JP2006296303A - シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法 - Google Patents

シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006296303A
JP2006296303A JP2005123121A JP2005123121A JP2006296303A JP 2006296303 A JP2006296303 A JP 2006296303A JP 2005123121 A JP2005123121 A JP 2005123121A JP 2005123121 A JP2005123121 A JP 2005123121A JP 2006296303 A JP2006296303 A JP 2006296303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dichloroethylene
culture
cis
vinyl chloride
groundwater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005123121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4839665B2 (ja
Inventor
Masahiro Mizumoto
正浩 水本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2005123121A priority Critical patent/JP4839665B2/ja
Publication of JP2006296303A publication Critical patent/JP2006296303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4839665B2 publication Critical patent/JP4839665B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

【課題】 バイオオーギュメンテーション法に用いることのできる、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の培養方法は、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法に関する。特には、塩化ビニルを蓄積することなく、シス−1,2−ジクロロエチレンをエチレンにまで分解することのできる微生物の培養方法に関する。
近年において科学技術が発展し、それに伴い、種々の化学物質が利用されるようになってきており、土壌や地下水が各種の有害難分解物質によって汚染されることが問題となっている。特に、テトラクロロエチレン(以下、「PCE」ともいう)、トリクロロエチレン(以下、「TCE」ともいう)、シス−1,2−ジクロロエチレン(以下、「cDCE」ともいう)等の塩素化エチレンによる環境汚染は深刻な問題となっている。これらの塩素化エチレンは、土壌中に残留したものが雨水等によって地下水中に溶解して、周辺に広がるものとされている。このような塩素化エチレンは、水に対する溶解性が低く、また化学的に安定な化合物であることから、いったん環境中に放出されると、長期間にわたって土壌や地下水中に蓄積してしまう。
一方で、塩素化エチレンのヒトに対する毒性が指摘されており、PCE、TCE及びcDCEについてはppbレベルでの環境基準値が設定されており、これらの塩素化エチレンによって汚染された土壌、地下水の浄化方法について、様々な研究がなされている。そのような研究の中でも、微生物を用いた浄化方法は、物理・化学的方法に比べて浄化コストが低いこと、また大がかりな掘削をする必要がなく、稼働中の工場等に隣接した場所における浄化が可能であること等の理由から、近年特に注目されている。
塩素化エチレンを無害化することのできる微生物には、好気性微生物と嫌気性微生物との両者が存在する。前者は、メタン、トルエン、フェノール等の誘導物質の存在下に、共酸化的に塩素化エチレンを分解するものであり、現場での適用には通気を必要とするため、コスト高となることから、現場で実施する例は少ない。これに対し、嫌気性微生物を用いる浄化には空気を必要とせず、かつこれらの微生物がエネルギー源として塩素化エチレンを必要とするため、誘導物質を添加する必要がなく、低コストでの実施が可能となる。
嫌気性微生物による塩素化エチレンの分解(脱塩素化反応)は、一般的にテトラクロロエチレン→トリクロロエチレン→シス−1,2−ジクロロエチレン→塩化ビニル(以下、「VC」ともいう)→エチレンの順に進行する。テトラクロロエチレンをトリクロロエチレンに分解する嫌気性微生物、テトラクロロエチレンをシス−1,2−ジクロロエチレンに分解する嫌気性微生物は数多く知られているが、シス−1,2−ジクロロエチレンを塩化ビニル、エチレンにまで分解することのできる嫌気性微生物として知られているのは、Dehalococcoides属の微生物のみである。このため、Dehalococcoides属微生物が存在しない現場では、cDCEが蓄積することが多い(非特許文献1参照)。更に、Dehalococcoides属微生物には多くの種類が存在することが知られているが、シス−1,2−ジクロロエチレンを塩化ビニルにまで分解するが、塩化ビニルをエチレンにまで分解できないもの、又は、分解速度が非常に遅いもの等が知られている(非特許文献2、3及び4参照)。
塩化ビニルについては、現在のところ、環境基準値が設定されていないが、塩素化エチレンの中では、唯一、発癌性が証明されている物質であり、浄化工程においては、当然ながら残存することは好ましくない。
上述した、嫌気性微生物を用いた塩素化エチレンで汚染された土壌、地下水の浄化方法としては、土着のDehalococcoides属微生物に栄養源を供給し、塩素化エチレンを分解させるバイオスティミュレーション法が知られており、既に実用化されている。
Hendrickson et al. Applied and Environmental Microbiology, vol.68, P485-495,2003 He el al. Nature, vol.424, P62-65 Szewzyk et al Nature, vol.408, P580-583 Maymo-Gatell et al. Applied and Environmental Microbiology, vol.65, p3108-3113,1999
