JP2008093575A - 浄化装置とこの浄化装置を用いた地下水の浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高濃度の汚染領域を短期間で浄化するとともに、浄化した地下水を中性から弱酸性の水質にすることで、自然界へ放出することを可能とするというものである。
【解決手段】汚染領域1を流れる汚染物質が溶出した地下水を浄化するために、鉄粉(浄化剤)13にて浄化する第1浄化領域7と微生物を用いて浄化する第2浄化領域8との間に、第1浄化領域7にてアルカリ化した地下水のpH値を中性に近づけるpH調整領域9を設けることで、第2浄化領域8の微生物が生息できるだけでなく、この微生物が活発に汚染物質を分解できるようにするというものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学物質などに汚染された汚染土壌を流れる地下水の浄化に関するものである。
近年、土壌汚染や、汚染した土壌から汚染物質が地下水に流れ出すことで汚染領域が拡大するなどの問題が顕在化し、その対策が急がれている。
この動きに対応するように、平成15年には、「土壌汚染対策法」が施行されるに至っている。
特に、重金属や、発ガン性を疑われている揮発性有機塩素化合物(Volatile Organic Compounds。以下、「VOC」と記す)などの汚染については、その対策が急務となっている。
この、対策の一例として、鉄粉を浄化剤として用いる「鉄粉法」と、微生物の有する汚染物質の分解能力を活用する「バイオレメディエーション法」とが、よく知られた技術である。
このうち、鉄粉法は、汚染土壌中に鉄粉を直接混合して汚染領域の浄化を行う鉄粉混合法と、汚染領域を経由して流れる地下水中に溶出した汚染物質を浄化するために、汚染領域の下流域に井戸を設けて浄化壁を構築し、この井戸中に浄化剤である鉄粉を配する浄化壁法ともいうべきものがある。
一方、バイオレメディエーション法は、平成17年には、中央環境審議会による「微生物によるバイオレメディエーション利用指針について」という意見具申がなされるなど、生態系への影響を低減しながらも環境汚染を浄化できる仕組として注目を集めている。
近年は、このバイオレメディエーション法を更に発展させたものが多数出願されている。
たとえば、嫌気性の微生物の活性化を図るために、添加剤(本願でいう「栄養塩」)として有機酸系の物質と、たんぱく質系の物質とを含むものを用いたものがある(特許文献1参照)。
また、嫌気性微生物にて土壌または水(本願でいう「地下水」)を浄化した後、土壌中または水中にガスを通気し、その後、好気性微生物にて土壌または水を浄化するものもある(特許文献2参照)。
さらに、嫌気性微生物を用いて土壌を浄化する方法で、汚染された土壌のpHを調整するための緩行性アルカリ剤と、嫌気性微生物による分解を促進するための除放性分解促進剤を用いるものなどがある(特許文献3参照)。
特開2006−142140号公報 特開2005−205299号公報 特開2006−150278号公報
しかしながら、上記従来技術には、つぎのような課題があった。
まず、鉄粉法は、高濃度(例えば、VOCが環境基本法第16条の規定に基づく水質汚濁に係る環境上の条件のうち、地下水汚濁に係る環境基準の20倍程度)の汚染領域であっても浄化できるという利点はあるが、大量の鉄粉(浄化剤)を用いて酸化還元反応を行うため、地下水が流れる下流域に「アルカリ性」の水が流れることになってしまう。
この「アルカリ性」の水は、河川への流出が認められておらず、例えば、滋賀県が定める「生活環境の保全に関する環境基準」では、pHが6.5以上8.5以下となっているので、この基準を満たすために更なる対策が必要となるという課題があった。
また、過剰に鉄粉(浄化剤)を投入したり、あるいは、浄化終了後も鉄粉を回収することなく土壌中に埋設した場合、地下水中に赤錆が生じるなどの新たな課題要因ともなっていた。
