JPH0796289A - 土壌汚染による汚染地下水の浄化装置および浄化方法 - Google Patents

土壌汚染による汚染地下水の浄化装置および浄化方法

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JPH0796289A
JPH0796289A JP5242580A JP24258093A JPH0796289A JP H0796289 A JPH0796289 A JP H0796289A JP 5242580 A JP5242580 A JP 5242580A JP 24258093 A JP24258093 A JP 24258093A JP H0796289 A JPH0796289 A JP H0796289A
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昌徳 桜永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、土壌の汚染から発生する地下水の
汚染を生物学的に分解浄化する浄化装置および浄化方法
を提供する。 【構成】 生物学的に分解するのに必要な複数の材料を
一体として、透水性筒状体に形成するか、透水性筒状容
器に該材料を収納して、該筒状体もしくは筒状容器を土
壌に設けたボーリング穴に挿入することを特徴とする汚
染地下水の浄化装置であり、1以上の前記ボーリング穴
を汚染源に沿う地下水流の下流側又は上流側に設ける
か、汚染源の周囲に設けることを特徴とする浄化方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生物学的化学物質の分解
を利用した土壌汚染の修復に関する。
【0002】更に詳しくは、現場処理(IN SIT
E)の土壌汚染の修復であり、正確には、土壌汚染によ
る汚染地下水の浄化装置および浄化方法に関するもので
ある。
【0003】
【従来の技術】近年、芳香族炭化水素、パラフィン、ナ
フテン等の炭化水素、あるいはトリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン、テトラクロロエタン等の有機塩素
系化合物等による環境汚染が問題となっている。これら
の多くは土壌中に浸透し、分解されずに、序々に地下水
に溶け地下水を通じて汚染領域を拡大する。
【0004】これらの深刻な環境汚染の再発を防止する
と共に、すでに汚染されてしまった環境を浄化し、もと
の状態にもどしていく技術の確立が強く望まれている。
【0005】この環境修復技術の例としては、汚染され
た地下水を汲み上げて揮発性の有機物を分離し、活性炭
に吸着させる曝気処理、汚染土壌を太陽や熱源にさら
し、揮発性有機物を熱により蒸発させる加熱処理、汚染
土壌にボーリング穴を設け、真空で汚染物質を吸引する
真空抽出、また汚染土壌を真空釜に入れて加熱し吸引し
て抽出する真空釜処理等が行われている。
【0006】特に高濃度で、局部的な汚染の場合はこれ
らの物理化学的処理が有効となることもあるが、汚染が
低濃度で、広範囲であるとき、処理速度やコストが問題
となる。また活性炭によりこれら有機物を回収できて
も、通常難分解性の物質が多く、これを更に無害化する
ための処理が必要となる問題を有していた。これら物理
化学的処理の問題を解決できる方法として、近年微生物
による生物学的な処理を用いた土壌修復法が検討されて
いる。
【0007】微生物、特に土壌に棲息できる微生物で汚
染物質を分解する方法であれば、自然にエネルギーによ
り浄化が行われ、投入エネルギーも小さく、また分解も
水や炭酸ガスにまで進められる。
【0008】さて、土壌汚染を引き起こしている難分解
性化合物、例えば、芳香族炭化水素や有機塩素系化合物
を分解する微生物は数多く知られている。しかしなが
ら、実際の汚染土壌に、これらの分解菌をそのまま散布
した場合、通常、菌の増殖や分解活性は十分得られな
い。
【0009】この理由はすべて明確にされているもので
は無いが、ひとつは菌の分布と汚染物の分布状態の違い
であり、他のひとつは、菌の生残と活性条件が不十分な
ためである。
【0010】これらを克服するため、従来、菌の散布と
同時に栄養素や酸素を供給する薬品を一緒に散布する方
法や、菌を地中に圧送する等の方法が用いられてきた。
しかし、散布した菌が、既に汚染された有害物質の分布
と同じ分布をすることは期待できない。理由は、汚染物
質との比重の違いや土壌に対する化学的親和性の差、汚
染物と菌の拡散する時間のズレ等があるからである。ま
た分解菌を直接汚染土壌に散布すると多くの場合、菌は
その土壌に適応できないで死滅する。これは菌が必要と
する栄養素の不足、水や酸素の有無、従来から棲息する
他の微生物との競合や捕食、その他pHや温度等物理的
条件の不適合があると考えられる。菌と栄養素等菌の増
殖・活性維持材料の複数の材料からなる系についても、
これらを一体とした土壌中に広く供給するのは困難であ
る。
【0011】一方汚染された地下水を汲み上げて物理化
学的もしくは微生物学的に処理する方法も試みられてい
るが、この方法は、汲み上げや処理のエネルギーを要
し、浄化のための地上施設を要し、更に地盤沈下を生じ
たり、地下水流の下流側での利用に支障を生じたり、伏
流水の変化による下流生態系への影響等問題が少なく無
かった。
【0012】また汚染処理の観点から従来生物学的な処
理方法は種々知られている。特にUSP.第810,3
85号(Filed May 12,1987 Sybron Chemicals,Ink)は
ソックスに収納した微生物やその栄養物、代謝物等を保
護容器に入れ、下水汚物の流れに設置するものが明らか
にされている。これは汚水流の中で、バクテリアが広く