しかし、上述したように、Dehalococcoides属微生物の中にも、VCを分解する能力のないもの、又は分解する能力は有するが、分解速度が非常に遅いもの等がある。また、Dehalococcoides属微生物自体が存在しない汚染現場も数多く存在することから、VCを蓄積することなく、cDCEを効率よくエチレンにまで分解することのできるDehalococcoides属微生物を培養し、これらを汚染土壌、地下水に人為的に注入するバイオオーギュメンテーション法の確立が望まれている。しかしながら、バイオオーギュメンテーションに用いることのできる、塩素化エチレン分解微生物の効果的な培養方法はいまだ確立されていない。
従って、本発明の目的は、VCを蓄積することなく、cDCEを効率よくエチレンにまで分解することができ、バイオオーギュメンテーション法に用いることのできる、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記培養方法によって得られた培養液を用いる、地下水及び/又は土壌の浄化方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討した結果、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を特定の条件下で集積培養することにより、上記目的を達成し得るという知見を得た。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養することを特徴とする、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法を提供するものである。
また、本発明は、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で、該液体培地内のシス−1,2−ジクロロエチレンが検出されなくなるまで培養し、得られた培養液を、塩化ビニルを含有する液体培地に移植し、嫌気的条件下で培養を行うことを特徴とする、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法を提供する。
また、本発明は、上記培養方法によって得られた、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群を含有する培養液を提供する。
また、本発明は、上記培養液を、塩素化エチレンによって汚染された地下水及び/又は土壌中に注入することを特徴とする、地下水及び/又は土壌の浄化方法を提供する。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法によれば、塩化ビニルを蓄積することなく、シス−1,2−ジクロロエチレンを効率良く分解することができ、かつバイオオーギュメンテーション法に用いることのできる、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群を培養することが可能となり、上記シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群のスクリーニングに用いることができる。塩化ビニルは、発癌性を有することが知られており、本発明の培養方法によれば、塩化ビニルを蓄積することなく、シス−1,2−ジクロロエチレンを分解することのできる微生物群が得られ、バイオオーギュメンテーションにも有用である。
また、本発明の地下水及び/又は土壌の浄化方法は、本発明の微生物群の培養方法によって得られた培養液を用いており、シス−1,2−ジクロロエチレンの分解活性が安定化され、地下水及び/又は土壌中のシス−1,2−ジクロロエチレンの分解効率が向上したものとなる。
以下、先ず本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法について説明する。本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法は、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養する。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法においては、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を用いる。本明細書において、「塩素化エチレン」とは、エチレンの水素原子のうち少なくとも1個が塩素原子に置換されている化合物を意味するものとし、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルを含む。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法においては、植種源として、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で培養した培養液を用いてもよい。すなわち、本発明は、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で培養し、得られた培養液を、塩化ビニルを含有する液体培地に移植し、嫌気的条件下で培養を行う方法であってもよい。
本発明において用いられる植種源は、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌であり、このような地下水及び/又は土壌としては、稼働中の工場に隣接したエリアにおける土壌、地下水等が挙げられる。用いられる地下水及び/又は土壌としては、バイオスティミュレーションによる汚染の浄化が進行しており、かつ浄化の過程においてDehalococcoides属細菌が顕著に増殖している汚染現場より採取した地下水及び/又は土壌を用いることが好ましい。また、Dehalococcoides属細菌は偏性嫌気性微生物であるため、酸素の存在下では速やかに死滅することが懸念される。従って、現場における土壌、地下水の採取、それらの移送及び培養容器への添加等の一連の操作においては、可能な限り嫌気性条件下で操作を行うことが好ましい。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法について、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で培養し、得られた培養液を植種源として用いる場合について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法の手順を示す図であり、本発明の培養方法は、図1の手順に従って集積培養を行う。