JP7117931B2 - 透過性浄化壁の再生方法および地下水の浄化方法 - Google Patents

透過性浄化壁の再生方法および地下水の浄化方法 Download PDF

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Description

本発明は、透過性浄化壁の再生方法および地下水の浄化方法に関する。
土壌や地下水を汚染する物質としてトリクロロエチレン等の揮発性有機塩素化合物が知られている。
上記揮発性有機塩素化合物を除去する方法として、鉄微粒子等の金属還元剤を土壌中に配置することで上記揮発性有機塩素化合物を脱ハロゲン化して炭化水素とし(例えば特許文献1参照)、土壌中で分解除去して無害化する方法が知られており、さらに、上記金属還元剤を含む透過性浄化壁を、汚染地下水の流下方向と交差するように地中に形成することで汚染地下水の拡散を防止する方法が検討、実施されている。
特開2005-138107号公報
ところが、上記金属還元剤は、地下水中の溶存酸素により腐食が進み、溶存酸素が消費されたあとは経年的に嫌気性腐食が進行し、その周囲に腐食被膜(酸化被膜)が形成され、係る腐食被膜が形成されると、金属還元剤の反応性が低減してしまう。
そのため、透過性浄化壁を設置してから長期間が経過して金属還元剤の反応性が低下した場合には、新たに透過性浄化壁を設置したり、透過性浄化壁内の金属還元剤を交換すること等により浄化性能の回復を図る必要があった。
しかしながら、新たに透過性浄化壁を設置する場合には、用地の確保が困難であったり費用が高額化するという課題が存在し、また、金属還元剤を交換する場合には、作業に手間がかかるとともに上記と同様に費用が高額化するという課題が存在していた。
また、浄化能力が低下した浄化壁に浸透性を示す還元剤水溶液を別途注入して浄化能力を回復する方法も考えられるが、このような還元剤は、通常、強い還元作用を有しpHの変動も大きく、土壌中の生物多様性への影響等環境負荷も大きいことから、別途pH調整剤等を加えてpH調整を行う必要がある。
さらに、鉄微粒子等を含む金属還元剤であっても、クロロエチレン(塩化ビニル)に対して十分な還元作用(分解作用)を発揮し得ない場合があることから、還元金属が当初有していた以上の還元力を付与し得る方法が求められるようになっている。
このような状況下、本発明は、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化し得る透過性浄化壁の再生方法およびpH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化しつつ地下水を浄化する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者等が鋭意検討したところ、金属還元剤を反応材とする透過性浄化壁の地下水浄化機能を原位置にて再生させる透過性浄化壁の再生方法であって、糖類を含む栄養剤含有液を前記透過性浄化壁に供給することにより、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)金属還元剤を反応材とする透過性浄化壁の地下水浄化機能を原位置にて再生させる透過性浄化壁の再生方法であって、糖類を含む栄養剤含有液を前記透過性浄化壁に供給することを特徴とする透過性浄化壁の再生方法、
(2)前記糖類が単糖類である上記(1)に記載の透過性浄化壁の再生方法、
(3)固形分換算したときに、前記栄養剤含有液中の糖類の含有割合が0.1 ~5質量%である上記(1)または(2)に記載の透過性浄化壁の再生方法、
(4)前記金属還元剤が鉄である上記(1)~(3)のいずれかに記載の透過性浄化壁の再生方法、
(5)前記透過性浄化壁に形成された供給孔または前記透過性浄化壁の設置個所における地下水流れの上流側に形成された供給孔から前記栄養剤含有液を供給することを特徴とする、上記(1)~(4)のいずれかに記載の透過性浄化壁の再生方法、
(6)地下水を浄化する方法であって、
金属還元剤を反応材とする地下水浄化機能を有する透過性浄化壁に対し、
糖類を含む栄養剤含有液を供給する
ことを特徴とする地下水の浄化方法、および
(7)前記地下水がクロロエチレンを含む(6)に記載の地下水の浄化方法、