さらに、鉄製の矢板などを用いて井戸を設けた場合、経年変化により矢板が腐食するとpHが変化することもあり、その対応が困難であった。
一方、バイオレメディエーション法は、大規模な設備を使用することもなく、また、生態系へ与える影響も大きくないという期待がある一方で、微生物の能力を最大限活用するためには環境条件の維持、設定が非常に難しく、特に高濃度の汚染領域では、微生物の活躍が期待し難い、という課題があった。
すなわち、上述した特許文献1から3に記載を用いたとしても、微生物が持つ基本的な性質を変えることは難しいものであり、例えば、汚染物質が高濃度過ぎるために微生物が死滅したり、微生物の活動を活性化させようと栄養塩を過剰に投与しすぎると、反って、活動を弱めてしまうなど、その最適活動範囲が広くないという課題を克服するには至っていない。
また、微生物が汚染物質を浄化した場合、その分解反応によって有機酸が発生するため、鉄粉法とは逆に、地下水が「酸性」側へと傾くことになるという課題があった。
しかも、微生物による浄化には時間を要するため、地下水の流速が早い領域においては、充分な浄化効果を得ることができない、という課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、高濃度の汚染領域を短期間で浄化するとともに、浄化終了後においても当該領域を流れる地下水の放水が容易となる汚染領域の浄化方法を提供するものである。
本発明は、上記目的を達成するために、
汚染領域から地下水が流れる方向に向かって順次、
浄化剤を用いて前記汚染物質を浄化する第1浄化領域と、
汚染物質を分解する能力を有する微生物が存在する第2浄化領域とを設け、
第1浄化領域と第2浄化領域との間にpH調整剤を用いて地下水のpH値を調整するpH調整領域を設けるというものである。
本構成とすることで、汚染領域が高濃度に汚染された状態であったとしても、第1浄化領域にて高濃度、あるいは大量の浄化剤を用いて汚染物質を浄化することができ、しかも地下水が第1浄化領域でアルカリ性となった場合に、pH調整剤を用いことで、地下水を中性、あるいは弱アルカリ性にすることができる。
そして、このpH調整剤が次工程である第2浄化領域に生息する微生物の餌、すなわち栄養塩となるため、微生物による汚染物質の分解能力が活性化することが可能となる。
本発明の浄化装置は、第1浄化領域と第2浄化領域との間にpH調整領域を設けることにより、第2浄化領域に生息する微生物が活性化するpH値の環境を創出するとともに、pH値を調整するpH調整剤が微生物の栄養塩となるため、微生物による汚染物質の分解能力が活性化することになる。
その結果、汚染領域を早期に浄化できるとともに、第2浄化領域を経由して流れる地下水は、汚染物質が分解された中性から弱酸性の地下水となるため、自然界に放出することが可能となる。
本発明の実施の形態は、
汚染領域から地下水が流れる方向に向かって順次、
浄化剤を用いて汚染物質を浄化する第1浄化領域と、
汚染物質を分解する能力を有する微生物が存在する第2浄化領域とを設け、
第1浄化領域と第2浄化領域との間にpH調整剤を用いて地下水のpH値を調整するpH調整領域を設けるというものである。
本構成とすることにより、第1浄化領域において、地下水に溶出した汚染物質を浄化することで地下水がアルカリ性になったとしても、pH調整剤にて地下水のアルカリ性を緩和するpH調整領域を設けたため、微生物が生息できる第2浄化領域を設けることが可能となる。
しかも、pH調整剤が微生物の栄養塩となるため、微生物の汚染物質を分解する能力が活性化するため、汚染物質の浄化がより進むことになるというものである。
その結果、汚染領域の早期浄化を実現することが可能となるとともに、第2浄化領域を経て流れ出る地下水が、中性から弱酸性であるため、自然界に放出することができる。
また本発明の他の実施の形態は、