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法においては、まず、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を培養容器10に投入して培養を行う。図1において、培養容器10としては、容量が150mlの容器を用いており、植種源としては、塩素化エチレンにより汚染された地下水を用いている。用いられる地下水は、培養容器の容量が150mlの場合、100ml程度でよいが、通常は、50〜120ml程度の地下水が用いられる。植種源として地下水を用いる場合、そのまま培養容器10に投入してもよいが、水等で希釈した後に用いてもよい。また、植種源として土壌を用いる場合も、そのまま培養容器10に投入して液体培地中に懸濁してもよいが、適当な溶媒(水等)に懸濁した後に、培養容器10に投入してもよい。また、用いられる培養容器10としては、培地中にシス−1,2,−ジクロロエチレン又は、塩化ビニルが含まれるので、これらの塩素化エチレンの溶剤としての特性から、ガラス製のものを用いることが好ましい。また、培養容器10の蓋としては、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブチルゴム栓を用いることが好ましい。
培養容器10内に含まれる培地としては、液体培地が用いられ、この培地には、有機栄養源として、100〜1000mg/Lのクエン酸、及び10〜100mg/Lの酵母エキスを含む培地が好ましく用いられる。また、培地成分としては、クエン酸に代え、乳酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、メタノール、ショ糖等の有機酸、有機酸塩、アルコール又は糖類等を用いてもよい。また、培養容器10には、シス−1,2−ジクロロエチレンが含有されており、その濃度は、好ましくは1〜100mg/L(10μM〜1mM)であり、更に好ましくは1〜10mg/L(10〜100μM)である。上記有機栄養源等は、通常の嫌気培養において用いられる方法によって培養容器10に添加することができるが、培養容器10内を嫌気条件とするために、培地中に硫化ナトリウム及び塩化第一鉄を添加することが好ましい。培地中に加える硫化ナトリウム及び塩化第一鉄の濃度は、好ましくは5mg/L〜500mg/Lである。また、培地内には、嫌気度を調べるための指示薬であるレサズリンを添加してもよい。培地のpHは、6〜8.5程度の中性域であることが好ましい。
なお、上述した培地成分の濃度は、培養を行う際の濃度であり、植種源である地下水を加えた際には、希釈されて濃度が低下するので、それを考慮し、地下水を加える前の培地としては、最終濃度が適正な濃度となるように、高濃度のものを作製して用いることが好ましい。
培養容器10内は、脱気することによって容器内を嫌気状態としてもよく、また、窒素ガス、又は窒素ガスと二酸化炭素との混合ガスをパージすることによって、培養容器10内を嫌気状態とすることもできる。なお、培養温度は好ましくは10〜30℃であり、30℃が最適である。
培養時間には特に制限はないが、培地内に含まれるシス−1,2−ジクロロエチレンが、全てエチレンにまで分解されるまで、すなわちシス−1,2−ジクロロエチレンが検出されなくなるまで培養を行うことが好ましい。シス−1,2,−ジクロロエチレンの分解は、例えば、培養容器10中の培養液を少量サンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより、シス−1,2,−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの分析を行うことによって調べることができる。すなわち、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行うことが好ましい。
培養容器10内のシス−1,2−ジクロロエチレンが完全にエチレンにまで分解されたことを確認した後、培養容器10内の培養液を、培養容器12に移植する。培養容器12内には、培養容器10内に含有される液体培地と同様の液体培地が含まれている。培養容器10内の培養液には、シス−1,2−ジクロロエチレンが含有されているが、培養容器12においては、液体培地中に、シス−1,2−ジクロロエチレンの代わりに塩化ビニルが含有されている。液体培地中の塩化ビニルの濃度は、好ましくは1〜100mg/L(16μM〜1.6mM)であり、更に好ましくは1〜10mg/L(16〜160μM)である。なお、培養容器12の素材は、培養容器10のものと同じものが用いられる。
培養容器12内における培養は、嫌気的条件下で行う。嫌気的条件下で培養を行なう方法としては、上述した、培養容器10における培養と同様の方法が挙げられる。なお、培養温度は、好ましくは10〜30℃であり、30℃が最適である。
培養容器12における培養は、培養容器10と同様に、液体培地内に含まれる塩化ビニルが、全てエチレンにまで分解されるまで培養を行うことが好ましい。塩化ビニルの分解は、例えば、培養容器12中の培養液を少量サンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより、塩化ビニル及びエチレンの分析を行うことによって調べることができる。すなわち、塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行うことが好ましい。このように、培地中の塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行うことにより、本発明の培養液が得られる。該培養液には、塩化ビニルを蓄積することなく、シス−1,2−ジクロロエチレンをエチレンにまで分解する能力を有する微生物群が含まれている。すなわち本発明は、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群をスクリーニングするための方法として用いることができる。
本発明は、上述の培養液をも含むものであり、得られた培養液は、地下水及び/又は土壌の浄化方法に用いられる。この点については後述する。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法においては、上述のようにして、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源(塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で培養した培養液)を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養することにより、培養液を得、この培養液を、地下水及び/又は土壌の浄化方法に用いることができる。本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法においては、上述のようにして得られた培養液を、更に、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養を行ってもよい。