拡散し、汚水物質の分解が進むものである。地下水汚染
がこれと異なる大きなポイントは、地下水は極めて汚染
物質の濃度が下水等に比較して低く、また微生物が生存
するための栄養が少ない貧栄養の環境下にある点と、地
下水はもともと特定の汚染物さえ除去できれば、極めて
清浄で、利用価値の高い水資源であることから、溶解性
の大きな材料や浮遊性の大きな微生物を地下水中に拡散
させることは、新規な汚染を生じることとなり、極力防
止しなければならない点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来、菌やその栄養素
等を直接土壌中に供給する方法では、汚染物質の分布に
対応する分布を、地表面で人為的に作ることが非常に難
しかった。また、土壌中で菌が生残もしくは増殖し、分
解活性を維持する条件を地上にてコントロールすること
も困難であった。また、菌の生残や分解活性を評価する
面でも地中への散布ではほとんどできない実情であっ
た。またこのような不十分な菌のコントロール下では菌
の生残・増殖や分解活性に十分な期待がかけられない問
題があり過剰にこれらを供給する等コスト的にも不利で
あった。さらに、汚染物質が浄化された後でも、不要と
なった菌やその栄養物が残留し、二次汚染の原因を作る
恐れもあった。
【0014】一方地中へ分解菌を供給するため、広い領
域で、地中深く掘り起すことは物理的に困難かコスト的
に難点が生じる。また汚染物質の拡散し始めた時間と生
物学的分解物を供給する時期の時間的ズレから両者の分
布状態を同じにすることは困難である。特に拡散性の差
は、この時間的差に加え、両者の比重の差、土壌との化
学的、もしくは生物学的親和性の差等も分布の違いを増
長させる原因となる。土壌汚染の修復を基本的に困難に
している他の理由は、地下水移動速度が非常に緩慢であ
ること、難溶解性の汚染物質が土壌に吸着され、これが
水に溶解するときの吸着平衡も緩慢に進行し、流入した
非汚染地下水が汚染物質を吸着した土壌と再平衡に達す
るにも時間を要する。このことは、いたずらに地下水を
外部より急激に移動させても効果が得にくいことを示唆
している。即ち、汚染地域のポンプによる吸引や、上流
側からの地下水水位の強制的上昇により汚染地下水を押
し出す方法等が意外に効果が低いことからも類推され
る。
【0015】また、汚染地の地下水下流側に、面状にバ
リヤー壁を設けたり、ネット状に汚染物質の吸着体や分
解体を設けることも、物理的には可能であるが、膨大な
工事や費用を要する問題があった。
【0016】本発明の目的は、上述の土壌修復における
問題点を解決することにあり、土壌の汚染から発生する
地下水の汚染を浄化することにより実質的に土壌汚染の
弊害を除去する土壌汚染による汚染地下水の浄化装置、
浄化方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の浄化装置は、土
壌汚染を生じる有害化学物質を生物学的に分解する土壌
浄化方法において、生物学的に分解するのに必要な複数
の材料を一体として、透水性の筒状体に形成しもしくは
筒状容器に前記材料を収納し、該筒状体もしくは筒状容
器を土壌に設けたボーリング穴に挿入することを特徴と
している。この装置を用いることにより、土壌により汚
染された地下水の浄化が極めて、効果的に達成すること
ができる。
【0018】また、筒状体もしくは筒状容器が挿入され
たボーリング穴を汚染源に沿う地下浸透水の下流側もし
くは地下水流の下流側に少なくとも1本以上配置してな
り、前記筒状体もしくは筒状容器の内部や付近を汚染さ
れた地下水が通過するとき有害汚染物質が微生物学的分
解により無害化されることを特徴とする土壌汚染による
汚染地下水の浄化方法である。さらに上記の筒状体もし
くは筒状容器が挿入されたボーリング穴の設置位置が、
上記地下浸透水もしくは地下水流の下流側でなく、上流
側又は汚染源の周囲とする浄化方法とすることもでき
る。
【0019】以下本発明について詳述する。
【0020】土壌汚染が実質的に環境へ影響を与える経
路は、汚染物質の性質や汚染状態により多様である。し
かしながら、近年特に問題とされている有機塩素系の溶
剤による土壌汚染の場合は、地下に漏洩した溶剤が、地
中深くに浸透し、徐々に地下水に溶解し、この地下水の
移動と共に汚染領域の拡大を生じ、地下水下流域におい
て、この地下水を直接利用するときに初めて問題が発生
したり、もしくは地下より湧き出た伏流水、更には河川
への流出時に問題となることが多かった。
【0021】汚染土壌が局所的で、汚染の初期であれ
ば、汚染された土壌を直接処理することにより問題を解
決することが可能となる。しかしながら、今日問題とな
る多くの例は、有機塩素系の溶剤が広く使用されだして
10数年以上経過し、初めて問題に気付いた場合が多
く、その実態は土壌に深く浸透した溶剤が土壌物質に吸
着され、ここを通過する地下水に、少しずつ溶解して、
上述の地下水汚染として環境に影響を与えている。
【0022】ここで比重の大きな有機塩素系溶剤の典型
的な汚染機構について述べる。
【0023】図7は典型的な有機塩素系汚染土壌の地下
断面の模式図である。
【0024】まず汚染源Cより土壌I(表土)、H(ロ
ーム層)、G(砂層)やF(砂礫層)へ浸透した溶剤は
土壌に吸着され、吸着できない過剰な溶剤は下層の土壌
に次々と吸着が進行する。この時の汚染物質の分布は急
峻な山型となり、浸透し、吸着できる土壌があるかぎ
り、水平方向への分布はあまり進行しない。
【0025】次に溶剤が十分浸透できない地層E(シル
ト質粘土層)に到達すると、溶剤は、その近辺に滞留す
ることになる。次に地上から供給された雨水もしくは地
下水が存在すると、土壌と水の間で、溶剤は土壌と水の
吸着平衡をとり、一定の分配係数により、水へ溶剤が溶
