JP2003053320A - 汚染環境の生物学的浄化方法 - Google Patents

汚染環境の生物学的浄化方法

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俊洋 上野
Kanji Nakamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物の保管中における汚染物質分解能の低
下や死滅を防止して、効率よく汚染物質を分解して環境
を浄化することができる汚染環境の生物学的浄化方法を
提案する。 【解決手段】 汚染物質で汚染された汚染環境に汚染物
質分解能を有する微生物を供給して汚染環境を生物学的
に浄化する方法において、前記汚染環境に供給する微生
物としてグラニュール微生物を使用する汚染環境の生物
学的浄化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有害物質で汚染され
た土壌または地下水等の汚染環境を生物学的に浄化する
汚染環境の生物学的浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】土壌や地下水は各種の有害難分解物質な
どの有機化合物により汚染されている場合がある。特に
テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロ
エチレンなどの有機塩素化合物による環境汚染は深刻な
問題となっている。上記のような有機塩素化合物によっ
て汚染された土壌や地下水を短期間で浄化する方法とし
て、微生物の汚染物質分解能を利用する生物学的浄化方
法が注目されている。
【0003】有機塩素化合物は、還元力(電子供与体)
および炭素源として働く栄養素の存在下にある種の嫌気
微生物によって還元的に分解される。例えば、テトラク
ロロエチレンはトリクロロエチレン、ジクロロエチレン
および塩化ビニルを経てエチレンに分解される。この分
解反応を起こすためには系内に有機塩素化合物を分解す
る嫌気性微生物が存在する必要があるが、一般には汚染
環境中に必ずしも生息しているとは限らない。そこで、
汚染物質分解能を有する微生物(以下、分解菌という場
合がある)が生息していない場合は、分解菌を人為的に
供給することにより分解反応を進行させ、汚染環境中の
有機塩素化合物を分解することができる。
【0004】人為的に分解菌を供給する方法として、特
開平11−90411号には、微生物の環境の要素の少
なくとも一部分を含んだ培地で予め微生物を培養し、こ
の培養した微生物を汚染環境に供給する環境修復方法が
記載されている。しかし上記従来の方法では、培養後の
分解菌が汚染環境に供給するまでの保管期間中に微生物
が失活または死滅しやすいので、汚染環境に供給しても
汚染物質が効率よく分解されない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、微生
物の汚染物質分解能の低下を防止し、効率よく汚染物質
を分解して環境を浄化することができる汚染環境の生物
学的浄化方法を提案することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は次の汚染環境の
生物学的浄化方法である。 (1) 汚染物質で汚染された汚染環境に汚染物質分解
能を有する微生物を供給して汚染環境を生物学的に浄化
する方法において、前記汚染環境に供給する微生物とし
てグラニュール微生物を使用する汚染環境の生物学的浄
化方法。 (2) 汚染物質がテトラクロロエチレン、トリクロロ
エチレン、ジクロロエチレン、塩化ビニルおよびジクロ
ロエタンからなる群から選ばれる1種以上の有機塩素化
合物である上記(1)記載の汚染環境の生物学的浄化方
法。 (3) 汚染環境に供給する微生物として、糖類、有機
酸、有機酸塩およびアルコールからなる群から選ばれる
1種以上の栄養源、ならびにテトラクロロエチレン、ト
リクロロエチレン、ジクロロエチレン、塩化ビニルおよ
びジクロロエタンからなる群から選ばれる1種以上の有
機塩素化合物の存在下に、微生物を培養してグラニュー
ル化したグラニュール微生物を使用する上記(1)また
は(2)記載の汚染環境の生物学的浄化方法。 (4) 微生物を担持する担体の存在下に微生物を培養
し、担体に生物膜を形成させることによりグラニュール
化したグラニュール微生物を使用する上記(3)記載の
汚染環境の生物学的浄化方法。
【0007】本発明において浄化の対象となる汚染環境
は、汚染物質、例えばテトラクロロエチレン(PC
E)、トリクロロエチレン(TCE)、cis−1,2
−ジクロロエチレン、trans−1,2−ジクロロエ
チレン、1,1−ジクロロエチレン、塩化ビニル、塩化
メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、
1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,3−ジクロロプロペン、1,2−ジクロ
ロプロパン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、PC