上述のようにして得られた培養液を、更に、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養を行うことにより、シス−1,2−ジクロロエチレンを分解させる際に、多量の塩化ビニルを生成することなく、エチレンにまで速やかに分解することのできる微生物群を得ることが可能となる。図1に示す、培養方法の手順においては、培養容器12で得られた培養液を、培養容器14に移植して培養を行い、培養容器14で得られた培養液を、培養容器16に移植して培養を行い、培養容器16で得られた培養液を培養容器18に移植して培養を行い、培養容器18で得られた培養液を培養容器20に移植して培養を行い、培養液を得る。図1に示す方法においては、図示したように、培養液の培地への植え継ぎを5回行っている。本発明の培養方法における、培養液の植え継ぎの回数は、3〜10回程度が好ましい。すなわち、本発明の培養方法は、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養して得られた培養液の、塩化ビニルを含有する液体培地への植え継ぎを3〜10回程度行なうことが好ましい。植え継ぎ回数が、これよりも少ないと、得られる培養液中の微生物群を用いてシス−1,2−ジクロロエチレンを分解させる際に、多量の塩化ビニルが生成され、エチレンにまで分解する速度が低下する場合があり、一方、これ以上多く植え継ぎを実施しても、効果はそれ以上に向上しないと考えられる。なお、培養容器14、16、18及び20の素材については、上記培養容器10と同じものが用いられ、それぞれの培養容器内に含まれる培地は、培養容器12に含まれるものと同一であり、培養方法についても同様である。
本発明の培養液は、上述したように、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養することにより得られる。該培養液は、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群を含んでおり、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌のバイオオーギュメンテーションに用いることができる。
バイオオーギュメンテーションとは、有害物質(例えば、塩素化エチレン)の分解活性を有する微生物を大量培養し、この微生物を、有害物質に汚染された地下水及び/又は土壌に注入して、有害物質の分解を行わせる方法のことである。本発明の培養液は、原位置バイオオーギュメンテーションに用いることができるのみならず、汚染現場から揚水された地下水、掘削された土壌を浄化するためにも用いることができる。
地下水又は土壌に注入される培養液の量、注入速度等については、汚染された地下水及び/又は土壌の汚染状況によって異なり、適宜選択することが可能である。
次に、本発明の地下水及び/又は土壌の浄化方法について説明する。
本発明の地下水及び/又は土壌の浄化方法は、上記培養液を、塩素化エチレンによって汚染された地下水及び/又は土壌中に注入することを特徴とする。
具体的には、本発明の地下水及び/又は土壌の浄化方法は、地下水及び/又は土壌のバイオオーギュメンテーションによって行なうことができる。バイオオーギュメンテーションについては上述した通りであり、本発明の地下水及び/又は土壌の浄化方法は、上記培養液を、塩素化エチレンによって汚染された地下水及び又は土壌中に注入することを特徴とし、すなわち原位置バイオオーギュメンテーションで行なうことができる。しかし、本発明の地下水及び/又は土壌の浄化方法は、原位置バイオオーギュメンテーションのみならず、汚染現場から揚水された地下水、掘削された土壌を浄化するためにも用いることができる。なお、地下水及び/又は土壌に注入する培養液の量、注入速度等については、汚染された地下水の汚染状況によって異なり、適宜選択することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
参考例1
バイオスティミュレーションによる塩素化エチレン汚染土壌・地下水の浄化処理を行っている現場より、地下水を採取し、図2に示すような手順に従い、培養を行った。なお、3カ所の現場より3個の地下水を採取し、それぞれの現場を、現場A、現場B及び現場Cとした。採取した地下水100mLを、155mL容のガラス製バイアル(培養容器)10に入れ、下記成分を、下記濃度になるように加えた。
(OH)(COOH) 500mg/L
(NHHPO 6mg/L
酵母エキス 100mg/L
NaS・9HO 50mg/L
FeCl・4HO 50mg/L
次いで、培養容器10内の気相を、窒素/二酸化炭素混合ガス(混合比=8:2)で置換した後、ポリテトラフルオロエチレンでコートされたブチルゴム栓により培養容器を密栓した。次いで、ガラス製シリンジを用いて、シス−1,2−ジクロロエチレンを、濃度が約60μMとなるように添加し、培養容器10を30℃の恒温槽中にいれ、静置培養を開始した。培養容器10の気相200μLを定期的に引き抜き、ガスクロマトグラフィーにより、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した。
なお、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルについてはガスクロマトグラフィー(GC17A)により、エチレンについてはガスクロマトグラフィー(GC9A)により測定を行った。以下の実施例においても同様である。
ガスクロマトグラフィーの測定により、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが全てエチレンに分解されたのを確認し、すなわち、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなったのを確認した後、培養液(水相)を1mL採取した。この培養液には、シス−1,2−ジクロロエチレンを分解する能力を有する微生物が含有されており、この微生物群の植え継ぎを以下のように行った。