を提供するものである。
本発明によれば、糖類を栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給することにより、土壌中の嫌気性微生物が糖類を分解して例えばシュウ酸や乳酸等の還元性の代謝物を環境中に放出し金属還元剤の表面に形成された酸化被膜等の腐食被膜を還元除去し得るとともに、土壌中の鉄還元菌(例えば、Shewanella oneidensis, Geobacter sulfurreducens)等の金属還元菌も活性化し係る金属還元菌によっても金属還元剤の表面に形成された酸化被膜等の腐食被膜を還元除去し得ると考えられ、このように腐食被膜を還元除去することにより、金属還元剤と汚染物質との接触効率を改善し、浄化性能を回復し得ると考えられる。
また、糖類を含む栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給することにより、土壌中の揮発性有機化合物(VOC)分解菌(例えば、 Dehalococcoides等)も活性化され、土壌中のクロロエチレンを始めとする揮発性有機塩素化合物を分解しつつ上記と同様に還元性の代謝物を環境中に放出し、透過性浄化壁の機能を補完、強化し得ると考えられる。
さらに、上記糖類を含む栄養剤含有液のpHは、通常、中性(pH=7)付近にあることから、栄養剤含有液を供給するにあたって特段のpH調整を必要としない。
このため、 本発明によれば、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化し得る透過性浄化壁の再生方法を提供することができる。また、本発明によれば、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化しつつ地下水を浄化する方法を提供することができる。
本発明の実施形態例を説明するための図である。
本発明に係る透過性浄化壁の再生方法は、金属還元剤を反応材とする透過性浄化壁の浄化機能を原位置にて再生させる透過性浄化壁の再生方法であって、 糖類を含む栄養剤含有液を前記透過性浄化壁に供給することを特徴とするものである。
本発明に係る再生方法において、金属還元剤としては、還元性を有する金属を挙げることができる。
上記還元性を有する金属として、例えば、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、クロム、マンガン、鉄、亜鉛、ガリウムや、マグネシウム-マンガン合金、亜鉛-アルミニウム合金、アルミニウム-スズ合金等の金属合金等から選ばれる一種以上を挙げることができ、これ等の金属のうち、安価であるとともに還元性が比較的高いことから鉄が好ましい。
通常、金属還元剤は、粒子状を有しており、その平均粒子径が、2mm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
なお、本出願書類において、金属還元剤の平均粒子径は、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときに、体積積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(D50)を意味する。
金属還元剤の粒径が上記範囲内にあることにより、表面積が増加し、汚染物質に対する接触面積が増加するため、浄化力を効果的に向上させることができる。
本発明に係る再生方法において、透過性浄化壁を構成する金属還元剤の含有割合は、透過性浄化壁の処理対象となる地下水の量や、地下水中の除去対象物質の濃度等に応じて適宜決定される。
以下、地中に配置された透過性浄化壁の浄化機能を原位置にて再生させる形態例を適宜図面を例示しつつ説明するものとする。
図1において、揮発性有機化合物を含む地下水Wpは地表面e下において図中左から右方向に流れ、透過性浄化壁bは、揮発性有機塩素化合物を含む地下水Wpの流れに対して交差するように設置されており、通常、地下水Wpは、透過性浄化壁bを通過する際に揮発性有機塩素化合物が除去されて、浄化水Wcとして図中右側に透過、排出される。
本発明に係る再生方法において、金属還元剤を反応材とする透過性浄化壁は、通常、その全体形状が板壁形状を有しているが、透過性浄化壁の設置位置等に応じて任意の形態を採ることができる。