第1浄化領域に地表から透水層にまで達する浄化井戸を設け、この浄化井戸内に浄化剤を配するというものである。
本構成とすることにより、汚染領域の浄化終了後、使用した浄化剤を回収することが可能となる。
その結果、汚染領域の浄化終了後、浄化剤が存在することによる環境への悪影響を生じることがない。
また本発明の他の実施の形態は、
pH調整領域に地表から透水層にまで達するpH調整井戸を設け、このpH調整井戸内にpH調整剤を供給するというものである。
本構成とすることにより、地下水のpH値の調整が容易となる。
特に、第2浄化領域から下流域のいずれかに地下水のpH値を検出するpH値検出手段を設けた場合、第2浄化領域に生息する微生物にとって最適な環境を維持し続けることも可能となり、汚染物質の分解を促進することが可能となる。
その結果、汚染領域の浄化期間を短縮することも可能となる。
また、本発明の他の実施の形態は、
第2浄化領域から下流域にかけてのいずれかの場所において、第2浄化領域を経た地下水を揚水する揚水井戸を設け、この汲み上げた地下水を第1浄化領域の上流に設けた注水井戸、あるいは、第1浄化領域を構成する浄化井戸へと注入するというものである。
本構成とすることにより、第2浄化領域を経ることで弱酸性化した地下水をアルカリ性化した地下水の領域へと注水することになるため、酸化した浄化剤を還元することができる。
その結果、酸化することで低下した浄化剤の浄化能力を回復することが可能となり、浄化剤を交換することなく、汚染物質の浄化作業を加速することができる。
また、本発明のさらに他の実施の形態は、
第2浄化領域から下流域にかけてのいずれかの場所において、第2浄化領域を経た地下水を加温手段にて加温し、この加温した地下水を第2浄化領域に設けた第2注水井戸に対して注水するというものである。
本構成とすることにより、第2浄化領域の地下水温度が上昇することになる。
その結果、微生物が活性化することになり、より汚染物質の分解が促進することになる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、図1、2を用いて、本発明の浄化方法について説明する。
図1は、本発明の浄化方法を具現化した場合の概念図である。また、図2は、図1に記載の概念図の断面図である。
図中、汚染領域1は、汚染物質により土壌が汚染された領域である。
以下、本実施例では、汚染物質の具体例として、各種工場やクリーニング店などで洗浄剤として使用されているトリクロロエチレン(以下、「TCE」と記す)や、テトラクロロエチレン(以下、「PCE」と記す)などのVOCによって汚染された場合を取り上げて説明する。
まず、図2に示すように、地表2の下には、上部不透水層3と下部不透水層4とに挟まれた透水層5が存在する。
この透水層5内には、図中矢印で示す、地下水の流れ6がある。
一般的には、汚染領域1に存在する汚染物質(本実施例ではVOC)が、雨などによって地中深くしみ込んだ末、透水層5にたどり着き、地下水の流れ6に乗って、汚染領域1の周囲へ拡散すると考えられている。
このような状況において、図1に示すように、汚染領域1の地下水の流れ6の下流に、第1浄化領域7と第2浄化領域8との間に地下水のpHを調整するpH調整領域9を設ける。
各々の具体的内容を以下に示す。
まず、図2に示すように、本実施例の第1浄化領域7は、透水層5深くにまで達する第1注水井戸10を複数配し、その内部に浄化剤として、ゼロ価の鉄粉13を配することで実現している。
なお、浄化剤については、上述したゼロ価の鉄粉13以外に金属シリコンやマンガンなどを用いてもよい。
また、最適な浄化方法としては、前述したゼロ価の鉄粉13を容器に入れることで出し入れ自在とすることにより、汚染領域1の浄化終了後、ゼロ価の鉄粉13を回収可能とする方法がある。
