JP2006272118A - 有機塩素化合物による汚染物の浄化方法 - Google Patents

有機塩素化合物による汚染物の浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】還元剤の添加による化学的処理と栄養剤等の注入による生物的処理とを効果的に組み合わせる有機塩素化合物による汚染物の浄化方法を提供する。
【解決手段】有機塩素化合物で汚染された土壌や地下水等を微生物の働きにより浄化する嫌気性バイオ法において、生物的処理に先立って還元剤のみを汚染物に添加することにより、汚染物の有機塩素化合物濃度を所定値まで低下させる。かかる化学的処理工程の後、有機塩素化合物を分解する嫌気性微生物の存在下、栄養剤等を添加して生物的に有機塩素化合物を分解させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機塩素化合物で汚染された土壌や地下水を生物的に浄化する方法に関し、特に有機塩素化合物を脱塩素化する嫌気性微生物を利用して有機塩素化合物による汚染物を浄化する方法に関する。
従来、トリクロロエチレン等の有機塩素化合物により汚染された土壌や地下水等の汚染物を浄化する方法として、脱ハロゲン化触媒を用いた化学的処理方法、バイオレメディエーション技術の一種である嫌気性バイオ法等が知られている。嫌気性バイオ法は、汚染された土壌等に有機塩素化合物を分解する微生物の栄養源となる物質を添加して、微生物の働きにより有機塩素化合物を還元的に分解させる生物的処理法である。
例えば、特許文献1には微生物の栄養剤として、クエン酸および/またはその塩のような有機酸および/またはその塩を添加して生物分解を促進させる嫌気性バイオ法が提案されている。クエン酸および/またはその塩は、安全性が高く入手が容易であり、中性域でのpH緩衝能を有するためpH調整剤を添加することなく、微生物の活動に好適な環境を調整できる。このため、特許文献1に記載された方法によれば、安全性が高く、処理効率の高い生物的処理を低コストで行うことができる。
また、特許文献2には、化学的処理と生物的処理を組み合わせた方法として、ハロゲン化有機化合物により汚染された汚染物に、繊維状有機物と鉄等の多価金属粒子との混合物を添加する処理法が開示されている。特許文献2に開示された方法では、繊維状有機物に嫌気性微生物を担持させ、この繊維状有機物を多価金属と混合して汚染土壌等の汚染物に添加することにより、還元的状態を維持させてハロゲン化有機化合物の化学的および生物的分解を促進する。
特許文献2によれば、繊維状有機物にはアミンや硝酸等の窒素源や糖や有機酸等の炭素源を含ませることが好ましいとされる。繊維状有機物に炭素源や窒素源を含ませる場合、これらの物質は微生物の栄養剤として機能して微生物の定着および増殖が促進される。
特開2002−1304号公報 米国特許第5411664号明細書
嫌気性バイオ法では、有機酸が分解される過程で生成される水素を利用して脱塩素反応を行なう微生物(以下、「脱塩素化菌」)により有機塩素化合物が分解されるが、本発明者は1,1−ジクロロエチレンや1,1,1−トリクロロエタン等の有機塩素化合物の濃度が高い場合、脱塩素化菌による脱塩素反応が阻害されることを見出した。一方、栄養剤を添加する嫌気性バイオ法において鉄等の還元剤を併用して有機塩素化合物の分解を高めようとする場合、栄養剤として添加される有機物が還元剤として添加される金属粒子の表面に吸着され、あるいは有機物がイオン化した金属と反応するといった理由により、還元剤による化学的処理が阻害される。
本発明は上記課題に鑑みてなされ、還元剤の添加による化学的処理と栄養剤等の注入による生物的処理とを効果的に組み合わせる有機塩素化合物による汚染物の浄化方法を提供することを目的とする。本発明は、特に、汚染物の有機塩素化合物濃度が高い場合でも、処理コストの上昇を防止して、迅速に有機塩素化合物の濃度を環境基準値未満に低下させることができる有機塩素化合物による汚染物の浄化方法を提供することを目的とする。
