCEで分解反応が止まってしまう。
このcis−DCEを低分子化または無害化にすべく、汚染領域2の下流側に浄化壁5を設け、この浄化壁5の一つは胞子状態のクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)を生分解性であるポリ乳酸エステルを主成分とする容器に窒素ガスで封入したもの(以下、微生物浄化壁5aという。)、また、他の浄化壁5として、固形状のグルコースを生分解性の容器に封入したもの(以下、栄養源浄化壁5bという。)を、地下水流に略直交するように配置し、汚染領域2の汚染物質である揮発性有機塩素化合物が接触するように誘導する矢板12を、地下水流に平行に設け、この浄化壁5で汚染物質である揮発性有機塩素化合物(特にcis−DCE)を低分子化又は無害化できるように配置した。
偏性嫌気性微生物であるクロストリジウム・スピーシーズKD13が揮発性有機塩素化合物を摂取し、その代謝物として塩化物イオンが放出される。代謝物としては他に酪酸、酢酸、二酸化炭素などがある。これらのうち、グルコースを体内で分解し、代謝物として放出された酪酸、酢酸は、他の嫌気性微生物の、栄養源の一部となり、浄化促進を図ることができる。
このように表層から透水層3の地下水に溶出した揮発性有機塩素化合物(PCE、TCE、cis‐DCE、VC)は、浄化壁5によって、低分子化又は無害化される。
本発明を用いての浄化を時系列で観測した結果、揮発性有機塩素化合物であるPCE及びTCEは約80日で環境基準値以下になり、cis‐DCEについても120日で環境基準値以下になった。
しかしながら、地下水の流れる方向や、地下水の水位、(高低差)により、揮発性有機塩素化合物が偏性嫌気性微生物と接しない場合もあり、浄化壁5の下流側に揚水井戸6を設け、地下水を揚水する。なお、揚水した地下水の温度は17.4℃であった。
この揚水させた地下水は貯留槽8に貯められ、この貯留槽8に供給される直前の分岐管(図示しない)から地下水を一部抜き取り、溶出している塩化物イオン濃度を液体クロマトグラフィで測定することで、特にクロストリジウム・スピーシーズKD13が揮発性有機塩素化合物(PCE、TCE、cis‐DCE、VC)を体内に摂取し、揮発性有機塩素化合物の低分子化を促進している状態を判断することができる。
また、貯留槽8に貯められた地下水に揮発性有機塩素化合物であるcis‐DCEが残存していても、貯留槽8に備わっているシーズヒーター10での地下水の加熱により、揮発させることができる。
以上、揮発性有機塩素化合物であるcis‐DCEの浄化処理方法とそれに用いる微生物のメカニズムを説明したが、本発明の一実施例に過ぎず、浄化壁の配列、注入量など、汚染土壌の存在する現場にあわせた施工方法で揮発性有機塩素化合物を浄化する形態についても同様である。
また、微生物浄化壁5aと栄養源浄化壁5bを一つの井戸に設ける浄化壁の配置についても言うまでもない。
本発明の浄化処理方法の概略図 本発明の浄化処理方法の概略平面図
符号の説明
1 工場跡地
2 汚染領域
3 透水層
4 注入井戸
5 浄化壁
5a 微生物浄化壁
5b 栄養源浄化壁
6 揚水井戸
7 揚水ポンプ
8 貯留槽
9 栄養源供給槽
10 シーズヒーター
11 制御バルブ
12 矢板

Claims (9)

  1. 揮発性有機塩素化合物で汚染された土壌及び地下水を、芽胞を持つ嫌気性微生物と芽胞を持つ前記嫌気性微生物の栄養源によって浄化処理する方法であって、汚染領域の地下水の流れの下流側に、前記揮発性有機塩素化合物を浄化するための壁を構築し、前記汚染領域の地下水の流れの上流側に、土壌下部の透水層下部に達する注入井戸を設け、前記壁を土壌下部の透水層下部に達する位置まで設け、前記壁の地下水の下流側に揚水井戸を設け、前記揚水井戸から揚水された前記地下水を貯留し、前記地下水に存在する芽胞を持つ前記嫌気性微生物を活性させる栄養源を前記貯留槽流入させ、前記貯留槽に具備された加温手段により芽胞を持つ前記嫌気性微生物を増殖させる培養工程と、前記培養工程で増殖した芽胞を持つ前記嫌気性微生物を培養液とともに、記注入井戸に再注入させる工程を繰り返すことを特徴とする土壌及び地下水の浄化方法。
  2. 前記嫌気性微生物が、少なくともクロストリジウム・スピーシーズKD13(clostridium sp.KD13(特許生物寄託センター受託番号:FERM P−21115)であることを特徴とする請求項1記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  3. 前記培養工程において、前記加熱手段により、前記揮発性有機塩素化合物の1種であるcis−DCE(シス−ジクロロエチレン)を揮発させることを特徴とする請求項1記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  4. 前記貯留槽の加温手段がシーズヒータであり、前記シーズヒータの加熱により前記貯留槽内の前記地下水の温度が32℃から37℃に調整され、前記芽胞を持つ嫌気性微生物を活性、増殖するよう栄養源供給槽から栄養源を前記貯留槽に供給することを特徴とする請求項1及び請求項2記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  5. 前記貯留槽に供給する前記栄養源は、グルコースが溶解した水溶液が主成分であることを特徴とする請求項1または請求項4記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  6. 前記壁は、前記芽胞を持つ嫌気性微生物を胞子状態にした後、生分解性の容器に窒素ガスで封入したこと特徴とする請求項1記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  7. 前記壁は、固形状のグルコースを生分解性の容器に充填したことを特徴とする請求項1記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  8. 前記壁の構成は二重の円筒状であり、外筒側に前記固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、内筒側に前記胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めたことを特徴とする請求項1記載の土壌及び地下水の浄化方法。
  9. 前記壁の構成は二重の円筒状であり、内筒側に前記固形状のグルコースを生分解性の容器を敷き詰め、外筒側に前記胞子状態の嫌気性微生物を生分解性の容器を敷き詰めたことを特徴とする請求項1記載の土壌及び地下水の浄化方法。
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