その結果、汚染領域1の浄化終了後において、赤錆などが発生することを防止できるとともに、回収したゼロ価の鉄粉13を再生し、再利用することが可能となるため、環境保護、省資源の両面に亘る効果を得ることができる。
なお、掘削作業の労を厭わない場合、上記第1注水井戸10に代え、第1浄化領域7に相当する土壌を掘削し、土とゼロ価の鉄粉とを混合した後、再度第1浄化領域7に埋め戻すことにより、汚染領域1を浄化することについては、同様の効果を得ることができる。
次に、第2浄化領域8には、原位置で汚染物質を分解する微生物、例えば、還元的脱塩素細菌のDehalococcoides ethenogenes(デハロコッコイデス属菌)を配しているが、他に、偏性嫌気性菌のDesulfitobacterium hafniense(デサルフィトバクテリジウム属菌)とClostridium sp.DC−1(クロストリジウム属菌)の両方が原位置に存在すれば、同様の効果を期待することができる。
また、これらの微生物については、従来から存在する微生物をより活性化するという方法(いわゆる「バイオスティミュレーション」)や、特に効果的と考えられる微生物を他から連れてくるという方法(いわゆる「バイオオーギュメンテーション」)のいずれを採用しても同様の効果を得ることができる。
さらに、第1浄化領域7と第2浄化領域8との間に設けられたpH調整領域9には、pH調整井戸11が設けてある。
図2に示すように、透水層5に達する深さのpH調整井戸11を設置すれば、後述するpH調整剤が地下水の流れ6によって、効率よく次工程である第2浄化領域8へと拡散される。
このpH調整井戸11に、pH調整剤の具体例としてクエン酸ナトリウム14を供給する。
望ましくは、後述するように、第2浄化領域8の一角、あるいは、第2浄化領域8より下流となる場所に、地下水の流れ6が示すpH値を検出するpH値検出手段12を設け、随時、そのpH値を観測しながら、最適な量のクエン酸ナトリウム14を供給すれば、過剰なクエン酸ナトリウム14を供給することがなくなり、効率的に、しかも短期的に汚染領域1の浄化、無害化ができるようになる。
なお、pH調整剤としては、上述したクエン酸ナトリウム以外に酢酸ナトリウムを用いても同様の効果を得ることができる。
また、第1浄化領域7と同様に、掘削の労を厭わないのであれば、pH調整井戸11を用いてpH調整領域9を構築する方法に代えてpH調整領域9に相当する土を掘削し、代わりに入手が容易な黒ぼく土を入れ換える、というやり方もある。
黒ぼく土を用いた場合、汚染領域1の浄化終了後に、そのまま放置しても環境へ悪影響を与えることがないため、浄化終了後の後始末に相当する作業が不要になるというメリットがある。
上記した構成を用いる汚染領域1の浄化方法について、その作用、効果を説明する。
汚染領域1にしみ込んだTCE、PCEなどのVOCは、雨などによって透水層5を流れる地下水中へ溶出し、地下水の流れ6とともに第1浄化領域7へと流れ込む。
この第1浄化領域7には、浄化剤としてゼロ価の鉄粉13が配してあるので、次のようなVOCと鉄粉13との酸化還元反応が起こる。
すなわち、汚染物質がPCEの場合、
PCE→TCE→1,1−DCE→塩化ビニル(以下、「VC」と記す)→エチレン
汚染物質がTCEの場合、
TCE→1,1−DCE→VC→エチレン
となる。
このとき、汚染領域1の汚染が高濃度である場合、あるいは、早期に無害化したい場合には多量の鉄粉13を供給するため、上述した酸化還元反応が行われる結果、第1浄化領域7から下流側へ流れる地下水が「アルカリ性」になることがある。
あるいは、第1浄化領域7へ流入する汚染物質に応じて適正な量の鉄粉13を供給していた場合でも、第1注水井戸10を構成する鉄材が経年変化することにより腐食し、結果として、「アルカリ性」の地下水を下流側へ流出することになる場合がある。
この「アルカリ性」の地下水は、前述したように、河川などへの流出が認められていないので、何らかの中和作業が必要になる。