B、ダイオキシン類等の有機塩素化合物;ベンゼン、エ
チルベンゼン、トルエン、キシレン、多環芳香族化合
物、重金属などの有害物質により汚染された土壌または
地下水などの環境である。このような環境には汚染源が
河川や湖沼である場合には、これらの河川や湖沼も含ま
れる。有害物質は2種以上であってもい。
【0008】汚染環境における有害物質の濃度に制限は
ないが、土壌では0.05〜5mg/kg、好ましくは
0.1〜1mg/kg、地下水では0.1〜10mg/
kg、好ましくは0.5〜5mg/kg程度が処理に適
している。
【0009】このような汚染環境を浄化するために添加
する微生物は、汚染環境に含まれる汚染物質を分解また
は無害化して浄化することができる汚染物質分解能を有
する微生物(分解菌)である。例えば、Dehalococcoide
s属またはその近縁種、メタン生成菌などが利用でき
る。
【0010】このような微生物は汚染環境に供給後の効
果の持続性の観点から次の2つのタイプに分けることが
できる。その一つは、現場にて増殖でき、一度注入すれ
ば処理効果が継続するタイプのものである。それに対
し、他の一つは現場では増殖できず、添加した微生物が
一定の機能を発揮した後、やがてはその機能を失う使い
捨てタイプのものである。
【0011】本発明で使用する微生物は、上記二つのい
ずれのタイプのものでもよく、自然界から単離された純
粋培養菌、純粋培養菌の数種類を混合した微生物群、対
象汚染物質に対する高い分解活性を示すような条件で集
積された混合微生物、自然界に存在する微生物よりも高
い分解能を示すように遺伝子組換え操作によって改良さ
れた遺伝子組換え体、およびこれらの混合物などが使用
できる。
【0012】このような有用な機能を持った特定の微生
物は培養後、汚染環境に供給するまでの保管期間中に失
活または死滅しやすいので、分解菌を汚染環境に供給し
ても有害物質が効果的に分解されない場合がある。この
原因として、保管中に培養液(保管液)中の嫌気度が低
下(酸化還元電位が上昇)したり、pHが変化すること
により、分解菌が失活または死滅することがあげられ
る。
【0013】本発明は上記のような分解菌の失活または
死滅を防止するため、汚染環境に供給する微生物とし
て、分解菌を含む微生物をグラニュール(粒状)化した
グラニュール微生物を使用する。グラニュール微生物は
微生物が粒状に集積しているため、粒子の表面に比べて
内部は酸化還元電位やpHなどの環境変化が起きにく
く、従ってグラニュール内部に位置する分解菌は保管中
にも失活したり死滅しにくい。分解菌を含む微生物の種
類は好気菌でも嫌気菌でもよいが、グラニュール内部は
通常嫌気状態になるので、嫌気菌をグラニュール化した
グラニュール微生物を使用するのが好ましい。このよう
なグラニュール微生物を汚染環境に供給することによ
り、汚染物質分解能の高い活性を維持した状態で汚染環
境に供給することができ、これにより効率よく汚染物質
を分解して汚染環境を浄化することができる。なお、グ
ラニュール化していない培養物、例えば浮遊状態の培養
物は酸化還元電位やpHなどの環境変化が起きやすく、
保管中に失活したり死滅しやすい。
【0014】微生物をグラニュール化する方法に制限は
なく、公知の方法が採用できる。好ましい方法として
は、流動床式培養装置に微生物の栄養源とともに、汚染
物質、例えばテトラクロロエチレン、トリクロロエチレ
ン、ジクロロエチレン、塩化ビニルおよびジクロロエタ
ンからなる群から選ばれる1種以上の有機塩素化合物を
供給することにより、分解菌を含むグラニュール微生物
を自然発生的に形成させることができる。この場合、培
養開始時に使用する微生物(種菌)は汚染物質分解能を
有していても有していなくてもよい。汚染物質分解能を
有していない微生物の場合でも、汚染物質存在下に培養
を行うことにより、微生物は汚染物質分解能を獲得す
る。
【0015】培養液に添加する栄養源の具体的なものと
しては、ショ糖、ブドウ糖等の糖類;乳酸、クエン酸、
プロピオン酸、酪酸等の有機酸;これらの有機酸のナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム
塩、鉄塩等の有機酸塩;メタノール、エタノール等のア
ルコール;リン酸カリウム等の無機酸塩;尿素などがあ
げられる。これらの栄養源は1種単独で使用してもよい
し、2種以上を組み合せて使用することもできる。培養
液に添加する汚染物質の濃度に制限はないが、10〜1
00mg/L、好ましくは5〜50mg/Lであるのが
望ましい。栄養源の濃度も制限はないが汚染物質の10
〜100重量倍、好ましくは20〜50重量倍であるの
が望ましい。
【0016】流動床式培養装置の運転条件に制限はない
が、水滞留時間は0.5〜3日、好ましくは1〜2日で
あるのが望ましい。培養槽内の展開率は40〜80%、
好ましくは60〜70%であるのが望ましい。このよう
にして培養することにより、汚染物質分解能を有する微
生物(分解菌)を含む微生物がグラニュール化したグラ
ニュール微生物が得られる。
【0017】上記のような培養方法におけるグラニュー
ル微生物の成長過程は明確ではないが、粒径0.1mm
付近の微小な無機性のSSの表面やカルシウムやマグネ