透過性浄化壁は、地中に列状に配置された複数本の浄化杭を縦列配置した集合体により壁状に形成されていてもよいし、地表から地中に向かって掘削溝を形成し、この掘削溝に反応材を充填することにより壁状に形成されていてもよい。
透過性浄化壁は、地表面近傍の上端部において、雨水等が浸透しないように(図1に符号gで例示するような)透水性の低い材料(粘土等)により覆われていることが好ましい。
また、上記浄化杭は、通常、下端部が(図1に符号dで例示するような)難透水層に到達した状態で設けられており、例えば、地中に形成された柱状の縦孔内に、鉄粉等の金属還元剤と砕石との混合体を充填することにより形成することができる。
上記浄化杭は、所望の透水性を確保することが可能であれば、金属還元剤(反応材)のみが充填されていてもよいし、また、砕石以外の材料と金属還元剤との混合体が充填されていてもよい。
透過性浄化壁が複数本の浄化杭を縦列配置することにより形成されている場合、隣り合う浄化杭同士は、その一部が互いに重なり合っていてもよいし、互いに隙間をあけて間欠的に配置されていてもよい。
隣り合う浄化杭同士を互いに隙間をあけて間欠的に配置する場合、例えば、浄化杭を複数列、縦列に配置しつつ、前列の浄化杭同士の隙間に、後列の浄化杭が位置するように配置し、複数の浄化杭全体として汚染水と密に接触し得るように配置することが好ましい。
本発明に係る再生方法においては、 固形分換算したときに、糖類を含む栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給する。
栄養剤含有液中に含まれる糖類としては、単糖類や、二糖類以上の多糖類、またはそれらの誘導体であってもよく、具体的には、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース、ラフィノース、パノース、マルトトリオース、メレジトース、スタキオース、グリコーゲン、デンプン、セルロース、アミノ糖、ウロン酸、糖アルコール等から選ばれる一種以上を挙げることができ、グルコースが好ましい。
栄養剤含有液中に含まれる糖類は、天然由来の成分であり、自然界で容易に分解し得るものであることから、環境に対する影響を容易に低減することができる。
本発明に係る再生方法においては、栄養剤含有液が糖類を含むことにより、土壌中の嫌気性微生物がこれを分解して還元性の代謝物を環境中に放出し、この代謝物によって金属還元剤の表面に形成された酸化被膜等の腐食被膜を還元除去し得ると考えられる。
上記還元性の代謝物としては、例えば、ギ酸、シュウ酸、ピルビン酸、リンゴ酸、乳酸、プロピオン酸、酢酸、クエン酸、水素、メタン等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
また、栄養剤含有液が糖類を含むことにより、土壌中の鉄還元菌等の金属還元菌も活性化し、係る金属還元菌によっても金属還元剤の表面に形成された酸化被膜等の腐食被膜を還元除去し得ると考えられ、上記代謝物による腐食被膜の除去と相俟って、表面状態が改善された金属還元剤と汚染物質との接触効率を向上させ、浄化性能を回復し得ると考えられる。
さらに、糖類を含む栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給することにより、土壌中の揮発性有機化合物(VOC)分解菌も活性化され、土壌中の揮発性有機塩素化合物を分解しつつ上記と同様に還元性の代謝物を環境中に放出し、透過性浄化壁の機能を補完、強化し得ると考えられる。
栄養剤含有液中における糖類の含有割合は、固形分換算したときに、0.1~5質量%が好ましく、0.5~5質量%がより好ましく、0.5~1.5質量%がさらに好ましい。
栄養剤含有液中における糖類の含有割合が上記範囲内にあることにより、栄養剤含有液を土壌中に効率的に供給し得るとともに、所望の効果を容易に達成することができる。
本発明に係る再生方法において、栄養剤含有液は、糖類とともに、例えば、メタノール、エタノール、トルエン、尿素、有機酸またはその誘導体、ポリリン酸塩、リン酸塩、次亜リン酸塩、亜硫酸塩、硫酸塩、硫化物塩、硝酸塩、アンモニウム塩等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