下記成分からなる培地を、培養容器12に入れ、またシス−1,2−ジクロロエチレンを約60μMの濃度となるように添加した。上述のように、培養容器10から採取した培養液1mLを、培養容器12に移植した。
(OH)(COONa) 500mg/L
酵母エキス 100mg/L
CaCl・2HO 15mg/L
NaHCO 2520mg/L
Tris 2290mg/L
MgCl・6HO 500mg/L
NaCl 500mg/L
KHPO 200mg/L
NHCl 300mg/L
KCl 300mg/L
NaS・9HO 480mg/L
FeCl・4HO 200mg/L
MnCl・4HO 1mg/L
CoCl・2HO 1.9mg/L
ZnCl 0.7mg/L
CuSO・5HO 0.04mg/L
BO 0.06mg/L
NiCl・6HO 0.25mg/L
NaMoO・2HO 0.44mg/L
濃塩酸 1μL/L
レサズリン 1mg/L
次いで、培養容器12内の気相を、培養容器10と同様に、窒素/二酸化炭素混合ガス(混合比=8/2)で置換した後、ポリテトラフルオロエチレンでコートされたブチルゴム栓により密栓し、30℃の恒温槽中に置き、静置培養を開始した。培養容器12内の気相200μLを定期的に引き抜き、ガスクロマトグラフィーを用いて、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した。ガスクロマトグラフィーの測定により、培養容器12内のシス−1,2−ジクロロエチレンが全てエチレンに分解されたのを確認し、すなわち、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなったのを確認した後、培養液を1mL採取した。
次に、培養容器14及び培養容器15を準備し、培養容器12に入れた培地成分と同一の成分を、それぞれの培養容器に入れ、培養容器14にはシス−1,2−ジクロロエチレンを、培養容器15には塩化ビニルを、濃度が約60μMとなるように添加した、次いで、培養容器12から採取した培養液1mLを、それぞれの培養容器に移植し、培養容器12と同様にして培養を行った。培養容器14及び培養容器15内の気相200μLを定期的に引き抜き、ガスクロマトグラフィーを用いて、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した。ガスクロマトグラフィーの測定により、培養容器14内の塩化ビニルが全てエチレンに分解されたのを確認し、すなわち、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなったのを確認した後、培養液を1mL採取した。
培養容器15については、ガスクロマトグラフィーによる測定の結果、培養容器12から得られた培養液中に含まれる微生物が塩化ビニルの分解能を有していることが確認された。測定後、培養容器15内の培地は廃棄した。
次いで、培養容器16、18、20、17、19、21を準備し、それぞれに、培養容器12に入れた培地と同一の培地を入れ、培養容器16、18、20には、シス−1,2−ジクロロエチレン、培養容器17、19、21には塩化ビニルを、濃度が約60μMとなるように添加し、図2に示すように微生物の植え継ぎを行った。すなわち、培養容器14から得られた培養液1mLを培養容器16及び17に移植し、培養容器16から得られた培養液1mLを培養容器18及び19に移植し、培養容器18から得られた培養液1mLを培養容器20及び21に移植した。それぞれの培養容器における培養条件は、培養容器12における条件と同一である。すなわち、培養容器16、18及び20においては、ガスクロマトグラフィーの測定により、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行い、培養容器17、19及び21においては、ガスクロマトグラフィーの測定により、塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行った。
培養容器20における、気相のガスクロマトグラフィーの測定は、現場A、B及びCの3カ所の地下水を植種源として用いた場合、いずれにおいても、培地中のシス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行うことができ、シス−1,2−ジクロロエチレンが全てエチレンにまで分解されるまで培養を行うことが可能であることを示す。また、培養容器21においても、塩化ビニルは検出されず、塩化ビニルが全てエチレンにまで分解されるまで培養を行うことが可能であった。この結果は、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地を用いた集積培養が可能であることを示す。
参考例2
参考例1における培養容器20の培養開始から定期的に気相をサンプリングし、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの測定を行った。その結果を図3(現場Aから採取した地下水を植種源として用いた場合)、図4(現場Bから採取した地下水を植種源として用いた場合)、及び図5(現場Cから採取した地下水を植種源として用いた場合)に示す。図3〜図5は、培養容器20内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフであり、横軸は培養開始後の経過日数を表し、縦軸は、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を表す。図3、図4及び図5のいずれにおいても、培養開始後、シス−1,2−ジクロロエチレンが分解されるに従い、塩化ビニルの濃度が上昇し、塩化ビニルの濃度は約60μMまで上昇し、その後、徐々に塩化ビニルの濃度が低下し、エチレンの濃度が上昇することがわかる。このことは、上述した培養方法により得られた培養液を用いてシス−1,2−ジクロロエチレンの分解を行った場合、先ず、シス−1,2−ジクロロエチレンが塩化ビニルに分解され、その後、エチレンへの分解が始まることがわかる。
実施例1
参考例1における、培養容器12、14、16、18及び20に塩化ビニルを、培養容器15、17、19及び21にシス−1,2−ジクロロエチレンを、それぞれ濃度が60μMになるように添加した以外は、参考例1と同様に微生物群の集積培養を行った。いずれの培養容器においても、塩化ビニル又はシス−1,2−ジクロロエチレンが全てエチレンに分解されるまで培養を行った。すなわち、培養容器12、14、16、18及び20においては、塩化ビニルが検出されなくなるまで、培養容器15、17、19及び21においては、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルが検出されなくなるまで培養を行った。