解する。多くの場合有機塩素系溶剤では、溶解度は低く
数100ppmである。この数値は物理的に見れば溶解
度としては低い数字であるが、環境汚染としては大きな
数値である。
【0026】更に、汚染物質の土壌と地下水への吸着平
衡(分配係数により一定値を保つ)が新規に流入して供
給されてくる地下水により再平衡へズレ、溶け出した溶
剤が水を介して汚染が拡大する。地下水流Jは地下水位
Dより下で生じるが、砂礫層の吸着はローム層やシルト
層に比較して溶剤の吸着が少なく、このことは地下水流
の移動し易い砂礫層で汚染物の拡大を増進させることと
なる。
【0027】本発明は、このような汚染機構を考慮し
て、持続的に有効な汚染浄化対策を提供する。即ち、土
壌中深くに浸透した汚染溶剤を土壌ごと掘り起し、除去
するのは、多くの場合困難を伴う。浸透する土壌の深さ
は地層により異なるが、数メートルから数十メートルに
達することがある。汚染地の地上部には稼働中の工場
や、施設、住宅等があることも多い。また当然のことな
がら、深くなればなるほど汚染領域は広くなる。緩慢な
地下水の移動は、汚染が察知されるまでに長時間を要
し、このことも、汚染領域を拡大する原因となってい
る。従って汚染領域全域について完全な浄化が非現実的
にならざるを得ない場合がある。
【0028】一方地下のボーリング調査を綿密に実施す
ると、地下水流は地上の河川と同様に一定の流れの方向
が定まっていることが判明する。
【0029】このように、土壌浄化に対しての修復は、
汚染源を断つことが、あくまでも基本であるが、二次的
には、発生した地下水汚染の地下水流を浄化することが
重要となる。
【0030】本発明はこれらの汚染機構を基に、地下水
流を浄化することを狙いとしている。
【0031】次に生物学的に有害化学物質を分解する方
法について述べる。
【0032】本発明で問題としている土壌汚染を引き起
こしている有害化学物質は、難分解性化合物で、例え
ば、芳香族炭化水素系化合物や有機塩素系炭化水素化合
物である。これらを分解する微生物は数多く知られてお
り、またあるものについては分解酵素が明らかにされて
いるものも知られている。しかしながら、現実の汚染土
壌にこれらの微生物または酵素をそのまま散布しても土
壌中の有害化学物質に対して十分な効果は期待できな
い。
【0033】その理由のひとつはこれら微生物材料と化
学物質の分布の特性が異なり、しかも分布の時間的経過
を同じにできないためである。
【0034】他の理由は培養器等地上の一定の条件下
で、分解活性が得られても、地中にて同様な棲息条件が
得られないからである。
【0035】直接微生物材料を地上もしくは地中に散布
すると、通常散布時の初期濃度に対して、土壌中でこの
微生物菌もしくは酵素濃度は時間と共に急速に減少す
る。
【0036】そのため、微生物材料を頻繁に、大量に蒔
く等の対策を必要とし、処理時間コスト等に不都合が生
じる。従って、有害物の存在する土壌中で、微生物が生
残し、増殖し、活性を維持する方法が強く求められてい
る。酵素の場合も同様に活性維持の条件を土壌中にて確
保する必要がある。
【0037】また、分解活性が土壌中で維持されている
かどうかが、何らかの方法によりモニターされていなけ
れば、これら浄化の効果を評価することができない。
【0038】土壌中に放出された微生物材料の活性維持
を直接評価することはかなり難しく、またこれら微生物
材料の活性を地上からコントロールすることも困難であ
る。間接的に観測用井戸等を用いて有害物のモニターを
することは可能であろうが、実時間的な対応は望めない
し、微生物以外の要因が入り解析を困難にする恐れがあ
る。
【0039】この発明では土壌中で、微生物もしくは微
生物代謝物が生残・増殖・活性維持できるための材料を
透水性筒状体に一体に形成し、これを汚染地下水流中に
挿入することによりこれらの課題を解決した。
【0040】生残・増殖・活性維持材料とは、必ずしも
厳密な意味で各々を区別できるものではない。
【0041】生残材料とは、ひとつには微生物が地中に
おいて他の微生物や微小生物により捕食されたり、競合
する時に、保護される微生物の棲息空間のことである。
またある時には有効な微生物が地下水中に拡散消滅する
のを防ぐ意味で、固定化担体となる場合も含む。増殖材
料は微生物の培地に相当するものである。微生物は栄養
素により増殖し、有害物の分解に寄与する。活性維持材
料は有害物の分解を実質的に推進するためのもので、栄
養素と区別できない場合もある。微生物は特定の物質が
直接栄養素として利用できない時、この特定の物質を分
解するため、誘導物質(インデューサー)により分解酵
素を生産し、分解を進める。有害物の分解はこの時に微
生物が生産する酵素により可能となる。この発明ではこ
の有害物分解酵素を生産するのに必要な材料を活性維持
材料とした。
【0042】このことは微生物そのものを利用しなくて
も、微生物の代謝物である酵素があるだけでも有害化学
物質を分解できることを示している。微生物の代わりに
酵素を使用する場合には、この酵素を保持する担体や酵
素が分解活性を発現するためにミネラル等が必要とされ
る。
【0043】次に具体的な材料を示す。微生物としては
分解活性が確認されている材料が使用されるが、次の属
にあるものから選択される。
【0044】Saccharomyces 、Hansenula 、Candida 、
Micrococcus、Staphylococcus、Streptococcus 、Leuco
nostoa 、Lactobacillus 、Corynebacterium 、Arthrob
acter、Bacillus、Clostridium 、Neisseria 、Escheri