上記有機酸またはその誘導体としては、安息香酸塩、乳酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、酪酸塩、クエン酸塩等から選ばれる一種以上が好ましい。
本発明に係る再生方法において、栄養剤含有液の固形分濃度は、0.2~10質量%であることが好ましく、1~10質量%であることがより好ましく、1~3質量%であることがさらに好ましい。
栄養剤含有液の固形分濃度が上記範囲内にあることにより、栄養剤含有液を土壌中に効率的に供給することができる。
本発明に係る再生方法において、栄養剤含有液のpHは、通常、5.0~9.0の範囲にあり、6.0~8.5であることが好ましい。
本発明に係る再生方法において、栄養剤含有液は、糖類を主成分として含むものであることから、別途pH調整剤を含有することなくpHを中性付近に維持することができ、このために、環境負荷を低減しつつ簡易かつ安価に透過性浄化壁の機能を回復、強化することができる。
本発明に係る再生方法においては、栄養剤含有液を上述した透過性浄化壁に供給する。
透過性浄化壁に栄養剤含有液を供給する方法は特に制限されず、例えば、透過性浄化壁に対し、単管ロッド注入方式、単管ストレーナー注入方式、二重管ダブルパッカー注入方式、多重複層管注入方式等の公知の注入方式により栄養剤含有液を注入する方法や、地表面に設置した浸透桝から浸透させる方法を挙げることができる。
透過性浄化壁に栄養剤含有液を供給する場合、ポンプを用いて供給してもよいし、自然浸透により供給してもよい。
また、本発明に係る再生方法において、栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給することができれば、その供給位置は特に制限されない。
例えば、透過性浄化壁の上部から直接栄養剤含有液を供給してもよいし、透過性浄化壁の設置個所における地下水流れの上流側から土壌中に栄養剤含有液を供給してもよい。また、上記地下水の流れが十分に遅い場合には、透過性浄化壁の設置個所における地下水流れの下流側であって透過性浄化壁の近傍から土壌中に栄養剤含有液を供給してもよい。
本発明に係る再生方法においては、透過性浄化壁に形成された供給孔または透過性浄化壁の設置個所における地下水流れの上流側に形成された供給孔から栄養剤含有液を供給することが好ましい。
この場合、例えば、図1に例示するように、透過性浄化壁bの上部に形成された注入井f1から栄養剤含有液sを供給したり、透過性浄化壁bの設置個所における地下水流れ(図の左から右方向)の上流側に形成された注入井f2から栄養剤含有液を供給する態様を挙げることができる。
注入井は、図1に例示する注入井f1のように、注入井を構成する筒状本体末端部の孔を栄養剤含有液の供給孔とするものであってもよいし、図1に例示する注入井f2のように、注入井を構成する筒状本体の側面(長手方向表面)に設けた貫通孔pを栄養剤含有液の供給孔とするものであってもよい。
栄養剤含有液の供給量は、透過性浄化壁の空隙体積の1~16倍の量とすることが好ましく、4~12倍の量とすることがより好ましい。
栄養剤含有液の供給量は、地下水の流速等に応じて設定すればよいが、透過性浄化壁内の空隙を栄養剤含有液に置換して、鉄粉と栄養剤含有液との接触時間が、1日以上となる量とすることが好ましく、7日以上となる量とすることがより好ましく、15日以上となる量とすることがさらに好ましく、22日以上となる量とすることが一層好ましい。
栄養剤含有液は、透過性浄化壁を再生するために、透過性浄化壁に対し、1回のみ添加してもよいし、所定の時間間隔を空けつつ複数回添加してもよい。
上述したように、栄養剤は、注入孔等を利用して透過性浄化壁が設置されている原位置で簡便に供給し得るため、新たに浄化壁を設置する手間や、反応材を交換する手間等を要することなく、簡易かつ安価に、透過性浄化壁の浄化機能を回復することができる。
本発明によれば、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化し得る透過性浄化壁の再生方法を提供することができる。
次に、本発明に係る地下水の浄化方法について説明する。