一方で、汚染物質の流出をより高い精度にて防止しようとした場合、更なる汚染物質の分解領域を設けることが必要となる。
そこで、ゼロ価の鉄粉13を配した第1浄化領域7の下流側に、この第1浄化領域7から流出する「アルカリ性」の地下水を中和するpH調整領域9と、微生物を配することで更なる汚染物質の分解を促進する第2浄化領域8を設ける。
まず、この緩衝領域ともいえるpH調整領域9を設けることで、「アルカリ性」を示す地下水を「中性」に近づけることが可能となる。
さらに付け加えれば、pH値検出手段12にて得た地下水のpH値に応じて投入するpH調整剤の量を調整することにより、次工程である第2浄化領域8に生息する微生物が、より活性化するpH範囲へと積極的に調整することが可能となる。
なお、pH値検出手段12の具体例としては、pH計での計測が挙げられるが、他の計測器、例えばORP計などを用いて得られた測定値を、各々、一般的に知られた換算式にて換算することで、pH値を算出することは可能である。
しかも、このpH値を調整するためのpH調整剤として、クエン酸ナトリウム14を用いると、有機反応が起こるため、第2浄化領域8に生息する微生物の餌、いわゆる栄養塩を供給することが可能となる。
つまり、上述したpH調整領域9でpH調整剤としてクエン酸ナトリウム14を用いれば、「アルカリ化」した地下水を中和して、第2浄化領域8に生息する微生物が活性化する環境を創出することと、この微生物の餌、いわゆる栄養塩を同時に提供することが可能となる。
その結果、VOCにて汚染された汚染領域1の浄化作業がより短期間で、かつ、より高い精度で浄化することが可能となる。
次に、第2浄化領域8について、説明する。
この第2浄化領域8の視点で、前工程であるpH調整領域9から流れ込む地下水を見た場合、微生物が死滅せずに活動するためには、地下水の汚染濃度をある程度まで低下させる必要がある。
言い換えれば、微生物が活動できる環境を整えることで、微生物による汚染物質の分解反応を利用して、そのまま下流域へと放出可能な「中性」から「やや酸性」の地下水を得ることが可能となる。
その結果、上述したように水質基準が厳しい滋賀県などにおいても、汚染領域1を流れる地下水を河川へ放出することが可能となる。
(実施例2)
次に、図3、図4を用いて、実施例2について説明する。
図3、図4は、本発明の他の浄化方法を具現化した場合の概念図である。
なお、実施例1にて説明した内容と同一の事項については、図中、同一の符号を付し、実施例1の説明を援用する。
図から明らかなように、実施例2は、第2浄化領域8の下流に揚水井戸18を設けるというものである。
図4に示すように、揚水井戸18の内部には第1連絡路の揚水側を構成する揚水路19が配されており、揚水手段として設けられたポンプ20により、第2浄化領域8にて無害化された地下水が汲み上げられる。
この汲み上げられた地下水は、第1連絡路の供給側を構成する供給路21を通って、第1浄化領域7の上流に設けられた第3注水井戸22内から地下水へと供給される。
なお、図中符号は付していないが、前述した揚水井戸18と第3注水井戸22の周囲に施した点線は、各々の井戸群にて浄化壁を構築できることを示唆したものであり、後述する実施例においても同様の内容を意図している。
このような構成とすることで、以下の作用効果を得ることが可能となる。
すなわち、第2浄化領域8において、微生物が低濃度となったVOCを分解することで地下水は「弱酸性化」した状態となる。
この「弱酸性化」した地下水を揚水井戸18からポンプ20を用いて揚水し、その地下水を第1浄化領域7の上流に設けた第3注水井戸22内へ注入すると、第1浄化領域7の浄化剤として機能した鉄粉13に対して還元作用を起こすことができる。
すなわち、1次的な機能として、第1浄化領域7において、汚染物質であるTCE、PCEなどのVOCから鉄粉13が塩素を奪うことで、汚染物質を無害化する。