chia 、Enterobacter、Serratia、Achromobacter 、Alc
aligenes 、Flavobacterium、Acetobacter 、Nitrosomo
nas、Nitrobacter 、Thiobacillus、Gluconbacter、Pse
udomonas 、Xanthomonas 、Vibria 生残材料として、微生物の棲息空間を与える材料は、従
来医薬品工業、食品工場、廃水処理システム等で知られ
ているバイオリアクターで使用されているさまざまな微
生物担体が用いられる。例えば多孔質ガラス、セラミッ
クス、金属酸化物、活性炭、カオリナイト、ベントナイ
ト、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ、アンスラサイ
ト等の粒子状担体、デンプン、寒天、キチン、キトサ
ン、ポリビニルアルコール、アルギン酸、ポリアクリル
アミド、カラギーナン、アガロース、ゼラチン等のゲル
状担体、イオン交換樹性セルローズ、イオン交換樹脂、
セルローズ誘導体、グルタルアルデヒド、ポリアクリル
酸、ウレタンポリマー等がある。また天然、もしくは合
成の高分子化合物も有効であり、セルローズを主成分と
する綿、麻、パルプ材より作られる紙類もしくは天然物
を変性した高分子アセテート等。ポリエステル、ポリウ
レタンを初めとする合成高分子からなる布類も使用でき
る。これらは微生物の付着性が良く、微細な間隙を有す
るものが好ましい。
【0045】増殖材料としては、微生物培養の培地で使
用されているものを使用することができる。例えばブイ
ヨン培地、M9培地、L培地、Melt extrac
t、MY培地、硝化菌選択培地等が有効であり、液状の
ものは、アガロウスゲル等ゲル状物質と共に用いること
により固体状もしくは半固体として扱える。
【0046】棲息空間を与える材料と栄養素を兼用する
材料としては、農林業関係で知られている堆肥材料等に
その例を多く見ることができる。即ち、麦わら等の穀物
類のワラやオガクズ、米糠、オカラ、砂糖黍の絞りカス
等の乾燥植物遺体、またカニやエビの殻も微小間隙を有
すると同時に微生物による分解性栄養素となるものであ
る。
【0047】活性維持材料としては、分解菌が特定され
ているものでは、誘導物質として知られているものがあ
るが、天然材料ではこれらが混在した状態にあるのが普
通であり、また特定できないものも多い。特に混合状態
の微生物の場合には、ある微生物の代謝物が別の微生物
の誘導物質として機能する共生系となることが多い。し
たがって、混合微生物を使用する場合には種々の物質が
共存する天然の有機物が有効となる。特定できる誘導物
質としてはメタン資化菌ではメタンが、芳香族資化菌で
は、トルエン、フェノール、o.m.p.クレゾール等、硝化
菌ではアンモニウム塩などがある。
【0048】いまトリクロロエタンを分解できる菌とし
て知られているものを例に上げると、これまでに、十数
種が発見、単離されている。このうち代表的なものはそ
の基質の種類によって大きく2つに分けることができ
る。
【0049】即ちメタン資化菌、フェノール等の芳香属
化合物資化菌である。前者の代表的なものは、メタンモ
ノオキシゲナーゼを有するMethylocystis sp.strain M
(Agri.Biosci.Biotech.Biochem.,56,486(1992) 、同56,
736(1992)) 、Methylosinus trichoseporium OB3b(Am.C
hem.Soc.Natl.Meet.Div.Environ.Chem.,29,365(1989)、
Appl.biochem.Biotechnol.,28,877(1991))であり、後者
は、トルエンモノオキシゲナーゼあるいはトルエンジオ
キシゲナーゼを有するAcinetobactor sp.strain G4(App
l.Environ.Microbiol.,52,383(1986) 、同53,949(198
7)、同54,951(1989)、同56,279(1990)、同57,1935(199
1))、Pseudomonas putida Fl(Appl.Environ.Microbio
l.,54,1703(1988) 、同54,2578(1988) がその代表格で
ある。これらのうち、芳香属化合物資化性トリクロロエ
タン(TCE)分解菌に関しては、TCEを分解する酵
素が、フェノール、トルエン等の芳香属化合物によって
誘導される誘導酵素であり、そのため、これらの微生物
でTCEを分解させるためには、芳香属化合物を含ん
だ、もしくは芳香属化合物に分解される材料が活性維持
材料として使用される。
【0050】酵素材料を使用する時は、生残材料や増殖
材料は不要であるが、その酵素が活性を示すのに必要な
ミネラル例えばFe2+等やNAPH等の補酵素を混合す
る必要がある。
【0051】酵素は原理的にはその系に存在すれば、永
続的に分解効果があるはずであるが、実際には使用条件
に応じて失活する。従ってこの酵素ができるだけ長時間
活性を維持するために必要な材料を混合一体化すること
を要する。酵素の例としては〜トルエンモノオキシゲナ
ーゼ、トルエンオキシゲナーゼ、アンモニアモノオキシ
ゲナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼ等がある。
【0052】本発明の透水性筒状体は、上記物質の全部
または一部を一体にしたものであるが、これら材料のい
ずれかが、透水性筒状体として形成可能であれば、それ
自体で筒状体を形成し、他の材料をこれに含浸させるこ
とにより得られる。また各々が粉末状や粒体の時は結合
材を用いて形成する。また別の方法としては、透水性の
容器にこれら材料を収納することも可能である。容器材