シウムを含んだスケール成分の表面に嫌気性微生物が付
着して生物膜を形成し、その微少なSSやスケールを核
としながら年輪状に新たな嫌気性微生物が増殖、付着
し、数か月間以上を要して平均粒径0.3〜5mmのグ
ラニュール汚泥に成長すると考えられている。成長した
グラニュール微生物は培養槽内の水流やガスの発生に伴
う流動により破砕され、破砕された微小な粒子や破片が
核となって、次のグラニュール汚泥が成長するとされて
いる。
【0018】グラニュール化する際、微生物を担持する
培養槽に担体を添加するのが好ましい。担体を添加した
場合、担体の表面に微生物膜が形成され、容易にグラニ
ュール微生物を得ることができる。担体の具体的なもの
としては、ゼオライト、砂、焼成汚泥、鉄粉などがあげ
られる。担体の粒径は50〜150μm、好ましくは1
00〜120μmであるのが望ましい。このような粒径
の担体を使用した場合、流動床式培養装置で培養する
際、前記展開率で展開させやすくなり、このため生物膜
が付着しやすい。担体に形成される微生物膜の性状に制
限はないが、膜厚は厚いほうが好ましく、50〜100
0μm程度、好ましくは200〜500μmであるのが
望ましい。
【0019】本発明で使用するグラニュール微生物の粒
径は使用する担体の大きさにもよるが、通常0.3〜2
mm、好ましくは0.6〜1mmであるのが望ましい。
また比重は1.001〜1.010、好ましくは1.0
03〜1.005であり、浮遊せず沈降するものが望ま
しい。
【0020】本発明の方法はグラニュール微生物を汚染
環境に供給するが、分解菌により汚染物質が分解されれ
ば供給方法に制限はない。例えば、汚染土壌に分解菌を
供給する場合、土壌表面にグラニュール微生物を散布す
る方法、浸透枡から土壌中に浸透させる方法、注入管か
ら土壌中に注入する方法などがあげられる。また汚染地
下水に分解菌を供給する場合、グラニュール微生物を井
戸から注入する方法、浸透枡から地下水に浸透させる方
法、地下水源に注入する方法などがあげられる。
【0021】グラニュール微生物は粒状状態のまま汚染
環境に供給することもできるし、攪拌などの方法により
分散状態にしたのち供給することもできる。またグラニ
ュール微生物の供給は目的の浄化度が得られるまで、何
度でも繰り返し行うことができる。またグラニュール微
生物を添加する際、分解菌の種類によっては水、酸素、
栄養源等を供給することもできる。
【0022】このように汚染物質分解能を有する微生物
(分解菌)を含むグラニュール微生物を汚染環境に供給
することにより、もともと分解菌が生息していない汚染
環境についても、効率よく汚染物質を分解して環境を浄
化することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の汚染環境の生物学的浄化方法
は、汚染環境に供給する微生物としてグラニュール微生
物を使用しているので、微生物の汚染物質分解能の低下
を防止し、効率よく汚染物質を分解して環境を浄化する
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】流動床式培養装置を用いてグラニ
ュール微生物を得る方法を図面を用いて説明する。図1
において、1は培養槽、2は培地供給路、3は循環路、
4は排液路、5は担体、6はグラニュール微生物であ
る。
【0025】図1の装置を用いてグラニュール微生物を
形成するには、培地供給ポンプ7および循環ポンプ8を
駆動し、培地供給路2および循環路3を通して栄養素お
よび汚染物質を含む培地、種菌ならびに担体5を培養槽
1に導入する。所定量の種菌および担体5を導入した後
は培地のみを連続的に導入する。培養槽1の槽内液は循
環路3を通して液面近くから連続的に引き抜き、培養槽
1の底部に連続的に戻し、連続的に循環させる。これに
より担体5の流動床が形成され、この状態を維持して培
養を継続する。担体5の展開率が40〜80%、好まし
くは60〜70%となるように循環水を調節し、担体5
が排液路4から流出するのを防止する。
【0026】槽内液の一部は槽上部に設けられた排液路
4から連続的に排出する。導入する培地中の栄養素およ
び汚染物質の濃度などは培地供給路2に設けたサンプリ
ングポート9から培地の一部をサンプリングして測定に
供する。また排出する槽内液の汚染物質の濃度、分解生
成物の濃度などは排液路4に設けたサンプリングポート
10から排出液の一部をサンプリングして測定に供す
る。
【0027】このようにして培養を継続することによ
り、担体5の表面に分解菌を含む微生物の膜が形成さ
れ、グラニュール微生物6が得られる。このグラニュー
ル微生物6は培養槽1から回収し、汚染環境に供給する
までグラニュールの状態で保管し、必要に応じて汚染環
境に供給し、汚染物質を分解して環境を浄化する。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0029】実施例1 図1に示す4.5 literの流動床式培養装置に、担体と
して粒径100〜150μmの天然ゼオライトを添加
し、培養槽下部の3 liter程度が流動状態を維持するよ