本発明は、有機塩素化合物で汚染された土壌や地下水等を微生物の働きにより浄化する嫌気性バイオ法において、生物的処理に先立って還元剤のみを汚染物に添加することにより、汚染物の有機塩素化合物濃度を所定値まで低下させ、その後、有機塩素化合物を分解する嫌気性微生物の存在下、生物的に有機塩素化合物を分解させる。より具体的には、本発明は以下を提供する。
(1) 有機塩素化合物による汚染物に、前記有機塩素化合物を脱塩素化する脱塩素化菌の脱塩素反応を促進する生物分解促進剤を添加して前記有機塩素化合物を生物的に分解する生物的処理工程を含む有機塩素化合物による汚染物の浄化方法であって、 前記汚染物に還元剤を添加して化学的脱塩素化反応を行い、前記汚染物の有機塩素化合物濃度を所定値まで低下させて低濃度汚染物を得る化学的処理工程をさらに含み、 前記化学的処理工程で得られた低濃度汚染物に前記生物分解促進剤を添加して前記生物的処理工程を行なうことを特徴とする有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
(2) 前記生物分解促進剤は、有機物を分解して水素を生成する水素生成菌および/または前記脱塩素化菌を増殖させる栄養剤、前記脱塩素化菌を培養した脱塩素化菌培養液、および前記水素生成菌を培養した水素生成菌培養液からなる群より選ばれる1種以上である(1)に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
(3) 前記栄養剤は、25℃における酸解離指数が6〜8の有機酸およびその塩、並びにたんぱく質およびその加水分解物からなる群より選ばれる1種以上である(2)に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
(4) 前記還元剤は、鉄粉、マグネタイト、およびマグネシウム合金のいずれか1種以上である(1)から(3)のいずれかに記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
(5) 前記有機塩素化合物は、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチレン、トランス1,2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、塩化ビニルモノマー、1,1,1−トリクロロエタン、および1,1−ジクロロエタンのいずれか1種以上である(1)から(4)のいずれか記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
(6) 前記有機塩素化合物がテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチレン、トランス1,2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、および塩化ビニルモノマーのいずれか1種以上であり、前記有機塩素化合物の濃度を50mg/L以下に低下させ、前記有機塩素化合物濃度が10〜50mg/Lの前記低濃度汚染物を得た時点で還元剤の添加を止めて前記化学的処理工程を終了し、前記生物分解促進剤を添加して前記生物的処理工程を開始する(5)に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
(7) 前記有機塩素化合物が1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、および1,1−ジクロロエタンのいずれか1種以上であり、前記有機塩素化合物濃度を100mg/L以下に低下させ、前記有機塩素化合物濃度が50〜100mg/Lの前記低濃度汚染物を得た時点で還元剤の添加を止めて前記化学的処理工程を終了し、前記生物分解促進剤を添加して前記生物的処理工程を開始する(5)に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
本発明で処理される「汚染物」とは環境基準値を超える有機塩素化合物を含む土壌、底泥、地表水および地下水を意味する。本発明は特に、土壌等の掘削および/または地下水の揚水を伴わずに汚染された土壌等を原位置で浄化する、いわゆる原位置浄化法に好適に用いることができる。しかし本発明は、土壌等を掘削して別の場所で浄化する掘削除去法等での処理に用いることもでき、この場合は掘削等した土壌等を処理槽等に導入し、化学的処理工程と生物的処理工程とをこの順で実施して汚染物を浄化する。