料としては透水性構造を付与できて、外形形状が保てる
ものであれば、プラスチック、金属、紙、布等が使用さ
れる。
【0053】この場合筒状体、筒状容器の透水係数は5
×10-6〜1×10-2cm/secの範囲であることが
好ましく、透水係数がこれより大きいと、汚染水の筒状
体、筒状容器内での滞留時間が短くなり、分解が充分進
まないという問題が生じる。また、小さい場合は、筒状
体、筒状容器内での滞留時間は長くなるが、処理量が少
なくなり効率が低下する。また、透水係数は、周囲の土
壌の透水性や汚染濃度、地下水流の速さなどを考慮した
上で適宜決定するのが良いが、より好ましくは、1×1
-5〜1×10-3cm/secの範囲である。
【0054】尚、該透水係数はJIS A1218「土
の透水試験方法・定水位透水試験」により求められる。
【0055】図4により本発明の土壌浄化装置を説明す
る。図4の地層は表土やローム層57の下に砂層58、
砂礫層59があり、難透水層もしくは不透水層61があ
り、その上を地下水流が62方向に流れており、汚染さ
れた地下水流の部分60が斜線で示してある。
【0056】筒53,54,55の直径はボーリング穴
の直径より小さくし、挿入が容易となるようにする。ボ
ーリング穴は土砂等により埋まるのを防止する目的で、
透水構造の管状のガイド52をもうける方が好ましい。
材質は特に限定しないが、小さな穴を開けた円かビニー
ル管や編目構造の金属筒状体を使用する。筒状体の長さ
についても特に限定は無いが、ボーリング穴への挿入が
容易となるよう区分されたブロックとする。区分された
ブロックは同一の分解材料構成からなるものでも、異な
る構成の物でも用いることができ、複数組み合わせて、
ボーリング穴へ挿入使用される。浄化を行うボーリング
穴の深さ方向において、汚染濃度が部分的に異なる時、
分解能の異なるブロックを組み合わせて使用できる。ま
た、汚染されていない地層や、不透水層がある時は、有
害物質の分解材料を含まないダミーの筒状体や単にワイ
ヤー51等を組み合わせて使用する。区分された筒状体
は相互に接続できる構造とし、地上で挿入する時、ひと
つずつ接続しながらボーリング穴に入れていくことによ
り長大な筒状体を用いることなく、相当な深度まで所定
の筒状体を供給することができる。筒状体と筒状体を互
いに接続する方法に代わり、接続可能な連結体を別途に
持ち、これに筒状体を装着する方法もある。中空部を有
する分解材料の筒状体に、中央部が接続可能な細い棒状
連結体を通して用いると、長大なボーリング穴に対して
も、十分な強度を保つことができる。連結体はひも状や
接続部がフレキシブルなフック状であれば、ボーリング
穴が多少湾曲していても挿入が容易となる。ボーリング
穴に地下水が湧き出しているところでは、筒状体の下部
に重り56を装着すると筒状体を確実に挿入できる。
【0057】次にこのような筒状体を用いて汚染地下水
の浄化を行う方法について述べる。ボーリング穴に筒状
体を挿入するのに先立って、汚染地域の調査が実施され
る。
【0058】多くの場合、汚染源は地上施設や汚染物質
の埋設地が過去の資料から特定でき、汚染源を中心に碁
盤の目状にボーリングを行い、地下水下流側に向かって
広がる汚染状態をマップ化する。これが無い時は汚染の
発見された場所からボーリング調査によって、順次地下
水流の上流側へ碁盤の目状に調査を進める必要がある。
【0059】このボーリング調査時に、地層・地質・地
下水流の方向等のデータも蓄積する。
【0060】汚染の領域や汚染物質の拡散方向が解析さ
れたら、一般的には、可能な物理的浄化対策が実施され
る。この発明では、物理的な浄化対策が実施できない
時、もしくは可能な対策が施された後に、残留する汚染
物を除去するのに有効に用いられる。
【0061】図5は本発明による浄化装置の配置例であ
る。
【0062】汚染物質は通常汚染源Cを芯として、地下
水下流方向に放射状Dに汚染領域が広がる。この発明の
浄化用ボーリング穴は汚染源に近い地下水下流域へ複数
本(B1 〜Bn )高い密度で配置するのが好ましい。し
かしながら、汚染源に余り近いと、比重の高い汚染物質
では、土壌との飽和吸着以上で、汚染物が深さ方向に浸
透する領域で、汚染物質を捕捉しきれないことがあるの
で、注意が必要である。
【0063】この発明では、地上の汚染源が特定でき、
浸透した汚染物質が不透水層、もしくは難透水層に達す
る距離Lが判明したら、汚染源を中心として少なくとも
Lの1〜50倍の半径に筒状体を配置するのが好まし
い。この理由はいたずらに汚染源に近いと汚染物質を捕
捉しきれなく、また離れ過ぎると筒状体を高密度で設置
使用とする時ボーリング穴を多量に設けなくてはならな
いからである。
【0064】汚染源の下流側に筒状体もしくは筒状容器
を設置する方法について述べたが、別法は汚染源の上流
側に筒状体もしくは筒状容器(A1 〜An )を設置する
方法である。
【0065】図6は本発明の浄化装置の上流側配置例を
示す図である。
【0066】このときは、汚染物質を分解する微生物と
その活性維持材料が地下水流により溶解もしくは浮遊す
ることにより汚染領域に到達し、この汚染領域で、有害
汚染物質を無害化するものである。酵素においても同様
な方法が使用できる。
【0067】上流側の配置は汚染源のできるだけ近くが
よく、汚染物質に微生物もしくは酵素が効率的に接近で
き、活性維持材料の拡散も微生物やその代謝物に近い分
布状態にあるので、高い分解活性が得られるからであ
る。
【0068】汚染源の領域を囲むように筒状体もしくは
筒状容器を配置すれば、さらに効率の良い浄化が可能と
なる。また、状況によっては下流側および上流側に設け
ることも実施される。
【0069】汚染源の上流側に筒状体もしくは筒状容器
(以下筒状体と称する)を配置する場合と、下流側に設