培養容器20における、気相のガスクロマトグラフィーの測定は、現場A、B及びCの3カ所の地下水を植種源として用いた場合、いずれにおいても、培地中の塩化ビニルが検出されず、塩化ビニルが全てエチレンにまで分解されるまで培養を行うことが可能であることを示す。また、培養容器21においても、シス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルは検出されず、シス−1,2−ジクロロエチレンが全てエチレンにまで分解されるまで培養を行うことが可能であった。この結果は、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の、塩化ビニルを含有する液体培地を用いた集積培養が可能であることを示す。
実施例1における培養容器21の培養開始から定期的に気相をサンプリングし、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの測定を行った。その結果を図6(現場Aから採取した地下水を植種源として用いた場合)、図7(現場Bから採取した地下水を植種源として用いた場合)、及び図8(現場Cから採取した地下水を植種源として用いた場合)に示す。図6〜図8は、培養容器21内の気相の塩素化エチレン又はエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフであり、横軸は培養開始後の経過日数を表し、縦軸は、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を表す。図6、図7及び図8のいずれにおいても、培養開始後、シス−1,2−ジクロロエチレンが分解されるに従い、塩化ビニルの濃度の上昇はあまり認められなかった。塩化ビニルの濃度は、20〜30μM程度にまで上昇するのみであった。このことは、上述した培養方法により得られた微生物群は、シス−1,2−ジクロロエチレンを分解する能力を有しており、シス−1,2−ジクロロエチレンを塩化ビニルにまで分解した後に、エチレンに分解するのではなく、シス−1,2−ジクロロエチレンを塩化ビニルに分解しながら、同時に塩化ビニルをエチレンに分解していることがわかる。
参考例2
参考例1における培養容器20の培養液1mLを、参考例1と同様に植え継ぎを行った。すなわち、参考例1の培養容器20の培養液(現場Cから得られら地下水を受け継いだもの)1mLを、シス−1,2−ジクロロエチレンを約60μMの濃度で含有する培地に植え継ぎ、この操作を更に3回繰り返し、合計8回の植え継ぎを行った。
8回目の植え継ぎを行った培養容器(液体培地中にシス−1,2−ジクロロエチレンを含有する培養容器)について、参考例1と同様にして、ガスクロマトグラフィーにより、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの測定を行った。その結果を図9に示す。図9は、培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフであり、横軸は培養開始後の経過日数を表し、縦軸は、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を表す。
図9から明らかなように、培養開始後、シス−1,2−ジクロロエチレンの濃度は低下するに従い、塩化ビニルの濃度が上昇し、培養を継続しても、この塩化ビニルの濃度は低下せず、エチレンの濃度はわずかに上昇したのみであった。この結果は、植え継ぎを更に繰り返すことにより、微生物群がシス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で集積培養されることで、シス−1,2−ジクロロエチレンから塩化ビニルへの分解を担う微生物群が優占的に増殖し、塩化ビニルをエチレンにまで分解することのできる微生物が淘汰され、消滅してしまったものと考えられる。
実施例2
実施例1における培養容器20の培養液1mLを、参考例1と同様に植え継ぎを行った。すなわち、実施例1の培養容器20の培養液(現場Cから得られら地下水を受け継いだもの)1mLを、塩化ビニルを約60μMの濃度で含有する培地に植え継ぎ、この操作を更に3回繰り返し、合計8回の植え継ぎを行った。
8回目の植え継ぎを行った培養容器(液体培地中にシス−1,2−ジクロロエチレンを含有する培養容器)について、実施例1と同様にして、ガスクロマトグラフィーにより、シス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの測定を行った。結果は図示しないが、実施例1の図8と同様な結果が得られた。このことは、塩化ビニルを含有する液体培地を用いて植え継ぎを行うことにより、高濃度の塩化ビニルを中間生成物として生ずることなく、かつ植え継ぎを繰り返しても安定にシス−1,2−ジクロロエチレン及び塩化ビニルの分解能を維持できることがわかった。
上述した培養方法によれば、塩化ビニルを蓄積することなく、シス−1,2−ジクロロエチレンを効率良く分解することができる、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群を培養することができ、この培養方法により、塩化ビニルを蓄積することなく、シス−1,2−ジクロロエチレンを効率よく分解することのできる、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群のスクリーニングを行うことができる。
本発明のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法の手順を示す図である。 実施例で行った培養方法の手順を示す図である。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。 培養容器内の気相のシス−1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニル及びエチレンの濃度を測定した結果を表すグラフである。
符号の説明
10 培養容器 12 培養容器
14 培養容器 15 培養容器
16 培養容器 17 培養容器
18 培養容器 19 培養容器
20 培養容器 21 培養容器

Claims (7)

  1. 塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を含む植種源を、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養することを特徴とする、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法。