汚染物を原位置浄化法で処理する場合において、還元剤および生物分解促進剤を汚染物に添加する方法としては、汚染物が土壌である場合はこれらの薬剤を土壌表面に散布する方法や、汚染された土壌や地下水の層まで延びる注入管を設置してこの注入管から薬剤を注入する方法等が挙げられる。注入管を用いて薬剤を注入する方法の具体例としては、井戸注入方法、二重管ダブルパッカー工法、二重管ストレーナ工法、およびジオプローブ(Geoprobe)注入工法等がある。
掘削等した土壌等に還元剤や生物分解促進剤等の薬剤を添加する方法としては、掘削等した土壌等に還元剤および生物分解促進剤を順次、混合する方法が挙げられる。また、掘削した土壌を略筒状の処理槽に入れて濾床として、この濾床に液状の薬剤を順次、通液してもよい。汚染土壌を充填した濾床には、汚染された地下水と還元剤とを交互に通液することにより、汚染された土壌および地下水の両方を化学的処理工程で処理し、次いで化学的処理工程で処理した地下水と生物分解促進剤とを交互に通液して土壌および地下水を同時に生物的処理工程で処理することもできる。
本発明では有機塩素化合物の中でも特に、テトラクロロエチレン(PCE)、トリクロロエチレン(TCE)、シス1,2−ジクロロエチレン、トランス1,2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、塩化ビニルモノマー、1,1,1−トリクロロエタン、および1,1−ジクロロエタンを好適に処理できるが、本発明で処理される有機塩素化合物は上記物質に限定されず、例えば、ダイオキシン類を含むポリクロロビフェニル(PCB)も本発明方法により処理できる。本発明は有機塩素化合物を高濃度に含む汚染物の浄化処理に特に適しており、例えば有機塩素化合物濃度が10mg/L以上、特に50〜500mg/Lの汚染物を好適に処理できる。
化学的処理工程では、上記有機塩素化合物を含む汚染物に還元的雰囲気で還元剤を添加することにより汚染物を化学的に分解させ、汚染物の有機塩素化合物濃度を所定値まで低下させる。具体的には、汚染物の有機塩素化物の濃度が100mg/L以下となるまで化学的処理工程を行なう。特に、有機塩素化合物がPCE、TCE、シス1,2−ジクロロエチレン、トランス1,2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、および塩化ビニルモノマーであればこれら物質の濃度が10〜50mg/Lとなるまで還元剤を注入して化学的処理工程を継続する。また、有機塩素化合物が、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、および1,1−ジクロロエタンであればこれら物質の濃度が50〜100mg/Lとなるまで化学的処理工程を継続する。
化学的処理工程では、汚染物の有機塩素化合物濃度を定期的(例えば15〜30日間隔)にモニタリングすることが好ましく、有機塩素化合物の種類に応じて予め設定した所定値以下まで低減された時点で還元剤の添加を止めて、化学的処理工程を終了する。モニタリング手段は特に限定されず、例えば原位置浄化を行なう場合は原位置で採取した土壌等の有機塩素化合物濃度を検知管法やガスクロマトグラフ法等で現地分析することができる。
本発明において、化学的処理工程では還元剤により有機塩素化合物を迅速に化学分解させるため、微生物の栄養源となる有機酸やタンパク質等の有機物は汚染物に添加しない。汚染物に多量の有機物が含まれている場合には、化学的処理工程に先立って酸化処理により当該有機物を分解することが好ましい。酸化処理としては例えば酸素ガスを導入することが挙げられる。
化学的処理工程で汚染物に添加する還元剤としては、無機物の固形物またはコロイド等の流動物を用いることが好ましい。具体的には還元剤としては、鉄、チタン、マンガン、アルミニウム、亜鉛、マンガン、ニッケル、およびコバルトといった遷移金属の単体またはその合金、並びにマグネシウム、カルシウム、およびバナジウムといった典型金属の合金を利用できる。より具体的には鉄の還元剤としては、粉末状の還元鉄を水等の液体に懸濁させてコロイド状の流動物とした還元鉄の懸濁物(以下、「微細鉄粉の懸濁物」と称する)、マグネタイト粉末、鋳鉄、および鉄とシリコンとの合金が挙げられる。上記還元剤の中でも、マグネタイト粉末を用いれば、pH6〜8の中性域での化学的処理が可能であるため、特に好ましい。また、微細鉄粉の懸濁物を用いる場合は、中和処理により中性域に調整することが好ましい。