ける場合では、若干異なる特性が要求される。上流側の
筒状体は微生物と活性維持材料が、地下水によって流出
しやすく、またこれら必要成分が、あまり分離しない領
域で効果をもたらすよう材料の選択を行う必要があり、
同時にこれらの材料が、地下水中に残留してこの物質に
よる2次的な汚染を生じないよう配慮しなくてはならな
い。一方下流域に設けるものでは、分解に要する材料を
外部に溶出し難い材料で構成することが可能となるが、
こうすると筒状体を通過する汚染水だけしか浄化できな
い不利が生ずる。従って、分解材料の溶出性と不溶出性
は各々汚染地の状況に応じて変える必要がある。通常筒
状体の直径の1〜100倍の範囲で汚染物質の分解能を
有するよう構成することが好ましい。分解範囲が狭い
と、当然のことながら、筒状体の配置密度を高めなくて
はならず、一方余り広い時は複数の構成材料のいずれか
を過剰に供給し、不要な成分を残留させたり、不経済を
招く。いずれにしても、これらの溶出成分は、汚染物質
の分解後、または寄与しない時は、無害な材料でなくて
はならないが、望ましくは、地中の土着菌により分解さ
れ、無害化される材料が選ばれる。
【0070】ボーリング穴および分解材料の筒状体の直
径は太い方が好ましいが、ボーリング技術とコストの綿
から適宜選択される。当然のことながら、同じレベルの
浄化効果を得るには、細い直径を使用する時は、穴の本
数を多くしなければならない。また分解材料の透水率に
ついても直径に対して適宜設計する必要がある。ボーリ
ング穴の配置は汚染源を中心として、地下水下流方向に
放射状に高密度で設けるのが理想的かも知れないが、設
置ボーリング穴が多くなる欠点がある。本発明では、放
射状に汚染された地下水下流領域の一定地で、この地下
水流を遮断する方向に複数ちどり状に配列するのが、効
果的である。本発明で使用する筒状体が効果的に作用す
る部位としては、直接筒状体を透水する部分で大きな効
果をもたらすが、筒状体より溶出する微生物の棲息や活
性維持材料が所定の濃度に保つ範囲では浄化効果をもた
らすことができる。これは使用する材料により差異があ
り、一概に限定できないが、ボーリング穴の直径の数倍
にすることが可能で、有効範囲を測定することにより穴
の配置密度を減じることができる。
【0071】本発明で使用する筒状体は、適宜ボーリン
グ穴より取り出して、微生物もしくは酵素の状態を検査
することができる特長を有する。また、この結果から、
これらの材料の補充・交換が任意に実施できる。これら
の生物学的活性を直接評価する他、この下流に調査用井
戸を設けて、常時もしくは随時汚染物濃度や微生物活性
に関連する項目のモニターを行い、筒状体の微生物学的
コントロールにフィードバックすることも可能である。
また浄化が完了した時には、これら材料を除去できるの
で、土壌中に残留して、二次汚染が生じる不安も少な
い。
【0072】
【実施例】
実施例1 筒状体および筒状容器の実施例を図1〜図3に示す。
【0073】図1は生物学的に汚染物質を分解できる複
数の材料を、多孔性の筒状体1に形成したものである。
11は棒状連結体を通すことのできる貫通孔である。1
2は十分な透水性を得られるように設けた空隙である。
この空隙はマクロなサイズからなり、0.1〜5mm程
度あり相互にこの空隙は連結し、この筒状体を容易に水
が通過できるものである。構成材料に植物体を用いると
容易にこの空隙は得られる。例えば、オガクズ、米ヌ
カ、麦ワラを粉砕したもの等がある。また0.1〜5m
m程度の粒子からなり無機質の材料も使用できる。微生
物を用いる筒状体では、これらの粒子状構成材料は更に
100〜1ミクロン程度のミクロな孔隙を有するものが
使用される。これは微生物の吸着と微生物の棲息空間と
なる。図1の筒状体1は、図2の連結体2により保持さ
れ、複数の筒状体を結合できる。棒状連結体21が筒状
体の貫通孔11を通し、フランジ22により支えられ
る。フランジ22の下側中心部にはメスねじ23があ
り、一方棒状連結体上部にはオスねじ24がある。複数
の区分された筒状体は同様な棒状連結体21のねじ23
と24により相互に連結できる。
【0074】他の例を図3に示す。
【0075】図3は側面に0.1〜5mmの穴を設けた
筒状の容器である。この容器内中空部34に生物学的に
汚染物質を分解できる複数の材料を収納して、この発明
の筒状体として使用する。容器の上蓋32は33のネジ
を有し、容器の上部のネジ35を嵌合できる。蓋の中央
部には複数相互に接続可能となるようフック31があ
り、一方容器下方には下に接続する時のフック37が設
けてある。
【0076】使用する微生物は、対象とする汚染化学物
質の分解が確認されている菌であれば、特に限定するも
のではないが、対象とする汚染物質により、分解能の特
定されたこの例ではフェノール分解能を有する菌株KK
01(通商産業省工業技術院微生物工業研究所に寄託平
成4年3月11日、寄託番号FERM P−1286
9)を用いた例を示す。生残維持材料としてゼオライト
を500部を、M9培地(酵母エキストラクト0.05
%含有)で培養したKK01株50部と良く混合し、ナ
ラ、クヌギの類のオガクズ1000部に300部のポリ
ビニルアルコール(分子量約2〜5万結晶化度95%2
0%水溶液)/50部と練り固め、直径10cm長さ5
0cmで中心部に直径3cmの中空部を持つ筒状体1に
形成する。容器を使用する例では、同様に微生物として
KK01株50部を用い、3cmに裁断した稲ワラ10
00部と良くまぶし、容器の側面に約1mmの穴を多数
設けた直径10cm長さ50cm、厚さ0.6mmポリ
エステル容器内に充填し、透水性筒状体とした。
【0077】筒状体および筒状容器の構成材料例を表1
に示す。
【0078】