うに槽内液を循環させた。種菌として塩素化エチレンで
汚染された汚染土壌を添加し、表1に示す培地を水滞留
時間24時間で通水することにより塩素化エチレン分解
菌の培養を行った。
【0030】
【表1】
【0031】培養期間中の塩素化エチレンの分解状況を
図2に示す。図2からわかるように、培養150日後に
はテトラクロロエチレンはエチレンに分解されるように
なった。またゼオライト担体には微生物膜が付着し、粒
径1mm程度、比重1.003のグラニュールが形成さ
れ、グラニュール微生物が得られた。
【0032】このグラニュール微生物の懸濁液を大気開
放状態で3日間保管した後、その100mLを155m
Lのバイアル瓶に移し、気相を窒素ガスで置換した。こ
のときのバイアル瓶内の微生物濃度は約100mg/L
であった。塩素化エチレンで汚染された汚染土壌および
500mg/L濃度の乳酸水溶液を添加した後密栓し、
30℃で汚染物質の分解試験を行った。バイアルのヘッ
ドスペースガスをガスクロマトグラフィーで分析するこ
とにより、塩素化エチレンの濃度を求めた。結果を図3
に示す。なお、バイアル瓶内のグラニュール微生物の濃
度は約100mg/Lであった。
【0033】比較例1 塩素化エチレンで汚染された汚染土壌を種菌としてバイ
アル瓶に添加し、表1の培地で回分的に培養した。次に
テトラクロロエチレンが完全に分解された時点で、この
培養液5mLを95mLの培地に植え継ぎ、さらに回分
培養を行った。この操作を5回繰り返すことにより浮遊
状態の塩素化エチレン分解菌を得た。継代培養5回目の
塩素化エチレンの分解状況を図4に示す。
【0034】実施例1で用いたグラニュール微生物の代
わりに、上記浮遊状態の分解菌を大気開放状態で3日間
保管した後使用した以外は実施例1と同じ方法で塩素化
エチレンの分解試験を行った。なお、バイアル瓶内の微
生物濃度は100mg/Lであった。結果を図5に示
す。
【0035】以上の結果からわかるように、実施例1で
はテトラクロロエチレンおよび1,2−ジクロロエチレ
ンなどの塩素化エチレンが分解されてエチレンに変換さ
れたが、比較例1では塩素化エチレンはほとんど分解さ
れなかった。このように、グラニュール化した分解菌を
用いることにより、活性の低下を防止して汚染物質を効
率よく分解することができることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】グラニュール微生物を得る流動床式培養装置を
示す系統図である。
【図2】実施例1の結果を示すグラフである。
【図3】実施例1の結果を示すグラフである。
【図4】比較例1の結果を示すグラフである。
【図5】比較例1の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 培養槽 2 培地供給路 3 循環路 4 排液路 5 担体 6 グラニュール微生物 7 培地供給ポンプ 8 循環ポンプ 9、10 サンプリングポート PCE テトラクロロエチレン TCE トリクロロエチレン DCE ジクロロエチレン VC 塩化ビニル DCA ジクロロエタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E191 BA02 BA11 BA12 BA13 BB01 BC05 BD20 4B065 AA01X BB40 BC42 BD05 CA56 4D003 EA14 EA22 EA38 FA06 4D004 AA41 AB03 AB05 AB06 AB07 CA19 CC07 CC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染物質で汚染された汚染環境に汚染物
    質分解能を有する微生物を供給して汚染環境を生物学的
    に浄化する方法において、 前記汚染環境に供給する微生物としてグラニュール微生
    物を使用する汚染環境の生物学的浄化方法。
  2. 【請求項2】 汚染物質がテトラクロロエチレン、トリ
    クロロエチレン、ジクロロエチレン、塩化ビニルおよび
    ジクロロエタンからなる群から選ばれる1種以上の有機
    塩素化合物である請求項1記載の汚染環境の生物学的浄
    化方法。
  3. 【請求項3】 汚染環境に供給する微生物として、糖
    類、有機酸、有機酸塩およびアルコールからなる群から
    選ばれる1種以上の栄養源、ならびにテトラクロロエチ
    レン、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、塩化ビ
    ニルおよびジクロロエタンからなる群から選ばれる1種
    以上の有機塩素化合物の存在下に、微生物を培養してグ
    ラニュール化したグラニュール微生物を使用する請求項
    1または2記載の汚染環境の生物学的浄化方法。
  4. 【請求項4】 微生物を担持する担体の存在下に微生物
    を培養し、担体に生物膜を形成させることによりグラニ
    ュール化したグラニュール微生物を使用する請求項3記
    載の汚染環境の生物学的浄化方法。
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