還元剤の添加量は汚染物に対して1〜10重量%とすることが好ましく、特に2〜5重量%とすることが好ましい。還元剤のpHが9以上である場合、生物反応が阻害されるため、生物処理工程の開始に先立って重炭酸ナトリウム等を添加してpH6〜8に中和することが好ましい。
生物的処理工程で添加する生物分解促進剤とは、脱塩素化菌の活性を促進する物質を意味する。具体的には、脱塩素化菌および水素生成菌のいずれか一方または両方を増殖させる栄養剤であってもよく、脱塩素化菌を培養して増殖させた脱塩素化菌培養液であってもよい。また、水素生成菌を増殖させた水素生成菌培養液でもよい。ここで、水素生成菌とは、有機酸を分解して水素を生成する嫌気性微生物を指し、脱塩素化菌による脱塩素反応は水素生成菌が生成した水素を利用して起こるため、水素生成菌培養液を添加することにより、脱塩素化菌による脱塩素反応を促進できる。培養液は増殖した前記微生物と、当該微生物により生成された酵素等を含む無精製の混合液であってもよく、酵素のみまたは微生物のみを含むように精製した精製液でもよい。
生物分解促進剤は汚染物の処理方式や汚染物に存在する微生物相により、1種または2種以上を単独または組み合わせて用いることができる。例えば、汚染物を原位置浄化法で浄化する場合であって、原位置に脱塩素化菌がもともと存在していない場合や、化学的処理工程を実施することにより脱塩素化菌が消失した場合は、生物処理工程で生物分解促進剤として脱塩素化菌培養液を汚染物に添加し、さらに栄養剤も添加することが好ましい。また原位置に脱塩素化菌が存在している場合は、栄養剤のみを添加すればよいが、水素生成菌培養液のみを添加してもよい。
栄養剤としては、25℃における酸解離指数が6〜8の有機酸およびその塩、並びにたんぱく質およびその加水分解物からなる群より選ばれる1種以上の物質を単独または混合して低濃度汚染物に添加することが好ましい。上記有機酸および/またはその塩としては、安全性が高く、中性域でpHの緩衝能を有するクエン酸および/またはその塩を好適に使用できる。またクエン酸以外の有機酸としては、酢酸、リンゴ酸、およびコハク酸等のカルボン酸および/またはその塩が挙げられる。有機酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、およびアンモニウム塩等が挙げられる。
たんぱく質および/またはその加水分解物としては、安全性が高く、微生物に資化されやすい酵母エキス、麦芽エキス、肉エキス、魚肉エキスおよびペプトンからなる群より選ばれた1種または2種以上の物質が好適に使用できる。これらの物質の他、大豆や落花生等の豆抽出物、卵白、および乳たんぱく等の植物または動物性のたんぱく質、並びにこれらのたんぱく質をプロテアーゼやペプシン等で部分的に分解した加水分解物も利用できる。たんぱく質の加水分解物は、平均分子量で1500〜10000程度の分子量であることが好ましい。
栄養剤は汚染物における濃度が1mg/L以上、特に有機酸および/またはその塩を使用する場合は0.1g/L以上、特に0.5〜5g/L、たんぱく質および/またはその塩を使用する場合は1mg/L以上、特に10〜100mg/Lとなるように添加することが好ましい。
本発明によれば、還元剤による化学的処理工程と、脱塩素化菌による脱塩素反応を促進して生物的に有機塩素化合物を分解する生物的処理工程とをこの順で別々に行うことにより、高濃度の有機塩素化合物により汚染された汚染物を短期かつ低コストで浄化できる。
以下、注入管を設置して汚染物として有機塩素化合物に汚染された土壌および地下水を浄化する原位置浄化法を本発明の一実施形態として説明する。