【表1】 実施例2 ボーリング穴配置の浄化装置1 帯水層水面が10m前後で、約14m近辺に不透水層を
有する閉鎖系のモデル地下汚染源の地下水下流域に直径
14cmのボーリング穴を15m掘削し、側面に0.1
〜2mmの小穴を多数設けた直径12cm厚さ5mmの
塩化ビニール管を挿入し、該管を管状ガイド52とし
て、表1の筒状体例1を図2の筒状連結体により10本
連結し、下部に3Kgの重りを装着し、ステンレス製の
3mmの撚り線12mに接続し、約10m降ろす。該モ
デル地下水を1m/日の流速で地下水を移動させる。該
地下水にトリクロロエチレンを10ppm溶解し、前記
管の下流側で10日間定期的に測定を行ったところ、3
日目より管下流半径50cmで1ppm以下、管下流1
0cm内は0.1ppmであった。
【0079】実施例3 表1に示す例2の筒状容器を実施例2と同じ構成で使用
し、前記管の下流側で10日間定期的に測定を行ったと
ころ、3日目より管下流半径50cmで2ppm以下、
管下流10cm内は0.3ppmであった。
【0080】実施例4 表1に示す例3の筒状容器を実施例2と同じ構成で使用
し、前記管の下流側で10日間定期的に測定を行ったと
ころ、3日目より管下流半径50cmで0.7ppm以
下、管下流10cm内は0.1ppmであった。
【0081】実施例5 表1に示す例4の筒状容器を実施例2と同じ構成で使用
し、前記管の下流側で10日間定期的に測定を行ったと
ころ、3日目より管下流半径50cmで0.5ppm以
下、管下流10cm内は0.05ppmであった。
【0082】実施例6 ボーリング穴配置の浄化装置2 実施例2のモデル地下汚染源の地下13mにパイプを挿
入し、トリクロロエチレンを10ppm溶解した水を注
入し、この上流1mに相当する位置に表1に示す筒状体
例4を挿入したボーリング穴を設けた。該モデル地下水
を1m/日の流速で地下水を移動させる。管の下流側2
mの位置で測定を行ったところ、筒状体を挿入しない時
はパイプ下流半径1mで3ppmであったが、表1に示
す筒状容器例4を実施例2と同様に設けたところ、パイ
プ下流半径1mで0.8ppmであった。
【0083】
【発明の効果】本発明の汚染地下水の浄化装置および浄
化方法は、生物学的に分解するのに必要な材料を一体と
して透水性の筒状体とし、もしくは筒状容器に収納し
て、汚染源の下流,上流または周囲に配置するので、土
壌汚染により生じた地下水汚染を、実質的に浄化するこ
とができる。地上での管理を確実にし、しかも経済的に
実行でき、その効果を継続的に発揮することができる。
また、浄化が十分に完了した時、菌体を含む全ての材料
や装置の回収が容易で、二次汚染の無い修復を達成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の筒状体の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の筒状体に用いる連結体の斜
視図である。
【図3】本発明の実施例1の筒状容器の斜視図である。
【図4】本発明の浄化装置の地層の例を示す図である。
【図5】本発明の浄化装置の下流側配置例を示す図であ
る。
【図6】本発明の浄化装置の上流側配置例を示す図であ
る。
【図7】有機塩素系汚染土壌の地下断面の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 筒状体 2 連結体 3 筒状容器 11 貫通孔 12 空隙 21 棒状連結体 22 フランジ 23,24 ネジ 31,37 フック 32 上蓋 33,35 ネジ 51 ワイヤー 52 管状ガイド 53,54,55 筒 56 重り 57 ローム層 58 砂層 59 砂礫層 60 汚染地下水流 61 難透水層もしくは不透水層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜永 昌徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮崎 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌汚染を生じる有害化学物質を生物学
    的に分解する土壌浄化方法において、該生物学的に分解
    するのに必要な複数の材料を一体として、透水性の筒状
    体に形成し、もしくは透水性の筒状容器に該材料を収納
    し、前記筒状体もしくは筒状容器を土壌に設けたボーリ
    ング穴に挿入することを特徴とする土壌汚染による汚染
    地下水の浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記生物学的に分解するのに必要な材料
    として、少なくとも一種以上の該有害物質を分解する微
    生物と該微生物担体材料、微生物増殖材料、又は微生物
    活性物質から選ばれた少なくとも1以上の材料もしくは
    物質、または全部を、一体とした透水性の筒状体を形成
    もしくは筒状容器に収納した請求項1記載の土壌汚染に
    よる汚染地下水の浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記生物学的に分解するのに必要な材料
    として、少なくとも一種以上の該有害物質を分解する酵
    素と該酵素を保持する担体、該酵素の活性維持材料のい
    ずれか、または全部を、一体とした透水性の筒状体を形
    成もしくは筒状容器に収納した請求項1記載の土壌汚染
    による汚染地下水の浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記生物学的に分解するのに必要な材料
    として、少なくとも一種以上の該有害物質を分解する微