  2. 上記植種源が、塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌を、シス−1,2−ジクロロエチレンを含有する液体培地で、該液体培地内のシス−1,2−ジクロロエチレンが検出されなくるまで培養した培養液である、請求項1に記載のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法。
  3. 塩化ビニルを含有する液体培地における培養を、塩化ビニルが検出されなくなるまで行う、請求項1又は2に記載のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養方法により得られた培養液を、更に、塩化ビニルを含有する液体培地で嫌気的条件下で培養を行う、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の培養方法によって得られた、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群を含有する培養液。
  6. 塩素化エチレンにより汚染された地下水及び/又は土壌のバイオオーギュメンテーションに用いられる、請求項5に記載の培養液。
  7. 請求項5又は6に記載の培養液を、塩素化エチレンによって汚染された地下水及び/又は土壌中に注入することを特徴とする、地下水及び/又は土壌の浄化方法。
JP2005123121A 2005-04-21 2005-04-21 シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法 Active JP4839665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005123121A JP4839665B2 (ja) 2005-04-21 2005-04-21 シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005123121A JP4839665B2 (ja) 2005-04-21 2005-04-21 シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006296303A true JP2006296303A (ja) 2006-11-02
JP4839665B2 JP4839665B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=37465169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005123121A Active JP4839665B2 (ja) 2005-04-21 2005-04-21 シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4839665B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008131879A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Kurita Water Ind Ltd 塩化ビニル分解細菌の培養方法、並びに地下水及び/又は土壌の浄化剤及び浄化方法
JP2008229579A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 土壌及び地下水の浄化方法
JP2009034073A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Japan Organo Co Ltd 微生物の培養方法及び汚染土壌、地下水の浄化方法
JP2011036819A (ja) * 2009-08-14 2011-02-24 Oyo Corp バイオレメディエーションに用いる浄化剤の事前効果判定試験方法
JP2011224432A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Ohbayashi Corp 汚染地盤の浄化方法及び浄化材
JP2012086191A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Kurita Water Ind Ltd 土壌・地下水の浄化方法
JP2013184994A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Ibiden Co Ltd 揮発性有機化合物分解剤
JP2014108061A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Taisei Corp 揮発性有機塩素化合物の脱塩素化能を有する新規微生物およびその利用
JP2017131802A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 株式会社竹中工務店 地下土壌浄化システム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003053320A (ja) * 2001-08-10 2003-02-25 Kurita Water Ind Ltd 汚染環境の生物学的浄化方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003053320A (ja) * 2001-08-10 2003-02-25 Kurita Water Ind Ltd 汚染環境の生物学的浄化方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008131879A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Kurita Water Ind Ltd 塩化ビニル分解細菌の培養方法、並びに地下水及び/又は土壌の浄化剤及び浄化方法
JP2008229579A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 土壌及び地下水の浄化方法
JP2009034073A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Japan Organo Co Ltd 微生物の培養方法及び汚染土壌、地下水の浄化方法