本発明に係る地下水の浄化方法は、地下水を浄化する方法であって、金属還元剤を反応材とする地下水浄化機能を有する透過性浄化壁に対し、糖類を含む栄養剤含有液を供給することを特徴とするものである。
本発明に係る地下水の浄化方法は、本発明に係る透過性浄化壁の再生方法を、地下水を浄化する方法として捉えたものであり、その実施形態の詳細は上述した本発明に係る透過性浄化壁の再生方法に係る説明で述べたとおりである。
本発明に係る地下水の浄化方法においても、糖類を含む栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給することにより、上述したように、金属還元剤の表面に形成された酸化被膜等の腐食被膜を還元除去して金属還元剤と汚染物質との接触効率を改善し、地下水の浄化性能を回復し得ると考えられる。
本発明に係る地下水の浄化方法において、地下水はクロロエチレンを含むものが好適である。
本発明に係る地下水の浄化方法においては、糖類を含む栄養剤含有液を透過性浄化壁に供給することにより、土壌中の揮発性有機化合物(VOC)分解菌(例えば、Dehalococcoides等)も活性化され、金属還元剤での分解が困難な土壌中のクロロエチレンを分解し得るばかりか、上記と同様に還元性の代謝物を環境中に放出し、透過性浄化壁の機能を強化しつつ地下水の浄化能力を向上し得ると考えられる。
このため、本発明によれば、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化しつつ地下水を浄化する方法を提供することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれ等の例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(1)栄養剤含有液の調整
栄養剤含有液として、固形分濃度が2.5質量%で、pH6.5~8.5である、グルコースを主成分として含む水溶液を調製した。
上記栄養剤含有液は、グルコースを1.7質量%の濃度で含むものである。
(2)栄養剤含有液の供給
内部に鉄粉を27質量%含む矩形状の透過性浄化壁(長さ6m×幅3.2m×深さ5m)に対し、透過性浄化壁の地上部から内部に向けて延びる注入井を配置し、注入井の末端部に設けた供給孔1から透過性浄化壁内部に上記(1)で調製した栄養剤含有液を1kg/m3の供給量になるように(透過性浄化壁1m3あたりの供給量が1kgとなるように)供給した。
なお、供給孔1は透過性浄化壁の水平断面(長さ6m×幅3.2m)の中心より上流寄りの位置になるように配置した。
上記栄養剤含有液の添加日(栄養剤含有液の添加直前)を0日目としたときに、1日目(1日後)、7日目(7日後)、15日目(15日後)、22日目(22日後)および35日目(35日後)に、透過性浄化壁の栄養剤含有液添加箇所付近から流出する地下水をサンプリングして、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを以下の方法で測定した。
結果を表1~表4に示す。
1日目および7日目における二価鉄イオンの測定値については測定上限を大きく超えたことから測定することができなかった。
(溶解性鉄イオン濃度)
地下水を採水器を用いてポリ容器に採水し、直ちにろ紙(5C)を用いてろ過した。ろ液20mLにpH調整剤として硝酸(濃硝酸および水を1:1の体積比で含有)を1mL加え、ICP発光分光分析法(JIS K 0102-57.4)を用いて溶解性鉄濃度を測定した。
(二価鉄イオン濃度)
地下水を採水器を用いてポリ容器に採水し、直ちにろ紙(5C)を用いてろ過した。ろ液20mLに呈色試薬として濃度1g/Lの1,10―フェナントロリン溶液2.5mL、緩衝溶液として濃度500g/Lの酢酸アンモニウム溶液5mLを加え、フェナントロリン吸光光度法(JIS K 0102-57.1)を用いて二価鉄イオン濃度を測定した。
(三価鉄イオン濃度)
上記溶解性鉄イオン濃度の測定結果から二価鉄イオン濃度の測定結果を引いたものを三価鉄イオン濃度とした。
(pH)
地下水を採水器を用いてポリ容器に採水し、東亜ディーケーケー(株)製のポータブル水質計(WM-32EP)を用いて、直ちにpHを測定した。
(比較例1)