その際、鉄と塩素が反応して塩化鉄となるため、徐々に汚染物質の脱塩素能力が低下することになる。
このとき、揚水した「弱酸性化」した地下水を塩化鉄に供給することで、鉄粉13からの脱塩素反応を起こし、再びVOCから塩素を奪う機能を取り戻した鉄粉13となすことができる。
このように、地下水を循環させることで、鉄粉13の浄化能力を再生すれば、頻繁に浄化剤である鉄粉13を交換する必要がなくなるため、従来必要であった鉄粉13の交換作業を削減できるとともに、この交換作業でロスしていた浄化期間をなくすことが可能となるため、浄化作業全体の工期を短くすることが可能となる。
なお、本実施例は、図5に示すように、第2連絡路の供給側を構成する供給路21aを、直接第1浄化領域7を構成する第1注水井戸10へ揚水した地下水を注入してもよく、この場合には、浄化剤である鉄粉13の脱塩素反応が効果的に行われることになる。
(実施例3)
更なる実施例3について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明のさらに他の浄化方法を具現化した場合の概念図である。
なお、実施例2同様、実施例1、2にて説明した内容と同一の事項については、図中、同一の符号を付し、実施例1、2の説明を援用する。
図に示すように、本実施例3が、前述した実施例2と異なる点は、第2浄化領域8の下流に設けた揚水井戸18にて揚水した地下水を、第3連絡路を構成する揚水路19と供給路21bとを介して第2浄化領域8の最上流域に設けた第2注水井戸25に注水するというものである。
特に、本実施例3においては、第2浄化領域8にて汚染物質の分解活動を行う微生物を活性化させるために、揚水井戸18と第2注水井戸25との間に加温手段としてヒータ26を設けたことが特徴である。
本構成とすることにより、次のような作用効果を得ることができる。
まず、第2浄化領域8に流入する地下水の水温を上昇させることが可能となり、本領域に生息する微生物がより活性化する雰囲気を創出することが可能となる。
具体的には、微生物の活動が活発になる約10℃から30℃の雰囲気温度を得るために、やや高めの40℃程度にまで地下水を温めて第2注入井戸25に注入してやればよい。
しかも、微生物の分解活動により得た「弱酸性」の地下水を第2浄化領域8の最上流域へと再注入することで、第2浄化領域8の中性化を促進することが可能となるため、pH調整領域9で必要とするpH調整剤の量を低減することも可能である。
なお、上記実施例1から実施例3は、汚染物質としてVOCを用いた場合について説明したが、本発明は、他の汚染物質に対しても有用である。
具体的には、汚染物質としてポリ塩化ビフェニル(PCB)が存在する場合、第2浄化領域8に、微生物としてフェノール資化性菌を配すれば、上述した各実施例と同様の効果を得ることが可能となる。
このように、個々の現場にて存在する汚染物質に対して、それぞれ適した浄化剤、pH調整剤、微生物を適宜選択することで、様々な汚染物質の浄化が可能となる。
本発明の浄化装置は、VOC以外であっても、微生物による浄化が可能な汚染物質の土壌浄化に利用することが可能である。
本発明の一実施例における浄化方法の概念図 同本発明の一実施例における浄化方法を横から見た概念図 本発明の他の実施例における浄化方法の概念図 同本発明の他の実施例における浄化方法を横から見た概念図 本発明の実施例2における他の浄化方法の概念図 本発明の実施例3における浄化方法の概念図
符号の説明
1 汚染領域
5 透水層
6 地下水の流れ
7 第1浄化領域
8 第2浄化領域
9 pH調整領域
10 第1注水井戸
12 pH値検出手段
13 鉄粉(浄化剤)
14 クエン酸ナトリウム(pH調整剤)
18 揚水井戸
19 揚水路(第1連絡路〜第3連絡路)
20 ポンプ(揚水手段)
21,21a,21b 注水路(第1連絡路〜第3連絡路)
22 第3注水井戸
25 第2注水井戸
26 ヒータ(加温手段)