JP2011036819A (ja) * 2009-08-14 2011-02-24 Oyo Corp バイオレメディエーションに用いる浄化剤の事前効果判定試験方法
JP2011224432A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Ohbayashi Corp 汚染地盤の浄化方法及び浄化材
JP2012086191A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Kurita Water Ind Ltd 土壌・地下水の浄化方法
JP2013184994A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Ibiden Co Ltd 揮発性有機化合物分解剤
JP2014108061A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Taisei Corp 揮発性有機塩素化合物の脱塩素化能を有する新規微生物およびその利用
JP2017131802A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 株式会社竹中工務店 地下土壌浄化システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4839665B2 (ja) 2011-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4839665B2 (ja) シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法
CA1332082C (en) Microbiological decomposition of chlorinated aliphatic hydrocarbons
Chen et al. Biodegradation of octylphenol polyethoxylate surfactant Triton X-100 by selected microorganisms
Krueger et al. Isolation and identification of microorganisms for the degradation of dicamba
EP0793548B1 (en) Anaerobic/aerobic decontamination of ddt contaminated soil by repeated anaerobic/aerobic treatments
JP6103518B2 (ja) 揮発性有機塩素化合物の脱塩素化能を有する新規微生物およびその利用
Fatajeva et al. The use of Acinetobacter sp. for oil hydrocarbon degradation in saline waters
Shokrollahzadeh et al. Characterization and kinetic study of PAH-degrading Sphingopyxis ummariensis bacteria isolated from a petrochemical wastewater treatment plant
JP4692039B2 (ja) 微生物群の培養方法、該培養方法によって得られた培養液、並びに地下水及び/又は土壌の浄化方法
JP5066901B2 (ja) 塩化ビニル分解細菌の培養方法、並びに地下水及び/又は土壌の浄化剤及び浄化方法
KR20140091997A (ko) 퍼클로레이트와 나이트레이트를 분해하는 황산화미생물의 농화배양 및 농화배양미생물을 이용한 퍼클로레이트와 나이트레이트의 연속처리장치
Van Beelen et al. Enumeration of anaerobic and oligotrophic bacteria in subsoils and sediments
Onwurah Role of diazotrophic bacteria in the bioremediation of crude oil‐polluted soil
JP2008271786A (ja) 塩化ビニル分解能を有するデハロコッコイデス属細菌の単離方法、並びに地下水及び/又は土壌の浄化剤及び浄化方法
Luka et al. Kinetics of bioremediation of lake Gerio in Jimeta-Yola using Pseudomonas aerigunosa
JP2003251331A (ja) 汚染土壌・地下水の生物学的修復方法と添加剤
JP2009034073A (ja) 微生物の培養方法及び汚染土壌、地下水の浄化方法
WO2015123655A2 (en) Soil remediation system
Priestley et al. Growth rate and nutrient limitation affect the transport of Rhodococcus sp. strain DN22 through sand
JP7557428B2 (ja) 浄化菌の培養方法および浄化方法
CN105062911B (zh) 一种用于废水中生物降解的二元复合菌群构建方法
JP4203546B2 (ja) 分解方法および浄化方法
US20060286658A1 (en) Method for concentrated growth of a paraffinophilic microorganism for bioremediation and an associated apparatus
Velayutham Biodegradation kinetics of polycyclic aromatic hydrocarbons by pure bacterial culture: Pseudomonas stutzeri
Rama Krishna et al. Bio-remediation of pendimethalin contaminated soil by bio-slurry phase reactor: bio-augmenting with ETP micro-flora

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110906

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4839665

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250