実施例1で評価した矩形状の透過性浄化壁において、実施例1における栄養剤含有液の供給箇所(供給孔1の設置箇所)から十分に離間した位置であって、実施例1における栄養剤供給の影響を受けないと考えられる位置において、透過性浄化壁から流出する地下水を実施例1と同じタイミングでサンプリングして、実施例1と同様の方法で、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを測定した。
結果を表1~表4に示す。
なお、比較例1における三価鉄イオン濃度は、単に「溶解性鉄イオン濃度-二価鉄イオン濃度」式により算出することができなったため、溶解性鉄イオン濃度および二価鉄イオン濃度を対比して、0日目、1日目、7日目、15日目および35日目における三価鉄濃度は0.2mg/L以上になることはないことから「<0.2」(0.2mg/L未満)とし、22日目における三価鉄イオン濃度は0.5を超えることはないことから「≦0.5」(0.5mg/L以下)とした。
Figure 0007117931000001
Figure 0007117931000002
Figure 0007117931000003
Figure 0007117931000004
上記透過性浄化壁を構成する鉄粉(Fe)は、以下の反応式(1)~(3)に示すように地下水中に含まれる揮発性有機塩素化合物(RCl)を還元し、分解する。
(1)Fe+RCl+H+ → Fe2++RH+Cl-
(2)2Fe2++RCl+H+ → 2Fe3++RH+Cl-
(3)Fe+2H2O → Fe2++2OH-+H2
2+RCl → H++RH+Cl-
(ただし、Rは炭化水素基である。)
表1~表3より、実施例1においては、栄養剤含有液を供給することにより、透過性浄化壁を構成する鉄粉(Fe)の表面に付着していた腐食被膜(酸化鉄被膜)が除去されて、全鉄イオンの濃度である溶解性鉄イオン濃度(表1)、二価鉄イオン濃度(表2)、三価鉄イオン濃度(表3)が上昇し、上記腐食被膜が除去された結果、透過性浄化壁を構成する鉄粉(Fe)に揮発性有機塩素化合物が接触して上記(1)式、(2)式および(3)式に示す還元反応が進行し易くなり、揮発性有機塩素化合物(RCl)の分解が容易に進行することが分かる。
また、表4より、実施例1においては、栄養剤含有液を供給することにより栄養剤が微生物によって代謝されて酢酸、プロピオン酸、乳酸等の有機酸やその他の還元性を有する物質に変換され、水素イオン濃度が上昇する結果、pHが低減することが分かる。
一方、表1~表4より、比較例1においては、栄養剤含有液を供給していないことから、透過性浄化壁を構成する鉄粉(Fe)の表面に付着していた腐食被膜(酸化鉄被膜)が除去されず、全鉄イオンの濃度である溶解性鉄イオン濃度(表1)、二価鉄イオン濃度(表2)、三価鉄イオン濃度(表3)が上昇し難く、微生物による代謝物質(有機酸やその他の還元性を有する物質)が存在しないことからpH(表4)も中性付近まで低減し難いことが分かる。
(実施例2)
(1)栄養剤含有液の調整
栄養剤含有液として、土壌汚染現場から採取した地下水250mlにグルコース6.25gを添加し分散させた、濃度2.5質量%のグルコース含有液を調製した。
(2)栄養剤含有液の供給
内容量250mlの樹脂製容器内に珪砂17.5gと腐食鉄(酸化鉄)粉末7.5gとを添加、混合して透過性浄化壁模擬材を作製した後、係る容器内に上記(1)で調製したグルコース含有液を全量添加した。
上記グルコース含有液を添加して1週間(7日間)静置した後、容器中の水分を採取して、実施例1と同様の方法で、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを測定した。
結果を表5に示す。
(実施例3)
実施例2の(1)栄養剤含有液の調整において、グルコース6.25gをフルクトース6.25gに変更した以外は、実施例2と同様にして、栄養剤含有液を調製し、透過性浄化壁模擬材に添加した後、容器中の水分を採取して、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを測定した。
結果を表5に示す。
(実施例4)