    生物と少なくとも一種以上の該有害物質を分解する酵素
    およびこれらの生残、増殖、又は活性を維持する材料か
    ら選ばれた少なくとも1以上の材料もしくは物質、また
    は全部を、一体として透水性の筒状体を形成し、もしく
    は筒状容器に収納した請求項1記載の土壌汚染による汚
    染地下水の浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記筒状体もしくは筒状容器をボーリン
    グ穴より取出して交換可能にした請求項1記載の土壌汚
    染による汚染地下水の浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記ボーリング穴に、少なくとも一部に
    透水性を有するガイド管を設け、該ガイド管に筒状体も
    しくは筒状容器を挿入することを特徴とした請求項1記
    載の土壌汚染による汚染地下水の浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記透水性筒状体もしくは筒状容器の透
    水係数が5×10-6〜1×10-2cm/secの範囲で
    ある請求項1記載の土壌汚染による汚染地下水の浄化装
    置。
  8. 【請求項8】 前記筒状体もしくは筒状容器が複数の区
    分されたブロックより成り、ボーリング穴の縦方向に複
    数連結して挿入されて成る請求項1記載の土壌汚染によ
    る汚染地下水の浄化装置。
  9. 【請求項9】 区分された前記筒状体もしくは筒状容器
    が直接相互に接続でき、もしくは連結体により連結する
    構造の請求項8記載の土壌汚染による汚染地下水の浄化
    装置。
  10. 【請求項10】 区分された前記筒状体もしくは筒状容
    器が複数結合した連結体が貫通できる貫通孔を有する構
    造とした請求項8記載の土壌汚染による汚染地下水の浄
    化装置。
  11. 【請求項11】 連結体が連続したワイヤー状、もしく
    は複数接続し延長可能なパイプもしくはロッドからなる
    請求項8記載の土壌汚染による汚染地下水の浄化装置。
  12. 【請求項12】 区分された前記筒状体もしくは筒状容
    器を区分ごとにガイド管に固定するフランジもしくは固
    定具を有する請求項11記載の土壌汚染による汚染地下
    水の浄化装置。
  13. 【請求項13】 筒状体もしくは筒状容器が挿入された
    ボーリング穴を汚染源に沿う地下浸透水の下流側もしく
    は地下水流の下流側に少なくとも1本以上配置してな
    り、前記筒状体、筒状容器の内部、もしくは筒状体、筒
    状容器の付近を汚染された地下水が通過するとき有害汚
    染物質が微生物学的分解により無害化されることを特徴
    とする土壌汚染による汚染地下水の浄化方法。
  14. 【請求項14】 汚染地域の汚染源、汚染マップ、地層
    ・地質マップ、地下水流マップ等を調査し、調査結果の
    資料から、汚染源に対し汚染された地下水の下流方向に
    複数筒状体もしくは筒状容器を配置することを特徴とす
    る請求項13記載の土壌汚染による汚染地下水の浄化方
    法。
  15. 【請求項15】 複数の筒状体もしくは筒状容器を配置
    するとき、汚染物質の分解能が同一、もしくは異なるも
    のを該調査結果に基づき組み合わせて使用することを特
    徴とする請求項13記載の土壌汚染による汚染地下水の
    浄化方法。
  16. 【請求項16】 深度に応じて非汚染地層を有する領域
    に対して汚染物質の分解能が無いダミーの筒状体を組み
    合わせて使用することを特徴とする請求項15記載の土
    壌汚染による汚染地下水の浄化方法。
  17. 【請求項17】 筒状体もしくは筒状容器が挿入された
    ボーリング穴を汚染源に沿う地下浸透水の上流側もしく
    は地下水流の上流側に少なくとも1本以上配置してな
    り、前記筒状体、筒状容器の内部を通過した地下水が有
    害汚染物質を分解する微生物分解菌および微生物活性維
    持材料を浮遊もしくは溶解し、該地下水とともに汚染領
    域に移動し、該有害汚染物質を無害化することを特徴と
    する土壌汚染による汚染地下水の浄化方法。
  18. 【請求項18】 筒状体もしくは筒状容器が挿入された
    ボーリング穴を汚染源に沿う地下浸透水の上流側もしく
    は地下水流の上流側に少なくとも1本以上配置してな
    り、前記筒状体、筒状容器の内部を通過した地下水が有
    害汚染物質を分解する酵素および酵素の活性維持材料を
    浮遊もしくは溶解し、該地下水とともに汚染領域に移動
    し、該有害汚染物質の汚染領域に達したとき、該有害汚
    染物質を無害化することを特徴とする土壌汚染による汚
    染地下水の浄化方法。
  19. 【請求項19】 筒状体もしくは筒状容器を挿入したボ
    ーリング穴が汚染源を囲むよう少なくとも2本以上の配
    置からなり、汚染源の上流側の筒状体もしくは筒状容器
    からは、有害汚染物質を分解する微生物分解菌および微
    生物活性維持材料もしくは、有害汚染物質を分解する酵
    素およびその活性物質が地下水流とともに浮遊もしくは
    溶解し、汚染物質が溶解する領域で、該有害汚染物質を
    無害化するとともに、残留する汚染物質は下流側の筒状
    体を通過するとき更に、該有害汚染物質を無害化するこ
    とを特徴とする土壌汚染による汚染地下水の浄化方法。
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