Claims (7)

  1. 汚染領域近傍を流れ、この汚染領域の汚染物質が溶出した地下水を浄化する浄化装置であって、
    前記汚染領域から前記地下水が流れる方向に向かって順次、
    浄化剤を用いて前記汚染物質を浄化する第1浄化領域と、
    前記汚染物質を分解する能力を有する微生物が存在する第2浄化領域とを設け、
    前記第1浄化領域と前記第2浄化領域との間にpH調整剤を用いて前記地下水のpH値を調整するpH調整領域を設けたことを特徴とする浄化装置。
  2. 前記第1浄化領域は、地表から透水層にまで達する浄化井戸を設け、この浄化井戸内に前記浄化剤を配したことを特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
  3. 前記pH調整領域は、地表から透水層にまで達するpH調整井戸を設け、このpH調整井戸内に前記pH調整剤を供給するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の浄化装置。
  4. 前記地下水の流れに対し、前記第2浄化領域から下流のいずれかの場所において前記地下水のpH値を検出するpH値検出手段を設け、このpH値検出手段の検出値に応じて前記pH調整剤を用いる量を調整することを特徴とする請求項1に記載の浄化装置を用いた地下水の浄化方法。
  5. 汚染領域近傍を流れ、この汚染領域の汚染物質が溶出した地下水を浄化する浄化装置であって、
    前記汚染領域から前記地下水が流れる方向に向かって順次、
    浄化剤を用いて前記汚染物質を浄化する第1浄化領域と、
    前記汚染物質を分解する能力を有する微生物が存在する第2浄化領域とを設けるとともに、
    前記第1浄化領域と前記第2浄化領域との間にpH調整剤を用いて前記地下水のpH値を調整するpH調整領域と、
    前記地下水の流れに対し、前記第2浄化領域から下流のいずれかの場所に透水層にまで達する揚水井戸と、
    前記揚水井戸から前記地下水を汲み上げる揚水手段と、
    前記汚染領域と前記第1浄化領域との間に地表から透水層にまで達する注水井戸と、
    前記揚水井戸と前記注水井戸とを前記揚水手段を介して連絡する第1連絡路とを具備し、
    前記揚水井戸にて汲み上げた地下水を前記注水井戸へ注水することを特徴とする浄化装置。
  6. 請求項2に記載の浄化装置であって、
    前記地下水の流れに対し、前記第2浄化領域から下流のいずれかの場所に透水層にまで達する揚水井戸と、
    前記揚水井戸から前記地下水を汲み上げる揚水手段と、
    前記揚水井戸と前記浄化井戸とを前記揚水手段を介して連絡する第2連絡路とを具備し、
    前記揚水井戸にて汲み上げた地下水を前記浄化井戸へ注水することを特徴とする浄化装置。
  7. 汚染領域近傍を流れ、この汚染領域の汚染物質が溶出した地下水を浄化する浄化装置であって、
    前記汚染領域から前記地下水が流れる方向に向かって順次、
    浄化剤を用いて前記汚染物質を浄化する第1浄化領域と、
    前記汚染物質を分解する能力を有する微生物が存在する第2浄化領域と、
    前記第1浄化領域と前記第2浄化領域との間にpH調整剤を用いて前記地下水のpH値を調整するpH調整領域とを設け、
    前記地下水の流れに対し、前記第2浄化領域から下流のいずれかの場所に透水層にまで達する揚水井戸と、
    前記揚水井戸から前記地下水を汲み上げる揚水手段と、
    前記第2浄化領域に透水層まで達する第2注水井戸と、
    前記揚水井戸と前記第2注水井戸とを前記揚水手段を介して連絡する第3連絡路とを具備し、
    前記第3連絡路に前記汲み上げた地下水を加温する加温手段を設けたことを特徴とする浄化装置。
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