図1は、有機塩素化合物で汚染された土壌および地下水の原位置浄化法を説明するための土壌の断面模式図である。図1において、符号21は地表面に存在する不飽和層、22は有機塩素化合物に汚染された地下水が流れる帯水層、23は粘土等が堆積した不透水層を示す。本実施態様においては、汚染された地下水および土壌を浄化するため、地表から注入管11を地中に挿入し、注入管11から帯水層22に還元剤を注入して化学的処理工程を実施する。
注入管11は、汚染物質の濃度にもよるが、汚染された土壌等が存在する場所に、1〜10m間隔で複数設けることが好ましい。注入管11はポンプ13を介してタンク12と接続され、タンク12に保持された還元剤がポンプ12および注入管11を介して地中へ添加される。
還元剤は、粉状または粒状の固形物をそのまま注入してもよく、溶液に懸濁させてコロイド状として注入してもよい。特に粒径0.05〜100μmの還元鉄を水に懸濁させた固形分濃度が1〜50%のコロイド溶液(微細鉄粉の懸濁物)が好ましい。還元剤の注入量は1〜10重量%、特に2〜5重量%とすることが好ましく、連続的に注入してもよく、間欠的に注入してもよい。
化学的処理工程では、注入管11から15〜30日間隔で定期的に土壌や地下水を採取して、有機塩素化合物の濃度を測定することが好ましい。
還元剤の注入は、汚染物の有機塩素化合物濃度が100mg/L以下、好ましくは10〜50mg/Lとなった時点で終了し、化学的処理工程を終了する。還元剤の注入を停止した後、本実施形態では1ヶ月程度、好ましくは2〜3ヶ月程度を放置期間として注入管11を密閉状態として不飽和層21の土壌や帯水相22の地下水を還元状態に保って放置する。
放置期間を経過した後、注入管11には生物分解促進剤の注入を開始し、生物処理工程を行なう。生物分解促進剤としては、有機酸および/またはその塩、たんぱく質および/またはその加水分解物、脱塩素化菌培養液、水素生成菌培養液等を単独または複合して用いる。2種以上の物質を用いる場合は、これらの物質を混合した混合液を注入管11から注入してもよく、別々の液体として添加してもよい。栄養剤と培養液とを添加する場合は、培養液と栄養剤とを交互に注入することが好ましく、隣接する2つの注入管11の一方から栄養剤を注入し他方から培養液を注入してもよい。
菌体を含む培養液を添加する場合、帯水層22における地下水の流速や注入管11の設置密度、添加剤の流動性等を考慮して定められる。栄養剤を添加する場合は汚染物における濃度が1mg/L以上の添加量とすることが好ましい。例えば、有機酸および/またはその塩であれば汚染物に添加されたときの濃度が0.1g/L以上、特に0.5〜5g/Lとなるように注入することが好ましく、たんぱく質および/またはその加水分解物であれば汚染物に添加されたときの濃度が1mg/L以上、特に1〜100mg/Lとなるように調整して添加することが好ましい。
25℃における酸解離指数が6〜8の有機酸および/またはその塩を注入管11から添加することにより、汚染物を脱塩素化菌の至適pHにすることができる。このため、このような有機酸および/またはその塩を生物分解促進剤として使用すると、生物処理工程をより一層活性化できる。また、この場合に化学的処理工程において還元剤として中性域で有機塩素化合物を分解する微細鉄粉の懸濁物、マグネシウム合金、およびマグネタイトのいずれか1種以上を用いれば、生物処理工程における脱塩素化菌の至適pH条件が長期間、維持されていることにより後段の生物処理工程において、相乗効果が奏される。
生物的処理工程では、脱塩素化菌や水素生成菌等の微生物の増殖および酵素生成活性を促進するため、汚染物を中性域に保持することが好ましい。生物分解促進剤の注入は、汚染物の有機塩素化合物濃度が環境基準値以下となった時点で停止し、生物的処理工程を終了する。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。実施例として、シス1,2−ジクロロエチレン(cis−DCE)で汚染されている汚染サイト(面積6×5m)に、還元剤として平均粒径8.3μmの0価の還元鉄を水に懸濁した固形分濃度30%のコロイド溶液を水で3.5倍に希釈した微細鉄粉の懸濁液を添加し、生物分解促進剤としてクエン酸を添加する浄化処理を行なった。汚染サイトは、地表面下0〜4mが不飽和層、4〜6mが濃度120mg/Lのcis−DCEで汚染された地下水が流れる帯水層となっている。この汚染サイトに直径20cmの注入管を25本、ほぼ等間隔で6mの深さとなるように設置した。還元剤は、注入管設置2日後から5日間に渡り、各注入管から二重管ダブルパッカー法により地下水に注入して化学的処理工程を行なった。還元剤の添加量は2.3重量%(帯水層の体積あたりの重量)とした。今回用いた還元剤はpHが11程度であったため、微細鉄粉の懸濁液を水で1/5に希釈した後、重炭酸ナトリウムを100kg/m溶解させ、直ちに注入を行った。また、注入管からは15日ごとに地下水を採取し、ガスクロマトグラフィーによりcis−DCEおよび塩化ビニルモノマー(VC)の濃度を測定した。