実施例2の(1)栄養剤含有液の調整において、グルコース6.25gをスクロース6.25gに変更した以外は、実施例2と同様にして、栄養剤含有液を調製し、透過性浄化壁模擬材に添加した後、容器中の水分を採取して、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを測定した。
結果を表5に示す。
(実施例5)
実施例2の(1)栄養剤含有液の調整において、グルコース6.25gをデンプン6.25gに変更した以外は、実施例2と同様にして、栄養剤含有液を調製し、透過性浄化壁模擬材に添加した後、容器中の水分を採取して、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを測定した。
結果を表5に示す。
(比較例2)
実施例2の(1)栄養剤含有液の調整において、グルコース6.25gを加えずに、地下水250mlをそのまま透過性浄化壁模擬材に添加した以外は、実施例2と同様にして、地下水を添加して1週間(7日間)静置した後、容器中の水分を採取して、溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度およびpHを測定した。
結果を表5に示す。
Figure 0007117931000005
表5より、実施例2~実施例5においては、栄養剤含有液を供給することにより、透過性浄化壁模擬材を構成する腐食鉄粉末表面の酸化鉄被膜が除去され、全鉄イオンの濃度である溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度および三価鉄イオン濃度が上昇することが分かる。
また、表5より、実施例2~実施例5においては、栄養剤含有液を供給することにより、栄養剤が微生物によって代謝されて酢酸、プロピオン酸、乳酸等の有機酸やその他の還元性を有する物質に変換され、水素イオン濃度が上昇する結果、pHを中性付近に低減できることが分かる。
一方、表5より、比較例2においては、栄養剤含有液を供給していないことから、透過性浄化壁模擬材を構成する腐食鉄粉末表面の酸化鉄被膜が除去されず、全鉄イオンの濃度である溶解性鉄イオン濃度、二価鉄イオン濃度、三価鉄イオン濃度が上昇し難く、pHも中性付近まで低減し難いことが分かる。
本発明によれば、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化し得る透過性浄化壁の再生方法を提供することができる。また、本発明によれば、pH調整を必要とすることなく、透過性浄化壁の機能を簡易かつ安価に回復、強化しつつ地下水を浄化する方法を提供することができる。
b:透過性浄化壁
d:難透水層
e:地表面
1、f2:注入井
g:透水性の低い材料
p:供給孔
s:栄養剤含有液
Wp:揮発性有機化合物を含む地下水
Wc:浄化水

Claims (7)

  1. 金属還元剤を反応材とする透過性浄化壁の地下水浄化機能を原位置にて再生させる透過性浄化壁の再生方法であって、 糖類を含む栄養剤含有液を前記透過性浄化壁に供給することを特徴とする透過性浄化壁の再生方法。
  2. 前記糖類が単糖類である請求項1に記載の透過性浄化壁の再生方法。
  3. 固形分換算したときに、前記栄養剤含有液中の糖類の含有割合が0.1~5質量%である請求項1または請求項2に記載の透過性浄化壁の再生方法。
  4. 前記金属還元剤が鉄である請求項1~請求項3のいずれかに記載の透過性浄化壁の再生方法。
  5. 前記透過性浄化壁に形成された供給孔または前記透過性浄化壁の設置個所における地下水流れの上流側に形成された供給孔から前記栄養剤含有液を供給することを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれかに記載の透過性浄化壁の再生方法。
  6. 金属還元剤を反応材とする透過性浄化壁の地下水浄化機能を原位置にて再生させつつ地下水を浄化する方法であって、
    金属還元剤を反応材とする地下水浄化機能を有する透過性浄化壁に対し、
    糖類を含む栄養剤含有液を供給する
    ことを特徴とする地下水の浄化方法。
  7. 前記地下水がクロロエチレンを含む請求項6に記載の地下水の浄化方法。
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