還元剤を1回注入してから100日後、注入管より採取された地下水のcis−DCE濃度が45mg/Lとなったため、還元剤の注入を停止し、注入管から生物分解促進剤としてのクエン酸を1,500重量%(帯水層の体積あたりの重量)となるように注入して生物的処理工程を行なった。注入管からは15日ごとに地下水を採取し、上記方法でcis−DCE濃度およびVCの濃度を測定した。実験開始から100日後、cis−DCE濃度が0.01mg/L以下、VCの濃度が0.1mg/Lとなった。なお、この期間、クエン酸の注入は3回行った。
このように、実施例では濃度120mg/Lのcis−DCEで汚染された汚染サイトを合計200日間で浄化でき、使用薬剤量は還元剤について1.4トン、クエン酸について180kgであった。
比較例
比較例として、実施例に隣接する汚染サイトを対象にした浄化試験を行なった。比較例では、汚染サイトの大きさ、注入管の設置条件は実施例と同じであり、注入管設置2日後から実施例で用いた還元剤とクエン酸とを混合した混合液を実施例と同様に注入管から注入した。すなわち、比較例では還元剤とクエン酸とを同時に添加した以外は実施例と同じ条件で実験を行った。
比較例では、地下水のcis−DCE濃度が0.01mg/L以下となるまでに薬剤の注入は2回行い、処理期間は注入開始から300日間を要し、使用薬剤量は還元剤が2.8トンで、クエン酸が180kgであった。また、VCの濃度は薬剤注入開始から200日後は10mg/Lで、VCの濃度が0.1mg/L以下になったのは薬剤注入開始から400日後であり、薬剤注入開始からの累積使用薬剤量は還元剤について4.2トン、クエン酸について270kgであった。
[参考例1〜5]
有機塩素化合物濃度と生物処理工程の所要日数を調べるため、参考例1〜5として市水にcis−DCEの濃度を変えて添加した人工汚染物(模擬地下水)を用いた実験を行った。模擬地下水100mlを容積155mlのバイアル瓶に入れた。このバイアル瓶に、生物分解促進剤としてクエン酸および酵母エキスを添加し、ブチルゴムのゴム栓をした後、窒素ガスと二酸化炭素ガスとを7:3の割合で混合した混合ガスでパージした。これをアルミキャップでシールして嫌気条件として30℃で静置培養した。バイアル瓶からは定期的に内容物をサンプリングして、ガスクロマトグラフを用いてcis−DCEおよびcis−DCEの分解により生成されたVCの濃度測定を行なった。
cis−DCEの添加量は、参考例1について初期濃度2mg/L、参考例2について初期濃度10mg/L、参考例3について30mg/L、参考例4について40mg/L、参考例5について150mg/Lとした。また、クエン酸の添加量は500mg/L,酵母エキスの添加量は100mg/Lとした。
表1に参考例1〜5の結果を示す。参考例1および4は2系列、参考例2、3、5はそれぞれ3系列で試験を行い、表1において結果は2サンプルまたは3サンプルの平均値で示す。また、表中cis−DCEは「DCE」として表示し、cis−DCE、VCとも濃度の単位はmg/Lとする。また、「−」で示す欄は測定を行っていないことを示す。
Figure 2006272118
参考例1〜5に示すように、cis−DCEの濃度を30mg/L以上とした参考例3〜5では、分解副生物であるVCが蓄積し有機塩素化合物の生物分解が阻害されることが示された。特にcis−DCEの濃度を150mg/Lとした参考例5ではcis−DCE自体の分解速度も遅くなった。
これらの実験結果から、有機塩素化合物濃度が高くなると微生物による生物的分解工程が遅延することが示された。また、本発明に従って還元剤による化学的分解処理工程を実施した後、生物分解促進剤を添加して生物的処理工程を実施することで、還元剤と生物分解促進剤とを同時に添加するより少ない薬剤量で速やかに有機塩素化合物を低濃度まで分解できることが示された。
本発明は、トリクロロエチレンのような有機塩素化合物で汚染された土壌や地下水の浄化に用いることができる。
土壌および地下水の原位置浄化法を説明するための土壌断面模式図である。
符号の説明
11 注入管
12 タンク
21 不飽和層
22 帯水層
23 不透水層

Claims (7)

  1. 有機塩素化合物による汚染物に、前記有機塩素化合物を脱塩素化する脱塩素化菌の脱塩素反応を促進する生物分解促進剤を添加して前記有機塩素化合物を生物的に分解する生物的処理工程を含む有機塩素化合物による汚染物の浄化方法であって、
    前記汚染物に還元剤を添加して化学的脱塩素化反応を行い、前記汚染物の有機塩素化合物濃度を所定値まで低下させて低濃度汚染物を得る化学的処理工程をさらに含み、
    前記化学的処理工程で得られた低濃度汚染物に前記生物分解促進剤を添加して前記生物的処理工程を行なうことを特徴とする有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
  2. 前記生物分解促進剤は、有機物を分解して水素を生成する水素生成菌および/または前記脱塩素化菌を増殖させる栄養剤、前記脱塩素化菌を培養した脱塩素化菌培養液、および前記水素生成菌を培養した水素生成菌培養液からなる群より選ばれる1種以上である請求項1に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
  3. 前記栄養剤は、25℃における酸解離指数が6〜8の有機酸およびその塩、並びにたんぱく質およびその加水分解物からなる群より選ばれる1種以上である請求項2に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
  4. 前記還元剤は、鉄粉、マグネタイト、およびマグネシウム合金のいずれか1種以上である請求項1から3のいずれかに記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
  5. 前記有機塩素化合物は、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチレン、トランス1,2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、塩化ビニルモノマー、1,1,1−トリクロロエタン、および1,1−ジクロロエタンのいずれか1種以上である請求項1から4のいずれか記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
  6. 前記有機塩素化合物がテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス1,2−ジクロロエチレン、トランス1,2−ジクロロエチレン、1,1−ジクロロエチレン、および塩化ビニルモノマーのいずれか1種以上であり、前記有機塩素化合物の濃度を50mg/L以下に低下させ、前記有機塩素化合物濃度が10〜50mg/Lの前記低濃度汚染物を得た時点で還元剤の添加を止めて前記化学的処理工程を終了し、前記生物分解促進剤を添加して前記生物的処理工程を開始する請求項5に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
  7. 前記有機塩素化合物が1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、および1,1−ジクロロエタンのいずれか1種以上であり、前記有機塩素化合物濃度を100mg/L以下に低下させ、前記有機塩素化合物濃度が50〜100mg/Lの前記低濃度汚染物を得た時点で還元剤の添加を止めて前記化学的処理工程を終了し、前記生物分解促進剤を添加して前記生物的処理工程を開始する請求項5に記載の有機塩素化合物による汚染物の浄化方法。
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